1 原因探しをしない 2 励まさない 3 無理に特別なことはしない
うつ病と食事は実は関係している!?・うつ病は「生活習慣病」の1つであり、腸内環境も関係している・腸の上皮は本来、人間が食事をする際に必要な栄養素を吸収するように作られています。しかし腸内細菌が上手く働いていないと、上皮は悪玉菌の成分など余計なものも吸収してしまいます。 この悪玉菌の成分によって腸が炎症を起こすと、“サイトカイン”と呼ばれる物質が血液を通じて脳に送られてしまい、脳にも炎症が起きてしまい、うつ病などの精神疾患を引き起こす恐れがあります。 実際、うつ病の人には健常者に比べビフィズス菌・乳酸桿菌が少ないという研究結果があります。また、腸には副交感神経が分布しており、腸内細菌がそれを活性化させます。しかし、ストレスを感じている状態では交感神経が優位となり、うつ病では緊張した状態が続いて心身がダウンしてしまいます。うつ病とビタミン・うつ病に関係するビタミンとしては、B1・B6・B12・葉酸・Dなどが関係していると考えられています。その中でもうつ病との関係が深いと考えられているのが、葉酸(*1)とビタミンD(*2)です。うつ病の患者では、葉酸が低下していることが多いという報告があります。葉酸は細胞の分裂の際に必要なビタミンです。また、ビタミンDが低下していて、冬季うつ病との関連が報告されています。ビタミンDが作られるためには、紫外線の働きが重要です。冬は日照時間が短く、寒いので肌の露出も少ないので、ビタミンDが低下しがちになります。ビタミンB1は、細胞でのエネルギーの産生に重要な働きをします。ビタミンB6は、タンパク質をアミノ酸に分解するサポートをして、興奮を鎮めるGABAをはじめとした神経伝達物質の生成に必要です。ビタミンB12は、トリプトファンからメラトニンの合成を促します。メラトニンは体内時計のリズムを調整する物質です。*1 葉酸はプテロイルモノグルタミン酸および、その派生物の総称です。水溶性ビタミンでビタミンB群に属します。植物の葉に多く含まれ、黄色結晶で光や熱に不安定な物質です。ビタミンB12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」といわれています。葉酸は、藻類、肉類、し好飲料類、野菜類、卵類、乳類、豆類などに多く含まれています。藻類に含まれる葉酸量(可食部100g当たりの成分量) 焼きのり 1,900㎍ 1枚 2gにわとり 肝臓 生 1,300 1人前 100g玉露 浸出液 150 1杯分(100㎖) 16gえだまめ 生 320 10さや(さやつき) 30gブロッコリー 花序 生 220 1株 250gほうれんそう 葉 通年平均 生 210 1株 20g鶏卵 卵黄 生 150 1個 16gきな粉 全粒大豆 黄大豆 220 大さじ1 6g*2 ビタミンDは油に溶ける「脂溶性ビタミン」の一つで、化学的には「ビタミンD2」と「ビタミンD3」に分類されます。ビタミンDにはカルシウムやリンの吸収を促進するはたらきがあります。【ビタミンDを豊富に含む魚類と可食部100g当たりの含有量】べにざけ 生 33.0μgまいわし 生 32.0μg【ビタミンDを含むその他の動物性食品と可食部100g当たりの含有量】全卵(うずら) 生 2.5μg全卵(鶏) 生 1.8μg【主なきのこ類の可食部100g当たりのビタミンD含有量】干し椎茸 乾燥 12.7μg舞茸 生 4.9μgビタミンDは日光を浴びることでも作られるため、この機会に食生活だけでなく生活習慣そのものも見直してみるといいかもしれませんよ。