田崎正巳のモンゴル徒然日記

[日本の生活（イベント、季節）] カテゴリの記事

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  桜はもうすぐ？

  梅が咲くのが１カ月も遅れたところがあると言われるほど、例年よりも気温が低く、一体桜はいつ咲くのかと思われましたが、先週土曜日に東京でも開花宣言がありました。東京での開花というのは、靖国神社にある桜が一つでも咲けば、開花宣言されます。ですので、通常は開花宣言から１週間後が見ごろと言われています。ちょうど外国からのお客さんが今週末に東京へ来るので、一番良い状態の桜を見てもらえるのではないかと期待しています。今日も昼間はぽかぽか陽気でした。それにつられて、ちょいと近所の桜を見に行ってきました。こんな感じでした。もちろん満開はまだまだでした。ですが、所々で開花していました。もっとアップで見ると・・携帯で撮ったけど、スマホでもないのに、きれいに映ってます。モンゴルも最近は、最高気温がプラスになってきました。ちなみに今日の最高気温は３度だそうです。もう春は近いです。というか、多分モンゴルの女性たちは、もう春服に変えたのではないでしょうか？東京では、最高気温が３度で、最低気温がマイナスでは真冬もいいとこですが、そこはモンゴルです。最低気温もマイナスを脱するのは、今月中旬くらいでしょうか？だけど、きっとまた５月になっても、マイナス１０度とか２０度になったり、雪が降ったりすることがあるんだろうな。とはいえ、やはり着実に春はやってきていますね。満開の写真もブログに載せられるといいんですけど。

  2012.04.02

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• 謹賀新年

  明けましておめでとうございます。今年もブログのご愛読よろしくお願い申し上げます。年末年始は故郷に帰り、何もせずダラダラと過ごしておりました。と同時に、日本におけるライフスタイルの違いが東京と地方でどんどん大きくなって行っていることを実感しました。年末年始の新潟市は、東京での報道ではどうなっているかはわかりませんが、雪のないいい天気の日々でした。いつもの新潟は、雪こそ降りませんが、鉛色の低い雲が立ち込め昼でも暗い感じなのですが、今年はその黒っぽい雲の合間から毎日のように青空ものぞかせていました。関東の人にとっては「毎日曇り空」と言いたくなるお天気でも、冬の日本海側の人にとっては「今年は青空が少し見えて、いい天気だね」となります。一時、正月１日から営業を始める百貨店などの小売店への批判が高まり、東京などでは初売りを１日からやる大型店はほとんどなくなったように思っていましたが、どっこい地方ではそんな批判をよそに堂々と１日から初売りをやっています。中でも、巨大ショッピングセンターであるイオン（新潟南）は大盛況でした。新潟は道路が整備されていて、首都高速道路のような一般道があります。正確に言えば「首都高速道路より立派（例えば片側４車線など）な自動車専用道路で、しかも最高速度は首都高よりも上（時速８０ｋｍもあります）の一般道」です。こういう道路が市内を横断しているので、１０ｋｍや２０ｋｍ離れたところにあるショッピングセンターもわずかな時間で簡単に行けます。生まれて初めて、１月１日に買い物に行ってみました。驚くのはその客の多さと巨大ショッピングセンターぶりです。敷地面積も延べ床面積も１０万平方メートルを超え、駐車場だけでも４千台分あるそうです。ですが、１日は自動車専用道路のインターチェンジの出口から渋滞があるほどで、店内は客で溢れかえっていました。店の数も１５０以上もあるそうで、見て歩くだけで疲れました。ここまでの大きさとなると、昔ロスアンゼルスで見た「日本にもいつかこんなショッピングセンターができるのかな？」なんて思って見ていたものよりも大きく見えました。それにしても正月１日から、こんな人出があるなと感心したと同時に、「なるほどこれじゃあ市街地には人はいないわな」とも思いました。どこの地方都市も同じでしょうが、旧市街地はすたれる一方です。新潟も老舗百貨店が数年前に閉店したままで、街の中はいつも閑散としている感じです。もちろん、完全な車社会です。これまたどこも同じでしょうが、軽自動車とミニバンが圧倒的に多く、普通のセダンは存在感が薄くなっています。こんなの当り前。当然のこと。もう１０年も２０年も前からそうだった。確かにそうでしょう。その通りだと思います。が、本当にこんな感じで地方都市が進化して行っていいのかな？とも思います。東京と地方都市とどっちが便利なのか？私にはよくわかりません。普通の生活だけで言えば、地方都市の方が断然便利でしょうけど。が、一つ言えるのは 地方都市のライフスタイルの同質化であり、街としての個性の減少でもあると思います。旧市街地は、新潟市と金沢市と富山市では、表情が違い、口には言えませんが、「文化」の違いもあったように思います。ですが、恐らく今では、どこも似たような巨大ショッピングセンターが賑わって、市街地が寂しくなってきているのでしょう。地域による発展度合いの強弱は望みませんが、個性や特徴が消え去るのはなんとも寂しい気がしました。とはいえ、こんなことを言うのは、たまに東京から帰る者が勝手にのたまうだけの話で、地元の人たちからすれば、より便利で、より楽しい方向に進んでいるのだから、余計な口出しは無用となるのかもしれません。逆に、個性がないと言われてきた東京は、市街地の活性化が進み、高度成長期当時よりも今では「特徴のある国際都市」になってきたように思えます。街とは不思議なもので、行政とか住民の計画とは別に、自律的に表情を変えて行くものだと思いました。中国や東南アジア、もちろんモンゴルもですが、当分は経済成長の恩恵を受け、高層ビル化、都市化で街がどんどん変わるのでしょう。ですが、その後で、どのような「表情」になるのかが楽しみです。個性を持った発展というのは、難しいことなのかもしれません。

  2012.01.04

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• 年末です。

  今年も残すところ、今日入れて３日となりました。東京の冬は、気温は低いものの、毎日晴天が続いています。マイナス２０－２５度のモンゴルはもちろん、毎日どんよりとした曇り空の続く新潟に比べても、地の利を感じます。日本は増税とか、国の借金とか、マイナス成長とか、少なくとも経済環境としてはいい話はほとんど聞きません。が、当然のことながらアジア全体では成長していますし、そもそも世界的に見ればこの辺りが世界で一番の成長センターなのです。ＩＭＦの発表では、その中でもモンゴルの成長率が一番高いと予測されています。（今後５年間だったかな？）自動車業界にしても、国内では「前年比プラス」を維持することすら難しくなっていますが、世界的には「成長産業」なのです。視点をどこに求めるか？更には、視座をどこにおくかによって、見えてくる景色は大きく変わるでしょう。来年は、政治的な面も含めて変化の年になりそうです。モンゴルも大きく変わって行くことでしょう。私はこういう「変化」を楽しめる人間になりたいと思います。今の日本では「変わらないこと」が最も悪い選択のように思えるからです。今日の午後の新幹線で新潟へ帰ります。「長い長いトンネルを抜けると、そこは雪国だった・・・」は、何度通っても「本当にそうだなぁ！」と感動します。皆さんもよいお年をお迎えください。また来年も、このブログを読んで頂けますよう、よろしくお願いします。

  2011.12.29

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  日本の象徴

  いよいよ師走も押し迫ってきました。街はクリスマスムード一色ですが、１２月２３日は天皇誕生日でした。クリスマス辺りを連休にする可能ようなこの祭日は、若い人たちには歓迎されているのではないでしょうか？私は、皇居から遠くないところに住んでおり、時々ランニングをさせていただいてはいますが、皇居内には入ったことはありませんでした。ですが、天皇誕生日は皇居内まで入れるということなので、いつもテレビのニュースで見るばかりだった参賀を「一度くらいは」やってみようと思い、出かけました。歩いていこうかとも思いましたが、ものすごい行列も予想されたため、桜田門駅まで地下鉄で行って歩きました。快晴というわけではありませんでしたが、肌寒いもののまずまずの天気に恵まれました。普段は大きな公園のような皇居前広場ですが、すべて成田空港へ向かう時（電車でも車でも）のように「ゲート化」していました。何十人もの警察官らが、桜田門のみならず、二重橋方面からの参賀客全てに対して、持ち物チェック、ボディチェックをしていました。空港ほどは厳しくはないと思いますが「ペットボトルはありますか？」などと聞いていました。そこを通過すると、案内通りに皇居内に入ります。まだ１０時前ということで比較的空いているようでした。銀行のＡＴＭの前のように蛇行状に並ばせるようなロープが、かなり長くあったのですが、それは全く使いませんでした。初めての皇居内です。私にとっては「皇居」というより「江戸城」という気分で、先月までやっていた大河ドラマを思い出しました。皇居側からみた、丸の内方面です。行列の人数はまだそうでもありませんでした。江戸城と近代的な高層ビル群が共生しているのが、都心の特徴でもあると思いました。結構な距離を歩いて行くと、テレビで見た覚えのある大きなガラス窓がある建物前に来ました。かなり人々が集まってきました。朝の地下鉄並みの混雑ぶりです。もちろん、ほとんどは日本人ですが、かなりの数の外人さんがいました。街で見かける外国人比率よりはずっと高いです。正面中央付近は、ものすごく混んでおり、とても見えそうな場所はなかったので、端に寄って待ちました。そのぎゅうぎゅう詰めの中で待つこと４０分ほどで、いよいよ天皇陛下登場となりました。するといきなりすぐ近くで、耳を切り裂くほどの大声で「天皇陛下バンザーイ！」と誰かが叫びます。と同時に、無数の日の丸の旗（予めゲート付近で頂きました）が振られ、ほとんど姿を見ることはできませんでした。旗の合間から、姿が見えました。遠いものの、直接見たのは初めてでしたから、ちょっと感動しました。天皇陛下のお言葉の時は、さすがに旗を振ることもなく静まり返りました。この辺のメリハリは「日本人はすごいな。これだけたくさんの人がいてもちゃんと秩序を保とうとするんだな」よ妙に感心しました。第一回目の参賀が終わると、来た方向とは別の方向から出ます。が、ちょうど中央辺りに来た時に「あと３０分待てば、真正面にから見られるな」と思い、そこにとどまりました。ですので、このようにロイヤルファミリー総出の様子を、真正面から見ることができました。天皇制について、私個人としては特段の意見もありませんが、世にも稀な１０００年どころか２０００年以上も続く制度は、これから作ろうったって作れるものではないので、存続を支持する気持ちを持っています。師走の風物詩ではありませんが、先日箱根方面に行ったので、その時の富士山もご覧ください。モンゴル人にとっても、やはり日本のイメージですね。天皇と富士山は、典型的な日本の象徴と言えるでしょう。

  2011.12.24

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• モンゴルビジネス関係者（？）の会

  先日、モンゴル関係の方々が集まるという忘年会に行ってきました。ウランバートル市のビジネス発展センターというところの関係者が集まる忘年会があると連絡が来たので、行ってみました。電話連絡の後、メールでのお知らせが来ました。場所は新宿で、会費はなんと１万円でした。一般的な忘年会で、会費が１万円なんてほとんど聞いたことがありません。もちろん、友人らとの飲み会で結果として１万円以上というのはありますが、いわゆる普通の居酒屋さん（？）っぽいところでは、経験ありません。案内された店のＨＰを見ると、飲み放題付きのコースでも４０００円からとなっていますから、高い店というわけではありません。ですが、その店にも７千円とか１万円とか、確かに高いコースもあります。ま、美味しいものが頂けるなら、それもいいかなと思い出かけました。集まったのは１０人ちょっとでした。モンゴルに詳しい方々の集まりかなとちょっと期待しましたが、「関心がある」という程度で、ほとんどの方が「今年初めて行った」とか「２回行ったことがある」という程度でした。ですが、私の隣に座った方だけはなんだか経験ありそうな雰囲気でした。自己紹介をしようとすると先方から「確か一度お目にかかりましたよね、飛行機の中で」とおっしゃいました。私はその方の特徴ある「声」で、思い出しました。その方は、モンゴルでビジネスをやられて３年目になる方でした。たった３年で、飲食業や金融業をされており、ちゃんと利益もあげているという素晴らしい方です。２度目の再会が、こういう宴席でたまたま隣に座るなんて、ご縁を感じました。その方は、あるモンゴル人との出会いからモンゴルでのビジネスを決断したそうで、それまでは全くモンゴルのことは知らなかったそうです。彼の経験からも「サラリーマン的に稟議がどうこう言ってたら、モンゴルでなんかビジネスできませんね」と言ってました。ちなみに彼は、日本での経験はないものの、モンゴルで金融業でしっかり利益を出しているそうです。それ以外の方々の多くは、リーダーのＩさんと知り合いの方が多く、モンゴルの経験というのは旅行に１～２回行った程度のようで、ビジネスをしていた人はいないようでした。宴が始まり、遅く来た人たちも揃って自己紹介なども終えたころでしょうか。突然「・・・お飲み物はラストオーダーとなります・・・」との声が聞こえました。「は？」何かの間違いだと思って時計を見ると、やっぱりまだ１時間しか経ってません。ですが、そのウエイターは私たちのテーブルに向って言ってるようです。そういえば、まだ終わりって感じじゃないのに、御飯だけが出てきました。こういう宴会で、味噌汁やお吸い物がなく、ご飯（炊き込みご飯でしたけど）だけしか出ないって、さすがに経験ありませんでした。誰かが「もう終わりってことですか？」と聞いたら「はい、ラストオーダーです。会は１時間半となっております」だそうです。おつまみがちょこちょこっと出て、御飯が出て、お酒はもうおしまい。別に長居をしたいと思っていたわけではありませんが、忘年会で１時間でラストオーダーなんて、全く経験ありません。そんなこと考えてたら、もう時間です。そのご飯すらほとんど食べることなく、離席を促されました。でも、会費はやはり予定通り１万円でした。うーん、ちょっと変。帰ってからＨＰを見ましたが、やはり４千円のコースのようでした。というか、４千円でも飲み放題２時間と書いてありました。もしかして、忘年会シーズンは１時間半なのかもしれませんが、ＨＰにはそんなことは書いてありません。忘年会なら忘年会として、宴の費用として徴収するのが普通だと思います。別途、何かの運営費用に使うなら「一部は、ＯＯ運営費に充てます」とか言うのが普通ではないでしょうか？ま、一部どころか過半のようでしたけど。新参者の私がこういう会の費用構造を理解していないということだとは思うのですが、私以外にも初めてという人はいました。不透明な会というは、なかなか長続きはしないんじゃないかと心配になりましたが、皆さんそんなことを気にするそぶりもなく、２次会に行かれました。私はもちろん、そのまま帰宅しました。モンゴルのビジネスに関心のある方々なので、貴重な方々なのですけど・・・皆さん、そんな経験ありますか？会費が実際のコストの２倍以上だということの。もちろん、個室でも何でもないオープンなテーブル席でした。

  2011.12.21

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• 東京モーターショーに行ってきました

  いつ以来でしょうか？前回はモンゴルにいたので、その前となると４年ぶりということになります。もちろん、その時はまだ幕張でした。モーターショーに初めて行ったのは、いつかは定かではありませんが、私が小学校の時に父と兄と３人で新潟から見に来た時でした。恐らく４０年ほど前のことだと思います。その当時は晴海で開催され、それこそ「もの凄い人出」でした。高度成長期真っただ中だったので、人々はモーターショーに興奮していました。子供の私も、自動車というものが輝いて見えた時代でした。その時に、会場で買ってもらった「自動車ガイドブック」は私の宝物となり、新潟に帰ってからもずっと飽きずに見ていた記憶があります。まさに自動車というものが夢や豊かさの象徴だったのです。それから数１０年。車を取り巻く環境は大きく変わりました。そもそも今どき車を見るだけで興奮する子供なんていないでしょうし、若い人らはあまり関心がないとも聞きます。幕張時代は「世界３大オートショー」と呼ばれ、まさに日本が、東京が車ビジネスの中心でありましたが、前回のショーから外国系の出展が減り、今回もアメリカ系が不在など、注目度はガクンと落ちてます。以前、アメリカのジャーナリストが「東京モーターショーは、将来的には上海モーターショーと統合されるでしょう」なんて記事を読んだ時に、「こいつ全然わかってないな！」なんて思っていましたが、どうもわかっていないのは私の方だったと思い知らされることが多い、この頃です。日本市場、日系メーカー、東京モーターショーが、あらゆる側面で以前とは違う地位にいることは疑いのない事実ではありますが、他方、日本最大の自動車ショーであることは紛れもない事実です。今後は「ローカルショー」であることを前提に楽しんで行きたいと思います。で、まずは場所です。幕張時代はいつも車で行ってました。今回もそう思いましたが、ＨＰを見ると「なるべく車でのご来場はご遠慮ください」なんてあります。駐車場も限られているとか、交通規制が突然起こる可能性があるとか、要するに「クルマって不便だね」というのを自動車協会も認めるような表示となっています。もうこの時点で、クルマの未来が明るくないことを自認しているということです。会場は「東京ビッグサイト」です。以前何かの展示会できたことはありましたが、車のショーは初めてです。お薦め通り、車ではなく地下鉄とゆりかもめを乗り継いで行きました。結構快適で、自宅から３０分ほどで到着しました。会場内は若干わかりにくかったですが、幕張と比べてコンパクトであるので、疲れはそれほどありませんでした。平日でも毎日６万人来場しているということでした。が、それが多いのか少ないのかはよくわかりませんが、「熱気ムンムンだった」以前の人出に比べれば、かなり空いていると言えるでしょう。とはいえ、車を見るときは常に人垣越しで見る感じでした。以前はたくさん写真を撮ったりしましたが、自動車雑誌にたくさん出ていることもあり、ほとんど撮りませんでした。コンパニオンのお姉さんも、なんだか以前より少ないようでしたし、服装やショーなどにも以前ほど予算をかけていないように感じました。今のご時世、当然といえば当然でしょう。ショーは、日系メーカーと主としてドイツ・フランス系メーカーくらいがメインで、華やかさは今一つでした。トヨタは、来年発売の８６（ハチロク）という来年発売のスバルとの共同開発したスポーツカーが人気でした。日産は、特に目新しいものはありませんでした。ホンダは、今月発売の新型軽自動車が人気でしたが、やはり軽だけでは華やかさはありません。マツダの４ドアコンセプトカー「しなり」はかなり格好良かったです。「しなり」「Shinari」は既に１年前に発表され、雑誌などでは何度も見たことがありましたが、実物を見るのは初めてでした。なるほど、「最近のマツダのデザイン力のレベルが高い」と評価されているのは、確かだなと思いました。ＶＷは実用車の展示が中心でした。メルセデスは、新型ＡクラスとＢクラスを意欲的に展示していました。今までのＡクラス、Ｂクラスはずんぐりむっくりして格好悪かったのに対し、さすがにデザインには相当気合を入れて来たなという感じでした。アウディもＡ１を登場させ、コンパクトカーに力を入れているところを見せていました。ＢＭＷは？i（アイ）シリーズと呼ばれる電気自動車やプラグインハイブリッドなどの展示が目を引きました。ですが、自分の車と同じモデルを見ようとしたら、なんか仕切りの向こう側にあり、立ち入ることができないようになっていました。でも、お客さんはいるのです。「中に入っていいですか？」と聞くと「招待状のある方だけです」と断られました。別に特別なモデルでもなく、今も普通に売ってる車なのに、その車のユーザーすら排除しようという姿勢には「ムッ」としましたが、別に私は特別関係者でもないので、諦めました。こういう意地悪な対応されたのは、過去を含めても今回のＢＭＷだけです。全体には「あまり疲れなかった」というのが印象です。今までは、見終わった時には必ずヘトヘトになっていましたから。それだけ集中して見るべきクルマがなかったのか？単なる会場のせいなのか？その辺はよくわかりません。モンゴルでは、そもそも正規ディーラーがまだ少ないこともあり、もちろん自動車ショーなんてありません。あれば、きっとたくさんのお客さんでごった返すと思います。日本の昭和のように。会場の熱気度が、その国のモータリゼーションの段階と関係あるに違いないと思いました。

  2011.12.10

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  紅葉が東京にもやってきました！

  日本は紅葉の季節真っ盛りです。正確には、東京などの関東地方と言うべきでしょう。モンゴルの人にとっては、「紅葉を楽しむ」という感覚には？？？のようです。確かに、夏からあっという間に零度以下の冬に突入するモンゴルでは、あまり紅葉は見ません。そもそもウランバートルなどでは木々が少なく、葉の色の移り変わりを見るという感じではないのです。敢えて言えば、「あっという間に枯れてしまう」という感じでしょうか。日本の紅葉を見たモンゴル人も「日本の紅葉はきれいだよ」と言っても、なかなか反応がないそうです。そもそも紅葉に対応するモンゴル語もないので、仕方なく「コウヨウ」と言ってるようです。「紅葉のどこがすごいの？」と聞かれると「木々の葉が、黄色くなったり赤くなったりするのです」と説明しますが「で、何が面白いの？」となってしまうのです。もちろん、これはモンゴル人に美的感覚がないというわけではなく、やはり実際の紅葉を見ないとその良さがわからないということなのでしょう。ちなみに、桜の美しさはモンゴル人の間でも有名ですし、写真もたくさんあります。私もモンゴルへ行く前は、紅葉を見るのを楽しみにしていましたが、ここ３年ほどは見ていませんでした。ですので、今年の紅葉はかなり久しぶりということになります。桜前線が、南から北へ日本列島を駆けあがるのと反対に、紅葉前線は北から南へ下がります。というのはもちろん知っていましたが、その紅葉前線の一番最初のところはどこ？という感覚は持っていませんでした。ですが、今年そこを訪れることになりました。これは９月の北海道です。場所は層雲峡の黒岳というところで、「ここが全国の紅葉の一番最初のポイントです」と地元の方に伺いました。９月下旬でしたが、今年は少し遅いようで、一番の見ごろの１週間ほど前でした。ですので、この辺りは１０月中旬にはもう散ってしまうのだそうです。ここから東北、北関東と来て、ようやく東京にやってきます。温暖化かどうか知りませんが、やはりいつもの年よりは全体に遅いようです。東京は東京でも、奥多摩の方が少し早いです。これは、１１月上旬に奥多摩へ行ったときに、道中の家の庭にあった木を撮ったものです。周りの紅葉がまだあまり進んでない時でしたが、この庭の木だけが見事に真っ赤でした。コンパクトカメラだったので、写りがいまいちですが、とてもきれいでした。そしていよいよ東京都心です。夜の紅葉というものは見たことなかったのですが、昨日初めて六義園のライトアップというものを見に行きました。残念ながら、１眼レフカメラではなかったので、その美しさを伝えることはできませんが、少しだけご紹介します。フラッシュの関係でしょうか、本当はもっと「真っ赤」だったのですが、こんな風になってしまいました。六義園というのは駒込にある庭園で、五代将軍綱吉の時代のものだそうで、明治時代には岩崎弥太郎（三菱グループの創設者）が所有していたそうです。今では東京都の公園となっているとのことで、一人３００円で気軽に入れます。夜の庭園に行ったことはなかったのですが、夜桜同様、昼間の景色とはまた違った美しさがあります。中はかなり広く、大きな池もありました。これまた写真はいまいちですが、紅葉のせいでまるで「金閣寺？」と思えるほど、黄金色をしており、水面に映る姿と合わせて、荘厳ささえ感じました。これも実は真っ赤なもみじです。光のせいで、中央の「真っ赤っか」のもみじが白っぽくなってしまったのは残念です。モンゴルでも過去、日本庭園を作ろうという動きがあり、実際に日本から職人さんも行ったことがあるようです。が、今はどうなんでしょうか？恐らく、かなり違うものになってしまっているでしょう。日本庭園は「メンテナンス」が非常に重要ですが、それができる人はほとんどいないでしょうし、何と言っても冬の厳しい寒さがあります。寒冷地、いや超寒冷地でも美しさを保てる木々があれば、モンゴルでも再現できるかもしれません。モンゴル人は自然を大切にしますし、草原の大地が大好きです。日本人はみんなビルの中に住んで、自然が全然ないと誤解されているモンゴル人も結構いますが、日本人はこういう四季の移り変わりを楽しむことが、自然と触れ合うことと考えている人が多いと思います。どの国の人も、それぞれの事情に合った自然と触れ合う機会を持つのだと思います。

  2011.11.30

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• ラジオ日経、来週です。

  先日取材のあった日経ビジネスアソシエ（現在発売中に載ってます）から連絡があり、ラジオ日経にも出てほしいとの話がありました。ラジオ日経といえば今年９月にも出ましたが、放送するのか録音を販売するのかがよくわからないような仕組みでした。が、今回は朝のビジネスパーソン向けの番組で流すということでした。というわけで、昨日打ち合わせに行ってきました。「赤坂のラジオ日経ですか？」と聞くと、そうではなく日経ビジネス社のオフィスで打ち合わせると言われました。前回の経験では、何度か打ち合わせをして、赤坂の放送局で収録ということだったので、当然今回も同じような手順だと思っていました。で、行ってみると・・・確かに会議室でしたが、そこには録音機械や番組のディレクターさんもいました。私は思わず「え？今日収録するんですか？」と聞くと、ニコニコしながら「はいそうです」とおっしゃってました。なるほど、今日は打ち合わせをしてそれから収録ってことなんだと、その時初めて知りました。前回の時は、４回分ということもあり、事前に紙をベースにどんな内容にするかの打ち合わせをしたので、今回もある程度やってから始めるのかなと思いました。ですが、和やかではありますが特に内容の突っ込んだ話をすることなく、間もなく対談相手という編集長さんが来られました。これまたにこやかに「では、始めましょうか？」とおっしゃいました。「内容は、本に書かれていることや、アソシエの記事に書かれていることで構いませんから」とのことでした。まあ、確かにそれであれば、話すことは問題はないけど・・・ＦＭ東京の時も、マイクテストくらいはしたような気がしますが、そのまま本番となりました。内容的には、本や記事で話していることとさほど変わらないのですが、多少は自分の経験なども具体的に入れて話しました。で、その収録時に感心したことがあります。収録は、外部の専門家（ラジオ日経の社員ではない方）が行ったのですが、その方の雰囲気がいいのです。何というのでしょうか、よくプロカメラマンは褒め上手って言いますが、そんな感じなんです。私が話していると、声には出さないものの、大きく頷いたり、「なるほどー！」って顔されたりしてくれるのです。こちらは当然ラジオ慣れしているわけでもないですから、そういうプロの方に頷かれたりすると安心するんですね。そして、表情はほとんどにこやか、或いは笑みを絶やさない、実にい表情なんです。まるで俳優さんみたいです。収録中は目の前に座っておられたので、こちらの方としてもそういう表情を見ていると安心します。いかにも「いやー、いい話ですね～」みたいな表情をしてくれるので、私としてもちょっと自信がついたりもします。その時はそうは思わなかったのですが、帰る時「いやー、あの人はプロだな～」と感心しました。素人相手に「今のはイマイチだったから、もっと面白く話して下さい」なんて言ったって、簡単に良くなるはずもありません。であれば、できるだけ緊張をほぐし、気持ち良くさせようという気配りなんだと思いました。ラジオという見えないメディアですが、頷いたり笑顔で接したりはとても大切なんだと思いました。家に帰って、その方の名前を検索してみると、２５万件もの表示がありました。肩書は「らじお屋」さんとおっしゃいます。どうもその方は、ラジオ製作業界では有名な方のようです。目に見えようと、見えないところだろうと、人と接する仕事というのは、当然ですがヒューマンインターフェースが重要なんだということが良くわかりました。私もできるだけ心がけてはいますが、自分が直接会話する相手でなくても、そういうコミュニケーションが、相手を心地よくし、ひいては良い結果につながるんだということを改めて教わったような気がします。表情といえば、モンゴル人ほど極端に分かれる国もないでしょう。田舎へ行くと、実に良い表情の、にこやかな遊牧民が多いので、多くの観光客はまるで「ほほ笑みの国」へ来たように感じます。がー！ウランバートルへ行くと、それが一変します。呼んでも来ないレストランの店員、まるで客を怒っているような店員、いくらなんでもそこまでやる気のない顔しなくてもいいんじゃないのという表情の店員。デパートへ行っても、客商売の意味がわからず、「売ってやるんだから、有難く思え」的態度の店員、商品がどこにあるのか尋ねても調べもせず、考えるふりもせず即答で「バフグイ」（ないよ！）という店員。アジアは多くの国へ行ったことがありますが、２０年前のやる気のない店員で有名だった中国の方がずっとましなほどで、ここまでホスピタリティのない国はないんじゃないかと思うほどです。私も含め、非言語コミュニケーションは大事にしたいものです。あ、放送日ですが、来週火曜日２９日お午前７時３５分から８時まで「アサカツ」という番組です。短波ラジオがなくても、ラジオ日経のＨＰ（　http://www.radionikkei.jp/#NSB　）から聞けるし、放送終了後もオンデマンドで聞けるんだそうです。ラジオも随分変わってきているんですね。

  2011.11.22

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• 楽天とＴＢＳとベイスターズ

  今日はモンゴルとは全然関係ない話です・・・モンゴル人は野球には興味ないですよね？プロ野球日本シリーズの真っ盛りですが、外野がうるさくファンはなかなかシリーズだけに集中できないようです。一つはスポーツ紙の一面を日本シリーズから奪い取った、巨人の内紛問題です。そしてもう一つが、横浜球団の売却問題です。これに関しては、ＤｅＮＡで一件落着したと思っている人も多いと思いますが、楽天の三木谷さんはなにやらしつこく「ふさわしくない」などと反対しているようです。もうかれこれ数十年（大学生の時から）横浜ファンをしている私にとっても、やくみつるさんではないですが、ここ数年急激に横浜への関心は急低下していますが、楽天に言われると何か違和感を感じます。多分、多くの方々も、巨人のナベツネ氏などに「新興企業は、怪しいからけしからん」と言われるならともかく、「なんで楽天にそんなこと言われるわけ？」って感じているのではないでしょうか？２００４年に近鉄とオリックスの合併に端を発したプロ野球新規参入問題の時、ライブドアと楽天で激しい参入競争がありました。その時は、確かライブドアの方が先に正式に名乗りを上げ、しかも仙台を拠点とすると発表していました。楽天の方は、三木谷さんの出身地である神戸を軸に考えているようでした。その頃のＮＰＢ側の反応は「なんかよくわからない新興ＩＴ企業が名乗り出た」とか「こんな変な会社じゃなく、ちゃんとした伝統ある企業の方がいいのにな」という風潮だったように記憶しています。ライブドアのＨＰから進んでいくと、海外のポルノサイトにつながっているとか、三木谷さんは爺殺しなので、後出しじゃんけんでも勝つことが出来たとか、週刊誌などで騒がれたものです。そう言われた楽天が、同じＩＴ新興企業のＤｅＮAに対して「プロ野球経営にはふさわしくない」などとのたもう姿は、異様であり、こっけいです。しかも、あのナベツネ氏ですら「まあ、いいんじゃないの」と認めているというのに、今も抵抗しているのです。こういうのを見ると、なんだかデジャブだなと思います。どこかで見たなぁ。あれはバブル華やかしきころだったです。日本はアメリカから様々な分野での市場開放を迫られていました。そのターゲットの一つになったのが、東証の会員権問題でした。規模的に世界一になろうかという東京証券取引所はそれまでは鎖国状態で、会員権を持てるのは日本企業にしかなかったのです。アメリカ系証券会社であるＧＳなどは、政治力を使ってその鎖国状態を力でこじあけようとしていました。「国際化にふさわしい市場を」とかなんとか言って。もちろん、日系の証券会社も当時の大蔵省に行って、なんとか防ぎたいとがんばっていました。が、やはり外圧には勝てず、数十もの外資系証券会社が希望を持っていた中で、１９８５年にわずか６社だけが認可されたのです。当時、国際化を大きなテーマにしていた大蔵省は、その後勉強会をすることになりました。テーマは、今後の東証の国際化をいかに進めるかです。国際化するとの方向性は決まっているにしても、そのスピードや規模感をどうするかは大切なテーマです。そしてその勉強会には「家庭教師」として国際化の大先輩としてＧＳも呼ばれました。そのＧＳは、当然東証会員権を他社に先駆けて取得した先行者メリットを享受していました。まあ、当時のアメリカ政権やらを使って脅し透かしで獲得したのですから、コストもかかっていたのかもしれません。合法的に儲けることは別にかまわないことです。で、その国際化を強力に推し進めていたＧＳは、どんなアドバイスを大蔵省に送ったか？「東証は既に会員権を外資系に開放しており、国際化を果たしたと言える。これ以上の急速な国際化（つまり外資系会員企業を増やすこと）は混乱を招く恐れがあるので必要ない。当分は今のままでよい」だって！ちなみに、８０年頃までは数社しかなかった外資系証券会社は、８０年代に入り急速に数が増え、９０年までにはなんと５２社にも達していたそうです。５２社もあるのに、たった６社しかない現状でいいと。私はこの話を聞いた時「いやー、本当にミエミエで自分の都合だけで発言を変える人っているんだな」と思いました。参入するときは、あれだけ声高に正論をぶっていた会社が、既得権に浸かってしまうと、途端に排他的になる。特に自分と同業（？）少なくとも同類に見える企業に対しては特に。なんだか似てるでしょ？新興企業の敵は、じじいがうるさい老舗企業ではなく、先行者メリットを享受したい同じ新興企業なのです。今回の一連の横浜売却騒動に関しては、他にもちょっと疑問に思ったことがあります。それは横浜球団の所有者であるＴＢＳが新オーナー候補選定にあたっての選定基準です。長期保有するつもりか？球団経営に熱心に取り組み、強い球団にしたいという意思、プランはあるか？長期保有に耐えられる財務状況か？この基準を見たとき、まさに噴飯ものだと思いました。コミッショナーがこういう基準を言うならともかく、ＴＢＳが言うんですよ。川崎の大洋ホエールズ時代からのファンとしてみれば、ＴＢＳになってからの横浜が史上最低に面白くない球団になり果てたのです。長期保有？長期って何年？ＴＢＳは結局１０年もたずに、８年目の昨年に売却しようとしてました。８年が長期なのか？球団経営に熱心？ＴＢＳになって、なんでもいいから一つでもいいことあったのか？戦力補強はやらないし、テレビ放送だって視聴率がどうこう言ってやらないし。そもそもＴＢＳの横浜への愛着をただの一度も感じたことはありません。親会社の業績悪化で苦しんでいたマルハ時代の方がよほど親会社の愛を感じましたね。財務状況？ＴＢＳが他人の会社の財務状況に口出せる状態か？あんなに規制で守られている業界で赤字を出すなんて、よほど馬鹿な経営者でもない限りできないことです。なので、私としてはＤｅＮAがいいの悪いのではなく、一刻も早くＴＢＳ傘下から離れて、新鮮な目でベイスターズを立て直してほしいと願っています。三木谷さんも、将来経団連の会長でも狙っているなら、ケツの小さいことを言わずに、兄貴としてアドバイスをするくらいのつもりで新興企業を迎えてほしいものです。

  2011.11.17

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• アルムナイ・シーズンです。

  前にも申し上げましたが、今はアルムナイ（同窓会）シーズンのようです。ここでいうアルムナイには、学校などの同窓会の他に会社のＯＢ会のようなものも含みます。日本企業、特に大企業は終身雇用とまでは言えないにしても、ほとんどの人は新人で入社し、２０年や３０年くらいは同じ会社に勤め続ける人が主流です。そういう主流の人からすると、途中で転職などで退職した人は、どちらかといえばイレギュラーであり、「特別な事情がある人」として扱われることが多いです。ですが、外資系、中でもコンサルティング会社となりますと、大学を出てからそのまま同じ会社で２０年という人は、理論的にはいるでしょうが、ほぼ絶無といえます。むしろ、他の事業にチャレンジしたりするために退職する人の割合の方が圧倒的に多いのです。ですから、一つの大企業を何十年も勤めあげた定年退職者の集まりであるＯＢ会的な雰囲気よりも、むしろ「卒業生」といった雰囲気の集まりとなります。ですので、アルムナイと呼ばれることが一般的です。私の場合も、普通に高校や大学の同窓会はありますが、社会人になってから行った学校や、かつて勤務していたコンサルティング会社などは、アルムナイと呼ばれます。高校大学の同窓会は、ほとんどの学校で自動的にあるものでしょうが会社となると、定年退職者のＯＢ会的なところ以外は、そうはないのではないかと思います。現に、大手銀行を経て有名な外資系企業を経験した友人は「そういうアルムナイ組織は聞いたことないなあ」と言ってました。社会人になった後でのアルムナイがある程度活発になるためには、条件というのもあると思います。一つは当然ですが、その会社ないし学校への郷愁や愛情が必要でしょう。この場合の学校というのは、社会人になった後から行く学校のことです。専門的な教育をする学校もあれば、社会人向けのビジネススクールなどもあるでしょう。会社にしろ学校にしろ、そこにいた期間が充実していたとか、自分の成長につながったなどの実感がないと、当然ですがアルムナイなんて成立しないと思います。二つ目は、その組織がアルムナイを大切にし、専門の窓口を設けているということも必要です。この場合の窓口というのは、単なる事務の窓口ではなく、かなりシニアな人（幹部クラス）がアサインされ、組織としてもしっかりと多くの人をネットワークに入れたいと願っていないといけません。三つ目は、組織を去った人たちへの「愛情」や「リスペクト」があるかどうかです。ここが多くの組織でなかなかアルムナイの組織化がうまくいかない原因だと思います。「こんなに素晴らしいうちの会社を辞めた奴」とか「うちの会社とは肌が合わずに辞めた人」みたいに捉えているようででは、まず無理です。ある企業では、トップ以下が過去の退職者に対してあまり良くない感情を持っているケースが多いので、いくらその会社のアルムナイ組織を作れと命じても、ほとんど機能してないということがあります。四つ目は、ある程度の人数というか、集団が必要です。一般的な日本の大企業のように、同期のほとんどが少なくとも２０年以上はその会社を辞めないというケースでは、その前に辞めてしまった人は「例外」としか見られず、そもそもそういう組織化には馴染みません。そして、ある程度の人数のＯＢＯＧたちが、各方面で元気に活躍していることも必要です。アルムナイで、定年後の話しか話題にならないようでは、誰もそんな場には顔を出さないからです。コンサル会社の多くは「退職者ＯＢ］などと言わずに「卒業生」と呼ぶほどで、企業の現場で活躍する人材を送り出す教育機関、くらいのつもりでいる場合が多いです。そして最後に、アルムナイに出て良かったと思える場でないといけないでしょう。年に一度でも、つまらなかったらもう出ないでしょうから。つまらない理由になりうるのは「あまりに参加者が少なかった」「参加した人があまりにつまらなかった」「主催者側のホスピタリティが全く感じられなかった」などがあるでしょう。私の場合は、この秋としてはコンサルティング会社２つと、スイスの学校のアルムナイに出ました。もちろん、旧来型の「高校の同窓会」というのもあります。アルムナイについていえば、総じて各組織はその重要性を認識しているようで、アルムナイ組織の充実化に取り組んでいると思えます。昔話をするもよし、久しぶりの元気な顔を確認するもよし、もちろん仕事の話をするもよし。同じ組織にいた安心感、信頼感をベースにしているので、フランクに話せる場合が多いのが、他のパーティとは違うところです。日本企業にも段々そんな会社が出てくるのかもしれません。モンゴル在住経験者のアルムナイなんてあったら、なんか楽しそうです。ないかなぁ？

  2011.10.28

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• ルーツ探し？

  先日の日曜日、在首都圏の佐渡出身者が集まる会に初めて出てきました。以前佐渡のことを調べていた時に、東京で県人会のようなもので郷土会とでも言うのでしょうか、「首都圏佐渡連合会」というＨＰを見つけました。連合会となっているのは、佐渡というと小さな島だと思われるでしょうが、平成の大合併前は１０市町村もあったところで、それぞれの市町村が独自に郷土会を持っていたのを、一つにまとめようということでできたようです。そのＨＰを見ると、旧市町村単位で佐渡出身者が集まったり、催しものをしている様子がわかりました。で、見ているうちに段々興味を持ってくるようになりました。そしてその集合場所は、多くの場合は我が家から結構近いのです。「佐渡かー、懐かしいな。ちょっと出てみたいな」と思う気持ちがわいてきましたが、私がそのＨＰを見つけた時点では、ほとんどの行事や集まりは今年分は終わっていました。ですが、全島の出身者が集まるのが１０月にあると書いてあったので、夏ごろに手帳にメモしていました。そのＨＰには参加資格などは書かれていませんでしたし、ネットで申し込む、というシステムにもなっていませんでした。私は正確にいえば、いわゆる佐渡出身者ではありませんが、佐渡には子供のころからかなり強い愛着を持っていました。ですので、なんの事前連絡もせず、当日直接訪れることになりました。念のためと思い、ちょっと早めに行ったのですが、結果として相当早く着いてしまいました。なんと３０分も前にです！念のため、現地の場所を確認しようとしたら、佐渡の名前の手提げ袋を持った人らが、駅の前をたくさん歩いていました。私もその方向についていくと、会場の受付に着きました。開始３０分前にもかかわらず、既に多くの方々が受付しようと並んでいるのにちょっと驚きました。当然年配の方が多く、かなり早めに来ようという意識があるんだと思いました。私は初参加の旨を告げると、参加は全く問題ないとのことでした。そして「どちらですか？」と聞かれました。どちらというのは、１０もある地域の、どの地域の出身だということです。私は父方の実家の場所を告げ、名札にもその町が書かれました。この会場は、ほんの１週間前には新潟市関係のパーティをやった居酒屋です。同じ新潟県なので偶然とは思えずに、店員さんに聞くと「はい、社長が新潟出身なので、新潟関係の方には使って頂いています」とのことでした。日曜の昼間ですから、居酒屋さんとしても貸し切りにしても問題ないでしょうし、会の主催者からしても佐渡の魚やお酒などを持ちこんで皆にふるまう（もちろん会費制です）ので、融通が効くので都合がいいのでしょう。会場は居酒屋さんといえども、ワンフロアーが見通せる場所で、しかも舞台というかちょっと高い場所もあり、なるほどこれなら２００人くらいは入れるなと思いました。１２時開始なのに、３０分前には８割ほどの席が埋まっていました。席は、それぞれの出身地別になっており、私は後ろの方にある父方の実家のある町の名札があるところに座りました。当然、誰も知りません。年齢的にも、どう見ても全員少なくとも私よりは１０歳以上は年上の方々です。このテーブルには１４人ほどでした。そんなテーブルが１０以上あり、更に来賓席などもかなりの席数でしたから、やはり２００名弱の出席はあったでしょう。当初は誰とも話しませんでしたが、徐々に「どちらですか？」などと声かけ合いました。どちらといっても、全員佐渡ですし、全員同じ町ですから、聞いているのはもっと詳細な地区とか通りなどです。私の知っている地名の人もいれば、知らない地名の人もいました。聞けば、その多くは佐渡を離れてもう何十年になる人ばかりでした。仕事の話とかはもちろんゼロです。佐渡の懐かしい話、最近の話題など、心暖まることばかりでした。聞いてみると、全員が必ずしも佐渡で生まれ育った人ばかりではありません。生まれは東京とか、佐渡で生まれた後小学校まではは新潟方面など、様々でした。「佐渡に縁がある人や、佐渡を愛している人ならだれでも参加していいんですよ」と言ってました。そういう観点でいえば、両親とも佐渡出身で、私も佐渡の病院で生まれたわけですから、十分に参加資格はあるなと感じました。とにかく皆優しく、にこやかでした。若い時に首都圏に出てきて、都会での生活を生き抜いてきた人たちが、遠くにありて思う故郷を感じられる場は、とても貴重であり、心のよりどころなのかもしれないとも思いました。今回は佐渡全体での会合ですが、出身の町だけのもあるそうで、そちらの方がより親密に話せるそうです。「この町だけで、首都圏にはどのくらいいるんでしょうか？」と聞いて、その答えに驚きました。「最近の若い人はほとんど登録してないからわからないけど、会員数は１０００人だよ」と言われました。「せんにん？？だって、街の人口は１万人にも満たないのに・・・」更に驚いたのが、その会の出席者数です。「前回は２００人くらいだったかなー。この会と同じくらいだよ。」だそうです。佐渡全体ではなく、佐渡の島の中の旧市町村の一つにすぎない、人口１万人に満たない東京から遠く離れた町の出身者が２００人も集まるのです！人口８０万人の新潟市関係の東京での集まりだって、せいぜいそんなもんです。しかも、そっちは無料ですが、こちらはちゃんと５５００円の食事代も徴収するのです。いや、故郷を思う気持ちは、当り前ですが、人口には全然関係ありません。むしろ、近所付き合いなど、人間関係が濃いところの方が、郷土愛が強いのでしょう。「ご覧の通り、年寄りばかりで若い人は来ないんですよ」と嘆いていました。その場では、私すら「若い人」になりそうでしたが、当然そこで言っているのは、学生や若い社会人のことでしょう。実際、私の従兄妹や遠い親せきなど、首都圏には結構な数はいると思いますが、誰も会員ではないようです。食事は、「佐渡うまいもんコース」で、ほとんどの食材は佐渡から運んできたものです。「いごねり」に始まり、「ぶり」や「にしめ」など、佐渡直送の懐かしい食材が次々に運ばれてきました。お米も酒も、含めて本当に佐渡は美味しいものの宝庫です。途中、今や海外公演の方が多いのではないかと思われる「鬼太鼓」などもあり、余興もなかなか良かったです。ですが、やはり極めつけは「佐渡おけさ」でしょう。日常ではほとんど聞くことのないこの曲も、生演奏が流れてくるとなぜか心の中が騒ぎ出します。前奏部分だけで、佐渡の情景が浮かぶようです。自然と、踊りだす人も現れました。その数が増えるに従い、夏の盆踊りを思い出しました。そして、ついに私も立ち上がって、輪の中で踊りました。何年ぶりでしょう？小学生？中学生以来？どうかな？でも、身体はちゃんと覚えているものです。そんなこんなで、４時間弱があっという間に過ぎました。「来年６月に町の集まりがあるから、そこに来てください」と言われました。年に１度か２度、佐渡を懐かしむ日ができました。自分のルーツを知りたいのは、自然なことなんだと思った１日でした。一つ残念だったこと。皆さん、こちらでの生活が長いせいか、バリバリの佐渡弁が聞けなかったことです。次回は、頼んでみようと思います。「佐渡弁で話してください」と。

  2011.10.26

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• 旧交を深める

  １０日間ほどのご無沙汰です。昨日は、昔の仲間が集まるパーティがありました。ここのところ、外出時はずっとクールビズというかノーネクタイでしたので、今秋初のネクタイをしていきました。私はネクタイは嫌いではありませんが、やはり日本の真夏でのネクタイは拷問のような気がします。そういう意味では随分といい季節になりました。昔の仲間といっても、それこそふた昔前の仲間ですので、半分以上の方は知らない人でした。でも、そこここに見かける昔馴染みの顔を見ると、やはり嬉しくなるものです。私がモンゴルに行くことを知らせていた人はほんの少しでしたが、知らせていなかった何人もの方々に「あのモンゴルのブログ面白いね」と声をかけて頂きました。どういう理由であれ、モンゴルという国を少しでも知って頂けることは嬉しいことです。皆さんやはり印象に残っているのは、モンゴルで悪戦苦闘した日々をつづった時のようでした。それに比べると最近の内容は、更新頻度も少なく、内容もインパクトには欠けているでしょうね。ちょっと嬉しいこともありました。同じＯＢでも、一緒に仕事はしたことはなかったものの、その後仕事でご一緒した方と再会しました。今は、とてもチャレンジングな仕事をされていますが、その方に「今思えば、あの時に言って頂いた言葉が一番役に立ちました」というようなことを言って頂きました。もちろん、大したことは言ってないのですが、４－５年前の出来事をそう受け止めて、覚えて頂いていたのはとても嬉しいことです。その後は、同時代に切磋琢磨した４人の仲間で、夜の街に繰り出しました。こういう仲間というのは本当に不思議です。実際に同時期に働いた期間はわずか数年しかなかったのですが、この仲間とはいつも会った瞬間から打ち解けてなんでも話せます。私もいろんな組織に属した経験もあり、この仲間よりも長い時間を過ごした人たちもいましたが、なぜか２０年前のこの仲間といるときが、一番リラックスできます。そういう友人がいることは本当にありがたいことだと思っています。１０月、１１月というのは、同窓会、ＯＢ会のシーズンなのでしょうか？この後、あと３件ほどのＯＢ会や同窓会が予定されています。昔の仲間の活躍ぶりを聞くのは楽しいものです。

  2011.10.07

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• 東京ＦＭに行ってきました。

  今朝８時半からの放送で、８時１０分頃スタジオに直接来てくださいと言われてました。番組名は東京ＦＭの「Blue Ocean」です。行ってみたら、少し待つことになりました。聞けば、今日はいつものパーソナリティではなく、今週だけ代役の元ＮＨＫアナウンサーの住吉美紀さんで、代役の初日が今日なので入念に打ち合わせをしているとのことでした。住吉さんといえば、ＮＨＫの「プロフェッショナル」なのでもお馴染みの人気アナウンサーです。私は今もＮＨＫにおられると思っていましたが、今年の３月でＮＨＫを退社されたとのことでした。そしてフリーのアナウンサーになってからの、東京ＦＭでの仕事は今日が初仕事だったようです。番組は、そんな素敵な住吉さんにリードされて、楽しく進めることができました。７月のラジオ日経に続いてのラジオ出演となりましたが、ラジオ局のディレクターさんは、なんだか写真家と似ているなと思いました。私のような素人がマイクを前に上手に話せるわけはないのですが、最初の話が終ったところで「いやー、いいですねー。話がわかりやすくて良かったですよ。」と言ってくださいました。プロのカメラマンも、撮影中に褒めますよね。それと似ているなと思いました。人間の顔なんて、撮影中に変えようがないわけですから、あとはできるだけ笑顔やリラックス状態にできるかが勝負なのでしょう。ラジオのしゃべりも同じで、最初に「すいません、もうちょっと、こういう話し方に修正してください」なんて言われたら、きっとパニクって、その後の話が消極的になってしまうことでしょう。私が嬉しかったのは、住吉さんが私の本をかなり熟読して下さっていた、ということです。その本には、付箋がたくさんつけられており、メモをされている部分もありました。基本的なシナリオは、専門のライターさんが書いているので、それを参考にする程度でよいのでしょうが、きちんと私の本を事前の読んで、ご自分なりの質問まで考えておいてくださったのには、感激しました。明日以降も、多彩なゲストを迎えることでしょうが、彼女のような方にインタビューされるのは心地よいことだと思います。でも毎日事前準備は大変でしょう。番組全体はもっと長いようですが、私が出させて頂いたパートは約７０分ほどでした。女性がメインターゲットのようにも伺いましたが、実際にはどんな方が聞いておられるのでしょうか？会社勤めの方は、その時間は聞けないでしょうから。短い時間でも、リスナーからメールがいくつも入ってきていました。生放送のラジオという媒体は、そういうリスナーとの直接のやり取りができるのがいいんだろうなと思いました。このブログを読んでくださっている方で、今朝の放送を聞いた人は多分ほとんどいないとは思いますが、もし聞かれた方がおられたら感想でもアップしてくれたら嬉しいです。でも、いないだろうなぁ。

  2011.09.05

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• 野田内閣が発足、最大の目標は？

  ６月に菅さんが辞めると言ってからほぼ３カ月かかって、ようやく野田新内閣が発足しました。私は新閣僚の顔ぶれを見ても、だれがどこに適任とかはわかりませんが、一連の報道から感じたことが二つあります。まず、一番気になったのは、新幹事長が「新政権で今一番大事なのは！」と言ってから続いた言葉に唖然としました。普通は、きれい事でもいいから「国民のための政治」とか「震災復興」や「グローバルな中で落ち込んでいる日本の復活」とか、なんでもいいですが、国民にとって必要なことを言うべきだと思うのです。が、発した言葉は「なんと言っても党内融和」と発言しました。なんたる内向きの発言！それは国民にとって、日本国にとっての課題ではなく、民主党といういわば「私」の政党内の問題でしかないのです。仮にそれが本心であり、本当のことであっても、日本のかじ取りを任せられた政治家が最初に口にすべき問題なのかと思うと、情けなくなります。これじゃあまるで、みずほです。みずほは、大手銀行三行が２００２年に合併してできたメガバンクですが、その最大の目標は「良質のフィナンシャルサービスを提供する」でもなければ「世界最強のメガバンクを目指す」でもなく、あるのはただ三行融和のみ。「組織は戦略に従う」は無視され、「行内融和は戦略にも組織にも優先する」という信じられない経営を続けてきました。結果として、主導権が明確な、他の二行に水をあけられただけでなく、システムの混乱が長引いたり、２００２年にやるべきだった法人個人の統合を今頃やったりと、ダメ銀行として生き残っているにすぎない存在になってしまいました。民主党は、いくらそれが本音でも、門出の時くらい「建前の目標」を言えないようでは、先が思いやられます。ただ、悪い面ばかりではない気もしました。候補者乱立の時には、「野田さん？なんか無理なんじゃないの、この人では？」と思っていました。が、なってみると、当初思っていたよりはちょっと良さそうに見えます。鳩山、菅と二代続けて外面ばかりを気にする人だったからもしれませんが、地道にやるというのをあれだけ徹底して言われると「確かに、この人はぶれないのかな？」と少し期待してしまいます。派手ではないけど、いつのまに世界的名経営者の一人になった鈴木修会長みたいになれるかもしれません。以前モンゴル人に言われたことがあります。「なぜ菅さんではだめなんですか？じゃあ、次はだれなら上手く行くのですか？」と聞かれ「誰がなっても、あんまり期待できる人はいないなぁ」と答えると「日本にはたくさん優秀な人がいるんじゃないですか？それなのに、どうしてわざわざダメとわかっている人を選ぶのですか？」と。ねじれ国会だ、議院内閣制だとか、いろいろ理屈はありますが、なかなかこの素朴な質問には答えられない自分が歯がゆいです。新政権への批判は簡単ですが、ここはひとまず応援モードで行きたいですね。個人的にはおかしな仕組みだとは思いますが、なんせ「民主主義で選ばれた」総理なんですから。参議院でのねじれは続くので、また紛糾したり、機能ストップになったりもするでしょうし、その際にはバッシングが訪れるとは思いますが、どじょうのようにうまくするりとかわしてもらいたいものです。

  2011.09.03

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• 終戦の日が休刊日？？

  ８月１５日は終戦記念日です。４年前の８月１５日の朝刊の第一面に、ほとんど終戦関連の記事が出ていないことに驚いたことがありました。いくら終戦から６０数年を経ても、そこまで風化することはあるまいと思っていましたが、その記事の扱いを見て愕然とした覚えがあります。ですが、思えばまだましだったのかもしれません。その時はまだ新聞は発刊されていたのですから。しかるに今年の終戦記念日は、朝刊なしでした。月に１回は、どこかで休刊日を欲しがっているのはわかります。普通は祭日を使うのですが、８月にはありません。なので、どこかの日にしないといけないのでしょう。それを新聞社は、彼らがすぐに糾弾したがる「談合」を自ら行っています。大手新聞社にはだしぬけは許されず、皆仲良く「話し合い」で休刊日を決めるのです。その休刊日を、よりによって終戦記念日にすることはないでしょう。どうなんでしょうか？「終戦記念日はまずいんじゃないの？」とか「その日だけは、いまわしい戦争を二度と起こさないために新聞社としても気合の入った記事を書こう！」とかの配慮というか意見は出なかったのでしょうか？確かにビジネスマン相手を考えれば、この日が一番新聞なくても害がない日でしょうけど。終戦記念日と言えば、昔はもっとテレビも新聞もいろんな特集をやっていたように思われます。テレビは今も少しは頑張っていますが、新聞社はわざわざその日を休刊日にするということ自体が、もう諦めというか、記憶が途切れて行くことを公的に放置しているような気がします。確かに、６０年以上も経ったので風化は避けられないと思います。だからこそ、年に１回でもいいからそういうけじめというか、守っていこうという姿勢が必要なのだと思うのですが、もう誰もそんなことは気にしないんでしょうか？

  2011.08.15

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• 新潟が豪雨！

  モンゴルにいてもNHKニュースは見られますが、昨日から長い時間を使って新潟の豪雨の様子を放送しています。避難民がなんと４１万人とは！モンゴル人に言うと、そもそも地方の県で非難する人が４１万人もいること自体が信じられないようです。そりゃあそうでしょう、モンゴルは国全体でも２７０万人しかいないのですから。被災にあわれた方がに対しては、本当にお見舞い申し上げるしかありません。ニュースで読み上げる地名は、もちろん私にも馴染みのある名前が多いです。が、こう言っては変ですが、画面を見てもあまり知っている土地の光景はありません。テレビを見て「報道はすごいけど、多分私の実家は大丈夫だろうな」と思いました。大雪、大雨などいろんな災害が過去何度も報道されてきましたが、新潟市内（西の方）が大きな被害を受けたというのはあまりないように思います。新潟の兄からの連絡では、案の定、我が家付近は全く被害はなく、ごく普通の状態のようです。とはいえ、車で１０分程度の距離の所では、避難区域もあるそうです。そもそも新潟県は、信濃川と阿賀野川という大きな二つの川を有しており、水には恵まれていました。だから昔から水田が多いのです。ですが、同時に、昔から水害に悩まされてきました。古来、この治水をどうするかが、新潟平野の大きな問題でした。これは江戸時代からの大きな問題で、ひとたび洪水が起こると、平野じゅうを水浸しにしたそうです。そもそも新潟平野での水田作業は、現在の農作業風景とは全く異なり、なんと田植えをするときは、胸まで水というか泥に浸かって作業をしていたのです。昔の映画を見た時は、あまりの困難さにショックを受けた覚えがあります。そこで県央あたりに信濃川から分水を引く大工事をしました。今から１００年以上も前の話ですから、ほとんど手作業での工事で、結局５０年もの歳月と、述べ１０００万人とも言われる人々の努力で完成しました。これが大河津分水と呼ばれる、全長９．１ｋｍの分水路です。その後、昭和になってからは、新潟市内にも関屋分水ができました。これは私も工事の様子を見たことを覚えています。これら二つの分水があるおかげで、新潟市内はかなり洪水から守られるようになったのだと思います。ですが、今回の豪雨を見ていると、信濃川の支流など、もう少し小さい川での決壊などが多発しているように見えます。３月の東北の津波もそうですが、１００年に１回レベルの災害を人工的に防ぐというのは、ほとんど無理なような気がします。だからと言って、災害対策を諦めるわけにもいきません。おそらく政府は今回の豪雨を甚大災害に指定することでしょう。震災の復興だけでも、巨額の資金が必要ですが、それ以上に原子力発電所問題があり、更に今回の未曾有の豪雨。それに対して、日本政府の借金は世界でもトップレベルで、企業収益は円高もあって多くは望めません。「想定外」の支出と、世界一の借金、低レベルの税収入と、悪い時には悪いことが重なるのだと、心配は続きます。原発と言えば、福島から避難されている方々が気になります。福島からの避難民を一番たくさん受け入れているのは新潟県です。その避難地域が、今回の豪雨の被災地に重なっている可能性があります。福島の方々は、地震で人的・物理的被害を受け、原発で精神的・経済的な被害を受け、そして避難先の新潟県で記録的な豪雨災害と、三重苦、四重苦が降りかかって来ているでしょう。神も仏もないとは、このことでしょうか。一日も早い復興を祈るしかありません。

  2011.07.30

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• 女子サッカー、すごいね！でも・・・

  女子サッカーワールドカップ優勝の報道から１日たちました。昨日の朝、起きるとすぐにネットニュースをチェック。すると、なんとあの強豪アメリカに勝って優勝とありました。普段はほとんど「スポーツの録画放送を見る」ことはしませんが、ＮＨＫのＢＳでしっかり見ました。結果がわかっていても興奮するようないい試合でした。世界的なバリバリのメジャースポーツで男女を問わず、日本が優勝するというのはほとんどないのではないでしょうか？かつて女子バレーボールで、「東洋の魔女」として優勝しましたが、あの頃はバレーボールなんてアメリカも西ヨーロッパもあまり気にとめていなかったような気がします。その後、各国が本気になってしまった結果、日本の女子はほとんど勝てなくなってしまいました。かつては、東ヨーロッパと日本が上位の常連だった男子体操や男子バレーボールもしかりです。野球のＷＢＣ優勝も嬉しかったですが、残念ながらヨーロッパやアフリカなどはほとんど本気ではなく、野球は中北米と東アジアで盛んなローカルスポーツと言えるでしょう。ですが、サッカーは欧米に加え南米やアジア・アフリカも皆本気になっている世界的スポーツです。そこでの優勝は、画期的快挙であり、男子を含めても実質的に史上初の出来事と言えるのではないでしょうか？報道を見ると、日本国内では大いに盛り上がり、世界各国の報道も友好的な内容が圧倒的でした。東アジアの隣人（中国、韓国）の報道も、祝福する内容がほとんどです。ですが、私はそういう報道を見ていて、一つ気になりました。「これで、日本に女子サッカーは根付くのだろうか？」と。正確にいえば、女子サッカーリーグです。報道を見るまでもなく、選手の多くは経済的基盤が弱く、サッカーだけに専念すればいいという状況ではありません。中田英寿が大騒ぎされてＶＩＰ待遇でイタリアに渡った同じ頃、今回世界一の称号を得た澤穂希は単身渡米し、弁護士も通訳もいないなかで、分厚い英語の契約書と戦ってサインしていたそうです。他の選手でも、スーパーのレジを打っていたとかバイトで何とか生活しているなどの報道がありました。当然、今回の世界一で日本国内のなでしこリーグが盛り上がってくれるのではないかとの期待感はあるでしょう。というか、これで盛り上がらなければ、永遠に無理だと思います。ですが、今回の日本選手の活躍で、欧米のプロリーグが日本選手を狙っているとの報道がありました。個人的には、非常にいいことだと思います。男子も、ワールドカップは選手見本市のようなもので、そこで活躍した選手は、本田や長友のようにスカウトされていき、そこでまた一段上の技術を身につけることになるのですから。詳細は知りませんが、報道などによれば、ドイツやアメリカには女子プロリーグがあり、今大会で活躍した日本人選手を狙っているとのことです。選手にとっては、選手層も厚く、経済的基盤を提供してくれる環境は魅力的でしょう。選手生命が長くないことを考えれば、一番の売り時である今、新天地に行くのはいい選択だと思います。ですが、これらが実現すると、「さあこれから国内リーグを盛り上げるぞ！」というなでしこリーグはどうなるでしょうか？澤や宮間、海堀、大野、川澄など、澤以外はほとんど今大会で初めて知った名前ですが、彼女らが海外に行ってしまったら、リーグの観客動員は増えようがないのではないでしょうか？ただ、期待はあります。一番の好影響は、子供たちが女子サッカー選手になるという夢が広がったということでしょう。今年を契機に、すそ野がどんどん広がるのではないでしょうか？女子は成長が早いですから、今中学生くらいの子が、あと数年もすれば日本代表にデビューする子も出てくるでしょう。今後、今回の代表選手が欧米チームの草刈り場になるのか、それとも日本に残ってなでしこリーグの本当の意味でのプロ化を目指すのか、今後はこの辺に注目していきたいと思います。それにしても・・・今回、サッカーが「チームスポーツ」であることがはっきりとわかりました。それに比べれば、野球はかなり個人的スポーツだと思いました。また、モンゴルでサッカーを広めようとしている日本人ジャーナリストが「モンゴルでも強い個人を創り上げることはできるが、強いチームを創ることはほとんど無理でしょう」と言ってたのを思い出しました。モンゴル人の個人的な肉体的強度は、平均すれば日本人よりずっと強いでしょうけど、本当にチームワークに弱いのです。サッカーは難しいだろうな。

  2011.07.19

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• ラジオ日経、ご存知ですか？

  ３か月ほど前に、友人から「ラジオ番組に出て頂けませんか？」との連絡を受けました。「はて、ラジオ？何かな？」と思って話を聞いてみました。そのラジオというのがラジオ日経だったのです。私はラジオ日経と聞いて、思わず「ニッケイってあの日経新聞のことですか？」と聞いてしまいました。日経関係の会社は大体知っているつもりだったけど、ラジオ局を持っているなんて全然知りませんでした。新しいラジオ局がいつできたんだろうと思っていたら、なんと「ラジオ短波」が社名を変更していたのです。局名が変わったのは２００４年なので、まだ馴染みがない人も多いと思います。場所は、アメリカ大使館前の自転車会館と同じビルです。ラジオ短波といえば、株式放送と競馬中継が有名ですが、名称変更を機に、より他の分野、特にビジネスなどへも番組の範囲を広げたいと考えているようです。その一つが、今回お話があった番組なのだと思います。これは、Ｎさんというパーソナリティが、毎月異なる分野の人からお話を聞いて放送する番組だと伺いました。番組名は「迷わず行け」というもので、「メンタルタフネス～迷わず行け＜ライフ編＞」と「リーダーの条件～迷わず行け＜ビジネス編＞」の２部からなっています。それぞれ３人ずつ、合計６人のインタビューからなる企画で、１人４回放送します。ご興味ある方は、番組ＨＰをご覧ください。http://www.radionikkei.jp/ike/私の出演は、＜ビジネス編＞の方で、他の２人はそれぞれの世界ではかなり有名なお方だそうです。私へのインタビューの内容は、昨年出した「ビジネスパーソンのための断捨離思考のすすめ」をベースに考えているとのことでした。パーソナリティのＮさんは、「本当はモンゴル話を中心に聞きたいんですけど」とおっしゃっていましたが、ビジネス編なので、そこは１回分だけでした。そして、その収録が昨日７月３日の日曜日にありました。収録は、４回分を全部同じ日に収録するというものでした。ちなみに、１回１５分ですので、合計すると６０分にもなります。私の話が面白かったかどうかはどもかく、収録はＮＧなしで無事終了しました。ここで、ブログを読んで下さる皆さんにも「Ｏ月Ｘ日放送ですので、よろしければ聞いてください」と言いたいのですが、どうもそんな簡単じゃないようなのです。というか、話を聞くと「せっかく収録したものの、一体何人の方が聞くことになるのだろう？」と疑問に思いました。まずは、ラジオです。昔の記憶では、短波放送は短波ラジオがないと聞けなかったように思っていましたので、その旨聞くと「はい、短波ラジオがないと聞けません」と言われました。普通の家庭用のステレオでは、まず短波はついてないとのことです。このブログをご覧の方も、ほとんどがお持ちではないでしょうね。「今は、ラジオで聞くのは半分くらいで、あと半分はインターネットで聞くんですよ」と教えてもらいました。パソコンでも携帯でも聞けるそうですが、私はもちろん試したことはありません。でも、それで聞いて頂けるならいいと思いました。が、どうもそれだけではないようなのです。というか、「有料」なんだそうです！要するに、好きな曲をダウンロードするように、お金を払ってダウンロードするのだそうです。「有料ラジオ？私は知りませんでしたが、最近は有料ラジオが多いのですか？」と聞くと「いいえ、多分まだどこもやってないでしょう。当社では今回が初めてです」とのことでした。有料のダウンロード？それってラジオなの？と思いました。別にラジオと名乗らなくても、だれでもできそうです。仕組みはこうなっています。登場人物（私を含む）１人につき、１５分番組を１カ月に４回リリースする。それぞれ１回あたり３１５円かかる。それとは別に、１人当たり２回分（３０分相当）を１０分程度のダイジェスト版（要は宣伝用）にして、月に２回ラジオで放送する、というのです。もちろん、ラジオで放送するのは無料です。無料のラジオでちょこっとだけエッセンスを宣伝代わりに放送し、ちゃんと聞きたい人は１回３１５円、４回で１２６０円を頂くというのです。うーむ、今の世の中、テレビでもラジオでも無料の番組が溢れているのに、こんな高いお金を払ってまでインタビュー番組を買う人なんているんでしょうか？しかも、肝心のダウンロードできる番組ＨＰへのアクセスは、びっくりするほど少ないのです。なんと数千ＰＶというではないですか。通販にしろ、他のサービスにしろ、数万や数十万どころではないＰＶでも、なかなか購買に結び付かないというのに、数千なんて、期待販売数はほぼゼロではないかと思いました。この企画、実は私の収録が一番最後で、既に数ヶ月前から販売している方もおられると聞きました。販売状況を伺ったら、とてもここで書けるような数字ではありませんでした。「どのような方が、お金を出してまでダウンロードするのでしょうか？」と伺うと「多分、その方の関係者じゃないでしょうか？」だそうです。それを聞いて、下北あたりの売れない役者を思いました。役者として一応小劇場には出ているんだけど、チケットが売れないので、結局は自分で売るしかない。親戚、友人、知人なんでもお願い、って感じでしょうか？「だったら、私の場合はほとんど売れないでしょうね。他の方々は、所属会社が大きかったり、知名度があったりするので、「関係者」もそこそこいるでしょうけど、２年ぶりに日本に戻ってきた私などは、関係者はいませんから」と申し上げました。「ですので、ブログなどで宣伝して頂けるとありがたいんですけど・・・」だそうです。私は、ここに訪れる人が義理もないのにダウンロードするはずもないと思っていますけど。発売は、まだ当分先で、９月だそうです。実績ゼロは厳しいので、その時になったら、実家の家族にでも頼もうと思っていますけど（泣）それにしても日経さん、いくらなんでもビジネスモデルとして成立しないと思いますよ。日経新聞のＨＰで宣伝するわけでもなく、テレビ東京で紹介するわけでもないのに、人々が勝手にラジオ日経のＨＰに訪れるとは思えません。しかも、この企画、ダウンロード販売は「有料」ですが、出演者は「無料」なのです。要はボランティアってことですね。確かに、これでバンバン売れたら、仕入れタダの商品ですから儲かるかもしれませんが、その前にもう少しお金をかけてでも、集客を考えないと難しいでしょうね。ですが、私には楽しい経験となりました。ラジオ局の放送スタジオに初めて入りましたし、スタッフもいい方々でしたので、気持ち良くできました。内容は？うーん、それこそ聞いてみないとわかりませんね。２ヶ月後、本当に番組が始まったら、またお知らせさせて頂きます。その時は、どなたか「試しに」買ってみてくださいね！

  2011.07.04

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  友人のライブに行ってきました。

  ８日の日曜日に、中学高校時代の同級生ＡＺからメールが来てました。そこには「 いや、もう明日のライブの話なんですが、「関係者枠」というのがまだ空いてるようなので」というライブの案内が書いてありました。場所は店名しか書いてありませんでしたが、ネットで調べると渋谷のようです。「関係者枠」という言葉、要するに割引券という意味ですが、それに惹かれ月曜の夜に行ってきました。彼はこの歳になっても、７０年代のような長髪姿で時々ライブ活動をやってますが、昼間は会社を経営するビジネスマンです。クリエイティブ関係の仕事なので、あの長髪姿でも大丈夫なのでしょう。ＡＺは中学生の時からギターの名手で有名でしたが、進路的には私たちと同じように普通の高校大学に進学しました。その後の音楽活動をどうしていたのかはわかりませんが、５年ほど前に久しぶりに会った時には、ビジネスと音楽の二足のわらじを履いていました。それからは時々昔の仲間と集まって一緒に飲むようになりました。渋谷のライブハウスなんて、そもそも行ったことはありません。というか、下北沢の小劇場とかも含め、もうそういうところに行かなくなって１０年以上経つのではないかと思います。ですから、こういう機会でもないとなかなか行けないなとも思って行きました。大きな鰐が天井に貼り付いている地下のハウスでした。昔そういうところに行ったことある場所は、若い人が多く「ムンムン」してましたが、ここは大人ばかりで、リラックスできました。もしかして、今の若い人はもうライブハウスなんて行かないんでしょうか？それとも、単に出演者によってお客の年齢層がガラッと変わるってことでしょうか？生ビールをグィッと飲んで待っていると、彼のバンド「シャロキイロマ」が最初の登場となりました。今日は全部で３組の登場だそうです。打楽器の音が、食事をしている私たちの後方から聞こえてきました。客席の間を演奏しながら回っての登場です。そしていよいよ舞台へ。これが彼のバンドです。男性３人のグループですが、この日はゲストにハーモニカ奏者の女性も入っていました。一番右の長髪男性がＡＺです。ほとんどの演奏は、中東やアフリカ、時にはアジアの音楽要素を入れたオリジナルサウンドです。ですので、楽器もアラブなどで仕入れた楽器らしいです。彼はその中で、太鼓というか中近東風の打楽器を担当していました。名前は何度も聞きましたが、忘れてしまいました。まあ、日本ではめったにないものでしょう。ギターやバイオリンなどは、観客の耳には届きやすいですが、打楽器は「縁の下の力持ち」というか、あまり目立った音ではないと思っていました。ですが、このアラブの打楽器はそうではありません。高音や低音の音が打つ場所によって変わるらしく、音楽全体の中心的な役割を担っているように感じました。また、楽器とアラブ風の音階（？）のせいでしょうか、確かにあの辺の音楽を聴いているような気がするから不思議です。向こうの曲のコピーではなく、彼らのオリジナル曲なのに。いつもは仕事をしながら、こうして自分の趣味の延長というか、セミプロ的な活動までやってるなんて、大したもんだなあと思いました。ちなみに、オリジナルＣＤまで発売しているそうです。製作費が賄えるくらい売れるといいですけど、私はプレゼントで貰っちゃいました。彼らの出番が終わって、次に登場した二人は、私にとっては彼ら以上にインパクトのあるとても不思議なミュージシャンでした。ベースの男性一人と、ヴォーカルの女性が一人の二人組です。ビール飲んでビザを食べながら、ＡＺの舞台が終わったこともあり、正直この二人には何の関心もなく見てました。ですが、なんとも不思議な舞台なのです。ヴォーカルの女性は、民謡みたいなのや全く聞いたことのないような曲を、大きな振り付けをしながら、真正面を向いてニコニコして歌っているのです。そして、そのテンションがとても高く、何曲歌ってもハイテンションが続き、大して聞く気のない私にも伝わってくるのです。私は段々、「この人たち、一体なに？」という気持ちになりました。パンフの名前を見ると「桃梨」と書いてあります。「とうり？なんか中華料理屋みたいな名前だな」と思ったら、これは「ももなし」というユニットなんだそうです。意味不明のユニット名ですが、舞台はなんだか面白いです。歌うだけではなく、まるで地方を回っている芝居の一座のようなことまで始めました。全部、このヴォーカルの女性が一人でやっているのです。見ているうちに、この女性はいわゆる歌手という範疇を超えているなと思いました。まさに、芸人というか、本当に彼女の芸を見せている舞台だなと思いました。曲がいいとか、詩がどうこうとかではないのです。オリジナル曲なので、当然ですが知ってる曲はないですし、ジャンル的にもほとんど意味不明でした。実際、どの曲が良かったかと問われても、一つもなかったと答えるしかありません。ですが、このヴォーカルの上村美保子という人の、人を惹きつけるテンションにすっかりはまってしまいました。伴奏も、ベースギターだけです。私はもちろん音楽のことは知りませんから、ベースの役割はちゃんとはわかっていません。が、多くの場合、ベースは旋律を奏でたりすることはなく、まさにベースとして基礎的なリズムなどを担当するんだろうと思っていました。ですが、この人（JIGEN）はベース一本でなんでも表現するのです。リードギターの役割も、時には三味線代わりにも弾かれます。あとで、ＡＺにこの人のベースの能力を聞いてみたら、彼もあそこまで変幻自在にベースを弾く人は見たことはなく、技術的にも相当高いレベルの人だろうと言ってました。こういう人というか、こういう芸は確かにテレビ的には難しいだろうなと思いました。３分間でいい音楽を届けるというわけでもないし、彼女の芸の一部をテレビで見たって、恐らく私は全然感動しないだろうと思いました。ライブでしか感じることのできない感覚って、こういうものなんだということがわかりました。ＡＺに声かけてもらって、ほとんど何も期待しないで行ったライブですが、期待以上の満足感をる事ができました。やはり何事も、やってみて、実際に見てみること、が大事です。ビジネスと同じで、現場に行かないとわからないんだと思いました。

  2011.05.11

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• 嫌われものの春？

  ゴールデンウィーク真っ只中です。街を歩くと、昼間は暖かいを越して暑いくらいです。天気予報を見ても、日によっては初夏とも思える日もあるようです。まさに春真っ盛りで、梅雨前の東京は気持ちのいい日が多いです。しかし最近のモンゴルは・・・以前にもこのブログで書きましたが、モンゴルの春は必ずしも良いイメージではありません。日本人に好きな季節を聞けば、春夏秋冬それぞれの答えが返ってくるでしょうが、「春は嫌い」という人は少ないような気がします。というか、日本人全体としては、「寒い冬が終わりを告げる春」「桜の咲く春」「いよいよ春がやってきました」などというように春はいいイメージだと思います。英語でも「Sprig has come」というフレーズは有名ですから、ポジティブなイメージでしょう。ですが、モンゴルは違います。季節や天気に関するイメージというのが国によって大きく違うというのをモンゴルで再認識しました。ＮＨＫのアナウンサーも含めて私たちが普通に使っている「天気が悪い」という言葉。「明日は、前線が出てきて東日本は天気が崩れるでしょう」とか「明日は天気悪そうだね」などと言えば、当り前のように雨のことを指すと思っています。私が何気に「今日は天気悪いねー」と言ったら、モンゴル人の友人に「どうして悪いのですか？」と聞かれたことがあります。あまりにも当り前なことなので驚いて説明すると、「日本人は雨が降ることは悪いことだと考えているのですか？」と真面目に聞かれてしまいました。この質問にもちょっとびっくり。確かに農業をベースとした生活が長かった日本人にとって、雨を悪いなんて言っちゃいけないのかな、などと真面目に考えてしまいました。私が「モンゴルでは、雨が降ることを天気が悪いとは言わないのですか？」と聞いたら「どうして雨が悪いのですか？私たちはそんな風には言いません。」と言われました。私が「なるほど。もしかしてモンゴルには天気が悪いという言い方がないのですか？」と聞いたら、「もちろんあります。それは風が強い日などがそうです。特に春の風は、多くのモンゴル人は嫌いですね。」と言われました。そもそも雨が少ないモンゴルでは、暴風雨は別にして、普通に降る雨を「悪い天気」とは言いません。雨は歓迎すべき天候で、むしろ強い風を嫌がるようです。そしてその強い風、嫌いな風を代表する季節が「春」なのです。ですので、モンゴル人に好きな季節を聞いてみると「春」という答えが非常に少ないのです。私はあのマイナス４０度から解放される春が一番人気だと思っていましたが、そうではないようです。実際、モンゴルで春を経験すると、その理由がわかってきます。日本でも春一番という強い風がありますが、向こうの風はもちろん、もっと強烈です。ひどいときには、地上にあるものをなんでも巻き上げてしまうほどです。以前、アパートの窓から枯れ木などとともに、大量のごみ袋が舞い上がっているのを見たことがありますが、かなり強烈でした。しかも、ゴビ砂漠からの風の時は、黄砂かどうかわかりませんが、砂混じりの突風が吹き荒れたこともありました。車は砂で真っ白になるほどです。更に、春が人気がない原因の一つに、気温の気まぐれというか、不安定さがあります。日本も、三寒四温と言われるほど、寒さと温かさが交互にやってきながら、全体としては暖かくなって行きます。が、モンゴルのは、もっと極端です。長い極寒生活から３月頃に変化が訪れ、４月、５月と暖かくはなります。そして、プラス１０度どころか２０度近くにも達し、日本の春とあまり変わらない気温にもなります。が、突然、「最高気温」がマイナスになってしまい、吹雪になったりするのです。今年も、４月下旬くらいまでは順調に暖かくなり、昼間だけなら「暑い」と言えるほどになったようです。ですが、突然４月末から数日間雪が降り、最高気温でも零下になる日が続いたのです。「４月なら、日本だって雪が降ることがある」とは思いますが、モンゴルは夏の始まる６月下旬でも雪が降ることがあるので、観光客にとっては予想しづらいお天気と言えます。ゴールデンウィークにモンゴルへ行かれる方は少ないとは思いますが、今週いっぱいは最高気温は１０度以下（０度～５度くらい）のようなので、東京の真冬並みの服装で行かれることをお薦めします。穏やかな東京の春に感謝しています。

  2011.05.02

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• 地下鉄サリン事件から１６年（２）

  人の運命は、いろんなところに転機があると思いますが、私はどの大災害も「紙一重」というほどではないにしろ、直接災害リスクを肌で感じました。こういう災害には、天災と人災があります。地下鉄サリン事件は、当然ですが、人間が起こした、それも「悪意のある」災害です。これは絶対に許すことはできません。阪神淡路大震災は、大昔の記憶（大正時代の関東大震災？）を別にすれば、ほとんどの日本人が初めて経験する都市型大震災で、もちろん天災です。今回の東北関東大震災はどうでしょうか？私は、もちろん、基本的には天災だと思っていますが、より長期的に見れば「人災」でもあると思います。直接的な「悪意」はもちろんありませんが、多くの人々の心の恐怖を生みだしたのは、原発事故であることは間違いありませんし、それは国家が勝手に断定した「絶対に安全な施設」が原因となっています。この原発問題は、恐らく今後相当長い期間に渡って、いろんな意味で日本を苦しめることになるでしょう。多くの外国人は、日本政府の「ただちに健康の問題はありません」などの発表は全然気にも留めずに、ものすごい勢いで東京脱出を行っています。これは間違いなく、日本経済に影響してくるでしょう。知名度抜群の東京が危ない（と、多くの国の人々は思っている）ということは、観光ももちろんのこと、日本への投資も日本からの食品輸入も、大きな打撃になることでしょう。多くの人が暮らす、この豊かで美しい国は「世界一安全な国」と言われてきましたが、その看板が段々崩れて行くような気がして、残念です。私は、「そりゃあ、確かにいろいろあるけど、でも今だって、東京は世界一安全な大都市だよ！」と言いたいのですが、今回の原発騒ぎで、今はとても口には出せません。少なくとも、外国人は信じていないでしょう。日本政府が発表する「放射能の影響あるほうれんそうを食べたとしても、健康には影響ありません」とか「半径３０ｋｍ以遠は、全く問題ありません」は、日本人以外はだれも信じてないでしょう。香港では「日本産農産物」というだけで、放射能検査を受けていますし、アメリカは「日本政府の判断にかかわりなく、アメリカ国民は半径８０ｋｍ以内は立ち入り禁止」と言い、フランスは「日本からの脱出を勧める」と言ってます。モンゴル人の友人は、大阪にいたにもかかわらず、モンゴルの家族から再三「日本は危ない。早く帰れ！」と矢の催促だったそうです。福島出身の友人は「外国人にとっては、フクシマはもうチェルノブイリと同じくらいのイメージになってしまったみたいです」とガックリしてました。でも、これらが、一般的な外国人の日本を見る目なんだと思います。地震だけなら、イメージ回復は十分可能でしょうが、人災の方はいばらの道が続くと思います。（完）

  2011.03.21

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• 地下鉄サリン事件から１６年（１）

  あれからもう１６年。普段はもう思い出すことも少なくなりましたが、やはりあの日のことは鮮明に覚えています。この１６年間で、日本に起きた災害はたくさんあると思いますが、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、そして今回の東北関東大震災は、直接ではないですが、かなり近いところで経験しました。雲仙普賢岳や三宅島の災害も、もちろん大きなものですが、個人的体験を伴っていないため「その日の行動」までは残念ながら思い出せません。ですが、これら３つの災害については、個人的行動とつながっているので、記憶が明確だということなのです。阪神淡路大震災は、大阪への出張当日でした。朝、家を出る時のテレビのテロップには「関西地方で地震がありました」という程度のものでした。「ああ、たまには関西にも地震があるんだな」程度の認識で家を出ました。羽田空港に着くと、航空会社のカウンターがかなり混み合っていました。報道陣のクルーが、空席を全部買いたいと交渉していたようでした。「伊丹へは参りますが、先ほど関西で大きな地震があり、伊丹空港からの公共交通機関は一切止まっています。それでも、大阪へ行かれますか？」と聞かれました。私は、その時点ではまだその深刻さに気付いておらず、大阪への出張には慣れ切っていたこともあり「はい、なんとでも行けますから大丈夫です」と、その日の午後に予定されていた経営会議に出るつもりでいました。羽田で機内に入ると、前方の大きなスクリーンがNHKニュースを流していました。そして「死者、数十名」と出ていました。いかに地震大国の日本とはいえ、死者が何十人も出るなんて滅多にありません。「こりゃあ、思ったよりも大きいな」と感じました。ですが、テロップはどんどん変化し、遂には１００人を超えたとありました。ここで初めて「もしかして大地震？」と気づいたのでした。そして、たくさんの報道陣と共に伊丹に着きました。恐らく、賢い一般の方々の多くはキャンセルされたのでしょう。ビジネスマン風は、私を含めてなんとなく少数派に見えました。そして、機体が空港に降りると、再び機内の画面がNHKに切り替わりました。「死者は１０００人を超える模様」ここで初めて、本当の恐ろしさを知ったのです。そのわずか２カ月後の東京でした。当時、日比谷線直通の東横線を通勤に使っていた私は、いつものように日比谷線直通の電車に乗りました。そして、その電車は（恐らく）あの事件のあった電車か、その５分か１０分前後のものでした。ですが、私はその日は、役所に所用があり、祐天寺駅で途中下車したのです。所用を済ませて、祐天寺駅に戻ろうとした時に、会社のスタッフから、ほとんど泣きそうな声で「今どこにいらっしゃるんですか？」と電話がかかってきました。私は、「えっ、約束でもあったっけ？ヤバい！」と思ってしまい、「え、なんで私が途中下車したの知ってんの？」などという頓珍漢なことを口にしました。彼女は「とにかく大変なんです。神谷町駅が封鎖されました」などと、泣きながら話していました。鈍感な私は、それでもまだ事態の深刻さを認識していませんでしたが、途中で見た駒沢通りの異常なまでの車の渋滞を思い出しました。「とにかく、これから行きます」とは言ったものの、中目黒も当然日比谷線は封鎖で、渋谷駅も大混乱でした。なんとか神谷町に辿りついた光景を、その後何度もテレビのニュースで見るとは思ってもいませんでした。何台もの救急車や消防車、警察車両が駅付近に止まっていました。オフィスに来て、テレビをつけてようやくとんでもない大事件だとわかったのです。そして「もしかして、あのまま普通に日比谷線に乗っていたら・・・」と思うと、事の深刻さを再認識しました。今回の東北関東大震災は、もちろんわずか９日前のことです。ですが、この日も、鮮明に覚えていることになるでしょう。私は所用で、新潟の実家に帰るべく東京駅の新幹線ホームにいました。その日は「この季節、平日の新潟行きなんてガラガラに決まっている」とたかをくくって、予約もせずに東京駅に行きました。ところが、駅に着くと予想に反して「全席満員」とありました。今からならギリギリ間に合う新幹線は、あることにはありましたが、全席満員ということは多分自由席も相当混雑しているだろうと思い、すぐに乗れる列車を避け、次のにしようと決めました。新幹線ホームへ行き、新潟行きの自由席車両の列に並び「この目の前の長野新幹線が出て行ったら、次だな。この列の長さなら十分に座れそうだ」と、新潟の兄に列車の到着時刻を知らせるメールを書こうとした時に、あの大地震は起きました。当然ですが、ものすごい揺れでした。今までに体験したどの地震よりも大きかったです。ですが、JRの案内放送も、周囲の旅行客も皆冷静で、大声を出したり、騒いだりする人は皆無でした。最初は「だったら、多少混んでてもさっきの新幹線にのっておけば良かった」と思いましたが、夜のニュースを見て、あのまま乗っていたら、埼玉県か群馬県のどこかで、列車の中で眠れない一夜を過ごしていたんだろうなと思いました。（続く）

  2011.03.20

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• バーチャル応援の功罪（２）

  （前のブログからの続きです）顧客満足度調査というのがあります。消費者向けもありますが、企業ユーザー向けというのもあります。その場合は、単なるアンケート調査ではなく、第三者を使って直接出向いて聞き取り調査をする場合もあります。顧客の担当者にお時間を頂いて「Ｘ社の対応で、どの辺にご不満がありますでしょうか？」などと、細かい項目ごとに聞くわけです。これを「単なる調査」と思っては、顧客の気持ちを逆なでしてしまうことがあるのです。総理府辺りの一般調査なら、どうってことない質問でも、個別具体的に聞く調査の場合は、その対応は十分ケアしなければいけません。お客様は、Ｘ社が依頼した調査だと知った上で、協力してくれます。そして真摯に話してくれるのです。「今回のプロジェクトでいえば、あの時の対応が十分ではなかった」とか「こちらの意図した要求が、先方の提案には反映されてなかった」とか。場合によっては、もっと個別具体的にコメントして下さる場合も多いのです。なぜか？それは「期待している」からです。こういう調査を前向きに捉えてくださり、「単なる文句をいう場」としてではなく「今後の改善につながる場」と考えてくださるからです。お客様からすればその調査の時に、Ｘ社の人に面と向かっては言いにくかったことも、言いやすいインタビューのお陰でかなり正直に話したと思っているわけです。それは、改善してほしいというメッセージの他ありません。大事なことは、これらの調査結果を経営としてスクリーニングすることだけでなく、具体的な指摘があった場合は、現場にそれを伝え、具体的なリアクションに結び付けることが重要なのです。少なくとも、お客様の指摘する部分については、こちら側も理解しました、という反応や態度が必要なのです。そこで初めて、お客様の満足度が向上するのです。でないと、「こないだ調査というのが来たから、具体的な問題点を指摘したのに、担当者は全くの知らぬ存ぜぬだ。なんという会社だ！」と、却って怒りを買うことになるわけです。テレビでインタビューする人は、それがわかっているんでしょうか？レポーターがもっともらしく「水や食料の援助が求められています」と、まるで他人事のように話しています。インタビューに答えた人たちは、調査のために答えているのではなく、ここで必要なものを言えば、それが具体的な援助活動につながると思うからこそ答えているのです。結果として、せっかくインタビューで訴えても、実現しないのであれば、期待した分がっかりするだけです。どこのテレビ局も、同じ番組でも「今、現場で必要なものは何ですか？」ばかり聞いているのを見ると、被災者を馬鹿にしてるんじゃないかと思います。せめて「今回、私たちは数に限りがありながらも、食料１０箱、水１００本、おむつ５０袋持ってきましたが、他にどんなものに緊急性がありますか？」くらい聞いてほしいものです。テレビ局のキャスターも、東京の安全なところで難しい顔をしながら「やはり現地では、水や食料、そして暖房関係が必要であることが調査の結果判明しました。」と、自分で考える機能を持っていないことの証明をするかのように、意味のない発言をしています。だったら、客観的な事実だけを伝えるニュースの方が、百倍役に立つと思いました。インターネットやツリッターを全部否定するつもりはありませんが、意味のない励ましは、資源の無駄だと思います。現に、宮城県などでは「励ましメールは止めてください！」と言ってます。そりゃあそうでしょう。大切な情報が行きかう中、そんなメールはジャンクメールと同じでしょうから。そんなこと言わなくたって、メールに書かなくなって、ツィッターに書かなくたって、みんな被災者の安全や回復を祈っているのです。それでもやりたがるのは、やはり「私はこんなに思っているんだよ」と、救済の必要のない安全な仲間たりに発信しているだけなんでしょう。それはやはり自分のために発信しているんだと思います。但し、今後の動きは違います。援助活動が本格化する中では、大変強力なツールになるでしょう。中央政府が当てにならない現状では、エジプト革命のごとく、一般市民が強力にネットワークを築き、今まででは考えられなかったような、大きな援助の波になるような気がしています。ボランティアの方々の行き先の交通整理も必要でしょうし、サポートする側の情報整理も重要になってくれでしょう。それは「実際の励ます行動」をサポートする便利なツールとしての活用ということですから、大いにこの現代の情報ツールを生かしてほしいと思っています。かくいう私も、余計な応援メッセージは書いてはいませんが、具体的な行動で貢献することもしていません。募金程度では、行動とは言えないでしょう。今、活動されている自治体の方々の迷惑になることはせず、節電し、ガソリンを遠慮することくらいしかできていません。ですので、上記のように、批判めいたこと書いてはいますが、自分が何様だと思うほど馬鹿になっているわけでもありません。究極の節電、節食、節燃料は、日本にいないことかな、とも思っています。やっぱ・・・モンゴルかな？（完）

  2011.03.17

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• バーチャル応援の功罪（１）

  またしても、こんなことを書くと非難を受けそうな気がしますが、きっと口には出さなくてもそう思っている人も結構いるのではないかと思っています。ネットの進化で、誰もが手軽に情報発信できるようになり、それは大変良いことだと思っています。かくいう私も、こういうブログを使って、読者のみなさんに書いているのですから、無論例外ではありません。ですが、この「手軽な発信」というのがくせ者な気がします。ＳＮＳやツィッターで、おそらく毎日のように大量の「頑張れ！」メールや情報が流れているのでしょう。海外からも有名人も、この地震に際しては皆たくさんの情報発信をしていると思います。被災地の人に「頑張って、私たちも応援してるよ！」とか「みんなつながってるから、頑張って生き抜いてね！」とか。「海外の私たちも日本の復活を信じてるからね！」とか。これは誰に向かって発信しているのかわかりません。これは言い過ぎであることを承知の上で申し上げれば、おそらくそれは自分のためにやっているんだろうと思います。テレビ見ればわかる通り、数十万人の避難者の方々は、基礎的な生活条件がないわけです。電話、水道、電気、ガス、灯油、ガソリンなどなど。そんな人たちにツィッターが届くと思って書いている人が不思議です。おそらくフォロワーの多くは、何も困っていない人たちでしょう。「はい、私たちも応援してます！」とか。インターネットや携帯電話に不自由していない人というのは、１にパソコンや携帯電話を所有している人。つまり着の身着のままで被災された方ではない人たちです。２に、充電できる環境にある人、つまり電気が通じている人たちです。暖房も期待できるでしょう。本当の被災者の方々からみれば、誠にうらやましい、恵まれた環境にある人でしょう。無論、私も恵まれた環境におります。だからこそ、そんな空虚な励ましメールやツィッターを不特定の人たちに出そうという気がおきません。所詮、安全な人たちの仲良しグループが、お互いの「善意」を確かめ合っている程度ではないかと思うのです。（こんなの書いたら、批判する人多いだろうなー。）もちろん、安全なところにはいるけど、やはり不安という人はいるとは思います。そういう方々への励ましが、本当の目的なのかどうかはわかりません。私たちだって、東北の知人や親せきに、安否確認ができた後は「何かあったら、言ってね。力になるからね」と言いますから。何も全否定するつもりはありませんが、本当の目的がなんなのかよくわからないということです。その分、電気も使うわけだし。またこういう通信手段もそうですけど、テレビでもおかしな番組が増えています。被災地の方々にアンケートとって「今、何でお困りですか？」「何がほしいですか？」と聞いてます。それも数日連続で。なんて想像力のない人たちなんだろうと、呆れました。そんなこと聞かないとわからないのでしょうか？普通に報道番組や新聞を見れば、被災地の方々が何に困っているくらいわかるでしょう。水、食料、衛生関連、医薬品、灯油、ガソリン、弱者のための日用品（おむつ、ミルク、介護機器など）、毛布、厚手の衣料など、そして正しい情報でしょう。当然ことながら、被災者の方々からのお答は、聞くまでもない必需品ばかりです。子供が「プレステの最新ソフト！」とか「若い女性が「ブランドのバッグ！」なんて言うはずもないわけで、そんなことはわかりきったことです。だったら、インタビューに行く報道の人が、そのわかりきった必需品を放送車とともに持って行けばいいと思うのですが、そんな風景は見えません。（続く）

  2011.03.17

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• 新潟から東京へ

  事故後５日を経て、原発の今後の拡散と、救援物質の物流が大きな２つの問題として取り上げられることが多くなってきました。もちろん、まだまだ現地での救助活動は続いていますし、がれきなどの撤去作業はまだまだこれからです。が、４５万人ともいわれる被災者の方々の生活を守ることが、これからの現実的な問題となっています。私も含め、モンゴルの方々も「どうして救援物質が届かないんだ？」という疑問は、大いにあると思います。もちろん、正確なことはわかりませんが、いくつかの要因が重なっているようです。一つには、道路の断絶です。やはり今回の被害が相当ひどいということがあり、避難所へ通じる多くの道が途中で途切れている場合が多いのだそうです。当然、それを改修するための機械や材料もないでしょう。もう一つは、現地での仕分け作業が追い付かないことがあるそうです。全国から救援物質が届いても、それらはそのままで自動的に数千もある避難所に届くわけではありません。結局、それらの中身を見て、どこへどれだけ送るのかは、完全な人海戦術となるわけです。それも基本的には自治体職員がやっているそうですが、そうでなくても被災者の保護のために不眠不休で働いているわけで、とても追いつかないのだそうです。新聞によれば「個人の救援物質は、当面受け付けない」と出ていました。個人の善意が現地に通じないのは残念ではありますが、仕方ない部分もあるでしょう。数多あるの避難所について、どこに何人いるのかを把握している人なんて、ほとんどいないでしょうから。確かに、救援物質を送る善意ある人々も、外国からのものも含め、避難所を特定して送れる人はほとんどいないでしょうから、誰かの手による仕分けが必要なのでしょう。私はむしろ国がヤマト運輸を国家指定業者にして、自治体からの情報収集と全国や世界からの救援物質をマッチさせ、集配機能を委託した方が、いい結果が出ると思います。配送料とは別に、この機能に数億円くらい支払ったって、今後数年は続く復旧活動を考えれば、得策だと思います。横のつながりのない、各自治体にそれを任せていては、阪神の時に失敗したように、結局は善意を生かせずに終わってしまうのではないかと思います。原発の不安で、既に福島県から新潟県に３０００人近い方々が避難されてきました。確かに地理的には新潟県が望ましいでしょう。福島の北は宮城県でとても無理ですし、南も茨城県と、これまた自県の避難所の確保で大変です。他方、西隣の新潟県は、地震の被害もほとんどなく、山を越えているので、放射能の拡散も限定的でしょう。（新潟が汚染されるようでは、その時は東京はもっとひどいでしょう）既に新潟市体育館などに避難されています。が、今後は数千人では済まないでしょう。新潟県内の多くの公共施設を含め、どんどん増え、もしかしたらその先の富山県、石川県にまで避難所が必要になってくるかもしれません。ただ、それは一時的な避難所であって。長期的には相当辛い生活となることでしょう。物理的に故郷から遠くなればなるほど、精神的にもきつくなってくると思います。原発への対応については、兄が「素人考えだけど、なんで最初から（もっと近づくとことができた数日前）消防車で水を外からかけないんだ？」と言ってました。私は、あまりに「素人的発想」なので、まさかと思いましたが、なるほど、何もしないよりましかな、と思っていました。でも、それができるんなら、とっくにやってるだろうと思ってたら・・・なんと今日のニュースでは、「地上から水をかける」と言ってるではないですか。効果あるなら、なんで１２日からやってなかったのか、不思議です。兄の素朴な疑問は、正しかったということです。今回の原発対応を見ていると、結構後手後手で、人災の部分もあるような気がしてなりません。それは、日本の科学技術レベルの問題ではなく、「東電の失敗を取り繕う体質」「省庁の垣根や権限の問題」「官邸をはじめとする、本物の司令塔の不在」がその真因なんじゃないかと思います。更に言えば「日本の原発は絶対に安全」という神話を守りたい人たち、別な言い方をすれば「すがらないといけない人たち」による、無意識の不作為があったような気がします。いくら技術レベルを上げても、それをどう使いこなすか、どう対応するかは、結局は人間だということです。東京へ帰る新幹線の中で、そんなことを考えていました。東京は、計画停電の影響か、今日も道は空いていました。

  2011.03.16

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• 東京以外の日本より

  現在、所用で新潟市にある実家に来ています。東京以外の情報を書きます。　まず、上越新幹線ですが、間引き運転しているとはいえ、基本的には動いています。平日の昼間であれば、上越新幹線が満員ということは考えられませんが、地震の起こった１１日（結局は地震のため載りませんでしたが）は、なぜか新潟行きが満席だったこともあり、今回は「えきねっと」で予約してから東京駅へ行きました。東京駅のみどりの窓口や新幹線切符の自動販売機の前では、普段は見られないような長蛇の列が続いていました。ここ数日、動けなかった人たちが、一斉に動いているのでしょうか？地震発生前ですら満席でしたから、移動が多いシーズンとも言えるのでしょう。計画停電の中、新幹線は定刻通りに出発しました。途中の景色は震災とは何の関係もないのどかな風景が続きました。トンネルを抜けると・・・やはり雪でした。が、スキー場のリフトは止まっていました。新潟市付近は雪は全くなく、いつもの風景でした。兄の家族には、福島と山形にいる子供がいるので、その辺の事情を聞いてみました。福島は、相当揺れたけど、実質的な被害はなかったようです。山形へは、ちょうど兄も行って帰って来たところでした。新潟から山形への道は順調で、空いていたそうです。ただ、県境に近い新潟側のスーパーの食品売り場は品物が少なく、山形側から「箱で」買いに来ている人も多くいるということでした。山形市内も、地震の痕跡は全くなく、平穏そうでしたが、やはりガソリンスタンドが問題のようです。そのせいか、新潟県側までガソリンを入れに来る車も多いとのことでした。今まで、新潟県を東北の一部とはあまり考えたことはなかったのですが、今回の地震で東北との結びつきを考えました。今、東北の被災者の方で、東北を脱出しようという人は、仙台からバスで山形へ行くのが多いそうです。そこで一部の人は、山形空港から飛行機に乗ります。また、一部の人は酒田に出て、奥羽線に乗るのですが、多くの人は、山形からバスで新潟駅まで来て、新幹線に乗るのだそうです。これが東京など関東へ行く人の主要ルートになっているそうです。新潟は「新潟で地震！」と報道されたこともあり、被災地の一つと思われているかもしれませんが、新潟市は全く影響なかったそうです。実家も、食器棚に並んだ食器類は一つも崩れたり、落ちたりすることもなかったそうです。高齢の母も「新潟地震にくらべりゃ、全然平気」と落ち着いたものでした。どう見ても、東京よりは揺れや影響は少ないようです。美味しいお刺身を夕食時に頂きましたが、兄によれば親しい魚屋さんは「段々、良い魚の入荷が細ってきている」とのことでした、もちろん、これは三陸漁場の影響でしょう。実家で新聞の折り込みチラシを見て、変に感心しました。さっき「新潟も東北と交流があるのかな？」と思ったばかりでしたが、地震から４日も経った今日でも、特売品の山のチラシがたくさん入ってました。しかも価格は、かなりの特売価格です。東京のやる気のないチラシを見慣れた目から見れば「超安値！」と言ってもいいほどで、多くの店が競争しています。これが普通の時であれば、気にもしなかったでしょうが、お隣の福島県では大変なことになっていたり、食料事情が厳しかったりしていても、ここ新潟では、言い方は非常に悪いですが「どこ吹く風」のようなチラシばかりでした。１０枚以上あるチラシを全部見ましたが、どこにも「東北の皆さん、お見舞い申し上げます」とか「大震災」とかの文字は、１字もなく、いつものような安売りチラシが入っていました。昨日もブログに書きましたが、東京のみならず、東北の隣（電力は東北電力です）の新潟でも、食料品は安売りするほどたくさんあります。これは新潟の人を責めているのではなく、東北の周囲にこれだけ物質がたくさんあるのだから、海外からの援助物質を期待する以前に、とにかく早く被災地へ運べないかと思ってしまいます。高速道路は緊急車両用のみとありますが、この際、ヤマト運輸や日本郵政、佐川急便の３社に開放してはどうでしょうか？個人的に善意の贈り物をしたい人はたくさんいるでしょう。岩手県XX村OO小学校避難所御中で、毛布やラップラーメンを送るとか。一般に開放しては、確かに混乱するかもしれないし、緊急車両に迷惑もかかるかもしれませんが、２－３社だけなら、問題ないでしょう。そんなこともしないで「鋭意努力をしている」としか言わず、でも実際には、現場には水も食料も毛布も届かない状態が続いているわけです。得意の縦割り行政で「国交省と運輸省と厚労省と農水省」が合意しないとできないのかもしれませんけど。彼らは自分たちが、誰によって雇われているのか、なんのために仕事があるのか、全然理解できな人たちですから、こんな当たり前のことも意味がわからないのかもしれません。同じ東日本、同じ地震発生地の、大都市東京と地方都市新潟市を見ても、東北を助けるための余力はまだまだわが国にはあると思います。そして、多くの国民は「健全に」なんとか東北の方の助けになりたい、何かをしてあげたい、少しでも貢献したい、と思っていると思います。それがスムーズに流れるなるように知恵を絞るのが、政府の役割ではないかと思うのですが・・・残念ですが、「冷静になれば、解決する」としか思っていないリーダーの下では、そういう発想もないのかも知れません。ですが、どうも報道を見ていると、より深刻なのは原発の問題に移っているようにも見えます。原発の問題が、悲観論者のようになるとしたら、この国の形を根本から変える議論まで必要になるのかもしれません。もちろん、日々のことしか考えていない今のリーダーには、思いもよらない発想かもしれませんけど。

  2011.03.15

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• 東京は、今回の大震災後初の平日（ビジネスデー）となりました。

  街へ出てみると、混乱どころかいつもの半分以下の人出に思えました。お店も営業しているのは半分くらいです。これは、物質不足というよりは、やはり「計画停電」の影響でしょう。最大の問題は、鉄道や地下鉄が大幅に減少または運休してしまったことにあります。いつもはたくさんの人出でにぎわう新橋や有楽町辺りも、東海道線の運休により、街行く人々が少なかったです。たまたま新橋駅近くの診療所に行ったのですが、いつもは溢れんばかりの患者さんがいる待合室は「今日は休館日？」と間違えそうなほど、がらんとしてました。看護婦さんに「なんでこんなに空いてるの？」と聞いたら「ほら、電車が止まってるでしょ。今日はほとんど患者さんは来ないみたいです」だそうです。東電が昨晩発表して、いきなり今日から実施ということもあり、相当混乱したようです。東電にはもっとなんとかならないかとも思いましたが、さすがに数日前に大地震があったばかりですから、責めるわけにもいきません。そんなことより、こんな状態があと１カ月以上も続くのかどうか、ということの方が問題です。今日だけの混乱ならいいのですが・・・東電の発表では、４月いっぱいあるということです。今日の混乱は、慣れてないこともあり、仕方ないと言えますが、今後１ヶ月半も本当にこんな状態が続くのでしょうか？先週の大震災が起こった時、海外の有力紙は「悲惨な災害であるが、日本の経済的には最小限の打撃であろう」と出ていました。その根拠に、首都圏、特に東京の被害が最小限のものでしかなかったことが挙げられます。確かに、私も驚きました。東京であんなに揺れたのに、一部を除いては、被害らしい被害は聞かないからです。そして、地震当日の夜ですら、レストランも居酒屋もコンビニも営業していましたから。人の命の重さに地域差はありませんが、国の経済への影響という意味では、政府をはじめ、なんとかまともに機能しているのは、東京が無事だということがあります。海外からの評価は、その辺にもあるでしょうし、今後の東北の復旧にも、日本経済が元気であることが必要なのです。しかし、あの大地震をなんとかしのいだと思われた東京ですが、この「計画停電」の前には、なすすべがないように見えます。今日の対応を見てもわかるように、いつ停電するのかも、わかっているようで、わからない状況です。関東一圏には、京浜や京葉をはじめとして、たくさんの工場があります。これらの工場への電力供給が１日３時間もストップするとなると、大ごとです。それよりも、今日のような鉄道ダイヤなら、通勤もできません。現に、今日は「自宅待機」という人が多かったわけですから。特にこの鉄道問題は、工夫しようにも工夫できないでしょう。東海道本線が止まってしまうなんて、誰も想定してないでしょうから。それもこのままでは１ヶ月半も！丸の内や大手町には、大企業の本社や金融センターがあります。ここは停電の対象外ではありますが、従業員の通勤の問題があります。今日のような状態が、１か月以上も続いたら、間違いなく混乱し、経済全体が落ち込むことでしょう。飲食店も今日のような状態が、１か月も続いたら「干上がって」しまうのではないでしょうか？日本で最も雇用を創出している業界といえる自動車業界も心配です。供給サイドでの心配は、言うまでもなくトヨタです。トヨタは、愛知県集中を改め、まずは九州へ、そして東北へと工場立地を分散してきました。その東北エリアがこのような大惨事に見舞われ、復旧の目途が立たないらしいです。トヨタくらいになると、一企業のことなんて言ってられません。トヨタに頑張ってもらって、税前利益１兆円をあげてもらい、５千億円を国庫に納めてもらわねばなりません。それが再びゼロになっては、税収に大きな穴が開いてしまいます。販売サイドも心配です。元々、昨年９月で補助金が終了して、大幅な前年マイナスが続いていたところへ、この惨事です。３月は、自動車業界で最も書き入れ時です。東北、北関東での販売が滞ると同時に、トヨタ、日産、ホンダなどにも工場停止が続いている状態では、今月の販売台数は「歴史的に悲惨な数字」になることは、間違いないのではと思っています。１年で一番売れる時期での大幅マイナスは、残りの９カ月をもってしても補うことはできないでしょう。そうなると、すそ野の広い自動車業界ですから、ようやく持ち直しかけたかに見える日本経済も、再びリーマショック直後のような状態に戻ってしまう気がします。あるいは、もともと進んでいた海外シフトが、より一層進むことになると思われます。製造業がだめならサービス業と行きたいですが、こっちも大変でしょう。うちの近くのマクドナルドはお休みのままでしたし、ディズニーランドも休園ですし、元々休んでいた後楽園は、本当に再開の目途が立たないでしょう。ガソリンの値上げや、一部での供給不足で、レジャー需要は減り、再び東北や北関東の旅館は瀕死の状態になることでしょう。ファミレスも客足が落ちるでしょう。（余談ですが、野村グループ傘下の足利銀行は、再び苦難の道に陥るかもしれません。）また、今後の農業問題も出てくるでしょう。首都圏では、生鮮野菜などを中心に相当部分を茨城県に頼っていますから。もちろん、現在の最大の課題は、東北地方をいかに救うかにあります。これは、絶対的な命題でしょう。ですが、それを支える首都圏経済が、このままではどんどん足腰が弱ってくるような気がするのです。ここは一つ、関西経済圏に頑張ってもらうしかありません。東北を支え、「東京にとって代わるで！」という気概で、日本経済を底支えしてもらいたいものです。とにかく、鉄道が途切れてしまった東京は、本当によわっちい街になってしまいそうです。

  2011.03.14

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• モンゴル人の日本を思う気持ちは、やはり「特別」です。

  海外からの有効な援助方法がないのは、とても残念です。正確にいえば、緊急援助隊などのプロの方々は続々と日本にやってきています。モンゴルからも７人の方が到着したとニュースで見ました。スイス、ニュージーランド、中国、アメリカなど、たくさんの方々が来られています。この方々の援助は、大きなパワーになってくれることでしょう。ありがたいことです。では、一般市民はどうか？まず注目すべきは、海外の報道の多くが、日本人に対する尊敬の念というか、民度の高さをうたったものだということです。これだけの大災害を被りながらも、暴徒が出たり、ののしりあったりすることもなく、粛々と助け合って困難に立ち向かっている姿が、多くの国の人々の気持ちを揺れ動かしているようです。私は以前から、日本が誇るべきは、もう経済規模とか成長性とかではなく、この民度の高さだと思っていました。それが、こんな形で証明されるとは思ってもいませんでしたが、この姿は誇ってもいいことだと信じています。モンゴルから、日本に対する思いが伝わってきています。ある人は、お寺（チベット仏教を源流とするモンゴル仏教）に行って、震災で亡くなられた方々のご冥福を祈ってくれました。また昨晩は、スフバートル広場（社会主義時代の中央広場）に多くのモンゴル人が集まって、祈りを捧げたそうです。広場に集まって、と書いてますが、そこはモンゴルです。北海道の稚内や旭川の深夜の最低気温がマイナス５－８℃くらいなのに、ウランバートルではこの時期はまだマイナス２０℃近くはあります。そんな中で、多くのモンゴル人が集まってお祈りをしてくれたそうです。モンゴルの平均的所得は、残念ながらまだ日本の１０分の１程度でしかありません。ですが、モンゴル人の中では「少しでもお金を集めて、日本に送ろう！日本の方がお金持ちなのはわかっているが、なんとかモンゴル人の気持ちを伝えたい！」との動きもあるそうです。首都だけではなく、田舎に住んでいるモンゴル人も「私たちが日本人にできることは何？」とウランバートルに住む人に聞いてくる人もいるそうです。なぜ、こんなに暖かい心で日本のことを思ってくれるのか？モンゴル人の友人によれば「私たちは、この２０年間非常に厳しい時間を過ごしてきた。しかし、その間ずっとモンゴルを助け続けてきたのは日本です。日本がモンゴルを助け続けてきたことは、みんなわかっています。」と言ってました。私が「その恩に報いるためですか？」と聞いたら、ちょっとニュアンスは違うと言われました。モンゴルのことわざに「真の友人は、本当に困った時にわかる。本当に困った時に助けるのが、真の友人だ」みたいなのがあるそうです。（ことわざのモンゴル語もわからないし、正確な訳かどうかもわかりませんが、こんな意味だそうです）このことわざを、今の多くのモンゴル人は心に抱いて、行動してくれているのだそうです。モンゴルだるまさんのブログによれば「被災者をモンゴルに呼んで、住まわせてあげてはどうか？」という案まで出たそうです。おそらく、遠い日本の被災者の方々は、馴染みのないモンゴルという国の「普通の人々」「モンゴルの田舎の人々」らが、こんなに心配しているなんて、思いもよらないことでしょう。このブログでも何度か登場（というか、昨年夏にはＵ社長同行記がありました）しているモンゴルのテレビ局の社長のＵさんが心配です。Ｕさんは、学生時代を杜の都で過ごしたので、たくさんの知人、友人が東北一帯におられるとのことです。外国からでは、安否確認もままならないでしょう。日本と直接関係のないモンゴル人でも、上記のような気持ちを持ってくれています。ましてや・・・Ｕさんの悲痛な気持ちが偲ばれます。

  2011.03.14

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• 震災報道のグローバル化

  外国人の友達がおられる方なら、今回の地震で必ずや「大丈夫？」という連絡を受けていることでしょう。日本に住む外国人であれば、相当な確率で「日本は大丈夫か？」「そんな危ないところにいてはいけないから、帰ってこい」などの連絡が母国から何度も何度も来ていることでしょう。外国に住む外国人の友達なら「本当に大丈夫か？」「何か困っていないか？」「日本はとんでもないことになっているぞ。日本を脱出した方がいいのでは？」などのメッセージが来ていることでしょう。ここではあえて外国に住む日本人とは言ってません。もちろん、心配してご連絡を下さる方もいますが「東京は問題なしです」と返事をすれば、皆理解してくれます。ですが、外国人にとっては、東京も東北も大した違いはありません。何度も「大丈夫か？」と聞いてきます。でも、それも仕方のないことです。海外メディアは、おそらく何度も何度も津波に飲み込まれる日本を放送しているので、あんなちっぽけな島だから、全部なくなってしまうくらいの勢いで報道しているのでしょう。現に、モンゴルでは連日ものすごい報道らしく、まるで「日本沈没」かと思うほどのようです。そして、多くの心ある外国の方々がやさしい手を差し伸べてくださろうとします。テレビで水が足りないと言えば「日本にはもう水はないのか？」となるし「お店では２時間待ちの行列ができました」と言えば「日本には食料品が底を尽きたのか？」となるわけです。特に、モンゴル人の人たちは、日本に対して強い思いを持っている人が多いこともあるでしょうが、本当に暖かい言葉が多いです。これらのことを聞いて、１６年前の阪神淡路大震災を思い出しました。これから書くことは、読む人によっては不快に思われるかもしれませんが、思うところを書いてみます。１９９５年の震災の日、私は東京の自宅で起床しましたが、その日は「予定通り」大阪に出張しました。震災は朝でしたから、当然新幹線はストップしてました。が、飛行機は運航していたのです。最初から飛行機を予約していた私は、そのまま羽田に行きました。羽田のカウンターでは「伊丹空港に着いても、交通機関はタクシーも含め、一切ありませんが、それでもいいですか？」と言われました。私は、最悪歩けばいいくらいに思っていたので、そのまま行きました。案の定、空港のタクシー乗り場は長蛇の列でしたし、バスもありませんでした。ですが、私はどうにかこうにか、目的地には着きました。そして、地震の被害状況などを聞いた後、梅田のホテルに行きました。テレビは、現在の東北地方のごとく、地獄絵と化してました。さすがに北新地の飲み屋街は休業しており、大阪の街は閑散としていました。当然です。わずか３０ｋｍくらいしか離れていない神戸では、とんでもないことになっているのですから。ですが、その翌日のことです。私は驚きました。もう、大阪駅付近の飲み屋さんでは、営業しているのです。赤ちょうちんで、一杯やってるのです。コンビニも営業を再開して、ほしいものは何でもありました。もちろん、水もおにぎりもありました。日本中の人たちだけでなく、世界中の人が悲痛な思いで神戸を救いたいと声を上げ始めていました。テレビを見ると、水がない、毛布もない、食べるものもない。だったら、九州からでも東北からでも、何か出来ることはないかと送り始める人も出てきました。それが１週間後には、海外からの援助物質も届き始めたのです。私は、その後、１－２週間置きに大阪に出張しました。そしてその時に思ったことは「水なんていくらでもある」「食べ物はどこのスーパーにも十分にある」「毛布だってなんだって、外国の人に心配してもらうほどではない」と思いました。わずか、３０ｋｍ離れた大阪という大都市には、なんでもあるし、飲み屋もパチンコ屋も普通にやっているのです。神戸の問題はもちろん、全く解決されてはいませんでした。要するに、現地では確かに「水」「食料」「衣類」の問題が深刻でしたが、それは日本という国にないのではなく、現場まで持って行けないだけの話なのです。ですが、それを見た多くの外国の人や、日本地方の人からどんどん荷物は届くのです。残念ながら、物では解決できないのです。ロジスティック（物流）の問題であって、ものは隣の大阪には「売るほど」あったのです。海外からのお見舞い品で、結局そのまま使われずに残ってしまったという報道もありました。私は、残念ながら「そりゃあそうだろうな」と思いました。今回の東北地震、本当にひどいです。テレビの報道では、阪神淡路よりももっと大きいとのことでした。今の情報が世界を駆け巡るスピードは、１６年前の比ではないでしょう。ネットもツィッターもＳＮＳも大活躍です。そして、現地の方々へ「頑張れ！」という励ましの言葉や「探し人」などの便利なサイトも出てきています。世界中の人々が「食料を送ろう」「毛布を送ろう」と暖かく支援してくれています。ですが、残念ながら、思ったほど役にも立っていないのが実情だと思います。ウェブ？そんなの見れる人は、間違いなく「困ってない人」でしょう。携帯？携帯が使えるような人は、助けを必要としてないでしょう。そもそも電波が通じないから困っているのですから。だから、ツイッターで「がんばれー」は言えますが、何かの役に立つとは思えません。それを見ている人も「困ってない人」に決まってますから。そもそも停電なので、パソコンもネットも使えないし、携帯はそろそろ電池切れでしょう。水も食料もなんでも、東京にはたくさんあります。少なくとも、西日本を考えれば、日本という国にものがないわけでもなんでもありません。ただ、届けられないのです。ですが、こうして情報を受信する側は、外国でどんどん情報を知るので「なんとかしてあげたい」という気持ちに駆られるのです。もちろん、それはありがたいことです。でも、それは多くの場合「空回り」するのではないかと懸念します。「水がないから水を送ろう」では、東京や成田に水は届くかもしれませんが、その先にはいかないでしょう。私は決して、海外からの温かい援助を否定しているのではありません。むしろ、そういうことは大変ありがたいことだと思っています。ただ、送る側と受け取る側のギャップが大きすぎるのです。その一つの要因が、この通信手段の発達が目覚ましいのに対して、助ける方法、援助する方法が昔とほとんど変わらないことに原因があるのでしょう。そして、被災地が広がった場合、直接の原因は「その場へ辿りつけない」「そこへ持って行けない」ということなのです。アメリカから大阪に送られてきても、神戸には届かない。モンゴルから東京に届いても、その先には届かない、ということなのです。ここで何が言いたいのか？ってほど、考えているわけではありません。ただ、情報が駆け巡るスピードがこれだけ早くなっているのに、実際にできる行動は、ほとんど昔と変わらないということです。むしろ、そのギャップが大きくなっているような気がします。また、海外での情報は、どうしても限られた報道しか届かないので、相当増幅されるということです。（東京もマヒしているとか「日本は沈没する」みたいな話です）でも、モンゴル人の反応には、本当に感謝しています。

  2011.03.13

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• 震災は続く

  今日の新聞やテレビは、当然のことながら震災報道一色です。「てっぱん」も含め、全ての番組はキャンセルされたようです。モンゴルではＮＨＫは見れますが、民放は見れません。その民放も、終日チェックしたわけではありませんが、どの局も全て地震報道でした。当然と言えば当然でしょう。あれだけ亡くなった方々がおられるのですから。ネットニュースやテレビを見ていると、死者・行方不明者は益々増えているようで、原発が大きな問題になっていおるようです。とはいえ、私がお伝えできるのは、東京の風景のみです。ＮＨＫのすざまじい報道とは、かなり違うのを承知でここに書きます。今日の東京？昨日までの異常なまでの人や車の流れ（流れないほど、異常に多かった）とは全く違って、「異常なまでに」普通の日のように見えました。もちろん、私の近所限定の話ですから、他は違うかもしれません。ただ、報道はほとんど東北や北関東中心で、東京のことは鉄道のことくらいしか伝えられていません。モンゴルでもＮＨＫを見れば、大体の動きはわかると思います。東京についていえば、ほとんどの地下鉄、ＪＲ、私鉄各線は通常通りに運行されています。周囲の人たちの、昨日の過ごし方がわかってきました。私の住まいの近くでお仕事をされているＡさん。彼は、地震の時に品川にいたそうです。その後、電車、タクシー、バスのどれもが駄目とわかり、徒歩３時間かけて都心のオフィスに帰り、６時過ぎから徒歩で中野まで帰ったそうです。ベンチャー企業の社長のＢさん。帰れない仲間たちと都心のオフィスで過ごしました。結局、社員は昨晩から今朝にかけて、みんな帰宅できたそうです。地下鉄は昨夜１０時過ぎから一部動き始めたこともあるでしょう。埼玉にお住まいのＯＬのＣさん。徒歩で６時間以上、タクシー待ちで３時間超と、結局ほぼ１０時間をかけて自宅に戻ったそうです。なので、帰宅は１２日の朝４時半だそうです。この近所でお勤めのＤさんたち。帰れないと悟って、居酒屋で遅くまで飲んで、あとはオフィスで朝まで過ごしたそうです。これらが、東京の勤め人の昨晩の典型的な過ごし方だったのではないでしょうか？で、今日の風景です。昨日とは打って変わって、全く普通の日でした。ですが、良く見ればもちろん違います。フィットネスクラブは、今日も明日も地震のために休業。近所のコンビニはやってはいますが、おにぎりやサンドイッチなどは全然なく、棚がガラガラ。スーパーもやってはいましたが、日配品（豆腐や牛乳など）を中心に品切れ続出。でも、店は開いており、一部の野菜は入荷もありました。食べ物屋さんも基本は営業してました。でも、仕入れの関係で、メニューには十分とは言えない店もあるようです。私のマンションのエレベーターは、昨日は止まったままでしたが、今朝点検に来たそうで、動いてくれました。新聞も、一部では配送できないとのことでしたが、うちには来ました。郵便も同じく、ちゃんと来ました。こう見てくると、モンゴルで「日本は沈没するの？」とでも思われそうな報道が多いらしいですが、北関東や東北は別にして、東京はあっけないものです。少なくとも見た目は「普通」です。今後は、食材の配送の問題は残るでしょうが、それ以外は大きな問題はなさそうです。そういう東京の人にも、報道を見ているモンゴル人は「どうなってるの？大丈夫？」と何度も聞いてきます。私が「大丈夫です」といっても「大丈夫じゃないよ！日本は、大変なんだよ。どするの？」と聞いてきます。私が接する一部の人を通じても感じますが、モンゴル人は相当本気で「日本の地震は、大変だ！」と深刻に思ってくれているようです。是非、そういう心配は、東北地方の方々にしてあげてください。東京は、もう普通に、飲み屋もレストランもやってます。コンビニのおにぎりが、ここ数日ないかもしれないという程度のリスクはありますけど。新潟も地震？との報道もあり、ご心配いただいています。新潟の十日町というところで大きく揺れたらしいですが、新潟市は「全然、大丈夫だよ」（私の兄の談）とのことでした。というわけで、東北や北関東の深刻さは今後も深まっていくでしょうが、東京や新潟市などは、今のところはほぼ平常になりそうです。上越新幹線、長野新幹線は今日から動き始めましたが、東北方面はいつになるかの目途もたたないそうです。今後の注目は、福島原発の動向に向かうことでしょう。私も「日本の原発は安全だ」と何の根拠もなく思っていので、驚いています。

  2011.03.12

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• 日本で大地震！

  今日、午後２時４５分頃、東京で大きな地震がありました。モンゴルでこのブログをご覧になられている方々は、家族や知人のことが大変心配のことと思います。全体の被害がどうなっているのか、私にはもちろんわかりません。今夜のＮＨＫニュースで全容がわかるでしょう。このブログでは、多少なりとも、今の状況を私が見聞きした観点で書きたいと思います。私はその時間、東京駅のホームにいました。突然の揺れは、かなり長い時間に感じられました。ホームというのは、一般の場所よりも揺れを感じやすく作られている（という駅構内の放送がありました）そうですが、それにしてもかなりの揺れを感じました。時間は３０秒以上は続いたような気がします。揺れの大きさは、今までの経験した中で一番大きい地震だと思いました。余震はその後も何度も続き、結局鉄道は新幹線もＪＲも地下鉄も全面ストップとなりました。こういう時に思いますが、日本人の民度の高さを感じます。誰一人騒ぐ人もいないし、大声出す人もいない。人はたくさんいましたが、皆粛々とホームから降りて行きました。外へ出ると、人人人です。東京駅前だから、人が多いと思うかもしれませんが、通常の東京駅丸の内側というのは、人通りは少なく、ちょっと閑散とした雰囲気さえあるほどです。当然、私のように東京駅から溢れた人が多いのだろうと思っていましたが、良く見ると白いヘルメットをかぶったＯＬさんもたくさんいました。そう、ここは丸の内です。高層のオフィスビルがたくさんあるわけで、そのたくさんのビルから、ビルで働いている人たちが避難のため出てきたのです。ものすごい数です。皇居前広場も埋め尽くすほどでした。いつもはマラソンランナーくらいしか見ない、皇居前の内堀通りも、今日は人で溢れてました。仕事を早めに切り上げて、徒歩で帰宅する人々もたくさんいました。この辺が混むのは、桜の季節の千鳥ヶ淵が有名ですが、今日はそれよりも多くの人が周辺を歩いていました。帰宅すると、当然のようにエレベーターは動いてません。仕方なく階段で上がりましたが、超高層マンションの人たちは一体どうしているのだろうと思いました。３０階まで歩くの？ちょっとした買い物や忘れ物したら、３０階をまた下りたり昇ったりするんでしょうか？家に入ると、何か臭いがします。はて、なんだこの臭いは？火じゃあないです。糞尿でもありません。でも、結構強いです。部屋を点検しました。リビングからこの臭いがするので行ってみました。すると・・・私は地震棒で家具類を支えているので、食器棚や本棚が倒れる心配はありませんでした。ですが、食器棚からは、食器類が落ちていました。良く見ると、床に陶器の割れ物があり、カーペットが濡れていました。その正体は、もらいものの陶器に入ったウィスキーでした。それが棚から落ち、割れていたのです。当然、中身は全部床にこぼれてました。一緒に、瓶のボトルに入ったウイスキーも落ちていましたが、割れてはいませんでした。陶器のだけが粉々になっていました。ですが、まあ、この程度で済んだのはラッキーと言えるでしょう。仕事部屋にある本棚は無事でしたが、中の本が１０冊ほど床に落ちていました。ガスもストップしていましたが、自分で操作して再開させることができました。家に帰ってからも、何度も余震を感じました。ほとんどが小さな揺れでしたが、結構大きいのもあって、マンションから外に出た方がいいのかもとも思ったほどです。モンゴルの知人らが心配して、メールやＳＭＳを送ってくれましたが、携帯はほとんどつながらず、返事をしようにも書けないというか、送れないのです。国内の電話もほとんどつながらない状態でしたが、メールは１０回送信すると１回は送れるという感じでした。私の住んでいる周辺は、普段は人通りも多くなく、交通量も都心では少ない方です。ですが、今日は本当に異常でした。まず、人がすごい。夜の９時になっても、朝のラッシュ時のように、あるいはそれ以上に歩いています。自宅目指して歩いている人なのでしょう。そして、車の数がすごい。渋滞は、普通の渋滞ではなく、全く動かない状態です。１時間かけても、５００ｍか１ｋｍ進むのだろうか？というひどさです。それは今も続いてます。近所のスーパーは夕方６時にしまい、コンビニはどこも食品売り場はほとんど空っぽです。あにぎり、弁当はもちろん、パンも飲み物もほとんどありません。なぜか？多くの会社員が、帰るのを諦めて会社で泊まるためです。確かに、電車で１時間かかるところは、歩いたら明日になっても着かないでしょう。近所の居酒屋やレストランも同じような理由で、超満員です。ある店は、店員さん自身も「今日は帰れないから、オールで営業」と言ってました。客もそのつもりで来ている人もいました。他方、パートやバイトに頼り切っているような店は、従業員自身が店に来れないので、閉店の店も多かったです。従業員が午後３時よりも前に店にいた店は、そのままオールナイトで営業するし、店員が午後３時以降に出勤予定の店は、営業不可ということです。なので、地震特需といういい方はよくないですが、今日はどこのお店も満員御礼、コンビニやスーパーは売り切れ御免なのです。モンゴルのテレビでは、あたかも日本が沈没するかのように報道されているらしいですが、東京ではたくさんの人が、この時間も飲み屋にいます。友人のベンチャー企業の社長も「今日は帰れない従業員と一緒に泊まり込みだ」と連絡が来ました。多分、会社の近くの居酒屋じゃないでしょうか？日本の知人への電話で、なかなかつながらずに心配されている方も多いことでしょう。一刻も早く、友人・知人の無事を確認できることを祈っています。小さな余震は、この時間（午後１０時近く）も続いています。東京でさえこうなのですから、東北地方の方々は眠れない夜を過ごされるのでしょう。一日も早く復興することを願っています。

  2011.03.11

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• 風が吹けば・・・、じゃあ、家電が売れれば？

  大阪の知人Ｎさんから宅急便が届きました。モンゴルから戻ってきた私に、新年の挨拶にとのことでした。で、開けてびっくり「高級黒毛和牛肉」でした。しかも、すき焼き用とステーキ用の２箱が送られてきました。こんな立派な和牛を頂いたのは、人生初です。早速お礼の電話をしました。Ｎさんとの付き合いは、もう１５年近くになります。私が会社経営をしていた時、人材会社にお願いして彼を見つけ、私の経営していた会社（大阪）の役員で来てもらいました。私がＰＥ（プライベートエクイティ）をやっていた時には、買収した会社のため多くの経営幹部を採用しました。そして一人の例外もなく、全員年上の方でした。そりゃあそうです、こっちはまだ若造でしたから、いい方を採用しようと思えば全員年上となります。ですので、面接をする度に必ず「形の上では、若造の私が上司ということになりますが、その辺は大丈夫でしょうか？」と確認していました。Ｎさんは、九州の高校を出て大手ハム会社の叩き上げの配送営業マンとして働きました。最終的には子会社の一つを任されるほどになっていましたが、親会社の業績不振などによるリストラにあって転職先を探していました。私は、経営していたその会社の再建を終了し、某一部上場企業に売却しました。その後、Ｎさんはその会社を定年で退職することになりました。その頃久しぶりにＮさんから電話があって「今度新しく会社を立ち上げようと思うので、手伝ってください」というのです。私は、ゼロからスタートするベンチャー企業のお手伝いはいくつもやってきましたが、６０歳を過ぎての会社立ち上げは初めてでした。場所も大阪ということもあり、私ができることなんてたかがしれていますが、こんにちまで応援団（監査役）としてかかわってきました。そしてＮさんにはたくさんのことを教えていただきました。彼の経営はシンプルで、売上を上げてコストを下げるという、一見だれでも考えそうなことを徹底してやりきります。大企業経営ではないので、資本政策もＢ／Ｓも気にしませんが、資金繰りはいつも頭の中にあります。まさに「商売」です。６０歳を過ぎて立ち上げただけに、その情熱は凄まじいものがあります。営業出身ですが、取引先の工場にもたびたび立ち寄り、原価低減について年中考えています。営業も「老体に鞭打って」できたばかりの零細企業ながら、大手顧客相手にひるむことなく堂々と正論でやりあいます。そんな彼も、もう７０歳になろうとし、しかも創業以来なんと２度のがんの手術を乗り越えてきました。「さすがに今回はもうだめかもしれない」と言いつつも、不死鳥のようによみがえって経営を続けてきました。ベンチャーキャピタルから数億円の資金を調達しながら、なかなか黒字化ができない「ベンチャー企業」とは違い、彼は創業した年から黒字を出し続けています。そんな彼は、とにかく義理堅いのです。彼は私が経営していた（彼が雇われた）会社を売却した後も、ずっと盆暮れの贈り物を贈ってくれたのです。私は取引先からのはいつも固辞していましたが、彼からのは喜んでいただきました。しかも、彼は必ず彼がもう２０年近くも前に辞めた会社のハムを贈るのです。おそらく彼は、毎年、昔勤めていた、今はもう誰も知っている同僚は残っていないであろう会社に直接注文して、お世話になった人に贈っているのでしょう。「なぜ、私に？」と昔聞いたことがあります。「私はあなたに拾ってもらったんです。（以前勤めていた企業の）同僚らは、経営権を握った商社が乗り込んで来てリストラで次々と首になり、せいぜい子会社の役員にしがみつく程度でした。でも、私は自分の経験を生かせる企業で、常務として最後までやらせてもらった。しかも退職後には自分の会社を作るところも手伝ってもらった。あなたと出会わなかったら、絶対にありえなかったことです」と。「私の昔の仲間は、みんな年金暮らしで、やることもないおじいちゃんです。今も売り上げの数字追いかけて、一喜一憂しているなんて私しかいません。幸せなことです」とも。そんな彼から、今も私はいろいろ教えてもらっています。今回の牛肉を見て「すごいな、これ！」と電話したのです。送り元は、いつものように彼が昔いたハム会社の大阪にある支店です。多くの人は知りませんが、実はハム会社はハムばかりを売っているのではなく、生肉や冷凍肉なども売っているのです。というか、実は売り上げのかなりの部分が生肉なのです。ですから、彼も１８歳から生肉販売にかかわっているので、その業界についてはかなり詳しいです。私が「どうしたの？なんかすごい肉ですよ。こんなの見たことないよ」と言うと「ああ、これは高島屋に納めている一番いい肉なんですよ。ま、日本に帰ってきたんだから、うまい肉でも食ってください」と彼は言いました。そして面白い話を聞きました。昨年のお歳暮シーズン、高島屋では高級和牛が文字通り「飛ぶように売れた」のだそうです。なんと前年実績の５倍だったそうです！その原因は「エコポイント」なんだそうです。私は日本にいなかったので、エコポイントの仕組みはよくわかりませんが、高島屋の高級牛肉が交換品に指定されたのだそうです。昨年、薄型テレビも飛ぶように売れたとニュースにありました。実際、新潟の私の実家にあるテレビ５台？（多分）は全て薄型テレビになってました。半年前は居間と台所のはブラウン管だったのを覚えているので、少なくともほんの数カ月で大型液晶を２台買ったということです。多分、そんな家庭は全国にたくさんあるのでしょう。あと商品券もあるので、それを使う人も多かったようです。とにかく、テレビやら冷蔵庫を買った人が「年末だし、どうせポイント使うなら」と最高級和牛に殺到したのだそうです。Ｎさんによれば、カニも年末高級商材としてはいいけど、カニは当たりはずれ（中がスカスカ）のリスクがあるので、牛肉の方が人気が出たとのことでした。肉好きな関西だという土地柄もあったのかもしれません。いやー、経済の動き、消費者行動は本当にわからないものです。家電を対象にしたエコポイント制度ができたときに「よっしゃ！これで高級牛肉が５倍も売れるぞ」と先を読んだ人っているのでしょうか？結局、何年たっても私は彼に教わることばかりです。新年早々、高級和牛のすき焼きを２回も（とても１回では食べきれなかった）頂きました。モンゴルから戻って以降、体重は増える一方ですが、やはり「すき焼きは別腹」ということで、自分を甘えさせてます。風が吹けば桶屋が・・・は、まだまだ有効な言葉なんだと実感しました。

  2011.01.12

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  お正月、終わりました。

  １月２日の同級会のせいか、３日の朝はちょっと二日酔い気味でした。そこにちょっと嬉しい提案が。兄が「温泉に行こう」というのです。で、昼前に温泉に向かいました。私の子供の頃は、温泉と言えば旅館にある温泉が一般的で、日帰り専用の温泉はほとんどありませんでしたが、全国的にもそうであるように、新潟にも日帰り温泉場はたくさんあります。今回は、新潟近郊（２０－３０ｋｍくらい？）の弥彦（やひこ）にある日帰り温泉に行きました。いつもの年なら、市内には雪はなくても、この辺までくれば雪が積もっているはずなのですが、今年は全然ありません。テレビでは、日本海側大雪だと報道していますが、この辺りは全くそんな気配はないです。のんびりと湯に浸かり、露天風呂から遠くの田舎の景色を眺めていると、本当にリラックスします。モンゴルでも温泉はあるらしいのですが、なんせ遠い。ウランバートルから４－５００ｋｍと聞けば、簡単には行けません。友人のBさんによれば「日本の温泉みたいなのを期待してはいけません。残念ながら、全然違います」とのこと。確かに、設備や清潔感では、日本には到底かなわないだろうとは思います。日本の温泉は、どんなに古びていても、どこも本当にきれいにしてますから。で、この夜は私の「ご招待」で、某Jホテルへ。ご招待というほどではなく、クーポン券があったというだけです。この２年間の間、某J航空会社には一度も乗る機会がなく、マイレージが溜まったままでした。しかも、そのマイレージも期限切れ寸前ということで、クーポン券に換えてもらったのです。ですが、そのクーポン券、ことの他使い勝手が悪く、使える場所がほとんどないのです。結局のところ、現実的にはJホテルくらいしかありません。しかも、そのクーポン券も間もなく有効期限が切れるというのです。とはいえ、破たんの時に、マイレージがご破算にならなくて良かったですけど。というわけで、３日の夜は家族総出でJホテルのお正月プランで、堪能しました。一番食べたのはもちろん甥っ子でしたが、一番喜んでくれたのは多分お義姉さんでしょう。なんせ、後片付けや洗い物がないのですから。７人で行ったのですが、やはり大家族は外食食事の出費は大きいものだなあと実感しました。一人当たりはそうでもなくても、それを７倍するわけですから。子供手当が必要なのも理解できます。そして、翌、４日に東京に戻りました。なんでも、新潟県には４大ラーメンがあるというのを、東京の有名なラーメン専門家が言ってるそうです。兄によれば、私は既にそのうちの３つは行ってるのだそうです。なので、残る一つを制覇しようと、新幹線の次の駅（新潟駅の次）である燕三条駅方面にある燕市に行きました。杭州飯店という中華料理屋さんです。まずはご覧ください。この通り、麺が太く、スープに油が浮いているのが特徴です。でも、見た目ほど脂っこくなく、結構すっきりして美味しいです。出汁は煮干しも使っているからでしょうか、懐かしい味にも感じます。麺はもちろん手打ちで、かなりの太麺で、東京から食べに来た人は「うどんみたい」と言ったとか。 この通り、かなり太いです。ですが、間違いなくこれはラーメンです。私はかなり好きになりました。実は、このラーメンは、昔は新潟市にもあったり、更には東京にも影響を与えたりしているのです。人づての話しや、私の推測も入れると、東京の「背脂ちゃっちゃ系」のルーツは、この燕のラーメンではないかと思います。東京の背脂ちゃっちゃ系で有名なのは、「ホープ軒」や「環七ラーメン」です。ネットで見ると、どうもホープ軒の創業者は新潟県出身者のようですから、関係あると思います。環七ラーメンも含め、背脂ちゃっちゃ系の店は、直接か間接でホープ軒とつながっている店が多いみたいです。いやー、美味しかった。燕市という、新潟県内でも小さな市のはずれ？にあるこの中華食堂。ラーメンは７５０円、餃子も３個（大きいです）も７５０円。しかも満員！デフレだとか、地方は安いものしか売れないなんてとんでもない。鶏のから揚げでも、小１１００円、大２２００円ですよ！近所に安い店があるけど、ここはすごいです！見た目や内装は街のラーメン屋さんそのものです。高級感はゼロです。勝負は味だけでしょう。この時代でも、こんな田舎でも、価値を提供できれば、消費者はちゃんと払うってことです。お客さんは観光客ではなく、みんな地元って感じでした。満腹になって、燕三条駅から東京に帰りました。いい里帰りでした。家族に感謝です。

  2011.01.04

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  中学校の同級会でした。

  １月２日は中学の同級会でした。他の地方都市もそうなのかどうかわかりませんが、ここ新潟ではお正月２日に同窓会などの催しが多いです。私の場合、中学も高校の同級会もこの日が多いです。中学は３年ぶりでしたし、高校も３－４年に１回やっているような気もしますから、１月２日の２回に１回は同級会をやっている気がします。幹事さんが調整してくれているのでしょうか、中学と高校が重なるということは滅多にないようです。ここでいう同級会は、同じ学年の全クラス合同という形です。高校は全部で１０クラスもあり、人数も４５０人ほどいますから、顔を忘れる以前に、そもそも知らない人、話したことない人は結構います。が、中学はたった３クラスの小規模校でしたので、少なくとも思い出しさえすれば顔と名前は一致します。会場はいつも、中学の同級生の一人が経営するホテルの宴会場です。パーティはなんと午後３時からスタートです。同級会の楽しいのは、皆平等に、ハンサム君もマドンナさんも、同じだけ年取っているので、皆童心に帰って話せるというところでしょう。一次会では、元マドンナの女性が、今は建て替えられてしまった母校跡地やその周辺などを撮影してくれた写真集をスライドにして見せてくれました。人によって、写真を見ての反応はかなり違うようで、私にはほとんど記憶にないような景色が続きました。でも、こういう写真集は楽しいです。ん十年をタイムスリップして、昔を思い出させてくれます。そして、同ホテル内で二次会に突入。二次会では、同級生の中では数少ない（多分、一人？）プロのブルース・ミュージシャンである男性が、ギターとともに歌ってくれました。聞いてびっくりというか、当り前ですが、歌がプロです。彼の音楽が上手だというのは、もちろん昔から知っていましたが、実はこうしてちゃんと聞いたことはありませんでした。で、間近で聞くと、素人の音楽とは全然違うことくらい、私にもわかります。うーん、こんなすごい人が同級生なんだから、たまにはライブ行ってみなくちゃ。早速今月行ってみようかと思案しています。Ｗｅｂを見てみると、確かにその世界では有名人のようです。二次会がかなり進んで、普通の感覚なら「もう、深夜？零時過ぎた？」と感じるような時間なのに、時計を見たらびっくりです。まだ午後８時過ぎでした。それはそうでしょう、３時から飲んでいるのですから。結局、三次会まで皆と過ごし、お店を出たのは午前零時過ぎでした。高校の同級会と何が違うのかな？とちょっと考えてみました。やはり３０名ちょっと少人数で、全員の顔と名前が一致するので、非常にアットホームな雰囲気がありました。もう一つ、今回で私が感じた印象があります。それは、いい意味で余計な話をしないということです。ほとんどの人が、仕事の話も、家族や子供の話もしませんでした。私は１枚も名刺を使うこともありませんでした。「じゃあ、何を話すのか？」と聞かれても、それは昔話や今のお互いのことです。いくらでも話すことはあるのが、昔の仲間と話していいところです。そういう意味では、高校の同級会のほうが「今どんな仕事してる？」などの会話が多かったように思います。小規模学校ということもあり、お互いかなり親近感を感じていることもあるのでしょう。仕事がどうの、家族がどうのを聞くより「今のあなたと話すのが楽しい」という雰囲気でした。これは大切な仲間だなと、改めて思いました。翌、１月３日に、前日同級会で一緒に飲んだ元マドンナの２人から携帯メールをもらいました。新潟駅にある書店（ジュンク堂）で、レジ前のベストポジションに並べてある私の本を見つけたので、写メを送ってくれたのです。更に、それぞれが私の本を買ってくれたというのです。残念ながら、時間の関係で自分で直接店を見ることはできませんでしたが、確かに良いところに並べていただいています。新潟でも小さな書店にはもちろん置いていませんが、こうして大型店では、ちゃんと扱ってもらっているのは嬉しいものです。長い年月を経て、昔の友人らとの絆を確認できるのは嬉しいものですし、これがふるさとを感じる一番大きなことだと思いました。

  2011.01.03

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• １月１日の過ごし方

  １日は、いつものようにちょっと遅めに起きて、家族みんなでお屠蘇を頂き、正月料理やお雑煮を頂きました。例年のように（？）新潟市は雪もなく、好天でしたが、午後からはちょっと曇り空になり、日本海側特有の「鉛色の雲」に覆われていました。当初は、１月２日の午後にいつもお世話になっている写真館で家族写真を撮る予定でしたが、私の同級会が２日の午後にあるということで、無理言って１日に変更してもらいました。前回の家族写真から、３年ぶりです。もちろんカメラはありますが、写真館で撮ってもらうというのは、いい記念になってなかなかいいなと思いました。モンゴルへも、その写真館で３年前に撮ってもらった写真を持って行き、机に飾ってました。誰もがデジカメを持っている時代でも、その写真館は人気のようで、確かにプロが作り出す表情や雰囲気は、「はい、チーズ」の素人写真では出にくい何かがあるような気がしました。そして初詣です。前日の大みそかは、紅白見た後、恒例の二年参りに行こうかという話になりましたが、お酒も飲んだし、寒そうなので、明日にしようということになりました。明けて、新年１月１日です。毎年、３１日の夜行くことが多かったので、家族のみんなも１日の初詣のことは実はよく知りませんでした。で、夕食後行ってみました。夜になっても雪も雨もなく、寒さも大したことないです。ヒートテックに着替えたら、却って暑いほどでした。行った神社は白山（はくさん）神社という新潟市の中心地にある神社です。普段は閑散としているこの神社も、さすがに年末年始となればたくさんの初詣客でごった返して・・・と思っていたのですけど。神社付近の駐車場は、いつも（３１日の夜）は満杯で、なかなか入れないことが多く、結構離れたところに置いたりしてました。ところが、この日は至近距離にある駐車場はガラガラです。ガラガラどころか、１台も止まってないのです。そのガラガラ駐車場に止めて、白山神社に向かいました。時間は、夜の９時は過ぎています。いつもは夜店が並んでいる入り口は、店はあるものの真っ暗です。人もほとんどいません。更に進んで本殿の方へ行っても、灯りのついている店はゼロです。昨年買ったお守りを燃やす場所（浄火）も火が消えています。更に、お札などを売っている神社直営の販売所も閉まっているのです。つまり、神社としては完全に閉店状態なのです。当然、人影はまばらです。「何これ？これじゃあ、普通の日の田舎の神社と同じじゃない？本当に１月１日なの？こんなにやる気のない神社って、あるの？」と驚いて私が言うと、東京出身のお義姉さんも「１日から、神社が閉まってるなんて、東京じゃあちょっと考えられない・・・って、比べるのは明治神宮だけど」と驚いていました。結局、簡単にお参りはしましたが、明日の昼間に出直すことにしました。いつも楽しみにしていたポンポン焼もありません。「なんで１日なのに、神社閉まってるんだ！？」と文句の一つも言いたいモードで帰宅しました。ですが、ネットで調べてみると・・・どうも我々の方が勘違いしているようで、明治神宮も日枝神社も有名どころの神社でも、１月１日は午後５時とか７時とかに閉門なんだそうです。いつも夜の神社しか見ないので、ついつい神社というのは夜もやっているものだと思い込んでいたということです。というわけで、私たち家族の大きな思い違いだったというのが事実です。ですが、３１日の夜はあんなにたくさんの人出があるのに、１年の最初の日の夜の神社が、あんなに閑散としているとは驚きでした。人生、結構長く生きていますが、わからないことってまだまだあるんだなと思った次第です。でも、良い方に考えれば、新年初日から、一つ利口になったとも言えるかもしれません。何事も、行動してみないとわかりません。今年の教訓にしたいと思います。

  2011.01.02

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• 謹賀新年

  新年明けましておめでとうございます。新潟の実家で、蟹や寒ブリなどの日本海の美味を楽しんでいます。NHKの紅白も見ました。若い歌手のほとんどの曲は初めて聞くものばかりで、浦島太郎のようです。話題の「トイレの神様」も初めて聞きました。こういう歌がヒットするのはいいですね。モンゴルも先ほど（日本とは時差１時間）新年を迎えたとのことです。こんな寒い日の夜中にに、しかも住宅地なのに花火を打ち上げている人もいるそうです。確かにモンゴルでは、日本のように「花火は危険物」という認識がないのか、普通の家でも打ち上げるのを見たことがあります。もちろん、近所迷惑などという概念はないでしょう。アマゾンは、１２月３１日が終わりそうなギリギリになって、「在庫あり」に切り替わりました。出版社が何度も抗議して、やっとアマゾンもわかったようです。ですが、「アマゾン様」は自社が悪いとは決して考えないようなシステムになっているようなので、きっとまたすぐに愚行が繰り返されると懸念しています。今回の問題で、出版社、取次、アマゾンのやり取りを見ていて思ったのは、見事にどの人たちも「他責」でしか考える習慣がなく、「自責」については夢にも思っていない人たちなんだということがわかりました。日本にもまだ、SCMもコンピュータも関係ない、こんなに遅れた業界があるということだけは学ぶことができました。今年の抱負？などは、まだ特にはありません。一番いいのは、モンゴルと日本を結ぶ何かができればいいですが、それが仕事になり得るのか、単なる個人的架け橋だけでしかないのかはわかりません。明日は、中学の同級会です。１学年１２０人程度の小さな学校でしたが、明日の出席者は４０人近くになるようです。この時期と卒業からの年数が経っていることを考えれば、上出来の出席率でしょう。今年１年のことを考えるよりは、まずはこの日本のお正月を楽しみたいと思っています。経験上、正月に何かを考えて、それが１年間続いたってことは、ほとんどないですから。ですが、このブログは続けて行こうと思っていますので、今年もよろしくお願いします。

  2011.01.01

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• オヤジイブ。

  メリークリスマス！！皆さんはどのようなクリスマスイブを過ごされたでしょうか？モンゴルは年末のパーティを「新年パーティ」と言ったり、「クリスマスパーティ」と言ったりしますが、日にちには全然拘ってません。「日本ではクリスマスはいつ祝うのですか？」と聞かれたこともあります。最初は良く意味がわかりませんでした。「クリスマス？それは２４日か２５日だろう」と言うと、「そうですか、私たちは３１日にクリスマスパーティをやります」と言われたこともあります。それじゃあ、クリスマスじゃないだろうとは思いましたが、そこはモンゴル。あまり細かいことは気にしません。この時期のクリスマスパーティ、あるいは年末パーティ（モンゴルでは新年会と言います）で、日本と一番違うのは、その派手さです。女性陣はここぞとばかりに、超ど派手なパーティドレスを着てきます。日本で言えば・・・うーん、キャバクラのお姉さんの出勤風景って感じでしょうか？そんな服、他でいつ着るの？って感じのパーティドレスに身を包んでいます。この季節ですから、当然寒いです。でも、ドレスはまるで夏のような露出系です。なので、分厚いコートの下に派手なドレスを着ているのです。日本のバブルの頃はいざ知らず、最近の日本では普通の忘年会や会社のパーティでは見かけないほどの衣装です。ですから、日本人主催のニューイヤーパーティ（日本名：忘年会）に初めて呼ばれたモンゴル人女性は、場合によっては「場違い？」な思いもすることがあるようです。派手なパーティだと思って、とびっきりのドレス着て行ったら、日本人らしい、単なる飲み会？といえるような忘年会だったりするからです。私も学生らが主催するニューイヤーパーティに出ましたが、モンゴル人のみならず、ロシア人留学生も中国人留学生も、かなり派手な衣装で、華やかでした。もちろん、それは女性だけで、男性はどこも似たようなもんで、大した差はないです。モンゴルでは、男女のカップルにとっても、２４日が特別な日という意識はないようです。今の日本はどうか知りませんが、以前の日本は、「２４日は誰とどう過ごすの？」みたいな強迫観念があったように思います。もっとも、私はそんな感覚は持ってませんでしたけど。先月下旬に帰国して、昔の仲間と「私の歓迎会兼忘年会」をやろうと、友人が日程調整してくれました。ですが、さすがに皆さん企業の中堅幹部のお年頃です。なかなか６人全員が一致するという日はありませんでした。このままじゃあ、年内は無理か、と思うほどでした。で、私が恐る恐る「ご家庭持ちの皆さんは難しいでしょうけど、私は一応２４日は大丈夫です」とメールで書くと、他の友人からも「私も２４日なら大丈夫だよ。もう子供とクリスマスってこともないし」と返信がありました。結局、他の皆も「２４日なら空いている」ということになり、この日に飲もうということになりました。題して「オヤジイブ」。当然、お店も素敵なカップルの邪魔をするわけにもいかないので、オヤジ系居酒屋で乾杯となりました。というわけで、今日は学生時代の仲間と楽しく過ごしました。いつものことながら、昔の気のおけない仲間とやるのは楽しいものです。ただ、私がちょっと気になったのは、「今更、家族でクリスマスなんてないし、俺がいなくても大丈夫だよ」と言ってた人の声に流されて、本当は家族でイブを楽しみにしていた人もいたんじゃないかと、ちょっと心配です。なかなか「俺は愛妻と過ごすんだ！」とはメール上では言いにくいでしょうからね。楽しく過ごしての帰路、家まで歩いて帰りましたが、意外と男だけのグループが飲み歩いているのも多いなと思いました。しかも、オヤジ系じゃなく、若い人たちです。これでいいのかな？婚活は、大丈夫なの？なんて余計なことも考えたりしました。何はともあれ、友人らのご家族の犠牲（？）のもとで、楽しいオヤジイブを過ごすことができました。一緒に過ごしてくれた友人とその家族に感謝です。明日はみんな家族で安らかにクリスマスを過ごして欲しいと願っています。

  2010.12.24

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• 私の荷物が日本に届いて、１６日目となりました！

  私の８個口の荷物が日本に届いたのは、１１月の２２日です。つまりもう１６日も経過しています。本当にこれは正常ことなのでしょうか？DHLは到着後しばらくは、頻繁に連絡をくれましたが、最近では全くなしのつぶてです。なので一昨日にDHLに電話してみました。最初の頃は、担当は同じ人がやってくれたので、話が早かったのですが、休暇でいないとか、「代わりに私が承ります」とかいう人が出てくるにつれ、全然事情がわかってない人が電話口に出てきます。なので、また一から説明すると「わかりました。お調べして、折り返しご連絡します」と言って、そのままという、ほとんどモンゴル人の対応みたいなのが続いてました。一昨日の電話でも似たようなもので、最初の人はもう出てきません。そして、電話に出た人は「まだ、通関中です」と素っ気なく言うだけです。「もう２週間もかかっているのですが、それって普通なんですか？」と聞いても「通関のことはわかりかねます」という事務的な答えが返って来るだけです。最初の担当者は「お荷物を拝見しますと、恐らくDVDのチェックかと思われます」と言ってましたが、その後の人は何も言いません。でも、本当に２週間以上もDVDをチェックするなんてあるんでしょうか？あまりに遅いので、税関に電話してみようと思いました。もちろん、個別の問い合わせをしても意味がないことはわかっています。そうではなく、税関は荷物の送付捨や受取人になんの断りも説明もなく一体どのくらいの期間、荷物を拘束して検査できる権限があるのか？を聞きたいと思うのです。税務署は、こういう問い合わせには匿名でも答えてくれるのです。例は違いますが、例えば逮捕しても、拘置期限というのは法律で決められています。通関で、例え怪しいにしろ、３週間でも１年でも何の断りも連絡もなく、拘束できるはずがないのではないかと思ったのです。他方、これだけ拘束が長いと、リスクもあるのかなとも考えてしまいました。何か意図を持って、特別なものを探しているのかとか（もちろん、全く心当たりはありませんが）、違法な物が紛れ込んでいるとか（以前、テレビで手荷物に麻薬を他人が紛れ込ませたせいで、逮捕されたとか見たことあるのですが・・・）、悪いことを考えてしまいます。うーむ。どう考えても、１６日間もDVDだけを見ているとは思えないのです。よし、今日か明日にでも税関に電話してみよう！と思っていた今日の昼前でした。ピンポーンと宅配便らしき人が来ました。応対したら、なんと「DHLです」と言われました。あれだけ何回も「今、どうなってますか？」と聞き、その度に「何か動きがありましたら、ご連絡します」と言っていたのに、突然やって来たのです。結局、この配送問題は本日の午前１１時過ぎに解決してしまいました、ということです。再度思いました。税関は１６日間も、私の荷物の何をチェックしていたんだろうかと。荷物は全部開けられた跡がありましたので、何か探してたんでしょうかね？とにかく、無事着いて良かったです。そういうわけで、今晩は荷物と格闘です。皆さん、ご心配をおかけしました。

  2010.12.08

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• そうは言っても、DHLの方が早いのは確か？

  モンゴルでDHLに預けた私の荷物８個は、未だに我が家へは届いていません。まだ税関でチェックしているのか、それともDHLでの作業の問題なのかわかりません。なんせなかなか連絡がないものですから。ネットで追跡調査ができるので、それを見ると、最近のアップデートはされていませんが、おそらく「通関中」ということのようです。この追跡調査を見ると、輸送に関してはDHLのが優れていることがわかります。人間の対応はいまいちですけど。というのは、先日モンゴルの友人に郵便物を送ったので、それとの比較ができるのです。郵便局に行くと「小包郵便にしますか？EMSにしますか？」と聞かれました。私が「何が違うのですか？」と聞くと「EMSの方が早いです」と言います。モンゴルへは船便はありませんから、普通でもEMSでも同じだとは思いましたが、早い方が良いと思いEMSでお願いしました。そのEMSも追跡できるのです。このEMSとDHLを比較すると、興味深い結果になります。この実験（？）はモンゴルという特殊な国だからこそ、明確に差が出るのかもしれません。特殊というと大げさですが、冬期の間は、日本とモンゴルとの直行便は週に２回、往路も復路も月曜日と金曜日のみとなります。他方、韓国へはモンゴルから毎日飛んでます。まず、DHLから見てみましょう。私はモンゴルで１１月１９日金曜日にDHLに預けました。ですがこの日が日本へ行く便があるので、金曜日の便には間に合いません。となると、MIAT（モンゴル航空）直行便なら月曜日の便となるはずです。ところが、DHLに頼んだ荷物は翌土曜日にウランバートルの施設を出発し、２１日の日曜日午前１１時半には仁川空港に到着してます。そして、その日のうちに仁川の税関チェックを終え、夜の１１時前には東京に到着したというわけです。そして、まだモンゴルにいた私の携帯電話にその日の夜のうちに、到着した旨の連絡が届きました。つまり、DHLは直行便の有無にかかわらず、最短で日本へ届けるためのルートを選んで日本へ持ってきたのです。日本到着までわずか２日間でした。で、今度は日本からモンゴルへ出したEMSです。大きさは普通の封筒ですから、比べ物にならないくらい小さいです。私はこれを１１月２９日の昼ごろに東京の郵便局で出しました。２９日は月曜日です。偶然ですが、モンゴルで出した日と同じく、直行便の運航される日でしたから、その日は間に合いません。DHLであれば、即座にこれを仁川空港経由で送ることでしょう。が、日本郵政のEMSは違いました。日本郵政はその日の夕方に国際交換支店という名の都内の施設に送ったのですが、なんとそこで１２月３日まで何もせずに４日間も待っていたのです。そして１２月３日にその国際交換支店というところを出たとあるだけです。恐らく、３日金曜日のMIATに乗せたのでしょう。が、それがモンゴルに到着したという表示は今のところありません。DHLであれば、夜でも何でも到着すれば表示するのですけど。残念ながら、翌日の４日になってもまだ表示されていません。こう見てくると、日本郵政のEMSとDHLとの差は歴然としています。日本郵政は、「普通の郵便より急ぎ」と言いながら、直行便を待って４日もロスするのに対して、DHLは毎日飛んでいる韓国経由で、２日後には届けます。またDHLは夜遅くても、荷物がどうなっているのかの表示はリアルタイムで行いますが、日本郵政の方は翌日になっても表示されません。ここから言えるのは、今回の私の荷物に対する担当者の対応は非常にまずいとは思いますが、仕組みとしてはやはりDHLの方が優れているようです。但し、私の荷物、どうなっているのかと今電話しましたが、土日は電話受け付けないと留守電が返ってきました。平日は担当者が休暇で連絡付かず、土日は電話そのもがつながらない。物流業界では、この程度のサービスで「一流」と呼ばれるのですから、消費者向けのビジネスを展開している他業界からすればまだまだ競争は緩いのでしょう。モンゴルとの荷物のやり取りをされる方、ご参考にして下さい。

  2010.12.04

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• DHLのモンゴル化？

  先月日本に届いた私の荷物は、１０日以上たってもまだ自宅に届きません。何か問題があるのでしょうか？困ったものです。荷物に問題があるなら、それはそれとして教えてほしいのですが、そういう情報もないのです。一時は、頻繁に電話が来て状況を知らせてくれましたが、ここ数日は何もありません。昨日、電話したところ、私の荷物の担当をして下さっていた方はお休みとのことでした。で、その代わりの方が電話に出て「調べて、ご連絡します」と言われたので、待っていましたが、そのまま連絡なしです。で、今日電話をしてみたら、昨日休んだ方は今日もお休みだそうです。どうもDHLは属人的に処理しているらしく、その人がいないとわからないようです。３６５日稼働する物流業なのに、なんとも不思議な体制です。結局、明日は出社するだろうということで、再び待つことになりました。これがモンゴルでならわかりますが、日本でしかも迅速対応で有名なDHLだと思うと、ちょっと驚きです。なんか日本の国力が衰えているのが、こんなところにも表れているのかなと思ってしまいました。こちらで人と会ったりするのに、スーツを着ることもありますが、秋冬用はほとんど荷物の中です。ですが、念のために手荷物で１着持ってきたので、昨日はそれを着てました。夏用はそもそもモンゴルには持って行ってないので、自宅に残したままですけど。スーツをスーツケースに入れずに手荷物でというのは、ヨーロッパでの経験からです。以前、投資家がユーロッパにいた関係で、結構頻繁にヨーロッパを訪れていました。初めて海外出張をした頃は、行きの飛行機の中からスーツを着ていたものですが、段々慣れてくると、移動中は基本的にカジュアルな服装になりました。ヨーロッパのビジネスマンも多くがカジュアルで、あちらではジーンズに黒い革靴というちょっとアンバランスな姿も、良く見かけました。ですが、良く見ると、ほとんどの人がスーツはスーツケースじゃなく、手で持っていることが多いのに気づきました。私のパートナーらも、いつもスーツを手で持っていました。なぜか？それは実際に友人が痛い目にあったのを見て納得しました。日本から一緒に行ったベルギー人のパートナーも、その時スーツだけは手に持っていました。そして空港のターンテーブルで日本で預けた荷物を待っていましたが、彼の荷物は結局出てきませんでした。私は出てこないことに驚きましたが、もっと驚いたのは彼が驚いて怒り狂うのではないかと思っていたのに、全然そんな素振りを見せなかったことです。もちろん、がっくりはしてましたが。もし私がそんな目にあったら、どうしたらいいか途方に暮れたことでしょう。彼は冷静に「どうも私の荷物は今アフリカに行ってしまったらしい。多分明後日くらにはホテルに届くと思うよ」と言いました。アフリカ？なんで？ちょっと信じられませんでしたが、空港の説明ではそうなんだそうです。でも、明日には会議があります。ですが、彼はちゃんとスーツは手に持っているので、大丈夫だというのです。この冷静さはどこからくるんでしょうか？その後、ヨーロッパの他の友人らに聞いてわかったことです。そもそもヨーロッパでは、空港で荷物が出てこないことは珍しくはないそうです。実際それを経験したことがある人が多いのには驚きました。ですが、ほとんどの場合「紛失」ではなく「誤送」なのです。やはり友人の一人が「昔、それであってひどい目にあったよ。ジーンズで株主総会でプレゼンしなくちゃならなかった」と笑ってました。そういう経験というか、誤送が当たり前のように頻繁に起こるので、大した驚きもなくいられたのでしょう。そして、多くのビジネスマンがスーツだけは預けないということにしたのだそうです。今回のDHLのケースとは違いますが、一着だけ手荷物で持ってこようと思ったのは、今回のようなケースを想定した結果だったのです。但し、その時点で思った「想定」は、日本で遅延が起こることは夢にも思わず、モンゴルの出国時に遅れてしまうかもしれない、という懸念でした。ま、騒いでもしょうがないので、待つしかありません。モンゴルでも日本でも、一番大事なのはBe patient!（忍耐強くなれ！）ですね。

  2010.12.02

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• いよいよ明日発売です。

  モンゴルで書き上げた私の本がいよいよ明日発売となりました。ですので、この場を借りてちょっと宣伝をさせて頂きます。本の題名は、「ビジネスパーソンのための　断捨離思考のすすめ」（同文館出版）です。内容についての説明は、アマゾンを見て下さい。写真付きです。http://www.amazon.co.jp/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%96%AD%E6%8D%A8%E9%9B%A2%E6%80%9D%E8%80%83%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81-DO-BOOKS-%E7%94%B0%E5%B4%8E%E6%AD%A3%E5%B7%B3/dp/4495591517概要については、このアマゾンWebページの下の方に書かれています。（出版社の方が書いて下さいました）帰国日の関係で、発売日には日本にはいないと思っていましたが、発売の遅れにより発売当日に日本にいることができます。明日は、ちょっと本屋さんを覗いてみようと思っています。モンゴルとは直接関係ない話ですが、数か所ほど、モンゴル関連の記載もあります。このブログをご覧の皆さまには、書店にてこの本を手に取って頂きたく、お願いします。ところで、モンゴルからの荷物ですが、日本に届いて１週間を過ぎましたが、未だに私の手元には届いていません。DHLからは何度か連絡頂いたのですが、税関で「全品検査」をしているらしく、結構な時間がかかっています。話を聞く限り、DVDのチェックがメインだそうです。確かに、「おしん」「大地の子」「街道を行く」などを本気で全部見ようとしたら、そりゃあ何時間もかかることでしょう。さすがに税関検査に対しては、私が文句を言える立場ではないので、じっと待つしかありません。それ以外は、ミュージック系とかだし。ちなみに、先日NHKに行った帰りに「おしん」のDVDを買ってしまいました。第二版の「青春編」です。なんと１９，９５０円です。高い！NHKさん、なんとかして下さい。これで終わるならいいけど、まだまだ続くのです。一度に買う勇気がないので、一つだけ買いました。きっとまたおもしろくて、買う羽目になるのだろうとは思っています。今、地震がありました。結構揺れたので、震度３以上は間違いないでしょう。千葉が震源地だそうです。日本人の私は慣れているから平気ですが、モンゴル人だったらきっと驚くでしょうね。

  2010.11.30

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• 荷物は未だ到着せず。

  モンゴルからの引っ越し荷物は、まだ自宅には届いていません。さすがに１週間程度で到着するものと想定していたので、段々生活にも影響しそうです。スーツやコート、下着類もその中には行っていますし、私の名刺なども入ったままです。モンゴルからは、わずか２日後に日本に届くという驚異的なスピードで運んでくれたDHLでしたが、その後はお役所の壁に阻まれたままです。まずは、私が帰国時に税関で申告していなかったということで、「別送品通過願書、別送品輸入貨物確認書」というものをDHLに送ることになりました。それはちゃんと２４日には届いたようです。で、そのまますんなり手続きしてくれると思ったら、２５日にDHLより電話がありました。「内容物の確認をさせて下さい」とのことでした。私はなんか怪しいものでも入れていると勘違いされたのかと思ったのですが、たわいのない質問に思えました。「本とありますが、どのような本でしょうか？」と聞かれ、「本？普通の日本語の本ですよ。日本で買った本がほとんどです。」と答えました。「何の本ですか？」と聞きます。「何の？いや、何冊もありますから、題名までは・・・」というと「大学の授業で使うものですか？」と聞かれ「はい、そういう経営関係の本もありますね」と答えると「わかりました」と言われました。なんか、その程度のことを聞きたかったのか、とちょっと不思議に思いました。「次に、DVDとありますが、どうのような内容ですか？」と聞きます。「いろいろですよ。NHKの司馬遼太郎の街道が行くの全巻とかね。モンゴルで買ったDVDは日本で使えないので、基本的には日本で買ったものばかりです。」というと「わかりました。ドラマなどのDVDですね。」と言います。これまた、その程度の答えでいいなら、何で聞くの？と思いました。「アダルトやわいせつなのはありますか？」くらい聞くならわかりますが、「普通ですね？」の確認なんて、あまり意味ないと思うのですが。あ、もちろん、法に違反するようなものは持ち込んでおりません、念のため。更に「CDとありますが、何のCDですか？」と聞いたので「日本で買った普通のCDやモンゴルのも少しあります」と答えると「普通の音楽のCDですね？」と言いました。これまた大した確認じゃないなと思いました。さあ、次はどんな質問か？と待っていると「ありがとうございました。以上で、確認を終わります」だって。ま、簡単だからいいけど、この程度の内容確認にどんな意味があるのかわかりません。その時は、それで終わりました。そして、この確認後に税関チェックをするので、土曜日には届けられるでしょう、とも言われました。が、その後時間の確認などがないので、今日電話してみると・・・昨日、税関に書類を持ちこんで今日配送する予定でしたが、税関が８箱もある内容物の確認をしたいと言いだしているそうです。ま、中身を見る権利はあるでしょうから、それは構わないですけど、なんかパンツなんかを晒されてチェックされるのも嫌だなあと思う次第です。で、土日は税関お休みなので、その検査は来週だそうです。どうなるんでしょうかね？どんなイチャモンがつけられるのか、ちょっと楽しみです。DHLの人に聞きました。「具体的に何をチェックするのでしょうか？」と聞いたら「食品があれば、検疫が必要になります」と言います。うーん、食品なんて入れてないな。モンゴルの食品で日本にまで持ってきたいと思うのは岩塩くらいですが、それは手荷物で持ってきました。「他には？」と聞くと「DVDの内容検閲もあるかもしれません。アダルトとか。」なるほど、エッチビデオですか。それはご苦労さんですな。「全部、見るんでしょうかね？大変ですよ」というと「チェックの仕方は、抜き取りの人と全部見る人とで、税関の担当者で違うようです。」だって。私と同じように「おしん」を吸い込まれるように見るんでしょうかね？モンゴルへ１０箱送った時は、モンゴルの税関では何も問題なかったですが、日本に自分の使っている身の回りの物を送る程度でも、こうして検査するというのは、なんかお役所仕事って感じです。麻薬とかは、空港で麻薬犬が皆の荷物をかぎ回っていたので、多分、１０箱くらい簡単にチェックできるでしょうから。となると、やはり狙いはアダルト系なんでしょうか？そんなものモンゴルで手に入るとは思えないし、あっても日本のテレビでは映らないんですけどね、あっちで買ったDVDは。早く、届けて欲しいです。下着だけでも早く下さい！

  2010.11.27

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• 日本に帰ってきました。

  最後の数日は、バタバタでしたが、なんとか無事帰ってくることができました。結局、荷物は郵便局経由ではなくDHLで送りました。最初DHLと聞いた時、いくらなんでも高過ぎると思いましたが、モンゴルの場合は郵便局の方がかなり高いので、DHLはそれとほとんど同じ水準です。もちろん、信頼性はDHLの方がずっと上です。原則として郵便局は引き取りサービスはないようで、一部の個人が引き取り代行（？）のようなことをやっているようです。その辺も、聞く人によって答えが違い、なかなか「これ！」と言った明確な答えが出てこないのがモンゴルです。ですが、DHLは価格も引き取りサービスも明確です。結局、１５０ｋｇでキロ当たり１１ドルくらいでした。従って、総額１６００ドル余り。これって、モンゴル人の一般的サラリーマンの給与の半年分くらいになりますから、高いのは確かです。日本から送る時も似たような金額でしたから、モンゴルへの引っ越し往復で、私のローカル給与なんて１年分近くが吹っ飛んでしまうという凄さです。ですが、安心感モンゴルの郵便局とは比較になりません。実際荷物を引き取りに来てから、わずか２日後に日本のDHLから届いたとの知らせが入ったほどです。で、荷物は今どこにあるかというと、まだDHLにあります。聞けば、私は日本へ戻る時に税関に申告しないといけなかったそうです。そうでないと、全部自己品ではない輸入品扱いとなり、税金がかかるというのです。自分の着たシャツやパンツにまで税金をかけるというのは解せません。DHLにその旨言うと「では、税務署向けの申告書を出して下さい」と言われ、パスポートコピーや申告書など、もろもろ送ったところです。今後、いつ自宅に荷物が届くのかは全然わかりません。とはいえ、日本には届いているので、時間の問題でしょう。モンゴルにいる日本人の方へ。荷物の送付はDHLがお勧めです。郵便局は安くはないし、あの中央郵便局へ持って行く憂鬱さを考えれば、こっちの方が断然いいでしょう。但し、自己使用品の場合は、帰国時に税関で申告した方がいいです。（機内で配るあの紙ですね）車は、日本語の先生のDさんのご家族に買って頂きました。最初は、自動車修理工場を経営しているご家族の方経由で、だれか買ってくれる人を探してもらおうと思ったのですが、結局程度が良いのと値段もこなれているので、直接自己使用のために買って頂くことになりました。おかげで、出発近くまで車を使用することができました。何から何までDさんにはお世話になりました。所有権の移転届けを陸運局のようなところでやるのですが、Dさんのお姉さんと北のゲル地区内にある事務所まで行って、手続きをやりました。当然モンゴル式お役所仕事ですからいろいろありましたが、とりあえずはなんでも自分でやってみるもんだと思いました。極寒（といっても、まだマイナス２０度程度ですけど）から、晩秋の東京へ来ると、汗一杯になりす。成田エクスプレスの中では、下着に汗が流れるのを感じるほどでした。東京が暑いのではなく、着ている服装のせいだとは思いますけど。帰る早々、友人らとゴルフしたり、飲んだりと、一応歓迎会のようなものをやって頂いてます。今後のことは、まだ白紙のままです。１カ月くらいはゆっくり考えようと思っています。なんて悠長なこと言ってていいのか？「考える」というと、なんかもっともらしいですが、所詮は「失業状態」ってところでしょう。ここはモンゴル式で、のんびり行こうと思っています。荷物が届いて、それらを全部整理し終わる頃から、本格的な日本での生活が始まるような気がしています。

  2010.11.24

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