『悪人』吉田修一
映画は観ていないけど、かなり話題になっていたので、清水祐一を妻夫木聡、馬込光代を深津絵里に置き換えて読んでしまいました。無口で不器用な主人公清水祐一がどうしても妻夫木聡とは重ならず、やっぱりDVD観ようかなっと思っているところです被害者の父母や職場の友人、遊び人の大学生、主人公の育ての親である祖父母や実母の人間関係が絡み合い、どんどん引き込まれていきます。どんなに逃げても、警察に捕まるんだろうという結末は予想できるけれど、深く読ませる作者の力はすごいなと思います「大切な人はいるのか」被害者の父の言葉これが一番身にしみました【内容情報】(「BOOK」データベースより)保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう--携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く二人の純愛劇。一つの事件の背景にある、様々な関係者たちの感情を静謐な筆致で描いた渾身の傑作長編。