葬送の儀、滞り無く終了いたしました。
義姉を40近く面倒見てくれた里親は、永年、知的障害などを持つ社会的弱者の為に、飲食店を経営しながら、彼等の働く場を提供し、授産所や福祉施設のことで尽力し、市の里親として養育に粉骨砕身しながら、子供たちの面倒を見てきた人です。お通夜も、葬儀も、澄み渡るような六月の青空のもと、土日に終わるように、来て頂く人の負担にならないように、いかにも里親の気持ちが生きていた、たいへん心の篭ったそ葬送の儀でした。『野辺の送りは、どうして、あれほど切ないのでしょう』。お骨を拾った時に、真っ白で、本当にきれいなお骨でした。聖苑の職員が言っておりましたが、『のど仏が完全な形でこれほどきれいに残る人は、稀です』。残された、里親の連れ合いが、悲しまないように最後まで里親が気を使ってくれたのでしょう。残された義姉を、私が養育して、いつか里親の所へ見送ってから、そのうち、私もそちらの方へ伺う時が来るだろう。それまでは『お迎えに来ないでね』と、お願いしておきました。里親は、天界・人界・地界でも、きっと福祉に尽力して、美味しい物を作り、ゴールド免許で疾走し、渓流釣りを楽しんでいられることでしょう。(終わり)