『サーカスナイト』よしもとばなな
もうとっくに文庫になっている作品ですが、久しぶりにばななさんを読みたくなって(買わずに)図書館で借りてきました。犯罪に巻き込まれ、手錠をされた左手の親指を砕いて手を抜き当時お世話になっていた女性を助けた主人公のさやか。そのせいで左の親指が動かなくなり、心にも傷を抱える。ショッキングな事件の後なのに助けた女性の息子でもある彼氏に心ない言葉を言われ、手の怪我よりも心の傷を癒しに逃げるように幼い頃暮らしたバリへ。バリで、自然に従い原始的な治療を受けるさやか。怪我は治っても心の傷は治せない。でも、最後にはホッとさせてくれるばななさんでした。サーカスナイト (幻冬舎文庫) [ よしもとばなな ]