手をいたわる
なんだか手が痛い。指や、関節がぴりぴり、しくしくする。光にすかして、自分の手をあらためてまじまじと眺めてみて、驚いた。かさかさ荒れている…のを通り越して、ところどころかぶれて湿疹になりかけている。指先には痛いひび割れも!このままほうっておいたら、主婦湿疹になってしまいますね、これは。食器洗いは素手で、界面活性剤の入った洗剤を使い、思いついたときミツロウクリームを塗りこむくらいで、ちっとも手入れをしてあげなかったからなあ、ごめんね。と思い、さっそく家中の洗剤の見直しと手のケアを開始。食器洗いは、「メイド・イン・アース」の液体せっけんを水で3倍に薄めたものにラベンダーとユーカリのアロマオイルを落として使う。たくさん洗うときは、ゴム手袋を欠かさず。排水溝までやさしい、いい香りになった。お風呂と水回りには、布ナプの洗濯用に買い置きしてある「アルカリウォッシュ」を水に溶いたスプレーに、ティートゥリーのアロマオイルを。泡はそんなに立たないけど、浴槽やシンク、洗面台のツルツル感がかえって増したかも!手は濡れたらすぐに拭く。水滴を残さない。お手入れはまめに。グリセリンとホホバオイル、ゼラニウムのアロマオイルを混ぜ、精製水で10倍に薄めた化粧水で手に水分を補った後、いつものミツロウクリームを塗り塗り。よく伸びるように、手のひらであたためながら浸透させる。…この方法で何日間か意識的に手入れをしていたら、手が何歳か若返りました。きのうテレビで見たのだけど、こうやってお手入れをした後、使い捨てのポリ手袋とゴム手袋を二重にはめて、お湯で食器洗いをすると、手袋の中でクリームがあたためられて、手のパックができるそうです。もちろん、市販のハンドクリームでも効果があるそう。ポリ手袋を買ってきて、さっそくためしてみようっと。 *自分の分だけじゃない、家族の分も水仕事をするようになって、わたしが作ったミツロウクリームをすごく喜んでくれるわたしの母や、くま母さんの気持ちがやっとわかった。家の仕事をする女性にとって、手は大切な仕事道具。同時に、季節を問わず人の目に留まりやすい体のパーツでもある。手をいたわることは、働く自分をいたわること、女性としての自分を磨くことなんだな。「美しさ」って髪形を整えてきちんとお化粧して素敵な洋服を着ることだと思っていたけど、もちろん今だっておしゃれは大好きだけど、もしかしたらそれだけじゃないのかもしれない。家族を思う気持ちとか、そのためにまず自分をいたわる時間とか、そういうこと、少し前のわたしが思っていたより大事なのかもしれない。わたしが会社を退職するとき、後任の女性が「手、大切にしてくださいね」とロクシタンのハンドクリームを贈ってくれたこと、ふと思い出す。ああ、彼女も知っていたんだな、きっと。独身のときは「香りを楽しんでくださいね」という気持ちで作っていたミツロウクリーム、これからは少し違う気持ちをこめて、お世話になった女性たちにプレゼントしよう。