【チャットの話題】2解釈:ガスター系の薬の利用
さて、引き続き私の解釈を記載してみたいと思います。 そういう事を書いてある資料があるわけではなくて私はこう考えたってことです。問題この薬で栄養吸収が悪くなります。その理由を2つ説明してください また、毛玉(毛球症)ができやすくなる理由を教えてください。 2つの理由なので、1つ目はそのまま胃酸が出なくなるので消化能力が落ちます。 ガスター系の薬は胃酸を抑えて、胃炎や胃潰瘍の治療に使う薬ですので主作用としての胃酸を抑制するので、その原因で消化が悪くなりますね。 2つ目。ぺプチンができないので消化能力が弱まる ということで、「胃酸の分泌が減り、ペプシンもできないので消化が悪くなる」 こういう事です。 ここで、そりゃそうだという人やなに?胃酸はわかってけど、ペプシンって何だ?どうして出て来た言葉だ?って分かれると思います。 毛玉(毛球症)になりやすいのは通常にペプシンができている個体よりも少ないためにタンパク質が毛を結び付けて球になりやすい。 ってことです。 さて、これではわからないですよね。 解説をしてみましょう。 ガスター系の薬は胃酸を分泌を抑えるだけの作用です。 薬の説明はこのページを参考に それが次々に連鎖していきます。 ペプシンというのは胃で働くタンパク質分解酵素です。 ペプシンはタンパク質を分解するのですが、ペプシンの状態で体に付着すると、身体も溶かします。ですから胃で胃酸に出会い化学変化をしてペプシン出来上がります。 体から胃に放出されるのはペプシノーゲンという物質です。 そういう事で胃酸が薬で抑えられるとペプシンができないということです。 毛玉は飲み込んだ毛をタンパク質が糊の役割になって形作ります。この糊のたんぱく質を分解するのがペプシンの役割なのでそのペプシンができにくくなるので正常よりも球になりやすい傾向があるということです 毛玉予防でパパイン酵素を与えるのはそういう糊の役割をするタンパク質を分解するために使おうと意図したものです。 私には有効かどうかはわかりませんが。***************** さて、チャットでのこの子はお話を伺う限りガスター系の薬が必要な病気ではないと私は思いました。初めから必要のない薬だと思うのです。***************** Q:この場合、どうすれば体ができるでしょうか? 抜け毛が増えてきましたが、その理由は何でしょう。 チャットのこの子は痩身で体を大きくするためには栄養吸収して体を造っていけばいいと思いますが消化がうまくできなかったので材料不足で体もできないのも納得できます。 もともと細かったと言いますので今後栄養管理をして体を造っていけると思います。 次、薬を辞めて1か月ほどで抜け毛は増えてきて心配していますどうしてでしょうか? これは、薬を辞めることで胃酸がでて、ペプシンが作られるようになりました。合わせて栄養補給を増やしたので栄養吸収量が増えました。 つまり毛の材料になる栄養素も増えたのです。するとロケット鉛筆のように次の毛ができてきたので前の毛は抜けて毛替わりが12月と冬ですが起こったと考えます。 換毛が失敗する子、換毛がうまく行った子はこの毛の栄養素の存在有無で分かれてきます。 換毛の前の時期に毛の材料を不足させないことが換毛の成功には大切で、毛が抜けないのは一つに新しい毛ができる準備ができていないからでもあります。 もちろんすべての事例に当てはまるわけではないのですが問題があって脱毛したのではなく問題が解決して換毛が始まったと考えます。------------------- チャットでの飼い主様は急に抜け毛が増えて心配されていましたが私は栄養吸収が増えての換毛の始まりと解釈をしたので様子を見て欲しいなーと思った次第。その仕組みを私なりに考えて記したのが上記。 今後換毛して良い毛が生え揃えばOKとしましょう。 また、身体も順番にできていくように栄養管理をされるといいと思います。-------------------- そこで、生さんにこのガスター系の薬の事例で解答をお願いしました。 最初の回答は30点で、修正して90点くらいでした。 このことはパーツとして、「胃酸がペプシンを作る」ことはレクチャーしていて、ガスター系の薬をきっかけに繋げられるかを確認したくて行った質問です。 毛玉になる理由をタンパク質が糊の役目になることも別にお伝えしたので繋げられるかを確認しました。 無事回答が出てきて安堵しました。 皆さんは、ガスター系の薬からペプシン。毛球症の予防にまで繋げられますか? 「生さん」ってだれ?ですが、そういう愛好家がいるってことの理解で結構です。2018年の私が10回(東京・大阪・愛知)で行った勉強会の発案主催者で、その後獣医さんを教育(?)する獣医さんを講師に招いた3回の勉強会の主催者です。 ちゃんと知識構築ができていてよかったです。 教わったことの記憶しているかどうかも大切ですが教わったことを繋げられるだけの自身に考える力が備わっているのかが大切なので、マニュアル人間ではないので良かったです。 教わったことを教わったことしか理解できていない人はとても多いんです。あなたはどうですか? さて、ガスター系の薬をフェレットで使うことはあってもそんなに頻繁ではありません。ですからレアケースではありますが もしこの薬が本当に必要な場合どうすれば体へのダメージを減らせるでしょうか? でもそもそもフェレットにH2ブロッカーが必要になると判断するポイントは何なんでしょうね。 胃酸は胃壁を傷つけるので抑えたいための薬で、ペプシンも粘膜での胃の防御ができていないと胃壁を傷つけそうで存在してほしくはないかもしれません。 でも、「しょうがないやー」と薬を使い続けると消化が不十分で吸収量が下がりますよね。 こんな場合には、消化しなくても吸収できるように予備加工を十分しておけばいいのです。 そうすると、胃液やペプシンに関係なく吸収されますでしょ。 消化不良を続けると、身体はできていかないのは想像に難しくないでしょう。 また、胃粘膜の材料も欠かさずに補給しましょうね。