蚊帳の外 知らんわな 。。。
若い方の中には蚊帳の外の意味がわからないのでは? なぜなら蚊帳そのものを 見たことがないから。蚊帳とは、蚊が媒介するマラリア・デング熱・黄熱病・及び 各種の脳炎に対する、安価で効果的な防護策として、昭和の後期まで使用された ネットのことです。 蚊帳の外にいれば、蚊にさされることから、無視され不利な扱いを受けたり、物事に 関与出来ない・内情がわからないことを、< 蚊帳の外 >というわけです。 蚊帳は長押( なげし )のくぼみに鉤をかけて吊るしますが、日本間の長押そのもの も最近はなくなってしまいました。蚊帳の中の浴衣姿の女性は、江戸時代から 浮世絵画のモチーフとして、多くの画家が取り上げています。 蚊帳という霞んだ視界の中に浮かぶ女性の姿は、男の妄想をかきたてるよう ですね。 これが、もろ肌など脱いでいるとなると、も~~たまらん・・ 蚊帳と対でそこにあってほしいものが、蚊取り線香。線香に除虫菊の有効成分 ( ピレトリン )や類似のピレスロイド系成分を練りこんだ、燻燃式渦巻型の殺虫剤 です。古くは< 蚊遣火 >と呼ばれました。 蚊取り線香とくれば、忘れてはならないのが陶器の蚊遣器。代表的なものがこの 豚ちゃんで、< 蚊遣豚 >と呼ばれ、夏の風物詩の一つでもありました。 1963年フマキラーが、< ベープ >の名で電気蚊取を発明・発売すると、 蚊帳や蚊取り線香は各家庭から消えていったのでした。そして、マット式であった ベープは、液体方式が開発されて、1990年代以降、これが主流となったのです。 語源となる蚊帳そのものがなくなっても、< 蚊帳の外 >という言葉が今なお、 使われているのも面白い話ですね。 ブログ村ランキング参加しています。 下の画像を応援クリックしてね ↓