昨日のボクシング、面白かった!
昨夜は、アマゾンプライムタイムでボクシングを見ていた。すごかった。特にメインイベントの寺地拳四朗の防衛戦。挑戦者のカニサレス選手のパンチがすごくて、早い回に倒されるのではとハラハラした。結局、判定で勝つのだが、まあすごいスポーツだなと思う。スポーツの原点というのは、かけっこと殴り合いなのではないか。どちらが速いか、どちらが強いか。道具もいらないし、見ていて面白い。それにしても、ボクシングはぼくに絶対にできない。殴られるのは恐ろしいし、殴るのも怖い。若いころ、渋谷の行きつけの飲み屋さんで、もう一歩で世界チャンピオンに手が届きそうだった、村田英次郎選手と飲む機会があった。「怖くないですか?」と聞いてみた。「シューズのひもを結んでいるときに恐怖がある」グローブをはめるころになれば腹が決まる。しかし、その前に恐怖が襲ってくるのだと言う。人によって違うだろうが、まさに命をかける戦いに臨むわけで、恐怖がないはずがない。実際、12月に穴口一輝という若くて有望な選手が、試合後に倒れて、いまだに意識不明だということもある。早く回復することを祈っている。レベルは違うが、大学のころ、ぼくもラグビーをやっていて、弱っちくてへぼなラガーだったぼくは、試合に出るのが怖かった。いつもグランドへ入るときには、「無事に終わりますように」という、祈るような気持ちだった。思い出したが、高校のとき、練習でタックルをされて、後頭部を強打して、泡を吹いて気絶し、3日ほど入院したことがあった。そのあと、成績が一気に上がった。別に勉強したわけでもないのに。頭を打った効用だったのだろう。ボクシングの話に戻るが、井上尚弥が登場して、ボクサーたちの意識が変わったと思う。同じ日本人で、あれほど強いのがいるというのは、ボクシング界という場のエネルギーに影響を与える。関係者が自信をつける。メジャーリーガーの大谷もそうだし、一人のスーパースターが誕生すると、まわりの人が引っ張られてレベルアップするようだ。たかがスポーツという見方もできるが、井上にしろ、大谷にしろ、日本人選手が世界で活躍することで、ぼくたち平凡な日本人も、自信と勇気をもらえる。昨日、ユーリ阿久井政悟選手が、無敗のチャンピオンを破ったのは感動だったし、拳四朗選手の根性にも脱帽だし、那須川天心選手にも底知れない強さを感じるし、2月には、ぼくの故郷である三重県出身の中谷潤人選手が世界戦を戦うし、ボクシングから目が離せない。