喧嘩というものは、両方が腹をたてているのでなければできません。byふくろねずみのビリーおじさん
家族ふれあい新聞第965号より午前中、図書館に行って絵本のコーナーで「ふくろねずみのビリーおじさん」を借りてきた。公園の裏山の入口脇のベンチに座って読む。本の最後に探してた文句があった。「もともと、喧嘩というものは、両方が腹をたてているのでなければできません。相手が怒っていないのに、こっちだけ怒るのは難しいものです」原文ではこうなる。Nowit always takes two to make a quarrel, and one of the hardest thingsin the world is to keep cross when the one you are cross with won'tkeep cross, too. 階段を登って谷戸を望む丸太のベンチへと向かう。昨日一日雨が降り続いていたが、乾いた落葉が雨水を吸ったせいか、泥道ではなく歩きやすい。日の光が柔らかく春の気配だ。日の光をあびるとニコニコ微笑んでしまう。ああ、あの太陽のように光を放って周りを幸せな気分にしたいものだ。絵本で、リスのハッピー・ジャックが歌っていた。「ぼくは散歩が大好き 遊ぶのが大好き 一日中、とってもとっても愉快だよ ぼくは雪が大好き 柔らかくて白いから 明るく輝くお日様も大好き 世の中の何もかも大好き だってわかるだろう 世の中はいいことばかりだもの」著者のバージェスは、1874年マサチューセッツ州に生まれた。生後九ヶ月目に父がなくなり、母が苦労して育てた。母は動物や植物が好きで、自然と彼も好きになり、野原や沼地を魚釣りしたり動物の跡をつけたりした。きっとバージェス少年が森の中を散歩していた頃の気持ちだろうな。ふくろねずみのビリーおじさん と うかれリスのジャックホームページを見てたら、こんなメッセージがあった。「ふくろねずみのビリーおじさん」という本だったと思うのですが、小学校の時、大事な文章を読みました。『ケンカは両方が怒ってないと成り立たない。』相手が怒っていても私は怒らないことにしよう、と決意しました。そうしたら、ケンカは回避されますもんね。」「ふくろねずみのビリーおじさん」という絵本は、金の星社から出版されているが、Googleで検索したら絶版だという。でも、どうも気になって今日図書館から借りてきた。公園の裏手の小山に登る手前にあるベンチに座って読んでみる。昨日は久しぶりに午後から雨が降ったが、朝の日の光が柔らかい。「ビリーおじさんが、つかまった ある夕方 みどりがはら は、大騒ぎになりました。 向こうの むらさきがおか から、黒い影が、しのびよってきて、あたりを、まっくらにしてしまったようにみえました。きつねのレッドが、悪いニュースを持ってきたのです。レッドは、うれしそうに、にやにやしながら、「ふくろねずみのビリーおじさんが、死んだよ。お百姓のブラウンさんの、息子が、あいつのしっぽをつかんで、裏へ、運んでいくのを、俺は、この目でみたんだ。な、あいつは、君たちが思っていたほど、りこうじゃなかったんだ。」と言いました。 けれども、始めは誰も、きつねのレッドの言うことなど、本気にしませんでした。レッドが大うそつきだということを、みんな知っていたからです。けれど、スカンクのジミーが、泣き出しそうな顔でくねくね こみちをやってきて、レッドの話は本当だというと、みんなも、信じないわけにいかなくなりました。(略)」 実はビリーおじさんは、ブラウンさんの鳥小屋に忍び込んで、卵を夢中で食べていたのです。急に鳥小屋の戸が開いて、ブラウンさんの息子が入ってきたのです。ビリーおじさんは逃げるひまがなく、その場で死んだふりをしました。ブラウンさんの息子はビリーのしっぱをつかんで、家の裏にひきずっていきました。そこをきつねのレッドとスカンクのジミーが見かけたのです。でも、ビリーおじさんは懲りずにブラウンさんの鳥小屋に忍び込んで、卵を夢中で食べたのです。しかも眠気がさして、鳥小屋のふかふかの藁の寝床の中にもぐりこんで寝入ってしまったのです。ブラウンさんの息子は、食べ散らかした卵の殻を見つけてかんかんに腹を立てます。そしてなんと入り口という入り口にわなをしかけたのです。外では犬のバウザーが見張りをしています。さあ、ビリーおじさんは今度は逆に小屋から出るに出られなくなりました。ところが、ある日、雪が降り始めました。ビリーはチャンスだと一生懸命穴を掘ってやっと外に出ることができました。ところが雪の上にはビリーの足跡が付きます。ビリーは、後ろを振り返って、「これではどこまでも息子が追いかけてくるだろう」とうめきました。ビリーが思ったとおり、息子は犬のバウザーを連れて足跡を発見してついてきたのです。足跡は、一本の木のところで終わっていました。その木のてっぺん近くに木の穴がありました。息子は斧を家から取りに帰り、その木を切り倒しにかかったのです。ところが、倒れた木の穴には、ふくろねずみはいなかったのです。ビリーおじさんはこういうことがあろうかと自分の巣穴のある木には戻らなかったのです、そして木の梢が重なっているのを伝って隣の木の穴に隠れていたのです。息子は、ひきあげていったのです。ビリーはすっかり安心してその穴の中で眠ってしまいました。ところがその穴はリスのうかれジャックの前使っていた巣穴でした。ジャックは中に木の実が残っていないかしらと穴をのぞきました。するとビリーがねていたのです。「一体全体、何の怨みがあって、正直者を脅かすんだ」とゆくぬくと楽しい夢を見ていたビリーは怒ります。「人のうちに勝手に入り込むなんてそっちこそどういう気持ちだ」とジャックもまけずにどなりかえしました。ビリーとジャックは互いにののしりあいました。けれどビリーは本当はお人よしでした。だから気持ちが落ち着いてジャックの穴に勝手に入り込んだ自分が悪いのだと気がつくと、おなかの虫はおさまってきました。にやにやしてワハハと笑いました。もともと、喧嘩というものは、両方が腹をたてているのでなければできません。相手が怒っていないのに、こっちだけ怒るのは難しいものです。ビリーのにこにこ顔を見ると、ジャックのほうも気がぬけてきました。そしてまもなく、笑い始めました。「ワハハハ・・」二人は声をそろえて、笑いました。そして仲直りしたのです。Nowit always takes two to make a quarrel, and one of the hardest thingsin the world is to keep cross when the one you are cross with won'tkeep cross, too. Happy Jack tried hard to stay angry, but every timehe looked at Unc' Billy Possum's twinkling eyes and broad grin, HappyJack lost a little of his own temper. Pretty soon he was laughing justas hard as Unc' Billy Possum."Ho, ho, ho! Ha, ha, ha!" they laughed together. Finally they had tostop for breath.