『腹を割ったら血が出るだけさ』住野 よる
主人公である高校生「茜寧」の目線から描かれる世界と他の登場人物の目線で描かれる部分が、章ごとに変わるので初めは頭が混乱して読むのに時間がかかった。愛されたいがために自分を演じる「茜寧」と、嘘が着けず、腹を割って話をしたいと思う「逢」の関係にイライラする。親や友達に対しても素の自分をさらけ出せないなんて疲れるだろうな、死にたくもなるよな、と思ってしまう。でも「そのままの自分でいて」とか「そのままの君が好き」とかいう歌詞の歌には私も共感できない。歳を重ねれば解決するのかな。腹を割ったら血が出るだけさ [ 住野よる ]