イルカみたいに生きてみよう～心の力を抜いて楽しく生きていきませんか

[甲州ライフ] カテゴリの記事

全226件 (226件中 151-200件目)

< 1 2 3 4 5 >

• 

  あかりの出産が間近に迫っている

  あかりの出産が間近。お腹もパンパンだし、おっぱいも大きくなってきた。数日のうちだろうな。ヤギは生後５か月くらいで妊娠するそうだ。あかりもまだ１歳になっていない。子ヤギが子ヤギを産むようなものだ。何しろ、こちらとしても初めてのことで、かなり緊張気味。あかりも初産だから、人間の介助が必要かもしれない。何をどうしていいのか、情報を集めているところだ。問題は寒さ。夜中に生まれると、赤ちゃんが凍えて死んでしまうことがあるらしい。あかりは、もともと物置だったところを改装して、そこで夜を過ごす。外よりはましだが、朝になると、バケツに入れた水が凍っているから、かなり冷え込む。まずは、床に段ボールと干し草、わらを敷いた。暖房用に、温風ヒーターも買ってきた。昨夜は試しに、温風ヒーターをつけっぱなしにしたが、夜中に見に行くと、それほど温度が上がっているわけではない。でも、それくらいしか対処はできない。あとは、あかりと赤ちゃんの生命力だ。落ち着かないけれども仕方ない。貴重な体験だ。無事に生まれてくれることを願っている。

  2022年02月21日

  コメント(0)

• 

  母が笑った。声を出した

  入院中の母が施設へ移った。主治医から、あとはリハビリをしながら現状を維持していくことですと言われた。４ヵ月前に倒れ、１ヵ月間三重の病院に入院し、山梨へ移ってきたときは、寝たきりで栄養も鼻から入れている状態だった。ほぼ意識もなかった。それが、今は意識が戻り、車いすでリハビリができている。ご飯も自分で食べられるようになった。まだ話せないけれども、すごい回復ぶりだと思う。だから、このあたりがゴールですという主治医の言葉に不満はない。施設へ移った母親と会った。弘美、氣子、氣恵も一緒だ。コロナで病院での面会もできなかったので、本当に久しぶりだった。今は使っていないというリハビリの部屋で待っていたら、母が車いすを押されてやってきた。顔色はいい。目が合う。「おばあちゃん！」氣子と氣恵が声をかける。２人の顔を交互に見るが、表情は変わらない。「お母さん！」一番奥に座っていた弘美が声をかけた。母が弘美の顔を見る。その瞬間、母が笑った。ニコリではない。うれしそうに立ち上がらんばかりの笑顔だった。びっくりした。はっきりと物を言う嫁なので、母も遠慮しているところがあった。近所の人には「怖い嫁だ」と言っていたそうだ。なのに、あの笑顔は何だろう？ぼくには、うれしそうな顔など見せなかったのに。母は、びくびくしながらも、弘美のことを頼りにしていたのだと思う。父が他界し、妹、弟（母にとっては娘と息子）が相次いで亡くなったとき、親身になって動いてくれたのは弘美だった。てきぱきと物事を処理していく。母にとっては頼もしく映ったのだろう。弘美の顔を見て、母の脳の回路が少しつながった感じがした。笑顔で氣恵を見て、「氣恵」とはっきりと言った。次に氣子を見て、「氣子」と声は小さくなったが、確かに言った。こんなのは初めてだ。主治医はここがゴールだと言ったけれども、ひょっとしたら、その先まで行けるかもしれないと、欲が出てくる久々の面会だった。できたら、もう一度、鈴鹿へ連れて帰って、お墓参りをさせてあげたい。できるかもしれない。コロナのために、またしばらく面会ができないが、次に会ったらどのくらい回復しているか、ひとつ楽しみができた。

  2022年02月19日

  コメント(0)

• 

  母、施設に移る

  10月19日に脳出血で倒れた母。11月18日に山梨の病院に連れて来て、入院生活も３ヵ月になる。山梨へ来たときとは雲泥の差で、まだコミュニケーションはできないが、車いすでリハビリができて、ご飯も自分で食べられるようになった。最初のうちは週に一度15分ほどの面会ができたが、コロナが広がって、面会もできなくなって、状態は、看護師さんにときどき聞くくらいだった。「88歳で脳出血。かなりの量でしたから、ここまで回復するのは上出来です」とは、主治医の弁。生命力がある母親だ。今日、老健施設へ移動する。脳の機能が少しでも良くなるには、外部からの刺激が必要だそうだ。環境が変わって、それがいい刺激になるといいが。明日は久々に会うことができる。わかってくれるといいな。

  2022年02月17日

  コメント(0)

• 

  コツコツとやることでまわりも評価してくれる

  すもも11本の剪定が終わった。練馬から遊びに来ている高校生の広太郎が手伝ってくれたおかげで、最後の３本を仕上げた。去年の暮れから始めて、８本は一人でやったけれども、なかなか大変な作業だった。一生懸命にやって良かったのは、ぼくの行動を近所の人たちが見てくれていて、コツコツと枝を切っている姿を、「よくやるじゃないか」と評価してくれたことだ。剪定という仕事の大変さは、みなさん、桃やブドウの栽培をしているのでよくわかっている。それを、まったくの素人が、苦戦しながらやっているのだから、応援してやろうかという気持ちにもなるというものだ。ヤギたちが過ごすための畑をお借りできたのも、地道に目の前のことをこなしてきたおかげだと、自分をほめてやりたい気持ちだ。そんなこと計算してがんばったわけではないが、あらためて、コツコツ努力することが評価につながることを実感した。３月下旬から４月には花が咲き、６月には実をつける。楽しみな2022年上半期だ。

  2022年02月16日

  コメント(0)

• 

  とことん突き進む強さか、うまく溶け込む柔軟さか

  田舎に移住してうまく暮らすには。徹底的にわが道を進むか、うまく地域に溶け込む。田舎で自然栽培をしたいと移住する人は多いが、中途半端な取り組みだと、だいたい失敗する。ぼくの知り合いは、自然栽培を目指して移住した。最初は反発された。余計なお世話を焼く人もいる。彼は、そんな雑音には惑わされない。人間関係を断ち、孤立してでも自分のやりたいことをやり通して、10年で自分の道を確立させた。その間には、さまざまな苦悩があった。でも、それにもめげず突き進んできた結果だ。「志をもって移住してきた人がさみしく去って行くのを何度見送ったか」よほどの強い意志と行動力がないと、彼のようにはやっていけない。もう一方が、ぼくたちのように地域に溶け込むことに力を注ぐ。まずは組という10軒ほどのグループがあるので、ここに入ることだ。お正月の行事や川の掃除などを通して、近所の人と親しくなれる。しっかりとあいさつ回りをし、顔を合わせば大きな声で「こんにちわ」。いろいろ相談や頼み事をする。頼まれ事はとにかくやってみる。人間関係が深まれば、心優しい人ばかりだから、どんどん住み心地が良くなる。ぼくの場合、ヤギと和菓子が大きな助けになってくれている。ヤギに草を食べさせるという話をすれば、無農薬栽培もすんなり受け入れてくれる。和菓子を作ったら、近所に配る。とても喜んでくれる。そうこうしているうち、村で信頼されている人と仲良くなり、その人の言葉なら、まわりの人も聞いてくれるということで、親しい人が増え、コミュニケーションがとても円滑になる。前者は、彼だからこそやり遂げられたものだし、後者も、ぼくたちがぼくたちの特徴を出して村になじもうとしたからできた。昨日の畑の件も、身を粉にして地域のために活動している市議会議員さんと親しくなったのがきっかけで進んだことだ。別に何かの意図をもって彼に近づいたわけではない。村に興味をもったからこそ、彼とも話が合い、相談に乗ってくれるようになったのだ。彼が、「信頼できる移住者が畑を探している」と言ってくれたので、地主さんは快く貸してくれた。村に溶け込むこともせずに、自己主張ばかりをしている人だったら、いくら耕作放棄地が広がっていても、畑を貸してくれる人は現れない。上から目線で、「田舎は閉鎖的だ」と非難していては、いつまでも話が進まず、結局は都会へ戻っていくことになる。ある程度の結果を出して、がんばっていると思われたら、まわりから受け入れられる。お借りした畑も、本当にすばらしい場所なので、「あの荒れ地がこんなふうに変身するのか」と思われるようなものにしないとと思っている。田舎移住の、ひとつのモデル作りが始まった。お手伝いしたいという方がいたら、ぜひご連絡いただきたい。

  2022年02月14日

  コメント(0)

• 

  放牧地が借りられるぞ！

  これは奇跡だと思う。ヤギーずを放牧する場所を探していた。広い場所で走り回らせたい。耕作放棄地がたくさんあって、どこでも大丈夫な気もするが、なかなか縁がつながらない。あちこち見て回っていると、「ここだ！」とぱっと感じる場所があった。どこからでも富士山が見える地域だが、電柱や電線、家が景観に入り込む。その場所は、富士山を見るのに邪魔が入らない。広さもちょうどいい。それに、いい草が生えている。最高だ。農業委員さんに持ち主との交渉を頼んだ。でも、持ち主はこちらには住んでないので手間がかかる。それが11月くらいのこと。3ヵ月たっても連絡がないから、きっと無理だな。ほかに探すか。半分あきらめていた。今日、その場所を借りられることが決まった。持ち主から返事がきたのではない。何と、お世話になっている市会議員さんから、「水路を直してほしいという依頼があったので、現地へ来てみたら、どうも小原田さんが借りたがっていた畑じゃないかと思うんだよね。地主さんも来ているから会ってみない」とお誘いがあったのだ。まさにその通りだった。農業委員さんが当たってくれていた人が持ち主ではなかったこともわかった。耕作していない土地がだれのものか、けっこうあいまいになっている。あちこちで、「この畑、気に入っているんだよね」と話していたことが功を奏した。地主の方は、脳梗塞のために左半身が不自由で、とても農業ができる状態ではなかった。「使ってくれるならうれしいです」と快く貸してくれることになった。思わぬ形での「夢の実現」だ。あそこに柵を作って、ヤギたちを放牧し、畑もできるし、ちょっとしたテーマパークが作れる。面白くなってきたぞ。

  2022年02月13日

  コメント(0)

• 

  雪。ヤギーずは保存食で生き延びる

  昨日の朝、外は真っ白だった。ずっと雪が降り続く。山梨へ来て３度目の雪。これまでで一番の大雪だ。８年ほど前、これまでにないほどの大雪が山梨に降ったことがあるらしい。道路と鉄道が封鎖され、山梨県は孤立してしまった。あるヤギ飼いは、夫婦して東京へ行っていて山梨へ帰れなくなってしまった。家に残っているのは子どもたちとヤギたち。一日二日ならともかく、何日も雪に閉じ込められた。ヤギたちの食事がなくなってきた。子どもでは、竹を切りに行くこともできない。まして、雪でまわりは埋もれている。結局、ヤギたちは餓死してしまったそうだ。かなしそうにそのときの話をしてくれた。つらい記憶があって、息子の一人は獣医になると勉強していると言う。ヤギ飼いは言っていた。「あれからいざというときのために干し草を買って用意しています」冬はエサが不足する。そんな中で雪で動けなくなれば、ヤギのエサの調達ができなくなる。畑をやっている人から、白菜やブロッコリー、大根の葉をいただいたり、シイの葉を集めていたから良かった。餓死の話を聞いてからすぐに干し草も購入し、70キロほど残っている。その日の分しか用意してなかったら、数日は彼らの食べるものがなくなる。３月になれば、畑に行ってお腹をいっぱいにすることもできるだろう。何とか乗り切れそう。もう少しの辛抱だ。

  2022年02月11日

  コメント(0)

• 

  時代の変化は人間関係に反映される

  出会いと別れ。世の常だ。長く会ってなかった人との再会もある。世の中は、大きく急速に変化している。自分も変化せざるを得ない。自分の変化に応じて、出会いや別れも演出される。人と離れてしまうのはさみしいし心が痛む。だから、表面的な笑顔でつながっていようとすることも多い。それって、けっこうしんどいこと。人との出会いと別れは新陳代謝だから、受け入れるのが一番。「来る者拒まず、去る者追わず」来る者も、いつか去っていくだろうし、去る者も、必要があれば、時間を経て来る者になる。日々の出会いと別れを大切にしていくことで、すべてが自分の血肉になっていくはず。出会いに感謝！別れにもありがとう！

  2022年02月06日

  コメント(0)

• 

  春の足音。すべての命がワクワクし始めている

  春の足音ってよく言うけど、田舎で暮らしていると、確かにあるね。暖かくなってきている。日も長くなった。それに応じて、森も木々も土も空気も、ざわざわと動き始めている。命がワクワクしているんだろうな。そんな気配を感じ取って、こっちもウキウキしている。すももの剪定が、スピードダウンしている。11本中、あと４本残っているが、徒長枝がすごく太くて、切るのに難儀しているのだ。すももたちも、春を待ち受けている。「早くさっぱりしてよ」と催促しているような気がする。３月にはすももの花見を企画しようと思う。先日借りた畑も、そろそろ種まきの準備をしないと。体も自然に動くようになってきた。こうやって、生き物は季節の変化を敏感に感じ取りながら、外へ出たくなったり、体を動かしたくなったりするのだろう。１年の田舎生活で、ちょっとは自然を感じられる感性が戻ってきたかもしれない。ぼくは、ど田舎で子ども時代を過ごしているから、季節の変化をすばやくキャッチできるのかもしれない。このワクワクウキウキした感じ、じっくりと味わうことにしよう。

  2022年02月01日

  コメント(0)

• 

  今年はすももの栽培にチャレンジ！

  今年はすももの栽培にチャレンジしている。無農薬でやりたいと思う。むろん、初めてのことだ。だいたい、すももを食べたことは、ほんの数回くらいしかない。なぜすももなの？　と聞かれたら、畑を貸してくれる人がいたからという答えしかない。今は剪定の時期。去年はやってないのではないか。青空に向かって伸びる徒長枝（とちょうし）の勢いがすごい。11本お借りしているが、あと残すは４本。「２月いっぱいくらいで終わればいい」とオーナーには言われている。１日１本のペースでできるので（だいたい２時間ほど）、筋肉痛と相談しながらやっていこう。はさみを使って枝を切るので、腕が痛いし、常に上を向いているので、首から肩が筋肉痛になるのだ。畑が斜面になっているので、足もふくらはぎも疲れる。６月あたりから収穫ができるそうだが、一体、どれくらいの数のすももができるのか、想像もつかない。できたすももはどうするの？これも考えてない。すもも狩りでもやるかな。先を考えずに、ただただ枝を切るばかりの日々だ。かっこよく言えば、今を生きるだが、結局は、行き当たりばったりということなんだろうな。ただ、何かをやるときは、目的なり目標を決めて、計画的に進めていくという生き方は、ぼくにはできない。それが、ぼくの人生がうまく流れているポイントであり、でも、なかなか結果が出ない原因でもある。もう、66歳になろうとしているのだから、頑固に自分のやり方を突き通そうと思っている。それでだめなら「ごめんなさい」だ。来世は、もう少し計画的に生きることにする。すももがたわわに実っていることをイメージして、今日は剪定はお休みにするが、来週からもうひとがんばりだ。

  2022年01月29日

  コメント(0)

• 

  武田信玄だったらどうする？　あんなバカな発言はしないと思う

  山梨の礎は武田信玄という立派なリーダーが作った。にもかかわらず、今のリーダーのおそまつなこと。そう思わせるニュースが流れている。じっくりと考えればわかることで、山梨県内で80パーセントも人が予防接種を２回受けている。にもかかわらず、感染者がこんなにも増えている。未接種の人ばかりが感染しているなら、予防接種の意味はわかるけれども、それもデータを出すのは簡単だと思う。ちょっと調べてみれば、あんな発言は出ないよね。信玄さんも泣いているか、笑っているか、もうあきれてそっぽを向いているかもしれない。山梨の人は、もっと誇りをもたないと。信玄は、死期が迫っていることを知った上で、京へ上った。私利私欲でやったことだと、ぼくには思えない。やらないといけないという使命感があったはずだ。どんな使命感か。甲斐の国のことではなく、日本全体を考えての行動だったと、ぼくは感じる。甲州市の雲峰寺には、日本最古の日の丸の旗がある。武田家の家宝だった。平安時代の後期、陸奥の国の平定に活躍した源頼義が後冷泉天皇から下賜されたもので、頼義から三男の義光に託された。義光こそ、甲斐源氏の始祖であり、武田家へとつながる。武田滅亡の天目山の戦いのとき、勝頼は息子の信勝を元服させた後、息子ともども自害をするのだが、そのときに、部下に日の丸の御旗と無楯鎧、風林火山の旗などを、雲峰寺に運ばせた。命よりも大切なものだった。武田家には、日の丸とともに、後世に残すべき日本の精神というのが秘められていたのではないか。山梨はずっとゼロとか一桁で推移してきた。どうしてなのか？もっと深く追求してもいいのでは。信玄生誕500年。少しは喜ばせてあげようよ。

  2022年01月27日

  コメント(0)

• 

  山梨の英雄と言えば？　武田信玄に決まっている！

  山梨県人に、「山梨が生んだ英雄と言えば？」と聞けば、100％が「武田信玄」と答えると思う。山梨県人にとって、武田信玄は誇りであり、神だ。これだけ県民に人気があるのは、戦国大名なら、宮城県の伊達政宗、新潟県の上杉謙信くらいじゃないか。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は？愛知県で信玄ほどの熱量があるだろうか？ほかには、高知県の坂本龍馬に鹿児島県の西郷隆盛かな。ぼくは三重県で生まれ育ったが、郷土の英雄と言ったらだれだろう？ぱっとは浮かばない。せっかく山梨に移住してきたのだからと、少しずつ武田信玄について勉強している。信玄は日本を統一するだけの力があったし、本人もやる気満々だった。彼は、どんな日本を作ろうとしていたのだろうか。

  2022年01月25日

  コメント(0)

• 

  ちょっと近況を書くだけでも年賀状に思いが入る

  やっと年賀状の返事を書き終えた。くださった方に返事を出すという、横着なスタイルになって何年かになる。日本に古くからある儀式をもっと大切にしないといけないと思いつつ、ついつい後回しになってしまう。ただ、年賀状も表も裏も印刷。味気ないものが多い。ぼくは不義理をしつつも、手書きで送るのを心掛けている。宛名を書くときには、相手のことをイメージするから、そこには相手を思う気持ちが入るだろうと思う。そして、自分の近況をひと言でも書く。これからは年賀状に限らず（年賀状は偉そうなことは言えないが）、何をするにしても、気持ちを込めることを心掛けていきたいな。

  2022年01月20日

  コメント(0)

• 

  占いの日は大いに盛り上がった

  ヤギーずビレッジでは、妻の発案で「占いの日」というイベントを開催した。そもそもの始まりは、月刊「ムー」の編集者、細江さんが、西洋占星術をはじめいろいろな占いができて、雑誌でも占いコーナーを担当している、森さんをビレッジに連れて来てくれたことから始まった。細江さんは、何度もビレッジへ遊びに来てくれている。実は細江さんも知る人ぞ知る敏腕占い師だ。この２人がなんとも気さくでいい。ぼくは、占い師にしてもヒーラーにしても、自分のやり方に固執することなく、ほかの人の占いやヒーリングに興味をもって、実際に受けてみようという好奇心が必要だと思っている。占い師やヒーラー、代替療法をやっている人たちには、独善的（自分が一番。自分はわかっていると思っている）な人が多くて（ぼくの勝手な感想です）、あまり積極的にはお付き合いしなかった。ぼくは、表には出さないけれども、けっこうシビアに人を感じるところがあって、まわりに同調できるエネルギーをもっているかどうかは、受け入れるかどうかの大事な基準にしている。この人たちは殻がない、あるいはとても薄くて、風通しがとてもいい。弘美も含めた３人は、お互いの力を尊重し合えて、とても話が盛り上がった。前にも手相を観てくれる方が来てくれたが、彼女もオープンな人だった。きっと、ビレッジへ来てくれる人は、そういう人なんだと、ぼくは思っている。だいたい、自分が一番だと思っている人は、何をやっているかよくわからないぼくたちのところを訪ねてこないだろうと思う。そんな出会いから、３人で占いをやりましょう！　ということになった。お互い尊重し合ってないと、こういう話にはならない。参加する人も、３人の占いを受けることもできていいんじゃないかということで、15日に実現した。いい企画だったと思う。延べ30人の方が、３人の占いを受けた。みなさん、ニコニコして帰って行かれた。占い師の２人も、満足して東京へ戻った。自分が一番だと思って人とだと、こういう企画は成り立たない。占いというのは、人生の羅針盤、カーナビのようなもので、スムーズに生きる上で、とても役に立つ。「占いなんか」と馬鹿にするのではなく、せっかくの道具だから、うまく活用すればいいと、ぼくは思っている。また企画してみよう。

  2022年01月18日

  コメント(0)

• 

  どんど焼きで思い出を断捨離する

  昨日はどんど焼きがあって、ちょっとだけ顔を出した。ぶどうや桃の剪定した枝を中に入れて、外をヒノキの枝で覆う。火をつける。ぶわーっと燃え上がる。ヒノキの葉がシューシューと音を立て火と一体化していく。火の粉が舞い上がる。神聖な空間ができる。炎の暖かさが、心の中に凍り付いたものを溶かしてくれる。いろいろな思いが湧き上がる。ぼくは、この世はかなしみに満ちていると思っている。かなしみというと、ネガティブにとらえられてしまうが、かなしみは、ただ悲嘆するということを超えた命の本質の味わいがある。かなしみを漢字にすると、「悲しみ」ばかりではなく、「哀しみ」「愛しみ」。もっとあるのかもしれない。人はかなしみがあるからこそ、物事を深く考えることができるのではないか。芸術はその最たるものだ。文学だって絵画だって音楽だって、神の世界を表現する手法だ。そして、すぐれた芸術作品からは、だれもが「かなしみ」を感じ取るはず。つまり、神の世界の根底にはかなしみがあるということだ。どんど焼きに人が集まってくる。お札だったり正月飾りを燃やす人が多い中、ある高齢の男性が小さな金屏風を箱から取り出した。「お雛様のなんですよ」そう言いつつ、数秒間、愛しそうにながめたあと、火に投げ入れた。炎が、男性の顔を照らす。ぼくは思った。この人は、昔の思い出を燃やしたんだ。娘さんがいたんだろう。お雛様を買って、毎年、飾ってはごちそうを食べた。「灯りをつけましょ・・・」娘さんがかわいい声で歌う。その娘さんも、とっくに成人して遠くにお嫁に行った。今は、奥さんも亡くなり、一人暮らしの日々。家族がにぎやかに笑い合っていたころの思い出が詰まっているひな人形。屏風だけを燃やすってどういうことなんだろうか。人形は残してあるのだろうか。娘さんが人形だけをもって嫁いだのだろうか。燃え盛る火を見ながら、センチメンタルな想像をする。思い出も、多すぎると収納できなくなる。だから、どんど焼きの日、思い出にまつわる品を火にくべて、思い出の断捨離をする。そんな意味もあるのかな。人はかなしみを積み上げて年老いていき、少しずつ、神様に近づくことができる。でも、重すぎるかなしみに前へ進めなくなっては困る。いろいろな神事があるが、どんど焼きも、ちょっとだけかなしみを軽くしてくれる、神様の好意かもしれないな。

  2022年01月16日

  コメント(0)

• 

  2021年を振り返ると

  いつも間にやら大晦日。2018年からの激震は、今も続いている。2019年、心にぐさっと突き刺さるとんでもない事件が相次ぎ、2020年には新型コロナウイルス騒ぎで山梨へ移住し、2021年、山梨生活も安定するかと思ったら、思わぬ方向に事は動き始めた。まだ、どこへ行くのか、よくわからない。時化（シケ）の中の航海が続く。でも、遠くの空が明るく見えるので、もう一息だと思うな。2021年。４頭のヤギさんがやってきた。無農薬で桃を栽培した。この流れで一気に突き進もうと思った矢先、梯子を外された感じで、新たな場所で再出発を余儀なくされた。でも、自分たちのペースでやれるという面では、いい転機だった。氣恵が和菓子の先生に見込まれ、和菓子作りを始め、キッチンカーで販売することにした。これには追い風が吹いた。甲斐市での出店が呼び水になった。甲州市でも場所を貸してくれる人がいて、定期的に出店することになった。さらに、山梨でキッチンカーが注目され始めて、甲州市でも、毎月２日間、キッチンカーの日が開催されるようになった。甲府の自然食品のお店「有機村」さんでも出店させてもらっている。ヤギさんは、まわりの人たちにも認知されてきて、いくつかの畑で草を食べさせてもらえるようになった。放牧できる場所を探してもらっているところだ。ぼくの本業では、「そうだ、イルカみたいに生きてみよう！」が出版された。文章を書くのがぼくの天職だから、もっとペースを上げないと。とにかく、この１年、題材はたくさん集まった。このまま埋もれさせてしまうのはもったいない。母親が倒れたのも大事件だった。おかげさまで一命は取り止め、三重から山梨の病院に移って、ゆっくりゆっくりだが回復に向かっている。三重の実家は空き家になっているが、これまで不義理をしていたにもかかわらず、親戚がいろいろ心配して助けてくれる。なるべく頻繁に帰って、あの家もうまく使わないと。激震は激震でも、おおむね、いい方向に進んでいると思う。今年を礎にして、来年は、キッチンカーもヤギさんも文筆の仕事も、形にしていかないといけないと思いながら年越しをしているわけだ。まだまだ世の中は不安定のまま動いていくだろうが、そんなこと嘆いてみても仕方ない。自分たちの行く道は自分たちで決めて進んでいく。2021年、たくさんの方にお世話になりました。ありがとうございました。2022年もよろしくお願いします。良いお年をお迎えください。

  2021年12月31日

  コメント(0)

• 

  この一年。中身が濃かったな

  「どうだった？　この一年」年末は札幌で過ごす妻が、出かける間際に、いたずらっぽい目をぼくに向けた。「お前がヤギなんか飼いたいと言ったから、こんなことになったんだと思ってるんじゃないの」こんなこと・・・。そうだな。山梨へ来たころの目論見は外れたかもしれない。少しはのんびりゆっくりと暮らそうと思っていたが、ヤギさんのお世話は思った以上に大変で、のんびりというわけにはいかなかった。それに、キッチンカーという新しい事業も始めた。家賃は３分の１になったと喜んだのもつかの間。ヤギさんたちを飼うのに、広い庭のある農家を借りたものだから、けっこうな出費になる。それに、ぼくは65歳だけど、自由業だから退職金もないし、年金だって雀の涙。悠々自適に暮らすなんてことはできない。働いて日銭を稼がないと。もっとも、隠居生活をしようと思って移住したわけではない。まだまだやることはいっぱいある。ぼくには隠居など一生ないと思っている。ヤギさんを飼ってどうだったか。ぼくは良かったと思っている。あいつらの魅力には参った。それだけじゃない。彼らがいることで、まわりの人からいい感じで認知されるようになった。たとえば、無農薬栽培をするにしても、「農薬は環境や健康に悪い！」と大上段に言うと、反発もくらう。だけど、「農薬のかかった草を食べるとヤギさんがお腹を壊すので」と言えば、「それなら仕方ない」と受け入れてくれる。ヤギたちを連れてあちこちの畑を転々としていると、「ここの畑の草も食べたら」と、声をかけてくれる人も増えてきた。この一年。中身が濃かった。「いい一年だったよ」妻に笑顔を返した。妻の決断力、行動力のおかげだ。さて、来年はどんなドラマが待っているか。年末年始は、少しゆっくりしてエネルギーを充電しよう。

  2021年12月28日

  コメント(0)

• 

  移住の体験をきちんと文章にしないとな

  「ライターやめるんです」お世話になっている出版社の社長に話すと、「えっ」と驚かれた。このベテラン編集者、妙にぼくのことを気にしてくれていて、会うたびにいろいろありがたいアドバイスや励ましの言葉をくれる（口は悪いが）。ちょっと言葉が足りなかった。いわゆる「ゴーストライター」をやめるということ。ずいぶんといろいろな人の本を書いてきた。勉強になったけれども、山梨へ引っ越したし、もういいかな。これからは、自分の思いを文章に綴ろう。20冊ほど著書がある。正直、不完全燃焼なんだよね。これでは終われない。「それはいいと思うよ」社長は、自分の著書だけに集中したいというぼくの話に納得してくれた。「山梨に移住した話を書けばいい。都会から田舎へ移住した人は１０００万人はいると思うよ。でも、なかなか踏み切れない。勇気を与えてあげておくれ。いいアドバイスをしてあげるといい」そう言ってくれた。しかし、ぼくだって、必ずしもうまくいっているわけではない。悪戦苦闘中だ。コロナが長引き、都会の暮らしに嫌気がさしている人も多いと思う。でも、だからと言って、田舎へ行けば解決するかというと、そんなことはない。田舎には田舎の息苦しさがある。ここ数年、ずいぶんと移住者は増えたと思う。でも、田舎に定着した人はほんの一握り。最初は、また都会者が来たよ、いつまでもつんだろうか、と冷ややかに見ている。それを乗り越えないと。一生懸命にやっている姿を見せること。ぼくたちは、ヤギさんを飼って、毎朝、ヤギさんのエサ取りをがんばった。その姿を、近所の人たちはきちんと見ている。「こいつらはちょっと違うぞ」と見方を変えてくれる。組（自治会）にも入り、あいさつをし、いろいろ教えを請う。甘えるときには甘える。それもわざとらしくない、さりげなさが大事。「中途半端な気持ちじゃダメだろうな。こういうことをやりたいという強い意志がないと」社長はそう言ったが、ちょっと違うなと思う。強い意志があるのはいいけれども、それを前面に出してしまうと、浮いてしまうんじゃないかな。小さな村の中で、まわりの人と仲良くできないとつらいよ。意志や理想を振りかざすことは邪魔になることもある。力まないことだと思うね。田舎の人は、のんびりした田舎の生活とか、自然に囲まれるとか、そんなこと考えて生きているわけではない。都会人と同じように、毎日、あくせく働きながら、いろいろな悩みも抱えて、普通に暮らしているわけだ。それを踏まえて、人と場所になじんでいくことだ。意志があるなら、胸にしまっておく。そして、小出しにしていく。１年でいろいろ学んだ。ぼくたちは、けっこううまくいっている方だと思う。ぼくのやること。この１年の生活を文章にまとめること。

  2021年12月27日

  コメント(0)

• 

  病院へ行った。時間とお金の無駄だと思ったが・・・

  首と肩を痛めて気づいたこと。病院へ行った。なんでこんなにも痛いのか、原因が知りたかった。たぶん、本当の原因などわからないだろうなと思いつつも、ヒントくらいはあるかもと、そんな程度の期待だ。案内された問診室で、首と肩が痛いというと、整形外科へ回された。当たり前の流れ。「でも、痛くなる前に冷や汗が出て、気分が悪くなったんだけど、それでも整形外科ですか？」ちょっとだけ食い下がった。小柄で丸顔の若い看護師は、「もう受付時間、終わりますよ。まずは整形外科で」にこりともしない。ベルトコンベアーの上の患者を、早く次の工程に送りたくて仕方がない様子だ。仕方がない。名前を呼ばれて診察室２番へ入ると、若い医師が覚めた表情で待ち受けていた。結局、彼が下したのは、ストレートネックと姿勢の悪さが原因。だけど、ストレートネックも姿勢も、今に始まったことではない。どうして今、こんな痛みがくるの！からみたくなるよね。飲んでたらからむな。でも、素面だから「なるほど」なんて、納得もしてないのにわかった顔をして帰ってきた。痛み止めをもらって、何千円もかかっている。病院へ行ったお前が悪いと言われればそれまでだが、腹が立つ。ただ、ぼくはこういうばかばかしい時間も無駄にしない。きちん、何千円分、ひょっとしたらその何十倍ものものを得ている。今回得たもの。確かに姿勢が悪い。猫背の前傾姿勢。これはいけない。ぼくは決めた。背中を丸めていないといけないような人生を送っているわけじゃない。いいこといっぱいやっている。もっと胸を張ろう。背中を延ばして、まっすぐ前を向いて、堂々と生きていけばいい。胸を張れ、背筋を伸ばせ。トイストーリーのバズみたいに！今日からぼくは、胸を張って生きている。気分がいい。おかげさまで、痛みも激減。もう大丈夫。すべてくだらない何とか病院のおかげだ！

  2021年12月09日

  コメント(0)

• 

  毎晩の痛みで気づいたこと

  右の首から肩にかけての激痛を体験して思ったこと。つらいときこそ、これまで学んできた心の持ち方、生き方、考え方を実践するとき。今回の痛みは、夜の９時とか10時、布団に入ったころに始まる。まともに考えると布団に入るのが憂鬱になる。だけど、考えたって、不安になったって仕方ない。今はあまり痛くないのだから、この時間を目いっぱい楽しまないと。そう思うようにした。それに、いざ痛くなったとしたら、鎮痛剤に頼ればいい。ぼくは、長年、薬を罪悪視してきた。しかし、考えてみれば、一錠の鎮痛剤で崩れてしまう命では、この世の中で生きていくのに困るではないか。鎮痛剤以上の毒物が、ちまたにはあふれているのだから。それに、痛みに対する不安や恐怖に押しつぶされるよりは、薬に頼った方が健全だ。薬は緊急避難の道具。正しい間違っているで生きていると、窮屈になるばかりだ。いかにしたら気が楽になるか。それが自分にとっての正解。ははは、また悟りに近づいた。

  2021年12月07日

  コメント(0)

• 

  痛い、痛いとブログに書いたので、まわりが心配してくれる。ありがたいことだ

  痛い、痛いとブログやフェイスブックに書いたものだから、知り合いがずいぶんと心配してくれた。電話をくれた人もいる。気をつかわせてしまった。でも、本当に痛かった。痛みの経験というと、高校時代に盲腸の手術をしたあと。あのときは、まわりから「麻酔が切れたら痛い」と聞いてて、痛がらないといけないと思って「痛い、痛い」と言っていた記憶がある。馬鹿だね。大学時代、ラグビーの試合で手首の骨にひびが入った。痛みはあったが、じっとしてれば大したことなかった。ラグビーでは、30歳を過ぎて膝を複雑骨折したことがある。瞬間の痛さはあったが、しばらくすると痛みが消えていった。「大けがじゃなくてよかった」と思ったのを覚えている。手術をして、２ヵ月間入院し、リハビリに何ヵ月もかかった。痛みよりも不自由さだったな。それにフリーという立場だったから、働けないとお金が入らない「痛み」がきつかった。30代で帯状疱疹になった。確かに痛かったが、病院へも行かなかったし、痛み止めも飲まなかった。そう考えると、ここ数日の夜の痛みは、ぼくの経験の中ではトップクラス。「痛みが大変だ」ということは間違いない。でも、普段、強い痛みで苦しんだことのない身にとっては、新鮮な体験でもある。痛みがこれほど体にも心にもダメージを与えるというのを、身をもって体験させてもらっている。落ち込んだり、泣き言を言っても仕方がない。この状況の中で何ができるかを考えて、やれることを粛々とやるしかない。こういう大変なときにこそ、いい発想があったり、いい話が舞い込んできたり、面白い展開が起こったりするものだ。だから、こういうときに来てくださるお客さんを大切にしたいし、たくさんの人との縁を深めたいと思っている。痛みも悲しみも苦しみも悩みも、すべての苦痛は消えるために現れる。ぼくの中の、何らかのゆがみが痛みとして姿を現し、痛みと正直に付き合うことで、やがては痛みは消え、ゆがみは矯正されるものだ。

  2021年12月06日

  コメント(0)

• 

  泣きたいほどの痛みと過ごす数日間。

  水曜日の朝、首から右肩にかけて痛みを感じた。木曜日、痛みが増した。弘美にヒーリングをしてもらいながら、何とか一日を過ごした。金曜日の夜、激痛になった。眠れない。泣きたくなるほどの痛み。こんなの、経験したことがあるだろうか。弘美を呼んでヒーリングをしてもらったが、少しは軽くなっても、激痛に変わりはない。何十年ぶりかで鎮痛薬のお世話になって、何とか眠ることができた。土曜日はとても調子が良かった。これでもう大丈夫と思ったら、夜に痛みが出始め、昨晩ほどではないにしても、それでも泣きたくなるほど。ヒーリングをしてもらったあと、２晩連続で鎮痛剤で痛みを抑えた。ヒーリングをしてもらっていると、気持ちが落ち着く。とても大切なことだなと思う。朝起きると痛みがほとんどなかった。もう痛みとおさらばだ、とうれしかった。ところが、午後から少しずつ痛みが出てきた。今の時点では、もやもやと痛む状態。今日の夜はどうだろう？お酒は飲もうと思わないが、「日本沈没」を見る意欲はあるから、昨日よりはいいはずだ。痛みの範囲は狭まっている。一番の痛みは右肩。何日も連続で間伐をやったために、関節か腱か筋肉を傷めたのではないか。痛みはいろいろなことをメッセージとして伝えてくれる。ストレスも大きいと思う。倒れる前に、いろいろ手を打たないといけない。

  2021年12月05日

  コメント(0)

• 

  母が気にしていること。お墓と仏壇のこと。

  母を介護タクシーで運んでくるとき、後半の3分の１は、けっこう目を開けていた。ぼくの方をじーっと見る。あんなに母親に見つめられたのは、たぶん赤ん坊のとき以来ではないか。何か言いたいことがあっても、言葉が出ないもどかしさ。そんな思いが目から伝わってきた。いきなりの脳出血だから、事情もわからないし、ぼくに伝えないといけないこともたくさんあることと思う。ぼくは母の気持ちを推測しながら、あれこれ声をかけた。母が反応したと感じたのは、お墓と仏壇のこと。母が60年暮らした家はだれも住まなくなった。お墓が草に埋もれてしまったり、仏壇がほこりまみれになるのは母も耐えられないだろう。元気なときから、お墓と仏壇のことはいつも言っていた。「俺が墓も仏壇もきちんとするから。親戚も手伝ってくれるから」そう耳もとで言うと、ほっとした表情を浮かべた。心配事はいっぱいあるのだろうが、穏やかに過ごしてほしい。いい旅立ちの準備をいてほしい。

  2021年12月02日

  コメント(0)

• 

  母との面会。車いすに乗って目も開けていた

  驚いた。一昨日、病院のリハビリ担当者から電話をもらったときは、「これ以上の回復は無理です」というニュアンスを感じた。だから、一週間前と同じベッドに寝たままの面会だと思っていた。それが、「今日は車いすで来ますから」に驚かされた。母を見て二度目のびっくり。目をしっかり開いているではないか。10月19日に三重の病院から山梨へ介護タクシーで移動した。ほとんど寝たきり。半分ほどは目をつむっていた。唯一、山梨の病院へ着いたとき、駐車場で孫の氣恵を見たとき、左手を伸ばして、孫の頭をなでた。自分の意志を表現した。奇跡的な光景だった。あれから２週間ほどたつが、また三重の病院での状態と同じように、ほぼ寝たきりが続いていた。寝たきりで、食事も自分の口からとれない。外出もできない。そう覚悟していた矢先だっただけに、面会に行ったぼくも氣恵もびっくりするしかなかった。まだ言葉は出ない。でも、問いかけにはうなづく。目もしっかりとしている。食事も少しずつできるようになっているとのことだ。元に戻ることは無理でも、せっかく山梨へ来たのだから、車いすで出かけて、富士山でも見てもらいたい。ヤギたちにもあってもらいたい。19日の朝、脳出血で意識不明だった母。そのまま亡くなってしまっても不思議なかったのに、一命を取り留めたのは、まだやらないといけないことがあるということ。表情を見ると、何か吹っ切れたものがあるようにも感じる。生と死の間をさまよっていた１ヵ月半の間、どんな体験をしたのだろうか。息子であるぼくにも、今の母の姿から、何か気づかないといけないことがあるのだろう。生と死は紙一重。命は永遠に続き、生から死への移行も、ひとつのプロセスに過ぎない。命のこと、また学ばせてもらえるのだろう。

  2021年12月01日

  コメント(0)

• 

  鈴鹿市から甲州市へ。介護タクシーの旅

  10月19日の朝の9時ごろ、三重県鈴鹿市を出発。東名阪自動車道の鈴鹿インターチェンジで乗り、伊勢湾岸道路から新東名に入り、新清水ジャンクションから、新しくできた中部横断道路で甲府に向かい、甲府から中央道で勝沼インターで降りる。勝沼インターから病院まで30分もかからない。ストレッチャーに乗せられた母。どこまで意識があるのかわからない。ほとんど目をつむっている。でも、声をかけるとかすかにうなづく。ぼくの声は聞こえているのだと思う。天気がいい。最高のドライブ日和だ。母の行動範囲は、自宅の周辺だけだった。一人暮らしになってからは、お墓参りに歩いていくか、近所の人が病院やスーパーに連れて行ってくれるくらい。本当は、あちこち行きたかっただろうと思う。しかし、「おしっこが近いから」「足がおぼつかないから」そんな動けない理由ばかりを探して、行動ができないでいた。山梨だって、ストレッチャーに乗ってではなく、孫の運転で、富士山を見ながら来ることができたはずだ。迷って迷って、決断ができずに終わってしまうのが、母のパターンだった。結局、その癖は直せないままだった。「悩んでいるなら動けばいい」何度も言ったけど、あらゆることを「もうちょっと待って」と先延ばしして、何もできずに終わってしまう。そういう性格だから、後先考えずに動いてしまうぼくのことが理解できなかった。理解しようとせず、心配ばかりする。それが窮屈で、高校卒業を機にぼくは家を出た。いろいろなことを思い出す。渋滞もなく、車は順調に進む。「この調子だと２時ごろには着きますね」運転手さんが声をかけてくれる。「この仕事、長いんですか？」「10数年になりますね。全然関係のない仕事をしていたのですが、脱サラして介護タクシーを始めました」こういう福祉車両を３台もっていると言う。明るくてやさしくていい人だ。ぼくは「ついているな」とつくづく思う。人に恵まれる。同乗してくれた看護師さんも気さくで話しやすい。ヤギの話をしたら、ずいぶんと興味をもってくれて、自分が飼っている猫の話を、写真を見せながらひとしきりしてくれた。和気あいあいとした遠足気分。母もこの雰囲気は感じ取っているはずだ。目をつむっていた母が、目を開けてじっとぼくの顔を見つめるようになったのは、愛知県から静岡県に入ったころだろうか。何か伝えたいことがあるような表情で、ぼくをじっと見つめる。

  2021年11月27日

  コメント(0)

• 

  さよなら、ふるさと

  7時半に鈴鹿の病院を出た。母が60年以上暮らした自宅へ寄ってもらった。父のもとへ嫁いできて、朝早くから夜遅くまで働き、３人の子どもを授かり、近所の人とも仲良く過ごした場所だ。母の人生のほとんどは、この場所で綴られてきた。酸いも甘いも、この土地にしみこんでいる。一人暮らしになってから、近所の人には本当にお世話になった。不安もあっただろうし、さみしくもあったはずだ。でも、隣の人が手料理をもってきてくれたり、世間話をしたり、外出に誘ってくれたりして、気が紛れたことと思う。自宅で近所の人や親戚が母を待っていてくれた。狭い道だ。介護タクシーは途中までしか入れない。運転手さんは面倒くさがらず、ストレッチャーを車から降ろし、母を自宅に連れて行ってくれた。口々に母に励ましの言葉をかけてくれる。涙を流してくれる人もいた。こっちも胸がいっぱいになる。住み慣れた家を離れる母の胸の内は、と思うと、切なさが膨らむ。30分近く、お別れの儀式は続いた。母はほとんど目をつむったままだった。でも、聞こえている気配はある。人生のフィナーレに向けて、今、ぼくの目の前では、クライマックスの熱演が繰り広げられている。母は主役だ。セリフもない。ただ寝ているだけだが、スポットライトは母を照らす。これから山梨へと旅立つ。もう二度とここへ来ることはないだろう。母の代わりに、ぼくが足を運ぼう。「そろそろ出発しましょうか」運転手さんが集合写真を撮ってくれた。大事な記念になる。「お別れや。行こか」母に声をかけた。無反応の母。でも、すでに覚悟は決めているはずだ。さよなら、故郷。

  2021年11月24日

  コメント(0)

• 母、三重から山梨へ

  母が倒れて１ヵ月が過ぎた。容態は大きく変わっていない。半覚醒状態と言うか、目をつむっていることが多く、ときどき目を開けると言うことだ。目を開けているときには、言葉に反応したり、手足を動かしたりするそうだ。コロナで面会もできない。担当の看護師さんから電話で病状を確認している。今後どうしようか？妻や娘とも話し合って、山梨へ連れて来ることにした。三重の病院が山梨県内のリハビリ病院を探してくれた。リストを見せてもらって、「母もぼくたちもついている」と思った。我が家から車で５分ほどのところにある病院の名前があるではないか。病院側が交渉してくれると言う。しばらくして、「受け入れてくれることになりました」との連絡が入った。次は、どうやって移動させるかを考えないといけない。ぼくたちの人脈が生きてきた。何年か前、小笠原ツアーに子どもを連れて参加してくれた高木笑美ちゃん。彼女は、障がい者や高齢者も旅行を楽しめないだろうかと、「あんしんトラベル」という会社を設立した。体が不自由になった方たちの、海外旅行に行きたい、孫の結婚式に参加したい、行きつけだったラーメン屋にもう一度だけ行きたい、といった希望を叶える活動をしている。20年以上前、彼女はぼくの書いた「イルカみたいに生きてみよう！」を読んでくれた。悩みの中で泥沼にいたとき、この本に救われたと、彼女はぼくのことをずっと覚えてくれていて、小笠原ツアーのことを知って、迷わず参加してくれたという経緯がある。三重から山梨へ移動するにはいくつか方法がある。一番現実的なのが、介護タクシーか民間救急車を使う方法だ。介護タクシーには看護師さんが一人同乗してくれる。民間救急車は、運転手さんが救命救急士だということだった。三重の病院は、地元の民間救急車を紹介してくれた。でも、ここは人とのご縁で、あんしんトラベルにお願いすることにした。ご縁だけでなく、話を聞いていて、暖かさを感じるのがあんしんトラベルだった。予算的には、民間救急が30万円ほど。あんしんトラベルが26万円ほど。決め手になったのは、病院を出たあと、自宅に戻れるかどうかだった。たぶん、母はもう家に帰ることはできないだろうと思う。意識できるかどうかはともかく、自宅のまわりの空気を吸わせてあげたかったし、お世話になった近所の方、親戚とも会わせてあげたかった。病院にそのことを相談すると、「病院から病院への移送だけで、ほかの場所に寄ることはできません」という返答だった。何かあったら責任問題だから、当然と言えば当然だ。しかし、あんしんトラベルは、快く引き受けてくれた。これで心置きなく山梨へ行ける。ほっとした。母も喜ぶに違いない。（つづく）

  2021年11月23日

  コメント(0)

• 

  山や畑で子どものころのように楽しんでいる

  次女の氣恵が、「お父さん、よく動くね」と感心していた。朝のヤギたちの草取りのときだ。森に入って成長の悪い木を切り倒して引っ張り出す。ヤギたちにとっておいしそうな葉っぱが茂っている。木の枝が邪魔になって日が差し込んでなかった森も明るくなった。葉っぱを取るのは氣恵や弘美に任せる。ぼくは、下にある畑に向かう。畑と言っても耕作放棄地。ここに、おいしそうなヨモギがたくさん生えている。片っ端からカマで刈って収穫用コンテナに放り込む。１ヵ月ほど前は、ヤギたちは食べようとしなかったが、このごろ、食べごろになったのか、食いつきが良くなった。そんな姿を見て、氣恵は「よく動くね」と言ってくれるのだ。確かに体が軽くなった。そりゃそうだろう。１年前はほとんど家にこもりっきりで仕事をしていた。運動というのは、家の中の階段の上り下りくらい。運動不足を自覚しつつも、なかなか外で動こうという気にはなれなかった。こんな今の自分を、あのころは想像できなかった。たぶん、子どものころの山を走り回っていた記憶が、体を動かしているのだと思う。草むらの中、森の落ち葉の上、ぼくにとっては心の落ち着く、懐かしい場所だ。都会生活の方がはるかに長かったのに、原点には、田舎生活がある。子どものころの体験というのは、一生に影響を及ぼす。おかげさまで、少年時代に戻った感じで、心地よく毎日を過ごしている。

  2021年11月06日

  コメント(0)

• 

  ヤギたちも冬場はエサがない。食糧難に備えて彼らの知恵を観察しよう

  ヤギたちは冬の準備。これからどんどんエサがなくなる。今は、芋のつるを干してある。近くの小学校や近所の人からいただいたのが、けっこうな量になっている。ただ、おやつ程度にあげるのが適量らしく、主食にはならない。主食は干し草になるかな。この間、30キロ買ってきた。山で落ち葉を拾ってくるのもひとつの手だ。ぼくは思うけど、これからはヤギばかりではなく人間の食料も考えないといけないようになるんじゃないかな。食糧難は必ずやってくる。実際に日本でも戦後にはあったわけだし、今でも世界のあちこちで食料がなくて亡くなっていく人がたくさんいる。おいしいものがあふれているときには、グルメを楽しめばいいさ。でも、これは続かないということを頭に入れて、対策を考えておく。農業は大事だ。食べられる野草を知っているといい。狩猟も必要かもしれない。そして、みんなで助け合えるコミュニティを作ること。ヤギたちは自分勝手に生きているようで、群れで生きる動物だから、助け合っているはずだ。特に、食料が不足したときのためのすばらしい知恵があるはずだ。

  2021年11月03日

  コメント(0)

• 

  週末は最高に楽しかった。老若男女が集っておいしいものを食べて大笑いして

  ヤギーずビレッジ、土曜日曜はとても賑やかだった。土曜日の午前中に、埼玉や神奈川の知り合いが４人、訪ねてくれた。農業をやったり、山に登ったり、アウトドアの好きな、ぼくよりもちょっと年上の人たち。土曜日の夜には、すずちゃんの奥さんが、すずちゃんのお母さんとお友だちを連れてやってきた。奥さんは、朝早くに岐阜から新幹線に乗って東京へ行き、レンタカーを借りて、お母さんたちを乗せて山梨へやってきた。パワフルな方だ。翌日は、東京から５人家族が訪ねてきた。お父さん、お母さん、それに高３、中２、小５の、女の子、男の子、女の子のお子さんたち。さらに、大福もちの試作のために和菓子職人の小沢さんも来てくださった。総勢13人だ。朝からすずちゃんのお母さんが、得意の山菜おこわのお稲荷さんを作ってくれた。小沢さんは大福もち。13人の昼食は楽しかったなあ。こういうのいいな。お稲荷さんをたらふく食べて、大福も自分たちでアンを包んで食べるという、なかなかできない体験に、みなさん大喜び。小５の女の子が、驚くほど上手で、小沢さんも「すぐに弟子にしたい」とおおはしゃぎ。ぼくは、こういうことがやりたかった。この日の最年少は10歳。最高齢は82歳。老若男女が、笑ながら楽しい時間を過ごす。それだけで幸せエネルギーが充電される。またやろう！

  2021年10月25日

  コメント(0)

• 

  話を聞くと、いろいろ面白いところがありそうだ

  どこにでも物知りの人はいるものだ。ありがたいことに、この地域のことをいろいろ教えてくれるTさんという方がいて、簡単なレクチャーを受けた。３つのキーポイントがある。１つは武田信玄公。二つ目が縄文。三つめが信仰心。このあたりで信玄は外せない。ヤギーずビレッジのある塩山竹森には、信玄自慢の騎馬隊の訓練所があったそうだ。恵林寺は信玄の菩提寺でお墓がある。滝本院というのは、地元の人もあまり知らないそうだが、信玄公が出陣するときに必ず戦勝祈願をしたお寺らしい。Tさんに言わせると、「私が願い事は100パーセントうまくいっている」とのことだ。縄文に関しては、この地域は縄文の遺跡がたくさんある。縄文土器はもともと祭祀に使われていて、お祈りをしたあと、割ることで天とつながるとされていたと言う。縄文土器が破片で見つかるのは、それが理由だそうだ。縄文人は、大いなる力とともに生きていた。自分たちを生かしてくれている存在があることを信じて、祈りと感謝の気持ちを忘れなかった。この地域にはそういう思いが残っているのではないか。信仰深い人が多いと言う。信仰深さは、お地蔵さんとか道祖神があちこちにあることからわかる。神社も多い。富士山の真北にあって、とてもエネルギーの高い場所でもある。そのエネルギーを、日々平安のために生かす知恵があるのだろう。六地蔵があちこちにある。地蔵とは大地を守る菩薩様。六地蔵菩薩は、六道（地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道）を輪廻する衆生の苦しみを救うとされている。つねに、衆生をいい方向に進むように導いている。悪いことをすると地獄に落ちるよ。人のためになる行いをすると天国に行けるよ。自分で自分を戒めて生きるために、六地蔵はいろいろなメッセージを送ってくれるのだ。水晶山という、名前からしてパワーのありそうな山があって、そこに、氏神様である玉諸神社の​奥の院である、玉宮大明神が鎮座している。「このパワーは半端じゃないからお参りに行くといい」（Tさん）ヤギさんに振り回されてきた数か月だったが、そろそろ自分の時間を作って、あちこち見て回りたい。​​

  2021年10月15日

  コメント(0)

• 

  今年はたらふく高級干し柿のころ柿が食べられるかも

  ヤギさんに草を食べさせてもらっている広場がある。斜面になっていて、下界が見下ろせる感じだ。富士山も見える。背の低い雑草が茂っていて、ちょっとした草原になっている。畑の草を取る代わりに、この場所を借りることができた。ちょっとした物々交換だ。長めのリードをつけてヤギたちを遊ばせておく。ぼくたちは、その近辺で、夜、彼らが食べるための草を集める。広場の上の突き当りがちょっとした雑木林になっている。柿、栗、ナンテン、どんぐりの木があって、葉っぱを集めてヤギたちにあげると、とても喜ぶ。今、その根元をきれいにしている。椅子でも置いて、コーヒーでもビールでも飲んで、のんびりするのに最高の場所になると思うな。斜面に沿って、緑のじゅうたんが広がり、ヤギたちが遊んでいる。いいと思うな。その雑木林を少しそれたところに、５～６本の柿の木があった。大きな実がなっている。これって、高級な干し柿、ころ柿が作れるんじゃないの。ころ柿って、１個４～500円はするよ。どう見ても放置してある。これほしいな。大好きな干し柿、それも高級なやつ、たらふく食べてみたい。そんな欲求がむくむくと湧き上がってきた。広場の持ち主のおばあちゃんに聞いた。「あの柿って、だれの柿？」「私んだよ。でも、とるのが大儀だから、５～６年カラスのごちそうさ」「とっていいですか？　ころ柿作りたいんだけど」「いいよ。好きにしていいよ」また、すごいものが手に入った。それもただで。もちろん、無農薬無肥料。おいしいと思うよ。おいしいころ柿ができたら、さてどうしようか。物々交換だな。わらしべ長者、ころ柿編の始まりだ！

  2021年10月12日

  コメント(0)

• 

  ヤギさんのエサで四季の移り変わりを感じる

  人に嫌がれる、ブタクサやクズ。畑に繁茂して、草刈りをしようにも手に負えない。ところが、ヤギたちにとってはごちそうだ。ブタクサとクズをあげておけば、彼らは満足する。だから、夏はヤギのエサに困らなかった。暑いのを除けば、エサ取りは楽勝だった。9月も半ばを過ぎると、ブタクサもクズも枯れ始める。代わりに、地をはうような草が畑を覆う。オオバコとかタンポポとか、ヤギの好物だと思っていた。あまり食欲をそそらないようだ。ブタクサやクズとは食いっぷりが違う。秋になりエサは減っていく。冬になると、十分な量のエサが確保できるだろうか。ヤギさんで四季の移り変わるを感じている。

  2021年09月25日

  コメント(0)

• 

  仲秋の名月に合わせてぴょんぴょんの発情期

  仲秋の名月。満月のときには人がオオカミになる。ヤギさんは？わが家にはオス２頭、メス２頭のヤギさんがいる。ちょうど満月に合わせて、メスのぴょんぴょんに発情がきた。ぴょんぴょんはそわそわイライラ、怪しげな鳴き声を上げてオスを誘う。これまでとはちょっと違うぞ。オスのかっくん、ぴょんぴょんに反応して、男の野性が全開。コントロールが大変だ。満月の影響もあるんだろうな。自然はすごい。

  2021年09月21日

  コメント(0)

• 

  ヤギさんは草なら何でも食べるわけではない

  ヤギさんのエサの確保はけっこう難しい。飼い始めたころは、草なら何でも食べるだろうということで、ひたすら草刈りをしては小屋に投げ入れていた。しかし、あいつらはなかなかグルメで、好き嫌いがあって、せっかくとってきた草に見向きもしないこともある。夏の間は、オオブタクサとクズが畑の生い茂っているので、これはよく食べた。エサ集めに苦労がなかった。しかし、秋っぽくなってきて、オオブタクサは花粉を飛ばすので、取る方が大変。それに固くなっていてヤギさんも喜ばなくなりつつある。クズも減りつつある。次の段階を考えないといけない。大量のとれて、ヤギさんが喜ぶ草。タンポポやオオバコが目立ち始めている。ヤギさんたちは食べるけれども、オオブタクサやクズほど食いつきがよくない。あるもので我慢してもらわないといけないのだが、親ばかになってしまって、少しでもおいしく食べられるものをと思ってしまう。本当は、広い牧場にたくさんの種類の草があって、好きなものを食べさせてあげるのはいいのだが、なかなかそんな環境を提供することができない。秋はまだしも、冬になると草もなくなる。牧草を買ってあげているところが多そうだが、おいしそうには見えない。あいつらは喜んで食べるだろうか。

  2021年09月10日

  コメント(0)

• 

  キッチンカー再始動！

  キッチンカーが再始動。次女の氣恵と友だちが始めたのが2019年の夏だったか。融資を受けてキッチンカーを手に入れ、スタートしたのは良かったが、なかなかスムーズに進まない。大きなアウトレットモールへ出店したのは良かった。ところが、土日の稼ぎ時になると、必ず台風がやってきた。そして、やっと軌道に乗ってきたと思ったらコロナ。出店が決まっていたアウトレットモールは次々と営業をやめ、すべてキャンセルとなった。２人は山梨の農園でお手伝いをしながら、再起のチャンスを狙っていた。桃やブドウを商品にできないか。しかし、コロナは長引く。このままではいつ営業できるかわからない。時期を待とう。必ず動かせるときがくるはずだ。あわてないことにした。そしたら、ピンチがチャンスに徐々に変化していった。昨年11月、ぼくたちが山梨に移住することになった。農業と癒しをコラボさせたアグリヒーリングという新しいジャンルへの挑戦。無農薬で桃を栽培し、ヤギを４頭、飼い始めた。最初にお世話になった農園を離れ、山間の村で一軒家を借りた。風向きが変わってきた。80代の和菓子職人と知り合った。彼が、和菓子の作り方を教えてくれることになった。おはぎや水ようかん、大福、どら焼きなど、どんどんレパートリーが増えていく。そしていよいよ。これなら売れるというレベルに達した。キッチンカーを動かそう。和菓子を販売しよう。和菓子のキッチンカー。あまり聞いたことがない。これはおもしろいかもしれない。甲斐市の知り合いが駐車場を貸してくれることになった。まずはやってみよう。毎週月曜日の出店。おはぎとどら焼きが軸。まだ２回の出店だが、手ごたえを感じる。いけると思う。ほかからも何ヶ所か出店してみないかという打診がきている。欲張らず、おいしい和菓子をじっくりと売ろう。お客様ともいろいろ話をして、あのキッチンカー、面白いよという評判になればいい。

  2021年08月28日

  コメント(0)

• 

  ヤギさんの野生、知性、神性

  ヤギさんが４頭いる。男の子２頭、女の子２頭。彼らにはとても癒されている。ヤギたちを見ていて思うのは、生き物たるもの、「野生」と「知性」と「神性」をバランス良く備えていないといけないということ。野生は、いわゆる本能。食欲、性欲、睡眠欲。これは旺盛。肉体を維持し、種を存続させるためには必要不可欠。彼らが深い知性をもっているのは目を見ているとわかる。決して、野生の本能だけで生きているわけではない。人を感じ、環境を感じ、自らを感じながら、今、何をすべきかを判断している。そして神性。彼らは基本的に、他を疑わない。深く信じている。ヤギ同士、けんかのようなことはあるが、相手が大けがをしたり死んでしまうまで叩きのめすようなことはしない。だれが近づいても逃げることはない。人懐っこく体をすり寄せる。すべては仲間だと思っているのか。ヤギのような人間がいたら、いろいろだまされて大変なことになるか、神様のような人だとあがめられるはず。彼らと暮らしていると、よく彼らのことを哲学者だと言うが、こちらも深いことを考えるようになる。

  2021年08月24日

  コメント(0)

• 

  なんでこんな生活しているんだろう？

  「私たち、なんでこんな生活しているんだろうね」ヤギたちを小屋に入れて、自宅へ帰る途中、弘美がつぶやいた。そもそも、ぼくたちは強い意志をもって山梨へ移住したわけではない。成り行き、行きがかり上、行き当たりばったり、勢いで。そんな感じなので、計算通りに進まないのは当然のこと。地図をもたずに旅をしているようなもの。考えてみれば、ぼくたち夫婦はずっとそうやってきた。うまくいったこともあれば失敗したこともあるが、おおむねいい方向に進んできたのだから、これでいいのさ。弘美も、ネガティブな意味で「こんな生活」と言ってわけではない。本当はけっこう気に入っているのだ。ただ、あまりにも「思ってもみなかった」度が大きいので、ついつい、自分たちがいる位置に戸惑いを覚えてしまう。昔からヤギが好きで、ヤギのいる生活を夢見ていた人が、山梨に移住してヤギを飼うならわかる。ぼくたちは、ヤギがいる生活など、つい数ヵ月前は考えてもいなかった。なのに、突然、ヤギを飼うことになり、１頭のつもりが２頭になり３頭になり４頭になった。この流れって何だろう？という思いが、彼女の嘆息となったのだと思う。計算、計画が最初にあったら、こんな生活にはならなかった。こんな生活、面白いじゃないか。

  2021年08月11日

  コメント(0)

• 

  いい人との出会い。和菓子がマイブーム！

  山梨へ来てからいいご縁ですてきな人とつながる。「なんていじわるなんだ」としょんぼりさせられるような人もいたが、その人からつながった方がすばらしかったりする。ひとつの出来事だけを取り上げて、良し悪しを判断するのは間違っているのだろう。すべてのものは連動している。今、とてもお世話になっているのが、82歳の和菓子職人の小澤さん。毎日ようにヤギーずビレッジへ来てくださる。そして、67年の貴重な技術を氣恵やすずちゃんに教えてくれるのだ。昨日は彼のお話会を開催した。コロナが広がるまで山梨県内各地で和菓子教室を開いていていた。主に老人。そのきっかけは、認知症予防のため。認知症予防の一番は、人と接すること。年を取ると外へ出なくなる。家でテレビを見てたり、ごろごろしていたりすると、脳細胞が弱っていく。外へ出て、人と会って、新しいことに挑戦する。そんな場を提供したいという思いで教室を始めた。彼の和菓子は無添加。心がこもっている。ぼくの無農薬桃でジャムを作ってもらったが、３日もかけてぐつぐつ煮る。甘くてコクのある味になる。おはぎも大福も絶品だ。これからはキッチンカーを使って販売を始めようと思っている。そういう活動からまた縁が広がっていくのだろう。

  2021年07月18日

  コメント(0)

• 

  ぼくの今年の桃体験もそろそろ終幕

  桃の収穫を終えてひと息。でも、本物の桃農家さんは、収穫時期の違う品種を育てているので、まだまだ忙しい。ぼくは、もう一種類「ゆめしずく」という桃を育てた。まだ若い木が一本。半分枯れているかわいそうな木が２本。がんばって実をつけた。でも枯れていた木の桃は、落ちてしまった。大きさは一人前になっていたけど、青いまま地面に転がっていた。拾ってひと口ほうばってみた。甘い。でも、まだ渋い。よくがんばった。ぼくは、君たちのこと忘れない。若い木は、10個ほど立派な実をつけていた。桃の無農薬栽培は、ぼくの今年のビッグイベント。その最後の10個。ゆっくりと味わおうと思う。収穫までもう少し。

  2021年07月07日

  コメント(0)

• 

  すてきなカフェ＆ヤギ牧場

  氣恵がどうしても連れて行きたいというカフェに４人で行った。すずちゃんちから、300メートルも高い、標高900メートルほどの山の中にある、すてきなカフェ。土日、祝日だけ開いている、ヤギ牧場併設のお店だ。夫がヤギ担当。妻がカフェ担当。かわいい赤ちゃんヤギにもあえた。20年ほど前に東京から移住してきて、17年ほど前に、妻がヤギを預かったことがきっかけで、今は生まれたばかりの赤ちゃんを含めて10頭飼っている。「最初、夫はまったく興味がありませんでした。でも、今は完全にヤギバカです」設備関係の仕事をしつつ、土日はずっとヤギに付き合っている。ヤギの話をし始めるともう止まらない。うれしそうな語りが延々と続く。こちらも彼とヤギの世界に引き込まれて聞き入ってしまった。あるとき、一頭のヤギが足腰が立たなくなってしまった。自分の力で生きていくことはできない。通常は安楽死という悲しい手段をとることになる。妻は言う。「仕方がないよ。いつかは別れがくるから」夫は反論する。「仕方なくない。精いっぱい手を尽くすんだ」夫は、車の助手席にブルーシート、おむつシートを敷き、仕事にも連れて行き、夜も一緒に寝るという徹底した看護をした。足をさすってあげたり、声をかけたり、気持ちを込めてヤギさんの面倒を見た。すると、徐々に足が動き出し、立てるようになり、ついには歩けたのだ。妻は思った。「参った。正真正銘のヤギバカだわ」しかし、数年前、山梨が記録的な大雪に見舞われた。ただでさえも三富は雪が多い場所。２人とも家に帰れなくなってしまった。残された子どもたちが、雪に埋もれながらヤギたちのエサを集めた。しかし、子どもの力では限界がある。２人がやっとのことで帰宅したら、ヤギさんは衰弱し、歩けなかったヤギさんは、せっかく助かった命だったけれども、力尽きてしまった。２人で泣いた。子どもたちも泣いた。末の息子は、「ぼく、獣医さんになる」今、がんばって勉強している。こんなことは二度とごめんだ。今、この牧場には干し草がストックされている。また大雪が降っても耐えられるように。物語がいっぱい詰まったヤギ牧場。おしゃれなカフェを自分の手で作った。コーヒーを飲みながらヤギを見ることができる。今、12年の命を終えようとする老ヤギがいる。立派な角とひげのある、かっこいいおじいちゃんだ。「倒れていて、ここまで抱っこして運んだんだ」40キロ以上もある体だ。必死で抱えてきた。立ち上がれるようになった。きれいな目をしている。「よくがんばったな」声をかけた。老ヤギは右前足をパンと地面に打ち付けた。大切にしてくれた夫婦と、一緒に過ごした仲間たちと、最後の日々を有意義に過ごしてもらいたい。会えて良かった。

  2021年07月05日

  コメント(0)

• 

  桃の収穫。そのあとが大変。桃農家の苦労の一端がわかった

  桃の収穫をした。無農薬でいい桃ができた。快挙だ！奇跡だ！バンザイ！　バンザイ！と喜んでいたが、収穫の後が大変。桃をどうするの？ということになる。お世話になった方にお分けしよう。そう思って準備をしたが、これが手間がかかる。桃の選別をし、保護するキャップをかぶせ、箱に詰め、動かないように詰め物もして、宅急便で出す。桃はすぐに傷むから、明日やろうというわけにはいかない。とった日に送らないと。今日は20箱を送ったけど、宅急便の営業所は混んでいるし、慣れないぼくは目が回ってくらくらくら。帰宅してから、傷ついた桃を妻と一緒に食べたら、おいしかった。こんなおいしい桃、食べたことがない。これで疲れが吹っ飛ぶ。来年はもうちょっとやり方を考えて、効率的にやりたい。できれば、ぼくは栽培に専念したいな。ああ、いい桃ができた。ぼくは満足だ。ありがとうございました。

  2021年06月25日

  コメント(0)

• 

  和菓子を作ってホタルを見て。楽しい一日だった

  盛りだくさんの一日だった（土曜日）。コロナのため、あまりたくさんの人は集められない。ホタルを見ようというのが一番の企画だった。すずちゃんちの近くの川にホタルが出る。何度も見たことがあって、仲間にも見せてあげたいと思った。しかし、天気が良くない。昼間のイベントを考えないと。氣恵が小沢さんという、その道60年という和菓子職人と知り合って、彼が和菓子教室をやってあげるよと申し出てくれた。試作会をやったのが１週間前。水ようかんとおはぎ。これが楽しかった。午後１時からはみなさん、水ようかん作りを楽しんだ。ヤギさんと遊び、日が沈んで暗くなって、ホタルはいるかと川に向かう。いたいた。小雨の中、ホタルの光があちこちに見える。大成功！みなさん、楽しい一日を過ごしてくれた。次の和菓子の会は、7月3日　13時～16時おはぎを作る。参加費は３０００円（おみやげ付き）。ヤギーずビレッジ交流会（アグリヒーリング交流会）は、7月17日　11時～16時参加費は３０００円。お申込み・お問合せは、​こちら​まで。

  2021年06月21日

  コメント(0)

• 

  「できない」と決めつけていたことができたときの喜び

  学びは実践の中にある。どんなことも、とにかくやってみないとわからないものだ。わずか数ヵ月の体験で偉そうなことは言えないが、桃栽培をしてみて痛感した。ヤギも同じだ。本を読んだり、人から話を聞いているだけでは発見できないことが、いろいろ見えてくる。ぼくが一番すごいと思ったのは、新しい自分を見つけることができたこと。「できない」と決めつけていたことが、「できるじゃん」となったときの喜び。気持ちに勢いがつく。ぼくは文章を書くのが本業だが、その「できるじゃん」は、これまでやってきたことにも大いに役立つ。締めきっていた窓を開けて、外の空気を取り入れるみたいに、物事が新鮮に見えてくる。昨日と同じように今日を生きるのではなく、今日は、何かひとつ、小さなことでいいので、新しいことにチャレンジしてみる。風通しが良くなる。心の新陳代謝が起こる。山梨へ来てからの半年はその連続だ。新しい自分が、次から次へと湧き出してくるのがわかる。だから、こんなにも毎日が濃厚なのだと思う。体は疲れる。心も浮き沈みで落ち着かない。でも、命は生き生きしている。そんな感じかな。次は何が起こるのかな。

  2021年06月18日

  コメント(1)

• 

  桃の収穫が近づいてきた。感動して泣いてしまうかも

  桃がいよいよ収穫の時期を迎えつつある。今年はいつもよりも成熟が早いらしく、6月末には早生（わせ）の品種が収穫できる。ぼくが３本育てている日川白鳳もそのひとつで、１本はアブラムシにこっぴどくやられたが、それでもがんばって育ってくれている。どんなきっかけだったか、桃を育てることになって、それも無農薬に挑戦と大風呂敷を広げた。あれから５カ月ほど。いろいろあって、一時は手放そうと思ったこともあった。ちょっと小ぶりだが、間違いなく、あれは桃だ。「一個でもできたら泣いちゃうよ」始めたときと、今でも同じ気持ちでいる。一個は間違いなくできる。100個くらい実るかもしれない。お世話になった方にお分けしよう。偉大なる物語がこれから始まる。

  2021年06月17日

  コメント(0)

• 

  天敵現る！　もうすぐ桃の収穫だ

  順調に物事が進んでいるときからは学びが少ない。桃も、今月中には収穫ができそうだ。よくぞここまでがんばったと思う（桃もぼくも）。６本中１本だけがトラブルを抱えている。アブラムシだ。桃農家のIさんや木村秋則さんに相談して、牛乳や酢に、自然素材の界面活性剤を加えたものを散布。何とか無農薬の枠内でがんばってきた。でも、なかなか勢いを抑えられないで、暗い気持ちになっていた。昨日のことだ。酢を散布していると、枝からたくさんの虫が飛び立った。透明の羽をした、ぼくの知識からすると「ウスバカゲロウ」。夜、Iさんに「何だったのでしょう？」と聞いてみて。驚いた。「ウスバカゲロウの幼虫はアブラムシの天敵です」アブラムシが大好物なのだと言う。ついにきたか。どんな生き物にも天敵がいて、必要以上に数が増えないようにしているのが自然の法則。アブラムシの場合、てんとう虫が天敵だと言われているが、ほんの数匹見かけるだけで、これだけ広がったアブラムシを全部食べてしまうとは思えなかった。確かに、アブラムシの増え方を観察していると、以前の勢いはなくなっている。ウスバカゲロウの幼虫が活躍してくれているに違いない。もし農薬を使っていたら、天敵も一緒に殺してしまうことになる。アブラムシの広がった木を見ていると、はーっとため息しか出なかったが、心の隅では、必ず何かが起こってくる、と信じていた。それがウスバカゲロウだったのだ。「長年、桃の栽培をやっている人でも、そんなこと知りませんよ」とIさん。そりゃ、農薬に頼っていては気づきようがない。もっとも、ぼくの場合は、たった６本しか育ててないのだからできることで、100本も200本も栽培していたら、そこまでの余裕はないだろう。でも、こうした自然の営みは、きちんと発信していかないといけない。そのために、１本の木にアブラムシが発生したのか。みんなが順調に育っていたら、ぼくは、天狗になっていたかもしれない。ウスバカゲロウが、ぼくにとって、初めての桃栽培の最高の贈り物だ。24日には日川白鳳3本の収穫をする。どんな桃ができるのか？ワクワクしている。

  2021年06月16日

  コメント(1)

• 

  熱中症に注意！

  暑くなってきた。友だちが熱中症になった。仕事から帰ったら動けなくなって、まる一日、こんこんと眠り続けた。翌日、手や足がしびれるというので病院へ行ったら、熱中症と診断された。点滴を受け、徐々に体調は戻った。これからますます暑くなる。山梨の暑さをなめるな！会う人ごとに言われる。友だちの熱中症はそのことを思い知らされる出来事だった。つい半年前まで、室内での仕事ばかりやっていたぼくが、一日の大半を外で過ごすようになった。要注意だな。無理は禁物。

  2021年06月11日

  コメント(0)

• 

  先は見えないけど面白いことやっているから応援したくなる

  まわりの人たちが親切にしてくれて、本当に助かっている。「どうしてそんなに親切なんですか？」と聞いてみた。こんな答えが多い。「面白そうだから」当人たちは大変な思いをしているのだけれども、はたから見れば、お金になるかどうかわからないことに一所懸命になっているぼくたちの姿は、とても興味深いのだろう。大の大人が、子どもみたいな、おままごとのような感覚で、無農薬の桃栽培をしたりヤギを飼育していて、危なっかしく思ったり、手助けしたくなったりするのかもしれない。「もしぼくが投資家だったとして、小原田さんたちがやっていることに投資をするかというと、しないね。だって、先が読めないもの。計算もできない。でも、とにかく面白いことをやっているのは間違いない。成功するか失敗するかわからないけど、どういう結末を迎えるのか見てみたいんだよな」まるで映画を見ているような感覚。そこに自分も少しでもかかわっていたい。だから、手伝えることは手伝う。半年間、試行錯誤をしてきた。はっきりしてきたのは、少なくとも、ぼくたちの動きを面白く興味深く見てくれている人がたくさんいるということ。これでいいじゃないか。ただ、ぼくたち自身が、もっと楽しく面白くやらないとダメだな。「お金はどうする？」「貸してもらえる畑が見つからない」「将来のビジョンは？」それよりも、「やってて楽しいの？」「面白いの？」ここに焦点を当てる。結果はどうなってもいいじゃないか。これがぼくたちの持ち味だし、ぼくはもう65年も生きたのだから、常識に縛られて生きることをやめよう。ひとつ吹っ切れた。

  2021年06月08日

  コメント(0)

• 

  雑草はヤギさんの大切な食料

  雑草に対する考え方が変わってきた。これまではやっかいものだと思ってきたが、ヤギさんがきてからは、彼らの貴重な食料として見るようになった。道端の草も、「おいしそう」と、ヤギさんの気持ちになって見ていることもある。雑草をとるのが苦ではなくなってきた。あいつらが喜ぶといいなと楽しみながら刈っている。このあたりは、耕作放棄地ばかりで、ヤギさんの食べ物の宝庫だ。せっせと刈り取っては、ヤギたちに食べさせている。

  2021年05月31日

  コメント(0)

• 

  ひょうんなことから木村さんと連絡がとれた

  映像作家の方からメッセージが届いた。ぼくがブログに書いた、​「木村秋則さんとたぬきの話」​が面白くて、超短編の童話にしたいという申し出だった。もちろん、ぼくのブログを使っていただくのは大歓迎だ。しかし、木村さんの体験だから、本人にも了解をとらないといけない。ぼくが連絡を取りますと引き受けたが、木村さんはなかなかつかまらない人だ。まずは電話をして、つながらなければ手紙を書くことにする。久しぶりに電話をした。呼び出し音ばかりが続く。やっぱりか。電話はあきらめた。翌日、木村さんに手紙を書こうとパソコンに向かった。電話が鳴った。「木村秋則」と出ている。間違いなく、あの木村さんの声だった。手短かにたぬきの話をして了解を得た。このチャンスを逃してなるものかと、まずは山梨へ越して無農薬で桃を育てているという近況報告をした。そして、一本だけアブラムシが広がっている旨も伝えた。木村さんは、対策をていねいに教えてくれた。「酢がいいな」「木酢酢とか竹酢酢ですか？」「いやいや、あれは効かない」「えっ、効かない」「普通の酢。スーパーに売っているやつ。あれが一番いい。100倍か150倍に薄めて散布するといいよ」「普通の酢がいいんですか。牛乳を何度か使ったんですけど」「牛乳もいいな。それと、雑草を刈って乾かしたものを木の根元に置いておくといい。どうしてかわからないけど、アブラムシがいなくなったということがよくあるから。枯れた葉っぱから何かの成分が出ているのかもしれない」「たくさん敷くんですか」「いいや、薄く敷いておけばいい」何とありがたいアドバイス。正直、人の桃の木を借りて栽培しているので、そのまま放置をしておくこともできない。農薬を使うことも考えていた。山梨でもいろいろアドバイスしてくれる桃農家さんがいる。「なんで、こんなに親切なんですか？」と何度も聞いたくらい、いろんなことを教えてくれる。牛乳も彼が教えてくれた。木村さんからの電話がある前、彼に相談に行った。そのとき彼が言った。「農薬を使ってもアブラムシは発生しています。今年は多いみたいですね。うちの畑でも出ました。葉がとれないように手でつぶして、そのあと牛乳を散布しました」ぴぴっとひらめいた。つぶせばいいんだ。ただ、ぼくの桃の木の写真を見せたら、「つぶすにはちょっと広がり過ぎているかな」ということだったが、やってみようと思った。そのあと、木村さんからの電話があって、勇気をもらって、翌日はアブラムシを手でつぶし、そのあとに酢をまき、木の根元に枯れ草を敷いた。さて、どうなるか。今日、見に行ったら、かなり抑えらえたような感じだ。たぶん、これで大丈夫。もう一度、何枚かの葉に広がっているアブラムシをつぶし、酢を散布してきた。ひとつのメッセージから、アブラムシのピンチを逃れた。でも、木村さんとたぬきの物語を童話風の動画にしたいという映像作家、なかなかのセンスだと思うな。ヤギさんも撮ってもらうか。

  2021年05月29日

  コメント(0)

全226件 (226件中 151-200件目)

< 1 2 3 4 5 >