子どもは生みたいけど。
だいたい私が学生の頃は、女子はたいていこんなことを言っていたような気がする。「子どもは生まない」世界的な人口爆発で食糧難が危惧されていたし、国内でも大気汚染に水質汚染、公害対策が叫ばれて早数年という時代だったから、先行きへの不安もあって、「そんなところに生むなんて、 生まれて来た子どもに申し訳ない」なーんて、したり顔で言っていたものだ。そもそも大学卒業後に花嫁修業をして結婚という女子だってかなりの割合いたと思うので、今とは随分、仕事観や結婚観、人生観そのものが違っていたような気がする。で、今。「子どもは生みたいけど、 結婚はしたくない……」娘の友人は、みんなそう言ってるんだって。思わず、「じゃあ、みんなフランスに移住すればいいよ」と言ってしまった。婚外子に対する偏見も無いし、子ども自身の本来あるべき権利も守られている。シングルマザーの生きやすい社会。それだけじゃなく、結婚観もかの地ではかなり違う。お互いをよく知り合うために一緒に暮らし、子どもを生んで育て、50歳くらいになってようやく結婚を真剣に考え始める。随分と結婚に対して慎重なんだ。そこのところが日本との大きな違いではあるよね。でも、おかあさんは何となく共感できるんだ。結婚によって縛られなくても、自分自身の貞操くらい守れるはずだよね。相手の介護までちゃんと出来るかどうか、よく見極めてから結婚したほうがいいよ、とまでは言わないし、思ってもいないけど。そんなことを言っていた夜、こんなニュースが飛び込んで来た。そもそも、生まれて来た子ども自身に責任は無いはず。と、これは昨日の日記の続きみたいな感じだけれど。おとなのやってしまったことで、何故生まれて来た子どもが差別されちゃうのか。仮に違憲判定が出されても、ほいほいと婚外子が生まれてくるとも思えない。さて、どういう結論が出されるんだろう。