『方舟を燃やす』角田光代
1970年代の高度成長期の始まりから、バブル、阪神大震災、地下鉄サリン事件、東日本大震災、コロナ禍を経て、現代の貧困の象徴である子ども食堂まで。長い物語でした。1967年生まれの飛馬と10歳くらい年上の不三子の目線で交互に描かれる。まさに私が生きて来た時代と重なるので、過去を振り返りながら読了。コックリさんは小学校の時に流行ったがノストラダムスはあまり話題にならなかった。情報が少なかった時代、関東大震災後のデマを信じた日本人と、情報過多の現代、コロナ禍のデマを信じた日本人の本質は全く変わっていないのではないかと思った。余談:新型コロナワクチンに限らず、どのワクチンにも副反応はあり、死亡する事例もある。しかし、副反応で重篤になる数より、接種せずにウィルスに感染して死亡する数の方が多い。国の補償体制も確立していないので、接種するもしないも自己責任なのです。方舟を燃やす [ 角田 光代 ]