『転々』 藤田宜永
お気に入り度:借金をかかえた青年・文哉の前に現れた無頼な風体の男。「百万円払うから一緒に散歩しろ」という奇妙な提案を受け、文哉は男と共に歩き出す。井の頭公園から出発し、東京を東へと横断してゆく二人。現実の歩みはいつしか記憶の中の風景と重なり、文哉は今までの人生で失ったものを取り戻そうとするが、短い旅の終わりには衝撃の結末が。夢と孤独が交錯する哀愁ロード・ミステリー。 (「BOOK」データベースより) 三木聡監督の映画の中で一番好きな『転々』の原作。大まかなストーリーはほとんど同じだったんですが、登場人物の設定の違いによって、ラストが全く違いました。映画の方はちょっと切ないけどあたたかいラストでしたが原作の方は終盤まではそこそこ楽しめていたのですがいきなりバッサリと切りつけられたような痛みを感じるラストがどうにも救いがなく、後味が悪かったです。原作は読まなくてもよかったかなー、とちょっと後悔。私としては断然映画のほうが好みです。