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[報徳記＆二宮翁夜話] カテゴリの記事

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• 神皇正統記、１６世紀の写本発見　漢字が音読みか訓読みかがわかるようになっている

  神皇正統記、１６世紀の写本　只見の民家で発見2016年05月13日◆町鑑定結果　上下巻計２２４ページ　只見町は１２日、町内の民家で見つかった「神皇正統記じんのうしょうとうき」の写本が、１５８７年に書き写されたものだとの鑑定結果を発表した。書き写された年代がわかっている写本では３番目に古いという。　神皇正統記は、南北朝時代の公家・北畠親房が１４世紀、天皇家の歴史や南朝の正統性などを記した書籍。この写本は１９９３年３月、江戸時代に医師を務めた先祖を持つ町内の民家の蔵から発見され、町に寄贈されていた。上下巻がひとつづりになっており、計２２４ページ。紙は、１６世紀に一般的だった方法でとじられている。　鑑定にあたった久野俊彦・東洋大非常勤講師（日本民俗学）によると、発見された民家の菩提ぼだい寺に残された仏教書と写本の字体が酷似しており、同一人物が書いたと判断できる。仏教書を書き写したのは、京都・醍醐寺の高僧の秘書をしていた僧・祐俊で、神奈川県が保存している文書で、１６世紀に実在していたことが確認できるという。　写本の巻末には天正１５年（１５８７年）の記載と祐俊の署名があることや、使われた紙の原料から、久野さんはこの時期に書き写されたものと判断した。　文字と文字の間に棒状の記号が書き込まれており、漢字が音読みか訓読みかがわかるようになっている。神皇正統記の写本で、この記号が書き込まれている例はほかにないといい、当時の読み方がわかる点で貴重だという。　写本は、僧が民衆への講話などに使っていたとみられ、和紙で作った付箋が１３か所に貼られていた。久野さんは「利用方法がわかる史料は珍しい」と話している。町は今後、写本を町指定文化財に指定するという。2016年05月13日報徳関係書類に全ルビを新たにふるとき、訓読み漢読みなど迷うことも多い。古文書類は現代人にはルビがないとなかなか読みこなさない。その意味で報徳記など全ルビで刊行し、公共図書館に寄贈しているが、声に出して原本を読んでほしいものだと思う。

  2016年05月16日

• 【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す

  【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す　時に弘化二年（一八四五）、池田家老は中村にあって思うに「二宮先生の無量の真心によって、国家の分度はすでに明確となった。そして郡村の衰廃を再興する道の開業の時に及んだ。このために山中郷の草野村に開業を求めた。先生は許されない。再び大井・塚原の両村の開業を求めた。また、これに応じられない。これは他でもない。当地において良法を求める誠意がまだ足らないためだ。いやしくも誠意が至るならば、先生がどうして応じられないことがあろうか。」ここに代官以下へ仕法の道を説いて理解させ、誠意をおこさせようとしたが、疑惑が盛んにおこって、特に奮い立って自ら名乗り出る者はいない。代官助役の高野丹吾という者は、前に宇多郡の成田・坪田両村を再復する事を命じられたが、以前から貧村であり、自力の及ぶところではなかった。家老の教えを聞いて非常に感動し、良法を起こそうと計って、両村に尊徳先生の安民の方法を示した。この道でなければ、旧復のときは来ないと力を尽して弁舌し説明した。ついに両村の名主や村民ともに喜んでこれを歎願しようとした。しかし請願の誠意が立たなくては、むやみに得られないであろうと、高野が持っていたモミ五十俵を出し、貧村を再復するもとでとした。両村の有志の者や他村の名主にいたるまでこれを聞いて、各々その分に応じて米や金を出して誠意をあらわした。ここに両村の戸数、人口、田畑の数や廃地の反歩（たんぶ）、民家の貧富を調べて、仕法を歎願する書と共に池田家老に提出した。家老は非常に喜んで、高野自ら先生のところに行って歎願するように命じた。高野はすぐに江戸に登って、草野家老に詳しく述べた。草野家老もまたこれを賞賛し一緒に先生のところに至って事実を述べて、両村の書類を出して開業を求めた。（弘化二年八月十三日）尊徳先生はこれを聞いて言われた。「今、両村が誠意をあらわし、領中に先立って仕法を歎願することは大変賞賛すべきことだ。私の道を施すことは難村を先にすることはないが、この誠意を取り上げない時には善を勧める道に欠けているようにも思える。やむを得ない。その願いに応じ開業しよう。」草野家老は長年の志願がここに達したと非常に喜んだ。高野は始めて先生に面会し、両村の事情を告げた。先生は一村を再復する道を数時間にわたって教え導かれた。高野はいよいよ感激し、この道を行って志を遂げますと誓った。ここに先生は両村の盛衰の根元を探って、再盛し恵んで安らかにする方法を調べて、数日で企画ができた。（高野は数箇月滞在し青木村など仕法を実践した現地等も見学して仕法のやり方を研究した）その年の十一月になって先生は高野に懇切丁寧に指示を与え、門下一人（高野高慶）を付き添わせて帰国させ開業させた。ここに両村に良法を実施し、貧村を再興し永安にする道を教え諭し、非常に善人を賞して困窮した民を救い助け、家や小屋を与え、道を築いて橋をかけ、用水を便利にして荒地を開墾し、村民の苦しみを取り去って安らかに養い育てた。村民は恩恵を得て非常に感動し、昔からしみこんでいる怠惰の風習をあらため、あるいは縄をない薪（たきぎ）をきり、朝早く起きて仕事に励み、夜は真夜中になって寝、隣村は皆徳によって教化され、両村が仕事に勤めることによって、遠いところも近いところも共に仁を行う方法（報徳仕法）を慕うようになった。小高郷の大井村と塚原村はこの事を聞いて、わが両村に開業の命令があって既に久しく待っている。それなのに今、成田村と坪田村に開業があるということはどういうことか。わが村が彼らに先んじるべきで、かえっておくれてしまった残念さは言葉にもならない。そして彼らが我々に先んじた理由は、誠意をあらわして歎願したことによると。本当にそうならば、わが両村もすぐに誠意をあらわしたほうがよいと、各々分に応じて米や金を出してしばしば仕法を開業することを求めることが再三に及んだ。先生は歎願の切実であることを了解され、翌年の春（弘化四年）再び両村に仕法を実施された。両村の民は非常に喜んで無頼・怠惰の悪風がすぐに一変して、仕事に勤め誠意の行いを立てるようになった。遠近の人たちはこれを見、これを聞いて、いよいよ仁を行う方法が良法であることがわかり村々は願書を出して開業を求めて止まなかった。群臣はここになって長年の疑惑が消えうせて、国家の再興はこの道にあると喜んで、前の疑惑やつたない論議を後悔したという。

  2016年05月16日

• 平成二一年（二〇〇八）五月一五日読書会記録　「読書会」も八合目を超え大詰めだ

  平成二一年（二〇〇八）五月一五日　○○センター○午後六時二〇分から開始する。開始時間が早いため参加者は、３名。【１】の原文と現代語訳を交互に読む。読み進むうち全員が揃う。○「報徳記巻の七」の前半の相馬仕法の続きについて輪読する。　報徳記　　巻之七　　　　　　　　　　　　　　　　【１】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ　　　　　　　　【２】先生相馬藩の分度を確立す　　　　　　　　　　　　　　　【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す　　　　　【４】相馬領郡村の歎願に応じ良法を発業す　　　　【５】相馬領村々再復三郡風化大いに行はる　　　【１】を読んだ後、参考資料の「二宮尊徳」武者小路実篤著の関連を読む。【２】【３】を読んだ後、同じく「二宮尊徳の相馬仕法」岩崎敏夫、「二宮金次郎の人生と思想」二宮康裕の関係文章を読む。また「二宮尊徳の相馬仕法」一二～一四頁の「御仕法掛心得方大略」をその場で現代語訳して全文読む。「　御仕法掛心得方大略　当藩内の荒地を起返し、困窮した民を恵み、村を建て直す仕法は、誠に富国・安民の大業である。殿様が窮りない大きな仁を布かせられ、百姓が安心して暮せる土地を拡充し、永久に衰廃の憂いが無いように、始めに終りを尽くした良法であるから、その恩恵に感動しない者があろうか。どのような荒地や貧窮でも、再復することは疑いがない。しかし村々に臨んで仁恵を推し及ぼした面々の誠不誠により、人気の動静、一村の進退に係わるだけでなく、よい時は徳化が行われ、よくない時は仁恵を汚すことになり、百姓が安心して暮せる道を失ってしまう。誠に恐るべき至りである。これによって係の仰せを蒙った面々は、上下のため心力を尽し、仕法が成就するよう、一生懸命に忠誠を励むことは勿論、普段から少しも私意をはさまず、専ら公論を主とし、村々の年来の衰弊や困苦を除き、永安の道に至るよう、誠実に取扱うことが第一である。一身を正しくし、民を正道に導き、旧来からの悪い風俗を洗い、素直で情にあつく誠実に至らせる事は、全く係の者の誠心にある。だから普段互いに自分の善悪にくらく、人の善悪を論じ、自分をかえりみることにおろそかであり、人を責めることに密であるのは、自分を修めることに心を用いないからである。どのように大きな知恵のある者も千慮の一失がある。愚かな者も一つは取得がある。長所があれば短所があるのは、万物自然の道理で賢者であっても免がれがたい。ましてそれ以下に至ってはなおさらである。それなのにとにかく人情の常は、一身の栄利を求め、自分の長所をほこり人の短所をそしり、その過失をあげつらってその善美をおおう類は、古今の通弊であり、もしこのような凡人のつまらない感情を懐いていにしえに復する永安の大道を挙げようとするならば、わずか一村であっても、民情は浮薄に流れ、怨みの情が起り、例えば手で大河をふせごうとするよりも難かしいだろう。だから人の善は小さくても必ずこれを賞賛し、人の過失はこれをあげつらわず、ひそかに懇切に意見や教訓を加え、人の長所を貴びその短所を憐れんでこれを補い、互いに我が身を顧みて過ちを聞くことを喜びとし、誠意によって助けあい大業を押し立て、上は殿の累年の憂慮を安らかにし、下は天民がその所を得、永久に上下が繁栄することを常に心願とし、日夜力を尽くすなら、自然とその誠意が下々に至るまで貫通し、旧来の悪い風習や無頼の人情も、情に厚く誠実で仕事に勤める行いに改まり、興復の仕法を押し立てることであろう。このために心得について次のように調べ申しおく。一　仕法を実施する村々を引受けて出張する面々は朝の回村を怠らず、村役人だけでなく、貧しい村民まで厚く仁恵をわきまえるように入念にさとし、第一に旧来の弊害を除いて、互いに信義を守り、村内むつまじく、専ら仕事に勤める、引き立てるように誠実に世話を加える事一　村に臨んでは、年来の衰弱したものを立て直し永安の道を得させるよう取り扱うには、まず第一にその村が何のためにこのように衰え廃れように陥ったのか、その衰貧の根元を検討し、次に土地の善悪それぞれの分限の大小を見定め、次に家ごとの勤勉・怠惰・得失を詳しく調べ、また行いの善悪・邪正を区別し、一村の事実を、すべて胸のうちにわきまえて、その後に衰廃した根元を除いて、素直で情に厚く誠実で、勤勉・倹約の道に導いて、一村があまねく立直るように、誠実の世話を加える事一　一村の進退、行いの善悪勤惰は村内にあるのではなく、引き立てる係の者の誠不誠によるということをしっかりと理解し、専ら民に先だって勤労を尽し、仁恕の行いを主とし、一村が安心して暮せる道に導く事一　村で孝行な人は勿論、全般に奇特な行いの有る時は、その次第をくわしく記録して申告すべき事一　村で心得違い者が有る場合は、丁寧に利害を説いて、改心の行いが立つように親切に取扱うべく、わずかに一応の道理を説いて聞かせても承服できないからといって、捨て置いては、誠心が感通するべき道を失うことから、再三反復丁寧に教示を加え、なお改心の行いが立たなければ、外の係の者に相談して、教え戒めてもらうよう頼む事一　村々の取直しのことは、実に大仁の仕法であるから、わずか一時の取り計いであっても、永久に安心して暮せるもとになるように深く十分に考えて取扱うべく、必ず一時の間に合わせ取計いに陥らないようにすることがきわめて重要である事一　多くの事を村内の者から申し立てる事は、とにかく自分を是とし、他を非とする人情が免れがたい事であるから、必ず一方の申し分を取って、ただちに道理を説いて聞かせたり又は取扱いなどしては、事実が相違するに及んで、民心を失ってしまうことから、何事によらず双方の是非をよくよく聞いた上で、教え戒めを下すべき事一　いわゆる物が等しくないことが物の情であり、村々の実情は同じではない。一　物ごとにそれなりの自然の道がないわけではない。彼に是（ぜ）でこれに非なる事がある。これに是で彼に非なる事がある。ひとたびその処置が至当を失えば、永年の憂いを生じ改める事ができない。たとえ小事に似ても、取り扱わない前に仕法の良法の深理で、その当然の道を量って、問合せの上で取扱うべく、全体に自分一人の見解で取り計うことは、見合わせるべき事一　地方の工事を行う時は、永年の便利と成り、手堅くできるように心を尽すべき事一　家を建築する場合は、専ら丈夫であることを主とし、無益の造作が無いように世話をすること。もっとも褒美として与える家の工事はおごりがましい装飾をしないよう、厳しく指図に及ぶべき事。ただし家の大小はその分限並びに本人が仕事に精出しているかどうかによるべき事一　地方工事の時には、多くの人足に先立って、朝早くから工事の場所へ詰めて指図し、夕方になり明日の手配を、それぞれ指図して、人足に後れて引き取るべき事一　村々の家を建築並びに地方の諸工事に至るまで厚く世話を加え、工事中入用の物を大小調べ、工事ができれば、早速先形に基いて清書し、役所へ提出し、経理の者も少しも支払いを延引したり混雑しないように心掛けるべきこと。もっとも全体にわたる場合はその都度々々延引すること無く調べるべき事以上あらましの事だけ記し置いた。誠に仕法のことは、興国安民の大業で、係を仰せ付けられ勤めることは容易ではない。わずかに一民の取扱いも道理に違っては大仁の良法を汚すこととなり、藩内一体の人気の成行きに係わる事から、万事戦々恐々の心にて一言を下し、一歩を進退する場合も、誠忠の志を失わず、専ら仁徳を拡げ、天民永安の道を目標として、村々を扱うことが第一である。」「二宮尊徳は相馬に行っていなかったんですね。」と驚きの声があがる。「そう。高慶が尊徳先生の指導を手紙で仰ぎながら標準仕様書というべき日光仕法書を適用してしかも成功した。尊徳先生が直接指導していないにかかわらず成功した。だから相馬仕法によって報徳仕法は普遍的になったといえるのかもしれません。」会場を片付け、八時半過ぎに読書会の全員で懇談しに行く。道々、「今度、相馬見学会を開催したものですよね。まだ案内してくれる方が現れないんですが・・・」懇親会場で歓談する。「結局、あなたがが伝えたい事を話しているんだな。」「その通りです。富田高慶の母親が病気で、高慶は故郷の相馬に帰って母の介護につとめる。母の大小便の取り抱えも他の人にまかせず、高慶自ら介助する。あそこは感動しますね。」「江戸時代も介護の問題ってあったんだねえ。」「とてもこんな母親を置いて江戸へ戻るわけにいかないというところへ、草野家老は高慶に厳しい叱責の手紙を送る。『お前は君の恩、父母の恩。師の恩のいずれを大事と思うのか。二宮先生に随身しているのも、忠義一筋から起こったことではないか。師の難儀と母の難儀とみかけて、どちらを重いと考えるのか。師恩を重いとするときには、忠義もたち、孝行の道も立つのではないのか。三つのうちどれをとるのか。初め相馬藩を立て直したいと念願した初めの一念は、忠義のために、両親の情愛を断ち切って、はるばる江戸に勉強にしいったのではないか。その初めに立ち帰ってすぐに江戸に出て、先生へ奉仕をすることこそが本当ではないのか。』この教戒にようやく情愛を捨てて江戸に上ったのです。」「母親がそんな状態なのに見棄てるようにしてよかったのかな」「相馬藩に報徳仕法を導入できるかどうかの瀬戸際だったのす。相馬仕法の根本となる分度を確立するにあたって、経理の専門家俊助と相馬仕法実行も中心者となる富田高慶が江戸にあって尊徳先生をお手伝いしなければ回っていかない、ところが俊助は持病で、高慶は母の介護で江戸に出れない。草野家老もじりじりと待っていたが、ついに断腸の思いで江戸に早く出るよう催促したんでしょうね。」「そもそも高慶が尊徳先生に弟子入りするについても、草野家老が口ぞえしている。『今般、不思議のことにて、富田久助が膝下に随って、かねて行われている徳化の片端をも伺い、教諭にもあずかって、相馬藩の地を開くもととなれば』と富田久助をよろしくお願いしますと手紙を出している。つまり、富田の入門は相馬藩の意向に沿ったものだった。草野家老と富田高慶はひんぱんに手紙をやりとりして、富田を通して何度も相馬へ尊徳先生を招こうするが『なかなか容易に許されない』草野は、郡代の一条を桜町陣屋に派遣して直接荒れた村々の建て直しについての意見を求めるが、尊徳先生は面会すら許されない。そうしているうちに尊徳先生は幕臣に登用される。そこで諸藩・諸家の仕法を辞退される。各藩は困って老中水野忠邦に仕法の継続を求める。このとき、相馬藩は仕法を開始していないにもかかわらず、老中に仕法を書面で求め、『書面の趣きの教示については相対で頼むのは苦しからず』と公認される。ここに二宮先生が直接の縁もゆかりもない相馬藩に仕法を開業することが可能になった。そこで尊徳は分度を設定するため年貢などの載った帳簿の提出を求める。そういう相馬仕法がぐんと進みかけていた大事な時期だったからこそ、草野も心で涙を流しながらも厳しく母への情愛を断って師恩に報いるように厳しい言葉をかけたんでしょうね。この草野という人はふところの人ですね。手紙にも富田に示す深い情愛が感じられる。だから富田高慶も『報徳記』で草野のことを言葉の限りその忠臣ぶりをほめたたえているんですね。」「読書会」も八合目を超え大詰めだ。懇親会も楽しく充実した会合となった。

  2016年05月15日

• 感動こそが　物事を大きく前進させるのです。

  袋井市　T様袋井講演会の後、意見交換できる時間の確保については了解しました。手帳をみたら前回の袋井講演は12月19日土曜日でした。今年は12月17日土曜日でどうでしょうか。先日、小田原の報徳二宮神社の例大祭に参加しましたら、なおらいの席で広島市の○○さんと隣席しました。一円融合会会長がこられて、○○さんと私に「隣の席にしました」と言われるのです。そこで○○さんと話をすると、「小田原に報徳記を読むのにいいテキストを探しに来たのです」とおっしゃるのです。そこで、手元の「報徳記を読む第3集」と「米欧旅行日記」を差し上げ、第１集は絶版ですが、手持ちの最後の一冊を後でお送りしましょう。コピーして使ってもらえれば結構ですと申しました。また全国に大学・公共図書館に「米欧旅行日記」と「報徳記を読む第３集」を寄贈中ですが郵送料が足りません、郵便局のスマートメール３０部を推譲していただけますか、と初対面の人にぶしつけなお願いをするとなんとすぐに「わかりました。」と即答されるので、感激しました。さらに後でまた電話でその2倍の額をすぐ振り込みましたと言われ、感動しました。そして、この志と徳に報いるために、「報徳記を読む第１集」の再版を印刷しようと思い立ちました。感動こそが　物事を大きく前進させるのです。○○さんに聞くと送った第１集をコピーしたけど結構大変だったというのです。Tさんの読書会の参加者で、「報徳記を読む第１集」（「報徳記」巻の１の原文を全ルビで収録、現代文つき、森信三、内村鑑三の二宮尊徳理解）を用いて読書会を開いてもいいという方がいらしたら、第１集を必要部数送付します。できればスマートメール５部を地元の郵便局で購入していただき（地元の郵便局支援になります）、資料代相当として私にいただければ、また今年の講演会テキストを全国の大学図書館等に寄贈する際に役立てることができます。御一考くだされば幸いです。

  2016年05月15日

• 厚木市立図書館が「補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』」と「報徳記を読む 第３集」を蔵書とした、感謝！

  厚木市立図書館1 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 　　　　二宮尊徳の会　　２０１３．３ 2 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第３集　　　　二宮尊徳の会　　２０１４．２ 3 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第４集　　　　二宮尊徳の会　　２０１４．７ 4 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第５集　　　　二宮尊徳の会　　２０１４．８ 5 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇　　　　二宮尊徳の会　　２０１３．１０ 6 図書 砂糖王鈴木藤三郎 　　　　二宮尊徳の会　　２０１３．６ 7 図書 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎 　　二宮尊徳の会　　［２０１３］ 8 図書 補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 　　　　二宮尊徳の会　　２０１６ 9 図書 報徳記を読む 第１集　　　二宮尊徳の会　　２０１４．３ 10 図書 報徳記を読む 第３集　　　二宮尊徳の会　　２０１６．３厚木からも支援の手 熊本・大分での大地震４月14日夜から熊本県や大分県に大きな被害をもたらしている熊本地震。厚木でも市や各団体が募金活動による支援を始めた。市民朝市　毎週日曜に開催している厚木市民朝市では、17日に募金活動を実施。今回大きな被害を受けた熊本県益城町にある朝市「ましきメッセもやい市」が全国朝市サミット協議会の仲間であることから、その実行委員会への義援金を呼びかけた。　益城町で２０１２年に行われた全国朝市サミットにも参加した厚木市民朝市出店者組合の相原正夫組合長は「視察した場所でも被害が出ている。サミットの仲間として協力できればと思い、急きょ企画した」と話した。この日は６万２２７３円の浄財が集まった。24日に開催される市民朝市「園芸フェア」での実施分と合わせて現地に送られる。　厚木市でも益城町の朝市からの支援要請を受け、災害備蓄品として保管していた飲料水３００箱や生活必需品を支援物資として19日、現地へ輸送した。厚木マルベリーライオンズクラブ　市内の奉仕団体、厚木マルベリーライオンズクラブでは、18日に本厚木駅前で行った献血活動のなかで、義援金を呼びかけた。　この日は午前10時から午後４時まで、会員11人が分担して参加。藤田智己会長は「すぐに動いたほうが良いと思い実施した。協力いただける方が多く、感謝します」と話した。集まった18万６３１０円は現地熊本のライオンズクラブに送られる。市役所などで募金受付　厚木市では今回の地震を受け、市役所本庁舎１階受付や福祉総務課、各地区公民館、福祉センター、アミューあつぎなどに６月30日まで募金箱を設置。また市が主催するイベントでも募金を行う。

  2016年05月15日

• 森信三先生が「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に」と言われていますが、そうした出逢いに思われました。

  N様　２０１６年５月１４日（土）はお会いでき、お話を伺い、「下館趣法の経緯」を頂き、有難うございました。あの後、灰島と棹か島をウオーキングしてきました。　　『報徳記を読む第２集』を同封します。第２集の表紙は「青木堰絵図」で青木のT先生からご許可いただいた写真としても貴重な資料だと考えます。　第４集（報徳記巻の６～８の下館、相馬、日光仕法を収録）の表紙に、「尊徳画像」を掲載したいと思いますが、N様のほうから掲載のご許可とカラー写真のデータをいただくことは可能でしょうか。　現在作成中の第４集の下館仕法の部分をプリントして同封します。「下館談話記」の全ルビを新たに作成し載せました。また１４日の筑西市立図書館の「下館市史」や「下館趣法の経緯」など今回の視察で入手した資料を補注で入れました。２４ページにN様の氏名を入れましたが、お名前を出してよろしいでしょうか。　「二宮尊徳の会」刊行の本は原則として全国の大学・公共図書館に寄贈するために作成しているもので一般には販売しておりません。現在、東京大学、京都大学など１００以上の大学図書館と３００以上の公共図書館で蔵書となり、筑西市立図書館にも４冊が蔵書となっています。　国民教育の父といわれる森信三先生が「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に」と言われていますが、１４日たまたま帰ってこられたN様に長時間お話を伺いながら、そうした出逢いに思われました。　機会があれば、本会のメンバーも下館におもむき、N様のお話を伺うとともに二宮尊徳ゆかりの品々を見せてもらうことがあれば幸いです。　「小田原出張中日記」も同封しました。「下館趣法の経緯」に追加できる項目があると思います。　今後ともどうぞよろしくお願いします。２０１６年５月１５日

  2016年05月15日

• 先生これを聞きて曰く、今両村誠意を顕わし、領中に先立ち仕法を嘆願すること賞すべきの至りなり

  　先生(せんせい)之(これ)を聞(き)きて曰(いは)く、今(いま)両村(りやうそん)誠意(せいい)を顕(あらは)し、領中(りやうちゆう)に先立(さきだ)ち仕法(しはふ)を歎願(たんぐわん)すること賞(しやう)すべきの至(いた)りなり。我(わ)が道(みち)を施(ほどこ)すこと難村(なんそん)を先(さき)んずるにはあらずといへども、此(こ)の誠意(せいい)を挙(あ)げざる時(とき)は勧善(くわんぜん)の道(みち)欠(か)くるに似(に)たり。已(や)むことを得(え)ず其(そ)の願(ねが)ひに応(おう)じ開業(かいげふ)すべしと。草(くさ)野(の)大夫(たいふ)積年(せきねん)の志願(しぐわん)斯(ここ)に於(おい)て達(たつ)せりと大(おほ)いに悦(えつ)喜(き)す。高野(たかの)始(はじ)めて先生(せんせい)に謁(えつ)し告(つ)ぐるに両村(りやうそん)の事情(じじやう)を以(もつ)てす。先生一村(そん)再復(さいふく)の道(みち)を以(もつ)て数(すう)刻(こく)の教導(けうだう)あり。高野(たかの)弥々(いよいよ)感激(かんげき)誓(ちか)ふて此(こ)の道(みち)を行(おこな)ひ志(こころざし)を遂(と)げんとす。是(これ)に於(おい)て先生(せんせい)両村(りやうそん)盛(せい)衰(すゐ)の根元(こんげん)を探(さぐ)り、再盛(さいせい)安撫(あんぶ)の仕法(しはふ)を調(しら)べ、数(すう)日(じつ)にして規画(きくわく)既(すで)に成(な)る。年(とし)の十一月(がつ)に至(いた)り高(たか)野(の)に指揮(しき)丁寧(ていねい)に尽(つく)し、門下(もんか)一人(り)を添(そ)へて帰(き)国(こく)開業(かいげふ)せしむ。是(これ)に於(おい)て両邑(りやういふ)に良法(りやいはふ)を下(くだ)し、貧邑(ひんいふ)再興(さいこう)永安(えいあん)の道(みち)を教諭(けうゆ)し、大(おほ)いに善人(ぜんにん)を賞(しやう)し困民(こんみん)を救助(きうじよ)し、家(いへ)小屋(こや)を与(あた)へ、道(みち)を築(きづ)き橋(はし)を架(か)け用水(ようすゐ)を便(べん)にし荒蕪(くわうぶ)を開(ひら)き、邑(いふ)民(みん)の疾苦(しつく)を去(さ)り其(そ)の生養(せいやう)を安(やす)んず。邑民(いふみん)恩沢(おんたく)を得(え)て大(おほ)いに感動(かんどう)し、旧染(きうぜん)の惰風(だふう)を革(あらた)め、或(あるひ)は索(なは)を綯(な)ひ薪(たきぎ)を伐(き)り、朝(あさ)は鶏鳴(けいめい)に起(お)きて業(げふ)を励(はげ)み、夜(よ)は三更(かう)に至(いた)りて然(しか)る後(のち)に寝(い)ね、隣村(りんそん)皆(みな)風化(ふうくわ)して両邑(りやういふ)の勤業(きんげふ)に法(のつと)り、遠近(ゑんきん)共(とも)に仁術(じんじゆつ)を慕(した)ふに至(いた)れり。小高郷(こたかがう)大井(おほひ)塚原(つかはら)此(こ)の事(こと)を聞(き)き、我(わ)が両村(りやうそん)に開業(かいげふ)の命(めい)ありて待(ま)つこと既(すで)に久(ひさし)し。然(しか)るに今(いま)成田坪田(なりたつぼた)に開業(かいげふ)あるは何(なん)ぞや。我(わ)が邑(むら)彼(かれ)に先(さき)んず可(べ)くして、却(かへ)つて後(おく)れたるは遺憾(いかん)言(い)ふべからず。而(しか)して彼(か)れ我(わ)れに先(さき)んずる所以(ゆゑん)のものは、誠意(せいい)を顕(あら)はし歎(たん)願(ぐわん)せしに由(よ)れりと。果(はた)して然(しか)らば我(わ)が両村(りやうそん)も速(すみや)かに誠意(せいい)を表(へう)するに如(し)かずと、各々(おのおの)分(ぶん)に応(おう)じて米(べい)金(きん)を出(だ)し頻(しき)りに発業(はつげふ)を請(こ)ふこと再三(さいさん)に及(およ)べり。先生歎願(たんぐわん)の切(せつ)なることを察(さつ)し、翌(よく)未(ひつじ)年(とし)の春(はる)再(ふたた)び両村(りやうそん)に仕法(しはふ)を下(くだ)せり。下民(かみん)大(おほ)いに悦(よろこ)び無頼(ぶらい)怠惰(たいだ)の汚風(をふう)速(すみや)かに一変(ぺん)して、勤(きん)業(げふ)誠意(せいい)の行(おこな)ひを立(た)てたり。遠近(ゑんきん)之(これ)を見(み)之(これ)を聞(き)いて、弥々(いよいよ)仁術(じんじゆつ)の良法(りやうはふ)なることを察(さつ)し、村(むら)々(むら)願書(ぐわんしよ)を出(だ)し請求(せいきう)止(や)まず。群臣(ぐんしん)是(ここ)に於(おい)て積疑(せきぎ)解散(かいさん)し、国家(こくか)の再興(さいこう)此(こ)の道(みち)にありと喜悦(きえつ)し、前(ぜん)の疑惑(ぎわく)拙論(せつろん)を悔(く)いたりと云(い)ふ。

  2016年05月15日

• 【三】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す

  【三】相馬領成田坪田両邑に良法を開業す 　于時(ときに)弘化(こうくわ)二巳年(みとし)池田(いけだ)大夫(たいふ)中村(なかむら)にありて思(おも)へらく、二宮(にのみや)先生(せんせい)無量(むりやう)の丹誠(たんせい)を以(もつ)て国家(こくか)の分度(ぶんど)既(すで)に明確(めいかく)たり。而(しか)して郡邑(ぐんいふ)衰廃(すゐはい)再興(さいこう)の道(みち)開業(かいげふ)の時(とき)に及(およ)べり。故(ゆゑ)に山中(やまなか)草野村(ぐさのむら)に開業(かいげふ)を請(こ)ふ。先生(せんせい)許(ゆる)さず。再(ふたた)び大井塚原両邑(おほゐつかはらりやういふ)を以(もつ)てす。又之(またこれ)に応(おう)ぜず。是(こ)れ他(た)無(な)し。当地(たうち)に於(おい)て良法(りやうはふ)を求(もとむ)むるの誠意(せいい)未(いま)だ足(た)らざるが故(ゆゑ)なり。苟(いやし)くも誠意(せいい)の至(いた)ること有(あ)らば、先生(せんせい)何(なん)ぞ応(おう)ぜざらんやと。是(これ)に於(おい)て代官(だいくわん)以下(いか)へ良法(りやうはふ)の道(みち)を説解(せつかい)し、誠意(せいい)を発(はつ)せしめんとすれども、疑惑(ぎわく)盛(さか)んにして敢(あへ)て憤起(ふんき)するものあらず。代官(だいくわん)助役(じよやく)高野(たかの)某(それ)なるもの曽(かつ)て宇多(うた)郡(ごほり)成(なり)田(た)坪田(つぼた)両村(りやうそん)再復(さいふく)の事(こと)を命(めい)ぜられたり。旧来(きうらい)の貧邑(ひんいふ)自力(じりき)の及(およ)ぶ所(ところ)にあらず。大夫(たいふ)の教示(けうし)を聞(き)き大(おほ)いに感(かん)じ、良法(りやうはふ)を発(はつ)せんことを計(はか)り、両(りやう)邑(いふ)に示(しめ)すに先生(せんせい)安民(あんみん)の方法(ほうはふ)を以(もつ)てし、此(こ)の道(みち)にあらずんば、旧復(きうふく)の期(き)あるべからずと力(ちから)を尽(つく)して弁解(べんかい)す。遂(つひ)に両邑(りやういふ)の里正(りせい)下民(かみん)共(とも)に喜(よろこ)びて之(これ)を歎願(たんぐわん)せんとす。然(しか)れども請願(せいぐわん)の誠意(せいい)立(た)たずしては、徒(いたづら)に得(う)べきにあらずと、高野(たかの)所持(しよじ)の籾(もみ)五拾苞(ぺう)を出(だ)し、貧村(ひんそん)再復(さいふく)の資(し)となす。両村(りやうそん)有志(いうし)のもの又(また)は他村(たそん)の里正(りせい)に至(いた)る迄(まで)之(これ)を聞(き)き、各々(おのおの)其(そ)の分(ぶん)に応(おう)じ米銭(べいせん)を出(だ)して誠意(せいい)を表(へう)せり。是(これ)に於(おい)て両村(りやうそん)戸口(ここう)田圃(でんぼ)の員数(ゐんすう)廃地(はいち)の反歩(たんぶ)民家(みんか)の貧富(ひんぷ)を調(しら)べ、方法(ほうはふ)歎願(たんぐわん)の書(しよ)と共(とも)に池田(いけだ)大夫(たいふ)に呈(てい)す。大夫(たいふ)大(おほ)いに悦(よろこ)び高野(たかの)自(みづ)から先生(せんせい)に至(いた)りて歎願(たんぐわん)せよと命(めい)ず。高(たか)野(の)直(ただ)ちに江都(かうと)に登(のぼ)り、草野(くさの)大夫(たいふ)に具陳(ぐちん)す。大(たい)夫(ふ)も亦(また)之(これ)を賞(しやう)し倶(とも)に先生(せんせい)に至(いた)りて事実(じじつ)を陳(ちん)し、両村(りやうそん)の書類(しよるゐ)を出(だ)し開業(かいげふ)を請(こ)ふ。 

  2016年05月15日

• 北海道の京極町立図書館が「補注鈴木藤三郎の米欧旅行日記」「報徳記を読む第３集」を蔵書とし、9件所蔵館となった、感謝！

  京極町立図書館９件1 報徳記を読む 第３集報徳は国を興し民を安んずる大業である 『報徳記』巻の三、巻の四、巻の五（『報徳要典』準拠全ルビ）　今野華都子先生仙台公演録収録　(図書)二宮尊徳の会　2016.3 2 二宮金次郎の対話と手紙　第一　小田原編（少年・青年期）中学生からお年寄りまでよくわかる　袋井市浅羽北公民館「先人のより良い生き方に学ぶ」講演会記録　(図書)二宮尊徳の会　201502貸出可能 3 補注 鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 明治２９年（１８９６）７月２４日〜同３０年（１８９７）５月８日 米欧旅行日記 日本精製糖株式会社 専任取締役 鈴木藤三郎(図書)二宮尊徳の会　2015.12鈴木 藤三郎‖著　4 報徳記を読む　第２集報徳は精神変革である　(図書)二宮尊徳の会　201411地福　進一／編集貸出可能 5 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集内村鑑三　神と共なる闘い　(図書)二宮尊徳の会　201408貸出可能6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士　(図書)二宮尊徳の会　201407x 1 2 3 4 57 報徳記を読む『報徳記』第一巻（『報徳要典』準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集）　(図書)二宮尊徳の会　201403 8 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第３集新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　(図書)二宮尊徳の会　2014029 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇米国留学中の内村鑑三の日記と手紙　内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡　宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋　(図書)二宮尊徳の会　201310京極町は北海道後志総合振興局管内、羊蹄山の麓にある町。 羊蹄山の湧き水が出るふきだし公園は、同町の観光名所である。 地名の由来は、開拓を率いた旧讃岐丸亀藩主家の京極高徳から。ほくでんエコエナジー、「京極名水の郷水力」着工で式典2016/01/21ほくでんエコエナジー（社長＝富樫泰治・北海道電力常務執行役員）はこのほど「京極名水の郷発電所」（虻田郡京極町、水力、出力４１０キロワット）の建設に着工し、現地で工事の安全を願う式典を開催した。完成は今年６月末の予定。同発電所は、北海道電力京極発電所（虻田郡京極町、純揚水）の下部ダムから放流される自然流水の落差約２９メートルを利用して発電する。取水量は１秒当たり最大２立方メートル。年間で約１７０万キロワット時発電し、これは一般家庭５４５戸で使う量に相当する。発電した電力は、全量を北海道電力に販売する。（７面）

  2016年05月14日

• 【２】先生相馬藩の分度を確立す

  【２】先生相馬藩の分度を確立す　池田胤直は国に帰って多くの臣、諸役人に先生の高徳良法を告げた。群臣はなおまだ疑惑を散じなかった。議論紛々として起った。家老は誠意を尽してこれを諭（さと）した。わずかではあるが信ずる者もあるようになった。　弘化（こうか）元年のある月、池田家老は再び江戸に出ていよいよ良法を開始する事を計画し、さらにしばしば先生のところに至って道を問うた。同じ年のある月先生は公務のため暇（いとま）がなく、諸侯の領内の再盛の指揮をなすことができなかった。一書を作って細川家・烏山藩・下館藩・川副氏・相馬家の依頼を辞退した。ここに諸侯は各々その望みを失い、再復の道を廃する時にはたちまちこれまでの功業を空しくして再び衰え弱ることに帰することを歎いて、事情を書いて時の老中水野越前守忠邦に嘆願した。幕府はその事情を察して各々その願いを許した。ここに先生が諸侯の国事を指揮することが始めて公然にできるようになった。ここにおいて両家老は頻繁に中村に良法を開業する事を先生に求めたが、公務に暇（いとま）がないからと、これに応じなかった。時に中村において過去の寛文年間（実は明暦二年(一六五六)）から弘化元年まで百八十年の貢税を調べることができた。そこで両家老は国の本源を立てることを求めた。先生はこれを閲覧されて言われた。「衰国は往々にして簿記を廃し、わずか二、三十年の租税の数であっても明白ではない。それなのに相馬の貢税百八十年を調査できたのは、旧国であるからであろうか。これで天命の自然を探って至当の分度を求めるならば必ず、中正の分度を得るであろう。」先生はここに日夜深慮を尽しその自然を考え、肺肝を砕いてその至当を採用すること丁寧反復、その丹誠を感じない人はいなかった。沈思黙慮すること数月で成った。ここにその概略を記（しる）す。六十年を一周度とし、三六（さぶろく）、百八十年を三周度とし、初めの六十年を盛時とし、中の六十年を盛衰の中とし、後の六十年を衰時とし、また三周度百八十年を合わせ、これを中で分けて二段とし、その初めの九十年を盛時の陽に配し、その後の九十年を衰時の陰に配し、この衰時の平均した度で国家再復の分度を立て、後六十年を経て全く旧復する時期とし、十年ごとに一節を立て、分度を改革して数を定め、規則を立て分度外の余財を生じ、衰えたものを復興し、廃したものを起し、百姓を慈しみ憐れむ必要な費用にあて、すみずみまで領内を旧に復する道を明らかにし、全部で三巻がそなわった。家老はこれを見て国家再興の基本を得たと、非常に喜んで感歎して止まなかった。ここで藩主に奉じた。君公はこれを熟覧して言われた。「二宮の深知は遠大というべきである。他国の盛衰を見ること、手のひらを指差すようであり、数百年を見る事は目の前のようである。国家を再興する道はこの三巻に全備している。これを得て本源とする時には衰国を再復することがどうして難しい事を憂えようか。」と嘆賞された。池田家老は君命を受け、すぐに中村に下って、群臣にこの三巻を示した。また国家再興の道を説明し事理を明らかにした。ここに諸役人の疑惑が始めてなくなって、先生が他国の盛衰を考察して再興の道を明らかにすることは、凡人の考えの及ぶ所ではないと驚嘆し、先生に依頼しようとする藩主の意志に服した。池田家老は多くの臣にこう言った。「先生の徳はこのようである。かつ良法であることもまたこのようである。この道を行って過誤が有るならば先生の不徳ではなく、用いるものの真心が足らないのである。もし遅滞して開始する時機を失うならば、この他どのような方法で累年の日ごろ抱いていた願いを遂げることができようか。先生はかつて言われた。『おおよそ事を成そうとして成就しないものは速やかであろうと欲して、一挙にその事業を遂げようとするためである。幾万の廃地を開こうとするにも一鍬から始め、幾百村を再復しようとするにも必ずまず一村から始める、一村が全く成ってその後にその二に及んで、順をもって十、百、千、万に至る。たとえ一歩を積んで千里の遠きに至るようなものだ。このために領内に選んで、まず一村を慈しみ憐れんで再興するべきである』と。さしあたりおのおのは思慮をめぐらし評議を尽して領内でいずれの村をもって先生に開業を求めようか。すぐにこれを選んで江戸に伝達しよう。」ここに多数で相談して言った。「山中郷の草野村をもって開業に当てよう。そもそも草野村というのは山中高山の間にあって、夏は冷気であり冬は最も寒い。だから三年の中一年は五穀が実らない。このために貧しい民が多く、戸数が減少し田畑は荒れはてて、極めて難村である。だからこの村を領内の再復の始めとするべきである。」と。すなわちこの相談の結果を江戸に伝達して、草野村に開業しようという事を先生に求めた。先生は熟慮して言われた。「そもそも仕法の道は、善を賞し不能を教えることを主とする。善人を挙げて非常に褒め、賞を行う時には不善者は皆善に化する。論語に言うではないか。『直（なお）きを挙げて枉（まが）れるを錯（お）く時は、枉（まが）れるものをして直からしむ』と。一村を風化するのもこの道を肝要とする。まして領内に選んで一番に仁の恵みを広くゆきわたらせ、これを安らかにし、いたわるということがどうして大賞でないことがあろうか。だから領内にすぐれたその地方の気風や風俗が共に善美で、郡中の模範とするべき村を選んで、第一に開業して大きな恵みを施す時は、四方の村は皆心が強く動かされ、発奮して自ら怠惰を改め、汚俗を洗って法令を守り農業に励まして奮い立つことは、たとえば一束のたきぎに、わずか一本のたきぎを打ち込む時は一束のたきぎのすべてがしまって堅固であるようなものだ。これがここに一をあげると全部があがるという道理である。水は高いところから低いところにくだることを順とする。善を勧める道は善を先に行うことを肝要とする。そうであるのに今、領内に惰農・貧村でまさった村をあげて第一に仁の恵みを広くゆきわたらせようとするのは前後を失しているではないか。その上、この村は城下を隔てる事七里、深山の中にあると聞く。たとえ数多く恵みを広くゆきわたらせ、年数を経過して旧復したとしても、領村はどうして藩主の恩が無量であることを見聞することができようか。私の道によって村を興そうとする時には、亡村であっても必ず旧復するであろう。ましてや貧村はなおさらである。どのような難しい村であっても開業を憂えることはない。善村を挙げる時は、その事は容易であって、その功績はきわめて速やかである。もし草野村を先にするならば他村の五、六村を挙げるよりその費用が多く、他村を風化する道を得ない。領村再復の成就に至っては、はるかに数十年の後れを取るであろう。この道理はもとから人の知ることができないことではない。そしてこの村に開業を求めるものは、私の方法を信じてこの道を慕うという誠心からではない。私はどうして道理にそむいた事を施行しようか。必ずこの方法の開業をとめよ。再び求めてはならない。」と非常にそのよくないことを論じた。家老はこの言葉を聞いて非常に驚き、この論を中村に伝達し、領内で中央の善い村を選んで再び、先生に求めることを計画した。後に役人が相談して言った。「領内の中央は小高郷である。同郷中で大井・塚原の両村が開業に最も適当であろう。大井村は貧村で人々の気風が非常に悪く怠惰な気風が極っている。二宮仕法でこの地方の気風を一変し人情の厚い民とする事ができれば、良法の効果があるとするべきだろう。また塚原村の廃田は海水が入ってどのような方法を施しても復興することが難しい。二宮がもしこれを開くことができれば仕法は役にたつというべきであろう。これを委任しその方法を試みるにこしたことはない。二宮が論ずるような、領内に数が少ない善良の村を恵み育てることは誰にでもその道をなし得よう。良法が役にたつか、どうしてその効果を知りえよう。依頼するに足りない。」ついに大井・塚原両村に開業することを求めた。家老はおもむろに先生の確かな議論を示したが服しない。やむをえずこの二村に仕法を開始する事を先生に求めた。先生はこれを承諾されたが開業されなかった。歳月が過ぎて、後しばしば求めたが公務で暇がないということでこれを辞した。中村の人情がまだ開業の時期ではないということを明らかに察して開始しないという深い思慮からであろうという。　富田高慶が思うに、先生は深遠の思慮をこらし　て中庸自然の分度を定められた。ここにおいて汚俗弊政を振興する基が立った。そしてそこから、流水が尽きないように財貨を生ずることとなった。国家における分度の役割は実に大きなものであって、これによって民衆を撫育することも、財貨を豊かにすることも、富強をいたすことも可能となる。先生の仕法立案の要点は常にここにあり、そして、変化に応じ、時宜を制する微妙な運用は一心にあった。けだし前賢の発明しなかったところであり、先生の独壇場である。政治行政の道において、その欠陥を補うところ、どうして僅少であると言えようか。

  2016年05月14日

• 平成二一年（二〇〇九）六月一六日読書会記録　会合のたびに記録すること、それを発信することの大切さ

  平成二一年（二〇〇九）六月一六日　○○センター○第１４回報徳記を読む会を開催した。巻の７の後半を原文と現代文を交互に輪読した。読書会前に会場に来て準備をしてると、○○が来て「参考資料」の製本テープでの製本を手伝う。二人で、先に資料集の内村鑑三の「代表的日本人」の一部を読む。「代表的日本人」内村鑑三　５　公共事業一般「尊徳の信念にもとづく、荒廃した下野地方３村の再興は成就しました。その評判が誰も疑えないほど確かになると、尊徳は、全国の諸大名により、たえずわずらわされる身となりました。例の無愛想な応対によって、尊徳は、そういう邪魔の入るのを退けましたが、尊徳の「信念のテスト」を通過する人たちも少なくありませんでした。その人々は誰もが、尊徳から賢明な相談と実際の援助の便を与えられました。尊徳の一生の間に、広汎な領地をかかえるおよそ一〇人の大名が、荒廃した自領の改良のために尊徳の力を借りました。同じく尊徳に助けられた村の数は数えきれないほどです。最晩年には、徳川幕府にも用いられるほど、尊徳の国家への貢献は重要になりました。しかし、尊徳の使命は、もともと内輪でしたから、特権階層の公的、社会的慣習にわずさわされることを好みませんでした。自分同様、貧しい労働者のなかに立ちまじっているときが、大満足にみえました。しかし不思議にも、賎しい生まれの、教養の乏しい小農の尊徳が、「上流階級」の人たちと付き合いながら、「真の貴人」のように振舞っていたのです。」ここのところを、稲盛和夫さんがその『生き方』でこう引用しています。「日々の仕事を精魂込めて一生懸命に行っていくことがもっとも大切で、それこそが、魂を磨き心を高めるための尊い「修行」となるのです。たとえば、二宮尊徳は生まれも育ちも貧しく、学問のない一介の農民でありながら、鋤一本、鍬一本を手に、朝は暗いうちから夜は天に星をいただくまで田畑に出て、ひたすら誠実、懸命に農作業に努め、働き続けました。そして、ただそれだけのことによって、疲弊した農村を、次々と豊かな村に変えていくという偉業を成し遂げました。その業績によってやがて徳川幕府に登用され、並み居る諸侯に交じって殿中へ招かれるまでになりますが、そのときの立ち居振る舞いは一片の作法も習ったわけではないにもかかわらず、真の貴人のごとく威厳に満ちて、神色さえ漂っていたといいます。つまり汗にまみれ、泥にまみれて働き続けた「田畑での精進」が、自分も意識しないうちに、おのずと彼の内面を深く耕し、人を陶冶し、心を研磨して、魂を高い次元へと練り上げていったのです。このように、一つのことに打ち込んできた人、一生懸命に働きつづけた人というのは、その日々の精進を通じて、おのずと魂が磨かれていき、厚みのある人格を形成していくものです。自分がなすべき仕事に没頭し、工夫をこらし、努力を重ねていく。それは与えられた今日という一日、いまという一瞬を大切に生きることにつながります。」また、伊那食品工業の塚越寛さんの『リストラなしの「年輪経営」』で「二宮尊徳の言葉に『遠きをはかる者は富み　近くをはかる者は貧す』というものがあります。二十五年ほど前になるでしょうか。「会社は永続することに価値がある」と考え始めた頃に、この言葉に出会いました。私は、はたと気がつきました。そうだ、会社を「いい会社」にして永続させるためには「遠きをはかる」ことだ。以来、「遠きをはかる」ことが、私の経営戦略となりました。」つまり、稲盛さんは「勤労によって魂を高い次元に高めることができる」ことを二宮尊徳から学び、塚越さんは「遠きをはかるものは富む」を経営戦略にすえ、松下幸之助は二宮尊徳の「江戸では水を売るのさえ商売になる」と考える若者の前向きの考え方を讃えた言葉に感銘を受けたことを述べている。二宮尊徳の一言でも本当に自分のものにしたならば、一生使っても使いきれないほどの効用・味わいがあるということかもしれません。○六時二〇分から輪読を開始する。【７】までが相馬仕法の続きである。【８】の印旛沼掘割見分については、参考資料を読む。「『さて先生様御仕法の儀、この時節がら、御府内にて専ら御噂ひろまり、・・・また御勘定奉行衆より勝三郎方へ、先生様御仕法の筋あい伺い』と尊徳宛書状にあるように、尊徳先生の幕府への登用は青木堰の独創的な工法で見せたような尊徳先生の土木技術を買われたんですね。今でいうと地方公務員が技術力で国家公務員に引き抜かれたようなものでしょうか。「二宮翁夜話」でも「およそ事業を成功しようと欲するならば、始めにその終りを詳細にさせておくべきだ。たとえば木を切るようなときは、まだ切らない前に、木の倒れるところを、詳細に定めなければ、倒れる時にあたって、どうにも仕方が無くなるものだ。だから私は印旛沼を事前調査した時も、事業完成後の見込み調査も、一度に実施しようといって、どのような異変が起こっても、失敗がない方法を工夫した。」とあるように、まず仁術により地域の人々を豊かにし人情篤くしてから工事に着手する事を提言するが、余りに迂遠だととりあげられない。尊徳先生は「速やかならんことを欲するなかれ。速やかならんことを欲すれば大事を乱る。」と遺言で言われたとおり確実に成功できると見極めて実行するから幕府の要求には合わない。内村は、印旛沼のところを詳しく掲出しているんですね。当時パナマ運河が賄賂事件などで停滞していたので欧米の読者の関心を引くと考えたんでしょう。「偉大なフランス人技師が、この日本人農夫の道徳的な知恵を、最初に少しでも持ち合わせていたらどうでしょうか。その六億の金を、事業そのものにすべて消費するかわりに、一部なりとも、『仁術』による人心の改良に投じていたら、どうでしょうか。そのときレセップスは、疑いもなく、別の運河の輝かしい成功を、一方の運河の不名誉な失敗で塗りつぶす目にはあいません。そうして自分の白髪に、二つの運河の成功の冠を戴いたでありましょう。」○予定より三〇分切り上げて懇親会場に行く。読書会後の懇親会も楽しみなのである。「私の亡くなった友人の木谷文弘に『薫平さんと健太郎さんに教わったこと』という私家版の本がありましてね。由布院の街づくりにおいて会合のたびに記録すること、それを発信することの大切さを繰返し強調しているんです。ですから、私も読書会を会報として記録するとともに参加者に発信し、またブログにも登載しているんです。「中谷健太郎さんはよくひとりごとのようにつぶやく。『問題はこれをいかに記録に残すかだ。今夜、みんなが話したことを記録にさえ残しておけば、俺たちができなくても、将来、誰かがやってくれる。いや記録に残すだけでは駄目だ。どのように残すかが問題だ。問題の提起だけでは駄目だ。どのように考えたのか。どのようにしたいのか。なぜなのか。そこが大切なんだ』健太郎さんは叫ぶ。『記録に残せ。みんなの想いを記録に残せ。記録に残さねば、そこで終る。記録に残して、それをみんなで、読み返しながら頑張っていけばいい。もしできなくても、記録を残しておけばいつか誰かがやってくれる』」これが木谷さんから教わった大事な事の一つでこの読書会の会報作成を通じてできるだけ実践していることです。」翌日○○から読書会の感想を頂いた。「昨日は江戸時代の農業に関心を持ちました。畑より田圃にした方が豊かになれる。それでは当時畑を田圃にするには具体にどういうことをするのかなと。きっと農業土木の世界だと思います。御殿場で見聞きして、水を引くことが重要と思いました。それから、百姓ひとりではできない。まして借金があったりしたら着手する気もおこらないだろうと。集団でやるにも中心となる人がいないとダメ。また仕掛け人がいないとダメ。彼には実証主義というか、合理主義というか、技術者としての米国的な実用主義を感じるとともに、百姓を主体的、自発的にさせる人間力にも感心しました。あと親に感謝するという原体験の話は納得できますね。」原体験の話とはこんな話だ。「二宮兵次郎から二宮尊親に宛てた手紙がある。兵次郎が幼い頃、祖父の三郎衛門から母よしと兄金次郎に係る話の聞書だった。「兄が十歳、私（友吉）が七歳の頃、曾我別所の川久保方で法事があり、供養に招かれた。父が病気のため、母が二人の子どもを連れて出かけた。お坊さんが来て読経をして、縁者が皆来合わせて焼香をした。法事も終わり本膳。他の皆には太兵衛の挨拶に従ってそれぞれ膳についたが、母には何の言葉がなく、台所で普段使っている薄汚れた膳で食事をさせた。母は食事を終えると墓参りをすますと、挨拶もそこそこに暇乞いして帰路についた。いくら貧乏でまともな着物でないからといって、実家の余りの仕打ちに不機嫌になって顔色も悪かった。兄はその心の内を察して母に問うた。「母さん、お加減が悪うございますか。」「お前は何事にも父さんや母さんの事をよく心配してくれるね。喜ばしい。何も悪いところはないよ。心配しなくて大丈夫だよ。」「それでも母さんのお顔の色が悪いですよ。母さん、今日、私には分らないことがございます。母さんは曾我へ参るときは、仏様にとって正客だとおっしゃったのに、他のお客様は和尚さま同様に本膳でお座敷でした。母さんは台所で普段使っているお膳でしたが、どういうわけでしょうか。」母は胸も張り裂けそうな思いから、顔を横にそむけ涙を流し言葉もなかった。「お前は子供なんだからそんなことは聞かなくてもいいよ」「私には分りませんからお教えください」「あれは私の身勝手で、父さんは病気だし、友吉は小さい。早く帰りたい。でも皆さんとご一緒だとうちへ帰るのが遅くなるからだよ。」「母さん、そうではありますまい。皆さんと随分違いました。私は曾我が悪いと思います。」母は返答に困って涙を流すばかり。兄はこれを見て謝った。すると母が「病気のお父さんのお耳に入れてはいけないよ」と念押しして私達兄弟にこう言い聞かせた。「二人ともよく聞いておくれ。父さんの病気がちは元はといえば、酒匂川の堤が破れて田地が流されてのこと。不幸が重なり、何の貯えもなく、貧乏して親類の世話になり、何事も心にかなわず、馬鹿にされている。これは親類が悪いのではない。こちらが悪い。人を恵むものなど世間には稀だ。母さんが生まれた里でも肩身が狭くて残念だけれども、これも不運で仕方がない。何もしらないお前達にまでこんなことを聞かせ、苦労させるのは親の恥だけれども、こういう困窮の家で親子となるのも何かの因縁だ。親の未熟と諦めておくれ。」母の言葉に兄も胸一杯になり、きっと唇に決意をこめて言った。「母さん、よく分かりました。父さん、母さんきっと長生きしてください。私が成人したらよく精出して働いて父さん母さんをきっと楽にして安心させます。」母はこの言葉に機嫌を直し二人の子どもの手をしっかり握り締めてから三人手をとって、快くうちへ帰った。」この「私が成人したらよく精出し働いて父さん母さんをきっと楽にして安心させます。」が二宮金次郎の原点でしょうね。金次郎の父母は幼くしてなくなる。「父さん母さんを楽にさせます」という誓いを、周りの困窮した人々に振り替えていったんでしょうね。金次郎のお母さんが『親子の因縁と諦めておくれ』と人を怨まない、自分の身にひきあてて考えるというのも、また立派ですねえ。この母ならこそでしょうねえ」

  2016年05月13日

• 平成二一年（二〇〇九）五月十五日読書会記録

  〈相馬仕法〉平成二一年（二〇〇九）五月十五日○会場は○○センターの会議室で、午後六時二〇分から開始する。開始時間が早いため参加者は三名。読み進むうち全員七名が揃う。○「報徳記巻の７」の前半の相馬仕法の続きについて原文と現代文を交互に輪読する。【１】 を読んだ後、参考資料の「二宮尊徳」武者小路実篤著の関連部分を読む。【２】先生相馬藩の分度を確立す【３】相馬領成田坪田両邑に良法を開業すを読んだ後、同じく「二宮尊徳の相馬仕法」岩崎敏夫及び「二宮金次郎の人生と思想」二宮康裕の関係部分を読む。一二～一四頁の「御仕法掛心得方大略」をその場で現代語訳して全文読む。「　　　　御仕法掛心得方大略　当藩内の荒地を起返し、困窮した民を恵み、村を建て直す仕法は、誠に富国・安民の大業である。殿様が窮りない大きな仁を布かせられ、百姓が安心して暮せる土地を拡充し、永久に衰廃の憂いが無いように、始めに終りを尽くした良法であるから、その恩恵に感動しない者があろうか。どのような荒地や貧窮でも、再復することは疑いのない。しかし、村々に臨んで仁恵を推し及ぼした面々の誠不誠により、人気の動静、一村の進退に係わるだけでなく、よい時は徳化が行われ、よくない時は仁恵を汚すことになり、百姓が安心して暮せる道を失ってしまう。誠に恐るべき至りである。これによって係の仰せを蒙った面々は、上下のため心力を尽し、仕法が成就するよう、一生懸命に忠誠を励むことは勿論、普段から少しも私意をはさまず、専ら公論を主とし、村々の年来の衰弊や困苦を除き、永安の道に至るよう、誠実に取扱うことが第一である。一身を正しくして民を正道に導き、旧来からの悪い風俗を洗い、素直で情にあつく誠実に至らせる事は、全く係の者の一誠心にある。だから普段互いに自分の善悪にくらく、人の善悪を論じ、自分をかえりみることに疎かであり、人を責めることに密であるのは、自分を修めることに心を用いないからである。どのように大きな知恵のある者でも、千慮の一失がある。愚かな者でも一つは取り得がある。長所があれば短所があるのは、万物自然の道理で賢者であっても免がれがたい。ましてそれ以下に至っては、なおさらである。それなのにとにかく人情の常は、一身の栄利を求め、自分の長所をほこって、人の短所をそしり、その過失をあげつらって、その善美をおおう類は、古今の通弊であり、もしこのような凡人のつまらない感情を懐いて、いにしえに復する永安の大道を挙げようとするならば、わずか一村であっても、民情は浮薄に流れて、怨みの情が起り、例えば手で大河をふせごうとするよりも難かしいだろう。だから人の善は小さくとも必ずこれを賞賛し、人の過失はこれをあげつらわず、ひそかに懇切に意見や教訓を加え、人の長所を貴び、その短所を憐れんで、これを補い、互いに我が身を顧みて、過ちを聞くことを喜びとし、誠意によって助けあい、大業を押し立て、上は殿の累年の憂慮を安らかにし、下は天民がその所を得、永久に上下が繁栄することを、常に心願とし、日夜力を尽くすならば、自然とその誠意が下々に至るまで貫通し、旧来の悪い風習や無頼の人情も、情にあつく誠実で仕事に勤める行いに改まって、興復の仕法を押し立てることであろう。このために心得について次のように調べて申しておく。一　仕法を実施する村々を引受けて出張する面々は、朝の回村を怠らず、村役人だけでなく、貧しい村民まで厚く仁恵をわきまえるように入念に諭し、第一に旧来の弊害を除いて、互いに信義を守り、村内むつまじく、専ら仕事に勤める、引き立てるように誠実に世話を加える事一　村に臨んでは、年来の衰弱したものを立て直し、永安の道を得させるよう取り扱うには、まず第一に、その村が何のためにこのように衰え廃れように陥ったのかと、その衰貧の根元を検討し、次には土地の善悪、それぞれの分限の大小を見定め、次には家ごとの勤勉・怠惰、得失を詳しく調べ、また行いの善悪・邪正を区別し、一村の事実を、すべて胸のうちにわきまえて、その後に衰廃した根元を除いて、素直で情にあつく誠実で、勤勉・倹約の道に導いて、一村があまねく立直るように、誠実の世話を加える事一　一村の進退、行いの善悪勤惰は村内にあるのではなく、引き立てる係の者の誠不誠によるということをしっかりと理解し、専ら民に先だって勤労を尽し、仁恕の行いを主とし、一村が安心して暮せる道に導く事一　村で孝行な人は勿論、全般に奇特な行いの有る時は、その次第をくわしく記録して申告すべき事一　村で心得違い者が有る場合は、丁寧に利害を説いて、改心の行いが立つように親切に取扱うべく、わずかに一応の道理を説いて聞かせても承服できないからといって、捨て置いては、誠心が感通するべき道を失うことから、再三反復丁寧に教示を加え、なお改心の行いが立たなければ、外の係の者に相談して、教え戒めてもらうよう頼む事一　村々の取直しのことは、実に大仁の仕法であるから、わずか一時の取り計いであっても、永久に安心して暮せるもとになるように深く十分に考えて取扱うべく、必ず一時の間に合わせ取計いに陥らないようにすることがきわめて重要である事一　多くの事を村内の者から申し立てる事は、とにかく自分を是とし、他を非とする人情が免れがたい事であるから、必ず一方の申し分を取って、直ちに道理を説いて聞かせたり又は取扱いなどしては、事実が相違するに及んで、民心を失ってしまうことから、何事によらず双方の是非をよくよく聞いた上で、教え戒めを下すべき事一　いわゆる物が等しくないことが物の情であり、村々の実情は同じではない。一物ごとにそれなりの自然の道がないわけではない。彼に是でこれに非なる事がある。これに是で彼に非なる事がある。ひとたびその処置が至当を失えば、永年の憂いを生じて改める事ができない。たとえ小事に似ても、取り扱わない前に仕法の良法の深理で、その当然の道を量って、問合せの上で取扱うべく、全体に自分一人の見解で取り計うことは、見合わせるべき事一　地方の工事を行う時は、永年の便利と成り手堅くできるように心を尽すべき事一　家を建築する場合は、専ら丈夫であることを主とし、無益の造作が無いように世話をすること。もっとも褒美として与える家の工事は奢りがましい装飾をしないよう、厳しく指図に及ぶべき事　ただし家の大小はその分限並びに本人が仕事に精出しているかどうかによるべき事一　地方工事の時には、多くの人足に先立って、朝早くから工事の場所へ詰めて指図し、夕方になり明日の手配を、それぞれ指図して、人足に後れて引き取るべき事一　村々の家を建築並びに地方の諸工事に至るまで、厚く世話を加え、工事中入用の物を大小調べて、工事ができれば、早速先形に基いて清書し、役所へ提出し、経理の者も少しも支払いを延引したり混雑しないように心掛けるべきこと。もっとも全体にわたる場合は、その都度々々延引すること無く調べるべき事。以上あらましの事だけ記し置いた。誠に仕法のことは、興国安民の大業で、係を仰せ付けられ勤めることは容易ではない。わずかに一民の取扱いも道理に違っては大仁の良法を汚すこととなり、藩内一体の人気の成行きに係わる事から、万事戦々恐々の心にて一言を下し、一歩を進退する場合も、誠忠の志を失わず、専ら仁徳を拡げ、天民永安の道を目標として、村々を扱うことが第一である。」「二宮尊徳は相馬に行っていなかったんですね。」と驚きの声があがる。「そう。高慶が尊徳先生の指導を手紙で仰ぎながら標準仕様書というべき日光仕法書を適用してしかも成功した。尊徳先生が直接指導していないにかかわらず成功した。だから相馬仕法によって報徳仕法は普遍的になったといえるのかもしれません。」会場を片付けて、八時半過ぎに読書会の全員で懇談しに行く。道々、「今度、相馬見学会を開催したものですよね。まだ案内してくれる方が現れないんですが・・・」懇親会場は蕎麦の高田屋。店員に「掘りごたつ式の部屋を用意しましたから」と奥の部屋に案内された。足が下ろせ個室になっていてゆったりと話せてよかった。「結局、地福さんが伝えたい事を話しているんだな。」「その通りです。富田高慶の母親が病気で、高慶は故郷の相馬に帰って母の介護につとめる。母の大小便の取り抱えも他の人にまかせず、高慶自ら介助する。あそこは感動しますね。」「江戸時代も介護の問題ってあったんだねえ。」と小宮。「とてもこんな母親を置いて江戸へ戻るわけにいかないというところへ、草野家老は高慶に厳しい叱責の手紙を送る。『お前は君の恩、父母の恩。師の恩のいずれを大事と思うのか。二宮先生に随身しているのも、忠義一筋から起こったことではないか。師の難儀と母の難儀とみかけて、どちらを重いと考えるのか。師恩を重いとするときには、忠義もたち、孝行の道も立つのではないのか。三つのうちどれをとるのか。初め相馬藩を立て直したいと念願した初めの一念は、忠義のために、両親の情愛を断ち切って、はるばる江戸に勉強にしいったのではないか。その初めに立ち帰って、すぐに江戸に出て、先生へ奉仕をすることこそが本当ではないのか。』この教戒に情愛を捨てて江戸に上ったのです。」「母親がそんな状態なのに見棄てるようにしてよかったのかな」「相馬藩に報徳仕法を導入できるかどうかの瀬戸際にたっていたのです。相馬仕法の根本となる分度を確立するにあたって、経理の専門家俊助と相馬仕法の実行の中心者となる富田高慶が江戸にあって尊徳先生をお手伝いしなければ回っていかない、ところが俊助は持病で、高慶は母の介護で江戸に出れない。草野家老もじりじりと待っていたが、ついに断腸の思いで江戸に早く出るよう催促したんでしょうね。」「そもそも高慶が尊徳先生に弟子入りするについても、草野家老が口ぞえしてる。『今般、不思議のことにて、富田久助が膝下に随って、かねて行われている徳化の片端をも伺い、教諭にもあずかって、相馬藩の地を開くもととなれば』と富田久助をよろしくお願いしますと手紙を出している。つまり、富田の入門は相馬藩の意向に沿ったものだった。草野家老と富田高慶はひんぱんに手紙をやりとりし、富田を通して何度も相馬へ尊徳先生を招こうするが『なかなか容易に許されない』草野は、郡代の一条を桜町陣屋に派遣して直接荒れた村々の建て直しについての意見を求めるが、尊徳先生は面会すら許されない。そうしているうちに尊徳先生は幕臣に登用される。そこで諸藩・諸家の仕法を辞退される。各藩は困って老中水野忠邦に仕法の継続を求める。このとき、相馬藩は仕法を開始していないにもかかわらず、老中に仕法を書面で求め、『書面の趣きの教示については相対で頼むのは苦しからず』と公認される。ここに二宮先生が直接の縁もゆかりもない相馬藩に仕法を開業することが可能になったわけです。そこで尊徳先生は分度を設定するため年貢などの載った帳簿の提出を求める。そういう相馬仕法がぐんと進みかけていた大事な時期だったからこそ、草野も心で涙を流しながらも厳しく母への情愛を断って師恩に報いるように厳しい言葉をかけたんでしょうね。この草野という人はふところの深い人ですね。手紙にも富田に示す深い情愛が感じられる。だから富田高慶も『報徳記』で草野のことを言葉の限り、その忠臣ぶりをほめたたえているんですね。」読書会も八合目を超え大詰めだ。懇親会も楽しく充実した会合となった。

  2016年05月13日

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  高知県のいの町立図書館が「鈴木藤三郎の米欧旅行日記」「報徳記を読む第３集」を蔵書とし７件所蔵館となった、感謝！

  平成28年5月13日現在 「報徳記を読む第３集－　報徳は国を興し民を安んずる大業である」（2016年4月発行） 蔵書図書館一覧　全２７件 国立国会図書館　１図書館   県立図書館　４図書館 東京都立図書館　山形県立図書館　富山県立図書館　徳島県立図書館   市区町村立図書館　１７図書館 江別市　根室市　八戸市　五戸町　石巻市　五泉市　御殿場市　菊川市　羽咋市　あわら市 袋井市　下田市　三田市　松江市　いの町　三好市　小林市　   大学図書館　５図書館 北海道教育大学付属図書館　桐蔭横浜大学　聖隷クリストファー大学　敬和学園大学　高知工科大学   平成28年5月13日 補注　鈴木藤三郎の米欧旅行日記 全３０図書館 国立国会図書館 都道府県立図書館　４図書館　 東京都立図書館　富山県立図書館　静岡県立図書館　徳島県立図書館　   市区町村立図書館　１２図書館 帯広市　江別市　五戸町　八戸市　下田市　三島市　御殿場市　袋井市　掛川市　森町　羽咋市　いの町   大学図書館　１４図書館 東京大学総合図書館　東京大学経済図書館　東北大学　宇都宮大学　福井大学　愛媛大学　北海道教育大学付属図書館　敬和学園大学　横浜桐蔭大学　 西南学院大学　日本大学生物資源科学部　小樽商科大学　東京農業大学オホーツク校　高知工科大学  仁淀川こいのぼり いの町波川の仁淀川で町特産の紙で作ったこいのぼりを水中に泳がせる催し「紙のこいのぼり」が開かれている。５日まで。　町や町商工会などでつくる実行委員会が町特産の紙をＰＲしようと１９９５年から毎年実施している。　こいのぼりは、水に溶けない特殊な紙でできており、塗料で色とりどりの模様が描かれ、流されないよう重りで川底に固定している。１～７メートルの３００匹のこいのぼりが用意され、来場者は近くの仁淀川橋や周囲の土手沿いから、優雅に水中を泳ぐこいのぼりを眺めたり、写真を撮ったりして楽しんでいた。　家族４人で観光に訪れた大阪府堺市の主婦金田郁子さん（４４）は「毎年この季節はこいのぼりのイベントに出かけているが、水中のこいのぼりは初めて。本物のコイが泳いでいるようで子どもも喜んでいるし、いい思い出になりました」と笑顔で話していた。2016年05月05日

  2016年05月13日

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  根室市立図書館が「報徳記を読む第２集」「報徳記を読む第３集」「広井勇」を蔵書とし、６件所蔵館となった！感謝！！

  根室市立図書館６件 1 報徳記を読む　第３集 報徳は国を興し民を安んずる大業である　 ：二宮尊徳の会 2016.03157 ﾎｳ 3 2 二宮金次郎の対話と手紙　第一　小田原編（少年・青年） 中学生からお年寄りまでよくわかる　 ：二宮尊徳の会 2015.05289 ﾆﾉ 3 報徳記を読む　第２集 報徳は精神変革である　 ：二宮尊徳の会 2014.11157 ﾎｳ 2 4 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集 内村鑑三　神と共なる闘い―不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」　 ：二宮尊徳の会 2014.10289 ﾎﾞｰ 5 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士－紳士の工学の系譜－　 ：二宮尊徳の会 2014.07H 289 ﾎﾞｰ 6 ボーイズ・ビー・アンビシャス ≪クラーク精神≫＆札幌農学校の三人組（宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造）と広井勇　 ：二宮尊徳の会 2013.03H 289 ﾎﾞｰ根室市観光協会のマスコットキャラクター「眠郎」の着ぐるみ根室市観光協会のマスコットキャラクター「眠郎」の着ぐるみ　北海道・根室市観光協会（小林茂会長）の公認マスコットキャラクター「眠郎（ねむろう）」の着ぐるみが完成し、このほどお披露目された。市内のイベントなどで、観光ＰＲの一翼を担う。＜原案の絵も＞描いた高校生は「ふなっしーに負けず羽ばたいて」＜候補作の中で断トツ人気だった＞　眠郎は、サンマや花咲ガニ、コンブなど根室の海の幸が腹のポケットに入ったシマフクロウという設定。公募３５２点の中から総選挙で選ばれた高岩凜（りん）さん（１５）＝根室高１年、当時市立啓雲中３年＝の原案を「できるだけ忠実に」再現した。丸みを表現するため「バルーンタイプ」と呼ばれる着ぐるみを採用し、送風機で体全体をふくらませている。制作費は約１００万円。公開の場では、さっそく羽をばたつかせたり、体を深く沈めたりと愛くるしいしぐさを見せた。　本格デビューは９月の「根室かに祭り」の予定だが、同協会の永沢大吾さん（３７）は「その前でも、呼ばれれば行く。今はまだ無言だが、これから性格付けをしてしゃべらせたい」と話していた。【本間浩昭】

  2016年05月13日

• 大夫しょうようとして先生の確論を示すといえども服せず

  大夫(たいふ)従容(しようよう)として先(せん)生(せい)の確論(かくろん)を示(しめ)すといへども服(ふく)せず。已(や)むを得(え)ずして此(こ)の二邑(いふ)に発業(はつげふ)の事(こと)を先(せん)生(せい)に請(こ)ふ。先(せん)生(せい)之(これ)を諾(だく)すといへども開業(かいげふ)せず。歳月(さいげつ)を送(おく)りたり。後(のち)屡々(しばしば)請(こ)ふといへども公務(こうむ)暇(いとま)あらざるを以(もつ)て之(これ)を辞(じ)せり。中村(なかむら)の人情(にんじやう)未(いま)だ開業(かいげふ)の時期(じき)にあらざることを明察(めいさつ)して発(はつ)せざるの深慮(しんりよ)なるべしと云(い)ふ。 （原文漢文）高慶(こうけい)曰(いわ)く、先生(せんせい)深思遠慮(しんしえんりよ)以(もつ)て中庸(ちゆうよう)自然(しぜん)之(の)分度(ぶんど)を定(さだ)む。是(ここ)に於(おい)て頽俗(たいぞく)を振(ふる)ひ弊政(へいせい)を擧(あぐ)る之(の)基(もと)ゐ立(た)つ。而(しか)して其(そ)の財(ざい)を生(しやう)ずる譬(たと)へば流水(りうすゐ)の竭(つく)る無(な)きが如(ごと)し。大(おおい)なるかな、分度(ぶんど)の國(くに)に於(おけ)るや民庶(みんしよ)撫(ぶ)す可(べ)く貨財(かざい)豊(ゆたか)にす可(べ)く富(ふ)強(きょう)致(いた)す可(べ)し。先生法(ほう)を立(た)つるの要(よう)常(つね)に此(ここ)に在(あ)り。變(へん)に應(おう)じ宜(よろし)きを制(せい)するの妙(みよう)一心(しん)に存(そん)す。蓋(けだ)し前賢(ぜんけん)の未(いま)だ發(はつ)せざる所(ところ)にして先生の獨(どく)する所(ところ)なり。其(そ)の裁成輔相(さいせいほそう)の道(みち)に於(お)ける豈(あに)に之(これ)を少補(せうほ)と曰(い)はん哉(や)。

  2016年05月13日

• 先生熟慮して曰く、それ仕法の道は善を賞し不能を教えるを以て主とせり。

  先(せん)生(せい)熟慮(じゆくりよ)して曰(いは)く、夫(そ)れ仕法(しはふ)の道(みち)は善(ぜん)を賞(しやう)し不能(ふのう)を教(をし)ふるを以(もつ)て主(しゆ)とせり。善人(ぜんにん)を挙(あ)げて大(おほ)いに賞(しやう)を行(おこな)ふ時(とき)は不(ふ)善(ぜん)者(しや)皆(みな)善(ぜん)に化(くわ)す。語(ご)に言(い)はずや、直(なほ)きを挙(あ)げて枉(まが)れるを錯(お)く時(とき)は、枉(まが)れるものをして直(なほ)からしむと。一邑(いふ)を風化(ふうくわ)するも此(こ)の道(みち)を要(えう)とせり。況(いは)んや領中(りやうちゆう)に選(えら)びて一番(ばん)に仁沢(じんたく)を布(し)き、之(これ)を安撫(あんぶ)するは豈(あに)大賞(たいしやう)にあらずや。故(ゆゑ)に領中(りやうちゆう)に勝(すぐ)れたる人気(にんき)風俗(ふうぞく)共(とも)に善美(ぜんび)にして、郡中(ぐんちゆう)の亀鑑(きかん)とすべき邑(むら)を選(えら)み、第(だい)一に開業(かいげふ)して阜大(ふだい)の恵(めぐ)みを施(ほどこ)す時(とき)は、四方(ほう)の邑(むら)皆(みな)感発(かんぱつ)して自(みづ)から怠惰(たいだ)を改(あらた)め、汚俗(をぞく)を洗(あら)ひ法度(はつと)を守(まも)り農(のう)に勧(すす)むこと、譬(たと)えば一束(そく)の薪(たきぎ)に僅(わづ)かに一本(ほん)の薪(たきぎ)を打(う)ち込(こ)む時(とき)は一束(そく)の薪(たきぎ)悉(ことごと)くしまり堅固(けんご)なるが如(ごと)し。是(こ)れ斯(ここ)に一を挙(あ)げれば皆(みな)挙(あ)がるの道理(だうり)なり。水(みづ)は高(たか)きより卑(ひく)きに下(くだ)るを以(もつ)て順(じゆん)なりとす。勧善(くわんぜん)の道(みち)は善(ぜん)を先(さき)んずるを以(もつ)て要(えう)とす。然(しか)るに今(いま)領中(りやうちゆう)に勝(すぐ)れたる惰農貧村(だのうひんそん)を挙(あ)げて第(だい)一に仁沢(じんたく)を布(し)かんとするは前後(ぜんご)を失(しつ)するにあらずや。且(かつ)聞(き)く此(こ)の邑(むら)城下(じやうか)を隔(へだつ)る事(こと)七里(り)深山(しんざん)の中(なか)にありと。僻令(たとひ)許多(きよた)の恩沢(おんたく)を布(し)き、年数(ねんすう)を経(へ)て旧復(きうふく)すといへども、領邑(りやういふ)何(なん)ぞ君恩(くんおん)の無量(むりやう)なるを見聞(けんぶん)することを得(え)んや。我(わ)が道(みち)を以(もつ)て邑(むら)を興(おこ)さんには、亡村(ぼうそん)といへども必(かなら)ず旧復(きうふく)すべし。況(いは)んや貧村(ひんそん)をや。何(いづ)れの難村(なんそん)といへども開業(かいげふ)を憂(うれ)ふるにはあらず。蓋(けだ)し善邑(ぜんいふ)を挙(あ)ぐる時(とき)は、其(そ)の事(こと)は易(やす)くして其(そ)の功(こう)は至(いた)つて速(すみや)かなり。若(も)し草野村(くさのむら)を先(さき)とせば他邑(たいふ)の五六邑(いふ)を挙(あ)ぐるより其(そ)の用財(ようざい)多(おほ)くして、他村(たそん)風化(ふうくわ)の道(みち)を得(え)ず。領邑(りやういふ)再復(さいふく)の成就(じやうじゆ)に至(いた)りては頗(すこぶ)る数(すう)十年(ねん)の後(おく)れを取(と)るべし。此(こ)の理(り)素(もと)より人(ひと)の知(し)るあたはざるにあらず。然(しか)して此(こ)の邑(むら)に開業(かいげふ)を求(もと)めるものは、方法(ほうほふ)を信(しん)じ此(こ)の道(みち)を慕(した)ふの誠心(せいしん)にあらず。我(われ)何(なん)ぞ不順(ふじゆん)の事(こと)を施(ほどこ)さんや。必(かなら)ず方法(ほうほふ)の開業(かいげふ)を止(と)め、再(ふたた)び請(こ)ふことなかれと大(おほ)いに其(そ)の不可(ふか)なることを論(ろん)ず。大夫(たいふ)此(こ)の言(げん)を聞(き)き愕然(がくぜん)として驚(おどろ)き、此(こ)の論(ろん)を以(もつ)て中村(なかむら)に達(たつ)し、領中(りやうちゆう)に於(おい)て中央(ちゆうあふ)の善邑(ぜんいふ)を選(えら)び、再(ふたた)び先(せん)生(せい)に請(こ)はんことを計(はか)れり。後(のち)有司(いうし)議(ぎ)して曰(いは)く、領中(りやうちゆう)の中央(ちゆうあふ)は小高郷(こたかがう)なり。同郷中(どうがうちゆう)に於(おい)て大井(おほゐ)塚原(つかはら)の両(りやう)邑(いふ)開業(かいげふ)に至当(したう)なるべし。大井(おほゐ)は貧村(ひんそん)にして人気(にんき)甚(はなは)だ悪(あ)しく惰風(だふう)極(きはま)れり。二宮(にのみや)仕法(しはふ)を以(もつ)て此(こ)の人気(にんき)を一変(いつぺん)し淳厚(じゆんこう)の民(たみ)となす事(こと)を得(え)ば、良法(りやうはふ)の験(けん)ありとすべし。又(また)塚原村(つかはらむら)の廃田(はいでん)は海水(かいすゐ)入(い)りて如何(いか)なる術(じゆつ)を施(ほどこ)すといふとも興(おこ)し難(がた)し。二宮(にのみや)若(も)し此(こ)れを開(ひら)くことを得(え)ば仕法(しはふ)の益(えき)ありといふべし。之(これ)を委(ゐ)して其(そ)の術(じゆつ)を試(こころ)みんには如(し)かず。彼(かれ)の論(ろん)ずるところの如(ごと)く領中(りやうちゆう)に希(まれ)なる善良(ぜんりやう)の村(むら)を撫育(ぶいく)せんことは誰(たれ)か其(そ)の道(みち)を為(な)し得(え)ざらんや。良法(りやうほう)の益(えき)何(なに)を以(もつ)てか験(けん)とせん。依頼(いらい)するに足(た)らざるなりと。遂(つひ)に大井(おほゐ)塚原(つかはら)両邑(りやういふ)に開業(かいげふ)せんことを求(もと)む。

  2016年05月13日

• 大夫これを見て、国家再興の基本を得たりと大いに喜び感嘆やまず

  大夫(たいふ)これを見(み)て、国家(こくか)再興(さいこう)の基本(きほん)を得(え)たりと大(おほ)いに悦(よろこ)び感歎(かんたん)止(や)まず。是(これ)に於(おい)て君(きみ)に奉(ほう)ず。君公(くんこう)之(これ)を熟覧(じゆくらん)して曰(いは)く、二宮(にのみや)の深(しん)知(ち)遠(ゑん)大(だい)といふべし。他邦(たほう)の盛衰(せいすゐ)を見(み)ること掌(たなごころ)を指(さ)すが如(ごと)く数(すう)百歳(さい)を見(み)る事(こと)目前(もくぜん)の如(ごと)し。国家(こくか)再興(さいこう)の道(みち)此(こ)の三巻(くわん)に全備(ぜんび)せり。之(これ)を得(もつ)て本源(ほんげん)となす時(とき)は衰国(すゐこく)を再復(さいふく)する何(なん)ぞ其(そ)れ難(かた)き事(こと)を憂(うれへ)んやと歎賞(たんしやう)し玉(たま)ふ。池田(いけだ)大夫(たいふ)君命(くんめい)を受(う)け速(すみや)かに中村(なかむら)に下(くだ)り、群臣(ぐんしん)に示(しめ)すに此(こ)の三巻(くわん)を以(もつ)てし、且(かつ)国家(こくか)興復(こうふく)の道(みち)を弁明(べんめい)す。是(これ)に於(おい)て諸有司(しよいうし)の疑惑(ぎわく)始(はじ)めて散(さん)じ、先(せん)生(せい)他邦(たほう)の盛衰(せいすゐ)を察(さつ)し再興(さいこう)の道(みち)を明(あきら)かにすること、凡慮(ぼんりよ)の及(およ)ぶ所(ところ)に非(あら)ずと驚(きやう)歎(たん)し、先(せん)生(せい)に依頼(いらい)せんとし玉(たま)ふ君意(くんい)に服(ふく)せり。大夫(たいふ)衆臣(しゆうしん)に謂(い)ひて曰(いは)く、先(せん)生(せい)の徳(とく)此(こ)の如(ごと)し。且(かつ)良法(りやうほう)たることも亦(また)是(こ)の如(ごと)し。此(こ)の道(みち)を行(おこな)つて過誤(くわご)有(あ)らば先(せん)生(せい)の不徳(ふとく)には非(あら)ず。用(もち)うるものゝ丹誠(たんせい)足(た)らざるなり。若(も)し遅滞(ちたい)して発機(ぱつき)を失(うしな)はゞ、此(こ)の他(た)何(なに)の術(じゆつ)を以(もつ)て累年(るゐねん)の素願(そぐわん)を遂(と)げんや。先(せん)生(せい)曽(かつ)て曰(いは)く、凡(およ)そ事(こと)を成(な)さんとして成就(じやうじゆ)せざるものは速(すみや)かなることを欲(ほつ)し、一挙(きよ)に其(そ)の業(げふ)を遂(と)げんとするが故(ゆゑ)なり。幾(いく)万の廃地(はいち)を開(ひら)かんとするも一鍬(しう)より始(はじ)め、幾(いく)百邑(いふ)を再復(さいふく)せんとするも必(かなら)ず先(ま)づ一邑(いふ)より始(はじ)む、一邑(いふ)全(まつた)く成(な)りて然(しか)る後(のち)其(そ)の二に及(およ)び、順(じゆん)を以(もつ)て十百千万に至(いた)る。譬(たと)へば一歩(ぽ)を積(つ)みて千里(り)の遠(とほ)きに至(いた)るが如(ごと)し。是(こ)の故(ゆゑ)に領中(りやうちゆう)に撰(えら)びて先(ま)づ一邑(いふ)を撫恤(ぶじゆつ)再興(さいこう)すべしと。目今(もくこん)各々(おのおの)思慮(しりよ)を廻(めぐ)らし評議(ひやうぎ)を尽(つく)し領中(りやうちゆう)何(いづ)れの邑(むら)を以(もつ)てか先(せん)生(せい)に開業(かいげふ)を請(こ)はん。速(すみや)かに之(これ)を撰(えら)びて江都(かうと)に達(たつ)すべしと云(い)ふ。 是(こゝ)に於(おい)て衆議(しゆうぎ)して曰(いは)く、山中郷(やまなかがう)草野村(くさのむら)を以(もつ)て開業(かいげふ)に当(あ)てん。夫(そ)れ草野村(くさのむら)なるものは山中(さんちゆう)高山(こうざん)の間(あひだ)にあり、夏(なつ)は冷気(れいき)にして冬(ふゆ)は最(もつと)も寒(さむ)し。故(ゆゑ)に三年(ねん)の中(うち)一年(ねん)は五穀(こく)実(みの)らず。是(これ)を以(もつ)て貧民(ひんみん)多(おほ)く、戸数(こすう)減少(げんせう)田圃(でんぼ)荒蕪(くわうぶ)し極(きは)めて難村(なんそん)なり。故(ゆゑ)に此(こ)の邑(むら)を以(もつ)て領(りやう)中(ちゆう)再復(さいふく)の始(はじめ)となすべしと。即(すなは)ち此(こ)の議(ぎ)を以(もっ)て東都(とうと)に達(たつ)し、草野村(くさのむら)に開業(かいげふ)せん事(こと)を先(せん)生(せい)に請(こ)ふ。

  2016年05月13日

• 今治市立図書館が「広井勇と青山士」を蔵書とし、３件所蔵館となった、感謝！

  今治市立図書館1 表紙ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集二宮尊徳の会 -- ２０１４．８2 表紙ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集二宮尊徳の会 -- ２０１４．７3 表紙ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集二宮尊徳の会 -- ２０１４．２あぁ懐かしの昭和　玉川近代美術館・６月１９日まで2016年05月12日(木)愛媛県今治市玉川町大野の玉川近代美術館で「なつかしの昭和レトロ展」が開かれている。昔の写真や家電など約４５０点が並び来場者はタイムスリップ気分を味わっている。６月１９日まで。 　国の経済や国民生活が向上しエネルギーに満ちていた昭和３０～４０年代をテーマに、当時の暮らしぶりをうかがえる品々を展示。 　大勢の人々でにぎわう唐子浜パークや、市内を走っていたボンネットバスなど身近な風景写真が並び、当時のヒット曲が収録されたレコードは手に取ることができる。 　ちゃぶ台や白黒テレビが置かれたお茶の間と木製の机が並ぶ学校を再現したコーナーは撮影可能で、来場者は「こんなんあったね」などと会話に花を咲かせていた。

  2016年05月12日

• 観音寺市立図書館が「広井勇と青山士」を蔵書とし、2件所蔵館となった！感謝！

  観音寺市立図書館２件1 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集　内村鑑三　神と共なる闘い 二宮尊徳の会 201408 281 一般図書　　　　　　2 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集　札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士 二宮尊徳の会 201407 281 一般図書ユニ・チャーム子会社、香川・観音寺市の工場増設　55億円投じ 2016/4/19　ユニ・チャームプロダクツ（愛媛県四国中央市）は香川県観音寺市にある四国工場中央製造所を増設する。約55億円を投資し、主力製品のベビー用紙おむつの生産設備や倉庫を増やす。2017年７月の稼働を目指す。　既存の２階建ての建屋に合わせる形で、増設部分は２階建てで延べ床2171平方メートルとする。紙おむつ「ムーニー」や「マミーポコ」を生産する。33人の新規雇用を計画している。　同社はユニ・チャームの製造子会社。四国のほかに静岡、福島にも工場がある。インバウンド（訪日外国人）の増加などによる需要拡大を見込み、生産体制を強化する。　今回の設備増設について、香川県は企業誘致助成金の助成対象に指定した。５億円を上限に支援する。 平成28年５月１２日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 : 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士（2014年7月発行）蔵書図書館一覧　全２６２図書館国立国会図書館　１　都道府県立図書館　４０図書館北海道　青森県　秋田県　岩手県　宮城県　山形県 福島県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　東京都千葉県　神奈川県　埼玉県　新潟県　静岡県　富山県　愛知県　岐阜県　三重県　石川県　福井県　京都府　和歌山県　島根県　兵庫県 岡山県　広島県　徳島県　香川県　高知県　福岡県　大分県　長崎県　佐賀県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１６０図書館札幌市　岩見沢市　函館市　小樽市　恵庭市　帯広市　砂川市　江別市　網走市　釧路市　市立富良野　北斗市　旭川市　苫小牧市　北広島市　登別市　北見市　京極町　様似町　栗山町　佐呂間町　別海町　音更町　小清水町　比布町　新冠町　湧別町　浦幌町　八雲町　厚岸町　十和田市　八戸市　二戸市　五戸町　盛岡市　奥州市　遠野市　釜石市　花巻市　雫石町　三春町　大槌町　石巻市　大船渡市　金ケ崎町　大槌町　相馬市　会津若松市　南会津町　いわき市　喜多方市　本宮市　郡山市　新地町　加美町　日光市　那須烏山市　真岡市　鹿沼市　ひたちなか市　八千代町　館林市 渋川市　新潟市　長岡市　五泉市立　三条市　新発田市　燕市立分水　南魚沼市　那須烏山市　鹿沼市　さいたま市　鎌ヶ谷市　所沢市　市原市　足立区　横浜市　秦野市　厚木市　相模原市　藤沢市　茅ヶ崎市　小田原市　伊勢原市　葉山町　松田町　二宮町　浜松市　湖西市　磐田市　袋井市　掛川市　菊川市　御殿場市　三島市　森町図書館　豊田市　安城市　岡崎市　半田市　富山市　黒部市　滑川市　砺波市　金沢市　羽咋市　加賀市　あわら市　大野市　南丹市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　岩国市　丸亀市　観音寺市　松江市　高知市　土佐市　宿毛市　四万十市　南国市　いの町　三好市　長崎市　佐賀市　臼杵市　玉名市　上天草市　人吉市　宮崎市　都城市　えびの市　小林市　日南市　大崎市　根占図書館　与論町　薩摩川内市　姶良市　霧島市　指宿市　日置市　大学図書館　６４図書館　東京大学　京都大学 北海道大学　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　大分大学　鹿児島大学 北海道科学大学　小樽商科大学　室蘭工業大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　鹿児島純心女子大学 鹿児島純心女子短期大学 鹿児島県立短期大学　北星学園大学　敬和学園大学　玉川大学 青山学院大学　聖隷クリストファー大学　金沢学院大学　東京農業大学 東京農業大学オホーツク校　東洋大学 法政大学　高崎経済大学 関西国際大学　拓殖大学　早稲田大学　水産大学校 國學院大學　立命館大学　獨協大学　駒澤大学　静岡産業大学　武庫女子大学　関東学院大学　京都工芸繊維大学　東北福祉大学　沖縄国際大学　獨協大学　活水女子大学　首都大学　高知工科大学　札幌大谷大学　酪農学園大学　西南学院大学　静岡理工科大学　大倉山精神文化研究所　　　　

  2016年05月12日

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  帯広市立図書館が「補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』」とし、11件所蔵館となった、感謝！

  1 補注　鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 明治２９年（１８９６）７月２４日～同３０年（１８９７）５月８日　 鈴木　藤三郎 ：二宮尊徳の会 2016.04一般書２ 二宮金次郎の対話と手紙　第一 中学生からお年寄りまでよくわかる　 二宮尊徳の会 2015.02一般書3 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者　鈴木藤三郎 ：二宮尊徳の会 2014.12一般書4 報徳記を読む　第２集 『報徳記』巻の二、『報徳論』（『報徳要典』準拠全ルビ）、報徳本教・青木村治蹟　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.11一般書5 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集 内村鑑三　神と共なる闘い　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.08一般書6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集 紳士（ジェントルマン）の工学の系譜　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.07一般書7 報徳記を読む　第１集 『報徳要典』準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集　 ：二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.03一般書8 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第３集 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2014.02一般書9 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米欧留学篇 米国留学中の内村鑑三の日記と手紙　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2013.10一般書10 ボーイズ・ビー・アンビシャス 《クラーク精神》＆札幌農学校の三人組（宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造）と広井勇　 二宮尊徳の会 貸出禁止 2013.03一般書11 報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎の一生　 二宮尊徳の会 2011.09一般書篠山紀信展　開幕　時代切り取る１１２点　帯広美術館2016年4月16日日本を代表する写真家篠山紀信氏の作品を集めた「篠山紀信展　写真力　ＴＨＥ　ＰＥＯＰＬＥ　ｂｙ　ＫＩＳＨＩＮ」（道立帯広美術館、帯広市、帯広市教委、ＮＰＯ十勝文化会議、同展実行委員会、読売新聞社、美術館連絡協議会、十勝毎日新聞社主催）が１６日、道立帯広美術館で開幕した。にぎわいを見せる篠山紀信展会場２０１２年の熊本を皮切りに、これまでに延べ６０万人を動員している全国巡回展。三島由紀夫、山口百恵、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、池田町出身の吉田美和ら著名人の写真をはじめ、東日本大震災被災者の肖像など、篠山氏がその時代ごとに撮り続けてきた１１２点が並ぶ。　初日は午前９時、関係者約１５０人が出席して開会式が行われ、篠山氏が「美術館の空間が持つ力と写真の持つ力がぶつかり合って生まれる力を体験してほしい」とあいさつした。テープカットでは篠山氏と石堂普之同館館長、八鍬祐子市教委教育長、林光繁十勝毎日新聞社会長・主筆（ＮＰＯ十勝文化会議理事長）、帯広南商業高校写真部長の飯田琴音さん、帯広畜産大写真サークルの三浦華織さん、市内の写真愛好家大井雪絵さんの７人がはさみを入れ、開幕を祝った。　開場とともに来場者が詰め掛け、時代を切り取った篠山氏の代表作に見入った。６月２６日まで。午前９時半～午後５時（展示室への入場は午後４時半まで）。月曜日休館。

  2016年05月12日

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  丸亀市立図書館が「広井勇と青山士」を蔵書とし４件所蔵館となった！感謝！

  丸亀市立図書館1 図書: 中学生からお年寄りまでよくわかる二宮金次郎の対話と手紙　第一　小田原編（少年・青 二宮尊徳の会 -- 2015/052 図書: ボーイズ・ビー・アンビシャス　第５集 二宮尊徳の会 -- 2014/083 図書: ボーイズ・ビー・アンビシャス　第４集 二宮尊徳の会 -- 2014/074 図書: ボーイズ・ビー・アンビシャス新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　第３集 二宮尊徳の会 -- 2014/02 平成28年５月１２日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 : 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士（2014年7月発行）蔵書図書館一覧　全２６１図書館国立国会図書館　１　都道府県立図書館　４０図書館北海道　青森県　秋田県　岩手県　宮城県　山形県 福島県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　東京都千葉県　神奈川県　埼玉県　新潟県　静岡県　富山県　愛知県　岐阜県　三重県　石川県　福井県　京都府　和歌山県　島根県　兵庫県 岡山県　広島県　徳島県　香川県　高知県　福岡県　大分県　長崎県　佐賀県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１５９図書館札幌市　岩見沢市　函館市　小樽市　恵庭市　帯広市　砂川市　江別市　網走市　釧路市　市立富良野　北斗市　旭川市　苫小牧市　北広島市　登別市　北見市　京極町　様似町　栗山町　佐呂間町　別海町　音更町　小清水町　比布町　新冠町　湧別町　浦幌町　八雲町　厚岸町　十和田市　八戸市　二戸市　五戸町　盛岡市　奥州市　遠野市　釜石市　花巻市　雫石町　三春町　大槌町　石巻市　大船渡市　金ケ崎町　大槌町　相馬市　会津若松市　南会津町　いわき市　喜多方市　本宮市　郡山市　新地町　加美町　日光市　那須烏山市　真岡市　鹿沼市　ひたちなか市　八千代町　館林市 渋川市　新潟市　長岡市　五泉市立　三条市　新発田市　燕市立分水　南魚沼市　那須烏山市　鹿沼市　さいたま市　鎌ヶ谷市　所沢市　市原市　足立区　横浜市　秦野市　厚木市　相模原市　藤沢市　茅ヶ崎市　小田原市　伊勢原市　葉山町　松田町　二宮町　浜松市　湖西市　磐田市　袋井市　掛川市　菊川市　御殿場市　三島市　森町図書館　豊田市　安城市　岡崎市　半田市　富山市　黒部市　滑川市　砺波市　金沢市　羽咋市　加賀市　あわら市　大野市　南丹市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　岩国市　丸亀市　松江市　高知市　土佐市　宿毛市　四万十市　南国市　いの町　三好市　長崎市　佐賀市　臼杵市　玉名市　上天草市　人吉市　宮崎市　都城市　えびの市　小林市　日南市　大崎市　根占図書館　与論町　薩摩川内市　姶良市　霧島市　指宿市　日置市　大学図書館　６４図書館　東京大学　京都大学 北海道大学　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　大分大学　鹿児島大学 北海道科学大学　小樽商科大学　室蘭工業大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　鹿児島純心女子大学 鹿児島純心女子短期大学 鹿児島県立短期大学　北星学園大学　敬和学園大学　玉川大学 青山学院大学　聖隷クリストファー大学　金沢学院大学　東京農業大学 東京農業大学オホーツク校　東洋大学 法政大学　高崎経済大学 関西国際大学　拓殖大学　早稲田大学　水産大学校 國學院大學　立命館大学　獨協大学　駒澤大学　静岡産業大学　武庫女子大学　関東学院大学　京都工芸繊維大学　東北福祉大学　沖縄国際大学　獨協大学　活水女子大学　首都大学　高知工科大学　札幌大谷大学　酪農学園大学　西南学院大学　静岡理工科大学　大倉山精神文化研究所当時の威容をとどめる天守と石垣（丸亀市で）◇耐震設計　威容守る　近づいても、城郭はまだはるか先にあるように感じる。天守が高さ約１５メートルと、江戸時代以前に建築されて現存する１２天守の中で最も小さいからだ。標高６６メートルの亀山の山頂に築かれた石垣は美しくも威容を誇り、「石の城」とも呼ばれる。丸亀城の調査、研究を続ける丸亀市文化財保護室長の東信男さん（５０）に案内されながら構造を探ると、当時の最先端技術を駆使した耐震設計がわかってきた。　「この城は、裏から入った方が城らしさが分かりますよ」。城南側の搦手口からめてぐち（裏門）は、築城当時は正門だったとみられる。武士対武士の戦が繰り広げられた戦国末期、南の陸路からの来襲を想定していたらしい。一時は廃城となったが、状況を一転させたのが１６３７年に起きた「島原の乱」だ。　キリシタンらによる大規模な蜂起は江戸幕府の基盤を揺さぶり、丸亀でも北に広がる瀬戸内海の往来を監視する必要に迫られた。　４３年、山崎家がこの地を任されて丸亀城の再築を始めると、幕府は銀３００貫を出して参勤交代も免除。その後を受けた京極家が、城下町も広がる海側に正門を置いたと伝わる。　城内を、天守に向かって進む。石垣は、高い所で２０メートル以上。地盤の弱い所では土台として石を地中に埋め込んで基礎を固め、その上に石垣を積んだ。周囲には「帯曲輪おびぐるわ」と呼ばれる石垣も配し、さらに補強した。　３層の木造天守に大黒柱はなく、各層が箱のように独立しながら強化された造り。「美観を損なう」として避けられがちだった部屋の中にまで約２５センチ角の大柱を置き、強い揺れに備えた。　当時は慶長伏見地震（１５９６年）など各地が地震に見舞われ、「耐震設計」という思想は急速に普及した。「その技術がなければ、私たちがこの姿を目にすることはなかったはず」と東さん。　精緻な城も、明治以降は廃れた。亀山に１１基あった隅櫓やぐらは取り壊されるなどし、史料の多くも散逸した。東さんを始め、城の再現を望む声は地元に多い。　しかし、耐震設計のおかげで天守や石垣が３度の南海地震を乗り越え、今も私たちの目を楽しませてくれる。このこと自体が、すでに奇跡的なまでの幸運だとも思えた。◇　四国各地に残る、様々な時代の城や城跡。記者の目を通し、その歴史や魅力などを紹介します。　◇戦国武将・生駒親正が、１５９７年に築城を開始。幕府の一国一城令で一時廃城となるが、後の領主山崎家治が１６４３年から再築し、京極高和が６０年に現在の天守を築いたとされる。生駒、山崎、京極の３家により城壁は築造・修築を繰り返し、現在の形となった。　城を完全復元するため、丸亀市は櫓などがあった明治期以前の史料を懸賞金１０００万円をかけて探している。城へは、高松自動車道善通寺インターチェンジから車で約１０分、ＪＲ丸亀駅から徒歩約２０分。2016年05月09日

  2016年05月12日

• 弘化元年再び江都に出でていよいよ良法を発せんことを計り

    弘化(こうくわ)元(ぐわん)辰年(たつどし)某月(それつき)再(ふたた)び江都(かうと)に出(い)でて弥々(いよいよ)良法(りやうほう)を発(はつ)せん事(こと)を計(はか)り、且屡々(かつしばしば)先(せん)生(せい)に至(いた)りて道(みち)を問(と)ふ。同(どう)某月(それつき)先(せん)生(せい)公務(こうむ)暇(いとま)あらず、諸(しよ)侯(こう)の邦内(ほうだい)再盛(さいせい)の指揮(しき)を為(な)すことを得(え)ず。一書(しよ)を作(つく)りて以(もつ)て細川家(ほそかわけ)烏山(からすやま)下館(しもたて)川副氏(かわそへし)相(そう)馬(ま)家(け)の依頼(いらい)を辞(じ)せり。是(こゝ)に於(おい)て諸侯(しよこう)各々(おのおの)望(のぞみ)を失(うしな)ひ、再復(さいふく)の道(みち)を廃(はい)する時(とき)は忽然(こつぜん)前効(ぜんこう)を空(むな)しくして再(ふたた)び衰弊(すゐへい)に帰(き)せんことを歎(なげ)き、事(じ)情(じやう)を筆(ひつ)して時(とき)の執権(しつけん)某(それ)侯(こう)（老中水野忠邦）に歎願(たんぐわん)す。幕府(ばくふ)其(そ)の事情(じじやう)を察(さつ)し各々(おのおの)其(そ)の願(ねが)ひを許(ゆる)し玉(たま)ふ。是(こゝ)に於(おい)て諸侯(しよこう)の国事(こくじ)を指揮(しき)すること始(はじ)めて公然(こうぜん)たり。是(こゝ)に於(おい)て両大夫(りやうたいふ)頻(しき)りに中村(なかむら)に良法(りやうはふ)開業(かいげふ)の事(こと)を先(せん)生(せい)に請(こ)ふと雖(いへど)も、公務(こうむ)暇(いとま)なきが故(ゆゑ)に之(これ)に応(おう)ぜず。時(とき)に中村(なかむら)に於(おい)て既往(きおう)寛文中(くわんぶんちゆう)より弘化(こうくわ)元(ぐわん)辰年(たつどし)まで百八十年(ねん)の貢税(こうぜい)を調(しら)べ得(え)たり。此(これ)を以(もつ)て国(くに)の本源(ほんげん)を立(た)てんことを請(こ)ふ。先(せん)生(せい)是(これ)を閲(けみ)して曰(いは)く、衰国(すゐこく)往々(おうおう)簿記(ぼき)を廃(はい)し僅(わづ)かに二三十年(ねん)の租税(そぜい)の数(すう)と雖(いへど)も明白(めいはく)ならず。然(しか)るに相馬(さうま)の貢税(こうぜい)一百八十年(ねん)を調(しら)べ得(う)るもの、旧国(きうこく)の故(ゆゑ)を以(もつ)てするにあらずや。是(これ)を以(もつ)て天命(てんめい)の自然(しぜん)を探(さぐ)り至当(したう)の分度(ぶんど)を求(もと)めば、必(かなら)ず中正(ちゆうせい)の分度(ぶんど)を得(え)んと。 　是(こゝ)に於(おい)て日夜(にちや)深慮(しんりよ)を尽(つく)し其(そ)の自然(しぜん)を考(かんが)へ、肺肝(はいかん)を砕(くだ)き其(そ)の至当(したう)を採(と)ること丁寧(ていねい)反(はん)復(ぷく)、人(ひと)其(そ)の丹誠(たんせい)を感(かん)ぜざるはなし。沈(ちん)思(し)黙(もく)慮(りよ)数月(すうげつ)にして成(な)る。斯(ここ)に其(そ)の概略(がいりやく)を記(き)す。六十年(ねん)を以(もつ)て一周度(しうど)となし三六百八十年(ねん)を以(もつ)て三周度(しうど)とし、初(はじめ)六十年(ねん)を以(もつ)て盛時(せいじ)となし、中(なか)六十年(ねん)を盛衰(せいすい)の中(ちゆう)となし、後(あと)六十年(ねん)を以(もつ)て、衰時(すゐじ)となし、又(また)三周度(しうど)百八十年(ねん)を合(がつ)し、之(これ)を中分(りゆうぶん)して二段(だん)となし、其(そ)の初(はじ)め九十年(ねん)を以(もつ)て盛時(せいじ)の陽(やう)に配(はい)し、其(そ)の後(ご)の九十年(ねん)を以(もつ)て衰時(すゐじ)の陰(いん)に配(はい)し、此(こ)の衰時(すゐじ)の平(へい)均(きん)度(ど)を以(もつ)て国家(こくか)再復(さいふく)の分度(ぶんど)を立(た)て、後(のち)六十年(ねん)を経(へ)て全(まつた)く旧復(きうふく)の期(き)となし、十年(ねん)毎(ごと)に一節(せつ)を立(た)て分度(ぶんど)改革(かいかく)の数(すう)を定(さだ)め、規則(きそく)を立(た)て分度外(ぶんどがい)の余財(よざい)を生(しやう)じ衰(すゐ)を挙(あ)げ廃(はい)を起(おこ)し百(ひやく)姓(しやう)撫恤(ぶじゆつ)の用度(ようど)に充(あ)て、洽(あまね)く領中(りやうちゆう)旧復(きうふく)の道(みち)を明(あきら)かにし、全部(ぜんぶ)三巻備(かんそなは)れり。

  2016年05月12日

• 【二】先生相馬家の分度を確立す

  【二】先生相馬家の分度を確立す 　池田(いけだ)胤直(たねなお)国(くに)に帰(かへ)り衆臣(しゆうしん)諸有司(しよいうし)に告(つ)ぐるに先(せん)生(せい)の高徳(かうとく)良法(りやうほう)を以(もつ)てす。群臣(ぐんしん)猶(なほ)未(いま)だ疑惑(ぎわく)を散(さん)ぜず。議論(ぎろん)紛々(ふんふん)として起(おこ)る。大夫(たいふ)之(これ)を諭(さと)すに其(そ)の誠意(せいい)を尽(つく)せり。稍(やや)信(しん)ずるものあるに至(いた)れり。 弘化(こうくわ)元(ぐわん)辰年(たつどし)某月(それつき)再(ふたた)び江都(かうと)に出(い)でて弥々(いよいよ)良法(りやうほう)を発(はつ)せん事(こと)を計(はか)り、且屡々(かつしばしば)先(せん)生(せい)に至(いた)りて道(みち)を問(と)ふ。同(どう)某月(それつき)先(せん)生(せい)公務(こうむ)暇(いとま)あらず、諸(しよ)侯(こう)の邦内(ほうだい)再盛(さいせい)の指揮(しき)を為(な)すことを得(え)ず。一書(しよ)を作(つく)りて以(もつ)て細川家(ほそかわけ)烏山(からすやま)下館(しもたて)川副氏(かわそへし)相(そう)馬(ま)家(け)の依頼(いらい)を辞(じ)せり。是(ここ)に於(おい)て諸侯(しよこう)各々(おのおの)望(のぞみ)を失(うしな)ひ、再復(さいふく)の道(みち)を廃(はい)する時(とき)は忽然(こつぜん)前効(ぜんこう)を空(むな)しくして再(ふたた)び衰弊(すゐへい)に帰(き)せんことを歎(なげ)き、事(じ)情(じやう)を筆(ひつ)して時(とき)の執権(しつけん)某(それ)侯(こう)（老中水野忠邦）に歎願(たんぐわん)す。幕府(ばくふ)其(そ)の事情(じじやう)を察(さつ)し各々(おのおの)其(そ)の願(ねが)ひを許(ゆる)し玉(たま)ふ。是(こゝ)に於(おい)て諸侯(しよこう)の国事(こくじ)を指揮(しき)すること始(はじ)めて公然(こうぜん)たり。是(こゝ)に於(おい)て両大夫(りやうたいふ)頻(しき)りに中村(なかむら)に良法(りやうはふ)開業(かいげふ)の事(こと)を先(せん)生(せい)に請(こ)ふと雖(いへど)も、公務(こうむ)暇(いとま)なきが故(ゆゑ)に之(これ)に応(おう)ぜず。時(とき)に中村(なかむら)に於(おい)て既往(きおう)寛文中(くわんぶんちゆう)より弘化(こうくわ)元(ぐわん)辰年(たつどし)まで百八十年(ねん)の貢税(こうぜい)を調(しら)べ得(え)たり。此(これ)を以(もつ)て国(くに)の本源(ほんげん)を立(た)てんことを請(こ)ふ。先(せん)生(せい)是(これ)を閲(けみ)して曰(いは)く、衰国(すゐこく)往々(おうおう)簿記(ぼき)を廃(はい)し僅(わづ)かに二三十年(ねん)の租税(そぜい)の数(すう)と雖(いへど)も明白(めいはく)ならず。然(しか)るに相馬(さうま)の貢税(こうぜい)一百八十年(ねん)を調(しら)べ得(う)るもの、旧国(きうこく)の故(ゆゑ)を以(もつ)てするにあらずや。是(これ)を以(もつ)て天命(てんめい)の自然(しぜん)を探(さぐ)り至当(したう)の分度(ぶんど)を求(もと)めば、必(かなら)ず中正(ちゆうせい)の分度(ぶんど)を得(え)んと。

  2016年05月12日

• 松江市立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書とし、8件所蔵館となった、感謝！

  松江市立図書館　８件報徳記を読む 第３集 二宮尊徳の会 二宮尊徳の会 2016年 図書二宮金次郎の対話と手紙 第一　小田原編（少年・青年期） 二宮尊徳の会 2015年 図書ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集 二宮尊徳の会 2014年 図書ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集 二宮尊徳の会 2014年 図書ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集 二宮尊徳の会 2014年 図書ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇 二宮尊徳の会 2013年 図書報徳記を読む 第２集 二宮尊徳の会 図書報徳記を読む 第１集 二宮尊徳の会 図書松江市は友人と一緒に青春１８切符と夜行バスを使って行ったことがある。伊勢神宮と出雲大社の二社詣りを車中泊でやろうというもので、今ではなかなかできない。京都から深夜の夜行バスで早朝玉造温泉について、朝ぶろを浴びて、松江の知人の案内で出雲大社に詣でた。苦労を伴う記憶は永く残り、苦労を共にした友情は長続きするようだ。　松江開府の祖・堀尾吉晴の縁で姉妹都市となった島根県松江市と愛知県大口町が５月１日、ふるさと納税で連携を始める。両市町の魅力発信と寄付件数の増加を目的に、双方の特産品を詰め合わせた「ご縁セット」を、寄付金の返礼品として提供する。遠隔地の自治体が特典で協力するのは全国的に珍しく、山陰両県では三重県松阪市とタッグを組んだ浜田市に次ぐ取り組みとなる。　ご縁セットは▽地酒▽茶の湯▽ご飯－の３種類があり、各１５０セット限定で用意する。「地酒」は両市町産の日本酒（７２０ミリリットル）２本と大口町で製造された守口漬け１袋を詰め合わせ、「茶の湯」は松江市の煎茶２袋と茶そば２袋、大口町の瓜（うり）奈良漬１袋、山牛蒡（ごぼう）味噌（みそ）漬け１袋を組み合わせた。「ご飯」は大口町産米あいちのかおり（５キロ）と、宍道湖産シジミ３００グラム、しじみ飯の素（２合用を３個）を同封する。　いずれも５千円相当で、どちらかの市町への寄付１万円ごとに１セットを選べる。１箱に国宝松江城天守の写真入りのし紙を付けて発送する。　松江市の佐目元昭地域振興課長は「吉晴の縁でつながる両市町の魅力を姉妹都市の形で発信したい」と強調。これまで返礼品のなかった大口町側も特産品を手掛ける企業間交流の促進に期待を寄せる。　２０１５年度の寄付額は松江市が約７８００万円で過去最高を更新し、大口町は約３００万円を集めた。　大口町は吉晴の出生地で、人口約２万３千人ながら大手工作機械メーカーなど製造業者が集積する「工都」。姉妹都市提携は１５年８月、松江城天守の国宝指定をきっかけに結んだ。

  2016年05月12日

• 報徳記巻之七【１】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ

  報徳記　　巻之七【１】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ 　時に天保十三年十一月池田胤直（たねなお）が先生に面会を求めた。先生は忙しいからと断られた。後しばしば来て求めて止まなかった。ある日草野と共に来た。先生は始めて面会した。池田はこう問うた。「主家が艱難し領中が衰廃している事実は草野がすでに詳しく述べました。ですから今また余計な事は申しません。多年郡村復興の道を施行しましたが、わたしたちは才能が足らず、処置が適当でなく、政治を改革して以来すでに三十年ですが、なおまだその益を見まていません。いたずらに費用が多くかかり成功することができません。なぜならば財には限りがありますが、困窮した民は限りがなく、廃地もまたおびただしいからです。限りがある財で、限りがない物に応じる。これが上下が力を尽しても成功できない理由です。それなのに先生は野州の民を恵んで廃地を挙げるのに、仁沢は余りがあって、余力は他国に及んでおられるということはどのような良い方法があるのでしょうか。願わくはこの上もない教えを得て年来の志を遂げることができるならば、これにまさる国の大きな幸いはありません。」先生は言われた。「今、君が仁であって、臣が忠である。このようにして民がその恵みに浴して再復の時を得ないというのは他でもありません。その本源が立たないためです。何を本源というのか。国の分度がこれです。分度を立てて堅くこれを守る時には、財貨が生ずることは限りが無く、国民はあまねくその恵みに浴して廃地はことごとく挙って必ず旧に復することは疑いがありません。それならばあなたの言葉のようではありません。貧民に限りがあり、廃田に限りがありますが、財源に至っては限りがありません。なぜかといえば人民には必ず限りがあります。廃地が何万石あるといってもまた必ず限りがあります。ひとり財源を生ずるにいたっては、今年幾万の米穀を生じ、来年また幾万の米穀を生じ、幾千年であっても生々窮まりがありません。どうして限りがあると言われるのですか。はたして限りがない財貨を生じ、限りがある民を恵んで、限りがある廃田を開くことが、どうして難しいことがありましょう。しかし一万石を得る国であって、その必要な費用をみたすに足らない。十万を得れば十万余の費用を生ずる。その止まる所を知らない時は、たとえ幾百万石を得たとしても、決して余剰が生ずるわけがありません。これが衰貧・艱難の本ではないでしょうか。天下の大小名がその天分の有る所に安んじて自然の分度を守って、その度を失わない時は毎年に分外の余財を生じて、大いに国民を恵み救ったとしても、なお余りがあって尽きることがあるはずがありません。たとえば大きな川の水を汲んできて、人の渇きをいやすようなものです。渇く者が何万人何億人あったとしても、水は余りあるほど得られて、大河はこのために少しも水の減少を見ないでしょう。本源あるものはそもそもこのようです。今、あなたが財に限りがあるというものは、桶（おけ）や甕（かめ）の水で万民の渇きを救おうとするからです。そして水の不足を憂えるのは、その器の中の水が少なくて、すぐに尽きるからではないでしょうか。万民を安らかにし恵もうとするならば、どうして国中に仁恵の本源を設けないのですか。本源が一度立つ時にはどうして相馬の民だけ安泰でしょう。余沢は必ず他国に及んで尽きることがありません。思うに大昔、我が国を豊葦原（とよあしはら）と唱え、まだ国が開けない時は一面に葦原でした。これを開かれるのに異国の財を借り開いたのではありません。一鍬（くわ）一鍬、百、千、万と積み重ねてこのように開けたのです。異国であっても我が国の財を借りて開いたのではありません。それならば我が国は我が国の力で開き、異国は異国の力で開いたことは疑いありません。この当初に当って何か一つ財貨を得ようと欲してもどうして財宝がありましょう。ただ木を削って鋤（すき）や鍬（くわ）とし、一鍬一鍬の丹誠を積んで、ついに原野がことごとく開け、数千年の後にいたって金銀財宝を作り出したのです。このことからみるならば、開田は先であって、財宝ははるかに後です。それなのに今、荒地を起こそうとして財がないことを憂えることは、先後を察しないためです。たとえ極貧の国であっても上古の原野に比較すればどれほど豊かであるか知れません。どうして廃地を起こすのに財源がないことを憂えましょう。財源は開田によって生ずるのです。今、国の租税を調べて十年ないし二十年を平均します。その平均の数は自然の数であって、天分の分度です。この分度をもって支出を制限し、艱難に素（そ）して民を恵む仁政を行い、廃地を挙げる時は分度外の米穀は湧くように生まれ増えます。これを分内に入れないで国家を再復する用財として、年々怠ることなく仁の恵みを施す時には、どのような貧民も安らかにし、幾万町の廃田も起し尽すことができます。これは他でもありません。国家再興の本源を立てるためです。私が野州で廃亡した地を興し、隣国の荒地を開いて、その広大な徳が他領の民に及んだのは皆この本源を立てたためです。あなたの国は多年慈しみ憐れむ道を行い廃したものを興す道を行うのに、藩の経常費を省いてその費用にあてました。このために財源に限りがあって、また費用が多いとするのです。いやしくも私が行うところの本源を確立し、その廃を興す時には、国の永安を得ることに何の難しいことがありましょうか。」 両家老は大変に感動して言った。「君臣上下が憂いとしたところが、今、先生の明らかな教えを聞くに及んで、憂える心はここに氷解しました。多年大変に難しいとしていたものが、今は大変やさしく思われます。この明らかな教えによって、この道を行う時には、先代以来の志願を始めて達成することができましょう。」と言って退いて、詳しくこれを藩主に報告した。藩主は大変に喜んで国家中興の道を依頼する手紙を先生に贈られた。両家老はこれを奉じて、先生のところに来て君命をのべて手紙を出した。先生はこれを閲覧して言われた。「このように君主は仁であって臣は忠である。国の再興することは難しくない。」と嘆称された。後、しばしば両家老は来って、先生に道を問うた。先生は国を治め民を安らかにする要道、盛衰存亡のよって起るところ、万民を慈しみ憐れむ仁の方法をじゅんじゅんと解説すること、物事に筋道があり、細目があり、さんぜんとして明らかであることは、白黒を区別するようであった。家老はいよいよ感激が深く、心の中にはっきりとした。

  2016年05月11日

• 今後とも、ともに二宮尊徳翁の顕彰、思想をの普及に尽力致しましょう。

  広島の〇〇さんが、「報徳記を読む第１集」を読書会で使って下さるという。第１集は絶版のため、郵送した手持ちの第１集をコピーして読書会で使ってくださるという。その志に感動して、第１集第2刷を刊行することとし、後書きにお名前を記録してよいか確認のメールを発信したところ、返信があった。 「今後とも、ともに二宮尊徳翁の顕彰、思想の普及に尽力致しましょう。」 が頼もしい。よきご縁に感謝します。   編集後記に私の名前を記載頂くことは、光栄に存じます。 私は、現在、廿日市市に住んで居りますが、道友と一緒に、二宮尊徳翁の関係の著書の読書会を開催しているのは、広島市です。現在、その「杜の読書会」で『二宮尊徳夜話』を輪読しており、今月読了します。来月から、『報徳記を読む』によって『報徳記』を輪読します。 今後とも、ともに二宮尊徳翁の顕彰、思想をの普及に尽力致しましょう。 

  2016年05月10日

• 小樽商科大学付属図書館が「鈴木藤三郎の米欧旅行日記」と「広井勇と青山士」を蔵書としていただいた、感謝します！

  小樽といえば、広井勇が小樽港北防波堤を築いた場所である。そこに大学を構える小樽商科大学付属図書館が「広井勇と青山士」とともに「鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書としていただいた。素直に喜ばしい！小樽商科大学付属図書館1　補注鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 : 明治29年(1896)7月24日-同30年(1897)5月8日鈴木藤三郎[著] ; -- 二宮尊徳の会, 2015.2　内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」. -- 2刷. -- 二宮尊徳の会, 2014. -- (ボーイズ・ビー・アンビシャス ; 第5集).3　札幌農学校教授・技師広井勇 (いさみ) と技師青山士 (あきら) : 紳士 (ジェントルマン) の工学の系譜 -- 二宮尊徳の会, 2014. -- (ボーイズ・ビー・アンビシャス ; 第4集).4　《クラーク精神》&札幌農学校の三人組 (宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造) と広井勇 : boys be ambitiousはいかにして現実化されたのか日本の近代化・合理化の一源流「札幌農学校精神」二宮尊徳の会, 2013. -- (ボーイズ・ビー・アンビシャス).5　米国留学中の内村鑑三の日記と手紙 : 内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡 : 宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋二宮尊徳の会, 2013. -- (ボーイズ・ビー・アンビシャス ; 米欧留学篇).6　ボーイズ・ビー・アンビシャス二宮尊徳の会, 2013.7　砂糖王鈴木藤三郎 : 氷砂糖製造法の発明二宮尊徳の会, 2013.水族館・天狗山、英語でＰＲ　小樽商大がＤＶＤや地図製作04/29　外国人観光客に小樽の魅力をＰＲしようと、小樽商大がおたる水族館と天狗（てんぐ）山の英語のＤＶＤや地図を作った。いずれも学生が主導して各施設を取材、学生ならではの感覚が生かされた作りになっており、まだ外国人に認知度の低い観光地の来場増加につなげる。　同大言語センターのジョン・サーマン教授とそのゼミの学生７人が製作したのは、おたる水族館のＤＶＤとパンフレット。ＤＶＤは３部構成で、水族館への行き方を１分３０秒で説明した第１部とイルカショーなどの見どころを３０秒にまとめた第２部、第３部には行き方と見どころを合わせた５分の動画が収録されている。パンフレットはＡ４判カラーで、行き方のほか、ペンギンの散歩やイルカショーの説明文、写真を載せている。　昨年７月から学生が定期的に水族館を訪れて撮りためた映像を使った。ＤＶＤは２００枚作り、市内のホテルや海外の旅行会社に配るほか、動画投稿サイト「ユーチューブ」でも公開する。２千部作ったパンフレットは市内や札幌の観光案内所に配布する。　同水族館は２０１５年度、年間３５万人が入館したが、このうち外国人は７千人ほど。同水族館は「外国人が訪れるきっかけになれば」と期待する。サーマン教授は今後は中国語版の製作を検討しているという。　一方、同センターの井上典子准教授のゼミの学生ら１２人は、天狗山周辺の英語地図を作った。Ａ３判カラーで３万部発行。小樽運河から天狗山への行き方のほか、天狗山神社や小樽スキー資料館などの魅力を説明している。　周辺の飲食店も紹介しており、日本食の飲食店は赤い文字で目立つように工夫を凝らし、学生が描いたイラストも添えた。合わせて、天狗山の由来などを説明したパネル２枚も作り、山頂駅舎内の「天狗の館」に設置する。　天狗山ロープウエイを運行する中央バス観光開発によると、１５年度のロープウエーとリフトの利用者は延べ５５万人で、うち外国人は５万人。リーダーの同大４年の佐々木杏菜さん（２２）は「天狗山は夜景が有名だが、今回は天狗山神社など天狗に注目した。留学生の意見を参考に日本文化に詳しくない外国人でも理解できる説明にした」と話している。（西出真一朗）

  2016年05月10日

• これによってこれを観れば、開田は先にして財宝ははるかに後なり。

  是(これ)に由(よつ)て之(これ)を観(み)れば、開田(かいでん)は先(さき)にして財宝(ざいほう)は遥(はる)かに後(のち)なり。然(しか)るに今(いま)荒蕪(くわうぶ)を起(おこ)さんとして財(ざい)なきを憂(うれ)ふることは、先後(せんご)を察(さつ)せざるが故(ゆゑ)なり。仮令(たとひ)極貧(ごくひん)の国(くに)といへども上古(じやうこ)の原野(げんや)に比(ひ)せば其(そ)の豊(ゆた)かなること幾許(いくばく)ぞや。何(なん)ぞ廃(はい)地(ち)を起(おこ)すに財(ざい)なきを憂(うれ)へんや。財(ざい)は開田(かいでん)に由(よ)つて生(しやう)ずるものなり。今(いま)国(くに)の租(そ)税(ぜい)を調(しら)べ以前(いぜん)十年(ねん)乃至(ないし)二十年(ねん)も平均(へいきん)し、其(そ)の平均(へいきん)の数(すう)は自然(しぜん)の数(すう)にして天分(てんぶん)の分度(ぶんど)なり。此(こ)の度(ど)を以(もつ)て出財(しゆつざい)を制(せい)し、艱難(かんなん)に素(そ)して恵民(けいみん)の仁政(じんせい)を行(おこな)ひ、廃地(はいち)を挙(あ)ぐる時(とき)は分(ぶん)度(ど)外(ぐわい)の米粟(べいぞく)湧(わ)くが如(ごと)く生殖(せいしよく)す。之(これ)を分内(ぶんない)に入(い)れずして国家(こくか)再復(さいふく)の用財(ようざい)となし、年々(ねんねん)怠(おこた)りなく仁沢(じんたく)を施(ほどこ)す時(とき)は、如何(いか)なる貧民(ひんみん)も安(やす)んじ幾(いく)万(まん)町(ちやう)の廃田(はいでん)も起(おこ)し尽(つく)す可(べ)し。是(こ)れ他(た)なし国家(こくか)再興(さいこう)の本源(こんげん)を立(た)つるが故(ゆゑ)なり。我(わ)が野州(やしう)廃亡(はいぼう)の地(ち)を挙(あ)げ、隣国(りんこく)の荒蕪(くわうぶ)を開(ひら)き、余(よ)沢(たく)他邦(たほう)の民(たみ)に及(およ)べるもの皆(みな)此(こ)の本(もと)を立(たて)つるに由(よ)れり。子(し)の国(くに)積年(せきねん)撫恤(ぶじゆつ)挙廃(きよはい)の道(みち)を行(おこな)ふといへども、用財(ようざい)を省(はぶ)いて以(もつ)て其(そ)の用(よう)に充(あ)つ。此(こ)の故(ゆゑ)に財(ざい)に限(かぎ)りありて又(また)費(つひえ)多(おほ)しとなすなり。苟(いやし)くも我(わ)が行(おこな)ふ所(ところ)の本源(ほんげん)を確立(かくりつ)して、其(そ)の廃(はい)を挙(あ)ぐる時(とき)は国(くに)の永安(えいあん)を得(う)る何(なに)の難(かた)きことか之(これ)あらんやと。 　両大夫(りやうたいふ)大(おほ)いに感動(かんどう)して曰(いは)く、君臣(くんしん)上下(じやうげ)憂(うれ)ひとなすところ、今(いま)先(せん)生(せい)の明教(めいけう)を聞(き)くに及(およ)びて憂心(いうしん)斯(ここ)に氷解(ひようかい)し、積年(せきねん)甚(はなは)だ難(かた)しと為(な)すもの今(いま)は甚(はなは)だ易(やす)きに似(に)たり。此(こ)の明教(めいけう)に由(よ)つて此(こ)の道(みち)を行(おこな)ふ時(とき)は、先代(せんだい)以来(いらい)の志願(しぐわん)始(はじ)めて達(たつ)することを得(え)んと云(い)ひて退(しりぞ)き、具(つぶ)さに之(これ)を君(きみ)に告(つ)ぐ。君公(くんこう)大(おほ)いに悦(よろこ)び、国家(こくか)中興(ちゆうこう)の道(みち)依頼(いらい)の手書(しゆしよ)を先(せん)生(せい)に贈(おく)り給(たま)ふ。両大夫(りやうたいふ)之(これ)を奉(ほう)じ先(せん)生(せい)に至(いた)りて君命(くんめい)を演(の)べ手書(しゆしよ)を出(だ)せり。先(せん)生(せい)之(これ)を閲(けみ)して曰(いは)く、君(きみ)仁(じん)にして臣(しん)忠(ちゆう)なること是(こ)の如(ごと)し。国(くに)の再興(さいこう)せんこと難(かた)からずと歎美(たんび)せり。後(のち)屡々(しばしば)両大夫(りやうたいふ)来(きた)りて先(せん)生(せい)の道(みち)を問(と)ふ。先(せん)生(せい)治国安民(ちこくあんみん)の要(やう)道(だう)盛衰(せいすい)存亡(そんぼう)の由(よ)つて起(おこ)る所(ところ)、万民(ばんみん)撫恤(ぶじゆつ)の仁(じん)術(じゅつ)を説解(せつかい)すること諄々然(じゆんじゆんぜん)として条理(でうり)あり節目(せつもく)あり、燦然(さんぜん)として明(あきら)かなること白(びやく)黒(こく)を弁(べん)ずるが如(ごと)し。大夫(たいふ)感激(かんげき)弥々(いよいよ)深(ふか)くして、衰(すゐ)廃(はい)再盛(さいせい)の道(みち)胸臆(きようおく)に了然(れうぜん)たり。

  2016年05月10日

• 先生曰く、今君仁にして臣忠あり。

  先生(せんせい)曰(いは)く、今(いま)君(きみ)仁(じん)にして臣(しん)忠(ちゆう)あり。此(こ)の如(ごと)くにして民(たみ)其(そ)の沢(たく)に浴(よく)し再復(さいふく)の時(とき)を得(え)ざる者(もの)は他(た)なし。其(そ)の本源(ほんげん)立(た)たざるが故(ゆゑ)なり。何(なに)をか本(ほん)源(げん)と云(い)ふ。国(くに)の分度(ぶんど)是(これ)也(なり)。分度(ぶんど)を立(た)て堅(かた)く之(これ)を守(まも)る時(とき)は、生(せい)財(ざい)限(かぎ)り無(な)く国民(こくみん)洽(あまね)く其(そ)の沢(たく)に浴(よく)し、廃地(はいち)悉(ことごと)く挙(あが)り必(かなら)ず旧復(きうふく)せんこと疑(うたが)ひなし。然(しか)らば則(すなは)ち子(し)の言(げん)の如(ごと)くにはあらず。貧民(ひんみん)限(かぎ)りあり廃田(はいでん)限(かぎ)りあり財(ざい)に至(いた)りては限(かぎ)りなし。何(なん)ぞや人民(じんみん)必(かなら)ず限(かぎ)りあり。廃(はい)地(ち)何(なん)万(まん)石(ごく)と云(い)ふとも亦(また)必(かなら)ず限(かぎ)りあり。独(ひと)り生財(せいざい)に至(いた)りては今年(ことし)幾(いく)万(まん)の米粟(べいぞく)を生(しやう)じ、来(らい)歳(さい)又(また)幾(いく)万(まん)の米粟(べいぞく)を生(しやう)じ幾(いく)千歳(さい)といへども生(せい)々(せい)窮(きはま)りなし。何(なん)ぞ限(かぎ)りありといふや。果(はた)して限(かぎ)りなきの財(ざい)を生(しやう)じ、限(かぎ)りあるの民(たみ)を恵(めぐ)み限(かぎ)りあるの廃田(はいでん)を開(ひら)くこと、何(なん)の難(かた)きことか之(これ)あらん。然(しか)りといへども国(くに)一万(まん)石(ごく)を得(う)るも其(そ)の用度(ようど)に充(あ)つるに足(た)らず。十万(まん)を得(う)れば十万(まん)余(よ)の費用(ひよう)を生(しやう)ず。其(そ)の止(と)まる所(ところ)を知(し)らざる時(とき)は、縦令(たとひ)幾(いく)百万(まん)を得(う)るといふも何(なん)ぞ有余(いうよ)を生(しやう)ぜん。是(こ)れ衰貧(すゐひん)艱難(かんなん)の本(もと)にあらずや。天下(てんか)大小名(だいせうみう)其(そ)の天分(てんぶん)の有(あ)る所(ところ)に安(やす)んじ自然(しぜん)の分(ぶん)を守(まも)り、其(そ)の度(ど)を失(うしな)はざる時(とき)は毎(まい)年(ねん)に分外(ぶんぐわい)の余財(よざい)を生(しやう)じ、大(おほ)いに国民(こくみん)を恵(けい)恤(じゆつ)すといへども、猶(なほ)余(あま)りありて尽(つ)くることあるべからず。譬(たとへ)ば江河(かうが)の水(みづ)を汲(く)みて、以(もつ)て人(ひと)の渇(かつ)を治(ぢ)するが如(ごと)し。渇者(かつしや)万(まん)億(おく)といへども水(みづ)を得(う)ること余(あま)りありて、江河(かうが)之(これ)が為(ため)に些(すこ)しも水(みづ)の減少(げんせう)を見(み)るべからず。本源(ほんげん)ある者(もの)は夫(そ)れ斯(かく)の如(ごと)し。今(いま)子(し)の財(ざい)に限(かぎ)りありといふものは、桶甕(をけかめ)の水(みづ)を以(もつ)て万民(ばんみん)の渇(かつ)を救(すく)はんとするにあり。而(しか)して水(みづ)の不足(ふそく)を憂(うれ)ふるものは、其(そ)の器中(きちゆう)の水(みづ)少(せう)にして尽(つ)くること速(すみや)かなるが故(ゆゑ)にあらずや。何(なん)ぞや万民(ばんみん)を安撫(あんぶ)せんとせば、国中(こくちゆう)に仁沢(じんたく)の本源(ほんげん)を設(まう)けざるや。本源(ほんげん)一度(ど)立(た)つ時(とき)は豈(あに)相馬(さうま)の民(たみ)のみ安(やす)からん。余沢(よたく)必(かなら)ず他邦(たほう)に及(およ)び尽(つ)くることあるべからず。蓋(けだ)し上世(じやうせい)我(わ)が朝(てう)を豊葦原(とよあしはら)と唱(とな)へ、未(いま)だ開(ひら)けざる時(とき)は一円(えん)に葦原(あしはら)なりしを之(これ)を開(ひら)かせ玉(たま)ふに異国(いこく)の財(ざい)を借(か)りて開(ひら)き玉(たま)ふにあらず。一耜(し)一発(はつ)百千万(まん)を積(つ)みて以(もつ)て此(こ)の如(ごと)く開(ひら)けたり。異国(いこく)といへども我国(わがくに)の財(ざい)を借(か)りて開(ひら)きしにあらず。然(しか)らば則(すなは)ち我(わ)が国(くに)は我(わ)が国(くに)の力(ちから)を以(もつ)て開(ひら)き、異国(いこく)は異国(いこく)の力(ちから)を以(もつ)て開(ひら)きしこと疑(うたが)ひなし。此(こ)の時(とき)に当(あた)るや一の財(ざい)を得(え)んと欲(ほつ)すと雖(いへど)も豈(あに)財宝(ざいほう)あらん。惟(ただ)木(き)を削(けづ)りて耒(らい)耜(し)となし、一耜(し)一発(はつ)の丹誠(たんせい)を積(つ)み遂(つひ)に原野(げんや)悉(ことごと)く開(ひら)け、数(すう)千年(ねん)の後(のち)に至(いた)りて金銀(きんぎん)財宝(ざいほう)を作為(さくゐ)せり。

  2016年05月10日

• 報徳記巻之七【一】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ

  報徳記巻之七【一】池田胤直先生に面謁して治国の道を問ふ 　于時(ときに)天保(てんぽう)十三壬(みずのへ)寅(とら)十一月(がつ)池田(いけだ)胤(たね)直(なお)先(せん)生(せい)に面謁(めんえつ)を請(こ)ふ。先(せん)生(せい)辞(じ)するに、暇(いとま)なきを以(もつ)てす。後屡々(のちしばしば)来(きた)り請(こ)ふて止(や)まず。一日(にち)草野(くさの)と共(とも)に至(いた)る。先(せん)生(せい)始(はじ)めて面会(めんくわい)せり。池田(いけだ)某(ぼう)問(と)ふて曰(いは)く、主家(しゆか)艱難(かんなん)領中衰廃(りやうちゆうすゐはい)の事実(じじつ)は草野(くさの)已(すで)に具陳(ぐちん)せり。故(ゆゑ)に今(いま)又贅(またぜい)せず。積年(せきねん)郡邑(ぐんいふ)興(こう)復(ふく)の道(みち)を施行(しかう)すといへども、某(それがし)等(ら)不才(ふさい)にして処置(しよち)其(そ)の当(たう)を得(え)ず。改(かい)政(せい)以来(いらい)既(すで)に三十年(ねん)にして猶(なほ)未(いま)だ其(そ)の益(えき)を見ず。徒(いたづ)らに費用(ひよう)多(おほ)くして功(こう)を成(な)す事(こと)能(あた)はず。何(なん)ぞや財(ざい)に限(かぎ)りありて窮民(きゆうみん)限(かぎ)りなく廃地(はいち)も亦夥多(またくわた)なり。限(かぎ)りあるの財(ざい)を以(もつ)て限(かぎ)りなきの物(もの)に応(おう)ず。是(これ)上下力(じやうげちから)を尽(つく)すと雖(いへど)も其(そ)の功(こう)を得(え)ざる所以(ゆゑん)なり。然(しか)るに先(せん)生(せい)野州(やしう)の民(たみ)を恵(めぐ)み廃地(はいち)を挙(あ)ぐるに仁沢(じんたく)余(あま)りありて、余力(よりよく)他邦(たほう)に及(およ)ぶもの如何(いか)なる良法(りやうはふ)かある。願(ねがは)くは至(し)教(けう)を得(え)て以(もつ)て累年(るゐねん)の宿志(しゆくし)を遂(と)ぐることを得(え)ば、国(くに)の大幸(たいこう)何事(なにごと)か之(これ)に如(し)かんや。

  2016年05月10日

• 【９】草野正辰先生の良法を聞き国民を安撫せんとす

  【９】草野正辰先生の良法を聞き国民を安撫せんとす　草野家老は先生に一度会ってその論説を聞いて、大変に喜んで年来の志願がこの道によって達することができると深く思慮し、すぐに藩主（充胤・みちたね）に申し上げた。「国家は長い間衰弱に帰し、上下の艱難が極っています。先君（益胤）は大変にこれを嘆かれ、文化年間に至って非常の節倹・改正を行われ、復興の成就を臣らにお任せになりました。臣らは愚かですが、志す所は先君の憂慮を安らかにし再び国を盛んにし、百姓に生養を遂げさせようとするだけです。しかし、才能が足らず不徳のため志を遂げることができず、既に老衰に及びました。ああ、このようにして時日を送るならば、志願は半分に至らないで事は廃絶し、君意を安らかにできません。民を安らかにすることもできず、委任のご命令に背いて無為徒食の罪に陥いるであろうと、昼夜わずかな時間も心を悩まさないときはありません。今、主君が先君の仁政を継いで、専ら節倹を尽し国民を恵み救おうとし、再盛の道に心力を尽される事はこのようで、その事がまだ成就しないのは臣らが才能が無い罪で、代々君恩に報謝すべき時期が来ないことを嘆いておりました。ところが幕府は二宮金次郎という者を登用されました。以前、臣は二宮の高名を聞き、先年、一条を野州につかわしましたが、その大徳を知りませんでした。このたび一度会うことを得てその教え示すところを聞きましたところ、万物の理・国家の盛衰の根元、治国安民の大道を説くことは、こんこんと流れる水が尽きないようで、外には耳目を驚かせ、内には心魂を感動させます。誠に傑出していて、凡人がうかがい知ることはできませんが、臣が古人に求めると一人、周の太公望（たいこうぼう）がその人物でしょうか。思いもしませんでした。近国の野州にこのような賢者があろうとは。古今、論説が万人にすぐれた者がいても、事業に至ってはその論に及ばないものです。それなのに二宮の事業は、あるいは衰国を興し、貧民を恵み、荒地を起こすこと幾千万、その教え導きの及ぶところは、草木が風になびくようです。大徳がなければどうしてよくこのようでありましょうか。今、主君が礼を厚くしてこれを師とし、教えを受けられ、国家を中興する事業を依頼されるならば、富国安民の成功は遠いことではありません。今、この人があってこの道を聞くことができますことは、まことに先君以来千辛万苦を尽された至誠を、天が感じることが空しくなかったというべきでしょう。このために臣は早速に申し上げます。わが君よ、そのことをご配慮ください。」藩主は大変喜ばれて言った。「私は家を継いでから以来、父君の志を遂げ、国の悪習を改め、百姓の艱苦を除いて、昔の盛時に復させようとするほか余念はない。諸臣が肺肝を砕いて、私を補佐してこの事業を遂げようと、数十年の忠勤することは、私のなにものにまさる喜びである。今また二宮に逢ってその賢者であることを理解し、これに国事を依頼すれば宿願を遂げる事は疑いないと告げる。まことにお前の言葉のようであれば、得がたい偉人であろう。すぐに私の命令を国元の諸臣に伝え、この事業を開始せよ。万事、お前にまかせよう。一心に勉めてくれよ。」と命じられた。家老は感涙して命令を受け退出すると、すぐに筆をとって二宮の高徳・誠意・実業・論説を書きしるし、さらに国家再復依頼の君命を伝え、国元の家老池田胤直（たねなお）に送った。文章は丁寧・反覆し、人を感動させた。そして後、昼夜江戸屋敷の諸臣に二宮の非凡の大徳を説きさとした。およそ疑念を生ずる者は人情の常であるが、一面識の間に、先生の賢者であることを明らかに理解した草野の眼光は実に得がたいというべきである。諸臣はこれを聞いて、あるいは信じ、あるいは疑った。家老の説のようなものは歎賞がはなはだ過ぎていると思った。どうして今の世に、太公望があろうかと、ひそかに嘲笑する者があった。家老はこれを知っていたが、他が信じないことをとがめる心はなかった。自ら責めて言った。「二宮の才能と徳は言悟に尽しがたい。私もなお一度面会しない時は惑いがないわけにいかなかった。まして私が説くところを聞いてどうして、すぐにその大きな徳を信ずることができよう。」と、みずからを責め、いよいよ懇切明快に諸臣に説き示した。聞く者も数十度に及んで次第に信ずるようになった。時に奥州中村において、池田家老が手紙を読んで大変喜んで言った。「私ははるかに先生の高徳を聞いて慕い、一度野州に行って教えを求めようと望んでいたが、その機会を得なかった。一条に国事を問わせたが、面会もできず手を空しくして帰ってきた。それなのに今、草野老人が先生に会見することができて、この手紙に及んだ。国家の大幸、時を得たというべきだ。この大業を二宮に依頼するならば積年の微忠は必ず達成しよう。すぐに群臣に示し、この好機を逸せず、上（かみ）は君の位を安らかにし、下（しも）は百姓を恵い救おう。」と深く思慮をめぐらし良法たるゆえんを説明し事理を明らかにし、さらに国家を再興する事業を依頼することを相談した。群臣は言った。「君家は代々この領内を治められること、すでに六百有余年です。盛衰があっても、ついに他の力を借りたことはありません。天明以来衰弱が極ったというべきですが、君臣上下が艱難を尽し、民を恵み、荒地を開いて移民を招いて、あるいは排水をさらい用水を通じて、年々戸数を増して、非常な難局をしのいできたのは、実に主君と家老以下の尽力にあります。たとえ二宮が抜きん出た才徳があって、その廃衰を挙げて百姓を恵み育することが至っていたとしても、これは通常に比較する論でしょう。当国が永年行ってきた民政にくらべる時は、どうしてこの右に出ましょうか。かえって劣っていることでしょう。さらにその事跡を聞きますに、疑うべきことが大変に多くあります。一身を諸人のためになげうち、艱苦を尽し、他人を子のように恵むと。数千年の昔の聖人の賢い行いは己れに克（か）つことを主としますから、当然このようでしょう。時代が下って人情は私欲だけ盛んです。今の世に当って聖人があるといっても、どうして人が信ずることができましょう。これが疑うべき第一です。また他国を興そうとするとき、種金といって、その始めに財を贈って事業を始めるといいます。もともと貧国の中で財を生じて富国とする良法というのに、どうして種金を用いる必要がありましょうか。さらに当国は窮していても、国家をおこすのに僅かな種金を出すことがどうして難しいとしましょう。それなのに二宮が最初に米や金を入れるということは、取ろうとすれば先にこれに与えるという類いではないでしょうか。これが疑うべき二つです。また野州の隣国の諸侯は多く国政をゆだねたと聞きます。そもそも国が窮し艱難に迫られたときは後年の善悪を思慮するいとまがなく、目前の財を入れて一時の困窮が迫るのを補えばよいとします。どうして当国の政治がこれにならう道がありましょう。一度これに政治を任せその事が成功しないで、かえって国の弊害となって後の憂いを生ずる時は、恥辱は大変に大きく天下の笑いものとなりましょう。これが疑うべきことの三つです。また幕府はその賢を知って挙用されたと聞いています。昔から財に富んだ者は財力で世に出て、名を求める者は少くありません。果たして必ずその賢人であるとどうしていえましょうか。ですからこれまでどおり政治に力を尽し常道を守って功績を積むならば、たとえ成功は遅くても必ず過ちはないことでしょう。もし虚名に惑って国政を任せて大きな過ちを生ずるならば、後悔しても及びません。草野家老は性が慈仁で人となりは実直です。一度二宮の言い回しの巧みさにまどわされ、しきりに賞嘆される。これは高年だからではないでしょうか。ご家老、このことを思慮してください。」　池田家老はこれを聞いて諸臣を諭した。「おのおのが疑う所は一理あるようだ、その人となりを知らないで、その事業を直接見ないために疑惑が度を過ぎている過ちのように思われる。そもそも大久保侯は天下の老中で賢明として名高く、万事公（おおやけ）を主とし、私事に出ることなく、天下はその恵みをこうむることが多かった。この君の明知により農民の間から二宮を選抜して野州の衰廃を復興する事業を委任した。完全に成功したとの報告を待って小田原十一万石余の政治を任せようとされた。その事を果たさなかったけれども、既に野州の功績のある事業は完備し、余沢は隣国に及んで良法を下したところは、一つとしてその効果が顕らかでないものはない。ついに事業を聞き及んで幕府に召し出された。どうしてあなたたちが疑うようであろうか。もしこの人についてこの疑いを問うならば、必ず疑うべきことがないだけでなく、大変に深い道理があるとすることだろう。むかし聖賢が国家を治めるや、その賢人であることを聞く時は、卑しい匹夫（ひっぷ）であってもこれを登用して位を譲り、あるいは宰相として天下の政治を任せた。今、二宮が賢人であるとして教えを求めて、国の再興を依頼するならば、主君の美徳としてこそ言われるであろう。どうして国の恥辱としよう。その成功するかしないかを疑う時には賢人を用いることはできない。たとえ聖賢であっても用いるときにその道を得ない時は、必ず成功できない。過って愚かな者を用いたとしても、主君が明らかであり家臣に忠があれば、どうして国の憂いを生じよう。試みに一、二村をゆだね、その仁の方法がどのようなものか、見るに越したことはない。どうしていたずらに遠く道を隔て疑惑に日を送る事をよしとしよう。草野老人は度量・識見が常人に卓越している。どうして石を玉といおうか。すぐに君命に随って依頼したほうがよい。」と示した。群臣は服しないで言った。「私たちが論ずるところは自分一人の私ではありません。国家を過ちがないようにと欲してのことです。今、二人の家老が是非にこの事を発しようとなさるのならば、微力でこれを止めることができません。しかし、心服しないで雷同する事はまた行うことができません。しいて用いようとされるのであれば私たちを退け、別の人に命じてその後にこの仕法を行ってください。私たちが知る所ではありません。」家老は笑って言った。「あなたがたと共に国家を既に三十年憂えてきた。今、良法を得て行おうとするのも、国家の永安を願うためである。長い年月忠義をみがく所のおのおのを廃し、事業を開始することが、どうしてこれが私の心であろうか。まずは論評のおもむきを草野へ伝達しよう。」と言って退いて、詳しくこの事情を手紙に書いて江戸に送った。再び思うに「二宮が不凡の才智があり物事の道理に通じていることは疑うことはできない。この人によって再興の仁の方法を得るならば国が盛時に復することは必ず年月がたてば間違いない。そうであっても群臣の疑惑がまだ解くことができない。しいてこの事を決しようとすれば、功臣が退き去るという憂いを免れない。落ち着いて数回よく言い聞かせ、一同の惑いを解いて、その心服を待ってその後に依頼の事に及んだほうがよい。善を求める事は速やかであることを道とするが、諸人が服しないのをどうしようか。」ここに数日役所に出て互いに論じあって言い聞かせて人々の疑いを散じようとしたが、疑惑が盛んで解けず、家老は心中はなはだこれを憂慮した。その時に江戸で草野家老は池田家老の返書を得てこれをよく読むに人々の疑いが紛々と決しない。一度に事を行おうとすれば、諸役人が退くという憂いがあろう。言い聞かせて時を待ったほうがよい、うんぬん。」とあった。家老は嘆いて言った。「ああ、これをどうしてあやしむに足ろう。昔から以来百世の計を行う者は、どうして凡庸な者と共にはかることができよう。聖人を知る者はその知が聖所に至らなければ知る事はできない。賢人を知る者は賢者でなければどうしてその賢人であることを知ろうか。今、二宮は心に一毫の私念がない。万民を恵むこと、天地の万物を生育することを法としている。どうして普通の者が計り知るところであろうか。疑惑はもとから当然である。そして池田が諸臣が心服することを待って事を行おうとするのは万全の道だが、これを待つ時には必ず機会を失おう。文化の改正以来、心力を尽して三十年になる。私はすでに老いが極まってしまった。それなのに先生に逢って国の再興の明瞭な道理を聞いて、これを行おうとするのに一日でもおくれることを惜しんでいる。この時に当って、凡庸な者の疑惑が解くことを待つならば、いわゆる日が暮れて路は遠いという譬えと同じであろう。早く政教の指揮を二宮に依頼したほうがよい。」すぐに筆をとって再び手紙を池田家老に贈った。その文意を略して言うと、「国家の大業を行うことを衆人の意見に従う時には必ずこれを遂げることはできない。なぜなら凡庸な人間が見る所は千里の遠いところに及ばない。さらに人を計るのに自分の心を基準とする。どうして賢者の心が公に在って一毫（ごう）の私を生じないで、百姓を安らかにしようと自分の身を忘れる至誠を推測し了解することができよう。そうであれば今、二宮のことを聞いて、疑惑を生ずる者はまた当然ではないか。もとからその賢であることを知らなければ、どうして分別無く可否を論ずることができよう。そして疑惑しているとの理由で身を退いても同意しないと言う者は、これは自己の見解を立てて国家を永安にする道を拒もうとするものではないか。国の中興を拒むならば、たとえ積年の忠勤があったとしても今はこれを不忠の臣というべきである。不忠の者を退けて、賢を用いなければ、どうして六十年余の衰国を挙げることができよう。諸臣の進退は主君よりかつてあなたに任ぜられている。すぐに事を決し、君家の大きな幸いを開くことが現在の急務である。もし人々の論議によりかかり、ぐずぐずと物事を決めなければ、大事はここに廃してしまうであろう。国家を再復する道は群臣ではなく、あなたの一心にある」とうんぬん。　このように書を送り、なおしばしば先生のところに至って国の衰廃、百姓の困苦する事情を述べ、これを再盛することを問うた。先生はもとから多くの人に逢わない。容易に交わりを許さない。家老はこれを知って勘定奉行以下を仮に従者として、先生のところに来て別坐にいさせて、その高論・名説を聞かせた。これによって江戸にある者も、やや感動する者が多くなった。人々は家老の誠忠であることを感心して褒めた。そして草野家老の手紙が中村に達し、池田家老が目を通し、心の中に喜び、役所に言って諸役人に言った。「おのおのが政務を二宮に委任することについてよくないとの異論を詳細に江戸に伝達したところ、返書が来た。おのおのこれを一見して再び異論を述べるがよい」と順番に見せた。役人はこれに目を通して顔色が変わり一言も発しなかった。家老は言った。「今、主君はまさに二宮の道を行おうとし、草野もこのために力を尽すことは、このようである。私もまたもとから同感である。しかし国家の再復は大業である。どうして一人二人の力でできよう。衆、皆が心を同じくしなければ成就できない。草野はもはや老年となり一日も遅れることを憂慮するのは忠誠のいたすところだ。しかし大勢の意見が決しない時は永遠の道は行うことができない。おのおの異論があれば遠慮なく発言するがよい。」ここに役人は再びそのよくないことを論じてまだ決することができなかった。主君は中村での大勢の議論で決することができないことを聞かれて、草野を呼んで言われた。「おおよそ目前の事でさえもなお疑惑を生ずるのが凡人の感情の常である。今、百里を隔てて二宮の深遠の道理を聞いて、どうしてよく理解することができよう。国（相馬藩）の政治はもとからお前と池田に任じている。すぐに池田を呼んで二宮に面会させ、その後に事を決せよ」と命じられた。家老は謹んで命を受けすぐに君命を伝達した。池田家老は多くの日数を経ないで中村を出発して江戸に来た。主君は呼ばれて言われた。「お前を呼んだのは別の事ではない。二宮という人物は昔の賢人に恥じない。衰国を復興し百姓を恵み助けること行き届いているというべきだ。我が国の再興をこれに頼もうと思う。お前は草野と共に力を尽してこの事を成就せよ。」と命じられた。家老は謹んで命を受け、これから両家老が心を同じくし協力して先生の良法を聞いて主君の心を安らかにしようとし心を尽したという。富田高慶が思うに、忠をもって君に仕え、徳をもって民をなつけ、国家を常に永安の態勢に置くのが、家老の任務ではあるまいか。いま池田・草野二家老の国家に勤める態度を見るに、身命をなげうち粉骨の労をつくして数十年を重ね、なお忠勤がたりないとした。そして国益を求める志は、老いてますます厚かった。諸役人の紛々たる争論に際し、寛大にこれを導き、温和にこれをさとし、至誠を積んで彼らの疑惑を解き、ついに一人も退けたり罰するに及ばなかった。そして心をあわせ力をそろえ、衰廃振興の大業を成就した。まことに、その卓抜な見識と度量によって、よく家老たるの大任に堪えたと言えよう。しかし、明君がこれを信じ、厚くこれに委任して変わらなかったことがなかったらば、二家老がいくら賢臣でも、到底その成果を見るに至らなかったであろう。

  2016年05月09日

• 2016年5月7日　読書会で「下館談話記」を読む

  平成二八年五月七日　○○センター 参加者は３人。「下館談話記」と「報徳記巻の六」の相馬仕法を３人で輪読する。 ○○　「下館談話記」は、報徳博物館の『尊徳門人聞書集』に収録されている。 □□　解説付きなんですね。 ○○　『報徳記』巻六下館仕法は印象に残らない。記憶にはエピソード記憶と意味記憶があるという。『報徳記』には個性豊かな人物が活写され、桜町仕法の岸右衛門、烏山仕法の円応和尚、大磯の孫右衛門などのエピソードは記憶に残るが、下館仕法は尊徳の教説が主で、個人的なエピソードに乏しいため印象に残らない。「下館談話記」は、下館仕法の進展だけでなく『報徳記』と『報徳論』の成り立ちを理解する上で重要と考えて第四集に収録する。「下館談話記」では、尊徳が幕臣登用後、各藩の指導が行き届かなくなり、下館藩が藩士の俸給の二割八分減免の約束を破り、新しく借金するなど分度を守らず、仕法が行届かなくなったことを責めたてる。もし下館の仕法が失敗するならば、諸藩の指導もとりやめ、引退するとまで言う。これは相馬仕法を成功させたいと願う富田にとって重大事であり、詳細に記録したのだろう。さらに衣笠や中村兵左衛門の親しい者には、尊徳が自分の二人の子の処置もできないなどと個人的な歎きも記録されていて面白い。富田は「他見をゆるさず」として、こうした尊徳の個人的な歎きは『報徳記』に載せず、尊徳を「聖人」として描く。「下館談話記」を読むと、富田が、『報徳記』に何を載せ、何を載せなかったのかが分る。また【三】で下館藩家老に語る「国の根は百姓なり」は『報徳論』でそのまま展開されている。『報徳論』は各藩の家老などに語った教説をそのまま整理したもので、だからこそ尊徳が生前唯一認めた書籍なのだ。「下館談話記」では、公的な会談では、相手の藩にはくどいほど「御」を付け、ごく親しい間柄では個人的な歎きを述べる。尊徳は公私で話法を使い分けし、また話す相手によっては個人的な事柄も語る。尊徳は家老や藩士といった武士と百姓・商人に対して同じように「君子」としての倫理的態度を要求する。富田は武士の意識が強いのに対し、尊徳は「農民が本である」というスタンスがあり、身分にとらわれず、同じ倫理的生活態度を求める。 □□　小田原の「古文書を読む会」で報徳記の原文と校正文を対比してたけど、あれは面白いですね。 ○○　『報徳記』は天皇に献上する前に、儒学者の岡松甕谷（おうこく）が校正している。富田は百姓や商人の描写では感情を表にあらわす形で記載している。長岡藩の元家老の娘杉本鉞子（えつこ）が英文で書いた『武士の娘』で「武士の娘はまつげを濡らしてはならない」と武士の倫理は感情のコントロールであるとする。富田は武士の意識が強く、百姓・商人を蔑視するところがあり、そのことが『報徳記』の原文では逆に感情の表現は自由にさせて活写したものとなっている。『武士の娘』で鉞子の召使いのいしが「つらい時には泣き、おかしい時には、存分に笑えるような身分に生まれついて、有難いと思うております。」と言う。富田が岸右衛門が「思わず額をぬぐいて曰く」と描いたものを岡松は「憮然として曰く」に、伊勢原の宗兵衛の「手を打ちて」を「大息して」と校正している。天皇に『報徳記』を献上するに当り、岡松は漢文としての措辞を整えると共に、感情表出を武士道的な制御した形で校正しているのだ。相馬藩主と富田は天皇に『報徳記』と『報徳論』を献上したが、『報徳記』は無傷で広まったが、『報徳論』は宮内庁の役人が附箋をつけて却下した。『報徳記』は高名な儒者が校正しているので手がつけられなかったのだ。そういう意味では、岡松甕谷の功績も大きい。 □□　尊徳は人の心の在方を問題にしていますね。 ○○　尊徳は、日光仕法の開始のお祝いに来た弟子に「我が道は人々の心の荒蕪を開くを本意とす」と答えている。下館仕法でも始める前は、「最後まで分度を守ります」と誓うけれども、一息つくと分度を守れなくなって、開発仕法で得られた利益は農村の復興に再投資するという原則を破り、利益を藩の財政に組み込み、あまつさえ更に借金するようになり、結局計画は破たんし、仕法が中止される。烏山藩・細川藩などと各藩の仕法が失敗するなかで、尊徳は「人々の心田の開発」が重要であることを強調するようになり、また「我が道は主たる者の道である」と特に指導者に倫理的態度を要求する。富田が天皇に『報徳記』『報徳論』を献上したということは、実は天皇や明治政府にそうした「主者の道」倫理的態度と「富国安民」の政策を実現することを求めたということなのだ。しかし、明治政府は『報徳論』を却下し、尊徳を「臣民の道徳」の模範として全国に流布した。報徳社もまたそれに追従した。尊徳は、本来まず政治をとる者が「民のため」という自覚を持ち「至誠」をもって政治を行うという厳しい倫理的生活態度を要求する。明治政府の「富国強兵」ではなく、「富国安民」の政策実現を要求するものだが、そうした政道論は無視されたのだ。

  2016年05月08日

• 【８】草野正辰先生に謁し国家の政体を問ふ

  【８】草野正辰先生に謁し国家の政体を問ふ　先生の大徳、人民を恵み救う道を行う事は既に多年だった。ついに幕府に達して天保十三年（一八四二）冬、命令を下して先生を登用した。この時、先生は大久保侯の邸に仮住まいされていた。草野家老はこの事を聞いて言った。「私は先生に面会し道を問おうと長い間欲していた。しかし遠路を隔て主用が多く忙しく野州に行く事ができなかった。今、先生が江戸におられることは、時を得たというべきだ。」そこで人をやって面会を求めさせた。先生は面会する暇がないと辞退された。家老はしきりに求めて止まなかった。先生はもとから草野正辰（まさとき）の徳行・誠忠を聞いて、非常にその人となりを嘆称していた。このため（八月四日）面会する事ができた。草野正辰は先生に言った。「愚かな私は先生の高名を聞いて教えを受けたいと長い間、慕っておりました。今、私の愚誠を察し面会を許される、何という幸いでしょう。私の主家の領村は以前から艱難がことにはなはだしく、中古元禄年間（一六八八～一七〇三）に比べれば、人数が五万人余り減じ、収納は十万俵余り減じました。領内の大半は荒れはててしまい、借金は山のようで、実に亡国になろうかというありさまです。先君の世に当って、文化年中大変に節約を行い、古くからの悪い習慣を改革し除こうとし、石高六万石に必要な費用を一万石の程度に減じて、専ら国の本源である郡村の再興を計って既に三十年以上力を尽してきました。しかし、費用は多くかかりその効果は半分にも至りません。私は既に老いも極まり、志を達することができないことだけを嘆息しています。これは皆凡人であり国家を再復する道に明らかでないためです。それなのに先生は多年の廃亡の地を興して百姓を恵み、これを安らかに恵まれることが全く意のままであり、さらにその余沢は遠近に及んでいます。これは誠に不世出の高徳によるものでなければ、どうしてこの大業を成就できましょう。願わくば先生のこの上も無い教えを得て、衰国を再興するという志を達することができれば、誠に上下の大きな幸いはこれに過ぎるものはありません。」先生は言われた。「私はもとは農民の間に生まれ、極貧のなかに人として成長し、貧苦を尽して祖先から一家を再復することだけを勤めました。それなのに先君が野州宇津家の領村を再復する事を命じました。三年間、辞退しましたが君はこれを許されません。やむを得ずかの地に行って、数十年たってようやく旧復の道が立ったようですが、どうして言うに足りましょう。そして隣国の諸侯が仕法を懇望して止みません。固辞しましたが、なお再三求めますので、ついに少し再復する事を告げました。今また、あなたが来て一言を求める。どうしてその望みに応ずることができましょう。しかし以前一条という者が来て質問した時、やむを得ず一言告げました。このために今、黙っていることはできません。そもそも国家の政体は複雑で多岐にわたっているようですが、要するに取ると施すとの二つに止まります。この二つをほかにしてまた何事がありましょう。さらに盛衰・安危もこの二つにあります。存亡・禍福もまた同じです。それなのに世間では国の盛衰する理由を考察しないで、どうしてその衰廃したものを挙げることができましょう。なぜかといえば、取ることを先にすれば国は衰え、民は窮し、恨みが起こって衰弱が極まります。はなはだしくなれば国家が亡滅するという大患に至ります。施すことを先にする時は、国は盛んになり民は豊かになります。人民はこれに帰し、上下は富み豊かになり、長い年月がたっても国家はますます平穏です。聖人の政治は仁沢を施す事を先の務めとし、あえて心を取ることに用いません。暗君は取ることを先にして施すことを嫌がります。治平・乱暴がよって起るところは皆ここにないものはありません。今、相馬の政治は施すことを先としているのか、取ることを先としているか。いやしくも取ることを先とするならば千万の労を積んで百年の辛苦を尽しても、決して中興に再復する時期はないでしょう。また施すことを先の務めとしているならばどうして国を興すことが難しいことを憂えましょう。おおよそ天下の生物は無量ですが、血気あるものは施し与える道を厚くして喜んで服さないものはありません。どうして血気のものだけでしょうか。草木であってもこれに肥料を与える時は、喜んで服する色が顕われます。これを残虐に伐（き）る時にはどうしてこれを快いとしましょう。鳥獣虫魚が人を恐れて逃げようとするのは、こちらに取ろうとする心があるからです。もしこれを愛し、これに食べ物を与える時は、たちまち喜んで服します。ましてや多くの人々においてはなおさらです。義のために命を軽んじ万苦を厭わないものはなぜでしょうか。君がこれに食を与えるからです。ですから与える時は君臣となり、取る時は仇敵となります。ひとり百姓だけどうして与えないで服するという理がありましょうか。与える時は堯（ぎょう）の平和な民となり、取る時は紂（ちゅう）の乱暴な民となります、よくよく考えなければなりません。それなのに世の民を治めるのに、貢税を取ること先として、与えることを後とする。まず与えなければ、民はその生を安らかにできません。民が貧しい時はなまけ、ひがみ、よこしまで、勝手気ままになります。ついに貢税が減少し、土地は荒れはて、上下の大患となります。与えることを先とする時は、民はその生を楽しみ、仕事を楽しみ、土地は毎年に開け、財産が生じることは窮まりなく、国の衰廃は求めてもまた得ることができません。このために取ることと与えることの先後を明らかにして、その後に政治を行うものが政治を知るものとするべきです。私が廃亡を開いて、百姓を恵み、余沢が他国に及んだものは、ほかでもありません。ただ与えることを先の務めとしたためです。あなたの国が衰貧したとしても、大変に仁沢を施して、民を恵む時はどうして再復しないということがありましょうか。」　草野は言った。「誠に先生の教えは古今の仁道です。政治を行うのにこの本源を失わなければ国家の永安は疑いありません。しかし領内数千町歩の荒地を開くこと、その方法はどうするのでしょうか。」先生は言われた。「おおよそ細を積んで大をなし、微を積んで広大に至るものが自然の道です。たとえば天下の耕田のようなものです。幾億万町あっても春に耕し秋に収穫し一畝の余すことがないのはなぜでしょうか。ほかでもありません。一つの鍬を重ねて耕し、一つの鎌を重ねてかつて怠らないことにあるだけです。ましてや荒れはてた土地に一つの鍬を積んで怠らなければ、幾万の廃地があってもこれを挙げるにどうして難しいことがありましょうか。廃地を開くのに廃地をもってする。これが開田の方法です。」草野は言った。「廃地をもって廃地を起すというのはどういうことでしょうか。」先生は言われた。「一反の廃田を開いてその実りを来年の開田料として、毎年にこのようにする時には、費用財産が別に費えなくても、何万の廃田があっても開き尽すことでしょう。」家老は大変感じ入って教示のかたじけなさを感謝して帰った。家老は退いて感嘆して言った。「私は壮年から老いの極みに至るまで国家を再興し百姓を安んじようとし、身命をなげうって肺肝を尽してきたが、志が達しないで終ることをだけ嘆いていた。思いもしなかった。野州にこのように傑出した仁者があろうとは。この人を知らないで数十年空しく心力を労した事は、残念の限りというべきだ。しかし晩年にこの人に逢うことができたことは私のまごころが空しくなかった所である。私が先生の道を国家に開いてその規則を立てる時は国を再復し永安にすることは疑いない。その時には私はたおれても、始めて安心することができる。」と心中ここちよかった。先生もまた一回面会して言った。「私は草野が忠臣であることをかつて聞いていた。今、その人となりを見るに、内は誠直であり、外は温和である。それだけでなく度量はぬきんでていて識見も非常に遠く、将来を見る事ができる。私の言葉が、水を水に投げたようで、貫通することはもとから知っていたようである。卓見の者でなければ、どうしてよくこのようであろうか。この人が有って国政をとって、加えるに私の道を行うときには相馬が復興することは難しくはない。」と嘆称した。

  2016年05月08日

• 【７】一条某君命を奉じ始て桜町に至る

  【７】一条某君命を奉じ始て桜町に至る 　時に天保一二年（一八四一）冬十月中村の郡代一条七郎右衛門に命じて、領内の貧村数十ヶ村の衰廃の事実を記して、この村を再興しこの民を安らかにし恵む方法を先生に質問させた。桜町陣屋に来て君命を述べて、さらに君の贈り物を出し面会を求めた。先生は勤務にいとまがなく面会できないと辞された。一条は再三面会を求めて止まなかった。先生は許されなかった。一条は非常に心労してある門下（富田高慶）に言った。「私は主命を受け遙かに来て、国の衰弊を除くことを問おうとしました。今、先生はこれを許されない。もしこのようにして帰国したとすれば、私が愚かなために主君並びに家老の意を通ずることができないということになります。これは君命を辱しめるようなものです。しかし私の国（相馬藩）の事で先生が行われる日夜の正業を妨げる事もまた遠慮がないようです。願わくばただ一面識を許されるならば、すぐに国に帰りましょう。」 ある門人はこの言葉を先生に告げた。先生は言われた。「私は、主命を受けてこの地の民を安らかにし恵んでいるだけだ。どうして相馬領村の事に関与し聞こうか。たとえ何度面会を求めたとしても、私は逢うべき道がなければ決して面会しない。しかし君臣が共に国家の衰弊を憂えて艱難を尽し、百姓を久しく恵んでいると聞く。今、しきりにその道を問う。一言は答えないわけにはいくまい。今、一言示そう。お前はそれを一条に伝えよ。おおよそ天下の土地は大同小異であって、そのだいたいの内容は同じでないものはない。このために国家の貧富、百姓の苦楽、郡村の盛衰は、どうして野州と奥州の別があろうか。この桜町で再興の道が成就する時は、国内いずれの地であっても再興しない国があろうか。それなのに今、領村の難村を書いてその指揮を問う。たとえその道を明らかに示しても、伝え聞くことはことに遠路を隔っている。どうして微細の仁の方法を行うことができよう。たとえ行う事ができその村村が旧復ができたとしても、国体を明らかにし、本源の分度を定め、尽きることのない財産を生じて万民を安らかにし恵むという大本が立たない時はかえって一時の間に合わせの仁となり、または厳しく税を徴収するという災害を開くことになる。なぜかといえば一度領内に一村でも、私の仕法を下す時には、おおよそその村の悩み苦しむ所を除き、その養い育てることを安らかにし、永安の道を得させる。百姓でこれに感激しない者がいようか。一村がこのようになる時には領内の民はこれを見て聞いて、君の仁心に感動して農業に怠惰であったのを改めて農業を奨励し仕事に勤める道が大変に行われ、たちまち収納も増すであろう。群臣はこれを見て何のために収納が増したかを知らないで、時候が順調だったため増したのだとし、あるいは時節が到来したとしてこれを取って国に必要な費用とする。年々このようにする時には次第に戸数・人口が減少し田畑は荒野となり、ついに国家を覆すような衰廃が極まることになる。これは君臣共に本心は搾取でないのに、知らずしらず搾取に陥って、国の大きな病いとなる。これはなぜかというと、仕法を施してたちまち租税が増すのは、民が多年の貧苦を免れて租税を多く出すのではない。一度、君の仁恵を聞いてこのように仁政を実施される。この時に当って民として君恩のかたじけなさに報いなければならないと、戸ごとに貧苦の中から自分の衣食の不足を顧みないで、余分に貢税を納めるに至る。上としてその増す理由を理解しないで、これを幸いとして費用に当てる時には国民はたちまちに衰貧に陥って、離散に至らなければ止まない。これが一度、仁の方法を実行して、百姓を廃亡させるということなのだ。このために私の道は国本が立ってその後に施行するべきなのだ。国の分度が立たない時は、百度これを求めても私はその求めに応じない。今、相馬領内の衰廃を挙げて万民を恵み育しようと欲するならば、過去数十年の貢税を調査して盛衰を平均し、中庸の分度を立て、その分度を守って、長年節倹を尽し、どれほど貢税が増えても、その分度外の米穀を用いず、これを別途の物とし、国民を恵む方法に必要な資財と定めるべきである。この本源が確立する時に始めて一村を復興し、またその次に及ぼすべきである。その時に国中に何万の租税が増しても、皆、民を潤し助けるものとなって、いよいよ国民を安らかに恵む資財は尽きる事はなく、ついに国家の衰え弱ったものがすべて挙り、昔の盛時に復することは疑いない。これが私の仕法の本源である。もし国家を再盛させ万民を安らかにしようとすれば、すぐに以前の収納を調べてこの本源を確立すべきである。そもそも国を富まし民を安らかにすることは人君がみずから行うべき任務ではないか。家老というものは主君の意を受けて政治を行い、上は主君を補佐し、下は民を安らかにし恵むものではないか。もし国家を永安にする道を求めようとするならば国の君主が自ら聞きにこられるべきである。遠路で来ることができなければ一等を下って家老が来て道を求めるべきである。郡代は国権の帰する所ではない。私がたとえ面会しても何の益があろうか。すぐに国に帰って国体の本源を定めるべきである。もしこの天分、自然の平均の分度が明らかに立って、君臣共に堅く守られる時は国家の再興は難しくはない。今、問う所は郡村の衰廃を憂え、これを挙げることが難しいとしてその道を求められる。私は数十年来比べようもない衰貧の村を再盛してきた。だからこの道を移す時は、どのような国の難村でも再復することは疑いようがない。ただ国の分度を立ててこれを守ることだけが、非常に難しいとなすのである。いやしくも分度が明確な時は、貧村を起し百姓を安らかにする道は、高いところから低いところに水を下すようなものだ。しかし奥州と野州と遠く隔っていて、伝え聞くところは実際の事実が貫通することは難しく、多くの人の疑惑もまた多いであろう。だから領内の一村を全く旧復してご覧にいれよう。国の君臣上下はこれを熟見してよいとすれば、再復の道は二つあるのではない。幾百村であってもその道は同一である。これを推し及ぼして領内を再興するべきである。もし一村の再興を見てよくなければすぐに止めるだけである。このように、善ければ用いて、善くない時は止める。一金の費用を出さないで国家を再興する道を試みるという事はまた善いことではないか。君臣共に以前から艱難を尽して、国家興復の道を行い、また私にその道を求められることが切実であることに感じ、やむを得ずこの一言を発するのだ。国に帰って君侯以下家老にこの言葉を告げよ。そしてこの言葉を善いと聞かれるならば、道もまた随って行われることであろう。もし善くないとなされるならば、道が行われるべき正当な根拠はない。そのような時は、今面会しても互いに益がないだけでなく、かえって憂いの種となることだろう。」と教えられた。 　後日ある人が先生にこう問うた。「道を隔てること六〇里遙かに先生の徳を慕って良法を求める。そうであるのに一面会を許さないのはどういうことでしょうか。」先生は言われた。「これはお前が知る所ではない。相馬藩の君臣が民を恵んで国を興すことに心を用いることは厚いといっても、私の道を聞くことはなお浅い。今一条を来させて可否を試みようとするだけだ。誠に用いようとするのではない。もし私が一条に逢う時には道を談じて止むことがない。道を談じて一条が感激しなければよい。もしこの仕法に感動する時には、必ず国にこの仕法を行おうとし、しきりにこれらの仕法が素晴らしいと唱えよう。唱えても君臣上下の疑惑がどうして散じようか。群臣は一条を嘲笑して、一条はますます群臣が道理に明らかでないと深くこれを歎息し、志が貫徹できない事を憂い、退引の心が起ろう。群臣もまた不平を生じて、一条を退かしめよう。これは理の然らしめる所だ。私が面会を許さないでこれを帰す時には、一条は帰って私を指さして礼を知らない者だとし、国家の大事を問うに足りないといおう。その時には同気相求めて、共にこちらの非を言うことは、水を以て水に投ずるようである。何の子細があろうか。私が一度これに会って罪の無い人を陥しれるに忍びようか。むしろ私がそしりを受けて一条を無事にさせるほうがよい。」と。 　ある門人は言った。「そうであればかの相馬の国に道が行われる事はここに絶えるのでしょうか。」 先生は言われた。「誠に道が行われるべき時節ならば、家老が来て道を問うべきである。そうであるのに郡代を来させるというのは、まだ時が至っていないのだ。もし私の一言を聞いて国の分度を立てようとすれば、これが復興の時が至ったということなのだ。もし一同が無礼であると私を見るようであれば、どうして国を興すことができようか。今、逢わないものは一条の無事を欲してのことである。仕法の大体を告げたのは国君の問いに答えただけである。」ある門人はその遠い慮りを感じた。後、数月たっても再び道を求める事はなかった。先生は言われた。「はたして私が見る所にたがわない。このようであればまだその時が至らないのだ。あぶないところだった。私が一条に面会すれば、彼は必ず廃せられたであろう。逢わないために無事であったのだ。」 野州に在って遙かに奥州の事情を察せられること、手のひらを指差すようであった。門人はその深い知恵、仁恕の無窮である事を感嘆した。

  2016年05月07日

• 徳島県立図書館が「報徳記を読む第３集」「鈴木藤三郎の米欧旅行日記」を蔵書とし１３件所蔵館となった、感謝！

  1. 報徳記を読む 第３集 ［富田高慶］　［著］ 2016.3詳細 2. 鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 鈴木藤三郎　［著］ [2015]詳細 3. 二宮金次郎の対話と手紙 第１ 2015.2詳細 4. 報徳記を読む 第２集 地福進一／編 2014.11詳細 5. ボーイズ・ビー・アンビシャス 第５集 2014.8 4-9906069-6-5詳細 6. ボーイズ・ビー・アンビシャス 第４集 2014.2 4-9906069-5-7詳細 7. 報徳記を読む 第１集 ［富田高慶］／［著］ 2014.3詳細 8. ボーイズ・ビー・アンビシャス 第３集 2014.3 4-9906069-4-9詳細 9. ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇 2013.10 4-9906069-3-0詳細 10. 砂糖王　鈴木藤三郎 地福進一，村松達雄／［著］ 2013.611. ボーイズ・ビー・アンビシャス 2013.3 4-9906069-2-2詳細 12. 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者　鈴木藤三郎 地福進一，村松達雄／［著］ [2013]詳細 13. 報徳産業革命の人 二宮尊徳の会 2011.9

  2016年05月06日

• 【６】奥州相馬中村領盛衰之概略

  【６】奥州相馬中村領盛衰之概略 　奥州中村領は石高（こくだか：近世、土地の表示に用いられた米の公定収穫高。検地によって定められ、年貢賦課の基準とされ、大名や武士の知行高の表示にも用いられた。）六万石、新田改め出し石高三万八千石、村数二三〇余村、元禄正徳の間、土地は大変開けて、山や谷に至るまであるいは田とし、あるいは畑とし、民は非常に土地が肥えて作物が実りその農業を楽しんでいた。そうであるのに万物は盛んな時は必ず衰えることが自然の数であり、元禄年間群臣が論議して言った。「今三郡は大変農業に勤めている。石高六万石だが実は田畑は広く民の益が多い。ことに山野の開墾もまた少なくない。今、適正な検地を行って田畑を調べる時は多数の有余を出ずるであろう。これより国益が大きいものはないと。そこで群議一決して領村あまねく田畑の広狭を調べて三万八千石を打ち出したという。これが国家の大衰、百年間艱難の原因であった。この時に当って貢税を一七万俵出すに及んだ。だから穀物を蓄える蔵は充ち、財貨を納める蔵は満ちて、藩士は俸禄に応じて多くの米穀を得て、艱難というものはどういう事か知らないという状態になり、暫くの間の富で永遠に憂いがないと思っていた。そもそも聚斂（しゅうれん：厳しく租税を取り立てること）は古人が大変に戒めた所で、国家の衰亡は厳しく租税を取り立てることから生じたのだ。国が栄えて君臣上下が憂いがないのは国の本である百姓が安らかなためである。百姓が富んで豊かなのは田畑が益が有るからである。そうであるのに田畑の有余を減じて、一反の田畑は一反とし一町の田畑は一町とする時は民の生計の有余を失ってたちまち困窮に陥って、ついに離散に及ぶことは疑いがない。これから毎年国民は衰貧に向っていき戸数は減少し、天明年間に至って大変に衰弱した。君臣上下、節倹の道を失って、知らずしらず度を越えた贅沢に流れて、貯蓄はなく困窮はもう極っていた。そればかりでなく天明四年・七年（一七八四・八七）の両年は大凶荒となって、君はこれを救おうとして米財がなく、救荒のいろいろな方法を求めたが得ることができず、百姓は飢えて死亡・離散するものがおびただしく田畑は荒れはて、収納は三分の二を減じて、上下の艱難は昔からこの時よりはなはだしいものはなかった。 群臣は大変これを憂えて米財を隣りの国の富商や江戸の豪富に借りて、目の前の不足を補い、文化年間に至っては既に借金三十万両を超えて一年の租税でその利息に当てるに足りないで、借金は毎年増えていき貢税は毎年に減じていく。君はこれを深く憂えられたがどうにもすることができなかった。文化何年かになって先代の益胤君（ますたねぎみ）が大変憤発されて、国の衰廃を挙げて万民を安らかにしたいと諸臣に問われた。その時郡代だった草野正辰・池田胤直（たねなお）が共にこう申上げた。「国が衰廃することは政治の基礎が完全でなく、節倹の道を廃して度を越えた贅沢に流されているからです。いやしくもその衰源を改革しないで他から借金し、目の前の不足を補って一時の憂いを免れようとすれば、国の憂いは毎年に増していくことは、たとえばたきぎを抱いて火に入るよりもはなはだしいものです。今、この大きな病を除いて永安の道を生じるにほかに方法はありません。君みずからが飲食・衣服を節約し万民に先立って艱苦を尽し、厳しい命令を出して国中の奢って贅沢なことを戒め、節倹を行って一藩の俸禄は衰時相当の減少により与え、そうじて万事一万石の諸侯の出納に本源を定めてこれを厳に守って、さらに国家廃衰の根元である元禄年間の田畑の検地の大きな過りを改正されるならば、十年でおおよそ艱難を除くことができるでしょう。そしてこの大きな病の起る所は領民が艱苦に迫られ、あるいは離散しあるいは死亡し人口・戸数が共に減じて、年来の田畑の大半が荒れはてて財産を生ずる本を失ったためです。君が艱難に安んじて専ら領民を恵んで荒地を開いて流民を招いて、これに家財・田地を与え民の戸数を増して、穀物を産出する本を開かれるならば自然に収納を増して再復の時期を得るに至ることは疑いありません。この道を外にして別に国を興そうとすればいよいよ苦労していよいよ極難に陥いりましょう。この道を行うことはもとから平常の事ではありません。誠に非常の厳法・節倹を立てて、君自ら行うのでなければ、命じられても民は従わないものです。」と申上げた。 君は大変その忠言を感じられて、「お前の言う所は誠に的論である。二人心を尽してこの改正を行うがよい。私みずから艱難に安んじて、もし改正の命に従わない者が有れば、私がこれを制しよう。」と命じられた。そこで過去を調べて現在を考察し、君が必要な費用を減じて一藩が扶助する人数を減らし、いささか命を繋ぐだけを限度とした。諸役所の古くからの悪い習慣をあらため篤実・節倹を主とする者を挙げて役人とし、いよいよ倹約を専らとして節約を守る者を表彰し節度を失う者を罰して、役人の心を励まし、ひとすじに国家を再復しようとするほか余念はなかった。藩士たちは困窮に堪えることができなくてその深い道理を理解しないで非常に家老以下を怨んだがこのために心を動かすことがなかった。 草野正辰（通称半右衛門）は大才があって度量は人に超え、内に仁心があって外は方正だった。常にこう言っていた。「私の祖先以来君恩をこうむる事は高山も比べがかたい。国家艱難の時に当って再復の命令を受けて、この大業を挙げるのに尋常の覚悟では成就することはできない。私の仲間のような者が二、三人も身命を棄てなければ成就できないことだ。知恵や計略で及ぶ所ではない。ただ死をもって国家に報ずるだけだ。」と。人はこれを聞いてその誠忠を感嘆した。池田胤直（通称八右衛門、後に図書）は才能・学問が人に超過し、それだけでなく明快に決断し遠い先々のことまで考える深慮があった。大小の事に通達しないことはなかった。改正の規則は既に定まった。君は両人の忠義を察して同じく家老として国政を任ぜられた。年々貢税の六分の一を節約してこれによって領民を恵み育て、あるいは堤防を築いて用水を保ち、昔からの用水路が大破したのを修復し新用水堀をほって、堰を掛けて開田のたすけとし、他国の流民を招いて家を与え農具や米穀を与えて開墾させ、貢税を二十年あるいは十五年または十年と時期を定めて免除し、年限が満ちてその後に貢税を納めさせた。また養育料を与えて貧しい民の赤ん坊を養育させ、数十年の必要な経費は数えることができないほどであった。荒地を幾千町開いて、新戸を２千軒立てるに及んだ。さらに累年の負債はこれを償却するべきの財産がないことから、あるいは改正が成って後にこれを償却しようと約束し、あるいは年々いくらかを償却し年数がたって償却し尽そうとし、または無利息年賦の償却を約束し、一つ一つ誠意を主として相談するのに艱難の実情をもってした。富商もその誠実な忠義に感動して往々その約束に随った。そこで負債三十万両もあったのがおおよそその償却の道が備った。これは両家老の誠忠によるところである。非常の艱苦を尽すこと十年、非常にその恵みは顕らかになってきたが、積年の衰え弱ったことは容易に古に復することは難かしく、それだけでなく天保四年・七年（一八三三・三六）両年の大飢饉は天明年間の飢饉のように、民が食を得る所なく飢えに迫られ、高山に登って、木の実を拾い草の根を掘って食とした。 この時に当って文化の改正の後に、上下が艱苦を尽して有余を生じて、非常の用に充てる所の米財をことごとく散じて、一藩以下農工商に至るまで一人一日二合五勺の食を与えその飢えをしのがせた。国の米穀はなお足らなくて人を出羽の国秋田へはしらせて穀物を幾千求め、摂津の国大阪に米を幾千求めて、船で海をこえて運送させた。天の与えた幸いを得て、海上無事に中村に船は着き、この米穀を散じて恵み育てる道を行って飢えて死ぬ憂いを免れたのはこれはまた両家老の誠忠によってである。初め天保四年の飢饉に当って領民を撫育のために、長い年月艱難の中から積み立てた貯蓄を散じて一人の民の飢えがないようにした。どうして再び天保七年の大飢饉が来ることが想像できようか。実に天保七年の凶荒に当っては米穀は空となりどうにもしようがなくなった。君は飲食を節約され貴重な器物を売払い、城の木並びに領内の良木を伐採して、他国の米穀を求めて恵み育てた。隣国遠国共に流民や飢え死にする者は数えることができなかった。そうであるのに中村領民だけこの大患を免れたものはそうして仁術が至った所といわなければならない。しかしながら両年飢饉の年のために長年積んできた功績もここに空しく、再び艱難の地に陥ってしまった。いよいよ節倹を行って領内の再盛の政治を施すことを怠らなかった。そして文化年間改正の時は、十年で衰廃を挙げようとしたが年がたっているにもかかわらずまだ半分にも至っていなかった。家老の草野は既に七十の年齢を越え池田もまた五十歳を越えた。一世の力、初願を達する事ができないことを憂い悩んだ。天はこのように君臣が共に国民を恵み救う誠心を憐れまれたのか。天保十年になって二宮先生が民を恵み救い農業を勧める良法を行い、不世出の才能と徳の力で衰廃を再興する道を尽していると両家老に告げる者があった。両家老はこれを聞いて感嘆して言った。 「ああ、私の仲間が三十年の間、千辛万苦を尽してきたがその事業は半ばにも至らない。先生は君から委任された土地を挙げて、大変仁政を布いて余沢は他国遠近に及ぶというのは誠に大きな徳の賢者でなければどうしてこの大業を成すことができようか。この人について国家の再興の道を求めるならば、必ず昔からの志願もまた成就できよう。」と、非常に喜んでこのことを君に告げた。君はこれを聞いて大変感嘆賞賛されて、その良法を得る道を両家老に命じられた。 　富田高慶は思う。大学に「聚斂（しゅうれん）の臣あらんよりは、むしろ盗臣あれ」と言う。実に国家の災いとして聚斂に過ぎるものがあろうか。けだし盗みというものは倉庫の中の財貨を盗むにすぎず、被害は決して遠くに及ばない。聚斂に至ってはそうではなく、人民の受ける禍は、次第次第に広く遠くに及んでゆき、国の乱離敗亡もこれに伴って起きるのである。はじめ聚斂に努めて一時租税を増すことができると、人はみな国の利益になったと思う。あに図らんやその国に有利と思った事柄が、実に数百年の衰退の基なのである。ゆえに孔子は、用を節して人を愛することを教えた。（論語、学而）。およそ国費を節約すれば、奢侈（しゃし）の憂いがなく、人を愛すれば国は必ず安らかとなり、民は必ず豊かとなる。まつりごとをとる者はこれに鑑（かんが）みないでよいものであろうか。

  2016年05月06日

• 北海道の芦別市立図書館が「ボーイズ・ビー・アンビシャス第１集」を蔵書としていただいた始めての所蔵である！感謝！

  ボーイズ・ビー・アンビシャス―《クラーク精神》&札幌農学校の三人組 (宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造) と広井勇　（2013年3月発行）蔵書図書館一覧全１６８図書館国立国会図書館　都道府県立図書館　３０図書館北海道立図書館　岩手県立図書館　秋田県立図書館　宮城県立図書館　山形県立図書館 茨城県立図書館　群馬県立図書館　埼玉県立図書館　千葉県立図書館　東京都立中央図書館　富山県立図書館　長野県立図書館　石川県立図書館、福井県立図書館　愛知県立図書館　三重県立図書館　京都府立図書館　大阪府立図書館　和歌山県立図書館　兵庫県立図書館　岡山県立図書館　広島県立図書館　島根県立図書館　徳島県立図書館　福岡県立図書館　長崎県立図書館　佐賀県立図書館　熊本県立図書館　鹿児島県立図書館　沖縄県立図書館市区町村立図書館　７９図書館札幌市立図書館　江別市立図書館　恵庭市立図書館　北広島市立図書館　岩見沢市立図書館　砂川市立図書館　苫小牧市立図書館　函館市立図書館　旭川市立図書館　網走市立図書館　釧路市立図書館　帯広市立図書館　小樽市立図書館　市立富良野図書館　千歳市立図書館　岩見沢市立図書館　北見市立図書館　登別市立図書館　釧路市立図書館　根室市立図書館　芦別市立図書館　幕別町立図書館　中標津町立図書館　美幌町立図書館　栗山町立図書館　厚真町立図書館　様似町立図書館　町立小清水図書館　八雲町立図書館　佐呂間町立図書館　厚岸町立図書館　二戸市立図書館　盛岡市　奥州市立水沢図書館　花巻市立図書館　雫石町立図書館会津若松会津図書館　郡山市立図書館　相馬市立図書館　いわき市立図書館　南会津町立図書館　筑西市立図書館　日光市立図書館　真岡市立図書館　那須烏山市立図書館　桐生市立図書館　安中市立図書館　館林市立図書館　渋川市立図書館　藤岡市立図書館　野田市立図書館横浜市立図書館　秦野市立図書館　大和市立図書館　平塚市立図書館　厚木市立図書館　小田原市立図書館　藤沢市立中央図書館　茅ヶ崎市立図書館　二宮町立図書館　湯河原町立図書館御殿場市立図書館　掛川市立図書館　袋井市立図書館　静岡市立清水図書館　湖西市立図書館森町立図書館　吉田町立図書館　金沢市立図書館　大野市立図書館　奈良市立図書館　姫路市立図書館　広島市立図書館　福岡市総合図書館　小林市立図書館　薩摩川内市立図書館　垂水市立図書館　指宿市立図書館　石垣市立図書館大学図書館　５８図書館東京大学　京都大学　北海道大学　東北大学　九州大学　九州大学理系　弘前大学　岩手大学　宇都宮大学　群馬大学　埼玉大学　福井大学　金沢大学　神戸大学　徳山大学　高知大学　愛媛大学 長崎大学　鹿児島大学　鹿児島県立短期大学　鹿屋体育大学　東京農業大学　東京農業大学（オホーツク）　小樽商科大学 北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　早稲田大学　東洋大学　拓殖大学　拓殖大学茗荷谷　法政大学　東京都市大学、独協大学、駒澤大学　関西国際大学　鹿児島純心女子大学　鹿児島純心女子短期大学　北星学園大学　青山学院大学　敬和学園大学　金沢学院大学　玉川大学　上武大学　神戸学院大学　聖隷クリストフアー大学　同志社女子大学　高野山大学　日本大学生物自然科学部　水産大学校　関西国際大学　小樽商科大学　高知工科大学　沖縄国際大学　立命館大学　フェリス女学院大学山手分室　大倉山精神文化研究所 芦別市芦別市は、北海道空知地方中部・空知川流域に位置する市。広大な市域を擁し、かつて石炭産業で栄え最盛期には人口7万を超えたが、閉山に伴い激減。地域経済の建て直しに取り組み、観光産業に力を入れている。 女子プロボクシング初の王座　秋田屋選手に芦別市栄誉賞05/03【芦別】市は２日、３月の東洋太平洋女子アトム級タイトルマッチで初の王座に就いた芦別出身のプロボクサー秋田屋まさえ選手（３７）＝本名・伊藤雅恵＝に、市栄誉賞を授与した。秋田屋選手は「チャンスがあれば世界タイトルに挑戦したい」と意欲を語った。　秋田屋選手は大阪・豊中市の障害者授産施設で働きながら練習を積み、２００８年の日本ボクシングコミッション第１回女子プロテストに合格。２度目の世界王座挑戦で敗れ、引退したが、「心のもやもやが消えず」（秋田屋さん）、２年前に現役復帰した。タイトル奪取は今回が初めて。　昨年夏、一番応援してくれた祖母初枝さんを亡くし、約束のベルトを巻く姿は見せられなかった。１日に帰省し、実家の仏壇の前で「間に合わなくてごめんね。約束のベルトを取ったよ」と泣きながら報告したという。　市役所での授与式で、今野宏市長は「再挑戦した努力はすばらしい。これからも頑張って」と激励。秋田屋選手は「すばらしい賞をいただき光栄です。市民のサポート、応援のおかげでタイトルを取れました」と感謝した。（池田祥）

  2016年05月05日

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  鹿児島県の姶良市立図書館が「二宮金次郎の対話と手紙」を蔵書とし、８件所蔵館となった、しかも「対話と手紙」は貸出中である、感謝！

  1 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス　内村鑑三 神と共なる闘い 第5集 二宮尊徳の会 ○2 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス　札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士 第4集 二宮尊徳の会 ○3 図書 報徳記を読む　『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集) 第1集 地福 進一‖編集 二宮尊徳の会 ○4 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス　新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆 第3集 二宮尊徳の会 ○5 図書 報徳記を読む 第２集　報徳記 巻のニ 二宮尊徳の会 ○6 図書 砂糖王鈴木藤三郎　氷砂糖製造法の発明 二宮尊徳の会 ○7 図書 ボーイズ・ビー・アンビシャス　米国留学中の内村鑑三の日記と手紙 内村鑑三から新島襄、広井勇あて書簡 宮部金吾・新渡戸稲造往復書簡抜粋 米欧留学篇 二宮尊徳の会 ○8　図書　中学生からお年寄りまでよくわかる 二宮金次郎の対話と手紙 第一 小田原編（少年・青年期） 館 場所 請求記号 資料コード 禁帯区分 状態中央館 新着 /289/ニ/ 111519534 帯出可 貸出中桜島灰干し（鹿児島・姶良市）2015.10.04桜島灰干し（鹿児島・姶良市）世界有数の活火山として知られる桜島。その噴火の度に降り注ぐ火山灰を利用して、魚や肉などを干物にする加工法が「桜島灰干し」。火山灰で食品をはさみ、低温で時間をおくことで余計な水分や臭みが抜け、うま味が凝縮されるという。　そんな桜島灰干しを開発したのが、地元で食品開発や料理教室、駅弁などの事業を行っている樹楽だ。同社では原材料のすべてを鹿児島県産にこだわり、自家製の塩糀のみで味付け。手間がかかるため、ひとつひとつていねいに手づくりしている。灰干し加工後に加熱処理しているので、温めるだけで食べられる手軽さも魅力。　「凍ったままの状態からレンジや湯せんで温めてからお召し上がりください」（同社）　ブリ、タイ、シイラの切り身（各約８０グラム）各２切セットで４０００円（税込）。送料別。※魚種は季節や水揚げ状況によって異なる場合あり。　【問い合わせ】　樹楽　（電）０９９５・７３・３８１２　鹿児島県姶良市加治木町木田２３４４の４

  2016年05月05日

• 大分県の佐伯市立図書館が「二宮金次郎の対話と手紙」を蔵書とし、2件所蔵館となった、感謝！

  平成28年5月5日現在「二宮金次郎の対話と手紙　第一小田原編（少年、青年編）」　（2015年2月発行、2刷5月発行）全１７５図書館国立国会図書館都道府県立図書館　１９図書館北海道立図書館　山形県立図書館　栃木県立足利図書館　茨城県立図書館　千葉県立図書館　東京都立図書館　神奈川県立図書館　長野県立図書館　静岡県立図書館　富山県立図書館　愛知県立図書館　岡山県立図書館　徳島県立図書館　長崎県立図書館　佐賀県立図書館　熊本県立図書館　鹿児島県立図書館　鹿児島県立奄美 沖縄県立図書館市区町村立図書館　１０６図書館札幌市　恵庭市　帯広市　江別市　根室市　市立富良野　小樽市　京極町　別海町　美幌町　佐呂間町　比布町　様似町　八雲町　八戸市　五戸町　遠野市　二戸市　久慈市　花巻市　金ヶ崎町　大槌町　加美町　名取市　潟上市　湯沢市　鹿角市　にかほ市　名取市　加美町　会津若松市　南会津町　本宮市　三春町　いわき市　新地町　日光市　鹿沼市　真岡市　那須烏山市　館林市　渋川市　越生町　横浜市　相模原市　秦野市　大和市　小田原市　平塚市　伊勢原市　海老名市　二宮町　湯河原町　新潟市　南魚沼市　新発田市　富山市　砺波市　加賀市　鯖江市　大野市　静岡市　浜松市　磐田市　掛川市　袋井市　御殿場市　下田市　菊川市　森町　三島市　新潟市　新発田市　燕市　名古屋市　岡崎市　半田市　南丹市　三田市　松江市　広島市　長門市　四万十市　土佐市　いの町　丸亀市　西条市　多久市　佐世保市　佐伯市　津久見市　日田市　熊本市　人吉市　上天草市　宮崎市　西都市　小林市　串間市　日南市　都城市　町立高鍋　日置市　薩摩川内市　与論町　嘉手納町　北谷町　大学図書館　４９図書館京都大学　東北大学　九州大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　群馬大学　福井大学　神戸大学　高知大学　徳山大学　愛媛大学　長崎大学　鹿児島大学 東京農業大学世田谷校　東京農業大学オホーツク校　北海道教育大学　大阪教育大学　京都教育大学　駒澤大学　酪農学園大学　東洋大学　鹿児島純心女子短期大学　関西国際大学　金沢学院大学　拓殖大学　高崎経済大学　鹿児島県立短期大学　水産大学校　玉川大学　静岡産業大学　武庫川女子大学　沖縄国際大学　聖隷クリストファー大学 北星学園大学　立命館大学　活水女子大学　東北福祉大学　東北学院大学　獨協大学　札幌大谷大学　首都大学東京　横浜桐蔭大学　敬和学園大学　西南学院大学　日本大学生物資源科学部　高知工科大学 静岡理工科大学佐伯市は、大分県の南東端に位置する市である。被災者の住まい支援へ情報提供を　佐伯市が空き物件募集　佐伯市は熊本地震の被災者を支援するため、市内で即入居可能な空き家、空き部屋の情報提供を呼び掛けている。一連の地震で多くの人が住まいを失っており、「少しでも支援になれば」と取り組む。　求める情報は▽所有者の名前▽連絡先▽物件の住所▽物件の内容（貸家と貸部屋の別、部屋数、築年数、トイレと風呂の有無、駐車場、即入居可能か）▽提供できる期間▽家賃―など。家賃が必要だったり、売買する場合は不動産業者に仲介してもらう。　これらの情報を同市ホームページ、被災地官公庁の掲示板、避難所で配布するチラシなどで周知。一時避難や定住の参考にしてもらう。定住者には各種補助金も予定している。　問い合わせは市地域振興課移住・定住推進係（ＴＥＬ０９７２・２２・３０３３）へ。戦闘機返還が結ぶ奇縁　米から大分へ日本兵出征旗2016.4.8さきの大戦中、大分県で旧日本軍が撃墜した米戦闘機の機体返還をきっかけに、今度は米国で見つかった日本兵の出征旗とみられる日の丸が、日本側に返還された。旗には偶然にも、大分ゆかりの学校名が書かれていた。機体を保管し、米国に返還した大分県佐伯市の関係者は、この奇縁に驚き、持ち主や親族探しを始めた。　（村上智博）　ことの発端は、佐伯市の戦争遺構研究グループ「歴進会」のメンバー、河野豊氏（６５）らが平成７年、米艦上戦闘機「Ｆ４Ｕ－１コルセア」のエンジンなどを佐伯湾から引き揚げたことだった。　機体の一部は「佐伯市平和祈年館やわらぎ」で保管してきたが、米国への返還機運が高まった。寄贈先は米ニューヨークの「イントレピッド海上航空宇宙博物館」と決まった。　今年３月６日、米海軍関係者らも出席し、佐伯市内で、返還式典が開かれ、関係者は同２５日、渡米した。　この話を一部の米メディアが大々的に報じた。米シカゴの自営業、ドミニック・カイロさん（２６）もニュースを見た一人だった。　カイロさんの父親は、骨董（こっとう）品など歴史を感じさせる物の収集家で、数年前、骨董市で日の丸を入手した。旗は縦６５センチ、横７０センチで、出征兵士を激励するような日本語の寄せ書きがあった。　カイロさんらは「この旗を持っていた兵士の気持ちを考えると、すぐにでも日本に返さなければいけない」と考えたが、持ち主も特定できず、宙に浮いた状態だった。　佐伯市の関係者らが戦闘機返還でニューヨークを訪れることを知ったカイロさんは、佐伯市側と連絡を取り、引き渡しの式典会場に日の丸を持ってきた。　旗を見た河野氏らは驚いた。米シカゴの自営業男性から佐伯市に託された日の丸。寄せ書きには大分ゆかりの学校名があった　そこには、「必勝祈願」などの言葉とともに、「大分県立三重高等女学校」や「大野拓殖農林学校」の名があった。三重も大野も、佐伯市の隣にある大分県豊後大野市の地名だった。村長として、「衛藤」と大分県に多い姓もあった。　河野氏らは３月末、旗を持って帰国し、佐伯市の西嶋泰義市長に報告した。　市教育委員会は、持ち主の手がかりを得ようと、「市平和祈年館やわらぎ」での旗の展示を決めた。　西嶋氏は７日、市役所で記者会見を開き「行政ルートでも豊後大野市に照会するなどし、持ち主や家族に届くように尽力したい」と語った。

  2016年05月05日

• 同9日下館大夫来て曰く、

  朝の6時半にウォーキングに出たが、8時には結構暑くなってきて、汗ばむほどになって短めに切り上げる。読書会に向けてこの連休中「下館談話記」の全ルビに傾注してきたが、ようやく出来上がった。「報徳記を読む第2集」に収録した「青木村遺蹟」はこれまでほとんど知られていない資料で世に出す意義があると考えるが、この「下館談話記」は「尊徳門人聞書集」（報徳博物館）に収録されているものではあるが、原文全ルビと現代語訳にして収録すれば、読書会等で読んでもらえるかもしれない。読書会で輪読して会員の感想を聞いてみよう。まだ下館と相馬は現地視察をしたことがない。以前、五日市先生が旅行は目的地ではなく、まず第一に誰と行くかが大事です。次に大切なのは誰に案内してもらえるかでどこに行くかはその次です　と講演会でおっしゃったことがあったが、下館と相馬のよき案内人があればよいのだがと、ウォーキングしながら考えた。  【二】同どう九日か下しも館だて大たい夫ふ（筆頭家老牧志摩。他に家老柴田利兵衛・雨森頼母、奉行衣笠兵大夫・鈴木源八郎など七名が同座）来きて曰いわく、先せん生せい厚あつき思おぼし召めしを以もって御おん談だんじ下くだされ候そうろう趣おもむき一同どう評ひょう議ぎに及および候そうろう処ところ、衰すい廃はい再さい復ふくの道みち元もとより御おん願ねがい仕つかまつり候そうろう儀ぎ、敢あえて等とう閑かん候そうろう心こころ得えには之これ無なき候そうら得え共ども、自し然ぜん手て緩ゆるに罷まかり成なり、再ふたたび借しゃく財ざい相あい嵩かさみ候そうろう次し第だい、外ほかに致いたし方かたも御ご座ざ無なき候そうろう間あいだ、戌いぬ年としに立たち戻もどり、如い何か様ようにも屈くっ身しん仕つかまつるべき間あいだ、借しゃく財ざい返へん済さいの道みち、初はじめ御ご存ぞん意い通とおりり御おん世せ話わ相あい願ねがい候そうろう。

  2016年05月05日

• 群馬県立図書館で「報徳記を読む第２集」を蔵書としていただき、8件所蔵館となった、感謝！

  群馬県立図書館８件1 報徳記を読む 第2集 二宮尊徳の会 -- 2014.112 内村鑑三 神と共なる闘い 二宮尊徳の会 -- 2014.10 (2刷) -- ISBN/ISSN：4-9906069-6-13 内村鑑三 神と共なる闘い 二宮尊徳の会 -- 2014.8 -- ISBN/ISSN：4-9906069-6-14 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集 二宮尊徳の会 -- 2014.7 -- ISBN/ISSN：4-9906069-5-45 報徳記を読む 第1集 -- 二宮尊徳の会 -- 2014.36 ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集 二宮尊徳の会 -- 2014.2 -- ISBN/ISSN：4-9906069-4-77 ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇 二宮尊徳の会 -- 2013.10 -- ISBN/ISSN：4-9906069-3-08 ボーイズ・ビー・アンビシャス 二宮尊徳の会 -- 2013.3群馬県沼田市の温泉施設「南郷温泉しゃくなげの湯」で…　群馬県沼田市の温泉施設「南郷温泉しゃくなげの湯」で１３日から、静岡県下田市から直送される魚の干物などを使った新メニューが登場する。両市の姉妹都市締結５０周年を記念した。　下田特産の金目ダイの干物定食（１日限定１０食）のほか、下田のＢ級グルメ「キンメコロッケ」や沼田名物の枝豆を使った「えだまメンチ」など両市の食材を生かし、１５００〜８６０円で提供する。　大てんぐ面で知られる沼田・迦葉山の大てんぐが、下田で温泉の源泉を知らせたとの逸話が残る両市。海がない群馬だけに「山で海の幸を」とＰＲするが、果たしててんぐの神通力は通じるか。【米川康】迦葉山龍華院弥勒寺「かしょうざんりゅうげいんみろくじ」と読みます。沼田市北部にそびえ、関東の霊域として名高い迦葉山の中腹に鎮座している、曹洞宗の寺院です。天狗の寺として知られており、高尾山薬王院、鞍馬寺と共に「日本三大天狗」の1つに数えられています。中峰尊者という神童が「自分は迦葉仏の化身であり役目を果たしたので山に宿り衆生を救う」と言い残して昇天し、天狗の面を残したという『天狗伝説』にちなんでいるそうです。家内安全や開運にご利益があるとされています。下田市姉妹都市　群馬県沼田市下田市姉妹都市（提携年月日　昭和41年5月7日）沼田市迦葉山藻弥勒寺の日本一、大天狗面は毎年8月行われる沼田まつりの名物です。この天狗と、下田市蓮台寺温泉に伝わる天狗伝説から両市の交流が深まり提携することになりました。沼田市は、赤城・子持・三峰の三山に囲まれた沼田盆地の中央に位置します。市の西部には利根川が流れています。温泉は、老神温泉・吹割温泉などがあります。蓮台寺温泉下田市街から稲生沢川を3kmほど遡った、静かな山間にある温泉地。下田の奥座敷ともいわれ、稲生沢川やその支流・蓮台寺川に沿って日本情緒豊かな旅館が立ち並ぶ。温泉が発見されたのは1300年前の奈良時代。高僧・行基が伊豆行脚の途中、蓮台寺で天狗から伝えられたという伝説が残る。湯量豊富なのが特徴で、下田温泉の湯もここから引湯されているところが多い。幕末に密航を企てた吉田松陰が隠れ住んだ、隠れ家などの史跡も残る。温泉宿は、カーター元アメリカ大統領も訪れた下田を代表する名旅館の「清流荘」など、6軒の宿がある。

  2016年05月05日

• 過日何ゆえにそれ以来の御取調べできず候やと衣笠氏へ尋ね候ところ、

  過(か)日(じつ)何(なに)故(ゆえ)に其(それ)以(い)来(らい)の御(おん)取(とり)調(しらべ)出(で)来(き)ず候(そうろう)哉(や)と衣(きぬ)笠(がさ)氏(し)え尋(たずね)候(そうろう)処(ところ)、鈴(すず)木(き)氏(し)（奉行鈴木源八郎）長(なが)病(わずらい)にて相(あい)後(おく)れ、病(びょう)症(しょう)柄(がら)調(しらべ)向(むき)の儀(ぎ)相(あい)尋(たずね)候(そうら)へば病(びょう)気(き)に障(さわ)り候(そうろう)故(ゆえ)、拠(よんどころ)無(な)く其(その)侭(まま)に流(なが)れ居(おり)候(そうろう)との御(おん)咄(はなし)、是(これ)何(なん)の事(こと)ぞや。御(ご)仕(し)法(ほう)の調(しらべ)は私(し)事(じ)にあらず。一国(こく)の御(ご)興(こう)廃(はい)に拘(かかわ)り候(そうろう)大(だい)事(じ)を、一人(り)の病(やまい)に拘(かかわ)り捨(すて)置(お)かれ候(そうろう)とは一指(し)の小(しょう)瘡(そう)を憂(うれい)て、惣(そう)身(しん)の大(だい)患(かん)を捨(すつる)が同(どう)様(よう)には之(これ)無(なき)哉(や)。一身(しん)の憂(うれい)を除(のぞ)く為(ため)には十指(し)を落(おと)すも顧(かえりみ)ざる時(とき)宜(よろしく)之(これ)有(ある)べし。是(これ)は大(だい)小(しょう)軽(けい)重(ちょう)の為(ため)には人(じん)臣(しん)は病(やま)ずとも、何(なん)ぞ国(こく)家(か)の大(だい)事(じ)あらば、是(これ)が為(ため)に一命(めい)をも棄(すて)候(そうろう)は臣(しん)為(たる)者(もの)の常(じょう)道(どう)に候(そうろう)処(ところ)、御(おん)家(いえ)御(おん)興(こう)復(ふく)の大(だい)業(ぎょう)を病(びょう)人(にん)の為(ため)に懸(け)念(ねん)致(いた)され、御(おん)廃(はい)し置(おか)れ候(そうろう)とは余(あま)りの御(おん)心(こころ)得(え)違(ちがい)には御(ご)座(ざ)無(なき)哉(や)。是(これ)全(まったく)左(さ)にはあらず、御(おん)興(こう)復(ふく)の御(ご)志(し)願(がん)なきが故(ゆえ)也(なり)。御(おん)興(こう)復(ふく)の思(おぼし)召(めし)之(これ)無(なき)候(そうら)はば速(すみやか)に御(おん)止(やめ)成(なさ)るべきの処(ところ)、何(なん)となく歳(さい)月(げつ)を送(おくり)候(そうろう)ては、御(おん)頼(たのみ)の方(ほう)にては御(おん)差(さし)支(つかえ)も之(これ)有(ある)間(ま)敷(じき)哉(や)、年(ねん)来(らい)御(おん)世(せ)話(わ)仕(つかまつり)候(そうろう)拙(せっ)者(しゃ)に於(おい)て、今(こん)日(にち)の御(ご)奉(ほう)公(こう)進(しん)退(たい)にも当(とう)惑(わく)致(いたし)候(そうろう)間(あいだ)、何(いず)れか取(とり)訳(わけ)治(ち)定(じょう)仕(つかまつり)度(たく)罷(まかり)出(で)候(そうろう)。鈴木(すずき)・大嶋(おおしま)（下級藩士大嶋儀左衛門）両(りょう)士(し)未(いま)だ桜(さくら)町(まち)に出(しゅっ)張(ちょう)之(これ)無(なき)の時(とき)だも明細(めいさい)の取(とり)調(しら)べ致(いた)し差(さし)上(あげ)候(そうろう)儀(ぎ)、況(いわん)や其(その)後(ご)の調(しらべ)誰(だれ)か居(おら)れず候(そうろう)共(とも)、相(あい)分(わから)ざる事(こと)は之(これ)無(なき)候(そうろう)に付(つき)、早(そう)々(そう)取(とり)調(しらべ)、御(お)目(め)に掛(かけ)るべし。其(その)上(うえ)にて逸(いつ)々(いつ)宜(よろし)からず候(そうら)はば、残(のこ)る所(ところ)なく焼(やき)棄(すて)、御(おん)互(たがい)に是(これ)迄(まで)の事(こと)共(ども)取(とり)棄(すて)申(もう)すべし。夫(それ)共(とも)調(しらべ)候(そうろう)にも及(およ)ばず、此(この)侭(まま)にて相(あい)止(と)め呉(くれ)よとの思(おぼし)召(めし)に候(そうら)はば、其(その)通(とお)りに仕(つかまつ)るべし。又(また)弥(いよいよ)押立(おしたつ)べき道(みち)に付(つき)戌(いぬ)年(とし)の如(ごと)く御(おん)借(しゃく)財(ざい)皆(かい)済(さい)御(おん)領(りょう)中(ちゅう)御(おん)再(さい)復(ふく)の儀(ぎ)取(とり)計(はからい)申(もうす)べしとの御(おん)頼(たのみ)に候(そうら)はば、初(しょ)発(はつ)致(いたし)方(かた)も御(ご)座(ざ)無(な)く、極(ごく)御(おん)難(なん)場(ば)にてさえ御(ご)承(しょう)知(ち)の通(とお)り仕(し)法(ほう)組(くみ)立(たて)差(さし)上(あげ)候(そうろう)儀(ぎ)を、今(いま)は多(た)分(ぶん)の御(おん)減(げん)借(しゃく)に相(あい)成(なり)居(おり)候(そうろう)のみならず、御(おん)領(りょう)中(ちゅう)自(し)然(ぜん)潤(じゅん)沢(たく)致(いたし)居(おり)候(そうろう)場(ば)に候(そうら)へば、下(げ)拙(せつ)一人(り)にて引(ひき)受(うけ)、御(おん)無(む)借(しゃく)の道(みち)取(とり)計(はからい)候(そうろう)共(とも)心(こころ)易(やす)き事(こと)、初(しょ)発(ほつ)の半(なかば)にも御(ご)座(ざ)無(なく)候(そうろう)間(あいだ)、御(ご)安(あん)堵(ど)の道(みち)取(とり)計(はからい)申(もうす)べし。抑(そもそも)先(せん)君(くん)厚(あつき)御(ご)仁(じん)心(しん)を以(もって)御(おん)家(か)政(せい)御(おん)取(とり)直(なおし)御(おん)領(りょう)民(みん)御(ご)撫(ぶ)育(いく)の道(みち)御(おん)頼(たのみ)仰(おおせ)入(い)られ候(そうろう)処(ところ)、計(はか)らずも御(ご)逝(せい)去(きょ)愁(しゅう)歎(たん)限(かぎり)無(なく)、乍去(さりながら)思(おぼし)召(めし)は当(とう)領(りょう)分(ぶん)有(あら)ん限(かぎ)り減(げんじ)申(もう)さず、当(とう)君(くん)御(おん)幼(よう)年(ねん)に為(なし)渉(わた)られ候(そうろう)共(とも)、御父君(ごふくん)の思(おぼし)召(めし)を無(む)に遊(あそば)され候(そうろう)御(ご)不(ふ)孝(こう)の思(おぼし)召(めし)は毛(もう)頭(とう)御(ご)座(ざ)有(ある)間(ま)敷(じく)、況(いわん)や各(かく)方(ほう)には先(せん)君(くん)の思(おぼし)召(めし)を継(つぎ)、幼(よう)君(くん)を補(ほ)佐(さ)し、御(おん)国(こく)家(か)御(おん)永(えい)安(あん)の政(まつりごと)を布(し)かれ、死(し)に事(つか)う生(せい)に事(つか)える如(ごとく)の御(ご)忠(ちゅう)義(ぎ)御(おん)励(はげみ)勤(つとめ)成(な)さるべきは申(もうす)迄(まで)も之(これ)無(なき)儀(ぎ)に付(つき)、弥(いよいよ)先(せん)君(くん)思(おぼし)召(めし)通(とおり)御(おん)借(しゃく)財(ざい)御(おん)皆(かい)済(さい)御(おん)領(りょう)分(ぶん)御(おん)興(こう)復(ふく)の道(みち)御(おん)押(おし)立(たて)に相(あい)成(なり)候(そうら)はば、先(せん)君(くん)の尊(そん)霊(れい)を安(やすんじ)奉(たてまつり)、当(とう)君(くん)えの御(ご)忠(ちゅう)義(ぎ)確(かっ)乎(こ)として相(あい)立(たち)、二万(まん)石(ごく)永(えい)久(きゅう)の大(たい)幸(こう)過(す)ぎざるの義(ぎ)に御(ご)座(ざ)候(そうろう)間(あいだ)、厚(あつ)く御(おん)取(とり)行(おこない)成(な)され候(そうら)はば、先(まず)御(おん)皆(かい)済(さい)の道(みち)相(あい)立(たち)差(さし)上(あぐ)べし。私(わたし)方(かた)は初(しょ)発(はつ)より兎(とに)角(かく)の存(そん)意(い)御(ご)座(ざ)無(なき)儀(ぎ)に付(つき)、何(いず)れにても御(おん)治(ち)定(じょう)下(くだ)され候(そうら)えば、其(その)段(だん)向(むこう)々(むこう)え相(あい)達(たつ)し、一身(しん)進(しん)退(たい)仕(つかまつ)るべく候(そうろう)とありければ、何(いず)れも別(べつ)の異(い)論(ろん)なく、相談(そうだん)の上(うえ)御挨拶(ごあいさつ)に及(およぶ)べき旨(むね)にて退散(たいさん)の事(こと)。

  2016年05月05日

• 新潟市立図書館が「内村鑑三神と共なる闘い」「二宮金次郎の対話と手紙」を蔵書とし、５件所蔵館となった、特に注目すべきは３件貸出中ということである、感謝！

  新潟市立図書館1二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原編（少年・青年期）-- 二宮尊徳の会 -- 2015.2 -- 289.1貸出中2ボーイズ・ビー・アンビシャス 第5集-- 二宮尊徳の会 -- 2014.8 -- 281.04貸出中3ボーイズ・ビー・アンビシャス 第4集-- 二宮尊徳の会 -- 2014.7 -- 281.04貸出中4ボーイズ・ビー・アンビシャス 第3集-- 二宮尊徳の会 -- 2014.2 -- 281.04貸出可5ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇-- 二宮尊徳の会 -- 2013.10 -- 281.04貸出可平成28年5月4日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第５集 :内村鑑三　神と共なる闘い（2014年）全３０４図書館　　　国立国会図書館　　１図書館　都道府県立図書館　４０図書館　北海道　青森県　岩手県　秋田県　宮城県　山形県　福島県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　茨城県　埼玉県　東京都　千葉県　神奈川県　長野県　新潟県　富山県　福井県　石川県　愛知県　岐阜県　三重県　京都府　兵庫県　和歌山県　島根県　岡山県　広島県　徳島県　香川県　福岡県　長崎県　佐賀県　大分県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県奄美　沖縄県市区町村立図書館　１８９図書館札幌市　小樽市　岩見沢市　網走市　富良野市　江別市　帯広市　釧路市　砂川市　北斗市　苫小牧市　北見市　北広島市　恵庭市　函館市　根室市　雫石町　大槌町　小清水町　京極町　佐呂間町　比布町　新冠町　音更町　栗山町　厚岸町　別海町　湧別町　様似町　美幌町　浦幌町　八雲町　五戸町　八戸市　十和田市　盛岡市　遠野市　一関市　二戸市　花巻市　釜石市　にかほ市　潟上市　鹿角市　湯沢市　名取市　大船渡市　久慈市　雫石町　金ケ崎町　会津若松市　相馬市　いわき市　郡山市　本宮市　新地町　南会津町　喜多方市　三春町　大槌町　加美町　山形市　日光市　真岡市　鹿沼市　那須烏山市　筑西市　ひたちなか市　常総市　土浦市　八千代町　高崎市　館林市　高崎市　安中市　藤岡市　渋川市　桐生市　さいたま市　所沢市　鎌ヶ谷市　流山市　足立区　杉並区　相模原市　秦野市　小田原市　藤沢市　茅ヶ崎市　大和市　厚木市　伊勢原市　海老名市有馬　二宮町　長岡市　静岡市　浜松市　袋井市　掛川市　御殿場市　湖西市　磐田市　菊川市　下田市　森町　白馬村　新潟市　新発田市　燕市立分水　三条市　長岡市　南魚沼市　大野市　安城市　岡崎市　豊田市　新城市　富山市　黒部市　砺波市　滑川市　金沢市　加賀市　かほく市　羽咋市　大野市　小浜市　鯖江市　京都市下京　南丹市　京丹後市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　倉吉市　松江市　萩市　岩国市　長門市　防府市　今治市　西条市　西予市　大洲市　新居浜市　善通寺市　丸亀市　観音寺市　いの町　宿毛市　四万十市　南国市　土佐市　三好市　大牟田市　長崎市　佐賀市　神埼市　多久市　小城市　唐津近代　武雄市　佐伯市　臼杵市　津久見市　日田市立淡窓　熊本市　上天草市　玉名市　人吉市　宮崎市　都城市　日南市　えびの市　小林市　串間市　指宿市　日置市　姶良市　薩摩川内市　大崎町　石垣市　嘉手納町　北谷町大学図書館　７４　東京大学　京都大学　北海道大学　東北大学　九州大学　九大理系　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　徳山大学　兵庫大学　高知大学　愛媛大学　長崎大学　大分大学　宮崎大学　鹿児島大学　早稲田大学　國學院大學　東洋大学　法政大学　関西国際大学　拓殖大学　拓殖大学茗荷　立命館大学　玉川大学　駒沢大学　獨協大学　青山学院大学　同志社大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　敬和学園大学　国際基督教大学　東京農業大学オホーツク校　水産大学校　酪農学園大学 小樽商科大学　鹿児島純心女子大学　鹿児島純心女子短期大学　鹿児島短期大学　同志社女子大学　日本女子大学　聖隷クリストファー大学　鳥取県立短期大学 金沢学院大学　立命館大学　首都大学東京　武庫川女子大学 桐蔭横浜大学図書館　関東学院大学　京都工芸繊維大学　沖縄国際大学　静岡産業大学　北星学園大学　西南学院大学 活水女子大学　東北福祉大学　東北学院大学　北海学園大学 南山大学　札幌大谷大学　昭和女子大学　東海大湘南　静岡理工科大学　山梨学院大学　神戸国際大学　大倉山精神文化研究所Ｇ7農相会合、新潟市で開幕児童が閣僚歓迎　世界の農業や食料の問題について話し合う先進７カ国（Ｇ７）農相会合が２３日午後、新潟市中央区の朱鷺メッセで開幕。午前中は会場に到着した各国の閣僚らを地元の小学生が歓迎し、日本とカナダなど２国間会談が開かれた。　海外の閣僚の中で会場に一番乗りしたカナダのローレンス・マコーレー農務・農産食品相は午前９時半ごろ、中央区の万代長嶺小の児童の出迎えを受けた。カナダ国旗を手にした児童は、笑顔で「ウエルカム・トゥー・ニイガタ」と声を合わせて歓迎した。　市内産のチューリップを使って児童と保護者が作った花絵の前では、６年生の男子児童が花束を手渡し、マコーレー氏は笑顔で児童と握手した。　男子児童は「自分たちが作った花絵を見てもらえてうれしかった。貴重な経験で思い出に残る」と振り返った。６年生の女子生徒は「世界の人たちに、新潟に来てくれてありがとうという気持ちを伝えたい」と話した。　農相会合では日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの農業担当相らや欧州連合、国際機関の農業担当者らが意見を交わす。本会合は２３日午後と２４日午前に行い、「新潟宣言」を採択する予定だ。　新潟市や県は休憩時間にイチゴ「越後姫」などを提供して本県の農産品や食品をアピール。会場では新潟市の農業特区や本県の食品産業を紹介する。また各国の参加者を中央区のいくとぴあ食花や、江南区の亀田製菓にも案内する。【社会】 2016/04/23

  2016年05月04日

• 真岡市立図書館が「報徳記を読む第２集」を蔵書とし、１０件所蔵館となった、感謝！

  1 中学生からお年寄りまでよくわかる 二宮金次郎の対話と手紙第一 小田原編（少年・青年期）　(図書)201502二宮尊徳の会貸出不可 2 報徳記を読む　第二集報徳は精神変革である　(図書)二宮尊徳の会　201411貸出可能 3 報徳記を読む 第一集「報徳記」第一巻（「報徳要典」準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集）　(図書)二宮尊徳の会　201403貸出可能 4 報徳記を読む 第一集「報徳記」第一巻（「報徳要典」準拠全ルビ原文（朗読・輪読用）、現代語訳、資料集）　(図書)二宮尊徳の会　201403貸出可能 5 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第5集内村鑑三 神と共なる闘い　(図書)二宮尊徳の会　2014.8貸出可能 6 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第4集札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士　(図書)二宮尊徳の会　2014.7貸出可能 7 ボーイズ・ビー・アンビシャス　第3集新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　(図書)二宮尊徳の会　2014.2貸出可能 8 砂糖王 鈴木藤三郎(図書)201306二宮尊徳の会貸出可能 9 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者 鈴木藤三郎(図書)201301二宮尊徳の会貸出不可 10 ボーイズ・ビー・アンビシャス《クラーク精神》&札幌農学校の三人組(宮部金吾・内村鑑三・新渡戸稲造)と広井勇　Boys be ambitiousはいかにして現実化されたのか日本の近代化・合理化の一源流「札幌農学校精神」　(図書)二宮尊徳の会　2013.3貸出可能報徳思想の真髄 「『推譲』出来ることに感謝を」報徳博物館・草山昭理事長インタビュータウンニュース2013年1月1日号　復興のシンボルでもある郷土の偉人・二宮尊徳が、一家をあげて下野国桜町領（今の栃木県真岡市）に移転したのが１９０年前の１８２３年。尊徳は「至誠・勤労・分度・推譲」の４つを根本に、村の再興を推し進めていった。中でも「推譲」の心は、震災復興の途上にある国内で、今こそ心に留めたいキーワードと言える。そこで本紙では報徳博物館の草山昭理事長に「推譲」の心について話を聞いた。１割を自分に、１割を社会に　―「推譲」は報徳思想の根本をなすものと思いますが、具体的にはどのような思想ですか　「自身がその地域で成り立っているのは、周囲の人や環境のおかげであることに感謝することが『推譲』のもとになります」　―尊徳に『推譲』の心が芽生えたのには、きっかけがあるのでしょうか　「それは二宮家にあった教えなのだろうと思います。例えば、酒匂川の堤防が氾濫した際、病弱な父は堤防の普請には出られない、代わりに自分が出ていくけれど子どもなので大人並には働けない。どうしたら貢献できるか、子どもながらに考えて草鞋を作り、堤防普請のために働く大人たちに履いてもらった。これはまさに『推譲』の精神。　また尊徳は、成人してから一家を再興しますが、再興できたのも大きく言えば世の中があるから。そういうところにも感謝します。凡人だったらそんなことは思わないでしょうね」　―『推譲』の精神は、尊徳が行った村の再興に効果を発揮したようですが　「尊徳は、得た利益の全てを使わず分度を立て、２割は残す、そして１割は自分のため、残り１割は社会のために使うことを推奨しました。自分のための１割というのは、いざと言うときのための備え。病気をするかもしれないですから。残りの１割は、自分が今日あるのは世の中があってのことという形での推譲です。　企業でいえば利益が出て、剰余金の１割を従業員と会社の為に、１割を会社を支持してくれるお得意さん、いわゆる社会のためにですよね」　―報徳思想に注目している中国に「推譲」と言う言葉がないというのは本当ですか？　「中国で『推譲』という言葉がないというのは、一族には寄付するが、他人には寄付をしない、そこが大きな違いです。歴史的に大陸文化が関係しているのではないでしょうか。　報徳思想は、儒教の教えを様々取り入れていますが、１００％取り入れたわけではなく儒教の中でも、尊徳流の考え方で使っています。　しかし中国社会での儒教とは、権力者の思想なのです。権力者がいかに民衆をおさえていくかという思想で、一般民衆に伝達した思想ではありません。　尊徳は、そうではなくて民衆・人民の為になる思想という考えで儒教を捉えており、報徳思想では、本当に人民のために儒教の教えとはこういうことですよ、と教えています。そこが大きく違います」『勝ち組』にこそ推譲の心を　―報徳二宮神社が中心となって行っている「まちづくり推譲事業」についてお聞かせ下さい　「まちづくり推譲事業は、少数だけどいいものを確実に作ってくれる生産者のために、そのようなものを求める消費者との間を結ぶための「仲介役」になれれば、というところからはじまりました。　例えば小田原のみかんやレモンを贈答用に付加価値をつけたり、サイダーのような加工品にしているのは流通させるためです。　生産物ですから見た目が良いものも悪いものもあって、生産者としては見た目だけで判断されるのが辛い。特に無農薬で作ると表面が傷つくものもある。でも中身は同じですよ。そういう見た目で価値が低く見られると農家の人たちは嫌になってしまう。これをどうしたら付加価値を付け、農家の人たちに同じような料金で買ってあげられるか、そういう知恵を出すやり方が「まちづくり推譲事業」の根本です。そんなアイデアを生産者が自分で考えて出すわけには中々いかないので包装紙にしてもキャッチコピーにしてもアイデアを出し、ブランド化することで、お客さんが関心をもってくれる。もちろん演出やコラボレーションだけでなくても出来るだけ、消費者が求めているような本物を提供するということが非常に大事なこと。そういう取り組みに、やる気のある人に場を提供し、力を貸そうということです」　――「推譲」の心は、経済的にも精神的にも余裕がないと難しく感じますが　「近年『勝ち組』『負け組み』と言う表現をしますが、『勝ち組』の人たちに推譲する心がないと、その社会は混乱します。10人いて、一人前でやれるのは１、２人。他の７、８人というのは中々うまくいかないもの。そういう中でお互いに助け合う精神がないと。自分の成功は世間があってのもの。だから感謝をして利益の中から推譲するのです。　生まれながらに五体満足でない人もいます。その人たちをどうやって支援するか、それは、社会として必要なこと。そういったことを報徳思想は教えてくれています。今日、自分がここまで育ってきたのは至誠があって、分度があって、勤労のおかげで推譲できるのです。　自分が推譲できる立場にいるということ、推譲するということが無意識で出来るのが一番理想ですよね。　ビジネスで成功を収めたと言うことは至誠を持ってきっちりやってきたからこそ成功するわけですから。ここにインチキがあると必ずどこかでばれて不評を買いますよね」　―どうしたら「推譲」を実践できますか　「自分自身が本当に『推譲』してみようと思う意識がないと難しいですね。例えば毎日お酒を飲むのを１日おきにしよう、そして１日飲まなかった分は推譲として貯めておこう。そういう実行動なんです。そういう行動から余剰を生み出す。本業以外の部分で自分が何か力を出して利益が出たらそれは全て推譲にまわすとかね」　―消費を抑えることがデフレに繋がっているという話もありますが　「自分自身の消費するものをセーブして、残ったものは他のものに投資する、または推譲する。タバコを吸う人がいたら、禁煙してそれで出来たお金で何かに投資してみる。それもひとつの推譲の始まりです。　尊徳が江戸時代にやった地域の村再興の際は、農民達に倹約を勧めるだけでなく、倹約して生まれた余剰を差し出させ、例えば子どものためのお祝いなどに使いました。それが推譲金の元であり、信用金庫の始まりです」※　　　※　　　※

  2016年05月04日

• 石巻市立図書館が「報徳記を読む第３集」を蔵書としていただき、4件所蔵館となった、感謝！

  石巻市立図書館４件■報徳記を読む　第３集／報徳は国を興し民を安んずる大業である　「報徳記」巻の三、巻の四、巻の五　　 ■報徳記を読む　第２集／報徳は精神変革である　「報徳記」巻の二、「報徳論」、報徳本教・青木村治蹟　　 ■報徳記を読む　第一集／「報徳記」第一巻全ルビ付原文、現代語訳、参考資料　　 ■報徳産業革命の人／報徳社徒鈴木藤三郎の一生平成28年5月4日現在「報徳記を読む第３集－　報徳は国を興し民を安んずる大業である」（2016年4月発行）蔵書図書館一覧　全２３件国立国会図書館　１図書館県立図書館　３図書館東京都立図書館　山形県立図書館　富山県立図書館市区町村立図書館　１４図書館江別市　八戸市　五戸町　石巻市　五泉市　御殿場市　菊川市　羽咋市　あわら市 袋井市　下田市　三田市　三好市　小林市　大学図書館　５図書館北海道教育大学付属図書館　桐蔭横浜大学　聖隷クリストファー大学　敬和学園大学　高知工科大学　　石巻市で14MWのメガソーラー、中国トリナが米GEの金融会社と開発中国の太陽光パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは4月25日、宮城県石巻市において、出力約14MW（直流ベース）のメガソーラー（大規模太陽光発電所）プロジェクトを開発すると発表した。　米ゼネラル・エレクトリック（GE）の投資会社であるGEエナジー・ファイナンシャル・サービスと提携して開発する。　提携に基づいて、GEエナジー・ファイナンシャル・サービスは、トリナ・ソーラーからプロジェクトの85％の所有権を得るとしている。　また、両社が選んだ2人の代表からなる管理委員会（management committee）を立ち上げ、プロジェクトの日常業務を管理する。　EPC（設計・調達・施工）サービスの管理は、日本で太陽光発電所の開発を担う、トリナ・ソーラー・エナジーが担当する（関連インタビュー）。太陽光パネルは、トリナ・ソーラー製を採用する。　4月末に着工しており、2017年6月までに売電を開始する予定。稼働後の年間発電量は、日本の一般家庭4400世帯以上の消費電力を賄うのに十分な量を見込んでいる。萩市と宮城県石巻市、大規模災害時に支援　産業、歴史などで交流　／山口毎日新聞2016年4月15日萩市は、宮城県石巻市と友好都市協定を結んだ。大規模災害発生時の相互応援に加え、産業、歴史など各分野で交流を図る。　両市の縁は、戦国大名の毛利輝元に仕え、後に仙台藩の家臣となった川村孫兵衛重吉。算術に明るく、土木技術や測量にも優れていた孫兵衛は伊達政宗に見いだされ、新田開発のため北上川の改修にあたったほか、築港工事も行い、石巻の発展の基礎を築いた。　石巻市で９０年続く「石巻川開き祭り」は、孫兵衛への感謝の祭りとされ、孫兵衛船競漕（きょうそう）も開催されている。　東日本大震災時に、萩市が義援金を贈り職員を派遣。被害を受けた孫兵衛船の復活には萩と萩東の両ロータリークラブが支援し交流が始まった。　協定の締結後、石巻市の亀山紘市長は「北上川の改修から４００年の記念の年。復興に向けて市民意識の高揚につながる」とあいさつ。萩市の野村興児市長も「不思議な縁を大事にし、新たな交流が生まれれば」と、期待を語った。　石巻市の花のツツジが寄贈され、萩市中央公園に植樹された。【川上敏文】

  2016年05月04日

• 下館談話記について　解題

  【一】では、天保九年（一八三八）に数万金（三万五千両）あった借財が、仕法の実施によって五年後（天保十四年）には一万六千両まで減少し、いずれ無借金になり、また領内で最初に開発復興仕法を行った灰塚村では村民が安心して暮らせるようになるなど上下永安の道が立ってきた。天保十三年（一八四二）十月の尊徳の幕府登用以来、以前のように世話ができなくなったが、一同が手堅く実行していれば、既に安心の場に至っているはずだった。ところがまた借金がかさんで当惑していると、先日衣笠氏より聞いた。幕府の用務で寸暇もないが、このまま放置すると、先君が厚く頼み、私も一身をなげうって世話した甲斐もない。やむなく万事をさしおいてまかりでた。先ごろ幕府の直轄領を復興するよう命ぜられたのも、諸藩の仕法の実績を評価されたからで、どこでも仕法が立ち行かなくなり推進できないようになれば、幕府からどれほど幕府領の復興の仰せをこうむっても辞退するしかない。下館の仕法がしっかり治まり成就できないなら、最初からの帳面も残らず焼き捨て、下館の仕法も出来ないので、幕府の御用に役立ちませんと退隠するしかないと仕法を確実に実行するか廃止するか選択を迫る。　尊徳は下館仕法が失敗するならば、幕府の領分の復興も辞退し、退隠するという。これは富田高慶にとっては相馬仕法の中止をも意味する重大事であった。「報徳記」では、下館仕法について富田は「下館の君臣が心を一つにし力を合わせ、謹んで先生の法を守り、分度を確立して移ることがなかったならば、国の復興は立って待つべきだった。惜しいことに一たび減俸を中止してから国も振るわなくなり」とあるが、その次第はこの「下館談話記」を読む必要がある。【二】では、藩財政の再建のため天保十三年から藩士の俸禄を二割八分減給したが、不満を抑えきれずに、三年後の弘化二年に俸禄を復元し、新しい借金を生じた。尊徳は「天自然の衰時の分度は、領内より生ずる財より得べきものはないから、減少分だけ二割八分だけ減給するよりほかはない。上下が貧困の分度を守り、農村復興に力を尽せば、どれほどの借金でも返却できたが、減給を中止したために、他から借金するようになり、復興できなくなった」と当初の分度を守り、減給を再度実行するよう勧告する。「名医は病人が苦しむのを構わないで病気を治して永安を得させる。よく国を治める者は凡情の恨み言にかかわらず、その害が深くならないうちに除き、万世の平安をはかる」と医者のたとえによって、家政が立直るまでは、この後二割八分減給を実行する決心があるかと上に立つ者の確固とした信念を要求する。富田は尊徳の言葉に、仕法が成功するには国君・家老や報徳仕法の指導にあたる者の自らを持する心がけと信念を学ぶ。【三】は、「国の本は百姓である。君の永安を願うならば百姓を恵むべき」という『報徳論』十二で展開する論を述べる。『報徳論』はこうした尊徳の論を整理したものともいえる。【四】は、【一】【二】は、公式の会談で、下館に関することは全て「御」という敬称をつける。【三】は筆頭家老牧志摩に【四】は郡奉行衣笠兵太夫に対する説諭で、衣笠は下館仕法を最初に依頼に桜町に来た人物である。（『報徳記』巻の六【一】）ここでは尊徳の肉声の歎きが記される。『報徳記』では尊徳は聖人として描かれ、家庭的苦悩は記されることがないだけに貴重な証言である。「私は人の幸いを先にして身の幸いを捨て、人の安居をなして身の安居を計らず。専ら下館藩の憂いをもって先とせしゆえに、十有余年の今にいたって一日の安居なく、二人の子を所置もせず」と、息子の弥太郎と娘の文子の結婚をさせることができないのを嘆く。「私は一家相続の道をなげうち、一身を顧みず、辛苦の実業を施すや、一朝の安息に流れ（二割八分の減給策を放棄）国家永安の道を廃し、いささかも過ちなき道をやぶれたるわらぐつのように省みず」との嘆きも、身に迫る。「余を慢侮する」「予をあなどる」ものと衣笠をせめたてる。衣笠はこれに対して「ああ、過てり」と痛歎する。尊徳は「予の行うところは、万世不易の仁道なり」と宣言する。まさに報徳は永遠の仁道なのである。【五】で渋谷憲蔵に「我が道は国を興すなり」と述べる。【六】は中兵（中村兵左衛門）に対する説諭で、ここでも「二人の子の置きどころもなし、路頭に迷いたるに等しく」と嘆息する。尊徳の説諭は「人を見て行う」もので、衣笠と中兵は個人的な歎きを述べるほど相手を信頼していたことがわかる。富田高慶は「下館談話記」は遺忘に備えるために記録したもので、「かえって高徳を損する憂いが少なくないから、他見を許さず」と記した。尊徳先生の個人的な家庭的な歎きを公にすることを憚ったのである。

  2016年05月04日

• 先生いわく、このたびわざわざ罷り出候は別義にあらず。

     先せん生せい曰いわく、此この度たび態わざ々わざ罷まかり出で候そうろうは別べつ義ぎにあらず。去さる天てん保ぽう九戌いぬ年とし御ご領りょう分ぶん御おん立たて直なおし御ご永えい安あんの仕法しほう、先せん君くん（石川総貨ふさとみ）御おん直じき書しょ並ならびに各かく方ほう迄まで厚あつく御おん頼たのみ仰おおせ入いられ候そうろうに付つき、止やむを得えざる事こと種しゅ々じゅ御おん再さい復ふくの儀ぎ御おん世せ話わ申もうし上あげ候そうろう処ところ、果はたして数すう万まん金きんの御おん借しゃく財ざいも減げん少しょう仕つかまつり追おい々おい御おん無む借しゃくにも為なし至いたさるべく、随したがって御おん難なん儀ぎ御おん凌しのぎの道みちも相あい立たち、猶なお又また民みん間かん御おん再さい興こうの糸いと口ぐちを相あい開ひらき候そうろう為ため、灰はい塚づか村むら一村そん御ご一統とう御ご承しょう知ちの通とおり起おき返かえし、邑いう民みん一人りも其その処ところを得えざるものなく安あん心しん仕つかまつり候そうら得えば、弥いよいよ戌いぬ年とし御おん頼たのみ入いりの砌みぎりの如ごとく、御おん憤ふん発ぱつ御おん取とり行おこないに相あい成なり候そうらわば、急度きっと御おん領りょう邑いう御おん再さい復ふくは勿もち論ろん、積せき年ねんの御おん借しゃく財ざいも御おん皆かい済さい、上じょう下げ御おん永えい安あんの道みち相あい立たち候そうろうは必ひつ定じょう仕つかまつり候そうら得え共ども、私わたくし御おん召めし出だし（幕府登用）以い来らいは以前いぜんの如ごとく御おん世せ話わも行いき届とどかず候そうろうとは乍申もうしながら、御おん一同どう御おん手て堅がたく御おん取とり行おこない之これ有あり候そうらはば、疾とうに御ご安あん心しんの場ばに為なし至いたさるべき処ところ、又また々また御おん借しゃく財ざい相あい嵩かさみ御おん当とう惑わくの趣おもむき、過か日じつ衣きぬ笠がさ氏しより種しゅ々じゅ御おん談だん之これ有あり、此この節せつ御おん取とり敢あえて致いたし居おり候そうろう寸すん暇かも之これ無なく候そうら得え共ども、戌いぬ年とし以い来らい既すでに拾じゅう有ゆう余よ年ねんに及および、一年ねん毎ごとに御おん安あん堵ど御ご座ざ有ある可べき仕し法ほうに候そうろう処ところ、今いまに至いたり却かえって御おん借しゃく財ざい相あい嵩かさみ御おん当とう惑わくの段だん、案あん外がいの儀ぎ、此この侭まま差さし置おき候そうらはゞ先せん君くん厚あつくく御おん頼たのみの詮せんも御ご座ざ無なく、又また一身しんを抛なげうって御おん世せ話わ仕つかまつり候そうろう甲斐かいも之これ無なく甚はなはだ歎たん息そく仕つかまつり、余儀よぎ無なく万ばん事じを差さし置おき罷まかり出で及および御おん相そう談だん候そうろう儀ぎに御ご座ざ候そうろう。先せん般ぱん御おん料りょう所しょ村むら々むら存ぞん分ぶん再さい復ふくの道みち取とり行おこなうべき旨むね仰おおせ付つけられ候そうろう儀ぎも、従じゅう来らい諸しょ家け方かた御おん領りょう邑いう立たち直なおりの実じつ業ぎょう相あい貫つらぬき候そうろう故ゆえに候そうろう処ところ、何なに方かたも押おし立たてざる候そうろうては何なに程ほど仰おおせを蒙こうむり候そうろう共とも辞じ退たい仕つかまつるべく儀ぎに付つき、当とう方ほう御おん仕し法ほうの成せい不ふ成せい聢しかと治ち定じょう仕つかまつり、弥いよいよ御おん成じょう就じゅ相あい成なり兼かね候そうろう儀ぎならば、初しょ発はつよりの諸しょ帳ちょう面めん類るい残のこらず焼やき捨すて、下しも館だての仕し法ほうも出で来きざる次し第だい斯かくの如ごときに候そうら得えば、御おん取とり用ようにては御おん為ために相あい成なる間ま敷じき段だん届とどけ差さし出だし退たい隠いん仕つかまつるべし。若もし又また弥いよいよ押おし立たつべき道みちに候そうら得え共ども、何なんとなく相あい流ながれ居おり候そうろう故ゆえ、次し第だいに御おん借しゃく財ざいも相あい増まし候そうろう儀ぎに御ご座ざ候そうらはば、致いたし方かたにより御おん皆かい済さいの道みちも相あい立たつべし。左さ候そうらはば是これ迄まで相あい流ながれ候そうろう処ところは是ぜ非ひ無なき儀ぎに付つき、戌いぬ年とし御おん頼たのみの節せつに立たち戻もどり取とり調しらべ、如い何か様ようにも御おん皆かい済さい御おん安あん心しんの事ことに取とり計はからい差さし上あぐし。去きり乍ながら元もと々もと私わたし方かたより御おん難なん渋じゅう御おん立たて直なおしの儀ぎ、求もとめて取とり計はからい候そうろう儀ぎに之これ無なく、頻しきりに御おん頼たのみに依よって余よ儀ぎ無なく御おん世せ話わ仕つかまつり候そうろう事こと故ゆえ、私わたくし存そん意いにて取とり計はからうべき筋すじに御ご座ざ無なく候そうろう間あいだ御ご相そう談だんに及および候そうろう。去さる戌いぬ年とし御おん頼たのみの砌みぎりも外ほかに致いたし方かた御ご座ざ無なく、当とう表おもて御おん暮くらし向むき過すぎ去さり候そうろう有あり形かたの実じつ事じ取とり調しらべ見み、過か不ふ及きゅう平へい均きんを以もつて御おん規き則そくを相あい定さだめ、御おん再さい興こうの道みち仕し法ほう付つけ仕つかまつり候そうらへば、此この度たび成せい不ふ成せいの根こん元げんを明あきらかに致いたし、御おん押おし立たて成なされ候そうろう共とも、御おん畳たたみ置おきに相あい成なり候そうろう共とも、拾じっヶ年ねん以い来らいの成なり行ゆき、篤しかと取とり調しらべ見み候そうらはば、論ろんを待またずして明めい白はくに相あい分わかり申もうすべし。

  2016年05月04日

• （補録）下館談話記

  （補録）下館談話記 　「下館談話記」が、「尊徳門人聞書集」（報徳博物館）二二一～二三二ページに載る。解説によると、嘉永三年十月、尊徳が下館の豪商中村兵左衛門方に宿泊し、藩の重役・奉行らをたびたび招いて、報徳仕法を本格的に再開するか打ち切るか、二者択一の決断を迫った記録である。家老以下数名との公式会談のほか、個々人に対する訓諭を含めて前後六回、尊徳の談話を、随行した高慶が書き留めている。「報徳記」の成立を理解する上でも重要と思われる。この会談の結果、下館藩の藩議は仕法再開に決し、財政再建と領村復興とが進められることになった。読んでいると、当初の分度が守れない藩の実情と尊徳の切々とした訴えにため息がでる思いがする。「報徳記を読む会」で「なぜ報徳の仕法は失敗した事例が多いのだろう？」と疑問が出たことがあった。当初莫大な借金や領村の荒廃のなか、尊徳に復興を懇望するときは、どんな困難があっても分度を守り、仕法を実行しますと誓うのだが、藩政の状態が一息つくと、分度を破る、すなわち仕法で得られた利益は農村の復興事業の再投資のみに使うという約束を破り、藩財政に勝手に流用する。当初仕法を積極的に支持した藩主が亡くなったり、藩の指導層が交代すると、一般の藩士には分度はわずらわしく感じる。晩年の尊徳が「心田の開発」の大切さを強調したり、また、報徳は主者（指導者）の道であると、上に立つ者の自覚と責任を強調されるようになったのもこうした藩仕法の失敗の反省を踏まえたためであろう。巻の六補録として「下館談話記」の原文を全ルビ（現代かな遣い）で読みやすくして収録する。 下館談話記 【一】嘉永(かえい)三庚(かのえ)戌(いぬ)年(とし)十月(がつ)四日(か)、先(せん)生(せい)常(じょう)州(しゅう)下(しも)館(だて)に至(いた)る。牧(まき)子(し)（家老牧志摩）・柴(しば)子(し)(家老柴田利兵衛）・雨(あめ)子(し)（家老雨森頼母）・衣(きぬ)子(し)（奉行衣笠兵太夫）並(ならびに)奉行(ぶぎょう)某(ぼう)等(とう)中(なか)兵(へい)（下館藩御用達中村兵左衛門）の宅(たく)之(これ)を饗(きょう)す。

  2016年05月04日

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  西条市立図書館が「二宮金次郎の対話と手紙」「新渡戸稲造の留学談」を蔵書とし3件所蔵館となった！感謝！

  西条市立図書館に1月30日に送付したものである。その後、4月29日に「報徳記を読む第３条」と「広井勇と青山士」を送付した。平成28年5月3日現在「二宮金次郎の対話と手紙　第一小田原編（少年、青年編）」　（2015年2月発行、2刷5月発行）全１７２図書館国立国会図書館都道府県立図書館　１９図書館北海道立図書館　山形県立図書館　栃木県立足利図書館　茨城県立図書館　千葉県立図書館　東京都立図書館　神奈川県立図書館　長野県立図書館　静岡県立図書館　富山県立図書館　愛知県立図書館　岡山県立図書館　徳島県立図書館　長崎県立図書館　佐賀県立図書館　熊本県立図書館　鹿児島県立図書館　鹿児島県立奄美 沖縄県立図書館市区町村立図書館　１０３図書館札幌市　恵庭市　帯広市　江別市　根室市　市立富良野　小樽市　京極町　別海町　美幌町　佐呂間町　比布町　様似町　八雲町　八戸市　五戸町　遠野市　二戸市　久慈市　花巻市　金ヶ崎町　大槌町　加美町　名取市　潟上市　湯沢市　鹿角市　にかほ市　名取市　加美町　会津若松市　南会津町　本宮市三春町　いわき市　新地町　日光市　鹿沼市　真岡市　那須烏山市　館林市　渋川市　越生町　横浜市　相模原市　秦野市　大和市　小田原市　平塚市　伊勢原市　海老名市　二宮町　湯河原町　南魚沼市　新発田市　富山市　砺波市　加賀市　鯖江市　大野市　静岡市　浜松市　磐田市　掛川市　袋井市　御殿場市　下田市　菊川市　森町　三島市　新発田市　燕市　名古屋市　岡崎市　半田市　南丹市　三田市　松江市　広島市　長門市　四万十市　土佐市　いの町　丸亀市　西条市　佐久市　佐世保市　津久見市　日田市　熊本市　人吉市　上天草市　宮崎市　西都市　小林市　串間市　日南市　都城市　町立高鍋　日置市　薩摩川内市　与論町　嘉手納町　北谷町　大学図書館　４９図書館京都大学　東北大学　九州大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　群馬大学　福井大学　神戸大学　高知大学　徳山大学　愛媛大学　長崎大学　鹿児島大学 東京農業大学世田谷校　東京農業大学オホーツク校　北海道教育大学　大阪教育大学　京都教育大学　駒澤大学　酪農学園大学　東洋大学　鹿児島純心女子短期大学　関西国際大学　金沢学院大学　拓殖大学　高崎経済大学　鹿児島県立短期大学　水産大学校　玉川大学　静岡産業大学　武庫川女子大学　沖縄国際大学　聖隷クリストファー大学 北星学園大学　立命館大学　活水女子大学　東北福祉大学　東北学院大学　獨協大学　札幌大谷大学　首都大学東京　横浜桐蔭大学　敬和学園大学　西南学院大学　日本大学生物資源科学部　高知工科大学 静岡理工科大学ボーイズ・ビー・アンビシャス第３集 : 新渡戸稲造の留学談・帰雁の蘆　（2014年2月発行）蔵書図書館一覧　全２８５図書館　　　平成28年5月3日現在国立国会図書館　都道府県立図書館　３９図書館　北海道　青森県　岩手県　宮城県　秋田県　福島県　山形県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　茨城県　埼玉県　千葉県　東京都　神奈川県　静岡県　富山県　石川県　福井県　長野県　愛知県　三重県　岐阜県　京都府　和歌山県　兵庫県　島根県　岡山県　広島県　徳島県　香川県　福岡県　長崎県　佐賀県　大分県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１７５図書館　札幌市、恵庭市　江別市　岩見沢市　網走市　市立富良野　旭川市　函館市中央　石狩市　北斗市　砂川市　帯広市　北見市　苫小牧市　北広島市　栗山町　比布町　様似町　小清水町　音更町　中標別町　京極町　厚真町　別海町　八雲市　比布町　佐呂間町　厚岸町　新十津川町　青森市　盛岡市　八戸市　十和田市　奥州市　花巻市　遠野市　二戸市　八幡平市　一関市　雫石町　釜石市　大船渡市　北上市　金ケ崎町　大槌町　岩泉町　石巻市　にかほ市　潟上市　湯沢市　山形市　会津若松市　相馬市　南相馬市　喜多方市　いわき市　郡山市　南会津町　本宮市　三春町　新地町　加美町　館林市　安中市　渋川市　藤岡市　郡山市　日光市　真岡市　鹿沼市　古河市　ひたちなか市　八千代町　さいたま市　野田市　世田谷区　杉並区　足立区　大田区　市原市　新潟市　新発田市　秦野市　小田原市　相模原市　大和市　厚木市　茅ヶ崎市　平塚市　伊勢原市　大磯町　松田町　二宮町　葉山町　新潟市　静岡市　掛川市　浜松市　袋井市　磐田市　菊川市　御殿場市　湖西市　下田市　三島市　森町　白馬村　名古屋市　安城市　岡崎市　半田市　砺波市　富山市　黒部市　金沢市　羽咋市　加賀市　かほく市　滑川市　あわら市　大野市　小浜市　鯖江市　羽咋市　南丹市　宮津市　福知山市　京丹後市　奈良市　大阪市　堺市　赤穂市　姫路市　淡路市　西脇市　三田市　和歌山市　松江市　広島市　岩国市　防府市　西予市　丸亀市　善通寺市　新居浜市　宿毛市　土佐市　いの町　西条市　福岡市総合　長崎市　佐賀市　多久市　津久見市　日田市立淡窓　玉名市　上天草市　宮崎市　都城市　小林市　えびの市　上天草市　水俣市　大崎市　薩摩川内市　指宿市　日置市　姶良市　霧島市　石垣市　嘉手納町　北谷町大学図書館　７１図書館　東京大学　京都大学　北海道大学　東北大学　九州大学　九州大学理系　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　群馬大学　新潟大学　北陸大学　金沢大学　福井大学　神戸大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　佐賀大学　大分大学　宮崎大学　鹿児島大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　聖隷クリストファー大学　鹿児島県立短期大学　早稲田大学　拓殖大学　拓殖大学茗荷谷　法政大学　国学院大学　東洋大学　青山学院大学　敬和学園大学　金沢学院大学　北星学園大学　関西国際大学　神戸国際大学　沖縄国際大学　日本大学生物自然科学部　東京農業大学学術情報センター〔オホーツク〕　鹿児島純心女子大学　鹿児島純心女子短期大学　玉川大学　高崎経済大学　甲子園大学　水産大学校　同志社女子大学　立命館大学（APU）　駒澤大学　獨協大学　武庫川女子大学　東京女子大学　関東学院大学　北陸学院大学　静岡産業大学　東北福祉大学　活水女子大学　西南学院大学　首都大学東京　桐蔭横浜大学　鳥取短期大学　札幌大谷大学　南山大学　高知工科大学　静岡理工科大学　神戸海星女子学院大学　大倉山精神文化研究所悠々と空に舞う　西条・鞍瀬川こいのぼり2016年05月01日(日) 【写真】悠々と泳ぐこいのぼりに目を細める佐伯さん　愛媛県西条市丹原町鞍瀬の鞍瀬川で、地元の鞍瀬老人クラブ会長の佐伯幸男さん（８２）が２０年前から渓谷にワイヤを渡して毎年つるしているこいのぼりがまぶしい新緑の中を悠々と泳いでいる。今年は４０匹余りを１５日ごろまで揚げる予定。 　地元住民によると、山間部の鞍瀬地区は庭の狭い住宅が多く、さおを立ると、こいのぼりが電線などに絡まるため、１９６０年前後から川の上空にワイヤを張って子どもや孫の端午の節句を祝うようになったという。 　最盛期には数カ所でこいのぼりの谷渡しをしていたが、子どもの減少に伴い衰退。途絶えた時期もあったが、佐伯さんが区長を務めていた９６年、「地域活性化の一助になれば」と旧丹原町内の知人から各家庭で揚げなくなったこいのぼりを集めて復活させた。

  2016年05月03日

• 三好市立図書館が「報徳記を読む第３集」「広井勇と青山士」を蔵書としていただいた、感謝！

  ４月２８日に送付した２冊を到着すると、即蔵書としていただいた。しかも開架である、多くの市民の目に触れ、手に取って読んでもらえれば有り難い。平成28年5月3日現在「報徳記を読む第３集－　報徳は国を興し民を安んずる大業である」（2016年4月発行）蔵書図書館一覧　全２２件国立国会図書館　１図書館県立図書館　３図書館東京都立図書館　山形県立図書館　富山県立図書館市区町村立図書館　１３図書館江別市　八戸市　五戸町　五泉市　御殿場市　菊川市　羽咋市　あわら市 袋井市　下田市　三田市　三好市　小林市　大学図書館　５図書館北海道教育大学付属図書館　桐蔭横浜大学　聖隷クリストファー大学　敬和学園大学　高知工科大学 平成28年５月３日現在ボーイズ・ビー・アンビシャス第４集 : 札幌農学校教授・技師広井勇と技師青山士（2014年7月発行）蔵書図書館一覧　全２６０図書館国立国会図書館　１　都道府県立図書館　４０図書館北海道　青森県　秋田県　岩手県　宮城県　山形県 福島県　栃木県　栃木県立足利　群馬県　東京都千葉県　神奈川県　埼玉県　新潟県　静岡県　富山県　愛知県　岐阜県　三重県　石川県　福井県　京都府　和歌山県　島根県　兵庫県 岡山県　広島県　徳島県　香川県　高知県　福岡県　大分県　長崎県　佐賀県　熊本県　鹿児島県　鹿児島県立奄美　沖縄県市区町村立図書館　１５８図書館札幌市　岩見沢市　函館市　小樽市　恵庭市　帯広市　砂川市　江別市　網走市　釧路市　市立富良野　北斗市　旭川市　苫小牧市　北広島市　登別市　北見市　京極町　様似町　栗山町　佐呂間町　別海町　音更町　小清水町　比布町　新冠町　湧別町　浦幌町　八雲町　厚岸町　十和田市　八戸市　二戸市　五戸町　盛岡市　奥州市　遠野市　釜石市　花巻市　雫石町　三春町　大槌町　石巻市　大船渡市　金ケ崎町　大槌町　相馬市　会津若松市　南会津町　いわき市　喜多方市　本宮市　郡山市　新地町　加美町　日光市　那須烏山市　真岡市　鹿沼市　ひたちなか市　八千代町　館林市 渋川市　新潟市　長岡市　五泉市立　三条市　新発田市　燕市立分水　南魚沼市　那須烏山市　鹿沼市　さいたま市　鎌ヶ谷市　所沢市　市原市　足立区　横浜市　秦野市　厚木市　相模原市　藤沢市　茅ヶ崎市　小田原市　伊勢原市　葉山町　松田町　二宮町　浜松市　湖西市　磐田市　袋井市　掛川市　菊川市　御殿場市　三島市　森町図書館　豊田市　安城市　岡崎市　半田市　富山市　黒部市　滑川市　砺波市　金沢市　羽咋市　加賀市　あわら市　大野市　南丹市　奈良市　大阪市　堺市　和歌山市　姫路市　三田市　赤穂市　西脇市　広島市　尾道市　岩国市　松江市　高知市　土佐市　宿毛市　四万十市　南国市　いの町　三好市　長崎市　佐賀市　臼杵市　玉名市　上天草市　人吉市　宮崎市　都城市　えびの市　小林市　日南市　大崎市　根占図書館　与論町　薩摩川内市　姶良市　霧島市　指宿市　日置市　大学図書館　６３図書館　東京大学　京都大学 北海道大学　東北大学　九州大学　弘前大学　岩手大学　福島大学　宇都宮大学　新潟大学　福井大学　金沢大学　兵庫大学　徳山大学　高知大学　長崎大学　大分大学　鹿児島大学 北海道科学大学　室蘭工業大学　高崎経済大学　北海道教育大学　宮城教育大学　京都教育大学　大阪教育大学　鹿児島純心女子大学 鹿児島純心女子短期大学 鹿児島県立短期大学　北星学園大学　敬和学園大学　玉川大学 青山学院大学　聖隷クリストファー大学　金沢学院大学　東京農業大学 東京農業大学オホーツク校　東洋大学 法政大学　高崎経済大学 関西国際大学　拓殖大学　早稲田大学　水産大学校 國學院大學　立命館大学　獨協大学　駒澤大学　静岡産業大学　武庫女子大学　関東学院大学　京都工芸繊維大学　東北福祉大学　沖縄国際大学　獨協大学　活水女子大学　首都大学　高知工科大学　札幌大谷大学　酪農学園大学　西南学院大学　静岡理工科大学　大倉山精神文化研究所ネットで評判、世界中から観光客 名頃集落の入り口にある看板とかかし＝徳島県三好市東祖谷菅生で、数野智史撮影　徳島県三好市の山奥に、人間そっくりのかかしであふれかえる集落がある。海外のインターネットサイトでも紹介され、国内外から観光客が訪れる人口約４０人の名頃（なごろ）集落、通称「祖谷（いや）かかし村」を訪ねた。【数野智史】孫をイメージして作ったかかし（右から２体目）について説明する綾野月美さん＝徳島県三好市東祖谷菅生で、数野智史撮影 名頃集落を通る国道439号の路肩で安全運転を呼び掛けるかかし＝徳島県三好市東祖谷菅生で、数野智史撮影　徳島自動車道の井川池田インターチェンジから、南へ車で約２時間。渓谷沿いの道を進み、標高約９００メートルまで上った辺りで、道路の左右に急に人影が増えた。作業着姿の男性が「徐行」の標識を持って路肩に腰掛け、民家の軒先ではお年寄りたちが集まって談笑。バス停では着飾った女性らが待っている−−。目を凝らすと、これらは全てかかしだ。　かかしを作り始めた綾野月美さん（６６）の自宅を訪ねると、軒先に並んだかかしが出迎えてくれた。話を聞くと、２００２年に父光広さん（８５）と大阪からＵターンし、カラスの被害から畑を守るために光広さんをモデルに作ったかかしがきっかけだったという。　近くの人が光広さんと見間違えて声を掛けてしまうほど「似ている」と評判に。反応がうれしくなった綾野さんは、次々とかかしを作り、住民の間でもかかし作りが広まった。　かかしは頭部から作る。年齢や性別だけでなく、名前や職業、性格などの詳細な人物像を設定する。綿を詰めた生地の表面を縫い合わせて輪郭や唇、しわなどを整えて、「表情を作るのが一番難しい」（綾野さん）。新聞紙と綿を詰めた胴体と手足を縫い付け、設定に合わせた服を着せたら完成。１体に最短でも２、３日はかかるという。　最近では、高齢者施設に入所するため集落を離れる住民が「これで私を作って」と自分の衣類を綾野さんに預けることも多い。綾野さんはかかしを１人、２人と数え、車で運ぶ際にはシートベルトで固定する。「私にとっては大切な家族。集落から人が減っても寂しくない」と笑う。 あちこちにかかしが置かれた名頃集落を観光で訪れた米国人夫婦＝徳島県三好市東祖谷菅生で、数野智史撮影　かつては林業やダム建設で活気があった名頃集落は、現在では住民の半数以上が６５歳を超えた「限界集落」と位置付けられる。しかし、インターネットでかかしが紹介されると、世界中から観光客が訪れる場所になった。夫婦で米国から来たハンドラー・ハロルドさん（８０）はかかしを見て、「唇やしわの作りが細かく、クリエーティブだ」と絶賛していた。

  2016年05月03日

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