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[報徳記＆二宮翁夜話] カテゴリの記事

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• 両全之道

  二宮尊徳全集第２１巻p..1136-1144嘉永三庚戌年十一月信州佐久郡志賀村神津半右衛門家株再興子孫永続仕法附中 家株再復土台金繰入之事一田畑反別四町歩　　此地代金六百両　　　　　　　但一反歩に付平均拾五両の積り　　　是者神津半右衛門、連々借財相嵩、　　　五千両余と相成、往々数百年之旧家　　　可及退転段、深致歎息、一家再復之　　　仕法歎願申出、無余儀家株を減じ、　　　大借一時に皆済之道相立、猶又先生　　　内意に基き、常州青木村恩報金受取　　　次第組入、旧復之為土台、質地受戻　　　置、一家再興之仕法組立候事一田畑反別一町壱反六畝拾五歩　有　中　　此地代金弐百両　　但右同断　　　是者前段之趣、親類有中、深致感服　　　祖先以来之報恩之道相立度、格別之　　　心願にて、弐百両之地面、本家再興之　　　時節迄差出度旨願出候事〆反別五町壱反六畝拾五歩　　此作徳※四拾九石壱斗七升八勺　　　　　　　　但反平均九斗五升弐合積　　　代金四拾九両永百七拾文八分　　　　　　　　但両石替積り右者信州佐久郡志賀村神津半右衛門儀、慶長年間より弐百有余年、連綿相続之旧家にて、持高五百石余、世々繁栄罷在候処、追々不仕合打続、殊に世並之弊風に流れ、不知不知暮し方分度を失ひ、意外之借財出来、元利五千七拾両余と相嵩、年々利払も不行届、此侭に相流候はゞ、次第に元利致増倍、往々祖先以来之家株退転之場に可至と、種々心労を尽し、当春以来一家再興之仕法、伝手を以二宮先生へ、歎願申出候得共、先生野常極難村々荒地開発、窮民撫育、村柄旧復之御良法御開業之折柄、御寸暇無之、衰弊御興復之大業、厚御頼被仰入、夫々御世話被申上候処、是又此時節御取始末等一時に相嵩、夫是御手も不被届砌に付、近隣は勿論、遠国よりも、日々御仕法歎願申来候得共、新規歎願向、大小となく一切御取敢無之候得ば、半右衛門方仕法立之儀も、同断堅御断相成候処、押て歎願申立、先生には迚も、前段之御時節柄、御世話不出来候共、門下之面々にて、如何様共仕法付致呉候様、数度之歎願、何分難黙止、無拠種々一家再復之実業申諭、猶、舎中限り取調可遣哉之段、内々先生へ申述候処、尤に御承知有之、内意之趣は、小田原駿相御領分村々、衰貧立直之仕法、先代加賀守殿より厚被命、多年取行来候処、蒙御召出候以来、御用繁旁世話不行届、相流候に付、一先づ御畳置に相成、前々繰入置候仕法金五千百両余、返金有之候得共、以前之身分とも違ひ、致受用方如何取計可然哉之段、其筋へ相伺候処、素より相対之儀、勝手次第可取計旨被仰渡、伺済相成居候間、此度半右衛門田畑其外共売払、借財致皆済候金高に向合候に付、繰入遣候ても可然哉之処、異船渡来之節、小田原表海防之用度に被相用候趣にて、于今用不致、且川副勝三郎殿知行所、常州真壁郡青木村、桜川用水堰極難場にて、度々押流し、荒地多分に出来、戸数次第に相減、衰貧極り深致歎息、去る天保二卯年より、一村再復之高堰致普請、荒地起返し、窮民撫育、入百姓新家作、夫食種穀、肥代に至迄差送り、世話致し遣り、一村致成就候間、前々繰入置候金子被致恩報旨、去る申年微細に書取、別紙之通、勝三郎殿より、其筋へ被相伺候処、伺済之趣を以、度々申来候得共、当時御料所向村々取直方之儀は、夫々御下ケ金も被下置候得は、右返金申酉戌三ケ年分、未だ遣道も見当り不申、受取方も無之、于今其侭相流居候処、空敷束置候儀も不本意に付、先づ遣道見当候迄、受取次第繰入遣道候はゞ、其内には半右衛門旧復之道も相立可申、青木村之儀も難場之高堰、一時之洪水変化も難計、上国之信州志賀村へ繰入置候はゞ、後年及大破候節、又々再復致遣し可申、左候へば両全之道に候間、右之趣を以、仕法組立遣候方可然哉之段、先生御内意有之候に付、仕法組立遣方可然哉之段、先生御内意有之候に付、持高之内田畑、家財、酒造蔵等借財方へ差向、大借皆済之道、別帳之通組立、右青木村恩報金六百両を種として、家株再興之仕法附取調候処、親類有中深致感動、祖先以来本家高恩を顧み、難渋之中より、代金弐百両之田畑、本家旧復之時迄、差出度旨申出候間任其意、都合八百両を以、質地受戻、今般借財皆済之為、売払候田畑家財、其外共不残致旧復候様、左に中勘組立申候

  2016年07月03日

• 一関市立図書館が「広井勇と青山士」を蔵書としていただき、4件所蔵館となった、感謝！

  平成28年７月３日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 : 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士（2014年7月発行）蔵書図書館一覧　全２７５図書館国立国会図書館　１　都道府県立図書館　３９図書館北海道　青森県　秋田県　岩手県　宮城県　山形県 福島県　栃木県　群馬県　東京都千葉県　神奈川県　埼玉県　新潟県　静岡県　富山県　愛知県　岐阜県　三重県　石川県　福井県　京都府　和歌山県　島根県　兵庫県 岡山県　広島県　徳島県　香川県　高知県　福岡県　大分県　長崎県　佐賀県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１７３図書館札幌市　岩見沢市　函館市　小樽市　恵庭市　帯広市　砂川市　江別市　網走市　釧路市　市立富良野　北斗市　旭川市　苫小牧市　北広島市　登別市　北見市　根室市　京極町　様似町　栗山町　佐呂間町　別海町　音更町　小清水町　比布町　新冠町　湧別町　浦幌町　八雲町　厚岸町　美幌町　青森市　十和田市　八戸市　二戸市　五戸町　盛岡市　奥州市　遠野市　釜石市　花巻市　久慈市　一関市　雫石町　三春町　大槌町　石巻市　大船渡市　金ケ崎町　相馬市　会津若松市　南会津町　いわき市　喜多方市　本宮市　郡山市　新地町　加美町　日光市　那須烏山市　真岡市　鹿沼市　ひたちなか市　八千代町　足利　市　館林市 渋川市　新潟市　長岡市　五泉市立　三条市　新発田市　燕市立分水　南魚沼市　那須烏山市　鹿沼市　さいたま市　鎌ヶ谷市　所沢市　市原市　足立区　横浜市　秦野市　厚木市　相模原市　藤沢市　茅ヶ崎市　小田原市　伊勢原市　葉山町　松田町　二宮町　浜松市　湖西市　磐田市　袋井市　掛川市　菊川市　御殿場市　三島市　下田市　森町　名古屋市　豊田市　安城市　岡崎市　半田市　富山市　黒部市　滑川市　砺波市　鯖江市　金沢市　羽咋市　加賀市　あわら市　大野市　南丹市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　岩国市　松江市　今治市　丸亀市　観音寺市　善通寺市　新居浜市　高知市　土佐市　宿毛市　四万十市　南国市　いの町　三好市　長崎市　佐賀市　臼杵市　玉名市　上天草市　人吉市　宮崎市　都城市　えびの市　小林市　日南市　大崎市　根占図書館　与論町　薩摩川内市　姶良市　霧島市　指宿市　日置市　石垣市　北谷町大学図書館　６６図書館　東京大学　京都大学 北海道大学　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　神戸大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　大分大学　鹿児島大学 北海道科学大学　小樽商科大学　室蘭工業大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　鹿児島純心女子大学 鹿児島純心女子短期大学 鹿児島県立短期大学　北星学園大学　敬和学園大学　玉川大学 青山学院大学　聖隷クリストファー大学　金沢学院大学　東京農業大学 東京農業大学オホーツク校　東洋大学 法政大学　高崎経済大学 関西国際大学　拓殖大学　早稲田大学　水産大学校 國學院大學　立命館大学　獨協大学　駒澤大学　静岡産業大学　武庫女子大学　関東学院大学　京都工芸繊維大学　東北福祉大学　沖縄国際大学　獨協大学　活水女子大学　首都大学　高知工科大学　札幌大谷大学　酪農学園大学　西南学院大学　静岡理工科大学　北海学園大学　大倉山精神文化研究所 迫街道　芭蕉気分で　ゆかりの１４史跡探訪　江戸時代の俳人松尾芭蕉が歩いた道をたどる「芭蕉の道・迫（上）街道ツアー」は30日、初めて開かれた。県内外の34人が参加。一関市から宮城県大崎市の岩出山までの約50キロのコースをバスや徒歩で巡り、同街道の魅力に触れながら「奥の細道」行脚の雰囲気を体感した。　芭蕉と弟子の曽良は元禄２（１６８９）年６月28日、一関に宿泊。翌日に平泉を訪ねて再び一関に泊まり、同街道を経由して岩出山方面へ向かった。この道を観光資源として生かそうと、いわいの里ガイドの会（一関市）、栗原案内人会（宮城県栗原市）、岩出の里ガイドの会（同大崎市）の３団体が企画。一関観光協会などの協力を得て実現した。　同日はＪＲ一ノ関駅を発着点に、旅人の休憩所だったという「苅又一里塚」（一関市萩荘）をはじめ、芭蕉が衣を掛けて一休みしたと伝わる「衣掛けの松」（栗原市）、広大な松林が続く「千本松長根」（大崎市）など、芭蕉ゆかりの史跡14カ所を巡った。　一関市真柴の蔵主沢では、「奥の細道」の標柱のある場所でバスを降りて山道に入った。小雨がぱらつく中、ぬかるんだ地面や急な上り坂を歩くのに苦労しながらも、色鮮やかなヤマアジサイなどをめでながらウオーキングを満喫。鉢を伏せたような形の二つの盛り土がある「苅又一里塚」にたどり着くと、記念撮影をしたり、近くの石碑に刻まれた「奥の細道」の序文を声に出して読み上げたりして当時に思いをはせた。　仙台市の高平悦子さんは「３００年前と変わらない風景なのは素晴らしい。芭蕉もこの山の空気を吸ったり、鳥の声を聞いたりしていたと思うと感慨深い」と感動した様子だった。　ツアーは来年も開催する予定。いわいの里ガイドの会の白澤剛一顧問は「芭蕉ファンは全国に数多くいる。将来的には平泉や花泉方面もコースに含め、さらなる観光振興につなげたい」と話していた。月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして 、旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の 思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、や ゝ年も暮、春立る霞の空に、白川の関こえんと、そヾろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて取もの手につかず、もゝ引の破をつヾり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、　草の戸も住替る代ぞひなの家（くさのとも　すみかわるよぞ　ひなのいえ）

  2016年07月02日

• 他県にお住まいの二宮尊徳の会会員の皆様方が、今も被災地のことを想い続け、お心に留めてくださることに深く感謝申し上げ、ここに改めてお礼申し上げます

  盛岡市先人記念館から「新渡戸稲造の留学談」が１０冊届いた。盛岡市先人記念館には「新渡戸稲造の留学談」を100寄増し、売上金は全て東日本大震災復興支援にあててもらっている。盛岡市先人記念館からは、毎年「新渡戸稲造の留学談」の売上冊数と寄付金額の報告がくる。そこで報徳仕法の増倍法、たとえば農民が１０両仕法の資金にと推譲があれば、報徳役所において同額の１０両をたして２０両にして、それを貧民を援助したり、道や橋を造る事業に使用する。その増倍法を適用して売上冊数と同数を購入し、それをまた大学図書館、公共図書館に寄贈している。自分で作成した本をお金を出して買うのだから、一見馬鹿らしくかも思えるかもしれないが、お金はすべて復興資金に回り、本は日本全国の図書館に寄贈できる、いわばお金が喜ぶ使い方であろうと思っている。「拝啓　入梅の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。この度も、多大なるお心遣いのもと、下記書籍をご購入いただきまして、誠にありがとうございます。　早いものであの東日本大震災から５年が経過いたしました。岩手では、被災地の復興の歩みや現状について報道等にて目にすることもございますが、他県にお住まいのｇａｉａさまや二宮尊徳の会会員の皆様方が、今も被災地のことを想い続け、お心に留めてくださることに深く感謝申し上げ、ここに改めてお礼申し上げます。なお、書籍の売上金につきましては、来年度も必ず全額寄付させて頂きます。　敬具盛岡市先人祈念館　館長」

  2016年07月02日

• 東北学院大学図書館　様　 「報徳記を読む第一集第二刷」及び「新渡戸稲造の留学談」の寄贈

  東北学院大学図書館が「報徳記を読む」第2集と第3集を蔵書としていただいた。感謝！第１集と新渡戸稲造のの留学談もお送りしよう。1. 図書 報徳は国を興し民を安んずる大業である : 「報徳記」巻の三、巻の四、巻の五 : 今野華都子先生仙台講演録収録 / 二宮尊徳の会 , 2016.3. - (報徳記を読む ; 第3集). 2. 図書 二宮金次郎の対話と手紙 : 中学生からお年寄りまでよくわかる第1. - 2刷. - 二宮尊徳の会 , 2015.5. 3. 図書 補注鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 : 明治29年(1896)7月24日-同30年(1897)5月8日 / 鈴木藤三郎[著] ; 二宮尊徳の会 , [2015]. 4. 図書 報徳は精神変革である / 二宮尊徳の会 , 2014.11. - (報徳記を読む ; 第2集). 5. 図書 内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」 / 2刷. - 二宮尊徳の会 , 2014.10. - (ボーイズ・ビー・アンビシャス ; 第5集). 6. 図書 報徳記を読む 二宮尊徳の会 , 2014-. 7. 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 二宮尊徳の会 , 2013-.平成28年７月２日 東北学院大学図書館　様 「報徳記を読む第一集第二刷」及び「新渡戸稲造の留学談」の寄贈について 「二宮尊徳の会」は、これまで以下の本を刊行し、全国の公共図書館・大学図書館に寄贈いたしました。「報徳記を読む」第一集は、「報徳要典」に準拠し『報徳記』に全ルビを施すとともに現代語訳を付し、全国の読書会等で活用して頂くため2014年に初版を刊行しましたが、絶版となっていました。今回、広島の「杜の読書会」において、本書をテキストとして読書会で輪読していただけるという有り難い申し出があり、第二刷を刊行いたしました。内村鑑三は「後世への最大遺物」において、「報徳記は実にバイブルを読む考えがいたします」と述べ、森信三先生は「報徳要典」に「これ正に古今に通ずる永遠の真理なり」と記しました。また、日本大学内山稔教授は『尊徳の実践経済倫理』に「尊徳の生涯と事業、あるいはさらにその精神を知るには、彼の高弟富田高慶が熱誠をこめて綴った伝記『報徳記』にしくものはない」（p.139）と記しています。また、『ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集　新渡戸稲造の留学談と帰雁の蘆』は、「新渡戸稲造が札幌農学校教授の時、寮生に請われ、学生寮の舎監・同窓会会長として留学体験を語った記録「留学談」と、古今東西の教訓が豊富な一話完結の「帰雁の蘆」を収録するものです。貴図書館において「報徳記を読む」及び「ボーイズ・ビー・アンビシャス」シリーズを蔵書としていただき、広く皆様の閲覧に供していただければと存じます。貴図書館のますますの発展を祈念します。【二宮尊徳の会の刊行物】「日本近代製糖業の父　台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎」（2010年：絶版）「報徳産業革命の人　報徳社徒鈴木藤三郎」（2011年）「二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎」（2013年1月：絶版）「砂糖王鈴木藤三郎―氷砂糖製造法の発明―」（2013年6月：絶版）「ボーイズ・ビー・アンビシャス第１集-クラーク精神＆札幌農学校三人組と広井勇」（2013年3月）「ボーイズ・ビー・アンビシャス第２集　米欧留学篇」（2013年10月：絶版）「ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集　新渡戸稲造の留学談・帰雁の葦」（2014年2月）「報徳記を読む第一集」（2014年3月、2016年4月2刷）「ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集　札幌農学校教授技師広井勇と技師青山士」（2014年7月）「ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集　内村鑑三神と共なる闘い」（2014年8月、10月２刷）「報徳記を読む第二集　報徳は精神変革である」（2015年11月）「二宮金次郎の対話と手紙　第一小田原（少年・青年）編」（2015年2月初刷、㋄２刷）「補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記」（2015年12月、2016年4月２刷）「報徳記を読む第三集　報徳は国を興し民を安んずる大業である」（2016年3月）　二宮尊徳の会

  2016年07月02日

• 読書会記録　江戸時代も介護の問題ってあったんだねえ。

  〈相馬仕法〉平成二一年（二〇〇九）五月十五日　○会場は○○センターの会議室で、午後六時二〇分から開始する。開始時間が早いため参加者は、三名。【１】の原文を○○が読み、現代語訳を○○が読む。読み進むうち○○、○○、○○と全員七名が揃う。○「報徳記巻の７」の前半の相馬仕法の続きについて輪読する。報徳記巻の七【１】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ　　　【２】先生相馬藩の分度を確立す　　【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す　　【４】相馬領郡村の歎願に応じ良法を発業す　　【５】相馬領村々再復三郡風化大いに行はる　　【１】を読んだ後、参考資料の「二宮尊徳」武者小路実篤著の関連部分を読む。【２】【３】を読んだ後、同じく「二宮尊徳の相馬仕法」岩崎敏夫及び「二宮金次郎の人生と思想」二宮康裕の関係部分を読む。一二～一四頁の「御仕法掛心得方大略」をその場で現代語訳して全文読む。「　　　　御仕法掛心得方大略　当藩内の荒地を起返し、困窮した民を恵み、村を建て直す仕法は、誠に富国・安民の大業である。殿様が窮りない大きな仁を布かせられ、百姓が安心して暮せる土地を拡充し、永久に衰廃の憂いが無いように、始めに終りを尽くした良法であるから、その恩恵に感動しない者があろうか。どのような荒地や貧窮でも、再復することは疑いのない。しかし、村々に臨んで仁恵を推し及ぼした面々の誠不誠により、人気の動静、一村の進退に係わるだけでなく、よい時は徳化が行われ、よくない時は仁恵を汚すことになり、百姓が安心して暮せる道を失ってしまう。誠に恐るべき至りである。これによって係の仰せを蒙った面々は、上下のため心力を尽し、仕法が成就するよう、一生懸命に忠誠を励むことは勿論、普段から少しも私意をはさまず、専ら公論を主とし、村々の年来の衰弊や困苦を除き、永安の道に至るよう、誠実に取扱うことが第一である。一身を正しくして民を正道に導き、旧来からの悪い風俗を洗い、素直で情にあつく誠実に至らせる事は、全く係の者の一誠心にある。だから普段互いに自分の善悪にくらく、人の善悪を論じ、自分をかえりみることに疎かであり、人を責めることに密であるのは、自分を修めることに心を用いないからである。どのように大きな知恵のある者でも、千慮の一失がある。愚かな者でも一つは取り得がある。長所があれば短所があるのは、万物自然の道理で賢者であっても免がれがたい。ましてそれ以下に至っては、なおさらである。それなのにとにかく人情の常は、一身の栄利を求め、自分の長所をほこって、人の短所をそしり、その過失をあげつらって、その善美をおおう類は、古今の通弊であり、もしこのような凡人のつまらない感情を懐いて、いにしえに復する永安の大道を挙げようとするならば、わずか一村であっても、民情は浮薄に流れて、怨みの情が起り、例えば手で大河をふせごうとするよりも難かしいだろう。だから人の善は小さくとも必ずこれを賞賛し、人の過失はこれをあげつらわず、ひそかに懇切に意見や教訓を加え、人の長所を貴び、その短所を憐れんで、これを補い、互いに我が身を顧みて、過ちを聞くことを喜びとし、誠意によって助けあい、大業を押し立て、上は殿の累年の憂慮を安らかにし、下は天民がその所を得、永久に上下が繁栄することを、常に心願とし、日夜力を尽くすならば、自然とその誠意が下々に至るまで貫通し、旧来の悪い風習や無頼の人情も、情にあつく誠実で仕事に勤める行いに改まって、興復の仕法を押し立てることであろう。このために心得について次のように調べて申しておく。一　仕法を実施する村々を引受けて出張する面々は、朝の回村を怠らず、村役人だけでなく、貧しい村民まで厚く仁恵をわきまえるように入念に諭し、第一に旧来の弊害を除いて、互いに信義を守り、村内むつまじく、専ら仕事に勤める、引き立てるように誠実に世話を加える事一　村に臨んでは、年来の衰弱したものを立て直し、永安の道を得させるよう取り扱うには、まず第一に、その村が何のためにこのように衰え廃れように陥ったのかと、その衰貧の根元を検討し、次には土地の善悪、それぞれの分限の大小を見定め、次には家ごとの勤勉・怠惰、得失を詳しく調べ、また行いの善悪・邪正を区別し、一村の事実を、すべて胸のうちにわきまえて、その後に衰廃した根元を除いて、素直で情にあつく誠実で、勤勉・倹約の道に導いて、一村があまねく立直るように、誠実の世話を加える事一　一村の進退、行いの善悪勤惰は村内にあるのではなく、引き立てる係の者の誠不誠によるということをしっかりと理解し、専ら民に先だって勤労を尽し、仁恕の行いを主とし、一村が安心して暮せる道に導く事一　村で孝行な人は勿論、全般に奇特な行いの有る時は、その次第をくわしく記録して申告すべき事一　村で心得違い者が有る場合は、丁寧に利害を説いて、改心の行いが立つように親切に取扱うべく、わずかに一応の道理を説いて聞かせても承服できないからといって、捨て置いては、誠心が感通するべき道を失うことから、再三反復丁寧に教示を加え、なお改心の行いが立たなければ、外の係の者に相談して、教え戒めてもらうよう頼む事一　村々の取直しのことは、実に大仁の仕法であるから、わずか一時の取り計いであっても、永久に安心して暮せるもとになるように深く十分に考えて取扱うべく、必ず一時の間に合わせ取計いに陥らないようにすることがきわめて重要である事一　多くの事を村内の者から申し立てる事は、とにかく自分を是とし、他を非とする人情が免れがたい事であるから、必ず一方の申し分を取って、直ちに道理を説いて聞かせたり又は取扱いなどしては、事実が相違するに及んで、民心を失ってしまうことから、何事によらず双方の是非をよくよく聞いた上で、教え戒めを下すべき事一　いわゆる物が等しくないことが物の情であり、村々の実情は同じではない。一　物ごとにそれなりの自然の道がないわけではない。彼に是でこれに非なる事がある。これに是で彼に非なる事がある。ひとたびその処置が至当を失えば、永年の憂いを生じて改める事ができない。たとえ小事に似ても、取り扱わない前に仕法の良法の深理で、その当然の道を量って、問合せの上で取扱うべく、全体に自分一人の見解で取り計うことは、見合わせるべき事一　地方の工事を行う時は、永年の便利と成り手堅くできるように心を尽すべき事一　家を建築する場合は、専ら丈夫であることを主とし、無益の造作が無いように世話をすること。もっとも褒美として与える家の工事は奢りがましい装飾をしないよう、厳しく指図に及ぶべき事　ただし家の大小はその分限並びに本人が仕事に精出しているかどうかによるべき事一　地方工事の時には、多くの人足に先立って、朝早くから工事の場所へ詰めて指図し、夕方になり明日の手配を、それぞれ指図して、人足に後れて引き取るべき事一　村々の家を建築並びに地方の諸工事に至るまで、厚く世話を加え、工事中入用の物を大小調べて、工事ができれば、早速先形に基いて清書し、役所へ提出し、経理の者も少しも支払いを延引したり混雑しないように心掛けるべきこと。もっとも全体にわたる場合は、その都度々々延引すること無く調べるべき事。以上あらましの事だけ記し置いた。誠に仕法のことは、興国安民の大業で、係を仰せ付けられ勤めることは容易ではない。わずかに一民の取扱いも道理に違っては大仁の良法を汚すこととなり、藩内一体の人気の成行きに係わる事から、万事戦々恐々の心にて一言を下し、一歩を進退する場合も、誠忠の志を失わず、専ら仁徳を拡げ、天民永安の道を目標として、村々を扱うことが第一である。」「二宮尊徳は相馬に行っていなかったんですね。」「そう。高慶が尊徳先生の指導を手紙で仰ぎながら標準仕様書というべき日光仕法書を適用してしかも成功した。尊徳先生が直接指導していないにかかわらず成功した。だから相馬仕法によって報徳仕法は普遍的になったといえるのかもしれません。」会場を片付け、八時半過ぎに全員で懇談する。「今度、相馬見学会を開催したものですよね。まだ案内してくれる方が現れないんですが・・・」懇親会場で店員に「掘りごたつ式の部屋を用意しましたから」と奥の部屋に案内された。足が下ろせ個室になっていてゆったりと話せた。「結局、○○さんが伝えたい事を話しているんだな。」「その通りです。富田高慶の母親が病気で、高慶は故郷の相馬に帰って母の介護につとめる。母の大小便の取り抱えも他の人にまかせず、高慶自ら介助する。あそこは感動しますね。」「江戸時代も介護の問題ってあったんだねえ。」と○○。「とてもこんな母親を置いて江戸へ戻るわけにいかないというところへ、草野家老は高慶に厳しい叱責の手紙を送る。『お前は君の恩、父母の恩。師の恩のいずれを大事と思うのか。二宮先生への随身も、忠義一筋から起こったことではないか。師の難儀と母の難儀とどちらを重いと考えるのか。師恩を重いとするときは、忠義もたち、孝行の道も立つのではないのか。三つのうちどれをとるか。初め相馬藩を立直したいと念願した初めの一念は、忠義のため、両親の情愛を断ち切り、はるばる江戸に勉強にしに行ったのではないか。その初めに立ち帰りすぐに江戸に出て、先生へ奉仕をすることこそが本当ではないのか。』この教戒に情愛を捨て江戸に上ったのです。」「母親がそんな状態なのに見棄てるようにしてよかったのかな」と○○。「相馬藩に報徳仕法を導入できるかどうかの瀬戸際だったのです。相馬仕法の根本となる分度の確立にあたり経理の専門家俊助と相馬仕法の実行の中心者となる富田高慶が江戸にあって尊徳先生を手伝わなければ回っていかない、ところが俊助は持病、高慶は母の介護で江戸に出れない。草野もじりじりと待っていたが、断腸の思いで江戸に早く出るよう催促したのです。」「そもそも高慶が尊徳に弟子入りするについても草野が口ぞえしている。『今般、不思議のことにて、久助が膝下に随って、かねて行われている徳化の片端をも伺い、教諭にも預かって相馬藩の地を開くもととなれば』と富田をよろしくと手紙を出している。つまり、富田の入門は相馬藩の意向に沿ったものだった。草野家老と富田高慶はひんぱんに手紙をやりとりし、富田を通して何度も相馬へ尊徳を招こうするが『なかなか容易に許されない』草野は、郡代の一条を桜町陣屋に派遣し直接荒れた村々の建直しについての意見を求めるが、尊徳は面会すら許されない。そうしているうちに尊徳先生は幕臣に登用される。そこで諸藩・諸家の仕法を辞退される。各藩は困って老中水野忠邦に仕法の継続を求める。このとき、相馬藩は仕法を開始していないにもかかわらず、老中に仕法を書面で求め、『書面の趣きの教示については相対で頼むのは苦しからず』と公認される。ここに二宮先生が直接の縁もゆかりもない相馬藩に仕法を開業することが可能になったわけです。そこで尊徳は分度を設定するため年貢などの載った帳簿の提出を求める。そういう相馬仕法がぐんと進みかけていた大事な時期だったからこそ、草野も心で涙を流しながらも厳しく母への情愛を断って師恩に報いるように厳しい言葉をかけたんでしょうね。この草野という人はふところの深い人ですね。手紙にも富田に示す深い情愛が感じられる。だから富田高慶も『報徳記』で草野のことを言葉の限り、その忠臣ぶりをほめたたえているんですね。」「報徳読書会」も八合目を超え大詰めだ。懇親会も楽しく充実した会合となった。

  2016年07月02日

• 鯖江市立図書館が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集」を蔵書とし、４件所蔵館になった、感謝

  平成28年６月３０日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 : 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士（2014年7月発行）蔵書図書館一覧　全２７４図書館国立国会図書館　１　都道府県立図書館　３９図書館北海道　青森県　秋田県　岩手県　宮城県　山形県 福島県　栃木県　群馬県　東京都千葉県　神奈川県　埼玉県　新潟県　静岡県　富山県　愛知県　岐阜県　三重県　石川県　福井県　京都府　和歌山県　島根県　兵庫県 岡山県　広島県　徳島県　香川県　高知県　福岡県　大分県　長崎県　佐賀県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１７２図書館札幌市　岩見沢市　函館市　小樽市　恵庭市　帯広市　砂川市　江別市　網走市　釧路市　市立富良野　北斗市　旭川市　苫小牧市　北広島市　登別市　北見市　根室市　京極町　様似町　栗山町　佐呂間町　別海町　音更町　小清水町　比布町　新冠町　湧別町　浦幌町　八雲町　厚岸町　美幌町　青森市　十和田市　八戸市　二戸市　五戸町　盛岡市　奥州市　遠野市　釜石市　花巻市　久慈市　雫石町　三春町　大槌町　石巻市　大船渡市　金ケ崎町　相馬市　会津若松市　南会津町　いわき市　喜多方市　本宮市　郡山市　新地町　加美町　日光市　那須烏山市　真岡市　鹿沼市　ひたちなか市　八千代町　足利　市　館林市 渋川市　新潟市　長岡市　五泉市立　三条市　新発田市　燕市立分水　南魚沼市　那須烏山市　鹿沼市　さいたま市　鎌ヶ谷市　所沢市　市原市　足立区　横浜市　秦野市　厚木市　相模原市　藤沢市　茅ヶ崎市　小田原市　伊勢原市　葉山町　松田町　二宮町　浜松市　湖西市　磐田市　袋井市　掛川市　菊川市　御殿場市　三島市　下田市　森町　名古屋市　豊田市　安城市　岡崎市　半田市　富山市　黒部市　滑川市　砺波市　鯖江市　金沢市　羽咋市　加賀市　あわら市　大野市　南丹市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　岩国市　松江市　今治市　丸亀市　観音寺市　善通寺市　新居浜市　高知市　土佐市　宿毛市　四万十市　南国市　いの町　三好市　長崎市　佐賀市　臼杵市　玉名市　上天草市　人吉市　宮崎市　都城市　えびの市　小林市　日南市　大崎市　根占図書館　与論町　薩摩川内市　姶良市　霧島市　指宿市　日置市　石垣市　北谷町大学図書館　６６図書館　東京大学　京都大学 北海道大学　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　神戸大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　大分大学　鹿児島大学 北海道科学大学　小樽商科大学　室蘭工業大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　鹿児島純心女子大学 鹿児島純心女子短期大学 鹿児島県立短期大学　北星学園大学　敬和学園大学　玉川大学 青山学院大学　聖隷クリストファー大学　金沢学院大学　東京農業大学 東京農業大学オホーツク校　東洋大学 法政大学　高崎経済大学 関西国際大学　拓殖大学　早稲田大学　水産大学校 國學院大學　立命館大学　獨協大学　駒澤大学　静岡産業大学　武庫女子大学　関東学院大学　京都工芸繊維大学　東北福祉大学　沖縄国際大学　獨協大学　活水女子大学　首都大学　高知工科大学　札幌大谷大学　酪農学園大学　西南学院大学　静岡理工科大学　北海学園大学　大倉山精神文化研究所 鯖江市の塾から若手が続々と創業　会議所などが計画作りや資金で支援（2016年6月30日福井県の鯖江商工会議所、鯖江市、日本政策金融公庫武生支店（国民生活事業）が連携して開く「さばえ創業塾」で学んだ若手が、次々と起業している。過去３年で１５人の若手が新事業を起こし、２０１５年度は塾の受講から半年で６人がスピード創業を果たした。専門家の助言によるきめ細かい事業計画づくりや、円滑な金融支援が新事業の創出につながっているようだ。　創業塾は１０年度から始まった。事業主体の同会議所によると、国の創業支援補助の充実もあり、ここ３年は受講生、創業者とも増加。創業は１３年度２人（受講生１１人）、１４年度７人（同１８人）、１５年度６人（同１６人）となっている。　塾の講師は戦略組織コンサルティング（福井市）の村上統朗代表らが務める。創業への心構え、事業計画の立て方、販売促進や売り上げ増のノウハウ、資金調達といったメニューで、毎年９月に４日間の日程で行っている。　創業者は２０～４０歳代が中心で、業種はサービス業、小売業が多い。洋服販売や雑貨販売、花屋のほか、デザイン会社、企業従業員向けの体力指導事業など多岐にわたる。　美容室「スタジオコッコカーラ」（鯖江市水落町１丁目）は昨年１１月、創業塾をステップに起業した。ヘアメークやエステ、着付けといった本業に加え、写真撮影をワンストップで行うサービスを展開する。塾に参加した山本祐輔さん（３２）は「店のコンセプト、ターゲットを明確にすることや、経理面の重要性を学んだ」と振り返る。　創業塾では受講後も最大９時間の個別相談に応じ、事業計画づくりなどについて、きめ細かくアドバイスする。融資や補助の相談体制も整えている。　日本公庫の担当者は「経営のノウハウ、資金調達、補助金の活用など創業への一体支援が成果を挙げている」と指摘。鯖江商工会議所の担当者は「眼鏡など地場産業が縮小する中で、今後も若手の創業に対する思いを後押しし、鯖江の活性化につなげたい」と話している。福井の話題が満載「福井新聞Ｄ刊」

  2016年07月01日

• 五泉市立図書館が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集」を蔵書とし、４件所蔵館となった、感謝！

  平成28年6月30日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集 :内村鑑三　神と共なる闘い（2014年）全３１２図書館　　　国立国会図書館　　１図書館　都道府県立図書館　４０図書館　北海道　青森県　岩手県　秋田県　宮城県　山形県　福島県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　茨城県　埼玉県　東京都　千葉県　神奈川県　長野県　新潟県　富山県　福井県　石川県　愛知県　岐阜県　三重県　京都府　兵庫県　和歌山県　島根県　岡山県　広島県　徳島県　香川県　福岡県　長崎県　佐賀県　大分県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県奄美　沖縄県市区町村立図書館　１９６図書館札幌市　小樽市　岩見沢市　網走市　富良野市　江別市　帯広市　釧路市　砂川市　北斗市　苫小牧市　北見市　北広島市　恵庭市　函館市　根室市　雫石町　大槌町　小清水町　京極町　佐呂間町　比布町　新冠町　音更町　栗山町　厚岸町　別海町　湧別町　様似町　美幌町　浦幌町　八雲町　青森市　五戸町　八戸市　十和田市　盛岡市　遠野市　一関市　二戸市　花巻市　釜石市　久慈市　にかほ市　潟上市　鹿角市　湯沢市　名取市　大船渡市　久慈市　雫石町　金ケ崎町　会津若松市　相馬市　いわき市　郡山市　本宮市　新地町　南会津町　喜多方市　三春町　大槌町　加美町　山形市　日光市　真岡市　鹿沼市　那須烏山市　筑西市　ひたちなか市　常総市　土浦市　八千代町　高崎市　館林市　高崎市　安中市　藤岡市　渋川市　桐生市　さいたま市　所沢市　鎌ヶ谷市　流山市　足立区　杉並区　相模原市　秦野市　小田原市　藤沢市　茅ヶ崎市　大和市　厚木市　伊勢原市　海老名市有馬　二宮町　寒川町　長岡市　五泉市　静岡市　浜松市　袋井市　掛川市　御殿場市　湖西市　磐田市　菊川市　下田市　森町　白馬村　新潟市　新発田市　燕市立分水　三条市　長岡市　南魚沼市　大野市　名古屋市　安城市　岡崎市　豊田市　新城市　半田市　富山市　黒部市　砺波市　滑川市　金沢市　加賀市　かほく市　羽咋市　大野市　小浜市　鯖江市　京都市下京　南丹市　京丹後市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　倉吉市　松江市　萩市　岩国市　長門市　防府市　今治市　西条市　西予市　大洲市　新居浜市　善通寺市　丸亀市　観音寺市　いの町　宿毛市　四万十市　南国市　土佐市　三好市　大牟田市　長崎市　佐世保市　佐賀市　神埼市　多久市　小城市　唐津近代　武雄市　佐伯市　臼杵市　津久見市　日田市立淡窓　熊本市　上天草市　玉名市　人吉市　宮崎市　都城市　日南市　えびの市　小林市　串間市　指宿市　日置市　姶良市　薩摩川内市　大崎町　石垣市　嘉手納町　北谷町大学図書館　７６　東京大学　京都大学　北海道大学　東北大学　九州大学　九大理系　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　徳山大学　兵庫大学　高知大学　愛媛大学　長崎大学　大分大学　宮崎大学　鹿児島大学　早稲田大学　國學院大學　東洋大学　法政大学　関西国際大学　拓殖大学　拓殖大学茗荷　立命館大学　玉川大学　駒沢大学　獨協大学　青山学院大学　同志社大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　敬和学園大学　国際基督教大学　東京農業大学オホーツク校　水産大学校　酪農学園大学 小樽商科大学　鹿児島純心女子大学　鹿児島純心女子短期大学　鹿児島短期大学　同志社女子大学　日本女子大学　聖隷クリストファー大学　鳥取県立短期大学 金沢学院大学　立命館大学　首都大学東京　武庫川女子大学 桐蔭横浜大学図書館　関東学院大学　京都工芸繊維大学　沖縄国際大学　静岡産業大学　北星学園大学　西南学院大学 活水女子大学　東北福祉大学　東北学院大学　北海学園大学 南山大学　札幌大谷大学　昭和女子大学　東海大湘南　静岡理工科大学　山梨学院大学　神戸国際大学　聖心女子大学　高知工科大学　大倉山精神文化研究所　ニット専門家を育成　五泉市と専門学校など連携　２年制の新学科開設　新潟2016.6.30〈新潟〉専門学校などを運営するＮＳＧグループ（新潟市中央区）と国内を代表するニット産地の五泉市、五泉ニット工業協同組合、イタリアの服飾専門学校が連携・協力し、ニットの専門家の育成に乗り出す。同市ではニットの生産高が伸び悩み、後継者不足も課題となっている。五泉市役所で２９日、記者会見したＮＳＧグループの池田弘代表は「世界のトップランナーとなるニットの人材を育てたい」と意気込んだ。　具体的には、同グループの国際トータルファッション専門学校（新潟市中央区）に２年制の「アパレルニット科」を来年４月に開設。ニット商品の企画やデザイン、生産、販売まで一貫して対応できる人材を育てる。定員は１５人で、学費は入学金を除き年間１０２万円。　実務を学ぶことを重視し、計３００時間以上の実習を同組合の会員メーカー２２社が引き受ける。さらにニットの本場、イタリアの服飾専門学校、インスティチュート・セコリ校（ミラノ）のデザイナーが学生を直接指導する。会見に同席した同校のステファノ・セコリ校長は「素晴らしい服を作り上げるための過程を一つ一つスキルアップさせたい」と話した。　五泉市は同組合と協力し、販路拡大や人材育成を柱とするニットの地域ブランド化事業を昨年から進めている。今回の取り組みもその一環で、会見で伊藤勝美市長は「学生が喜ばれる支援をしたい」と述べた。　五泉市のニット産地は生産高は平成３年に約８００億円にのぼったが、輸入品との競争激化などから２７年は１１６億円にとどまる。同組合では「技術を磨き企画力を高め、海外製品との差別化に取り組んでいる」（高橋雅文理事長）ものの、次代を担う若者の育成が課題となっている。

  2016年07月01日

• 相模原市立図書館が「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし11冊所蔵館となった、感謝！

  神奈川県相模原市11件報徳記を読む 第3集 報徳は国を興し民を安らかになる　二宮尊徳の会2016鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』二宮尊徳の会2015二宮金次郎の対話と手紙 第一 小田原編(二宮尊徳の会2015砂糖王 鈴木藤三郎 氷砂糖製造法の発明二宮尊徳の会二宮尊徳の会2014報徳記を読む 第2集 『報徳記』巻の二、二宮尊徳の会2014報徳記を読む 第1集 『報徳記』第1巻全二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 内村鑑三二宮尊徳の会二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 札幌農学校二宮尊徳の会二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 新渡戸稲造二宮尊徳の会二宮尊徳の会2014二宮尊徳と日本近代産業の先駆者 鈴木藤三二宮尊徳の会二宮尊徳の会2013ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇 二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 ツキノワグマ４０頭、相模原周辺に？　住宅地にも出没2016年6月24日　東北地方でクマに襲われる事故が相次ぐなか、首都圏の神奈川県でもクマの目撃情報が相次いでいる。山北町の丹沢湖近くの林道では２４日、けが人が出た。人口が７０万人を超える政令指定都市、相模原市では住宅地にも出没しており、警戒が広がっている。特集：クマ出没　山北町玄倉（くろくら）の林道で２４日朝、ハイキング中の５０代男性がクマの親子に遭遇した。町によると、体長約１・２メートルの親グマが男性に向かってきた。もみあいになったが、カメラの三脚でたたいたり足で蹴ったりしたところ、逃げたという。男性は両手に軽傷を負った。　県内で今年、クマによるけが人が出たのは初めて。春以降のクマの目撃情報は２７件にのぼり、前年同時期の１０件を大きく上回る。　「あの怖さは忘れられない。イノシシやシカは見たことがあったが、クマは初めて」。県民の水がめ、相模湖に近い相模原市緑区与瀬。５月２８日夜、「ラーメンセンター」の店主、斎藤雄治さん（４８）が仕事を終えてテレビを見ていたところ、「ドーン」と店の入り口ドアに体当たりしてきた。１１０番通報し、イスでバリケードを築いてパトカーの到着を待った。　緑区三ケ木でも６月１７日夕方、民家の庭先をクマが駆け抜けた。愛犬と散歩中の角田里子さん（５９）は、生け垣から飛び出したクマの姿に思わず叫んだ。「キャーなのかギャーなのか、よく覚えていない。とても大きくて、真っ黒なクマでした」。近くの山口澄男さん（６９）は「９６歳の母親も、生まれて初めてと驚いている」。　かつては旧津久井町だったのが２００６年に編入された地区で、約２８００人が暮らす。市津久井地域環境課は「山間部での目撃はあったが、住宅地では例がない」と驚く。近くの県立津久井高校定時制（生徒数７３人）は午後７時半に授業を打ち切った。　市内での目撃は１１件に上り、昨年度の８件を早くも超えた。山あいにある緑区牧野地区では最近、７回も出没。近くの市立藤野南小学校では、クマよけの鈴を児童４８人に持たせ、登下校時には教職員と警察官が通学路で警戒に当たる。　市がウェブサイトで公開しているクマの関連情報にはアクセスが殺到。７千件に迫る日もあった。　神奈川県自然環境保全課によると、山北町や相模原市にまたがる丹沢山地にはツキノワグマが約４０頭生息しているとみられる。「例年より目撃される時期が早い理由はわからないが、山中のえさの状況が関係しているのでしょう」と担当者。　牧野地区で目撃されたクマは小さく、石川県立大の大井徹教授（動物生態学）は「未成熟な若いクマはどこが危険なのかわからず、人里に迷い込み、食べ物を探すことがある。また、交尾期の今は雄が雌を求めて動き回るため、まずは７月まで警戒が必要だ」と話す。（天野彩、村野英一、白石陽一）関連ニュース

  2016年07月01日

• 鹿児島県立短期大学図書館が「補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書としていただいた、感謝！

  平成28年6月30日補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記全５８図書館国立国会図書館都道府県立図書館　６図書館　東京都立図書館　岩手県立図書館　富山県立図書館　静岡県立図書館　徳島県立図書館　鹿児島県立図書館市区町村立図書館　２８図書館帯広市　江別市　北見市　富良野市　京極町　別海町　八雲町　佐呂間町　青森市　五戸町　八戸市　花巻市　大槌町　金ヶ崎町　館林市　厚木市　静岡市　下田市　三島市　御殿場市　袋井市　掛川市　浜松市　森町　羽咋市　土佐市　いの町　新居浜市　日南市大学図書館　２３図書館東京大学総合図書館　東京大学経済図書館　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　宇都宮大学　福井大学　愛媛大学　北海道教育大学付属図書館　敬和学園大学　横浜桐蔭大学　西南学院大学　日本大学生物資源科学部　小樽商科大学　東京農業大学オホーツク校　高知工科大学　大阪教育大学　鹿児島純心短期大学　東洋大学　駒澤大学　拓殖大学　鹿児島県立短期大学「１票大きな力に」１８、１９歳の関心徐々に／鹿児島県内(2016 06/23 選挙権年齢が「１８歳以上」に引き下げられ、初の選挙となる参院選が公示された２２日、鹿児島県内の１０代の新有権者たちに、候補者の訴えや選挙運動はどう映ったのか－。鹿児島市の繁華街や大学周辺、国内で唯一稼働する原発がある薩摩川内市で聞いた。■繁華街　　４陣営とも鹿児島市内で第一声を上げた。県立短期大学２年の中間なごみさん（１９）は、両親が支持する候補の出陣式に１人で駆けつけた。選挙権を得て、各政党の政策をテレビや新聞で確認するなど政治への関心が高まったという。「周りに流されず、候補の考えを聞いて投票先を決めるべきだ」と同世代にメッセージを送る。■原発のまち　第一声で４陣営とも原発問題には触れなかったが、薩摩川内市には複数の候補が入った。演説中、近くの商店街を歩いていた通信制の大学で学ぶ女性（１９）＝同市永利町＝は「原発は経済効果などの恩恵も生んでいる。反原発を訴える場合は、止めた後に電力をどう賄うのかも説明してほしい」と要望した。

  2016年07月01日

• 報徳は実践しなければ意味がありません。至誠と実行です

  （読書会記録編集後記）　二〇〇九年当時の読書会記録と本集刊行に向けての二〇一六年の読書会記録を仕法ごとに収録した。二〇一六年六月二七日、読書会を一緒に立ち上げた○○と○○駅で待ち合わせて懇親した。編者が六月二三日～二五日まで検査入院していたため「余命何月とか宣告されてる訳じゃないよな。急ぎ過ぎているように思える」と○○が言う。「はは、そんなことありません。去年五月に五日市先生と名古屋で懇親した折『○○さん、人間は使命が終わるまで死にません』と言われています。あなたには使命があると面と向かって言われることはなかなかないでしょう。尊徳は門弟へ『急ぐなかれ、休むなかれ、倦むことなかれ』と遺言しています。ウォーキングのように休むことなく倦むことなく歩んでいると、遥か遠くまで行けるのです。自分のやっていることを使命と受け止めると、他の事を切り捨ててその事に専念することができます。日光市の○○先生に『○○さんはよくこれだけの刊行物を創る時間とお金があるねえ』と聞かれたことがあります。『自分のためだけの時間とかお金は使わず、余分な付き合いを削っていくと、おのずと時間と資金が生まれます』とお答えしたことがあります。」読書会を立ち上げた頃に話が及んだ。（第一集一九九頁）「○○さんから、かび臭い『報徳要典』が送られて来てびっくりした。私は当時年下でも優れた人には付いていこうと思っていた。」「私にとって大きな転機は、○○時代に五日市剛氏の『魔法の言葉』を知ったことでしょうね。愛知県一宮市で五日市先生の講演会があると知って、同期の○○に声をかけたら○○が車を出してくれ、一緒に講演を聞きに行ったのです。○○とはそれ以来の仲です。それをきっかけに五日市先生と知り合い、○○駅前のビルで懇親しました。私はそれ以来『魔法の言葉』を実践しています。」「それは○○さんが尊徳に関心を抱いた時より後？」「佐々井典比古氏の『補注報徳記』を読んだのは、もっと前、○○に勤務していた頃です。」「本会の刊行物は五十年後も生きるでしょう。」「みんな死んでるね。」「そう（笑）私たちは先人のお蔭で今ここにいる。私たちは後の世の人のためによい事業を遺さなければならないというのが鈴木藤三郎が理解した報徳の教えですから。『古の書を読んでも学んでも身の行いとせずば益なし』報徳は実践しなければ意味がありません。至誠と実行です。」「二宮尊徳の会」刊行本複数タイトル所蔵図書館一覧　2016年6月30日現在　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　県立図書館　14冊東京都(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、鹿児島県(A,B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、13冊神奈川県(A,B,C,E,F,G,H,I,J,K,L,N)、富山県(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、徳島県(B.C,D,Ｅ,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、 12冊山形県(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、茨城県（A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L）、愛知県(A,B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L)、沖縄県(A,B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L)、11冊埼玉県(A,B.C,D,E,F,G,H,I,J,K) 、長野県(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L)、長崎県(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L) 10冊　北海道(A,B.D,F,G,H,I,J,K,L) 、岩手県(B.C,D,E,F,G,H,I,J,M) 、千葉県(A,B,C,D,E,F,G,I,J,L) 、石川県(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K)、京都府(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J)、和歌山県(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K) 、岡山県(B.C,D,E,G,H,I,J,K,L) 、香川県(A,B,C,E,F,G,H,I,J,K) 9冊所蔵　宮城県(A,B,D,E,F,G,H,I,J) 、群馬県（C,D,F,G,H,I,J,K,L）、三重県(A,B.D,E,F,G,H,I,J) 、熊本県(C,D,F,G,H,I,J,K,L)８冊所蔵　秋田県(B,D.E,F,G,H,I,J)、福井県(B.C,D,E,F,G,I,J) 、静岡県(A,B.C,E,G,I,L,M) 、兵庫県(A,B.D,F,G,H,I,J)、広島県(C,D,E,F,G,H,I,J) 、島根県(B,E,D,F,G,J,K,H)、福岡県（B,D,E,F,H,I,G,J）、鹿児島県立奄美（C,E,F,G,I,J,K,L）、７冊所蔵　愛知県（B,C,H,I,J,K,L）、佐賀県(B,D,F,G,H,I,J)、６冊所蔵　福島県（A,C,G,H,I,J）、岐阜県（C,E,G,H,I,J）　５冊所蔵　４冊所蔵　青森県（F,G,J,I,）、栃木県（F,G,H,J）、新潟県（B,H,I,K）、奈良県（B,G,J,H）、３冊所蔵　高知県(B,I,F)　 、大分県（G,I,J）２冊所蔵　山梨県（B,H）、大阪府（A,B）、高知県（B,I）１冊所蔵　滋賀県（B）、愛媛県（A）、市町立図書館（３冊以上所蔵館名のみ）　15冊　小林市　13冊　静岡市、御殿場市、掛川市、森町　12冊　八雲町、佐呂間町、会津若松市、南会津町、真岡市、日光市、秦野市、大和市、磐田市、菊川市、浜松市、袋井市、　11冊　帯広市、江別市、富良野市、八戸市、花巻市、厚木市、薩摩川内市、　10冊　札幌市、様似町、盛岡市、二戸市、相馬市、いわき市、館林市、二宮町、相模原市、　9冊　京極町、加美町、郡山市、真岡市、下田市、都城市、　８冊所蔵　恵庭市、北見市、美幌町、五戸町、鹿沼市、横浜市、小田原市、平塚市、藤沢市、新発田市、富山市、羽咋市、加賀市、南丹市、松江市、日置市、指宿市、　7冊所蔵　釧路市、小清水町、別海町、厚岸町、青森市、奥州市、遠野市、大槌町、那須烏山市、三春町、伊勢原市、三島市、渋川市　滑川市、黒部市、金沢市、あわら市、大野市、奈良市、姫路市、広島市、土佐市、佐賀市、姶良市、　6冊所蔵　北斗市、北広島市、小樽市、根室市、比布町、金ケ崎町、新地町、本宮市、藤岡市、八千代町、湖西市、大野市、三田市、長崎市、上天草市、宮崎市、えびの市、日南市、与論町5冊所蔵　岩見沢市、網走市、砂川市、旭川市、苫小牧市、函館市、北見市、栗山町、十和田市、雫石町、久慈市、喜多方市、渋川市、茅ヶ崎市、伊勢原市、新潟市、新発田市、裾野市、岡崎市、半田市、大阪市、赤穂市、いの町、新居浜市、臼杵市、人吉市、水俣市、大崎町、北谷町4冊所蔵　石巻市、滑川市、筑西市、ひたちなか市、安中市、さいたま市、所沢市、燕市、大磯町、湯河原町、御前崎市、焼津市、名古屋市、砺波市、豊田市、和歌山市、堺市、善通寺市、西脇市、丸亀市、えびの市、霧島市、石垣市　3冊所蔵　登別市、中標別町、小清水町、湧別町、厚真町、中標津町、新冠町、音更町、浦幌町、十和田市、大船渡市、釜石市、一関市、にかほ市、潟上市、湯沢市、山形市、南相馬市、安中市、桐生市、野田市、市原市、杉並区、足立区、松田町、寒川町、鯖江市、藤枝市、吉田町、三条市、南魚沼市、五泉市、新城市、安城市、京丹後市、大阪市、宿毛市、岩国市、西条市、今治市、観音寺市、高知市、四万十市、三好市、福岡市、多久市、唐津市、日田市、津久見市、玉名市、水俣市、津久見市、南大隅市立根占、嘉手納町 大学図書館　　14冊　宇都宮大学(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、13冊　東京大学(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,M,N) 、九州大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、岩手大学(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,LM,N)、大阪教育大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、敬和学園大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、鹿児島純心女子短期大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、東洋大学（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N）、東京農業大学学術情報センター〔オホーツク〕（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N） 、　12冊　京都大学(A,B,D,E,F,G,H,I,J,K,L) 、福井大学(B,C,D,E,G,H,I,J,K,L,M,N)、北海道教育大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N)、駒澤大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N） ､11冊　東北大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M)、高知大学(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L) 、長崎大学（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L）、鹿児島大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L)、聖隷クリストファー大学(B.D,F,G,H,I,J,K,L,N) 、鹿児島県立短期大学(C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,N)10冊　徳山大学（B,C,D,E,G,H,I,J,K,L）、宮城教育大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K)、関西国際大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L) 、金沢学院大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,L) 、玉川大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L）、北星学園大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L）、法政大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K）、静岡産業大学（B,C,E,F,G,H,I,J,K,L） 、独協大学（B,C,D,E,F,G,I,J,K,L）、青山学院大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,N) 、水産大学校（B,C,D,G,H,I,J,K,L,N）　　9冊　北海道大学(B,C,D,F,D,G,H,I,J,K)､弘前大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K)、福島大学(B,C,D,G,H,I,J,K,L) 、神戸大学(A,B,D,E,F,G,I,J,L) 、高崎経済大学(B,C,D,G,H,I,J,K,L)、東京農業大学（B,D,E,F,G,H,I,J,L）、高知工科大学（C,D,E,F,G,I,J,K,L）、立命館アジア太平洋大学（APU）(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L) 、桐蔭横浜大学図書館（B,F,G,H,J,K,L,M,N） 　 8冊所蔵　金沢大学(B,C,D,E,F,G,I,J)、高崎経済大学（B,C,G,H,I,J,K,L）、日本大学生物自然科学部(C,D,E,F,G,H,L,M) 、沖縄国際大学（C,D,G,I,J,K,L,N）7冊所蔵　小樽商科大学（D,E,F,I,J,M,M）、新潟大学(B,D,F,G,H,I,J) 、愛媛大学（B,E,D,J,G,L,M）、京都教育大学（D,F,G,I,J,K,L）、早稲田大学(A,B.D,G,H,I,J) 、関東学院大学(B,C,G,H,I,J,K) 、東北福祉大学（C,H,I,G,J,K,L）、酪農学園大学（B,C,H,I,J,K,L）、活水女子大学（C,G,H,I,J,K,L）、高知工科大学（D,G,I,L,H,J,N） ６冊所蔵　大分大学（C,G,H,I,J,K）、西南学院大学（G,H,I,J,L,M）、北海学園大学（C,L,H,G,I,J）５冊所蔵　九大理系（G,H,I,J,K）、群馬大学（D,E,F,G,L）、日本女子大学（C,F,H,I,K）、札幌大谷大学（G,H, I,J, L）、静岡理工科大学(B,G,I,J,L),同志社大学（B,F,K,J,N）４冊所蔵　上武大学(C,D,E,F)、同志社女子大学（D,F,G,J）、兵庫大学（G,H,I,J）、武庫川女子大学（G,I,J,L）、國學院大學（F,G,I,J）、首都大学東京（G,I,Ｊ,L）、　３冊所蔵　埼玉大学(B,D,F)、高野山大学（B,C,D）、京都工芸繊維大学（I,J,K）、神戸学院大学（B,D,E）、鳥取短期大学（G,J,K）、南山大学（G,H,J）　２冊所蔵　静岡大学(A,B)、大阪市立大学（B,F）、北陸学院大学(F,G)、東北学院大学（J,L）、宮崎大学（G,J）、東海大学（B,F）、 １冊所蔵　北海道科学大学（I）、群馬県立女子大学（I）、東京都市大学（D）、慶応義塾大学（A）、甲子園大学（G）、佐賀大学（B）、上越教育大学（B）、鹿屋体育大学（D）、日本大学国際関係学部（F）、室蘭工業大学（I）、東京女子大学（G）、ＩＣＵ(J)、神戸国際大学（G）、フェリス女学院大学（D）、昭和女子大学(J)、浜松学院大学(F)、滋賀大学（B）、神戸海星女子学院大学（G）、山梨学院大学（J）、聖心女子大学（J）Ａ　日本近代製糖業の父台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎　　Ｂ　報徳産業革命の人　報徳社徒鈴木藤三郎 Ｃ　二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎　Ｄ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―クラーク精神＆札幌農学校の三人組と広井勇　Ｅ　砂糖王鈴木藤三郎―氷砂糖製造法の発明―　　Ｆ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―米欧留学篇 　Ｇ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　　Ｈ　報徳記を読む第１集Ｉ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士－「紳士」の工学の系譜Ｊ　ボーイズ・ビー・アンビシャス　内村鑑三神と共なる闘い―不敬事件とカーライルのクロムウェル伝 Ｋ　報徳記を読む第２集 Ｌ　二宮金次郎の対話と手紙　第一小田原編（少年、青年編）Ｍ　補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記　Ｎ 報徳記を読む第３集

  2016年07月01日

• 読書会記録　しかり、今の世でこの法を布く者は西郷その人であろうと思う。ほかの人を知らない。

  （日光仕法）平成二一年（二〇〇九）七月二二日　○○センター　第一五回読書会を開催。巻の八を輪読する。【１】は巻の八の半分近く占める。二宮先生語録を著した斎藤高行が「一方は民のために官を忘れ、他方は官のために民を忘る」と山内代官の俗吏ぶりを厳しく指弾し、尊徳の弟子達の山内に対する評価は厳しい。尊徳の事業を妨害した岸右衛門や豊田正作はその後改心し、尊徳のよき協力者となるのだが、彼らのその後の協力者ぶりには「報徳記」では触れることが少ない。山内代官もその後、報徳仕法のために四百両の仕法用資金を幕府に申し出て仕法に協力するが、高慶が自分にも人にも厳しいせいか、あるいは「報徳記」が尊徳の人と事業を讃えるために、彼らの妨害や苦難の中を堪え忍んで、最後は大事業を達成したという物語を際だたせるせいか改心後の行いに触れない。山内代官の「身分を失うことを恐れるのだ」といった俗物ぶりを強調することにより、尊徳の事業が危機的状態となったことを述べる。この時期のことを、佐藤高俊氏は『報徳開顕』で考究されている。「二宮尊徳は天保一三年（一八四二）十月二日御普請役格として勘定奉行の配下となった。そして利根川分水路見分目論見御用を命じられた。尊徳の幕府登用は、興国安民の仕法実施のためよりは、青木村などで評判になった水利に対する土木手腕が買われ印旛沼から江戸湾へ新堀を開くためである。尊徳は一〇月二一日から一一月一五日まで現地を踏査し、沿村の人の和を得なければ工事は成功しない。それには先ず報徳仕法によって周辺の村々を復興させねばならない。堀の開削はその後であるという二十年も要する遠大な計画を報告した。工事を急ぐ幕府にはこのような計画は採用できなかった。ついで大生郷村の復興を命ぜられ、翌天保一四年一月二一日から実地を見分したが、これも村の名主や代官の無理解から調査だけに終ってしまった。七月になると、御勘定所附御料所陣屋附手附となり、九月二二日真岡の陣屋に赴任した。真岡の代官は山内総左衛門である。尊徳は赴任前江戸で山内と話し合い赴任後もしばしば山内を訪ねてはいたが、山内の理解を得て御料所内に仕法を発業する運びには至らなかった。」語録では、尊徳の方法を迂遠だと嘲笑する人にこう言う。「我が国は万古に存して、我が道は万世変わらない。万古に存する国にあって、万世変わらない道を行う。どうしてこれを自分一代の短さに比べて迂遠となすことができよう。現在道が行われなくても、どうして世を恨もう。なぜならこれは天照大御神以来行われて来た道であって、国を興し、民を安んずるには、このほかに方法がないからだ。」弘化元年四月尊徳は日光神領荒地開拓調査見込の上申を命ぜられた。尊徳は自分畢世の事業と力を尽くし、三年の歳月をかけ、方法書八〇余巻を提出したが、幕府からは何の下命もない。彼を起用した水野忠邦は既に幕閣を去っていた。ようやく山内代官との話し合いで、東郷村と桑野川村の荒地を開発したが、かえって陣屋下役の反対を呼び起こし、代官を仕法から遠ざける結果となった。せっかく幕府に召し出されながら御料所内で何ら為すところなく「屈身」していることは残念極まることで、「道もまたここに止れり」（報徳記八）と慨嘆された。」この時期、高慶は報徳の道を開くため幕府要人を説得して回った。「弘化四年一二月一五日、富田は病をおして江戸に出た。一八日、富田は八丁堀に丹波綾部の藩主の九鬼公を訪ねた。九鬼は相馬藩の草野家老と親しい付合いがあった。当時幕府の大番頭で幕府内に知合いも多い。この人の力添えを得てそれを仕法を開く緒にしようとしたのである。」「一二月二〇日、池田家老とともに九鬼公を訪れ、この日は御仕法向を詳しく述べ、尊徳への配慮を懇請した。九鬼公は『拙者も今まで草野氏から聞いてはいたが、改めて次第を承知し感心いたした。是非この大道が開け、諸国の衰廃が立直り衆民が助かるようにしたい。道の行われると行われないとは天にありというが、人事を尽さなければ天命とは申し難い。いかようにも力を尽くそう』と請合ってくれた。」「一二月二六日には九鬼公の紹介で勘定奉行の一人、牧野公に拝謁し、二宮尊徳の小田原発端から野州への引き移り。容易ならざる難行、誠意を尽しての難地興復、幕府へ召し出されてからの模様、当時野州の様子、それから国元相馬の仕法まで委細を申し述べ、「このような抜出の大人は、お用い方の力により御料私領とも莫大の人民が助かり、この上ないお為筋と存ぜられますが、ただいまのような有様では折角の大人も忠勤の立つべき道が見えず、私ども深く心痛している所です。私はもとより陪臣の身分でこのようなことを心配仕るべき儀ではございませんが、九年以前より同人の大徳を慕い、藩内再復の仕法を頼み、以来民間大いに発起し、いよいよ多年の心願成就仕るべきところに至りました。万一今後ともお用いなき時は、私領分のみ取り行うも恐れ入りますので、何卒多少に限らず御登用あらせられ、私どもはその御余光によって国元安堵の道を相達したく内願しているところでございます」と懇願した。牧野公は「まことにもっともの次第、そのような得がたき人物、何分にもお用いになるよう致したい。今日承った次第はしかと含みおき、及ぶだけは尽しましょう。されど平人は一身の望みが足りれば歓びとするのに、二宮は一人を救いその者の助かるをよろこび、一国を安んじこれを以てよろこびとし、天下の安んずるを己の楽しみとする。広大の意中はとても常人の知るところではない。感じ入り申した」と丁寧な挨拶で、富田は「公は誠に別段な御方」と感激した。「弘化五年一月六日、富田は勘定組頭の竹内清太郎氏のもとに出かけた。ここでも尊徳の発端からの次第柄と実行の場さえあればどんなところでも興起できることを説明し、尊徳がお召抱以来空しく歳月を送っていることを申し上げると、「天下の良医を動けなくしておくようなもので何とも察し入る」と竹内は答えた。一月八日には富田は牧野公に、「二宮の仕法は分度を定め、分外を民間復困民撫育の入用とするもので、難村はもとより引き立ち、善村はいよいよ手堅く永続の道の立つ良法であります。今二宮は代官手附を仰せつけられておりますが、同人に座上筆算の用便を命ずるのは、大工に鍛冶をいいつけるようなものです。二宮を自在の立場にして、その長ずる所の仕法を存分に行われるようご配慮下されば、当人も御召抱に対する忠節が相立ち、その御余光で私ども国元の年来の志願も達せられ、ありがたき仕合わせでございます」と、言上した。牧野公は「新規の事だから早急には決しかねるだろうが、遠からずその事業をたとい一村にでも発するよう皆のものとも篤と談合し、及ぶだけは努力する」という返事だった。一月二三日牧野公に、旧冬以来の御礼を申し上げると、「二宮仕法開業の儀は同役とも相談し、あらあら決評に及んだ。遠からず行われるであろう。組頭の竹内が以前から仕法に感心し、是非御用いになるよう内願していたというので、このたびのことは同人へ申しつけた。同人は山内方へ内意を達し、伺い振りの都合まで申し遣わしたそうだから、まず一村に開業の上、御料私領とも仕法を慕い歎願申し出た場所へは往返して世話ができるようになろう。それで住居の儀も、仕法歎願の面々諸家方その外村名主百姓に至るまで自由に立ち入れるよう、代官陣屋から離れた所に手続き中である。まずまず安心してよかろう」と仰せを受けた。仕法金及び仕法根元の土台についてお尋ねすると、「仕法金は陣屋元積金同様に致し置き、諸家より歎願の場所へは二宮の存意を以て貸しつけ、又は賞美その外に用いることには子細がない。山内と相談の上その手限り取り計らえばよろしい。土台については御料所は定免になっていて、今平均を立てれば当時の取箇を以て土台とし、向後相増した分は仕法通りに取り計らうことにしてはどうか」とのお考えで、難しいきまりやしきたりの中で仕法の採択をここまで進めてくれた牧野公の好意に感謝して辞去した。」このような高慶の働きで道が開けてきた。「報徳記」が名文であり、しかも熱を帯びているのは、幕府要人を説得せずにはおかないという誠意で繰り返し話す過程で、聞く者が感動し感嘆するように話ができていったのではあるまいか。だから尊徳先生をおとしめたり、その評価に疑いを持たせるような部分はそぎ落とされ、高慶自身の反論・弁護を付け加える文章構成になったのであろう。「九鬼公や牧野公の言った通り、山内代官は真岡陣屋に移り、尊徳は東郷陣屋に入った。そして代官の承認で棹ヶ島村の荒地開発・新家作普請・道普請等に着手しの取調べに掛かった。八月四日に山内は「棹ヶ島村の儀は二宮に任せ切りにて、いかように取扱っても苦しくない。何事が起こっても真岡にて引きうけるから心配なくとりかかってよい」と理解ある態度を示した。山内も勘定所の内々の意向を了解したであろう。」山内の変化も幕府上層部の意向を感じてのものであった。「報徳記の終わり方は変で、最後、尊徳先生が病床で死ぬ場面がないのです。だからまだ物語は終わっていない、尊徳先生は永遠に生きて働いているような不思議な感覚で読み終わるのです。ところが報徳記編集の過程では次のように描写されています。」「後数日にして病発し、療医、手を尽すといえども更にその功を見ず。先生、その起つべからざるを察し、仕法を止まんとす。門下皆曰く、「小先生あり。この地開業の時にあたり、不幸にして先生疾にかかりたまう。もし、これがために良法を廃せば、万民再び何をもって蘇息するを得ん。いま、小先生代って以てこの道を行わば、上下の幸い、良法の永続、何の疑いかあらん。」先生曰く、「予、一世安民の道を行うに急にして、子を教うるに暇あらず。いま不教の子をしてこの大業を継がしめんとす、あに成るべきの理あらんや。むしろ止むるに如かざるなり。」と。門人曰く、「先生憂いたまうことなかれ。小先生才徳、この民を安んずるに足れりといえども、もとより大業は一人の成すべきにあらず。門下累年教育の高恩、何を以て報ずるを得ん。せめては小先生と共にこの地に留まりて尽力せん。」という。官もまた先生の発病を憂い、小先生をして父の業を継ぎ良法を行うべきの命を下す。先生、一たびはその任に堪えざるを憂い、一たびは一世丹誠の良法ここに空しからざるを喜悦の色あり。門人もまた少しく休胸せり。先生手足利かず、病床において日夜肝胆を砕き、思慮を尽くし、指揮するに傾刻の暇あらず。」尊徳が亡くなる前に弟子達に言われた言葉が日誌の最後に載る。「鳥のまさに死すやその鳴くや哀（かな）し、人のまさに死すやその言や善し、慎しめや、慎しめや小子、速やかならんと欲するなかれ、速やかならんと欲すれば、すなわち大事を乱す、勤めよや小子、倦むことなかれ。」「高慶は明治維新後に廃藩治県などによって相馬仕法が廃止に直面したとき、西郷参議始め明治政府要職に会いに行き、また報徳仕法と相馬藩の成果などについて説明する。そのときに西郷が『東は相馬から、西は鹿児島から報徳仕法を展開して、全国的に押し広めましょう』と、将来的な構想を高慶と語り合ったと伝えられる。西郷はその後、西南の役で倒れるが、その遺志を継いだ明治政府の要職の人々がその後の報徳運動を陰で支えてきたようにも思われます。富田は後に慨嘆する。『日本に生れて、これほどの大業を編み出してこれを終始その志を行うことができなかったが、法は法で残っていれば、万年を経てもこの法を行うならば、必ず万民を安んずるであろう。しかり、今の世でこの法を布く者は西郷その人であろうと思う。ほかの人を知らない。』最後に森信三先生の二一世紀の予見と「尊徳翁のご教説こそ、二一世紀を導く指導原理である」を読み、「譲道訓」を読んで、一年一月余りにわたり、一五回倦（う）むこともなく続けてきた「報徳読書会」を終了した。翌日、平成二一年（二〇〇九）七月二二日　かながわ県民センター　第一五回読書会を開催。巻の八を輪読する。【１】眞岡県令某の属吏となる　原文・地福、現代語訳・林【２】常州真壁郡棹ヶ島村外五邑に良法を発業す　小宮、杉山【３】先生野州石那田村の堰を堅築す　渡邉、松宮【４】先生日光祭田の荒蕪を開き百姓安撫の命を受け巡村開業す　林、小宮【５】先生衆民を教諭し新溝洫を開き開墾撫恤の実業を行ふ　杉山、地福　【１】は巻の八の半分近く占める。二宮先生語録を著した斎藤高行が「一方は民のために官を忘れ、他方は官のために民を忘る」と山内代官の俗吏ぶりを厳しく指弾し、尊徳の弟子達の山内に対する評価は厳しい。尊徳の事業を妨害した岸右衛門や豊田正作はその後改心し、尊徳のよき協力者となるのだが、彼らのその後の協力者ぶりには「報徳記」では触れることが少ない。山内代官もその後、報徳仕法のために四百両の仕法用資金を幕府に申し出て仕法に協力するが、高慶が自分にも人にも厳しいせいか、あるいは「報徳記」が尊徳の人と事業を讃えるために、彼らの妨害や苦難の中を堪え忍んで、最後は大事業を達成したという物語を際だたせるせいか改心後の行いに触れない。山内代官の「身分を失うことを恐れるのだ」といった俗物ぶりを強調することにより、尊徳の事業が危機的状態となったことを述べる。この時期のことを、佐藤高俊氏は『報徳開顕』で考究されている。「二宮尊徳は天保一三年（一八四二）十月二日御普請役格として勘定奉行の配下となった。そして利根川分水路見分目論見御用を命じられた。尊徳の幕府登用は、興国安民の仕法実施のためよりは、青木村などで評判になった水利に対する土木手腕が買われ印旛沼から江戸湾へ新堀を開くためである。尊徳は一〇月二一日から一一月一五日まで現地を踏査し、沿村の人の和を得なければ工事は成功しない。それには先ず報徳仕法によって周辺の村々を復興させねばならない。堀の開削はその後であるという二十年も要する遠大な計画を報告した。工事を急ぐ幕府にはこのような計画は採用できなかった。ついで大生郷村の復興を命ぜられ、翌天保一四年一月二一日から実地を見分したが、これも村の名主や代官の無理解から調査だけに終ってしまった。七月になると、御勘定所附御料所陣屋附手附となり、九月二二日真岡の陣屋に赴任した。真岡の代官は山内総左衛門である。尊徳は赴任前江戸で山内と話し合い赴任後もしばしば山内を訪ねてはいたが、山内の理解を得て御料所内に仕法を発業する運びには至らなかった。」語録では、尊徳の方法を迂遠だと嘲笑する人にこう言う。「我が国は万古に存して、我が道は万世変わらない。万古に存する国にあって、万世変わらない道を行う。どうしてこれを自分一代の短さに比べて迂遠となすことができよう。現在道が行われなくても、どうして世を恨もう。なぜならこれは天照大御神以来行われて来た道であって、国を興し、民を安んずるには、このほかに方法がないからだ。」弘化元年四月尊徳は日光神領荒地開拓調査見込の上申を命ぜられた。尊徳は自分畢世の事業と力を尽くし、三年の歳月をかけ、方法書八〇余巻を提出したが、幕府からは何の下命もない。彼を起用した水野忠邦は既に幕閣を去っていた。ようやく山内代官との話し合いで、東郷村と桑野川村の荒地を開発したが、かえって陣屋下役の反対を呼び起こし、代官を仕法から遠ざける結果となった。せっかく幕府に召し出されながら御料所内で何ら為すところなく「屈身」していることは残念極まることで、「道もまたここに止れり」（報徳記八）と慨嘆された。」この時期、高慶は報徳の道を開くため幕府要人を説得して回った。「弘化四年一二月一五日、富田は病をおして江戸に出た。一八日、富田は八丁堀に丹波綾部の藩主の九鬼公を訪ねた。九鬼は相馬藩の草野家老と親しい付合いがあった。当時幕府の大番頭で幕府内に知合いも多い。この人の力添えを得てそれを仕法を開く緒にしようとしたのである。」「一二月二〇日、池田家老とともに九鬼公を訪れ、この日は御仕法向を詳しく述べ、尊徳への配慮を懇請した。九鬼公は『拙者も今まで草野氏から聞いてはいたが、改めて次第を承知し感心いたした。是非この大道が開け、諸国の衰廃が立直り衆民が助かるようにしたい。道の行われると行われないとは天にありというが、人事を尽さなければ天命とは申し難い。いかようにも力を尽くそう』と請合ってくれた。」「一二月二六日には九鬼公の紹介で勘定奉行の一人、牧野公に拝謁し、二宮尊徳の小田原発端から野州への引き移り。容易ならざる難行、誠意を尽しての難地興復、幕府へ召し出されてからの模様、当時野州の様子、それから国元相馬の仕法まで委細を申し述べ、「このような抜出の大人は、お用い方の力により御料私領とも莫大の人民が助かり、この上ないお為筋と存ぜられますが、ただいまのような有様では折角の大人も忠勤の立つべき道が見えず、私ども深く心痛している所です。私はもとより陪臣の身分でこのようなことを心配仕るべき儀ではございませんが、九年以前より同人の大徳を慕い、藩内再復の仕法を頼み、以来民間大いに発起し、いよいよ多年の心願成就仕るべきところに至りました。万一今後ともお用いなき時は、私領分のみ取り行うも恐れ入りますので、何卒多少に限らず御登用あらせられ、私どもはその御余光によって国元安堵の道を相達したく内願しているところでございます」と懇願した。牧野公は「まことにもっともの次第、そのような得がたき人物、何分にもお用いになるよう致したい。今日承った次第はしかと含みおき、及ぶだけは尽しましょう。されど平人は一身の望みが足りれば歓びとするのに、二宮は一人を救いその者の助かるをよろこび、一国を安んじこれを以てよろこびとし、天下の安んずるを己の楽しみとする。広大の意中はとても常人の知るところではない。感じ入り申した」と丁寧な挨拶で、富田は「公は誠に別段な御方」と感激した。「弘化五年一月六日、富田は勘定組頭の竹内清太郎氏のもとに出かけた。ここでも尊徳の発端からの次第柄と実行の場さえあればどんなところでも興起できることを説明し、尊徳がお召抱以来空しく歳月を送っていることを申し上げると、「天下の良医を動けなくしておくようなもので何とも察し入る」と竹内は答えた。一月八日には富田は牧野公に、「二宮の仕法は分度を定め、分外を民間復困民撫育の入用とするもので、難村はもとより引き立ち、善村はいよいよ手堅く永続の道の立つ良法であります。今二宮は代官手附を仰せつけられておりますが、同人に座上筆算の用便を命ずるのは、大工に鍛冶をいいつけるようなものです。二宮を自在の立場にして、その長ずる所の仕法を存分に行われるようご配慮下されば、当人も御召抱に対する忠節が相立ち、その御余光で私ども国元の年来の志願も達せられ、ありがたき仕合わせでございます」と、言上した。牧野公は「新規の事だから早急には決しかねるだろうが、遠からずその事業をたとい一村にでも発するよう皆のものとも篤と談合し、及ぶだけは努力する」という返事だった。一月二三日牧野公に、旧冬以来の御礼を申し上げると、「二宮仕法開業の儀は同役とも相談し、あらあら決評に及んだ。遠からず行われるであろう。組頭の竹内が以前から仕法に感心し、是非御用いになるよう内願していたというので、このたびのことは同人へ申しつけた。同人は山内方へ内意を達し、伺い振りの都合まで申し遣わしたそうだから、まず一村に開業の上、御料私領とも仕法を慕い歎願申し出た場所へは往返して世話ができるようになろう。それで住居の儀も、仕法歎願の面々諸家方その外村名主百姓に至るまで自由に立ち入れるよう、代官陣屋から離れた所に手続き中である。まずまず安心してよかろう」と仰せを受けた。仕法金及び仕法根元の土台についてお尋ねすると、「仕法金は陣屋元積金同様に致し置き、諸家より歎願の場所へは二宮の存意を以て貸しつけ、又は賞美その外に用いることには子細がない。山内と相談の上その手限り取り計らえばよろしい。土台については御料所は定免になっていて、今平均を立てれば当時の取箇を以て土台とし、向後相増した分は仕法通りに取り計らうことにしてはどうか」とのお考えで、難しいきまりやしきたりの中で仕法の採択をここまで進めてくれた牧野公の好意に感謝して辞去した。」このような高慶の働きで道が開けてきた。「報徳記」が名文であり、しかも熱を帯びているのは、幕府要人を説得せずにはおかないという誠意で繰り返し話す過程で、聞く者が感動し感嘆するように話ができていったのではあるまいか。だから尊徳先生をおとしめたり、その評価に疑いを持たせるような部分はそぎ落とされ、高慶自身の反論・弁護を付け加える文章構成になったのであろう。「九鬼公や牧野公の言った通り、山内代官は真岡陣屋に移り、尊徳は東郷陣屋に入った。そして代官の承認で棹ヶ島村の荒地開発・新家作普請・道普請等に着手しの取調べに掛かった。八月四日に山内は「棹ヶ島村の儀は二宮に任せ切りにて、いかように取扱っても苦しくない。何事が起こっても真岡にて引きうけるから心配なくとりかかってよい」と理解ある態度を示した。山内も勘定所の内々の意向を了解したであろう。」山内の変化も幕府上層部の意向を感じてのものであった。「報徳記の終わり方は変で、最後、尊徳先生が病床で死ぬ場面がないのです。だからまだ物語は終わっていない、尊徳先生は永遠に生きて働いているような不思議な感覚で読み終わるのです。ところが報徳記編集の過程では次のように描写されています。」「後数日にして病発し、療医、手を尽すといえども更にその功を見ず。先生、その起つべからざるを察し、仕法を止まんとす。門下皆曰く、「小先生あり。この地開業の時にあたり、不幸にして先生疾にかかりたまう。もし、これがために良法を廃せば、万民再び何をもって蘇息するを得ん。いま、小先生代って以てこの道を行わば、上下の幸い、良法の永続、何の疑いかあらん。」先生曰く、「予、一世安民の道を行うに急にして、子を教うるに暇あらず。いま不教の子をしてこの大業を継がしめんとす、あに成るべきの理あらんや。むしろ止むるに如かざるなり。」と。門人曰く、「先生憂いたまうことなかれ。小先生才徳、この民を安んずるに足れりといえども、もとより大業は一人の成すべきにあらず。門下累年教育の高恩、何を以て報ずるを得ん。せめては小先生と共にこの地に留まりて尽力せん。」という。官もまた先生の発病を憂い、小先生をして父の業を継ぎ良法を行うべきの命を下す。先生、一たびはその任に堪えざるを憂い、一たびは一世丹誠の良法ここに空しからざるを喜悦の色あり。門人もまた少しく休胸せり。先生手足利かず、病床において日夜肝胆を砕き、思慮を尽くし、指揮するに傾刻の暇あらず。」尊徳が亡くなる前に弟子達に言われた言葉が日誌の最後に載る。「鳥のまさに死すやその鳴くや哀（かな）し、人のまさに死すやその言や善し、慎しめや、慎しめや小子、速やかならんと欲するなかれ、速やかならんと欲すれば、すなわち大事を乱す、勤めよや小子、倦むことなかれ。」「高慶は明治維新後に廃藩治県などによって相馬仕法が廃止に直面したとき、西郷参議始め明治政府要職に会いに行き、また報徳仕法と相馬藩の成果などについて説明する。そのときに西郷が『東は相馬から、西は鹿児島から報徳仕法を展開して、全国的に押し広めましょう』と、将来的な構想を高慶と語り合ったと伝えられる。西郷はその後、西南の役で倒れるが、その遺志を継いだ明治政府の要職の人々がその後の報徳運動を陰で支えてきたようにも思われます。富田は後に慨嘆する。『日本に生れて、これほどの大業を編み出してこれを終始その志を行うことができなかったが、法は法で残っていれば、万年を経てもこの法を行うならば、必ず万民を安んずるであろう。しかり、今の世でこの法を布く者は西郷その人であろうと思う。ほかの人を知らない。』最後に森信三先生の二一世紀の予見と「尊徳翁のご教説こそ、二一世紀を導く指導原理である」を読み、「譲道訓」を読んで、一年一月余りにわたり、一五回倦（う）むこともなく続けてきた「報徳読書会」を終了した。翌日、小宮からメッセージを戴いた。「今日になってじわじわと読み終えたという達成感、満足感を覚えます。二宮尊徳の偉大さに感心するとともに、つい一五〇年ほど前の江戸時代の農村の様子や、当時の役人の生き方、土木技術が果たした役割などに関心を持ちました。何より一番は、良い仲間と読書会を続けることができましたことですね。同じ本をみんなで読むという体験はなかなかできませんから。」○○からメッセージを戴いた。「今日になってじわじわと読み終えたという達成感、満足感を覚えます。二宮尊徳の偉大さに感心するとともに、つい一五〇年ほど前の江戸時代の農村の様子や、当時の役人の生き方、土木技術が果たした役割などに関心を持ちました。何より一番は、良い仲間と読書会を続けることができましたことですね。同じ本をみんなで読むという体験はなかなかできませんから。」これまでの読書会に参加した大勢の方々に心から感謝します。畢（おわり）

  2016年07月01日

• 帯広市立図書館が「報徳記を読む第３集」と蔵書とし、12件所蔵館となった、感謝！

  帯広市立図書館１２件1 補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 明治２９年（１８９６）７月２４日～同３０年（１８９７）５月８日　 鈴木　藤三郎 二宮尊徳の会 2016.04一般書2 報徳記を読む　第３集 報徳は国を興し民を安んずる大業である　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2016.03一般書3 二宮金次郎の対話と手紙　第一 中学生からお年寄りまでよくわかる　 ：二宮尊徳の会 2015.02一般書4 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者　鈴木藤三郎 ：二宮尊徳の会 2014.12一般書5 報徳記を読む　第２集 『報徳記』巻の二、『報徳論』（『報徳要典』準拠全ルビ）、報徳本教・青木村治蹟　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.11一般書6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集 内村鑑三　神と共なる闘い　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.08一般書7 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集 紳士（ジェントルマン）の工学の系譜　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.07一般書8 報徳記を読む　第１集 『報徳要典』準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.03一般書9 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第３集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.02一般書10 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇 米国留学中の内村鑑三の日記と手紙　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2013.10一般書11 ボーイズ・ビー・アンビシャス 《クラーク精神》＆札幌農学校の三人組（宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造）と広井勇　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2013.03一般書12 報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎の一生　 ：二宮尊徳の会 2011.09一般書帯広市は、北海道東部の十勝[とかち]地方のほぼ中央に位置する、人口約17万人のまちです。　明治16年(1883年)に本格的に開拓がはじまり、碁盤目状の道路網など計画的な市街地形成を行ってきました。　また、農業を主要産業とする十勝地方(約35万人、1市16町2村)の中心地であり、農産物集積地、商業都市としての役割を担っています。写真見せればＯＫ「センキョ割」　一票でお得に食事　音更・帯広06/28【音更、帯広】７月１０日投開票の参院選で投票すると、有権者なら誰でも飲食店で割引などの特典が受けられる「センキョ割＠とかち２０１６＋さっぽろ」に十勝管内音更町や帯広市の有志が取り組んでいる。期日前投票を含め投票所と分かる場所で自分を入れて撮った写真を提示すると、割引などを受けられる仕組みで道内では初の試み。若い世代の選挙への関心を高め、地元飲食店の活性化にもつなげる狙いだ。　投票したらお好み焼き１枚２００円引き、子連れなら次回の割引券付き―。帯広市のお好み焼き店「なんちゃっ亭」は企画の趣旨に賛同し、センキョ割を始めた。店主の梶谷聡さん（５４）は「投票して安くおいしく食べてほしい。店も宣伝になるのでありがたい」と話す。２４日に同店を訪れた音更町の主婦山本一枝さん（４０）は「お得感があるし、サービスを利用することで選挙に関心を持ちやすくなると思う」と歓迎する。　参院選で１票を投じ、投票所の看板や入り口と一緒に自らの姿をスマートフォンなどで撮影。センキョ割に参加する飲食店で写真を提示すると、７月末まで値引きやドリンク１杯無料などのサービスを受けられる。対象の店舗は音更と帯広のラーメン店やカフェなど７店のほか、「将来的にセンキョ割を道内各地に広げよう」と加えた札幌の飲食店１店。　一部店舗は１８、１９歳の新有権者と子ども同伴者を対象に、割引券を追加提供するなど特典を上乗せしている。企画した有志の一人で音更町の公務員本田和彦さん（４４）は「若者や子育て世代が投票するきっかけになれば」と強調する。　センキョ割（選挙割、投票割）は、横浜市のベンチャー企業が２０１２年の衆院選で始めたのが草分けとされる。道外では１３年参院選や１４年都知事選、昨年の統一地方選でも行われた。今回の参院選では、徳島県内で徳島青年会議所（徳島ＪＣ）が企画するなど全国で広がっている。　特定の候補や政党への投票呼び掛けではないので、公選法上の問題はない。北海学園大の山本健太郎准教授（政治学）は「特定のサービス目当ての投票は『住民の代表を選ぶ』という投票本来の目的と異なる懸念もあるが、若い世代が選挙に行くきっかけづくりになる」と話す。（帯広報道部　田口博久）

  2016年06月30日

• 名古屋市立図書館が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集」を蔵書とし、４件所蔵館となった、感謝！

  愛知県名古屋市4件二宮金次郎の対話と手紙 第1 [2刷増訂版] 中学生からお年寄りまでよくわかる 小田原編(少年・青年期)二宮尊徳の会2015ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集 内村鑑三 神と共なる闘い二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆二宮尊徳の会2014藤田嗣治展で解説会　名古屋市美術館、自画像や戦争画を紹介2016年6月26日　洋画家藤田嗣治（一八八六～一九六八年）の生誕百三十年を記念した回顧展「藤田嗣治展－東と西を結ぶ絵画」（中日新聞社など主催）を開催中の名古屋市美術館（中区）で二十五日、臨時の作品解説会が開かれた。副館長で担当学芸員の深谷克典さん（６０）が、代表作の自画像や戦争画について解説した。　二十代後半で渡仏し、パリで名をはせた藤田。一九二〇年代の新聞や雑誌を調べた深谷さんは「あの特徴的なおかっぱ頭に口ひげをした藤田の写真が至る所に登場する」と、当時の現地での人気ぶりを紹介した。　深谷さんは、パリ時代の二九年に完成した有名な自画像で、藤田が右手に持つ細い筆に着目。「『面相筆』という日本の筆で、これが美しく滑らかな輪郭線を生み出した」と解説した。　帰国後の三〇年代終わりから描き始め、総数百五十点に及ぶ戦争画についても取り上げた。深谷さんは、日本の敗色が濃厚になってきた四三（昭和十八）年ごろから、作品の色彩も暗い印象に変わっていく点を指摘。「戦況が激化し、戦争画を描き続ける暗い気持ちを象徴しているのか、あるいは決意を新たにしたのか。どんな解釈が正しいのかは分からない」と述べた。　知人に宛てた手紙で藤田が「この戦争をかいて、この世に生まれた甲斐（かい）のある仕事をしました」とつづっていることも紹介。　その理由を、深谷さんは「絵を見た兵士の家族が、自分の父や息子、兄弟が描かれていると思ってもらえたらいい、と考えていたようだ」と解説した。　回顧展は七月三日まで。入館料は一般千四百円、高校・大学生九百円、中学生以下無料。解説会は二日午後二時からも開かれる（先着百八十人）。　（安藤孝憲）

  2016年06月30日

• 『報徳記』は、日本人にとって「バイブル」（聖典）といえます。

  「報徳記を読む第四集」の序文に代えて『報徳記を読む第四集』は、『報徳記』の巻の六から巻の八を収録します。報徳仕法のうち、下館仕法、相馬仕法、日光仕法という、報徳仕法の集大成です。報徳仕法とは「荒地は荒地の力にて起こす」という荒地開発法と「借財は借財の利息等の費えを以て元金返済に向ける」という借金返済法にあります。（全集第二五巻六四頁）下館仕法の特徴は、借金返済のため天保十年一～八月分の経常費を桜町、御用商人、石川本家の無利息金で立替、高利の元金を返済し、また藩士の俸禄の二割八分削減により、藩財政を無借金にしようということにありました。しかし大坂加番による経費増大や藩士が三割近い減俸に難色を示し、藩主も減俸を撤回するなど、財政緊縮を実施できず、新たな借財を行うなど混迷しました。本集に載録した「下館談話記」はその経緯をよく示すとともに、『報徳記』にはない我が子を結婚させてやれないという金次郎の人間的な苦悩も示され、『報徳記』の成立を考える上で興味深いものです。相馬仕法は『報徳記』の中心となるもので、最後まで当初立てた分度を守り成功した仕法です。『報徳記』では、相馬藩と他藩の仕法における、藩主と家老（草野、池田）・仕法責任者（富田）の至誠が対照的に描かれます。尊徳は一藩仕法の重なる失敗から、「興国安民は主者の道である」（「報徳論」）の主張を強めました。大藤修氏はその著『二宮尊徳』において、下館藩の奥津小一郎の「上々の者が趣法を守り、誠の徳を以て窮民を救うならば、国家が永久に治まる大道になるが、趣法を守らない時は国民は乱れる」を指摘し、領主階級が金次郎の仕法を忌避したのは厳しい財政緊縮の他に「領民が反乱を起こしかねない契機を内在させていた」ことにあるとされています。（『二宮尊徳』二三七頁）　幕府領仕法は当初新法（報徳仕法）に反対する役人の抵抗にあい嘉永元年まで五年以上停滞します。金次郎はその間、標準仕法マニュアルといえる「日光仕法雛形」六四巻を作成しますが、弘化三年には小田原藩が仕法を廃止し、領民との接触を禁じ、金次郎は一時は諸藩の仕法の指導の中止も考えます。嘉永六年二月十三日「日光御神領興復」の命を受け、相馬藩からの仕法資金推譲も得て、順調に進みますが、安政三年十月二〇日六九歳で死去します。『報徳記』は、著者富田高慶の入門以前と入門以後で性格が異なります。入門以前は、聞書きや記録による記述で、「例言」で、幼年時代は「村民の口碑かつ伝聞」で「誤聞でないことを保証できない」とし、一藩仕法については「私がいまだ先生に入門以前のことは目視していないために、先後順序を誤っているかもしれない」とし、後日の研究を待ちたいと記します。富田は相馬藩出身でその財政を復興する志願を立て、江戸へ出て学びましたが目的を果たせず苦悩していました。たまたま桜町で三村の復興に功績を挙げている金次郎の話を聞き、相馬藩江戸家老草野の添書をもって、天保十年（一八三九）六月その門をたたき、九月入門を許されました。富田二十七歳の時です。一藩仕法のうち谷田部藩仕法は天保六年、烏山仕法は天保八年、下館仕法は天保九年発業していました。富田の最大関心事はいかにして相馬仕法を発業できるかでした。『報徳記』で一藩仕法の導入経過が詳しく記され、仕法指導者の在り方について記述が多いのは富田自身の関心がそこにあったからです。しかし天保十年十二月烏山藩は仕法を中絶し、仕法指導者の菅谷を追放します。天保十三年には谷田部藩との関係も断絶し、下館藩も分度が定まらず、仕法をめぐる情勢は厳しくなります。金次郎は一藩仕法の停滞・中断を踏まえ、容易に相馬仕法を認めません。「国を興し民を安んずるは分度を立てるにあり」「報徳は主者の道である」（『報徳論』）とし、分度を重視し、藩主など上に立つ者の決意と、藩全体が分度を守り抜くという同意を要求しました。天保十三年、金次郎は幕府の官僚となり、一藩仕法の指導中止を関係諸藩に通知します。幕府登用後、金次郎の不遇は長く続き、金次郎は仕法廃止を口にするほどでした。これは相馬藩にとって一大事であり、富田は幕府の要職に金次郎の人格の高潔や事業の功績を説いて回り、幕府領への仕法の発業を熱誠をこめて懇請します。その結果、天保十四年に谷田部藩を除いて藩仕法の指導は「相対にて苦しからず」という老中水野忠邦の指示を得、相馬藩も同八月二八日に金次郎の指導が認められます。金次郎は分度設定のため相馬藩に諸帳簿の提出を促し、同年一二月に相馬の「為政鑑土台帳」が完成します。金次郎が相馬の成田村に発業したのは、弘化二年（一八四五）十二月でした。仕法停滞期は「報徳の教義」が深まる上で、また『報徳記』形成の上で重要だったといえるようです。富田が『報徳記』の資料としたのは、入門以前の聞書きや入門後の記録であり、富田は金次郎の言動を忠実に記録に遺そうとしました。『報徳記』の文章の熱気を帯びた文体は、幕府登用後の不遇時代に富田が幕閣要職者に繰り返し説く中で、語り物として形成されたようです。その対象は儒教的教養を有する武士層であり、金次郎も武士道の鑑（かがみ）として聖人化され描かれます。内村鑑三が『代表的日本人』や『後世への最大遺物』で金次郎を称揚し、「『報徳記』は、実にバイブルを読む考えがいたします」と言うのは、富田が儒教的聖人、武士道的理想像として金次郎を描き出した（高級武士層が感動した話を載録した）からで、内村も理想化された尊徳像に共鳴したのです。『修身教授録』の森信三氏は、『報徳要典』に「これ正に古今に通ずる永遠の真理なり」と記し、日本大学内山稔教授は「尊徳の実践経済倫理」に「尊徳の生涯と事業、あるいはさらにその精神を知るには、彼の高弟富田高慶が熱誠をこめて綴った伝記『報徳記』にしくものはない」、「『報徳記』を読んで感動しない者は、たとえ他にどんなにたくさん解説書・研究書を読んでも、尊徳の精神、尊徳の事業を正しく理解することはできないし、その神髄に迫ることはできないであろう。」（一三九頁）と記しました。『報徳記』は、日本人にとって「バイブル」（聖典）といえます。江戸後期の儒教的教養の高級武士層が感動した要素が凝縮されています。新渡戸稲造の『武士道』が世界的ベストセラーになったように世界に通用する「永遠の真理」があります。内村鑑三は「代表的日本人」を読んだ欧米人が「もっとも驚嘆せしは二宮尊徳先生」と伝えます。（『予が見たる二宮尊徳翁』）明治後半に砂糖王と称された鈴木藤三郎は、報徳運動の盛んだった遠州の出身で、「荒地の力を以て荒地を開く」（収益を資本に再投資し事業を発展させる）を、当初五年計画で家業の菓子業に適用し、五年後に売上げが十倍、資本金が五倍となり、「荒地の力を以て荒地を開くという主義は、どんな事業にも応用ができる、天下これによって起らない事業はないという尊徳先生の教えは一点の疑いはない」と信じました。（「報徳実業論」）報徳は決して江戸時代の過去の遺物ではなく、単なる農業振興策でもありません。報徳は現代においても世界において適用できる真理があります。鈴木藤三郎は報徳が近代資本主義に適用できることを、その一生を通じて証明し、「願文」で「報徳の教えは東洋西洋を論ぜず、人種・宗教を問わず世界に生存する人類が貴賤、貧富、男女、老幼の別なく順守しなければならない大切な教え」だとし、「人類必至の要道である報徳の教義が広く天下に普及し真正な文明の実を見んことを」と願いました。『報徳記を読む』第四集の副題は「願文」に由来します。本会では、『報徳記』を「いつでも、どこでも、誰でも読めるものにしたい」と願い、全国の大学図書館・公共図書館に寄贈してきました。『報徳記』の全ルビ版と現代語訳を収めた『報徳記を読む』によって、「報徳の教えが広く世界に普及し真正な文明が実現する」ことを願って本集を刊行します。平成二八年（二〇一六年）七月

  2016年06月30日

• 小学館は、７月４日発売の青年コミック誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」の付録に、憲法の全文を載せたとじ込み冊子「日本国憲法全文」を付ける

  コミック誌スピリッツ、付録に憲法　漫画家のイラストも朝日新聞デジタル 6月29日(水)とじ込み冊子「日本国憲法全文」＝小学館提供小学館は、７月４日発売の青年コミック誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」の付録に、憲法の全文を載せたとじ込み冊子「日本国憲法全文」を付ける。同社は「憲法公布から７０年。参院選では憲法改正が争点の一つに浮上する中、改めて日本を考えてもらう機会になれば」としている。　冊子はＡ５判で４４ページ。憲法の各条文を掲載したページと、同誌に連載する１３人の作家が「日本の情景」をイメージして描いた見開きのイラストを交互に掲載。吉田戦車さんは「東日本大震災で被害にあった海辺の町」、若杉公徳さんは「熊本・大分復興チャリティーライブ」、浅野いにおさんは「ある日の放課後」と題したイラストを寄せた。　坪内崇編集長は「読んでみたいと思ってもなかなか機会がない憲法。選挙権が１８歳に引き下げられ、若者に近い立場のコミック誌として企画した。政治的な意図はない」と話している。（塩原賢）

  2016年06月29日

• 弘前大学図書館が「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書としていただいた、感謝！

  平成28年6月29日補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記全５７図書館国立国会図書館都道府県立図書館　６図書館　東京都立図書館　岩手県立図書館　富山県立図書館　静岡県立図書館　徳島県立図書館　鹿児島県立図書館市区町村立図書館　２８図書館帯広市　江別市　北見市　富良野市　京極町　別海町　八雲町　佐呂間町　青森市　五戸町　八戸市　花巻市　大槌町　金ヶ崎町　館林市　厚木市　静岡市　下田市　三島市　御殿場市　袋井市　掛川市　浜松市　森町　羽咋市　土佐市　いの町　新居浜市　日南市大学図書館　２２図書館東京大学総合図書館　東京大学経済図書館　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　宇都宮大学　福井大学　愛媛大学　北海道教育大学付属図書館　敬和学園大学　横浜桐蔭大学　西南学院大学　日本大学生物資源科学部　小樽商科大学　東京農業大学オホーツク校　高知工科大学　大阪教育大学　鹿児島純心短期大学　東洋大学　駒澤大学　拓殖大学2016年6月28日(火)短命県返上へ企業向け健康セミナー／青森全国ワーストの短命県返上を目指し、東奥日報社は28日、青森市のリンクステーションホール青森で、企業向けに「健康経営応援セミナー」を開いた。経営者や人事担当者ら約200人が参加し、専門家の講演や血圧測定体験などを通じて、職場から健康増進をいかに図るべきかを考えた。　内閣府経済財政諮問会議専門委員で、東京大学政策ビジョン研究センターの古井祐司特任助教が「社員への健康投資が企業の持続的な成長を促す」と題して講演。「短命県という地域課題があるからこそ、一人一人が背景や何ができるかを考えなければ。青森が健康づくりで全国の先行事例になってほしい」と、参加者に訴えた。　弘前大学大学院医学研究科の中路重之教授は、本県では働き盛りの40～60代が生活習慣病で亡くなる割合が高い点を指摘し「根本、水際の両面で対策が必要。経営者や首長は熱い視線を注いで、健康宣言やリーダー育成に取り組むべきだ」と呼び掛けた。　厚生労働省労働条件確保改善対策室の水畑順作室長や経済産業省ヘルスケア産業課の丸山勇紀係長、県がん・生活習慣病対策課の嶋谷嘉英課長はそれぞれ、国や県の取り組みについて説明。全国健康保険協会（協会けんぽ）青森支部の鳴海文紀支部長と青森商工会議所の若井敬一郎会頭が県内企業の先進事例を紹介した。　セミナーに先立ち、古井氏ら有識者による中小企業の健康経営推進に向けた意見交換会も開かれた。　セミナーは県商議所連合会や協会けんぽ青森支部が特別後援、アクサ生命保険が特別協賛した。詳報は8月4日付朝刊に掲載予定。同セミナーは9月に弘前市、10月に五所川原市でも開催する。。同セミナーは9月に弘前市、10月に五所川原市でも開催する。

  2016年06月29日

• 報徳記を読む第四集「二宮尊徳の報徳の教えが広く世界に広がり真正な文明の実を見んことを」目次

  報徳記を読む第四集「二宮尊徳の報徳の教えが広く世界に広がり真正な文明の実を見んことを」　　　「報徳記を読む第四集」の序文に代えて　　　　　・・・・・１第一　『報徳記』を読む巻の六　原文全ルビ（『報徳記』のルビは『報徳要典』に準拠）一　下館侯興復安民の良法を先生に依頼す　　　　・・・・・５二　先生下館困難の本根を論ず　　　　　　　　　・・・・・10三　先生上牧某を教諭す　　　　　　　　　　　　・・・・・13四　先生下館の分度を定む　　　　　　　　　・・・・　17五　下館領中三邑に安民の方法を発業す　　　・・・・・22（補録）下館談話記　　　　　　　　　　　　　　・・・・・25六　奥州相馬中村領盛衰之概略　　　　　・・・・・44七　一条某君命を奉じ始て桜町に至る　　　　　　・・・・・51八　草野正辰先生に謁し国家の政体を問ふ　　　　・・・・・58九　草野正辰先生の良法を聞き国民を安撫せんとす・・・・・63巻の六現代語訳　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74（補録）「下館談話記」現代語訳　　　　　　　　・・・・・113巻の七　原文全ルビ（『報徳要典』準拠）一　池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ　　　・・・・127二　先生相馬家の分度を確立す　　　　　　　　・・・・・132三　相馬領成田坪田両邑に良法を開業す　　　　・・・・・138四　相馬領郡村の歎願に応じ良法を発業す・・・・・145五　相馬領村々再復三郡風化大いに行はる　　　・・・・・150六　相馬侯躬から領民に勧農の道を諭す　　　　・・・・・158七　相馬侯日光祭田再復の方法に献金す　　　　・・・・・161八 先生下総印旛沼掘割見分の命を受け彼の地に至る・・・164九　下総国大生郷村再復の命を受け良策を献ず　・・・・・168十　先生県令の属吏に命ぜられ野州真岡陣屋に至る　・・・171巻の七現代語訳　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・174巻の八　原文全ルビ（『報徳要典』準拠）一　眞岡県令某の属吏となる　　　　　　　　　・・・・・199二　常州真壁郡棹ヶ島村外五邑に良法を発業す　・・・・・214三　先生野州石那田村の堰を堅築す・・・・・218四　先生日光祭田の荒蕪を開き百姓安撫の命を受け・・・・222　五　先生衆民を教諭し新溝洫を開き開墾撫恤の実業を行ふ・229巻の八現代語訳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・233第二　「報徳記を読む」読書会記録（下館仕法）二〇〇九年二月一八日　・・・・・・・・・・256二〇一六年四月二三日　　　　　　　・・・・・・・・・・258二〇一六年五月七日　　　　　　　　・・・・・・・・・・260（相馬仕法）二〇〇九年五月一五日　・・・・・・・・・・262二〇〇九年六月七日　　　　　　　　・・・・・・・・・・267二〇一六年六月四日　　　　　　　　・・・・・・・・・・271（幕府領仕法）二〇一六年七月九日　・・・・・・・・・・273（日光仕法）二〇〇九年七月二二日　・・・・・・・・・・277年表　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・283編集者後記　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・285

  2016年06月29日

• 報徳記　巻之七【１】～【５】　 現代語訳

  報徳記　巻之七【１】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ　時に天保十三年十一月池田胤直（たねなお）が先生に面会を求めた。先生は忙しいからと断られた。後しばしば来て求めて止まなかった。ある日草野と共に来た。先生は始めて面会した。池田は尋ねた。「主家が艱難し領中が衰廃している事実は、草野がすでに詳しく述べました。ですから、今また余計な事は申しません。多年郡村復興の道を施行しましたが、私たちは才能が足らず、処置が適当でなく、政治を改革して以来すでに三十年ですが、なおまだその益を見ません。いたずらに費用が多くかかり成功できません。なぜなら財には限りがありますが、困窮した民は限りがなく、廃地もまたおびただしいからです。限りがある財で、限りがない物に応じる。これが上下が力を尽しても成功できない理由です。それなのに先生は野州の民を恵んで廃地を挙げるのに、仁沢は余りがあり、余力は他国に及んでいるということはどのような良い方法があるのでしょうか。願わくはこの上もない教えを得て年来の志を遂げることができるならば、これにまさる国の大きな幸いはありません。」先生は言われた。「今、君が仁であって、臣が忠である。このようにして民がその恵みに浴して再復の時を得ないというのは他でもありません。その本源が立たないためです。何を本源というのか。国の分度がこれです。分度を立てて堅くこれを守る時には、財貨が生ずることは限りが無く、国民はあまねくその恵みに浴して廃地はことごとく挙って必ず旧に復することは疑いありません。それならばあなたの言葉のようではありません。貧民に限りがあり、廃田に限りがありますが、財源に至っては限りがありません。なぜかといえば人民には必ず限りがあります。廃地が何万石あるといってもまた必ず限りがあります。ひとり財源を生ずるにいたっては、今年幾万の米穀を生じ、来年また幾万の米穀を生じ、幾千年であっても生々窮まりがありません。どうして限りがあると言われるのか。はたして限りがない財貨を生じ、限りがある民を恵んで、限りがある廃田を開くことが、どうして難しいことがありましょう。しかし一万石を得る国であってその必要な費用をみたすに足らない。十万を得れば十万余の費用を生ずる。その止まる所を知らない時は、たとえ幾百万石を得たとしても、決して余剰が生ずるわけがありません。これが衰貧・艱難の本ではないでしょうか。天下の大小名がその天分の有る所に安んじて自然の分度を守り、その度を失わない時は毎年分外の余財を生じ、大いに国民を恵み救ったとしても、なお余りがあって尽きることがあるはずがありません。たとえば大きな川の水を汲んできて、人の渇きをいやすようなものです。渇く者が何万人何億人あったとしても、水は余りあるほど得られ、大河はこのために少しも水の減少を見ないでしょう。本源あるものはそもそもこのようです。今、あなたが財に限りがあるというものは、桶（おけ）やカメの水で万民の渇きを救おうとするからです。そして水の不足を憂えるのはその器の中の水が少なくすぐに尽きるからではないでしょうか。万民を安らかにし恵もうとするならば、どうして国中に仁恵の本源を設けないのですか。本源が一度立つ時はどうして相馬の民だけ安泰でしょう。余沢は必ず他国に及んで尽きることがありません。思うに大昔、我が国を豊葦原（とよあしはら）と唱え、まだ国が開けない時は一面に葦原でした。これを開かれるのに異国の財を借りて開いたのではありません。一鍬（くわ）一鍬、百、千、万と積み重ねてこのように開けたのです。異国であっても我が国の財を借りて開いたのではありません。それならば我が国は我が国の力で開き、異国は異国の力で開いたことは疑いありません。この当初に当り何か一つ財貨を得ようと欲してもどうして財宝がありましょう。ただ木を削って鋤（すき）や鍬（くわ）とし、一鍬一鍬の丹誠を積んで、ついに原野がことごとく開け、数千年の後にいたって金銀財宝を作り出したのです。このことからみれば、開田は先であり、財宝ははるかに後です。それなのに今、荒地を起こそうとして財がないことを憂えることは、先後を察しないためです。たとえ極貧の国でも上古の原野に比較すればどれほど豊かであるか知れません。どうして廃地を起こすのに財源がないことを憂えましょう。財源は開田によって生ずるのです。今、国の租税を調べて十年ないし二十年を平均します。その平均の数は自然の数であって天分の分度です。この分度をもって支出を制限し、艱難に素（そ）して民を恵む仁政を行い、廃地を挙げる時は分度外の米穀は湧くように生まれ増えます。これを分内に入れないで国家を再復する用財として、年々怠ることなく仁の恵みを施す時には、どのような貧民も安らかにし、幾万町の廃田も起し尽すことができます。これは他でもありません。国家再興の本源を立てるためです。私が野州で廃亡した地を興し、隣国の荒地を開いて、その広大な徳が他領の民に及んだのは皆この本源を立てたためです。あなたの国は多年慈しみ憐れむ道を行い、廃したものを興す道を行うのに、藩の経常費を省いてその費用にあてました。このために財源に限りがあって、また費用が多いとするのです。いやしくも私が行うところの本源を確立し、その廃を興す時には、国の永安を得ることに何の難しいことがありましょうか。」両家老は大変に感動して言った。「君臣上下が憂いとしたところが、今、先生の明らかな教えを聞くに及んで、憂える心はここに氷解しました。多年大変に難しいとしていたものが、今は大変やさしく思われます。この明らかな教えによって、この道を行う時には、先代以来の志願を始めて達成することができましょう。」と言って退いて、詳しくこれを藩主に報告した。藩主は大変喜んで国家中興の道を依頼する手紙を先生に贈られた。両家老はこれを奉じ、先生のところに来て君命をのべて手紙を出した。先生はこれを閲覧し言われた。「このように君主は仁であって臣は忠である。国の再興することは難しくない。」と嘆称された。後、しばしば両家老は来って、先生に道を問うた。先生は国を治め民を安らかにする要道、盛衰存亡のよって起るところ、万民を慈しみ憐れむ仁の方法をじゅんじゅんと解説すること、物事に筋道があり、細目があり、さんぜんとして明らかであることは、白黒を区別するようであった。家老はいよいよ感激が深く、心の中にはっきりとした。【２】先生相馬藩の分度を確立す　池田胤直は国に帰って多くの臣、諸役人に先生の高徳良法を告げた。群臣はなおまだ疑惑を散じなかった。議論紛々として起った。家老は誠意を尽してこれをさとした。わずかではあるが信ずる者もあるようになった。　弘化（こうか）元年のある月、池田家老は再び江戸に出ていよいよ良法を開始する事を計画し、さらにしばしば先生のところに至って道を問うた。同じ年のある月先生は公務のためいとまがなく、諸侯の領内の再盛の指揮をなすことができなかった。一書を作って細川家・烏山藩・下館藩・川副氏・相馬家の依頼を辞退した。ここに諸侯は各々その望みを失い、再復の道を廃する時にはたちまちこれまでの功業を空しくして再び衰え弱ることに帰することを歎いて、事情を書いて時の老中水野越前守忠邦に嘆願した。幕府はその事情を察し各々その願いを許した。ここに先生が諸侯の国事を指揮することが始めて公然にできるようになった。ここにおいて両家老は頻繁に中村に良法を開業する事を先生に求めたが、公務にいとまがないからと、これに応じなかった。時に中村において過去の寛文年間（実は明暦二年(一六五六)）から弘化元年まで百八十年の貢税を調べることができた。そこで両家老は国の本源を立てることを求めた。先生はこれを閲覧されて言われた。「衰国は往々にして簿記を廃し、わずか二、三十年の租税の数であっても明白ではない。それなのに相馬の貢税百八十年を調査できたのは、旧国であるからであろうか。これで天命の自然を探って至当の分度を求めるならば必ず、中正の分度を得るであろう。」先生はここに日夜深慮を尽しその自然を考え、肺肝を砕いてその至当を採用すること丁寧反復、その丹誠を感じない人はいなかった。沈思黙慮すること数月で成った。ここにその概略をしるす。六十年を一周度とし、三六（さぶろく）、百八十年を三周度とし、初めの六十年を盛時とし、中の六十年を盛衰の中とし、後の六十年を衰時とし、また三周度百八十年を合わせ、これを中で分けて二段とし、その初めの九十年を盛時の陽に配し、その後の九十年を衰時の陰に配し、この衰時の平均した度で国家再復の分度を立て、後六十年を経て全く旧復する時期とし、十年ごとに一節を立て、分度を改革して数を定め、規則を立て分度外の余財を生じ、衰えたものを復興し、廃したものを起し、百姓を慈しみ憐れむ必要な費用にあて、すみずみまで領内を旧に復する道を明らかにし、全部で三巻がそなわった。家老はこれを見て国家再興の基本を得たと、非常に喜んで感歎して止まなかった。ここで藩主に奉じた。君公はこれを熟覧し言われた。「二宮の深知は遠大というべきである。他国の盛衰を見ること、手のひらを指差すようであり、数百年を見る事は目前のようである。国家を再興する道はこの三巻に全備している。これを得て本源とする時には衰国を再復することがどうして難しいと憂えようか。」と嘆賞された。池田家老は君命を受け、すぐに中村に下り、群臣にこの三巻を示した。また国家再興の道を説明し事理を明らかにした。ここに諸役人の疑惑が始めてなくなって、先生が他国の盛衰を考察して再興の道を明らかにすることは、凡人の考えの及ぶ所ではないと驚嘆し、先生に依頼しようとする藩主の意志に服した。池田家老は多くの臣に言った。「先生の徳はこのようである。かつ良法であることもまたこのようである。この道を行って過誤が有るならば先生の不徳ではなく、用いるものの真心が足らないのである。もし遅滞して開始する時機を失うならば、この他どのような方法で累年日ごろ抱いていた願いを遂げることができようか。先生はかつて言われた。『おおよそ事を成そうとして成就しないものは速やかであろうと欲して、一挙にその事業を遂げようとするためである。幾万の廃地を開こうとするにも一鍬から始め、幾百村を再復しようとするにも必ずまず一村から始める、一村が全く成ってその後にその二に及んで、順をもって十、百、千、万に至る。たとえば一歩を積んで千里の遠きに至るようなものだ。このために領内に選んで、まず一村を慈しみ憐れんで再興するべきである。』さしあたりおのおの思慮をめぐらし評議を尽して領内でいずれの村をもって先生に開業を求めようか。すぐにこれを選んで江戸に伝達しよう。」ここに多数で相談して言った。「山中郷の草野村をもって開業に当てよう。そもそも草野村というのは山中高山の間にあって、夏は冷気であり冬は最も寒い。だから三年の中一年は五穀が実らない。このために貧しい民が多く、戸数が減少し田畑は荒れはてて、極めて難村である。だからこの村を領内の再復の始めとするべきである。」すなわちこの相談の結果を江戸に伝達し、草野村に開業しようという事を先生に求めた。先生は熟慮して言われた。「そもそも仕法の道は、善を賞し不能を教えることを主とする。善人を挙げて非常に褒め、賞を行う時には不善者は皆善に化する。論語に言うではないか。『直きを挙げて枉（まが）れるを錯（お）く時は、枉れるものをして直からしむ』と。一村を風化するのもこの道を肝要とする。まして領内に選んで一番に仁の恵みを広くゆきわたらせ、これを安らかにし、いたわるということがどうして大賞でないことがあろうか。だから領内にすぐれたその地方の気風や風俗が共に善美で、郡中の模範とするべき村を選んで、第一に開業して大きな恵みを施す時は、四方の村は皆心が強く動かされ、発奮して自ら怠惰を改め、汚俗を洗って法令を守り農業に励まして奮い立つことは、たとえば一束のたきぎに、わずか一本のたきぎを打ち込む時は一束のたきぎのすべてがしまって堅固であるようなものだ。これがここに一をあげると全部があがるという道理である。水は高いところから低いところにくだることを順とする。善を勧める道は善を先に行うことを肝要とする。そうであるのに今、領内に惰農・貧村でまさった村をあげて第一に仁の恵みを広くゆきわたらせようとするのは前後を失しているではないか。その上、この村は城下を隔てる事七里、深山の中にあると聞く。たとえ数多く恵みを広くゆきわたらせ、年数を経過して旧復したとしても、領村はどうして藩主の恩が無量であることを見聞することができよう。私の道によって村を興そうとする時には、亡村であっても必ず旧復するであろう。ましてや貧村はなおさらである。どのような難しい村であっても開業を憂えることはない。善村を挙げる時は、その事は容易でありその功績はきわめて速やかである。もし草野村を先にするならば他村の五、六村を挙げるよりその費用が多く、他村を風化する道を得ない。領村再復の成就に至っては、はるかに数十年の後れを取るであろう。この道理はもとから人の知ることができないことではない。そしてこの村に開業を求めるものは私の方法を信じてこの道を慕うという誠心からではない。私はどうして道理にそむいた事を施行しようか。必ずこの方法の開業をとめよ。再び求めてはならない。」と非常にそのよくないことを論じた。家老はこの言葉を聞いて非常に驚き、この論を中村に伝達し、領内で中央の善い村を選んで再び、先生に求めることを計画した。後に役人が相談して言った。「領内の中央は小高郷である。同郷中で大井・塚原の両村が開業に最も適当であろう。大井村は貧村で人々の気風が非常に悪く怠惰な気風が極っている。二宮仕法でこの地方の気風を一変し人情の厚い民とする事ができれば、良法の効果があるとするべきだろう。また塚原村の廃田は海水が入ってどのような方法を施しても復興することが難しい。二宮がもしこれを開くことができれば仕法は役にたつというべきであろう。これを委任し、その方法を試みるにこしたことはない。二宮が論ずるような、領内に数が少ない善良の村を恵み育てることは誰でもその道をなし得よう。良法が役にたつか、どうしてその効果を知りえよう。依頼するに足りない。」ついに大井・塚原両村に開業することを求めた。家老はおもむろに先生の確かな議論を示したが服しない。やむをえずこの二村に仕法を開始する事を先生に求めた。先生はこれを承諾されたが開業されなかった。歳月が過ぎて、後しばしば求めたが公務でいとまがないとこれを辞した。中村の人情がまだ開業の時期ではないということを明らかに察し開始しないという深い思慮からであろうという。　富田高慶が思うに、先生は深遠の思慮をこらし　て中庸自然の分度を定められた。ここにおいて汚俗弊政を振興する基が立った。そしてそこから、流水が尽きないように財貨を生ずることとなった。国家における分度の役割は実に大きなものであって、これによって民衆を撫育することも、財貨を豊かにすることも、富強をいたすことも可能となる。先生の仕法立案の要点は常にここにあり、そして、変化に応じ、時宜を制する微妙な運用は一心にあった。けだし前賢の発明しなかったところであり、先生の独壇場である。政治行政の道において、その欠陥を補うところ、どうして僅少であると言えようか。【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す　時に弘化二年（一八四五）、池田家老は中村にあって思うに「二宮先生の無量の真心によって、国家の分度はすでに明確となった。そして郡村の衰廃を再興する道の開業の時に及んだ。このため山中郷の草野村に開業を求めた。先生は許されない。再び大井・塚原の両村の開業を求めた。また、これに応じられない。これは他でもない。当地において良法を求める誠意がまだ足らないためだ。いやしくも誠意が至るならば、先生がどうして応じられないことがあろうか。」ここに代官以下へ仕法の道を説いて理解させ、誠意をおこさせようとしたが、疑惑が盛んにおこって、特に奮い立って自ら名乗り出る者はいない。代官助役の高野丹吾という者は、前に宇多郡の成田・坪田両村を再復する事を命じられたが、以前から貧村であり、自力の及ぶところではなかった。家老の教えを聞き非常に感動し、良法を起こそうとはかり、両村に先生の安民の方法を示した。この道でなければ、旧復の時は来ないと力を尽して弁舌し説明した。ついに両村の名主や村民ともに喜んでこれを歎願しようとした。しかし請願の誠意が立たなくては、むやみに得られないであろうと、高野が持っていたモミ五十俵を出し、貧村を再復する元手とした。両村の有志の者や他村の名主にいたるまでこれを聞いて、各々その分に応じて米や金を出して誠意をあらわした。ここに両村の戸数、人口、田畑の数や廃地の反歩、民家の貧富を調べて、仕法を歎願する書と共に池田家老に提出した。家老は非常に喜んで、高野自ら先生のところに行って歎願するように命じた。高野はすぐに江戸に登って、草野家老に詳しく述べた。草野家老もまたこれを賞賛し一緒に先生のところに至って事実を述べ、両村の書類を出して開業を求めた。（弘化二年八月十三日）先生はこれを聞いて言われた。「今、両村が誠意をあらわし、領中に先立って仕法を歎願することは大変賞賛すべきことだ。私の道を施すことは難村を先にすることはないが、この誠意を取り上げない時には善を勧める道に欠けているようにも思える。やむを得ない。その願いに応じ開業しよう。」草野家老は長年の志願がここに達したと非常に喜んだ。高野は始めて先生に面会し、両村の事情を告げた。先生は一村を再復する道を数時間にわたって教え導かれた。高野はいよいよ感激し、この道を行って志を遂げますと誓った。ここに先生は両村の盛衰の根元を探り、再盛し恵んで安らかにする方法を調べ、数日で企画ができた。（高野は数箇月滞在し青木村など仕法を実践した現地等も見学し仕法のやり方を研究した）その年の十一月になって先生は高野に懇切丁寧に指示を与え、門下一人（高慶）を付き添わせて帰国させ開業させた。ここに両村に良法を実施し、貧村を再興し永安にする道を教え諭し、非常に善人を賞して困窮した民を救い助け、家や小屋を与え、道を築いて橋をかけ、用水を便利にして荒地を開墾し、村民の苦しみを取り去って安らかに養い育てた。村民は恩恵を得て非常に感動し、昔からしみこんでいる怠惰の風習をあらため、あるいは縄をない、たきぎをきり、朝早く起きて仕事に励み、夜は真夜中になって寝、隣村は皆徳によって教化され、両村が仕事に勤めることによって、遠いところも近いところも共に仁を行う方法（仕法）を慕うようになった。小高郷の大井村と塚原村はこの事を聞き、わが両村に開業の命令があって既に久しく待っている。それなのに今、成田村と坪田村に開業があるということはどういうことか。わが村が彼らに先んじるべきで、かえって遅れた残念さは言葉にもならない。そして彼らが我々に先んじた理由は、誠意をあらわして歎願したことによると。本当にそうならば、わが両村もすぐに誠意をあらわしたほうがよいと、各々分に応じて米や金を出してしばしば仕法を開業することを求めることが再三に及んだ。先生は歎願の切実であることを了解され、翌年の春（弘化四年）再び両村に仕法を実施された。両村の民は非常に喜んで無頼・怠惰の悪風がすぐに一変し、仕事に勤め誠意の行いを立てるようになった。遠近の人たちはこれを見、これを聞き、いよいよ仁を行う方法が良法であることがわかり村々は願書を出して開業を求めて止まなかった。群臣はここになって長年の疑惑が消えうせ、国家の再興はこの道にあると喜んで、前の疑惑やつたない論議を後悔したという。【４】相馬領郡村の歎願に応じ良法を発業す　相馬領内にわずかに三、四の村に仕法を開業し、村民の悩み苦しみを除いて永安の道を与えた。恩恵の厚いことに感激しない者があろうか。諸郷の村々はその事業の正しさを見て、その教えを聞いて、この仕法によって数十年の艱難辛苦を免れようと欲し、互いに古くからの弊害を改めて仕事に励み、誠意をもって米金を積んで仕法を開始することを歎願した。宇多郷では赤木・立谷両村、中の郷では二十二村、小高郷では十二村、北標葉郷では高瀬村。互いに遅れることを恐れた。池田家老はこの事情を先生に説明し開業を求めた。先生は言われた。「そもそも大業をなそうとして速やかならんことを欲し、一時に数十ヶ村に手を下す時には、慈しみ育てる政策や教導が共に十分にいきわたらないで、村民の望みを満たすことができません。ついには事業を廃するに至らざるを得ません。君主が仁恵を下すことが厚い時に人民が喜んで服さない者がありましょうか。早く仕法の仁恵を得ようと歎願することは人情の然らしめるところです。もしその願いに応じて一時に事業を開始すれば事業が廃する事はこれから始まることでしょう。ですから固くとってその求めに応じない。開業した村を恵みその不足を補って、その憂いを除き、大小や貧富を論ぜず一人の村民も困苦することがないようになれば、その村は始めて仕法が成就したというべきです。その後に他村に推し及ぼすのがよいのです。水は必ず低いところに流れ、穴に満ちてその後に進んでいきます。低い地がまだ満たないで、その前に流れるという理はありません。これが水の自然であり、疑うことができないものではありませんか。今、国の君主が仁を下して、開業の貧村がまだ全く困苦を免れてはいない。困窮を免れない者は、水が低い地を満たさないのとどうして異なりましょう。仁恵がまだ満たさないうちに他村に開始することを急とするならば自然の理に違い、ついに無量の仁を行う方法である仕法を、目前の恵み育てることだけの小道に陥らせ、人民もまた非常にその望みを失うでしょう。人民が望みを失う時にはどうして大業を成就することができましょうか。このために一村が全く旧復し、その後にその二に及んで、その二が全く富んで、その後にその三に及んで、幾百千村であっても、その順路はこのようです。これは迂遠なようですが、天地間のすべての事はこれより順であることなく、これより速やかなことはありません。たとえば百千里の道を速やかに行こうと欲しても、一歩から踏み出すほかに道はないようなものです。どれほど速やかなことを求めても、一歩に二歩を重ねることはできません。しいて重ねようとする時は倒れるだけです。まして百歩を一歩で走る方法がありましょうか。幾万町の廃田を起すときにも一鍬から手をおろし、二、三と順に進むのです。万物の理は定まりがあって知力の及ぶところではありません。論語に言うではありませんか、『速やかならんと欲するなかれ　小利を視るなかれ。』国家の衰廃を挙げようとしてこの理に随わないで、早く成就する方法がありましょうか。諸郷の村々が一時に仕法を歎願するときは、道をもって教え、勧農をもって諭し、その行うところが郡中にぬきん出ているようであれば、速やかに良法を実施してよいでしょう。莫大の仁恵を実施することは数十、百村に同時に及ぶところではないと教え示し、容易にその求めに応じてはなりません。これが大業を成就する道です。」と言われて更に開業することを許されなかった。両家老は先生の的確な論議に感動し、この理で村民をさとしたが、歎願は繰り返し止む時がなく貧民が力を失う憂いを生ずることを恐れた。後に再び先生に事情を尽し開業を求めた。先生は言われた。領内の民情がこのように切実になって、久しく開業しなければ誠意を失う憂いがないわけではない。ここにそのうちのよい村を選んで仕法を実施した。宇多郷の赤木・立谷の両村が願いに応じて仕法を開業し、これに次いで北標葉郷の高瀬村を選んだ。小高郷の歎願した十二村の中に誠意・勤業が諸村にぬきんでていた村を選出させ、諸村に封書で出させた。村上村が第一であった。ここに同村に仕法を開始した。その次は中の郷二十二村に小高郷によい村を選ぶことを命じた。深野村が随一だった。そこでこの村に開業し非常に仁恵を施して人民の悩み苦しみを除いて、永安の道を示し、篤実勤業仁譲の道を教えた。　時に弘化四年（一八四七）の春三月だった。仕法の仁術を得た村々は感動し憤発し昔からの弊害を除いて、日々朝早くから夜半に至るまで仕事に勤めることを怠らなかった。遠近の諸村はますますこれを慕って互いに仕事を励んで仕法を希望することは日照りに雨を望むようであった。百年来の怠惰や無頼のよくない風俗や以前からの悪弊はこの時に一洗して始めて農業に勤めることや節倹の尊い理由が理解できた。人々は良法のしるしが明らかであることを驚歎したという。【５】相馬領村々再復三郡風化大いに行はる 　宇多郷成田村は仕法を開業した始めに、非常に恵み育てる道を実施した。その方法は、善人を賞し、善人でない者は教えて善人とした。困窮した民を恵んで、あるいは屋根をふき替え雨露の憂いを除き、あるいは新しい家を与え安らかに住居させ、あるいは馬屋・灰屋を作り、農馬を与え、耕作の苦労を補助させ、または米穀や農機具を与え本業を励まし、あるいは以前から貧困に迫って、家ごとに他から借金し、元利が増倍して償うことができなくなっていたのを調べ、無利息金を貸し、借財をすべて償い尽させた。五常の道（仁・義・礼・智・信）を教え、仕事に勤めて永安にする道によって導いた。人民は仁恵が限りないことに感動して、怠惰や悪い風俗をあらため、互いに善に進んで農業に励み、信義と推譲の行いを立てることをもって本来の望みとするようになった。　弘化五年になって、仕法開業以来わずか四年で、荒地はすべて開け元通り興復する道は成就した。先生は言われた。「この村が元通り興復する時節が来た。なお永続する道を与えよう。」戸ごとに老幼を選ばないで、まず一人もみ六俵を基準として積立て、後年の飢饉の予備として、通計籾千三百俵を与えた。村民はますます喜んで「家ごとの憂苦や艱難はすでに免れることができました。願わくは、この良法を他村に移して下さい。」と一村こぞって願い出た。そこでその願いに応じ一人ごとに賞金を与え、今後ますます勤め励むように、ふたたび艱難に陥らないように永久無事に相続していくようにとさとし、北郷の横手村に仕法を移した。成田の村民は皆感動し泣いて感謝した。北標葉郷の高瀬村もまた恩恵があまねくゆきわたり年来の貧窮は既に脱し、「他村に仕法を移してください。」と求めた。この村は数年の衰え弱ることがもっともはなはだしかった。農業に勤め自らを養い他の力を借らないですむ者は、村中でわずかに、三、五人ほどだけだった。そのほかはすべて借金で極貧をしのいで、男女ともに常にバクチして、風俗は非常に乱れ、田畑は荒れ果てどうしようもないようになっていた。良法を実施しわずか三年で、従来の弊害を洗って農業に勤め、篤実の行いとなり一変した。同年三月高瀬村を恵むこと、成田村のようにして、ついに隣村の牛渡・樋渡両村へ仕法を移した。高瀬村の男女は感動し泣いて、感謝し恩に報いようと志をおこし、空地を選んで杉の木四万株を植えて報恩のしるしとした。先生は、はるかにこの事を聞いて感嘆して言われた。「ああ古言に『百姓罪あらば罪朕が身にあり』（書経、泰誓）と言うが、至言というべきだ。上が仁である時は、民は義となる。上が信である時は、民は礼となる。上が恵である時は、民はその恩を報ずる。上が無道である時は、民はまた暴となり、君が貪る時は、民心は汚悪に流れ、わがまま勝手な悪い行いが至らないところがなく、衰え亡びる禍いが起こる。治乱・盛衰・存亡・安危ことごとく民ではなく上人君の政治にあるのだ。たとえば影が形に応ずるようなものだ。今、相馬の貧村が素行が悪く、悪い風俗が極っているとしても、ひとたび仁の政治を施して恵み救うならば、人民は従来から染み込んだ悪い風俗を洗い流し貧苦を免れ、もともと持っていた善心をおこして報恩の志を導かないでも発動するのだ。これによってこれを見ればどうして天民に善くない者があろうか。まだ善でない者は君主の仁の政治が至っていないためである。いやしくも上の仁心が余りある時は、どうして国が盛んでない事を憂える必要があろう。一つ二つの村がこのようになる時は、天下万億の村民も同一である。」これを聞いた門人はいよいよ良法の素晴らしさを歎美した。　後に領民はいよいよ仕法を慕って争って仕事に励み、歎願が止む時がなかった。年々開始した村は五十ヶ村以上に及び、安政三年になり開業以来すでに十年たった。全く元通り復した村数は十五村で領内は従来の怠惰な風俗が一変し、専ら仕事に勤めるようになり廃地を開墾すること数千町、分度外の産穀が一万俵以上、毎年連綿として貧村を旧復し、人民を恵み育てた。十年間恵み救った費用資財は多かったが、本源が立って動かないため、いよいよ恵んでいよいよ尽きなかった。先生は言われた。「国の本源を立て民を恵む道を行って、既に十年約束したとおり行った。十年が一節であり、分度の改正を行うがよい。」ここに六万六千俵の分度を増して七万余の分度とし、国の必要な費用や一藩の扶助をふさわしいよう分ち与え、後十年の分度を定めた。一藩の諸士は積年の困苦を補い、君恩のかたじけなさに感動し、良法の良法たる理由が理解できた。先生は言われた。「相馬の領村の再復の事を依頼されたが、私は公務が忙しいために、一度かの地に行って、自から指揮してその道を行うことができなかった。ただはるかに江戸にあって、または野州にあってその事を指揮するだけだった。どうして深理を尽すことができようか。しかしその大体を守ってこれを行う時にはこのような国益がある。もし私が一度かの地に臨んで、盛衰の本源を明らかにして人民の風俗を観察し、土地が肥沃かやせ地かを理解し教えをくだし永久繁栄の本源を開いて、非常に国家の大益をおこすならば、数年もたたず上下が安らかにする道を得ることは疑いない。残念なことに一度もかの地に行くことができなかった。しかしわずかに十年で国の風俗がすでに一変し、大変に農業に勤め篤実となり、上下の大患はほぼ脱するにいたった。この後、君主を初め群臣がともに国の本源である分度を堅く守り、奢りの初めを開くことなく、年々政治を行うに恵むことが足りない事を憂いとし、目前の損益に惑わないで永世のために計画し、この仕法を行う時は、国家再興はもちろんその余恵は他国に及ぶことは窮りないことであろう。私は幼い年より心思を尽し、この道を発明し、三十年以上諸方の求めに応じて仕法を実施してきたが、その時を得ないためか、諸侯はおうおうにして道を守ることができないで中廃した。ひとり相馬藩だけ初めの約束を守り連綿としてすでに十年行い大変に仕法の効験があった。ただ歎くべきは非常の忠臣である草野と池田の両家老が既に亡くなり仕法の成功を見ないことだけが国家の不幸というべきだ。しかし家老の誠忠は領内に満ちている。将来を思慮し群臣から選んで忠義の臣をすすめて役職に任じている。今、職に有る臣はますます君主の仁を拡充し両家老の忠心を継ぎ、あまねく万民を救い、国家を泰山の安きに置こうと心力をここに尽すならば、どうして一国の人民の幸いだけであろう。国家再興の道の実業はまだそのなかばに至らなくても、その理は既に七、八分に及んでいる。大業が成功するかどうかは天に在るのではなく地にもない。ただ君主と政治を執る者との一心にある。いやしくも君と執政との一心が他事に転ずる時は、百年の勲労も水の泡のように、花が落ちて風に散るようなものだ。昔から明君と賢臣が共に出る時には、国家は豊かに富んで百姓はその仕事を楽しむ。しかしそれは実に千年に一時あるかどうかで百姓は常に困苦している。そうであるのに今、中村領は君が仁心あって臣は忠義を主としている。加えるに万民を安らかに恵む仁政を行っている。相馬藩の開国以来六百年以上に及んで、始めて国民は恵みをこうむることができた。実に千年の一時ではないか。このように時を得ることは難しく失いやすいことを顧慮し、仕法の成就する理由に力を尽し、仕法のやぶれる理由を戒め、私心を除いて誠心を専らにし、ますます永安の道を行うならばどうして成就しないことがあろうか。」と。　人々はこれを聞き、先生の誠心が限り無く、後年を憂慮することが深く切実なことを感歎し、相馬仕法が終りを全うすることを希望したという。

  2016年06月29日

• 【６】～【１０】

  【６】相馬侯みずから領民に勧農の道を諭す　相馬充胤（みつたね）侯は、天保六年（一八三九）父君益胤（ますたね）公の世を継いで、以来非常に国家の衰弱や百姓の困苦を憂え、専ら父君の志を継ぎ、国の弊害を直し領民の艱難を救うことに心思を労し、衣服はもめんの着物を用い、食事のおかずは二品に及ばず、諸人に先立って艱難をいとうことがなかった。江戸にあっては、力を公務に尽し、国にあっては、春と秋には必ず自ら領村を歩いてまわり、百姓の悩み苦しみを聞いた。大雨・暴風・雪の中でもかごを用いず、自ら籍田（せきでん：宗廟の祭祀に供える穀物を植えるため、君主が自ら耕作する田）を耕やし民の艱難を試し、民間の老人にほうびを与え父老を尊敬することを教え、田をよく耕す者にほうびを与え農業を勧める道を教え、幼い者、若者には孝悌の道で導き、貧民を安らかに恵んでその仕事を励まし、村々の盛衰やその地方の気風の善悪を直接見聞し、二宮の良法をもってさとされた。領民は君主の仁心が深く、民を憐まれることが厚いことに感動し、悪い風俗をあらため家業を励み、君主の憂労を安らかにしようとした。そこで、いよいよ先生の道が広く行われ、非常に人々が教化された。さらに忠臣を挙用し政治を任せ、よく臣下のいさめをうけいれ、善言を求めてすぐにこれを行い、臣下に過ちがあっても、教諭を加え改心させることを先として人を廃棄せず、しばしば先生を江戸藩邸に招いて礼を厚くして教えを求めた。その論説を聞いて非常に喜んで、ますますその道を行い、群臣に仕法が良善であることをさとし、仕法に力を用いる臣下を招いてしばしば慰労し厚くほうびを下された。そこで諸臣は感激して再興の道を成就し、君主の心を安らかにすることを今日専念すべき務めとした。美名は他藩に響き賢君であると賞賛されるようになった。その初め幼若の時に当り、先君益胤公は大変これを愛し親元で養育されていた。草野家老は威儀を正して諌めて言った。「殿が豊丸君を愛されるならば、必ず艱難の地で養育すべきです。古来、君主が幼ない頃、宮殿の奥深い所にいて、婦人の手によって成長した者は、往々道理に暗い愚か者となり、かつて人民の艱難・辛苦を知りません。度を超えてぜいたくにふけり、勝手気ままな生活に陥り、ついに国家の衰廃におもむくことは珍しくありません。今、国家の衰弱、百姓の艱難は、殿が明らかに知るところです。この君を艱難・辛苦のなかで成長させ、賢明とするならば、父君の善政を地におとすことなく、一藩を憐んで百姓を恵み育て、国家を再興させる政治を成就されることでしょう。もし愛にとらわれて婦人の手で成長されれば、凡庸な君主となり艱難・辛苦を厭い、臣下の忠言を用いず、農業の苦労はどういうものか分らないようになることでしょう。それならば殿が一世の心をこめ国事を憂い苦労されたことも中廃してしまい、永く再盛を断つこととなりましょう。誠に殿の不幸だけでなく一国上下の大きな患いとなります。そもそも生まれながら聖賢である者は億万人中でも得ることが難しいものです。たとえその性質が賢でも艱難を経ない時にはその美質は顕われることなく、仁恕の心は薄いものです。ましてその次においてはなおさらです。これが、古人が切磋琢磨の功を重んじた理由です。臣は幼君が、上には忠孝を尽し、下には百姓を恵まれる賢君となられることを願うだけです。殿どうかこれをお考えください。」先君益胤公は感動し賞賛して言われた。「お前の言葉は誠に国家を憂い、予が父子を愛するもので忠言というべきだ。だから今すぐこの子をお前にゆだねよう。進退養育の道は余はあえて言うまい。お前の思うところにまかせよう。」と命じられた。ここに家老は謹んで命を受け、すぐに破れた小屋を修復し、幼君をこれにいさせ、婦人はことごとく退き、性質が直であり誠実の者を選んで従者とし、仁義を教え忠孝をもって導き、朝は明けないうちから文学をすすめ武道を講じ、衣服はもめんの着物を常とし、食事の時はおかずを重ねなかった。すべて艱難によって養育することに心を尽した。これにより成長されてからよく艱難に堪え、人民の実情をよく知り、父君の志を継いで国家再興の大業を開いて、褒め称える声が遠近に及んだのは、その性質が大変美質なだけではなく、草野家老の忠心の力でもある。かつて先生はこの事を聞いて歎賞して言われた。「そもそも諌めをいれ愛を割くことは人情として難しいところだ。それなのに先君が断然と諌めに随って、愛する子を艱難の地に養わせる。さらに諫言は臣として難しい所である。草野はしばしば諌言し両君に仁政を行わせた。君臣がもともとこのようであれば国家が再興しないものはない。今、私の仕法が彼の国に流行することは、実に一朝一夕の理由によるのではない。」　富田高慶は思う。草野家老が君に仕えた生き方は、要を得たものと言うべきである。古来、忠義の士が苦心して国事に勤めても、君主がわがまま放縦で、諌めも忠言も聞き入れられず、やがて忠良の臣は廃せられ、心が曲りよこしまな臣が政権を握るに至って、国事は日々に非道に陥り、百姓は離反し、知者があってもどうにもしようがなくなる例が実に多い。家老は早くから国家の衰微を興そうと志していた。ここにおいて進んで直言し、幼主が艱難のうちに安んじ、倹約節用の尊きを知るように仕向けた。果たしてこの君が立って位を継ぐに及び、仁沢は慈雨の降り注ぐように四境にあまねく行き渡った。古語に「ひとたび君を正して国定まる」とあるが、この言葉を実行した者に草野家老がある。【７】相馬侯日光祭田再復の方法に献金す野州日光東照宮の祭田二万石は、高山や丘陵多く、平地は大変少ない地形である。土地はやせ地で、昔から水田がなかった。人民は雑穀を常食としていた。近年になって水田を開くようになっても、十分の一に至らなかった。遠い昔から、租税は大変軽いといっても、人民は貧苦を免れなかった。天明の大飢饉以後、多く戸数・人口を減じた。このために土地は荒れ果て、人民はいよいよ困窮した。幕府はこれを憂慮し先生に再復・安民の事業を命じた。時に嘉永五年二月である。先生はその時に病気だったが、病苦を忍んで登山し、あまねく八十村余りを歩いて回り、村民を教えさとし、農業に勧め導き、善人にほうびを与え、貧民を恵んで、再興の仕法を施した。人民は非常に感歎し、従来の弊害が大変あらたまった。荒地を開墾し、仕事に勤めるようにさせた。これより先、弘化元年、日光の村々を再復する方策を提言するよう幕府から命があった。先生は三か年日夜心力を尽し衰廃を再興させる方策を筆記し数十巻を提出した。このため実業を広く施行するよう命があるに至った。相馬侯は池田家老を呼び出されて言われた。「三郡の再興安民の事を二宮に任じた。この仁術によって国の弊害は非常に改まり再復の効果は既にあきらかである。これに過ぎる大きな喜びはない。今、幕府が先生に日光再復という大業を委任された。まだこの相馬の地の仕法はなかばに至っていないが、微力であっても報恩の道を行わないわけにいかない。お前はこの報恩の道を考えてくれ。」池田家老は主君の命を受け、退いて諸役人とこの事を議論した。役人たちは言った。「国家の衰廃は極り、上下の艱難は既に六、七十年、天下は広いといっても他の諸侯を察しますに、我が相馬藩ほどはなはだしいようなところは見ません。このため詳しく艱難の事情を幕府に申し述べて歎願し、手重い公務を免じられて既に数十年になります。専ら三郡の再復の道に上下が力を尽しましたが、まだ道の半分に至りません。領地の荒田はまだ復旧せず、借債は数十万両と、なお従来のようです。このような時に当りどうして報恩をなすことができましょうか。もし仕法を多年行って旧復する時になれば報恩の道もまた尽すことができるでしょう。現在実行することはできません。」池田家老は言った。「そのとおりだ。各々が言われるとおりだ。しかし上下の道によって論ずるならば、どうしてこれが至当の論であろうか。天明以来六十年余、相馬藩が廃衰したのはわが国の過ちであって他のためではない。幕府はこれを憐れんで多年にわたり手重の公務を免じてくださったことは、莫大な恩というべきだ。それなのに艱難だからとの理由で、ながく報恩の道を思わないならば、どうしてこれが恩を受ける者の道であろうか。国が盛んで民が富む時になってから報恩を実行することは、何の難しいことがあろうか。艱難辛苦の中にあって実行しがたい事に力を尽すものは、たとえその事は小さくても報恩の志は厚いというべきである。さらに先生が日光へ仕法を開業する初めに当って力を添える時は必ずその事業は成就しやすいことであろう。今、これができないとして後年を待つのは、たとえ後に幾倍の力を尽したとしても、民を安らかにする事業がきっと遅れてしまうに違いない。報恩の道は実にこの時を失ってはならない。必ず疑惑を生じてはならない。」郡の役人は言った。「理はそのとおりかもしれません。この時に当り恩を報ずること、家老はそもそもどのようにして実行されようとするのですか。」池田家老は言った。「私はいやしくもその道を得ないで、この言葉を発しようか。前年困窮が極った時に当り幕府に歎願し、金八千五百両を借金した。年々これを五百両ずつ償還している。今年五百両を納める時は元金は皆納となる。来年から引き続き五百両を報恩として、日光の地を再復し民を安らかにする仕法に献金するなら、十年で五千両となる。これは難しいといっても、前々から分度の中から納めて来たものだ。まだ皆納に至らないと見る時は納める道がないとはいえない。これによって艱難の中といえ、十年に五千両を献ずるならば、日光の困窮した民は恩恵に浴して復興事業が確立するであろう。」と言った。諸役人は皆これに賛同した。　そこでこの事を殿に申し上げ、ついに幕府に請願し許可を得て、年々五百両を納めてこれを日光の村々を再復する資金として先生に下された。【８】先生下総（しもうさ）印旛沼掘割見分の命を受け彼の地に至る　時に天保十三年(一八四二)幕府は、下総の国の手賀沼から新川をうがって印旛沼に注ぎ、印旛沼から大海に達し、利根川の分流として通船の便利を開くよう命令を下した。水理に達した者たちにその成功の方策を建言させた。そもそもこの事業の原因を尋ねるに、利根川が洪水した時には、堤防を破り田畑を流し去り、川辺の村々はこのために水害をこうむることが少なくなかった。手賀沼から印旛沼に堀を切って、また南方の馬加（まくわり）村の海浜に、掘を導き、海に達する時は、利根川の水を新川に分流し水害の患いを除くことができる。さらに奥州から通う船が常に房総半島沖の大海を渡って、浦賀の港に入って、その後に江戸に達していたが、房州の海中は難所があってしばしば風によって立つ波の為に船が壊れ、米穀を失いしばしば船がくつがえり溺れるわざわいにかかるものが少なくなかった。そこで利根川からただちに江戸湾に達して江戸に至ることができれば、多くの里数を減ずることができ覆没を免れ、さらに軍事用にも利便がよいという。享保九年(一七二四)と天明三年(一七八三)この工事を起こし、数十万の資財を投じてうがったが、ついに事業は成就できずに廃した。このため今またこの事業をとげて朽ちることのない大きな利益を開いて、人民の水害を救おうという深慮であるという。　天保十三年十月幕府は先生にかの地に至って、土地の高低・難易を量って成就できるかどうか推察し、その思慮するところを言上するようにと命じた。先生は命を受けて退いて歎息して言われた。「この事は人民を憐れみ国家の大益を挙げようとの賢慮であるといっても容易の事ではない。万事物事が成就するかどうかおのずから時がある。また事業を行うのに先後がある。私がたとえかの地に臨んで実際に調査してもその利益はないだろうが、君命を辞退する道はない。」ここに江戸を出発し下総の国に至って、諸役人と共に日々歩いて回り、その地勢・高低・難易をじっくり調査して成就するかどうかを考えた。手賀沼から印旛沼の間、道程二里、印旛沼から南の方、馬加村の海浜まで四里、合せて六里新たに水路を開いて、通船させようとした。実に大業というべきである。中間に高台と名づけるところがあった。高さは数丈で岩山である。これをうがつのは堅石をうがつよりも苦労した。下は海浜を去ること数百間のところに天神山と唱える小山がある。二つの山の間の土地は低くて泥土の深さを測量できなかった。これをさらうのに幾万のもっこを使っても、泥土が元のようにわき出し更に尺寸を減じなかった。往年の工事に車器械を設けて、この泥土を海べに巻き出した時は海浜はこのために埋まり数十間の平地をなしたが、天神山は三尺余り高さを減じただけで、泥土は元のようにわき出して依然として少しも低くならなかったと伝えている。実に両山の下は皆泥土で限りがなく、人力の及ぶ所ではないようだった。諸役人は各々思慮を尽し数十日で調査・測量が終り、江戸に帰り、かの地の事業及び費用資材の多少、成功の見込、年数等を報告した。先生は更に建言するところはなかった。上官は先生に質問した。「お前の見るところはどうか。」先生は言われた。「私はまだそれが成功するかどうかを決することができません。人がこの大業は必ず成就するというのも妥当ではありません。全く成就できないというのも、はたして成就できないわけでもありません。成功できない道によってこの事業を起す時は、幾千万人を使って幾百万の費用を散じても成就できないでしょう。成就できる道によって事業を起す時は、天下成就できないものがありましょうか。」上官はまた質問した。「その成就できない道とはどういうものか。」先生は言われた。「天下の威権で人夫を使役し、財によって施行し、事業の成功を何年と期限を定める。これが土木事業を行う常道です。この常道で施行するならば難所の工事に役人も人民も共に窮して、ただ利を計るばかりでその心は義にありません。事業は進捗せず財力はすでに尽き、年限は既にきたって事業はなかばに至らない。役人・人民ともに不正に陥り、ついに事業を廃止することになりましょう。これが成就しない理由です。」また質問した。「その成就すべき道はどのようなものか。」先生は言われた。「何年という期限をもうけず、百年かかってもできあがったときを期限とし、経費を限定せずその成功の時までを経費の限度とし、いったん事業を起してから、たとえ何百年、何百万の財力を用いたとしても、事業が全く成功することをよいとして悠々として速やかに行うことを求めない。そしてまたその事を怠らない、連綿と力を尽す時には、必ず事業が成就する時がこないということはできません。これが大業を成就する道です。しかしこれを行うのに先後する所があります。もしその先にすべき所を後にし、その後にする所を先にすれば、また必ず成就するということもできません。」上官は言った。「その先にする所とは何か。」先生は言われた。「万民を恵み育てることです。」上官は言った。「その後にするものは何か。」「印旛沼の掘割りがこれです。」上官は言った。「今、問うところはこの事業にある。どうして万民を恵み育てる事を先とするのか。これは別の事であってこの事業に関することではない。」先生は答えられた。「六里の新川をうがって万世の有益を開こうとすることは大業ではありませんか。この大業を成就するものは誰の力によるのでしょうか。必ず諸民を使役してその筋骨の労を尽さなければ、他に成就するべき道がないことは明らかです。今、近辺諸国の民を見るに国が栄え平和の恵みに浴して、自然と度を超え贅沢で怠惰に流れ困窮貧乏を免れていません。貧乏な時はその心は利に走って義を忘れます。この民を使うならば経費を取ることを先とし、筋骨の苦労を後にしましょう。そうであればすなわち費用は多く使って事業は成就することが難しいでしょう。もし上が大きな仁の政治を行い、諸民の困窮辛苦する所を除いてその養い育てることを安らかにするならば、百姓は非常に喜んで大恩を感じて、子孫にいたるまで報恩の志を懐きましょう。この時に当り報恩の志があるものは、この事業に力を用いよと知らせるならば、百姓は老いた者も幼ない者も、一身の苦労を忘れ感動して泣いて力をここに尽し、互いに力を尽くすことが足らないことを恥としましょう。万人が一心に苦労を忘れて報恩を心とする時には、誠心が内にみちて外に分外の力を尽しましょう。万民が誠意を主とするときは、たとえ山を抜き石をうがってでも成就しないということはありません。そもそもこのようである時はこの大業の成就は迂遠（うえん）なようでかえって速やかでしょう。その本根を堅くする時は繁栄はその中に存在するようです。これをこの先後によって、大業が成就するかしないかがあるというのです。」と申し上げた。後にこの意を拡充し見込書二巻を作った。時が後れたことからこれを上奏しなかった。人々はその書が上奏されなかったことを惜んだという。【９】下総国大生郷村再復の命を受け良策を献ず　天保十四年（一八四三）春、幕府は下総国大生郷村（茨城県常総市）の荒地を開墾し貧民を安らかにし、一村を再興する方法を献策するようにと命じた。先生はすぐにこの村に至って現地を調査したところ、人民は極貧であり田畑は原野に帰し、民家は壊れ衣食は乏しく、平年でもなお飢えに瀕していた。先生は憂えて言われた。「今の時は春の日ざしが温暖な時候なのに、この村に臨んでこの民の困り苦しむことを見るにいたっては、身体がぞくぞくとして厳寒に歩くようだ。ああ、これもまた天民である。どうしてこのような貧困に至ったのか。」ここに戸ごとにその艱難辛苦の緩やかか急かを察し、手ずから金を与えてその急迫を救った。村民は拝伏し涙を流して恩を謝した。　村の名主を久馬（きゅうま）という。多欲で村民に利子二割の金を貸して、その利をしぼりとり、償還することのできないものは、田畑を取り自分の家の田とした。このため村民はいよいよ衰弱し流亡するようになり、ついに極貧困窮するようになった。先生は衰退弊害の本を考え、再び栄える方法を思慮し、ついに江戸に帰って、再復永安の仕法を調べこれを上官に提出した。上官はその方法が仁術であることを察し、開業する事を命じようとした。その時に代官が建言する所があって、ついにこの事を廃した。後にこの事情を聞くと、名主の久馬は数年自分の利益になる行いがはなはだしかった。一人の名主のために村の罪の無い民が、極貧・困窮に苦しむことになった。ところが先生の仕法が行われる時は、自ら自分の利益をほしいままにすることができず、一身の不利となることを恐れ、ひそかに賄賂を行って謀りごとを設けて道をふさいだのだという。後、数年を経て嘉永三年(一八四七)になって、時の代官小林藤之助がこの事を聞いて、一村の廃亡することを憂慮し、村民に先生の良法をさとして、幕府に再復の仕法を先生に委任するように求めた。先生はやむを得ずその求めに応じて、ついに仕法を施して、数百両を拠出して貧民を恵み廃田を開いて、民家を修復し再盛の道を行った。村民は非常に喜び、はじめて養い育てる道を得たという。名主はふたたびわるだくみし村民をたぶらかし、時の代官の配下の役人に賄賂し、ついに良法を破って自分の利益をほしいままにした。ここに仕法はこのために廃した。村の良民は非常にこれを歎いて、身命をも顧みないでしばしば上官に事情を訴え、再び仕法の道を開業することを求めた。しかし順序を経ないで直訴したため、幕府はこれを時の代官に下げ渡した。代官は非常に配下の役員のために惑わされ、良民を叱ってこれを退け、ついに再興の仕法を廃して、ひとり名主だけわるだくみして飽くことを知らない欲を専らにすることができた。当時の人々は村民を憐れんで名主のわるだくみをにくみ、良法が中途で廃したことを惜しまないものはなかった。【１０】先生県令の属吏に命ぜられ野州真岡の陣屋に至る　時に天保十四年（一八四三）七月、先生は奥州小名浜・野州真岡・同州東郷（ひがしごう）三つの代官配下の役人として命ぜられ、野州真岡陣屋に行って多くの役人とともに群居した。命令を受けた日に思われたのは、「代官は郡村を治め、民を安らかに恵むという役職である。この配下であれば旧来辛苦する所の仕法で、郡村に及ぼして万民を安らかにすることができれば、道が行われることも難しくない。」真岡に行くに及んで仕法は新法で、古来の規則に符合しない、代官以下の決断で行うことはできないということで空しく歳月を送った。先生は非常にこれを憂えられたがどうにもすることができなかった。すると弘化元年四月になって江戸に出るべき命令があった。行くと次のように命じられた。「日光神廟の祭田が多年荒地となって、民もまた大変困窮している。すぐにかの地に行って調査し、これを再興し諸民を安らかに恵む方策を建白せよ。」先生は命令を受けすぐに次のように申し上げた。「そもそも天下の荒地は大同小異ですが、再復の道においてどうして別がありましょうか。さらに人民が悪弊の風習にただよって貧苦に陥いる者は、その実情にいたってはどの国といっても異なることはありません。その地に臨んで調査しなければ知りがたいものではありません。今、ここにあってその再復の方策を献ずればいかがでしょうか。」上官は言った。「理はまさにそうであろう。しかしその地に臨んでその実事を述べるのが常則である。だからひとたび調査を遂げてその後に報告せよ。」先生は言われた。「あえて命令にたがうのではありません。すぐにもまいりましょう。しかし私の言葉も理由がないわけでもありません。かの地に行って再興の道を論ずるならば、かの地についてその理を言うことになりましょう。その時は陳述する所はわずかにかの地の事にとどまり広く再復の道にあてはめることはできません。今その地を見ないで再復の道を全備すれば、天下の廃地を起す事のできない地はなく、天下の民の困窮貧苦を除くことのできないものはないことでしょう。そうであればひとたびその方策を献策してその理はここに尽き再三の命令をわずらわないですみ、またよろしいのでないでしょうか。前年下総の国、大生郷村の再復の道を奏上しました。その理にいたっては万国であっても再興の道はこの他に出ません。しかし一村の調査として申し上げました。ですから一村の事にとどまって、再び日光の村々を再盛する事を命じられました。後年また他の廃地を起し、貧民を恵まれる時はその法則とならないでしょう。今、私の意中を尽し、民の再盛を安らかに恵む道を漏らさないで上奏し、もしよくなければ、たとえその地に臨んで後、申し上げても何の益がありましょう。もしよいとして用いるべき道であれば、四海の地、皆ことごとく同じでしょう。このためにその地を見ないで再興成就の道を上奏することを求めるだけです。」ここに上官はこれを許可した。先生は門下を集めてさとして言われた。「そもそも日光の土地は神君が鎭坐される地であって、村々は皆その祭田である。実にこの地を再復しこの民を安らかにする方策を命じられたことは仕法の幸いではないか。このために私が長年丹誠してきたところの仕法をことごとく筆記してこれ上奏しよう。この書がひとたび全備する時は、たとえ道は行われなくても、仕法の仕法であるゆえんは万世に及んで腐朽することがないであろう。孔子は一世道を行うことができなかったが、その書は永世に不朽しないで道はますます明らかとなった。お前達はそれこれをつとめてくれよ。」ここに前から依頼の諸侯の領邑の事を辞退し来客を止め、夜を日に継いで、わずかな短文を筆記するのにもなお数日の思慮を尽し、数十度の添削を加えてその後によいとする。実に千辛万苦の力を尽して、肺肝を砕いたことは誠心に限りがないというべきである。このように研究の労を三年尽したがなおまだ原稿が完成しなかった。門下は往々事のおくれることを恐れ、先生に告げたが、研究の足らないことを憂えて、おくれることを憂えられない。時に真岡の代官鈴木源内が公用で江戸に来た。先生にこう告げた。「早く書を上奏せよ。」と。先生は言われた。「まだ全部備えることができません。」ここに代官は上官に報告した。上官はこう命じた。「全部備えなくてよい。早く提出すべきである。」先生はやむを得ないで徹夜寝ないで心力を労して、（弘化三年六月）ついに数十巻としてこれを幕府に上奏した。この時に当っては初め、命じた時の閣老以下すでに転勤していた。このためにまた開業の命令は下らないでいたずらに歳月を費やしていた。門人その他に至るまで、実業が行われないことを歎息した。時に諸侯の領内を再興する指揮を廃して既に三年となり、このため小田原領を始めとして往々中途で廃止に至ったものが少なくなかった。後に仕法を依頼する人々は、日光再復の書にのっとり、郡村を復興することを求めた。先生は言われた。「上官に上奏してまだ可否の命令を得ていない。ひそかにこれを伝えることはできない。」と。ここにこの旨を上官に求めた。上官はこれを許可した。これによって次第に道を行うことができるようになった。

  2016年06月28日

• 神奈川県立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書とし、１２件所蔵館となった、感謝！

  神奈川県立図書館1 砂糖王鈴木藤三郎　/　　二宮尊徳の会　２０１３．６ 2 二宮金次郎の対話と手紙　第１　/　　二宮尊徳の会　２０１５．２ 3 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎　/　　二宮尊徳の会　２０１３．２ 4 日本近代製糖業の父　二宮尊徳の会（報徳記を読む会）　２０１０．１０ 5 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇　/　二宮尊徳の会　二宮尊徳の会　２０１３．１０ 6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第３集　/　新渡戸稲造（１８６２−１９３３）　二宮尊徳の会　２０１４．２ 7 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集　/　二宮尊徳の会　二宮尊徳の会　２０１４．７ 8 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集　/　二宮尊徳の会　二宮尊徳の会　２０１４．８ 9 報徳記を読む　第１集　/　　二宮尊徳の会　２０１４．３ 10 報徳記を読む　第２集　/　　二宮尊徳の会　２０１４．１１ 11 報徳記を読む　第３集　/　［富田高慶］　（１８１４−１８９０）　二宮尊徳の会　２０１６．３ 12 報徳産業革命の人　/　　二宮尊徳の会　２０１１．９ 報徳小学校５年生が６月３日、総合学習の一環で田植えを体験した。　二宮金次郎など郷土文化の学習も兼ねたもので、かつて金次郎が酒匂川の洪水発生後に捨てられていた苗を植えるために耕したという同小近くの「捨苗栽培地跡」で実施。黙々と丁寧に植えつける児童の背後では、同地区で継承されているゆったりとした曲調の栢山田植歌を保存会のメンバーが歌い上げた。　秋に約１５０kgの米が収穫予定、児童らは来年１月に餅つきを楽しむという。

  2016年06月28日

• 読書会記録（「報徳記」巻の六　下館仕法関係）「報徳記」「語録」の史料的価値を全否定する研究者は、尊徳の精神の真髄を理解することはできない

  読書会記録（「報徳記」巻の六　下館仕法関係）平成二一年（二〇〇九）二月一八日　○○センター　参加者は○○・○○・○○・○○。「報徳記巻の六」前半下館仕法について輪読する。１　下館藩の立て直しー報徳仕法の導入と下館信友講「江戸時代　人づくり風土記」「８茨城県」７より）　　下館藩の状況　享保一七年、石川近江守総茂（ふさしげ）が、伊勢国より常陸国真壁郡一万三千石、河内国石川郡七千石、計二万石の大名として下館に移封となり、明治四年の廃藩置県まで一三九年間下館を支配した。下館藩の人口は、寛保元年、藩内三〇か村で約一万三千人だったが、天明・天保期の飢饉で天保期になると、約六千人に半減した。このため、下館藩の収入は米が一二三〇〇俵、その他金銭で一一〇〇両余だったのが、文政九年から天保六年の一〇年間の平均収入が九三〇〇俵と八〇〇両余に減少した。同期の藩財政は平均支出が収入より千両余も多く赤字が累積した。藩当局では、この赤字を解消するため、下館藩内外の商人から借財をした。天保９年における藩借財高は、三五〇六六両余となっていた。下館藩財政は完全にマヒ状態になり、藩政改革は必至となった。　報徳仕法の導入　下館藩は財政危機に苦慮していた。天保八年正月藩首脳部が御用達中村兵左衛門宅に招かれた。中村は、「貧困に苦しむ民衆を援助して人口を増やし、荒地の開発、借財の返済によって、村としての力を取り戻す」尊徳の桜町仕法を導入するよう申し入れた。藩は高田尉右衛門を桜町に派遣し下館藩の窮状を告げ、救済を依頼した。尊徳は当時、桜町の他に、青木村・谷田部・茂木・烏山などの復興に努め、また小田原藩の救済も行うなど多忙を極め、下館藩の依頼に応じなかった。下館藩は一〇月一二日、高田と郡奉行衣笠兵太夫の二名を使者として再度お願いしたが、明確な回答が得られなかった。天保八年一二月、尊徳は小田原へ一時帰藩し、交渉は進まなかった。翌九年九月、衣笠らは承知の返事をもらうまで帰らない決意で懇願を続けた。尊徳は「下館藩は今、貧困の極にあるとお見受けするが、藩主・家臣共に心をこめ、力を尽くし、藩を挙げて誠心誠意回復のために行動するのでなければ、大業は成就しない」と言った。藩主石川総貨（ふさとみ）は家老牧甚五太夫に命じ、天保九年一〇月奥山・衣笠らを桜町に遣わし、下館藩再興の方法を尋ねた。尊徳は「小田原藩主の承認を得て頂きたい」と返事した。石川家と小田原大久保家は縁戚で仕法許可の了解を得た。一一月八日、牧と衣笠は桜町に赴き立直しの方法を質問した。尊徳は「諸侯の任務は、民衆の暮らしを安らかにすることです。領民が安泰かそうでないかに気を配ることをせず、君臣ともに自分たちの目前の苦労から逃れることばかりを考え、その方法を教えてほしいと希望するのは本末顛倒です。また藩の財政が苦しくなったのは、収支を調整する方法を立てず、不足になると商人から借財し、一時凌ぎをしていたためです。だから、この財政難を解決するには、まず財政の根本である資産の状況を明らかにする必要があります」と諭した。下館から算術にすぐれた藩士を集め藩の財政や負債高調査に当らせ三万五千両余の負債があることが判明した。報徳仕法の展開ーまず藩財政の見直しを　尊徳は、下館藩立直しとして負債の整理と二割八分の減俸という藩士の緊縮生活策を取った。天保九年の支払を済ますと、翌年分の藩の扶助米がなかった。一〇年の一、二月分は桜町で調達し、三月から六月まで下館御用達中村ら八名で調達、七、八月は本家伊勢国亀山藩主石川日向守に立て替えてもらった。藩一丸で財政再建に取り組むことになり、藩主の直書が尊徳宛に出され、また一部反対があったが、藩士も俸禄を辞退するなど、決意のあとがみられる。尊徳は、下館藩の財政立て直しに当り、綿密な調査をし、「為政鑑土台帳」を作成した。下館領は一三一七町余で、天保一〇年より一〇か年平均の詰め込み高（総収穫高）は一四二五六石余、うち私田米（五七％）、公田米（四三％）となっている。公田米の四四一二石を藩の分度とし、これで暮らしを立て、借財の返済と荒地の開発を進めれば、、財政の基礎も固まると考えた。負債の償還状況は三期に分けられる。第１期　仕法着手から天保一四年まで第２期弘化元年より嘉永２年まで第３期　それ以降のもの　第１期は、尊徳の示した二割六分の減俸を基礎とした時期で、償還も順調に進んだが領民を安住させる仕法着手に至らなかった。第２期は、尊徳が弘化元年幕命で日光仕法の雛形作成に努めたため、下館の仕法に専念できなかった。天保一四年藩主総貨が大阪詰めを解かれ帰国すると弘化二年に二割八分の減俸を撤回した。二割八分の緊縮は、藩主と尊徳との協定で仕法完了まで継続する約束だが、総貨が撤回したため仕法は停滞した。第３期の嘉永三年に尊徳は幕領以外の私領地でも仕法を実施できることになり、下館藩も同年より分度を更新し、改めて償還の道を立てた。負債は一万二千両余で仕法開始前の三万五千両余の約三分の二が償還された。嘉永三年七月から一年間、藩士の給与召上げや、上納金と御用達の負担で九百両作り、利息付負債は完了し、残りは十年年賦で返済するという新償還案が提示された。　各村への仕法の実施　尊徳は、次いで領内の村々に仕法を行った。嘉永５年２月、尊徳が富田に命じ、下岡崎・蕨の二村に実施した。その前に灰塚村では五町四反余の耕作人のない田地が生じ、天保ず一三年より試業仕法として開発の指導を受けていた。田地耕作の問題は、村の怠惰から生じたことだが、一軒について米一俵、干鰯一丁、新鎌二枚を与え耕作させた。また、教化式仕法を行い、上下水道、道路、荒地の開発まで直接指導した。その結果すべての問題が解決し、附近の模範となった。灰塚村の他に谷中が特別指定仕法地として仕法が進められ、嘉永五年に全領内に行うこととなった。蕨村の小貝川の堤防工事は有名である。その後さらに下館町や、和泉・中館・小林などの各村に仕法が実施された。下館信友講　天保一四年正月下館藩の仕法導入を契機として江戸藩邸と下館に「報徳信友講」ができた。報徳結社の創始である。下館では最初四七名で、後七〇名に増えたが安政二年五七名を数えた。江戸は最初一七名で四八名に増加した。講の運営方法は各自が四文ずつ積立て、ある程度の額となると記名投票で貸付者を選び無利息で貸し付けた。信友講は、報徳仕法で藩政も改まり民治も進んだことで、藩士自ら報徳仕法の心を実践する必要があると結成された。これにより藩士の経済的行きづまりが救われ、思想啓発にもなった。下館信友講は書類上安政二年で絶えたが明治維新以降も継続された。明治三〇年産業組合法が発布されると、下館信用組合が設立された。下館信友講の精神を継承したもので、わが国信用組合運動の発展は下館信友講が始まりとされる。平成二八年（二〇一六）四月二三日　○○センター参加者は○○・○○・○○。「廣井勇君之小伝」と「報徳記巻の六」の下館仕法を三人で輪読する。○○　ボーイズ・ビー・アンビシャス第一集を再版を印刷します。「廣井勇君之小伝」が後半を略して収録していましたが、全文を収録します。　四月十五日報徳二宮神社例大祭の直会（なおらい）の席で広島市の江藤さんと一緒になりました。江藤さんは読書会で「報徳記」を読むのによいテキストがないかと探しに来られたというので、第三集を差し上げました。「第一集はないのですか？」と聞かれ、後で第一集と第二集を送りました。「報徳記を読む」はもともと全国の読書会等で私たちの読書会同様に声に出して読んでもらおうと作成したもので、その目的で使って頂けることに感動し、絶版の「報徳記を読む第一集」再版を印刷し、必要部数を江藤さんに差し上げることとしました。地福　下館仕法は一般にそれほど注目されていませんが、「下館談話記」と併せ読むと「報徳記」の成り立ちが分ります。富田高慶はこうした膨大な記録を書き綴っていて、そのエキスを抽出したものが「報徳記」だと思われます。尊徳が幕府登用後不遇な時代に幕閣の要人に対して先生の人と事業がいかに優れたものか、繰り返し説く中で儒教的教養に富んだ高級武士層が感動したものが載録された。そうした中で、事実や登場人物は単純化され、筋道が分りやすくなった。最近「報徳記」の事実関係は違うとその史料的価値を否定する研究が多いのですが、「報徳記」の尊徳の会話部分は基本的に信用できると考えます。内山稔氏は「尊徳の生涯と事業、あるいはさらにその精神を知るには、彼の高弟富田高慶が熱誠をこめて綴った伝記『報徳記』にしくものはない」「『報徳記』を読んで感動しない者は、たとえ他にどんなにたくさん解説書・研究書を読んでも、尊徳の精神、尊徳の事業を正しく理解することはできないし、その神髄に迫ることはできないであろう。」（「尊徳の実践経済倫理」一三九頁）と記しました。「報徳記」は、当時の支配階級である教養ある武士層が感動したもので、内村鑑三もこの本を読んで「キリスト教のバイブルを読むようだ」と評価し、「代表的日本人」の一人として尊徳を取り上げたのです。日本人が感動するエキスがこの中には詰められてます。文献批判をしないで、「報徳記」「語録」の史料的価値を全否定する研究者は、尊徳の精神の真髄を理解することはできないと考えます。「下館談話記」は「尊徳門人聞書集」（報徳博物館）二二一～二三二ページに載っています。解説によると嘉永三年十月、尊徳が下館の豪商中村兵左衛門方に止宿し、藩の重役・奉行らをたびたび招致して、報徳仕法を本格的に再開するか打ち切るか、二者択一の決断を迫った記録です。家老以下数名との公式会談のほか、個々人に対する訓諭を含め前後六回、丁寧に繰り返し説く尊徳独特の談話を、富田高慶が記録し、読む者の胸に響きます。この会談の結果、藩議は仕法再開を決し、財政再建と領村復興とがあいまって進められるようになりましたが、尊徳に代わってその指導の任にあたったのも高慶です。「下館談話」を読むと、尊徳の痛切な嘆きにため息がでます。「私は、人の幸せを先にして身の幸せを捨て、人の安居を為して身の安居を計らず、専ら二万石の憂いを除くをもって先としたために、十有余年の今に至って一日の安居なく、二人の子も処置もせず」「元より衆人の望みを得さしめようと困苦したことであるから、この仕法をいよいよ厚く行って、まっとうできるならばもっとものことだが、いったんの難場をしのぐことができて、めいめいの苦を免れるやいなや、帳面も調べず、あるいは約束を変じて分度を越え、国の分度に無い物を一藩へ渡し、借財をもってその不足を補い、千辛万苦の丹誠を廃して、再び亡国の大患を招いて、空しく歳月を送る。どうしてこれが道といえようか、義といえようか、忠といえようか。」これは尊徳が衣笠氏に語ったものです。尊徳の息子尊行が結婚したのはこの二年後嘉永五年（一八五二）四月です。相手は江州（滋賀県）大溝藩の藩士三宅頼母（たのも）の娘コウ子です。尊行三一歳、コウ子一七歳で、尊徳六六歳でした。富田が尊徳の娘文子と婚約し結納を交わしたのも嘉永五年一月十八日です。衣笠は尊徳の二人の子のなこうど親になっていますが、これはこの時の嘆きがきっかけで衣笠が二人の子の結婚に尽力したのかもしれません。文子は一旦衣笠の養女となって富田に嫁ぎました。「報徳記」では、烏山藩の菅谷や谷田部藩も中村を厳しく批判しますが、同じく仕法を中断した下館藩の衣笠に対して沈黙するのは義理の父に対しての遠慮でしょうか。「読書会」で「なぜ報徳の仕法は失敗した事例が多いのでしょうね？」という質問が出たことがあったが、最初莫大な借金や領村の興廃のなか、尊徳先生に復興を依頼するときは、どんな困難があっても実行しますと分度を守ることも誓うのだが、一息つけるような状態になると藩士の不満を抑えきれず、分度を破ってしまう、つまり最初の志願を貫くことができないのである。しかも藩主など仕法を積極的に支持した上層部がいなくなると不満を抑えきれない。まして自分から進んで選び取ったのではなく、押し付けられたと感じる世代になると分度は苦しくわずらわしく感じる。日光開発を命じられた尊徳が「心田の開発」の大切さを強調され、「報徳は君主の道である」と強調されるのも、上に立つ者に痛切な自覚と責任を求めたものである。

  2016年06月28日

• 神津家「仕法書」に池田図書が名を連ねたのは小田に対する配慮であろうが、池田と富田が連携して勘定所や幕府要職に働き続けていたことの傍証となろう。

  「金次郎（天保一四年実名を尊徳に改める）が幕府の御普請役格に召し抱えられるのが天保一三年（一八四一）です。当初、利根川分水路掘割普請計画を求められ、一二月二〇日大生郷村の見分を命ぜられますが、仕法の実施までに至りません。弘化元年（一八四四）四月五日、日光神領荒地見分を命ぜられますが、標準モデルとしての仕法雛形を作成することを要望し希望通り命ぜられます。日光仕法神領雛形を提出したのは弘化三年（一八四六）六月二八日です。金次郎は山内総左衛門手付でしたが、嘉永元年（一八四八）七月山内が東郷陣屋から真岡陣屋に移り、東郷陣屋を一手に引き受けて以来、ようやく幕府領仕法が実施されるます。実に七年余り仕法は停滞し、その間に谷田部藩と断絶、小田原藩報徳仕法畳置、川副家は仕法を引き取り村民に尊徳との接触を禁じるなど、困難な状況が続きます。大藤氏は『官僚の論理に立つ山内』と『日本国全体の興国安民を実現しようと志向する金次郎』の対立と説いています」（『二宮尊徳二二一頁』）勘定奉行の牧野成綱と松平近直は東郷陣屋支配所限りで仕法を実施させることにし、嘉永元年四月十八日に、山内から伺い出ていた書類に対し、「御仕法取計い苦しからず。知行所のどこでも開発してよい。」と指令があり、小田原藩から受け取るべき五千百両余も受け取って幕府領に用いてもよいとされました。住居は近々指示するとのことでしたが、七月十一日に山内とその属僚は真岡に移転し、東郷陣屋は金次郎とその門弟で使用できるようになり、九月十七日には金次郎の家族も東郷陣屋に移転します。天保十三年（一八四二）以来四年ぶりに家族水入らずで過ごせるようになったのです。金次郎は嘉永元年八月から棹ケ島村（茨城県筑西市）の復興仕法に着手します。嘉永二年（一八四九）十一月山内が勘定所に提出した棹ケ島村の報告では「申（嘉永元年）二月、私儀村柄の様子見分したところ、地味は可だが、田畑共不作、荒地多く、往還の道は田畑より低く、水路は埋まり水行が悪く、百姓共は雨天の節は床下浸水しこのため病人も絶えず、元気衰え血色よろしからず困窮に陥っている状況」（全集第二一巻六六七頁）でしたが、「金次郎の村柄立直しの仕法を試し、その結果を見分したところ、田畑道橋井堀筋共、際立って見違えるほど立直り」「百姓共気力引き立ち、農業に励んでいる。」（同六七三頁）ついては今までの資金は金次郎の給与などから出しているので、これからの仕法資金も含め四百両下されたい、また天保十一年からの十か年の平均年貢収納高から一割引いた額を今後十年間の年貢に定め、それを超える分は仕法資金としたいと山内は勘定所に申し出ています。山内も勘定所の上層部が仕法に理解を示す以上は、その意向に従い、支援するようになります。『報徳記』では、山内の俗物ぶりが強調されていますが、桜町仕法の際に当初仕法の妨害者だった豊田正作が、大久保忠真侯の意向を知って改心し協力者となるように、山内も当初属僚の抵抗にあって金次郎の仕法実施に消極的になりますが、勘定所上層部の金次郎の仕法採用の機運が高まると俄然強力な協力者となります。　大藤修氏は「『報徳記』は金次郎を「善」、対立者を「悪」という構図で描いている」（『二宮尊徳』一四〇頁）が、官僚機構の一員としての論理と独自の理念と論理に立った金次郎の復興仕法の論理の対立とされている。「山内は東郷陣屋の責任者として、自己の管轄下の村々を復興して年貢を増収する任務を負っていた。」その任務を果たすために金次郎を自己の手下としたが、「金次郎は幕府領、大名・旗本領にかかわらず報徳仕法を実施し、日本国全体の興国安民を実現しようと志向していた。官僚の論理に立つ山内と、官僚機構の一員でありながら自己の論理で動く金次郎が対立することになるのは、必然の成り行きである。」（同書二二一頁）　こうした官僚の論理による幕府領の仕法停滞を打開したのが、相馬藩家老池田図書と富田の連携による勘定所上層部や幕閣要職者への働き掛けであった。それは相馬仕法の実現に直結していた。信州佐久郡志賀村の名主神津半右衛門の一家仕法に係る「仕法書」には、「二宮金次郎門人　吉良八郎・富田久助・池田図書」とある。（全集第二一巻一一三四頁）相馬藩の家老が門人として家臣と共に名を列ねている。神津半右衛門らの「願書」には「伝手を以て」尊徳に歎願した（同一一一四頁）とあるが、ここで伝手とは神津の親戚であった小田又蔵である。（尊徳の森一四六頁）小田は天保十三年八月、勘定組頭格・御金奉行兼務となり、天保十四年まで尊徳と交流したが、老中水野忠邦の失脚と共に九月にはお役御免となる。小田は弘化元年から報徳仕法事蹟の漢文化作業に従事する。その成果が「第二集」に収録した「報徳本教第四青木村興復事蹟」である。これは「年表」「本教」「規制」「語類」「物数」という五編からなり、「本教」は、第一里居、第二小田原、第三物井、第四青木村という遠大な構想であったが、結局「第四青木村」のみ完成した。おそらく神津家「仕法書」に池田図書が名を連ねたのは小田に対する配慮であろうが、池田と富田が連携して勘定所や幕府要職に働き続けていたことの傍証となろう。また神津家の仕法書には、尊徳の考えが整理されて掲載されている。尊徳の考えを文書として整理して遺そうとする意図があるように思われる。「神津半右衛門家株再興子孫永続仕法附中」の「先生の常の教え」を第四集の裏表紙に掲載した。棹ケ島村仕法は幕府領仕法の効果を問う「試し」であったため、尊徳は幕府内私領のモデルとして全力を注ぎ、その様子は相馬市史の棹ケ島村視察記録（本集二一八頁）にも見られる。

  2016年06月27日

• 先生の常の教えに曰く

  先生の常の教えに曰く、塵埃も積る時は高山をなし、滴水も積る時は大河をなす、あに山川のみならん、万物微を重ねて大となり、狭きを集めて広きに至る、この故に億万の富と雖も、奢侈の弊風に流れ費用多き時は、その日々の用度を見れば、多分の財を費やすにあらざるが如しと雖も、期年三百六十日積って以て多分の不足となり、年を重ねるに及んで貯蓄空しく借財生じ、これが為に一家を覆すに至れり。あに富の衰貧に赴くのみならんや、赤貧と雖も天分受る所の数量を明かにし、入るものを以て分度を定め、貧に安んじて世の奢侈を願わず心力を尽す時は、必ず有余を生ず、その有余を家事活計の用度に入れず、別に引き放ち置き年々繰返して積む時は、初めは些少の物と雖も日を重ね年を経るに及んでは広大無量の数に至る事、何の疑いかあらんや、然るに世の通情はかくの如き理を弁えながら、富る者は富貴を我が物とし驕奢に流れ、陰徳積善、諸人救助の道などは更に行わず、身の安逸遊楽を好み、目前飢寒の困人を見れども、慈仁憐恕の心もなく、祖先艱難を積み丹誠を重ね、諸人救助の行いに至るまで心力を尽せし不容易の積善によって今何不足なき富優の身なる事を忘れ、父母祖先の丹誠をも顧りみず、有るが上にも願い求め、かつて足る事を知らず、いかなる幸いをも失い終に一家を覆すの憂いを免がれず、また貧者は眼前の不足のみを憂い、幸福安楽は一身の勤動丹誠にある事を忘れ、人を怨み世を怨み、怠惰逸居を好み飲食を貪り、これが為に身に備わるを取らず、飢寒をも免れがたく空敷光陰を費すのみ、貧富の両弊往々然り、この故に貧者はますます窮し、富者もいよいよ奢り、遂に無用無禄の艱難に陥る事誠に歎ずるに余りあり、若し富める者祖先の丹誠を顧み節倹を行い分限を縮め有余を生じ仁愛を主とし厚く窮困の者を恵みその艱難を救わば、この上は御国益を報じ、下は陰徳積善の基本となる、然らば天幸人幸共に一家にあつまり、子孫永久富優を保つ事、なお水の卑地に帰するが如し、それ雨水流水ともに無我なるものなり、土地高ければ一滴の水だも留らず、土地窪下なれば雨水流水ともに皆ここに集る、金銀財宝もまた無我なり、この故に必ず驕奢の家を去りて、節倹仁恕の家に帰す、何ぞや節倹勤業は則ち卑地なり、驕奢怠惰は高地なればなり、これによりてこれを観れば節倹勤業は富貴の道にして奢侈遊惰は貧困の道なる事昭々たり、何をか疑い何をか惑わんや、この故に富者は節倹を尽し、貧者を憐れみこれを救いこれを恵み、貧者は怠惰無頼を改め専ら勤動して日々受ける所の恩義を顧みこれを報う時は、天地相和して万物生じ、男女相和して子孫豊かなるが如く、貧富おのおの福（さいわ）いを得て、永く繁栄を保つ事疑いなしと教え給う。（「神津半右衛門家株再興子孫永続仕法附中」二宮尊徳全集第二一巻一一四二頁）

  2016年06月27日

• 沖縄県北谷町立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書とし5件所蔵館となった、感謝！

  沖縄県北谷町立図書館５件1 報徳記を読む　第３集報徳は国を興し民を安んずる大業である　(図書)二宮尊徳の会　2016.32 二宮金次郎の対話と手紙　第一 小田原編（少年・青年期）中学生からお年寄りまでよくわかる　(図書)二宮尊徳の会　2015.2二宮尊徳の会/編3 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第5集内村鑑三 神と共なる闘い　(図書)二宮尊徳の会　2014.84 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第4集札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士　(図書)二宮尊徳の会　2014.75 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第3集新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　(図書)二宮尊徳の会　2014.2北谷町（ちゃたんちょう）は、沖縄県中頭郡に属する町である。　ヒルトンに続き､北谷町で新たに3ホテル　沖縄本島中部最大の拠点に2016年6月21日【北谷】北谷町は町美浜の「フィッシャリーナ地区」の町有地の一部（Ｅ１、Ｃ２－１）を、ホテル建設を前提に、大和ハウス工業とムーンリゾートマネジメントに売却したことが２０日、分かった。同地区では、内定分を含めた３件と、計画中や既存施設と合わせ、６ホテルが営業することになる。客室数は合わせて約９００室にのぼり本島中部で最大級となる。（中部報道部・下地由実子）» 北谷に大型リゾート構想　ホテルや商業施設集積　町は残る１街区（Ｅ２）についても、客室数１００室前後のホテルを計画した売却先を内定しており、近く同地区における町有地の売却をすべて終える。いずれも４年以内の開業が土地の売却条件で、２０２０年をめどに同地区でホテル群が誕生する見通し。　町によると、ヒルトン沖縄北谷リゾートの西側にオリックス不動産が所有する土地にも、同ホテルと連携した施設の建設が計画されているという。　Ｅ１街区は、大和ハウス工業が約３億８７４０万円で取得した。ホテルは客室数１１９室、地上３階建てを計画。観光客やダイバーをターゲットに長期滞在を狙い、低価格で泊まれる多様な客室を構成するという。運営予定者は大和ハウスグループ。敷地面積は４７７６平方メートル、延べ床面積４９５６平方メートル。ことし１０月に着工し、１７年４月開業を予定している。　Ｃ２－１街区は、ムーンリゾートマネジメントが約２億９７００万円で取得。地上９階建て、客室数９５室で、運営予定者はザ・テラスホテルズ。敷地面積３５１２平方メートル、延べ床面積９５８１平方メートル。１７年１１月着工、１９年４月開業を予定する。　町は、同地区にホテルや商業施設を集め、マリンスポーツと融合したリゾートタウンを構想し企業誘致を進めていた。町農林水産課は「中部の地の利を生かし、海やショッピングを楽しめる都市型リゾートの形成を期待したい」としている。

  2016年06月26日

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  速やかなるを欲するなかれ　努めや小子　倦むことなかれ

  6月23日から25日にかけて検査入院し、ブログの更新をお休みした。病院には、談話室があって、そこには入院した人が遺した多くの本が置いてある。去年そこで 林望氏の「イギリスはおいしい」を読んで面白かった。「イギリスはなぜ帝国として七つの海を制覇したのか」の問いに対し「どこの国の食べ物でも食べられたから」とその食の貧しさをユーモアで返した話がある。 林望氏の著作をその後、図書館で借りて来て読んだ中で、日本の家のドアは外向きなのに対し、イギリスのドアの向きは内向きというのがあった。そして誰か来るか、ドアを閉めた状態でうかがうことができるようになっているというのである。今でこそアイホーンというか、玄関に誰が来ているか、テレビ画像で確認できるようになっているが、ホームパーティーなどで招待した客が来るのをのぞき見できるようになっているというのである。それで『ツキを呼ぶ魔法の言葉』で、イスラエルのハイファで五日市さんがおばあさんの家を訪ねたとき、まるで待ち構えていたようにドアが開いた理由がわかるような気がした。「玄関が少し高いところにあり、階段をちょっと上がるとドアがありました。ドキドキしながら、「ピンポン」とボタンを押したんですね、すると、押すや否や、すぐにドアが開いて、「お待ちしておりました」とおばあさんが出てきました。ヒャー、心臓が飛び出るかと思いました。もう驚いちゃって。おばあさんはドアのところにいて、待っていたんでしょうかね。」 おそらくはドアに設けられた隙間から五日市さんが遠くから来るのを見て待っていたんだろうと林望さんの本を読んで少し納得できたような気がした。 今回の検査入院中、「二宮尊徳全集第21巻」を持ち込んで、入院中、システム手帳に書き写しては寝、 起きては読みして充実した読書生活していたのだが、談話室の本もいくつかパラパラめくってみた。その中で心に残ったのが「モリー先生との火曜日」という本だった。  『モリー先生との火曜日』（原題：Tuesdays with Morrie）はアメリカのジャーナリストのミッチ・アルボムによって書かれたノンフィクションで、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されたモリー・シュワルツ教授が、死を前にして、かつての教え子であるミッチに人生について語る記録である。知人にALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかって亡くなった人がいる。次第に足から動けなくなり、肺にいたって死に至る難病である。その方が車いすでおられたとき、足をさすって回復を祈ったものであった。そのことをも思い出されて、心の痛みとともに　モリー先生のお話を聞く思いで読んだ。多くの箴言がちりばめられている。 『論語』泰伯編に言う「鳥之将死、其鳴也哀。 人之将死、其言也善」 鳥の将に死なんとする、その鳴くや哀し。 人の将に死なんとする、その言ふや善し。尊徳先生もその死に臨んでこの句を称せられてから「鳥のまさに死せんとす、その鳴くや悲し、人のまさに死せんとす、そのいうや善し、慎めよ小子、速やかなるを欲するなかれ、速やかなるを欲すれば、すなわち大事を乱る、努めや小子、倦むことなかれ」

  2016年06月26日

• 佐呂間町立図書館が「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」「報徳記を読む第３集」を蔵書とし12件所蔵館となった、感謝！

  佐呂間町立図書館図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集 二宮尊徳の会 2014.2 一般歴史詳細図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス米欧留学篇 二宮尊徳の会 2013.10 一般歴史詳細図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集 二宮尊徳の会 2014.8 一般歴史詳細図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 二宮尊徳の会 2014.7 一般歴史詳細図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 二宮尊徳の会 2013.3 一般歴史詳細図書 二宮金次郎の対話と手紙 二宮尊徳の会 2015.2 一般歴史詳細図書 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎 二宮尊徳の会 2013.2 一般歴史詳細図書 補注 鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 二宮尊徳の会 2016.3 一般歴史詳細図書 報徳記を読む第１集 二宮尊徳の会 2014.3 一般哲学詳細図書 報徳記を読む第３集 二宮尊徳の会 2016.3 一般哲学詳細図書 報徳記を読む第２集 二宮尊徳の会 2014.11 一般哲学詳細図書 報徳産業革命の人 二宮尊徳の会 2011.9 「二宮尊徳の会」鈴木藤三郎氏顕彰 一般歴史佐呂間町は、北海道オホーツク総合振興局管内の常呂郡にある町。 町名の由来は、アイヌ語のサロマペッsar-oma-petから。「田んぼｄｅミュージカル」新作ブームよ再び　むかわ皮切り　道内上映続々06/25新作短編「ここはわしらの天国だ」のワンシーン（田んぼｄｅミュージカル委員会提供【むかわ】町穂別地区の高齢者映画制作団体「田んぼｄｅミュージカル委員会」の新作短編の上映会が７月以降、むかわ町や苫小牧市などをはじめ道内各地で予定され、盛り上がりを見せている。３月の初公開以来の上映で、多くの人が作品に触れる良い機会となりそうだ。　新作短編「ここはわしらの天国だ」は３月、旧穂別、旧鵡川両町の合併１０周年記念式典で初公開。その後、分かりにくかった一部のシーンを再編集したり、音を調整したりしていた。　作品は林業に携わった山の男たちを中心に、洞爺丸台風が襲った１９５４年ごろから現代までの鵡川、穂別両地区の盛衰を描く。上映時間は４３分。　より多くの町民に作品を見てもらおうと、７月１６日午後２時から穂別町民センター、同２５日午後７時から鵡川地区の道の駅「むかわ四季の館」でそれぞれ無料上映する。　同３１日は苫小牧市糸井の三星本店ハスカップホールで午後１時と午後３時の２回上映する。新作短編のほか、脚本の斉藤征義さん（７３）＝穂別地区在住＝が制作した苫小牧出身の画家金崎秀利さんの映画上映などもある。参加費は千円。　このほかにも道内各地で上映会の開催が決定。１０月にはオホーツク管内の佐呂間、興部両町で行われ、札幌市内でも上映が決まっているという。　今後も自主上映会の希望を受け付ける。費用はスクリーンなど機材費込みで３万円。斉藤さんは「希望があればどこへでも行く。生き生きとしたお年寄りの芝居を見てほしい」と話している。同委員会はこれまで長編４作を制作している。

  2016年06月26日

• 野州東郷御陣屋二宮金次郎門人吉良八郎富田久助池田図書

  全集第二一巻p.1130-1136嘉永三庚戌年十一月信州佐久郡志賀村神津半右衛門家株再興子孫永続仕法附上 借財金取調事（略）〆金五千七拾両無利足五ケ年賦済方（略）　二之手段一金五千七拾両　　　　惣借財金高無利足七ケ年賦済方（略）　三之手段一金五千七拾両　　　　惣借財金高此済方田畑反別弐町　　　　新小田村分　　　　五反壱畝二十九歩　此の地代金五百弐拾両（略）種々致勘考見候得共、仮令無利足五ケ年賦金貸渡、利付借財致皆済遣候共、一ケ年千拾四両、年賦返納出道無之候間、猶又勘考致し、無利七ケ年賦に貸渡候共、一ケ年七百弐拾四両余、猶以年賦金出道無之候間、迚も借財を以、借財に替候手段にては、相続之道無心元候、伝曰、『天下之者莫不有理』と云り、万物皆当然之理なり、何ぞ独り借財皆済之道のみ無らんや、大小之家株に従て、借財生ず、内より生ぜし憂患を、他の力のみを以て除んとすれば弥労して弥益なし、然らば其内を減じて禍を之全きにはしかず、夫レ病毒積る時は、身を亡し、借財積る時は、家を亡す故に、病を深からざるに除けば労少ふして、治し易く、借財少なき時に皆済すれば、家を全ふして子孫永く憂なし、若し病全身に満るに至り、是を除んとせば、名医良薬といへども、私欲の為に疑惑し、姑息に安んじ、断然として定理を踏事あたはず、病甚しきに至らざれば、口に苦きの良薬を不用、借債増倍して家を失ふに至らざれば、借財の家を亡す物なる事を不知、往々身を過り、家を誤り、千悔益なきを不免もの、皆是に由れり、若し身を亡すの病としり、一旦瞑眩（めいげん）の苦を不顧、速に除く時は、全身快復して寿を保ち、家を滅すの借財と知らば、一旦家株を減じ皆済すべし、家株を減じ皆済する時は、憂患消除して再栄を得る事、病毒去て一身壮健なるが如し、且家株の増減は、勤惰に由て生ず、一度屈して家を覆すの大借を除き、然後勤倹の二道を以、伸ん事を求めば、再復之道其中に存せり、今万有余金の家株にして、五千余金の借財あるは、猶半身不遂（ﾏﾏ）の病の如し、若し皆済の道を行ふあたはず、外に知計を以、此憂を除んとし、或は他の財を得て補はんとせば、傾覆を難免候間、能々勘考可有之段申談候処、何れも憤発之上被取行度旨に付、先他村越石之分、田畑、並家財諸道具、酒造蔵、貸屋、水車山林、材木に至迄、相当之直段に売払、都合金五千七拾両貸方銘々へ正金済取計候共、田畑品物にて相渡候共、都合次第に致返済候はゞ、全積年之大借金皆済相成、貸方損毛無之、居村田畑高三百五拾石余、反別三拾弐町六反歩余相残り、相続の道相立申候処如此候以上　　　　　　　　　　　野州東郷御陣屋　　　　　　　　　　　　　二宮金次郎門人嘉永三庚戌年十一月　　　　　　吉良八郎　　　　　　　　　　　　　　　富田久助　　　　　　　　　　　　　　　池田図書信州佐久郡志が村神津半右衛門殿（略）＊大学 伝五章「蓋人心之靈、莫不有知、而天下之物、莫不有理。」

  2016年06月26日

• 棹ケ島村仕法は試しであったため、尊徳は幕府内私領のモデルとして全力を注ぎました。

  金次郎（天保一四年実名を尊徳に改める）が幕府の御普請役格に召し抱えられるのが天保一三年（一八四一）です。当初、利根川分水路掘割普請計画を求められ、一二月二〇日大生郷村の見分を命ぜられますが、仕法の実施までに至りません。弘化元年（一八四四）四月五日、日光神領荒地見分を命ぜられますが、標準モデルとしての仕法雛形を作成することを要望し希望通り命ぜられます。日光仕法神領雛形を提出したのは弘化三年（一八四六）六月二八日です。金次郎は山内総左衛門手付でしたが、嘉永元年（一八四八）七月山内が東郷陣屋から真岡陣屋に移り、東郷陣屋を一手に引き受けて以来、ようやく幕府領仕法が実施されるます。実に七年余り仕法は停滞し、その間に谷田部藩と断絶、小田原藩報徳仕法畳置、川副家は仕法を引き取り村民に尊徳との接触を禁じるなど、困難な状況が続きます。大藤氏は『官僚の論理に立つ山内』と『日本国全体の興国安民を実現しようと志向する金次郎』の対立と説いています」（『二宮尊徳二二一頁』）勘定奉行の牧野成綱と松平近直は東郷陣屋支配所限りで仕法を実施させることにし、嘉永元年四月十八日、山内から金次郎に伝えられます。嘉永元年八月から棹ケ島村（茨城県筑西市）の復興仕法に着手します。嘉永二年（一八四九）十一月山内が勘定所に提出した棹ケ島村の報告では「申（嘉永元年）二月、私儀村柄の様子見分したところ、地味は可だが、田畑共不作、荒地多く、往還の道は田畑より低く、水路は埋まり水行が悪く、百姓共は雨天の節は床下浸水しこのため病人も絶えず、元気衰え血色よろしからず困窮に陥っている状況」だったが、「金次郎の村柄立直しの仕法を試し、その結果を見分したところ、田畑道橋井堀筋共、際立って見違えるほど立直り」「百姓共気力引き立ち、農業に励んでいる」ついては今までの資金は金次郎の給与などから出しているので、これからの仕法資金も含め四百両下されたい、また天保十一年からの十か年の平均年貢収納高から一割引いた額を今後十年間の年貢に定め、それを超える分は仕法資金としたいと申し出る。山内も勘定所上層部が仕法に理解を示す以上その意向に従うことになります。棹ケ島村仕法は試しであったため、尊徳は幕府内私領のモデルとして全力を注ぎ、その様子は相馬市史の棹ケ島村視察記録にも見られます。相馬市史６資料編３近世２（平成二十五年三月三十一日発行）p.352一　赤木、立谷両村之初米五合づつ、二袋に入、外に大堀焼之土びん一つ、先生へ差上申候事一　同二十九日、朝飯過、齋藤粂之助殿御同道にて、常州棹ヶ島へ罷越処、灰塚村両村堤悪水除堀方へ、人足四十人程御取掛、先生万端御差図被成居候処へ罷出、両村へ御仕法御発業罷成候間、重々難有奉存候、右御礼として罷出候趣、委細御礼申上、首尾能相済申候、右普請場へ詰居候仁、左之通　一万三千石　野州茂手木　細川長門守様元藩中　吉良八郎　二千石　　　常州下館　石川近江守様藩中　衣笠兵太夫　御仕法掛御奉行上席　右御両人え御目候一　御昼御上り之節、先生案内にて、棹ヶ島村荒地開発、新軒当節御取建に相成候所、右入用之諸材木取方、道橋普請、堂塔大破に相成居候処、刈払開発、屋根大破手入之次第、逸々見分仕、棹ヶ島村名主宅にて御昼済後、立谷、赤木絵図面、先生、吉良氏、齋藤氏四人え、村方軒並之容子並に此度普請に相成候堤々潰、半潰之住所等迄、委細先生え申上候、尤馬数倍、居候由、荒地も三町歩程有之由、田畑共に丸々開発致し、二男新軒二軒、新家作に御取建に相成、其内一軒は畑之内へ家作、是は一両日中家建に相成候由、残り一軒は大竹藪を刈払、発候て御取建に相成候由、□間半、梁七間位、勤致候ものへは、三間□□□八間半位御造立被下候由、絵図面有之申候一八幡宮一不動堂一観音堂右何れも極々之大破、大藪之中に有之候、中にも八幡宮、観音堂両屋之屋根無之体にて、竹笹出□申候、此度八幡宮雨屋、新規建替に相成申候、境内之障木伐払、境内丸々堀立、新土を二三寸、四五寸位づつ、人足三十人格好にて運送仕、九月二日迄に出来相成申候一棹ヶ島村道、大丈夫に縄はいひし普請致候、大通り之場所えは、三里先青木村と申所より石橋取寄、橋掛申候、通り少き所へは、八幡宮社にて障り木伐候、三尺七八寸丸位之杉、中割いたし掛候、手宛に御座候　　　　　　　石川近江守様御領分　　高五百五十石程　　　灰塚村一元軒数六十軒有之由之処、当時二十二軒、此度二男新軒御取建、新家作二軒、三間梁八間、二間半梁七間、古家立替一軒、二間半梁七間半、右三軒、四五日中に皆出来に相成候容子に相見申候

  2016年06月25日

• 御収納米永拾ケ年平均取調之事

  全集第二一巻六六三頁嘉永二己酉年当支配所常州真壁郡棹ケ嶋村荒地起返難村旧復之仕法取行方奉伺候書付八月　御普請役格二宮金次郎御収納米永拾ケ年平均取調之事天保十一子年一　米五拾五石五斗五升弐合一　永拾四貫四百九拾四文五分天保十二丑年一　米五拾六石六斗五升三合一　永拾四貫四百九拾四文五分天保十三寅年一　米六拾石壱斗八升九合一　永拾四貫五百五拾九文弐分天保十四卯年一　米七拾壱石七斗五升六合一　永拾四貫七百四拾壱文八分弘化元辰年一　米五拾石三斗九升六合一　永拾四貫七百四拾壱文八分弘化二巳年一　米七拾弐石六斗八升六合一　永拾四貫七百四拾壱文八分弘化三午年一　米四拾三石七斗三升五合一　永拾四貫七百四拾壱文八分弘化四未年一　米五拾九石七斗四升五合一　永拾四貫七百四拾壱文八分嘉永元申年一　米五拾九石八斗七升一　永拾四貫七百四拾壱文八分嘉永二酉年一　米五拾九石八斗九升壱合一　永拾四貫七百六拾三文合　米五百九拾石四斗七升三合永百拾六貫七百六拾弐文此平均　米五拾九石四斗七合三勺永拾四貫六百七拾六文弐分右者当御支配所、常州真壁郡棹ケ嶋村、高三百七拾三石六斗四升五合、田畑反別三拾四町六反八畝弐歩、家数四拾三軒有之候処、連々人少致困窮、荒地と罷成、取穀相減、暮方は勿論、弁納物に差支、或は迯去り、又は死潰れ、家数人別夥敷相減じ、既に亡村可及哉と格別之以　御仁恵、去ル天保五午年豆州八丈嶋より入百姓御取立被下置候得共、何分立直り不申候に付、猶又今般荒地起返し、用悪水道橋普請、借財返納、窮民撫育、分家、新家作、入百姓人別増、村柄取直仕法被仰付候得共、何壱ツ取行方可奉伺目当無御座候に付、先ヅ過去し候去ル天保十一子より嘉永二酉年迄拾ケ年之間、明細取調、致平均見候処、米五拾九石四斗七合三勺、永拾四貫六百七拾六文弐分、天命自然之運数を探り、規則となし、来戌より卯年迄、向三拾ケ年御定免と被成下置候はゞ、荒地起返し、先後得失之雛形之通、先手軽き当不作一毛引より起返し為作立、地成熟作次第、立毛相当之御取箇被　仰付、余米之分荒地起返難村旧復之仕法入用金として、年々御渡可被下候、然ル上は一切御出方に相拘不申、土中に埋れ居候無尽之米麦雑穀取増し、其潤沢を以、前々古荒、深荒、取下場、弁納地、縦令極難薄地、麁田湿地、乾地に至ル迄、繰返し起返し、取立遣し候はゞ、右村而已に無御座、前後左右如何成難村といへども、急度旧復仕候間、全御国益之根元、此段奉願上候事(続く）

  2016年06月25日

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  福島県郡山市立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書とし、１０件所蔵館となった。感謝！

  福島県郡山市10件 報徳記を読む 第3集二宮尊徳の会2016報徳記を読む 第ニ集 報徳記第ニ巻二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集 内村鑑三 神と共なる闘い二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士二宮尊徳の会2014報徳記を読む 第一集 報徳記第一巻全ルビ付き原文、現代語訳、参考資料二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆二宮尊徳の会2014砂糖王 鈴木藤三郎 氷砂糖製造法の発明二宮尊徳の会2013ボーイズ・ビー・アンビシャス 《クラーク精神》&札幌農学校の三人組(宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造二宮尊徳の会2013二宮尊徳と日本近代産業の先駆者 鈴木藤三郎二宮尊徳の会2013報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎の一生 (「二宮尊徳の会」鈴木藤三郎氏顕彰)二宮尊徳の会2011柏原竜二選手、伴走で心強く　郡山市まちなか子ども夢駅伝2016年05月29日 レースで伴走する柏原選手郡山市の中心市街地で開かれた２０１６郡山市まちなか子ども夢駅伝競走大会では、過去最多の１５４チーム、約８２０人が出場して「なかまち夢通り」を元気いっぱいに駆け抜けた。幼稚園児から小学６年生までの選手たちは、仲間の思いを胸に一本のたすきをつないだ。　特別ゲストとして東洋大時代に箱根駅伝５区山上りで４年連続区間賞を獲得した富士通陸上競技部の柏原竜二選手（いわき総合高卒）が参加、伴走役やレース解説を務めた。柏原選手は「この大会で得た喜びも負けた悔しさも、今後の糧にしてほしい」などと子どもたちにエールを送った。　競技解説は県駅伝後援会副会長の猪腰嘉勝さんが務め、実況ブースからコースの特徴や駅伝の面白さを分かりやすく説明した。

  2016年06月25日

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  佐賀県の唐津市立図書館が「二宮金次郎の対話と手紙」「ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集」を蔵書とし、３件所蔵館となった、感謝します

  佐賀県唐津市3件 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集二宮尊徳の会2014ボーイズ・ビー・アンビシャス二宮尊徳の会二宮尊徳の会2014二宮金次郎の対話と手紙 第一 小田原編(少年・青年期編)二宮尊徳の会二宮尊徳の会 絵描き生きがいや夢を　倉数和文さん（６４）（唐津市）＝私たち元気印＝2016年06月16日洋画家でル・サロン永久会員の倉数和文（くらかずやすふみ）さん（６４）は、唐津市のまちなか、本町にある風呂屋さんだった実家の建物を使って絵画教室を主宰しています。２０代から９０代までの生徒たちが学んでいます。　物静かな倉数さんですが、「絵を描くことに生きがいや夢を持てるように手伝い、生徒さんと絵を見に来て下さる方たちを結び付けるのが私の役割でしょう」といい、「一人ではできないことを確認し合うこと、発掘することもそう。展覧会もその一つ」と話します。　現在、来年春のひな祭りイベントのために依頼された縦２メートル、横６メートルの大作を制作中です。「自分にできる分野で地域おこしができたらいいですね」。街の活性化にも意欲を示します。

  2016年06月23日

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  十和田市立図書館が「二宮金次郎の対話と手紙」と「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし7件所蔵館となった、感謝！

  十和田市立図書館1 図書 報徳記を読む　報徳は国を興し民を安んずる大業である 第３集 二宮尊徳の会 ○2 図書 二宮金次郎の対話と手紙 第一 小田原編（少年・青年期）　中学生からお年寄りまでよくわかる 二宮尊徳の会 ○3 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集　内村鑑三 神と共なる闘いー不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」− 二宮尊徳の会 ○4 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集　札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士 −紳士の工学の系譜ー 二宮尊徳の会 ○5 図書 報徳記を読む 第１集 二宮尊徳の会 ○6 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集　新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆 第３集 二宮尊徳の会 ○7 図書 報徳記を読む 第２集 二宮尊徳の会 ○十和田市は、青森県東南、南部地方の内陸部に位置する市である。季節の花々に包まれた観光農園「手作り村 鯉艸郷」では、ルピナス畑が見頃を迎えています。チョウのような小花を無数につけた花房が約1万株も咲き誇るさまは、実にカラフルで壮大。今年は雨が少なかったせいもあり、花の数や色彩の華麗さがかなり期待できそう。

  2016年06月22日

• 大阪教育大学が「報徳記を読む第３集」と「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし13件所蔵館となった、感謝！

  大学図書館　　14冊　宇都宮大学(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、13冊　東京大学(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,M,N) 、九州大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、岩手大学(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,LM,N)、大阪教育大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、敬和学園大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、鹿児島純心女子短期大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N) 、東洋大学（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N）、東京農業大学学術情報センター〔オホーツク〕（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N） 、　12冊　京都大学(A,B,D,E,F,G,H,I,J,K,L) 、福井大学(B,C,D,E,G,H,I,J,K,L,M,N)、北海道教育大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N)、駒澤大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M,N） ､11冊　東北大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L,M)、高知大学(B.C,D,E,F,G,H,I,J,K,L) 、長崎大学（B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L）、鹿児島大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L)、聖隷クリストファー大学(B.D,F,G,H,I,J,K,L,N) 、鹿児島県立短期大学(C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,N)10冊　徳山大学（B,C,D,E,G,H,I,J,K,L）、宮城教育大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K)、関西国際大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L) 、金沢学院大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,L) 、玉川大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L）、北星学園大学（B,C,D,F,G,H,I,J,K,L）、法政大学(B,C,D,E,F,G,H,I,J,K）、静岡産業大学（B,C,E,F,G,H,I,J,K,L） 、独協大学（B,C,D,E,F,G,I,J,K,L）、青山学院大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K,N) 、水産大学校（B,C,D,G,H,I,J,K,L,N）　　9冊　北海道大学(B,C,D,F,D,G,H,I,J,K)､弘前大学(B,C,D,F,G,H,I,J,K)、福島大学(B,C,D,G,H,I,J,K,L) 、神戸大学(A,B,D,E,F,G,I,J,L) 、高崎経済大学(B,C,D,G,H,I,J,K,L)、東京農業大学（B,D,E,F,G,H,I,J,L）、高知工科大学（C,D,E,F,G,I,J,K,L）、立命館アジア太平洋大学（APU）(B,C,D,F,G,H,I,J,K,L) 、桐蔭横浜大学図書館（B,F,G,H,J,K,L,M,N） 　 8冊所蔵　金沢大学(B,C,D,E,F,G,I,J)、高崎経済大学（B,C,G,H,I,J,K,L）、日本大学生物自然科学部(C,D,E,F,G,H,L,M) 、沖縄国際大学（C,D,G,I,J,K,L,N）7冊所蔵　小樽商科大学（D,E,F,I,J,M,M）、新潟大学(B,D,F,G,H,I,J) 、愛媛大学（B,E,D,J,G,L,M）、京都教育大学（D,F,G,I,J,K,L）、早稲田大学(A,B.D,G,H,I,J) 、関東学院大学(B,C,G,H,I,J,K) 、東北福祉大学（C,H,I,G,J,K,L）、酪農学園大学（B,C,H,I,J,K,L）、活水女子大学（C,G,H,I,J,K,L）、高知工科大学（D,G,I,L,H,J,N） ６冊所蔵　大分大学（C,G,H,I,J,K）、西南学院大学（G,H,I,J,L,M）、北海学園大学（C,L,H,G,I,J）５冊所蔵　九大理系（G,H,I,J,K）、群馬大学（D,E,F,G,L）、日本女子大学（C,F,H,I,K）、札幌大谷大学（G,H, I,J, L）、静岡理工科大学(B,G,I,J,L),同志社大学（B,F,K,J,N）４冊所蔵　上武大学(C,D,E,F)、同志社女子大学（D,F,G,J）、兵庫大学（G,H,I,J）、武庫川女子大学（G,I,J,L）、國學院大學（F,G,I,J）、首都大学東京（G,I,Ｊ,L）、　３冊所蔵　埼玉大学(B,D,F)、高野山大学（B,C,D）、京都工芸繊維大学（I,J,K）、神戸学院大学（B,D,E）、鳥取短期大学（G,J,K）、南山大学（G,H,J）　２冊所蔵　静岡大学(A,B)、大阪市立大学（B,F）、北陸学院大学(F,G)、東北学院大学（J,L）、宮崎大学（G,J）、東海大学（B,F）、 １冊所蔵　北海道科学大学（I）、群馬県立女子大学（I）、東京都市大学（D）、慶応義塾大学（A）、甲子園大学（G）、佐賀大学（B）、上越教育大学（B）、鹿屋体育大学（D）、日本大学国際関係学部（F）、室蘭工業大学（I）、東京女子大学（G）、ＩＣＵ(J)、神戸国際大学（G）、フェリス女学院大学（D）、昭和女子大学(J)、浜松学院大学(F)、滋賀大学（B）、神戸海星女子学院大学（G）、山梨学院大学（J）、聖心女子大学（J）Ａ　日本近代製糖業の父台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎　　Ｂ　報徳産業革命の人　報徳社徒鈴木藤三郎 Ｃ　二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎　Ｄ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―クラーク精神＆札幌農学校の三人組と広井勇　Ｅ　砂糖王鈴木藤三郎―氷砂糖製造法の発明―　　Ｆ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―米欧留学篇 　Ｇ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　　Ｈ　報徳記を読む第１集Ｉ　ボーイズ・ビー・アンビシャス―札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士－「紳士」の工学の系譜Ｊ　ボーイズ・ビー・アンビシャス　内村鑑三神と共なる闘い―不敬事件とカーライルのクロムウェル伝 Ｋ　報徳記を読む第２集 Ｌ　二宮金次郎の対話と手紙　第一小田原編（少年、青年編）Ｍ　補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記　Ｎ 報徳記を読む第３集

  2016年06月22日

• 岡田無息軒翁一代記　その2

  ６　天保十二年辛丑、清忠年三十才、掛川の藩臣、近藤廉之助に従って易伝をうく。廉之助は武人なり。砲術に長ず。而してまた経学を兼ね、清忠これに易経をうく、初め清忠の幼なるやその母占ぜいを善くす、側に聞いて周易の封名を記す。かつその訓に曰く「遠き慮りなきものは必ず近き憂あり」と、清忠これを思う久し、近藤氏に従って経をうくるに及んで、これに問うに、周易を以てす。近藤氏これに伝えて余薀なし。是より以来、易を以て聖経の奥義とし、ふかくその理を究む。然りと雖も人のために卜ぜいを施すことなし。　而して毎年必ず正月元旦を以て、斎戒沐浴して、その歳の豊凶を占うのみ。而してその占往々にして験あり。子弟に教えて曰く、易はこれ修身斉家、治国安民の大経専ら占ぜいを主とするものにあらず。君子安くして危うきを忘れず、存にして亡を忘れず、治にして乱を忘れず、これを以て、身安くして国家保つべきなり。然りと雖も吾れはこれ農夫の分、国天下はわが事にあらず。夏日薪の不足するは、安くして危きを忘れたり。故に冬日、十分に薪を採って積み置けば勤めたりというべし。冬寒うして俄かに袷の衣を求めて、得ざるは、これを治って乱を忘れたればなり。　故に夏日に洗濯を施して、簡単におさむるに勤めたり。大三〇日に諸払にさしつまりたるは、存にして亡を忘れたればなり。故に年中意を用い、冗費を省きて、質素を守るを勤めたり」と、母の訓戒を懐にし、老いに至って未だ嘗て皮膚をはなれず、後庭に山を築く。大極山と号す。曰く象を易に取る、その樹木はこれを身に譬う。少しく怠れば萠糵参差枝葉放縦速かに鋏を加えて、その形象を全たからしむべし。　中央に自然生の榊樹あり。その幹直立して嘗てその抄少し傾く。清忠長子に戒めて曰く、中央はこれ主人の象、その幹傾く、恐らくはこれ主人私心の萠あるか。期年にしてその幹直立、元の如し。蓋しこれ皆易によってその理を判すものなり。（続く）

  2016年06月22日

• 「７月より『報徳記を読む』の輪読を始めます。まず「ビジョン」を読み、本論に移ります。」感謝します！

  広島市の〇〇さんから、お手紙をいただいた。「７月より『報徳記を読む』の輪読を始めます。　まず「ビジョン」を読み、本論に移ります。　道友と今秋「二宮尊徳翁の生誕地」を尋ねます。　もしご都合がよろしければ、〇月○日報徳博物館にて　お会いできれば幸いです。　道友三人に『報徳記を読む』を配布済」『報徳記を読む』をテキストに読書会を開いてくださるという、まことにありがたいことである。さっそく返信のメールを送った。「○○様お手紙受け取りました。○月○日報徳博物館にて予定表に入れました。お会いするのを楽しみにしています。「４人衆の旅・・・二宮尊徳翁の生誕地を尋ねて」に記されている少年金次郎像の由来など勉強になりました。現在「報徳記を読む第4集」の作成中で、これで『報徳記』全巻全ルビが完成します。7月○日の読書会で「幕府領仕法」について勉強し、その記録を入れて印刷にかけます。第４集の裏表紙に○○先生からいただいた絵葉書に乗っていた写真を使っていいですかとお伺いのメールをしたとこと、きのう「写真の件、了解しました」と返信があり、喜んでいます。第3集の隠れた主体が「今野先生仙台講演録」と富士山の絵葉書であるように第4集の絵葉書の写真もたった一枚であっても、また貴重な記録となるものと確信しています。それではお会いする日を楽しみにしています。」

  2016年06月22日

• 静岡県報徳社事蹟

  「事蹟」に紹介されている報徳社は、１遠江国報徳社、２駿河東報徳社、３報徳遠譲社、４報本社、５静岡報徳社、６駿河西報徳社、７法多報徳社の７社である。遠州地方に限ると、遠江国報徳社、報徳遠譲社、報本社が並立していた。遠江国報徳社は本部を浜松町に置き、〔磐田市〕見付町と掛川町に支部を置いていた。嘉永元年(一八四七)に安居院庄七が浜松の下石田村の神谷与平治に報徳の教えを説き、初めて遠州に報徳社が設立された。その後、毎年一回遠江各地で報徳大会を開いて、結社の数が増加した。文久三年(一八九六) 安居院庄七が亡くなり、小田原報徳社から福山瀧助を招いて報徳社は更に増加した。そこで各社を統轄する必要が生じ、明治八年遠江国報徳本社を浜松町に設置した。岡田佐平治が社長で、伊藤七郎平、小野江善六、新村里三郎、名倉太郎馬、神谷喜源治等が幹事だった。岡田佐平治の子の良一郎が社長となり、見付町と掛川町に分館を置いた。鈴木藤三郎の日本精製糖株式会社が、「事蹟」の「殖産興業」の部で紹介されている。「東京小名木川日本精製糖会社は遠江国報徳社員鈴木藤三郎の創立にして資本金二百万円を有し、日本第一の精糖所とす。その特殊の発明は純白なる氷糖なり。始め藤三郎薄資の菓子商なりしが報徳社に加入して商業の真理を悟り、いわゆる元値商いの法によりて漸次商業の繁盛を来し、傍ら氷糖製造に熱心せり。時に野州今市に二宮尊徳の法会あり。墓参のため、これに赴く。帰途宇都宮の旅舎において隣室に宿する学生の化学談を聞き大いに悟る所あり。よりて純白透明の氷糖を製造することを得たり。これより工場を改造し大いに事業を拡め、後、東京に移住して遂に今日の大成をなすに至れり。藤三郎は氷糖製造を以て二宮神霊の賜となし厚く報徳の道を信じ、毎月一回報徳会を小名木川の自宅に開き、工場の役員を始めとし職工等を集めて報徳談をなし、勤倹貯蓄を奨励し、兼ねて恩恵を職工に施ししかば工場制度自からその間に行わる。藤三郎現に同会社の専務取締役たり。資産数万円に及ぶ同志者吉川長三郎また同社の取締として藤三郎と協心勠力せり。これまた遠江国報徳社員たり。」　明治十五年見付町第二館において有志者で常会とは別に報徳学研究会を設け、報徳の原理を究め、実践の方法を講じた。また掛川町第三館では毎月一回第三日曜日を定会とし岡田良一郎を会長とした。会員は四〇余名であった。明治三五年五月大日本報徳学友社を創立し、岡田良一郎を会長とし、駿河東報徳社長の西ヶ谷可吉を副会長、山田猪太郎を編纂委員とし、毎月一回会報を発行した。　報徳遠譲社は遠江国磐田郡三川村に本社を置いた。明治四年八月福山瀧助の指導により結社し、すべて無利息貸付とするところに特徴があった。　報本社は遠江国周智郡森町に本社を置いた。森町の新村里助（豊作）らが安居院庄七の指導で結社した森町報徳社がその始めである。森町報徳社は、明治五年福山瀧助が遠譲社を組織したとき遠譲社に入社したが、明治八年岡田佐平治が遠江国報徳社を結成したときにまたこれに入社した。明治一七年岡田良一郎が遠江国報徳社の無利息扱いを全廃するときに、新村里三郎が役員だったがこれに反対した。明治二八年遠江国報徳社が無利息金の全廃を決行したため、新村里三郎は同社を退いて報本社を組織した。鈴木藤三郎について「事蹟」の「報本社」の「殖産興業」でも紹介されている。「東京における日本精製糖会社は森町鈴木藤三郎の創立せる所なれども、藤三郎初め資力微弱、業を起すに困難なりしかば、新村里三郎大いにこれを助けしを以て、その報酬として藤三郎より当該会社株の贈与ありたり」とある。鈴木藤三郎は明治九年一月生家に年始に行ったときに二宮尊徳の「天命十か条」を読んで、初めて報徳の教えを知った。人は何のためにこの世に生れてきたのか。人はどのように生きるべきか。藤三郎は、熱心に報徳の集会に参加し、諸先輩に質問し、報徳の教えを研究した。人が生きる目的は金銭や名誉ではない。人は国家、社会のために、その利益を増進する仕事を行うべきだ。過去の人が行ったことを、今の人が増進して後世の子孫に伝えて国家社会の利益を増進すべきだ。すべての人がこの目的に向かって勤労する。その個人が分担して行うのが各自の職務である。職務は国家社会を利するという目的では同一で、職務の間に上下尊卑の区別はない。自分の職務に専心して尽して天地の秘を明らかにするのが人生の目的である。各人が職務に全力を傾注するときは、職務の遂行に伴って利益や栄達もおのずから発達してくる。職務に専心して勤労するとき、自己も発達してくる。藤三郎はそう悟った。明治一〇年一月一日より藤三郎は二宮尊徳の「荒地の力で荒地を拓く」という方法を家業の菓子製造販売業に適用したところ、五年間で売上高が一〇倍になった。藤三郎は「荒地の力で荒地を拓く」という主義はどんな事業でも応用できると確信する。二宮尊徳の報徳の教えに対する信念は不動のものとなった。藤三郎は精糖業で国家社会を利そうと志を立て、数年間研究し透明な氷砂糖製造法を発明する。氷砂糖製造工場の建設資金を森町の実業家福川泉吾から融通を受けた。また藤三郎は報徳社の「無利息貸付」を効果的に利用した。明治一八年氷砂糖第二工場新築に一八五円四〇銭、一九年経営資金に一月二五二円、四月二八八円、二一年氷砂糖工場東京移転建設資金に三二四円、二二年経営資金に三三三円、二四年鈴木鉄工部設立に三三三円の貸付を受けている。事業成績は良好で、毎年拝借後半年から一年で返済している。鈴木藤三郎は報徳の教えとの出会いで改心し「報徳の精神」をその事業を興す考え方の基盤とするとともに、氷砂糖、精製糖、鉄工事業の草創期は、福川泉吾の援助と森町報徳社の「無利息貸付」によって資金調達を得ていたのである。

  2016年06月21日

• 下田市立図書館が「報徳記を読む第１集」と「ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集」を蔵書としていただいて９件所蔵館となった、感謝！

  下田市立図書館1二宮金次郎の対話と手紙　第一　小田原編（二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 201502 0 2報徳記を読む　『報徳記』は、実にバイブル第一集 『報徳 二宮尊徳の会 201605 1 3報徳記を読む　－報徳は国を興し民を安んず 二宮尊徳の会 201603 0 4補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』　明治 二宮尊徳の会 201604 0 5補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』　明治 二宮尊徳の会 201512 0 6ボーイズ・ビー・アンビシャス 第３集二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 201402 3 4990606947 7ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 201407 0 4990606955 8ボーイズ・ビー・アンビシャス二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 201310 0 9ボーイズ・ビー・アンビシャス 第５集二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 201408 5 4990606961下田へ臨時列車　首都圏から過去最多３４７人（2016/6/19臨時列車で到着した観光客を出迎える関係者＝下田市の伊豆急下田駅下田市で開催中の「あじさい祭」と「きんめ祭り」に合わせた市観光協会の臨時列車が１８日、運行された。首都圏の３４７人が１泊２日の日程で、日本一の株数を誇るアジサイと、水揚げ量日本一のキンメダイを目的に市内を観光する。　ＪＲ東日本と伊豆急行との共同運行で３年目。臨時列車は午前９時３３分に東京駅を出発し、品川や横浜などを経由して午後０時５９分に伊豆急下田駅に到着した。　乗客数は過去最多。市観光協会の山田孝志会長が車内アナウンスで「いつ来ても何度訪れても楽しいまちづくりを進めている。四季折々の下田を堪能するため、また訪れてください」と歓迎の言葉を述べた。　下田駅には歓迎の横断幕が掲げられ、太鼓の演奏で一行を出迎えた。観光客は１５万株、３００万輪のアジサイが見頃を迎えた下田公園を訪れ、夜は各宿泊施設でキンメダイの料理を味わった。　臨時列車に合わせ、市内では１８日に「伊豆漁協水産まつり」、１９日に地元商店街の「海産きんめ市」が企画された。復路は１９日午後３時９分下田駅発、同６時３２分東京駅着の予定。

  2016年06月21日

• 金ヶ崎町立図書館が「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし6件所蔵館となった、感謝！

  金ヶ崎町立図書館岩手県金ケ崎町6件鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』　補注 : 明治29年 (1896) 7月24日-同30年 (1897) 5月8日米欧旅行日記日本精製糖株式会社専任取締役鈴木藤三郎二宮金次郎の対話と手紙　中学生からお年寄りまでよくわかる : 袋井市浅羽北公民館「先人のより良い生き方に学ぶ」講演会記録 二宮尊徳の会　2015.2ボーイズ・ビー・アンビシャス　内村鑑三 神と共なる闘いボーイズ・ビー・アンビシャス　札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士ボーイズ・ビー・アンビシャス　新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆報徳記を読む　『報徳記』巻の二、『報徳論』（『報徳要典』準拠全ルビ原文）、報徳本教・青木村治蹟 二宮尊徳の会　2014.11金ケ崎町は、岩手県南西内陸部の胆沢郡に属する町。旬のアスパラ人気　金ケ崎で収穫祭 （5/29）第７回アスパラ収穫祭（実行委主催）が28日、金ケ崎町西根南町の町役場庁舎駐車場で開かれた。過去最多の約１万２５００人が来場し、同町産の朝取りアスパラガスの販売など趣向を凝らしたイベントを満喫した。　収穫祭は県内一のアスパラガス産地を目指し、町産アスパラガスの消費と生産の拡大を図ることなどを目的に開催。同日は町産アスパラガスが１００グラム当たり１００円で販売されたほか、アスパラガスや金ケ崎産奥州牛の試食、町内産直などによる農産物の販売も行われた。　開会行事で町アスパラガス研究会の高橋廣輝会長は「アスパラガス生産で元気を発信し、町の未来が楽園となることを強く望む」と声高らかに宣言。１４００キロを準備したアスパラガス販売では、開場の１時間30分ほど前から長蛇の列ができ、正午すぎには完売する人気ぶりだった。　特設ステージでは、永岡清流太鼓の演奏を皮切りに、永岡幼稚園児と役場職員有志アスパラーズによる「アスパラダンス」、アスパラＰＲ大使奥野ひかるさんのライブ＆トークショーやジャグリングの第一人者、Ｍｒ・アパッチのショーなどが繰り広げられた。またアースくん、パーラちゃん、ガースくん一家の仮装大会も行われ、参加者が楽しいひとときを過ごした。　東京シティ青果の塩澤猛執行役員・野菜事業本部副本部長と野菜２部２課の石川公洋課長代理が威勢の良い競りを再現。参加者が丁々発止のやりとりで次々とアスパラガスを競り落とし、市場の雰囲気を味わった。　塩澤執行役員は「金ケ崎産の売りは何と言っても他産地にはないグリーンの濃さ。買参人の引き合いが強いので生産量を拡大してほしい。われわれも旬を感じる野菜として強力にプッシュしていく」と語った。　家族３人で訪れた盛岡市の会社員鵜浦千暁さん（35）は「子供がアースくん、パーラちゃんのファンでやって来たが、新鮮なアスパラガスが安いのですぐ買い求めた。バラエティーに富んで楽しいイベント。来年は子供に競りを体験させたい」と話していた。

  2016年06月21日

• 西南学院大学が「報徳記を読む第3集」を蔵書としていただいた、感謝！

  平成28年6月20日現在「報徳記を読む第３集－　報徳は国を興し民を安んずる大業である」（2016年4月発行）蔵書図書館一覧　全６９件国立国会図書館　１図書館県立図書館　５図書館東京都立図書館　山形県立図書館　富山県立図書館　徳島県立図書館　鹿児島県立図書館市区町村立図書館　４２図書館江別市　根室市　恵庭市　富良野市　旭川市　厚岸町　京極町　別海町　八雲町　佐呂間町　美幌町　二戸市　八戸市　五戸町　遠野市　石巻市　久慈市　新地町　鹿沼市　真岡市　五泉市　足利市　館林市　相模原市　厚木市　大磯町　静岡市　御殿場市　菊川市　袋井市　下田市　磐田市　羽咋市　あわら市　三田市　松江市　善通寺市　観音寺市　土佐市　いの町　三好市　人吉市　小林市　大学図書館　２１図書館東京大学　九州大学　岩手大学　宇都宮大学　福井大学　北海道教育大学付属図書館　鹿児島県立大学　桐蔭横浜大学　聖隷クリストファー大学　敬和学園大学　高知工科大学　鹿児島純心短期大学　東洋大学　同志社大学　青山学院大学　沖縄国際大学　駒澤大学　拓殖大学八王子　東京農業大学オホーツク校　西南学院大学　水産大学校福岡）「１８歳選挙権」を英語で議論　西南学院大学溝越賢2016年3月27日「１８歳選挙権」について現役の高校生が英語で議論するイベントが２６日、２日間の日程で福岡市早良区の西南学院大学で始まった。　同大の創立１００周年記念事業で、将来、世界で活躍する人材を育成するプログラム。四国や中国、九州各地から集まった高校２年生３５人が、あらかじめ定められた「１８歳選挙権」に「賛成」「反対」のグループに割り振られ、それぞれの主張について、英語で持論を述べたり、論点を整理したりした。　賛成では「若者の意見を政治に反映させたい」「政治に興味をもついい機会」、反対では「受験勉強で忙しい」「選挙のことをよく知らない」などの意見が出た。２７日は同大学関係者の前でグループごとに発表する。　熊本から参加した中村歩未（あゆみ）さん（１７）は「英語で話すことにあまり自信がなかったので参加した。１８歳での選挙は若者の意見を表明できるいい機会だと思う」と話した。（溝越賢）

  2016年06月20日

• 江別市立図書館が「報徳記を読む第３集」と「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし、１１件所蔵館となった、感謝！３

  江別市立図書館１１件1 図書 二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原編（少年・青年期） 中学生からお年寄りまでよくわかる：袋井市浅羽北公民館「先人のより良い生き方に学ぶ」講演会記録 二宮尊徳の会 2015/02 157.2 ○2 図書 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者　鈴木藤三郎 二宮尊徳の会 2014/12 289.1 ○3 図書 NEW 報徳記を読む 第3集 報徳は国を興し民を安んずる大業である 二宮尊徳の会 2016/03 157.2 ○4 図書 報徳記を読む 第2集 報徳は精神変革である 二宮尊徳の会 2014/11 157.2 ○5 図書 報徳記を読む 第1集 『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集) 二宮尊徳の会 2014/03 157.2 ○6 図書 補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 明治29年（1896）7月24日～同30年（1897）5月8日米欧旅行日記　日本精製糖株式会社　専任取締役　鈴木藤三郎 二宮尊徳の会 2015/12 289.1 ○7 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第３集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆 二宮尊徳の会 2014/02 281.04 ×8 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第４集 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士 二宮尊徳の会 2014/07 281.04 ×9 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス ［第２集］ 米欧留学篇 米国留学中の内村鑑三の日記と手紙 内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡 宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋 二宮尊徳の会 2013/10 281.04 ×10 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス ［第１集］ 《クラーク精神》&札幌農学校の三人組(宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造)と広井勇 二宮尊徳の会 2013/03 281.04 ×11 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第５集 内村鑑三　神と共なる闘い－不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」－ 二宮尊徳の会 2014/08 281.04 ×江別市は、北海道石狩振興局管内にある市。西に隣接する札幌市中心部まで鉄道で約20分の距離にあり、同市のベッドタウンとして一時は道内第9位まで人口が増加したが、2005年をピークに減少が続いている。江別ふるさと納税　件数、金額とも最高　返礼のカタログ方式奏功06/04ふるさと納税の返礼品が紹介されている江別市の特産品カタログ。１５年度は件数、金額とも過去最高となった【江別】江別市に寄せられた２０１５年度の「ふるさと納税」は２１４５件２５８２万円で、１４年度の１０５件２５７万円から大幅に増加し、過去最高となった。寄付した人への返礼品を充実させ、カタログから選べるようにしたことが奏功した。　ふるさと納税は応援したい自治体に寄付をすると、住民税などが減税される。市は１４年度から、地元産のコメや野菜、乳製品などの詰め合わせを返礼品として贈っている。ただ、寄付者は自由に選べなかった。　１５年度は、９月から返礼品をカタログから選べる方式に変更。江別産の小麦を使ったラーメンやビール、市内業者の食肉加工品や乳製品、菓子のセットなど１４種類を用意した。　特に人気を集めたのは、食肉加工品で知名度の高いトンデンファームの「炭焼ソーセージ・ベーコンセット」と、小林牧場の「のむヨーグルト・チーズセット」。この二つで全体のほぼ半数を占めた。　寄付件数は４～８月が２２５件だったのに対し、９月～翌年３月は１９２０件と大幅に増加した。年間では件数が１４年度比２０倍、金額も１０倍になった。寄付金の使い道は「子育て支援や医療・福祉の充実のために」が４割近くに上った。　市は１６年度、カタログに掲載する返礼品を２５種類に増やし、５月末時点で１５年度比３５０件増の３８８件と好調な出足を見せる。市契約管財課は「ふるさと納税は、江別の特産品や地元企業を全国の人に知ってもらうことにもつながる。江別を応援してもらえるとありがたい」と話す。（須田幹生）

  2016年06月20日

• 静岡県報徳社事蹟 現代語訳抜粋

  ２　報徳の起源○報徳は至誠・勤労・分度・推譲を実践し道徳と経済が調和する道徳川幕府の末頃、上下はぜいたくに流れ、弊害が百出しました。この時にあたって尊徳ははやくから人世の艱難をなめ、刻苦勉励して天賦の才能を発揮し、利用〔民力を活用する〕厚生〔生活を豊かにする〕の道を窮めました。主として社会救済の念を起こし、修身・斉家・治国・安民の根本の意義を考え、上は政治の方法の得失より下は個人の修養に至るまで、空理空論を排し、実理実行、専ら徳をもって徳に報いる道を起こしました。至誠・勤労・分度・推譲の四つを説いて、道徳と経済が調和し並び行われるよう図り、人を導き世を益そうとしたものです。尊徳は神道・儒道・仏道の三道をそしゃくしてこれを実地に活用するために、報徳の教えを唱えたのです。○報徳の方法には興国安民法（行政式）と報徳結社法（民間式）があるその教義は一つですが、士分すなわち治者のために計画実施したものと、平民すなわち被治者のために説いたものと、その方法は二つの方法があります。一つは興国安民の方法。もう一つは報徳結社の方法です。興国安民の方法は、幕府及び諸侯のため心をくだいて非常な苦労を重ねて経営した国を治める要道であり、上より下に及ぼすものです。当時は、報徳役所というものを設け、報徳の事業を施行したところが少なくありません。この方法は命令的に行うものですから、その効果を見ることは迅速です。この方法は善い方法ですが、治者に人物を得ないときはたちまち廃絶して永続できません。それだけでなく時勢の変遷によって現在では行うことが難しくなっています。これがこの方法が現在廃絶した理由です。報徳結社の方法は、身を修め家庭を整える方法を説いて、専ら個人を指導し、報徳社の団結の力によって相互の福利社会の利益を増進する方法です。下館藩士のため信友講を設け、また嘉永３年（一八五〇）に相模国片岡村の同志が克譲社を創設したことがあり、これが報徳に講名及び社名を付した始めです。当時は講といい社といい、その名称を異にしていますが、要するに結社方法の初めであって、団結の力によって報徳の教義を深く調べ、その意味や本質を究明・実践して、一身、一家、一村の福祉を増進しようとするものです。この方法は個人相互の意志結合によって設立するものですから、その発達上、興国安民の方法に比べて遅々とした感じはありますが、廃絶のおそれが少なく、社会の進歩にともなってますます発展する傾向があります。現在各地に設立する報徳社団は皆この系統に属するもので、専ら個人の福利増進と社会の公益とを図りつつあります。○報徳の発達は富田高慶（報徳記）と福住正兄（二宮翁夜話）の役割が大きい報徳の方法には以上の系統がありますが、その唱導者は書籍や経文を尊ぶことなく、専ら至誠と実行とを本来の趣旨とし、人を指導し、世を助け役立つことにあります。しかし報徳の教義・方法をきちんと整理した経典がないため、以上は門人等の著書によって要点を抜粋したものです。また報徳の発達については、尊徳の高弟富田高慶と福住正兄等の功績が大きく、この二人は尊徳に親しく仕え、その薫陶を長く受け、報徳の教義ならびに尊徳の言行などを記述し、報徳の教えの啓発に努力しました。その貢献は大きいといえます。

  2016年06月20日

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  寒川町立図書館が「報徳記を読む第１集」と「ボ-イズ・ビー・アンビシャス 第5集」を蔵書とし、3件所蔵館となった、感謝！

  神奈川県寒川町3件報徳記を読む 第1集/二宮尊徳の会2014ボ-イズ・ビー・アンビシャス 第5集/二宮尊徳の会2014砂糖王 鈴木藤三郎ー氷砂糖製造法の発明ー /二宮尊徳の会・鈴木藤三郎翁顕彰会2013小津監督定宿を舞台の映画　あすから念願の茅ケ崎で上映　映画監督の小津安二郎が定宿にした茅ケ崎市の老舗旅館「茅ケ崎館」に集う若い男女七人の恋模様を描いた映画「３泊４日、５時の鐘」が十一～二十四日、同市のイオンシネマ茅ケ崎で上映される。寒川町出身の三澤拓哉さん（２８）が監督と脚本を手掛け、すべて茅ケ崎市内で撮影した。三澤さんは「見慣れた風景でもこういう見方もあるのかと新たな発見をしてほしい」と語る。　三澤さんは県立茅ケ崎北陵高校出身で、「最初の作品は地元で」と熱望。二〇一四年夏、小津が数々の脚本を書き上げ、国の登録有形文化財に指定されている茅ケ崎館を中心にロケを行って作り上げた。北京国際映画祭新人部門で脚本賞、ギリシャのシロス国際映画祭デビュー部門で作品賞を獲得。昨秋から一般公開された。国内各地の劇場を回り、一日から開かれている「茅ケ崎映画祭」の関連作品として“凱旋（がいせん）”した。　評論では、小津、ウディ・アレン、エリック・ロメールら名匠に作風を重ねる声も。「制作中は余裕もなくて、ただ夢中だった。評価してもらえてうれしい」と喜ぶ。作品には「ゆったりした茅ケ崎の日常がちりばめられている。茅ケ崎でしか撮れなかった空気がある」と語る。　十一日は午後三時からの初回上映終了後、三澤監督らのトークショーが予定されている。料金千円。問い合わせはイオンシネマ茅ケ崎＝電０４６７（５７）１０００＝へ。　（吉岡潤）

  2016年06月19日

• 花巻市立図書館が「補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし、12件所蔵館となった、感謝！

  花巻市立図書館１２件1 補注鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』明治２９年（１８９６）７月２４日〜同３０年（１８９７）５月８日　米欧旅行日記日本精製糖株式会社専任取締役鈴木藤三郎　(図書)二宮尊徳の会　〔2015〕鈴木 藤三郎‖著　貸出可能2 二宮金次郎の対話と手紙中学生からお年寄りまでよくわかる　袋井市浅羽北公民館「先人のより良い生き方に学ぶ」講演会記録　第一小田原編（少年・青年期）　(図書)二宮尊徳の会　2015.2貸出可能3 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集内村鑑三 神と共なる闘い　(図書)二宮尊徳の会　2014.8貸出可能4 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士　(図書)二宮尊徳の会　2014.7貸出可能5 報徳記を読む　第１集『報徳記』第一巻（『報徳要典』準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集）　(図書)二宮尊徳の会　2014.3貸出可能6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第３集新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　(図書)二宮尊徳の会　2014.2貸出可能7 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎(図書)二宮尊徳の会　鈴木藤三郎翁顕彰会　2014.12貸出可能8 報徳記を読む　第２集『報徳記』巻の二、『報徳論』（『報徳要典』準拠全ルビ）、報徳本教・青木村治蹟　(図書)二宮尊徳の会　2014.11貸出可能9 砂糖王鈴木藤三郎氷砂糖製造法の発明　静岡県周智郡森町「町並みと蔵展」講演会　(図書)二宮尊徳の会　鈴木藤三郎翁顕彰会　2013.6貸出可能10 ボーイズ・ビー・アンビシャス《クラーク精神》＆札幌農学校の三人組（宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造）と広井勇　Ｂｏｙｓ ｂｅ ａｍｂｉｔｉｏｕｓはいかにして現実化されたのか日本の近代化・合理化の一源流「札幌農学校精神」　(図書)二宮尊徳の会　2013.3貸出可能11 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇米国留学中の内村鑑三の日記と手紙 内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡 宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋　(図書)二宮尊徳の会　2013.10貸出可能12 報徳産業革命の人報徳社徒鈴木藤三郎の一生　「二宮尊徳の会」鈴木藤三郎氏顕彰　第1集　(図書)二宮尊徳の会　2011印刷貸出可能花巻市は、岩手県の中西部に位置する市である。市の西部に観光地として花巻温泉郷を擁する。 宮沢賢治生誕の地として有名である。 バラの中で愛語って　花巻温泉、聖地サテライト認定花巻市湯本の花巻温泉（安藤昭社長）は１８日、ＮＰＯ法人地域活性化支援センター（静岡市）から４月に認定された「恋人の聖地サテライト」のモニュメント除幕式を行った。　同温泉バラ園に設置されたモニュメントは高さ約１・２メートル、幅５０センチ。式典には関係者約５０人が出席し安藤社長と２０１５年度ミス日本グランプリの芳賀千里さん（２３）が除幕した。　「恋人の聖地」は全国１３７カ所で、県内は石神の丘美術館（岩手町）、釜石大観音、めがね橋（遠野市）、龍泉洞（岩泉町）の４カ所。同サテライトは趣旨に賛同する企業団体が対象。全国９１カ所で、フラワー＆ガーデン森の風（雫石町）、愛隣館（花巻市）が選ばれている。【写真＝モニュメントを披露する安藤昭社長（右）と芳賀千里さん】

  2016年06月19日

• 旭川市立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書とし6件所蔵館となった、感謝！

  旭川市立図書館６件1 報徳記を読む　第３集 『報徳記』巻の三、巻の四、巻の五（『報徳要典』準拠全ルビ）　 藤沢：二宮尊徳の会 2016.03157.2 ﾆ 32 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集 札幌農学校・技師広井勇と技師青山士　 藤沢：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.07H 289 ﾋ3 報徳記を読む　第１集 『報徳記』第一巻（『報徳要典』準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集）　 藤沢：二宮尊徳の会 2014.03157.2 ﾆ 14 ボーイズ・ビー・アンビシャス 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　 藤沢：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.02H 289 ﾆ5 ボーイズ・ビー・アンビシャス米欧留学篇 米国留学中の内村鑑三の日記と手紙　内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡　宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋　 二宮尊徳の会 藤沢：二宮尊徳の会 2013.10281.04 ﾎ6 ボーイズ・ビー・アンビシャス 〈クラーク精神〉＆札幌農学校の三人組（宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造）と広井勇　 藤沢：二宮尊徳の会 貸出禁止 2013.03H 285 ﾎ旭川市は、北海道にある中核市。上川総合振興局所在地。 北海道中央部に位置し、道北の文化、政治、経済、産業の中心都市である。国道や鉄道路線の終起点となり高速道路が整備されているなど道内物流の拠点となっており、旭川空港は東京・名古屋・大阪などへ直行便が就航している。 大雪・白雲岳に青い「幻の湖」　05/21白雲岳山頂付近に現れた幻の湖（伊藤正司さん撮影 【上川、美瑛】上川町と美瑛町にまたがる大雪山系白雲岳（２２３０メートル）の山頂近くに、雪解け時期だけに見られる「幻の湖」が現れた。２０日に旭川市の伊藤正司さん（６６）が撮影した。　湖は、火口部分に周囲の雪解け水が流れ込んでできる。気温が上がって湖底の凍結が緩むと水が地下に浸透するため、１週間から１０日ほどで消えてしまうという。　伊藤さんは毎年のように、白雲岳で湖の撮影を続けている。湖が現れる時期の見極めは難しいという。今年は、５月１３日以降、３回目の登頂で湖を確認できた。山頂手前の斜面から見下ろした湖は直径約１００メートルだったという。伊藤さんは「湖は青く澄み切っていて、とても幻想的だった」と話す。（藤田香織里）

  2016年06月19日

• 【三】先生野州石那田村の堰を堅築す

  【三】先生野州石那田村の堰を堅築す   野州(やしう)河内郡(かはちごほり)石那田村(いしなだむら)は公料(こうれう)にして、隣村(りんそん)徳(とく)次(じ)郎(らう)村(むら)は宇都宮領(うつのみやりやう)なり。某年(それとし)に至(いた)つて徳(とく)次(じ)郎(らう)村(むら)も公料(こうれう)となる。同村(どうそん)の用水(ようすゐ)は石(いし)那(な)田(だ)村(むら)の地(ち)に於(おい)て、川(かわ)を堰(せ)き水(みづ)を引(ひ)き以(もつ)て田(た)に潅(そゝ)げり。石(いし)那(な)田(だ)村(むら)用水(ようすゐ)も亦(また)此(こ)の堰(せき)より分水(ぶんすゐ)す。年々(ねんねん)用水(ようすゐ)足(た)らずして互(たがひ)に争(あらそ)ひ、徳次郎(とくじらう)へ順水(じゆんすゐ)せしむる時(とき)は石那田(いしなだ)より之(これ)を破(やぶ)り水(みづ)を引(ひ)き、徳次郎(とくじらう)より又(また)石那田(いしなだ)の用水(ようすゐ)を塞(ふさ)ぎ、四五月(がつ)の節(せつ)に至(いた)つては、毎夜(まいや)之(これ)が為(ため)に家々(いへいへ)安眠(あんみん)することを得(え)ず。両村(りやうそん)仇讐(きうしう)の思(おも)ひをなし争論(さうろん)止(や)まず。加之(しかのみならず)一邑中(いふちゆう)に於(おい)て互(たがひ)に水(みづ)を争(あらそ)ひ、或(あるひ)は他(た)の用水(ようすゐ)を塞(ふさ)ぎ己(おのれ)の田(た)に注(そゝ)ぎ、彼(かれ)又(また)来(き)て之(これ)を破(やぶ)り、近隣(きんりん)怨恨(ゑんこん)忿怒(ふんど)を懐(いだ)き、家業(かげふ)を怠(おこた)り衰弱(すゐじやく)困(こん)苦(く)に陥(おちい)り、平年(へいねん)飢渇(きかつ)を免(まぬが)れず、而(しか)して訴訟(そしよう)争(さう)論(ろん)益々(ますます)甚(はなはだ)し。県令(けんれい)之(これ)を憂(うれ)ひ屡々(しばしば)此(こ)の堰(せき)を見(けん)分(ぶん)すといへども、一邑(むら)をして便(べん)ならしむる時(とき)は、一村(そん)稼穡(かしよく)の道(みち)を失(うしな)ふ。是(これ)を以(もつ)て至当(したう)の処置(しよち)を下(くだ)すこと能(あた)はず。県令(けんれい)先(せん)生(せい)に問(と)ふて曰(いは)く、両村(りやうそん)をして争論(さうろん)を止(と)め、平穏(へいをん)に帰(き)せしむるの道(みち)あらんか。先(せん)生(せい)曰(いは)く、両村(りやうそん)の患(うれ)ひ其(そ)の本(もと)田水(でんすゐ)の不足(ふそく)に在(あ)り。苟(いやし)くも田水(でんすゐ)余(あま)りあるときは制(せい)せずと雖(いへど)も必(かなら)ず平穏(へいをん)に帰(き)せん。豈(あに)惟(たゞ)平穏(へいをん)のみならん。両邑(りやういふ)の廃衰(はいすゐ)も亦(また)是(これ)に由(よ)つて再興(さいこう)す可(べ)しと。令(れい)大(おほ)いに悦(よろこ)びて此(こ)の事(こと)を先(せん)生(せい)に委(まか)す。  是これに於おいて先せん生せい徳次郎とくじらう石那田いしなだに至いたりて水理すゐりを熟じゆく見けんし、堰せきの高低かうていを量はかり、邑むらの父老ふらうを招まねき古来こらいの事ことを尋問じんもんし、深ふかく思慮しりよを廻めぐらし両全りやうぜんの道みちを施ほどこさんとし、両村りやうそんの民たみを諭さとして曰いはく、数すう年ねん水みづを争あらそひ隣村りんそんと敵讐てきしうの如ごとくなるは、汝等なんぢらの心こゝろに於おいて豈あに快こころよしとせんや。我われ今いま此この用水ようすゐをして十分ぶんならしむるの道みちあり。然しかれども我わが処しよ置ちに任まかぜずんば成なす事ことあたはず。汝等なんぢら之これを欲ほつするか、又また従来じゆうらいの如ごとく互たがひに相争あひあらそふを欲ほつするか。若もし汝等なんぢら永安えいあんの道みちを求もとめ、互たがひに十分ぶんの水みづを得えて兄弟きやうだいの如ごとく交まじはらんことを欲ほつせば大幸たいかうなるべし。若もし我わが処置しよちに従したがはず、是この如ごとくにして年としを経へば、連年れんねん衰廃すゐはいに帰きし終つひに両村りやうそんの亡滅ぼうめつに至いたらんこと疑うたがひなし。故ゆゑに官くわん我われをして此この憂うれひを除のぞかしめんとす。汝等なんぢらの心こゝろに於おいて如何いかん。両村りやうそんの民たみ答こたへて曰いはく、積年せきねん用水ようすゐ足たらずして耕かう耘うんの力ちからを尽つくすことを得えず。是これを以もつて是この如ごとく困こん窮きゆうに陥おちいりたり。水みづを争あらそひ忿恨ふんこんを懐いだく者もの何なんぞ某等それがしらの欲ほつする所ところならんや。然しかりと雖いへども争あらそはざれば忽たちまち一滴てきの水みづをも得えず。直ただちに飢亡きぼうに及およばんことを歎なげき、已やむことを得えずして多年たねんの争論さうろんに及およべり。今いま両村りやうそんをして用水ようすゐ十分ぶんならしむるの道みちを成なし玉たまはゞ、何なにの幸さいはひか之これに如しかんや。然しかれども旧来きうらい此この如ごときの堰せきにして一方ぱうの田地でんぢを利りせんとすれば忽たちまち一方ぱうの田地でんぢ水みづを得うる所ところなく、積年せきねん両全りやうぜんの道みちを得うること能あたはず。若もし術じゆつあらば願ねがはくは之これを施ほどこし玉たまふべし。素もとより願ねがふ所ところなりと云いふ。退しりぞいて互たがひに其その成なすべからざるを嘲あざけりたり。   元来ぐわんらい石那田いしなだの田面でんめんは土地とち至いたつて卑下ひかなり。唯たゞ分水口ぶんすゐぐちの傍かたはらの田地でんぢ三反歩たんぶ、高地かうちにして水利すゐりに便べんならず。故ゆゑに堰せき高たかからざれば此この田たに灌そゝぐことあたはず。堰せきの高たかきが為ために屡々しばしば破やぶれて保たもたず。是これを以もつて徳次郎村とくじらうむら年々ねんねん渇水かつすゐに及およべり。且かつ石那田いしなだの地ちに水みづを引ひく時ときは、土地とち卑下ひかなるが故ゆゑに忽たちまち水みづ落おちて、徳次郎村とくじらうむらに至いたらず。其その難場なんばなること斯かくの如ごとし。先せん生せい此この事実じじつを以もつて県令けんれいに達たつし、然しかる後のち土功どこうを起おこし自みづから指揮しきして力ちからを尽つくせり。先まづ堰せきを立たつるに石枠いしわくを三段だんに据すゑ、如何いかなる洪水こうずゐといへども破損はそんの憂うれひなからしめ、次つぎに徳次郎とくじらう用水口ようすゐぐちに石いしの水門すゐもんを据すゑ、出水しゆつすゐの節せつといへども流水りうすゐ限かぎりありて、用よう水すゐ路ろ破壊はくわいの害がいなからしめ、次つぎに石那田いしなだの分ぶん水すゐ口ぐちをも石垣いしがきを以もつてし、分水ぶんすゐ限かぎりあらしめ、高かう地ちの田地でんぢ三反歩たんぶの土つちを他たに運搬うんぱんして之これを卑下ひかならしむること或あるひは三尺じやくより二尺しやく一尺しやくに及およべり。故ゆゑに旧来きうらいの堰せきの高たかさを減げんずること三尺じやくにして、順水じゅんすゐせしむ。数日すうじつにして全まつたく功こうを成なす。是これに於おいて用水ようすゐ両邑りやういふに余あまりあり。下か流りう他た村そんに潤澤じゆんたくす。両りやう村そん男女だんぢよ共ともに先せん生せいの深智しんちを感かんじ、永世えいせい不朽ふきうの宝たからを得えたりと大おほいに悦よろこび、年ねん来らいの争論さうろん忿心ふんしん一時じに解散かいさんせり。是これより後のち水みづ余あまり有ありて稼穡かしよくの道みちに力ちからを尽つくすことを得う、人じん心しん平和へいわにして貧困ひんこんの憂うれひを免まぬがる。又また徳とく次じ郎らう村むら古こ来らいの用水路ようすゐろ廃棄はいきするあり。是これをも再興さいこうす。長ながさ千有余間いうよけん渇水かつすゐの邑むら十分ぶんの田水でんすゐを得う、積年せきねんの憂ゆう患くわんを去さり永安えいあんの道みちを得えせしむ。人ひと皆みな感歎かんたん止やまず。　或(あるひと)問(と)うて曰(いは)く、両村(りやうそん)用水(ようすゐ)足(た)らずして、貧(ひん)苦(く)のみならず争奪(さうだつ)の心(こゝろ)盛(さか)んにして、更(さら)に推譲(すゐじやう)の道(みち)を知(し)らず。鶏犬(けいけん)相(あひ)闘(たゝか)ふが如(ごと)し、先(せん)生(せい)一度(たび)手(て)を下(くだ)すに及(およ)びて積恨(せきこん)頓(とみ)に消(せう)し、互(たがひ)に分(ぶん)水(すゐ)口(ぐち)に板(いた)を施(ほどこ)し、水(みづ)をして己(おのれ)が邑(むら)に多(おほ)く至(いた)らざらしめんとす。何(なん)ぞ人情(にんじやう)の向背(かうはい)是(こ)の如(ごと)く速(すみや)かなるや。先(せん)生(せい)曰(いは)く、凡(およ)そ人心(じんしん)の道心(だうしん)を害(がい)する者(もの)困窮(こんきゆう)より甚(はなはだ)しきはなし。飢渇(きかつ)の憂(うれ)ひ旦夕(たんせき)にあり。何(なに)を以(もつ)て良心(りやうしん)を存(ぞん)することを得(え)ん。両村(りやうそん)の民(たみ)素(もと)より暴(ぼう)なるに非(あら)ず。困苦(こんく)の為(ため)に相争(あひあらそ)ふに至(いた)れり。困苦(こんく)の本(もと)水(みづ)の足(た)らざるにあり。今(いま)其(そ)の本(もと)を優(ゆた)かにす。是(これ)れ教(をし)へを待(ま)たずして相和(あひわ)する所以(ゆゑん)なり。然(しか)して多年(たねん)水(みづ)の足(た)らざるを憂(うれ)ふるもの誠(まこと)に川流(せんりう)の不足(ふそく)なるにはあらず。水(みづ)の大(おほ)いに費(つひ)ゆるが故(ゆゑ)なり。其(そ)の費(つひ)ゆるところを塞(ふさ)ぎ、之(これ)を田(でん)地(ぢ)に注(そゝ)ぐのみ。源水(げんすゐ)の増加(ぞうか)するにあらずして両村(りやうそん)水(みづ)に飽(あ)くものは、只(たゞ)費(ひ)水(すゐ)を止(と)むるが故(ゆゑ)なり。何(なん)ぞ水(みづ)而已(のみ)ならんや。百(ひやく)姓(しやう)貧窮(ひんきゆう)に苦(くる)しむ者(もの)も又(また)猶(なほ)是(こ)の如(ごと)し。天下(てんか)の米(べい)財(ざい)空乏(くうぼふ)なるには非(あら)ず。米財(べいざい)あまりありといへども、大小(だいせう)各々(おのおの)其(そ)の分(ぶん)を忘(わす)れ財(ざい)を費(つひや)すが故(ゆゑ)に、常(つね)に貧困(ひんこん)を免(まぬが)れず。一旦(たん)其(そ)の分度(ぶんど)を明(あきら)かにして其(そ)の無用(むよう)の散財(さんざい)を止(と)むる時(とき)は、米財(べいざい)余(あま)りありて富優(ふいう)に至(いた)ること、一度(たび)此(こ)の堰(せき)を堅築(けんちく)して用水(ようすゐ)十分(ぶん)なるが如(ごと)し。万物(ばんぶつ)の理(り)一にして別(べつ)なるにあらず。只(たゞ)其(そ)の処置(しよち)に依(よつ)て或(あるひ)は富盛(ふせい)となり或(あるひ)は衰貧(すゐひん)となること、推(お)して知(し)るべしと諭(さと)せり。或(ある)人(ひと)先(せん)生(せい)の深智(しんち)を感(かん)ず。

  2016年06月19日

• 【二】常州真壁郡棹ヶ島村外五邑に良法を発業す

  【二】常州真壁郡棹ヶ島村外五邑に良法を発業す 　野州(やしう)眞岡(まをか)の支配所(しはいしよ)常州(じやうしう)眞壁郡(まかべごほり)棹(さを)ヶ島(しま)村(むら)極(ごく)貧(ひん)にして民(たみ)飢渇(きかつ)を憂(うれ)ふ。民戸(みんこ)減少(げんせう)土地(とち)荒蕪(くわうぶ)し、殆(ほとん)ど亡村(ぼうそん)に至(いた)らんとす。往昔(わうせき)某年(それとし)前県令(ぜんけんれい)の時(とき)に当(あた)りて官府(くわんふ)に達(たつ)し、八丈島(はちじやうしま)の民(たみ)を移(うつ)して此(こ)の邑(むら)の民(たみ)となし、荒蕪(くわうぶ)を開(ひら)かしむといふ。此(この)邑(むら)再(さい)復(ふく)の方法(はうはふ)を先生(せんせい)に命(めい)ぜり。時(とき)に某年某月(それとしそれつき)なり。 先生(せんせい)自(みづか)ら此(こ)の邑(むら)に至(いた)り見分(けんぶん)するに、毎戸(まいこ)貧困(ひんこん)にして家屋(かをく)破壊(はくわい)衣食(いしよく)乏(とぼし)くして業(げふ)を怠(おこた)り、人(にん)情(じやう)浮(ふ)薄(はく)博奕無頼(ばくえきぶらい)を以(もつ)て常(つね)とす。是(こゝ)に於(おい)て一村(そん)再興(さいこう)永安(えいあん)の道(みち)を諭(さと)し、家(いへ)なき者(もの)に新家(しんや)を与(あた)へ、馬屋(うまや)灰屋(はいや)を与(あた)へて其(そ)の居(きよ)を安(やす)んじ、米穀(べいこく)を与(あた)へて其(そ)の飢渇(きかつ)を救(すく)ひ、農具(のうぐ)を与(あた)へて其(そ)の耕(かう)作(さく)を助(たす)け、荒地(くわうち)を拓(ひら)きて田圃(でんぼ)の不足(ふそく)を給(きふ)し、道(みち)を作(つく)り橋(はし)を掛(か)け其(そ)の往返(わうへん)を安(やす)からしめ、善(ぜん)を賞(しやう)し不能(ふのう)を教(をし)へ、勧農(くわんのう)の尊(たつと)き所以(ゆゑん)を示(しめ)し、力(ちから)を尽(つく)して下民(かみん)の憂苦(いうく)を除(のぞ)き之(これ)を安撫(あんぶ)す。邑(いふ)民(みん)蘇生(そせい)の思(おも)ひをなし、大(おほ)いに悦(えつ)服(ぷく)し汚(を)俗(ぞく)一洗(せん)して淳厚(じゆんこう)勤業(きんげふ)に帰(き)せり。県令(けんれい)至(いた)つて之(これ)を見分(けんぶん)し、感歎(かんたん)止(や)まず。民家(みんか)の整斉(せいせい)開田(かいでん)の方正(はうせい)道(だう)路(ろ)溝(こう)洫(きよく)の美(び)なること郡中(ぐんちゆう)に比類(ひるゐ)なく、良法(りやうはふ)の徳(とく)粲(さん)然(ぜん)として遠近(えんきん)之(これ)を称(しよう)す。　　続つゞいて同郡どうぐん花田村はなたむら興復こうふくの仕法しはふを歎願たんぐわんす。県けん令れい之これを許容きよようし先生せんせいに委ゐ任にんす。先生せんせい又また花田はなたに至いたり心力しんりよくを尽つくして此この邑むらを旧復きうふくす。恩沢おんたくを布しき下か民みんを撫育ぶいくすること棹さをヶ島しま村むらの如ごとし。花田村はなたむらの貧困衰廃ひんこんすゐはい棹さをヶ島しま村むらよりも甚はなはだし。仕法しはふの仁じん沢たくに依より年来ねんらいの窮困きゆうこんを免まぬがれ専もつぱら業げふを励はげみ老らう若じやく感泣かんきふして其その恩おんを謝しやす。県令けんれい棹さをヶ島しま先生せんせいの仕法しはふに由よつて旧来きうらいの衰貧すゐひんを除のぞき、邑民いふみん欣躍きんやく互たがひに其その業げふを楽たのしむに至いたれりと江都かうと官府くわんふに言ごん上じやうす。官くわん評議ひやうぎありて先生せんせいの丹誠たんせいを賞しやうし用よう度ど金きん四百両りやうを下くだし、且かつ拾ヶ年ねんの間あひだ其その邑むらの貢こう税ぜい十分ぶんの二を減げんじ、此この二分ぶを以もつて再復さいふくの用よう度どに充あつ可べきの命めいあり。先生せんせい此この四百両りやうを元資ぐわんしとなし自金じきんを加くはへ、野州やしう山本村やまもとむら大島村おおしまむら山やま口ぐち村むら徳次郎村とくじらうむら歎願たんぐわんに依よつて仕法しはふを下くだす。其その実じつ業げふ棹さをヶ島しま花田はなた両邑りやういふに異ことならず。是これに於おいて郡邑ぐんいふ先せん生せいの徳行とくかう良法りやうほうを欣慕きんぼせり。 

  2016年06月19日

• 石垣島町図書館が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集」を蔵書としていただき、４件所蔵館となった、感謝！

  石垣島町図書館 1 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第5集 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」　 二宮尊徳の会 2014.08281.04 ﾎﾞ 2 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第4集 紳士の工学の系譜　 二宮尊徳の会 2014.07281.04 ﾎﾞ 4 3 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第3集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　 二宮尊徳の会 2014.02281.04 ﾎﾞ 4 ボーイズ・ビー・アンビシャス 《クラーク精神》&札幌農学校の三人組(宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造)と広井勇　 ：二宮尊徳の会 2013.03281.04 ﾎﾞ台湾の李登輝元総統が石垣市で講演へ　平成２０年以来２度目の訪沖沖縄県石垣市の中山義隆市長らが３日、沖縄県庁で記者会見し、台湾の李登輝元総統を石垣市に招き、７月３１日に講演会を開くと発表した。中山氏が副会長を務める全国青年市長会の吉田信解会長（埼玉県本庄市長）が代表世話人の実行委員会が主催する。　李氏は７月３０日から８月３日まで石垣市に滞在し、市内の視察も行う。李氏の訪沖は平成２０年以来２度目で、石垣市訪問は初めて。　実行委員会は、台湾で蔡英文政権が発足し、日本と台湾の関係がいっそう緊密化しようとする中、東アジアの平和と安定について李氏に語ってもらうため講演会を企画した。　石垣市の尖閣諸島周辺では中国公船の領海侵入が絶えないことを念頭に、実行委員会は「武力を背景にした強権的支配ではなく、平和で公正な国際社会の実現への願いを強くアピールしていく」としている。

  2016年06月18日

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  北見市立図書館が8件所蔵館となった！感謝!!

  北見市立図書館8件1。 二宮金次郎の対話と手紙 第一 小田原編(少年・青年期)。著者。二宮尊徳の会‖編[ニノミヤソントクノカイ]。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 201502。分類。157.2。2。 ボーイズ・ビー・アンビシャス 。著者。二宮尊徳の会‖編[ニノミヤソントクノカイ]。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 20140219。分類。H281。3。 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎。著者。地福 進一‖著[ジフク,シンイチ], ほか。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 201302。分類。289.1。4。 ボーイズ・ビー・アンビシャス。著者。二宮尊徳の会‖編[ニノミヤソントクノカイ]。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 20130301。分類。H281。5。 ボーイズ・ビー・アンビシャス 欧米留学篇。著者。二宮尊徳の会‖編[ニノミヤソントクノカイ]。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 20131004。分類。H281。6。 補注 鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』。著者。鈴木 藤三郎‖著[スズキ,トウザブロウ], ほか。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤソントクノカイ], 201512。分類。588.1。7。 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集 内村鑑三 神と共なる闘い。著者。。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤ/ソントク/ノ/カイ], 2014.8。分類。H281。8。 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士。著者。。出版。二宮尊徳の会[ニノミヤ/ソントク/ノ/カイ], 2014.7。分類。H281。地域で生産する玉ねぎのうち、年間1万8000トンを加工する同社北海道の道東地区に位置する北見市。その北見市で、玉ねぎを中心とした農産食材加工製造業を行っているのが株式会社グリーンズ北見だ。北海道は玉ねぎの生産が日本一。北見市とその周辺の北見地方は、その北海道のなかでも随一の生産量を誇る、いわば玉ねぎの“聖地”でもある。　同社営業開発部一課の丸山勇太氏によると、北見地方は玉ねぎの生産が日本一ということもあって、規格外玉ねぎも多く出ていたという。「当社では、その規格外玉ねぎを加工して食品会社に納入するという業務が主要な事業となっています。たとえばレトルトカレーの具として、当社で破砕加工した玉ねぎなどを納入しています」

  2016年06月18日

• 高知工科大学が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集」「報徳記を読む第１集」を蔵書とし、７件所蔵館となった、感謝！

  高知工科大学７件1.図書内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」, 2刷ボーイズ・ビー・アンビシャス出版者: 二宮尊徳の会 2014/10ISBN: 9784990606961所蔵: 香美-開架 289.1||J48 一般状況: 配架中(香美-開架 289.1||J48)2.図書報徳は国を興し民を安んずる大業である報徳記を読む出版者: 二宮尊徳の会 2016/3所蔵: 香美-開架 157.2||H96||3 一般状況: 配架中(香美-開架 157.2||H96||3)3.図書『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集)報徳記を読む出版者: 二宮尊徳の会 2014/3所蔵: 香美-開架 157.2||H96||1 一般状況: 配架中(香美-開架 157.2||H96||1)4.図書二宮金次郎の対話と手紙 : 中学生からお年寄りまでよくわかる, 第1, 2刷出版者: 二宮尊徳の会 2015/5所蔵: 香美-集密書架 157.2||N76||1 一般状況: 配架中(香美-集密書架 157.2||N76||1)5.図書札幌農学校教授・技師広井勇 (いさみ) と技師青山士 (あきら) : 紳士 (ジェントルマン) の工学の系譜ボーイズ・ビー・アンビシャス出版者: 二宮尊徳の会 2014/7ISBN: 9784990606955所蔵: 香美-開架 289.1||J48 一般状況: 配架中(香美-開架 289.1||J48) 6.図書新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし), 2刷ボーイズ・ビー・アンビシャス著者: 新渡戸稲造 [談]出版者: 二宮尊徳の会 2014/3ISBN: 9784990606947所蔵: 香美-集密書架 289.1||N88 一般状況: 配架中(香美-集密書架 289.1||N88) 7.図書《クラーク精神》&札幌農学校の三人組 (宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造) と広井勇 : boys be ambitiousはいかにして現実化されたのか日本の近代化・合理化の一源流「札幌農学校精神」ボーイズ・ビー・アンビシャス出版者: 二宮尊徳の会 2013/3ISBN: 9784990606923所蔵: 香美-集密書架 281||N76 一般状況: 配架中(香美-集密書架 281||N76)2016.05.18２９日に高知県香美市で京極夏彦さんらが異界談義　高知県立歴史民俗資料館で開催中の「いざなぎ流の里物部」展に合わせて２９日、シンポジウム「香美異界談義　いざなぎ流から妖怪まで」が香美市土佐山田町宮ノ口の高知工科大学講堂で開かれる。小説家の京極夏彦さんと国際日本文化研究センターの小松和彦所長が講演などを通じて、いざなぎ流の魅力を語る。　香美市の合併１０周年を記念し、香美市教育委員会が主催。いざなぎ流研究の第一人者、小松所長は「いざなぎ流の魅力と文化的価値」、妖怪などをテーマにした著作が多い京極さんは「いざなぎ流の通俗的な受容について」と題してそれぞれ講演する。　また「いざなぎ流神楽保存会」（宗石教道会長）による舞神楽や、小松所長と京極さんに「いざなぎ流の里物部」展の担当学芸員らを交えたパネルディスカッションもある。　シンポは正午～午後５時。聴講は無料で、定員５００人。香美市ホームページの問い合わせフォームや、はがきで予約ができる。問い合わせは、香美市生涯学習振興課（０８８７・５３・１０８２）へ。2016.03.31高知工科大生が高知市観光アプリ５言語対応２種類を開発　高知工科大学の学生たちが外国人観光客向けに開発していた多言語対応のスマートフォン用アプリが完成し、３月３０日、高知市はりまや町１丁目の高知よさこい情報交流館で岡崎誠也市長らに披露された。　高知よさこい情報交流館を案内する「ＹＯＳＡＮＡＶＩ（よさなび）」と、高知市はりまや町１丁目の高知よさこい情報交流館で岡崎誠也市長らに披露された。市内の宿泊施設や飲食店をまとめた「ＣＨＵｒｉｓｍ（ちゅうりずむ）」の２種類。　両アプリとも、日本語、英語、韓国語、北京語、台湾語の５言語に対応している。「ＹＯＳＡＮＡＶＩ」は、情報交流館内の１６カ所を文字と音声で案内し、展示品を見ながら説明を聞くことができる。　「ＣＨＵｒｉｓｍ」は、土佐弁の「ちゅう」と観光を意味する「ｔｏｕｒｉｓｍ」をかけたネーミング。地図上から飲食店や宿泊施設、観光地を選ぶと、その場所の説明を各言語で読むことができ、施設が対応できる言語も表示する。緊急時には警察署や病院の場所も調べられる。　高知工科大学の学生は２０１５年、香美市の龍河洞を外国語で案内するアプリを開発。高知市と高知市観光協会がこれに注目し、新たなアプリ制作を依頼した。２０１５年１０月から情報学群の高田喜朗准教授と３年生７人が開発に取り組んできた。　メンバーの藤田寛泰さん（２１）は「半年間で二つ作れたのは誇り。就職活動をしながら頑張ったので、ぜひ使ってほしい」と話していた。　両アプリは基本ソフト（ＯＳ）がアンドロイドの端末に対応し、「ＹＯＳＡＮＡＶＩ」は４月１日から、「ＣＨＵｒｉｓｍ」は４月下旬からアプリ提供サイト「グーグルプレイストア」で無料ダウンロードできる予定。　

  2016年06月18日

• 幕領仕法停滞期、相馬藩特に富田の運動が幕領仕法開始をもたらし、また『報徳記』成立の要因となったと考えられる。

  １　幕府領仕法の停滞期について、佐藤高俊氏の「尊徳屈伸期における富田高慶」（『尊徳開顕』(本集二七四頁参照）)、早田旅人氏の『報徳仕法と近世社会』第一〇章に詳しい。この時期の富田の幕閣要人への仕法理解のための二宮尊徳の人と事業について富田の繰返しの説明が『報徳記』の語り物としての完成度の高さ（儒教的教養をもった高級武士層が感動）に繋がる。以下『報徳仕法と近世社会』から略出する。　弘化四年（一八四七）一〇月五日山内総左衛門が金次郎を召喚し、幕領での不許可の開発、下館藩役人の幕僚見分、青木村人足の幕領参加を問題にし、心得違いないように伝えるよう命じた。一一月一四日、幕領仕法案を山内に提出したが返答はなく、その後仕法は停滞した。弘化四年一二月二〇日相馬藩池田家老と富田は、大番頭の綾部藩主九鬼隆都を訪問した。九鬼は報徳仕法に感心し尽力を約束した。弘化五年正月四日池田は勘定組頭竹内清太郎を訪ね、竹内も二宮仕法は民間に有益と理解を示した。同八日富田は勘定奉行牧野成綱を訪ね、牧野は尽力を約束した。十六日池田が九鬼を訪ねると、牧野と松平近直の両勘定奉行が報徳仕法採用を決め四月までに決定すると聞いた。嘉永元年（一八四八）四月一八日に幕領仕法の認可、毎年五〇両下付、諸家往来は認められたが、報徳金の幕府公金貸付所加入は認められなかった。山内は真岡陣屋へ移動となり、東郷陣屋は金次郎持切となった。嘉永元年一一月二七日富田は牧野に面会し、牧野は勘定奉行松平近直の面会を勧めた。一二月一七日富田は松平に面会し牧野は金次郎実意第一の取計いに感心し、協力を約束した。嘉永二年正月七日富田は牧野に面会し、報徳金の公金貸付所加入再評議を願い、富田は二月二三日東郷の金次郎に経過を報告した。三月三日金次郎が山内に会うと、竹内から金次郎の事業を開きたいと話があったと調書提出が命じられ、一八日金次郎は報徳金の公金貸付所加入と利息による仕法運営を願う願書を再提出したが、山内は再提出には慎重になって、金次郎は願書提出を見合わせた。富田は八月三日九鬼と面会し、九鬼は報徳金の公金貸付所加入は困難だが、開発地の出米を年々繰り返し仕法運営にあてるのは取調べを依頼するとのこと。八月二〇日富田は九鬼の紹介で蔵奉行福王三郎兵衛を訪ね、協力を約束したが、二四日富田が再訪すると、評議で不同意の論もあり難航しているとのこと。嘉永二年九月二二日金次郎は竹内と会談し、竹内は「もはや奉行衆始め良法の儀御感心」と書類の提出を求められ、二三日提出した。一〇月五日、書類を内見した竹内は感心し、一〇日「御実業出来候道筋数箇条御調」を竹内に持参した。二四日竹内は真岡へ書類を残らず提出するよう命じたと話した。一一月六日山内は金次郎に帰陣を命じ、嘉永三年正月二三日棹ケ島ほか諸村仕法の調書が江戸へ提出された。二九日に金四百両下付と私領指導が認められ、四月九日には山内が代官に昇格した。幕領仕法停滞期、相馬藩特に富田の運動が幕領仕法開始をもたらし、また『報徳記』成立の要因となったと考えられる。

  2016年06月18日

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