魔法の言葉:「私は何をしたらいい?」「わかった、私がYes, Noで答えられるクロージング質問をするので、それに回答して。そうしたら助言するから」
今野先生のブログからシェアします。この記事教えてくださってありがとうございます。話を聞いて何かをしなければという呪縛から解かれ、必要なことを的確に行動できる人になれます。魔法の言葉:「私は何をしたらいい?」皆様おはようございます。 今日は真冬に逆戻り。皆様、暖かくして足元に氣をつけてお過ごしくださいませ。 今日と明日は、父の死の前後に私が言われて癒された一言をご紹介します。 「父の意識が無くなった」との連絡が入ったとき、自分でもびっくりするぐらいパニックになりました。 帰ろうとしても博士論文を書き上げる前の大事な中間試験直前でどうやって先生に連絡を入れていいかわからず、また飛行機のチケットを取る、再入国するために学生ビザに裏書証明を貰わないといけないけど土曜日だし。。。どこからするの? わからない。 そこで死生学の恩師のAliciaに連絡を入れました。Alicia:「おはよう。久しぶりね。元気?」私:「う~ん]Alicia:「何があったの?」 父が意識が無くなって、後悔しないように帰って来いと兄から連絡があったことを伝えました。 さて、皆さんに質問です。そのような相談を受けたとしたら、あなたはなんという言葉から始めますか? 私だったら「それは、大変ね。大丈夫?」と言って「それでどうするの?」と言うと思います。 ところがAliciaはいい意味で私の期待を裏切りました。彼女が言った一言は「私は何をしたらいい?」でした。 この一言で私は自分のパニックが収まっていくのを感じました。 帰りたいけれどどこから手を付けていいかわからずパニックになっていることを伝えたところ「わかった。だったら私がYes, Noで答えられるクロージング質問をするので、それに回答して。そうしたら助言するから」と言われました。 「飛行機のチケット取った?」の質問から始まり、私がNoと回答すると明確な指示が出ます。その中で、心配事だった、中間試験の事も「担当教授の名前は?私が連絡をするから心配しないで」の一言でクリア。ビザの裏証明も「私が担当者に連絡をして、どこかで会って署名をしてもらうように手配して担当者からあなたに電話してもらうようにするから、あなたは荷造りをしなさい」と手配をしてくれました。 ビザの裏書も担当者から連絡がすぐに連絡が入り、担当者のご自宅に伺って署名を貰う事が出来ました。そして次の日の飛行機も手配が出来たと報告をしたとき、「で、明日はどうやって空港に行くの?」と尋ねられました。 大学のあるFt.Collinsはデンバー空港から車で約1.5時間、7時の飛行機に乗ろうとすると、朝4時には空港に向かわないといけません。「朝早いからシャトルバスを予約していきます」と答えながら、手配していないことに気付いたのです。 そういったとたん「あなたの親しい人3人の名前と電話番号を教えて」と言われたので伝えたところ、「わかった、一旦切るね。シャトルに予約取るの待ちなさい。ちょっと待ってて」と切れました。そして五分もしないうちに大先輩のJJから連絡がはいり、「明日は、僕が君を空港に送るから」と言われました。朝早いことで固辞したところ「僕が送りたいので、僕に送らせてください。」と言われJJに送ってもらうことになりました。 空港に行く道すがらJJに聞いたところ、Aliciaから「今の美詠子を一人にしない方がいいの。あなたの助けが必要です。送ってあげてくれない?」と依頼が入ったとのこと。JJも「君は、我慢しちゃうからね~。泣いていいんだよ」と優しくいってくれ、その後、私は車内で号泣しました。 Aliciaのこの魔法はアメリカに戻ってきたときにも続いていて、今度はお迎えがしっかり手配されていて、その後、アメリカの家に入って電気をつけた途端に「お帰り。明日空いてる?お茶しない?」とタイミングよく電話してきました。「私は何をしたらいい?」という一言は、今、管理職の方で「部下が相談してきたときに上手く言葉を言ってあげられなくて」と言われる方に勧めている言葉です。 「部下の問題を聞いて解決することに時間を取られてドンドンしんどくなっている」と個別面談で吐露されたある看護師長さんは、「今まで部下の問題を私が解決しないと、と思ってしんどく感じていました。今回『私は何をしたらいい?』の言葉を言ってみたところ、部下がきょとんとした顔をした後、『いえ、ただ話を聞いてもらいたかっただけです』という事が増えてきて、『私が解決しなくていいんだ』と楽になりました」と笑顔で言われました。 「私は何をしたらいい?」「私は何が出来ますか?」の質問は、その言葉を言われた方に「自分は何を相手に求めているのか?」を瞬時に整理させるものだと思います。 そしてもし相手がやり方がわからない、仕方がわからないというのであれば、AliciaがしたようにYes,Noで答えられる質問をしながら動けるように考えさせることが大切ではないでしょうか?それが人財育成の一つのコツだと感じました。単に「私は何をしたらいい?」だけではなく、パニックにおちいっている友人への「Yes, Noで答えられるクロージング質問」そして友人の特に親しい人への「あなたの助けが必要です。送ってあげてくれない?」というアクティブな行動力にも感嘆した。