がんから生と死、命のことを学ぶ人たちがたくさんいる
Zoomでの早朝読書会。著者インタビューに登壇してほしいと声がかかった。ありがたいことだ。今朝は5時半に起きて、慣れないZoomにドキドキしながら参加した。「がん」をのりこえた人が気づく7つのこと。この本がテーマだから、がんと闘病中の方もいるだろうし、がんを乗り越えた人もいるだろうし、ご家族ががんの方もいるだろうし、どういうお話をしたらいいのか、本番前からけっこう緊張していた。でも、取り繕っても仕方がない。思ったことを話そうと決めたら、すごくリラックスできた。治療法選びばかりが先行すると、あまり結果は良くないのではないか。根底にある、自分の人生の中に登場したがんと、どう向き合うのか。人生の一シーンとして、この難しい病気をとらえたらいいのではないか。そんな話をした。健康なぼくが言っても説得力はないかもしれないが、がんに限らず、どんな場面でも、目の前の出来事だけをとらえて、落ち込んだり、舞い上がったりはしないようにと心掛けている。すべてのことは意味があって起こっている。30年も前に、ぼくが感動した言葉だ。最悪だと思ったことが、実はとても有意義なことへの伏線となっていたというどんでん返しは、人生の中でいくらでもある。生きる死ぬという局面に追い込まれるのは、強烈な節目なわけで、そこを通り抜けたときに見える絶景は、当人しかわからないだろうと思う。今、すべての人類が、生きること、死ぬことを考えないといけない状況にある。もし、コロナウイルスよりも強力なウイルスが広がったら。大地震が起こったら。核戦争だってあり得る。がんになった人には、もっと命や死について、感じたことを語っていただきたいと思っている。