日本発:新素材ニュース
鉄鋼代替 シリコン合金 この製品名が「メラミックス」であり、高靱性セラミックだ。製造しているのは、イスマンジェイ社というベンチャー企業である。その構成は、大略シリコン50% ニッケル35%アルミニウム15%の組成から成る合金のようだ。鉄の40%の軽さと2倍の強度,窒化ケイ素系を越える強度・高靱性(toughness),非磁性,電力をほとんど使用しない燃焼合成による製造の為、低コスト化が可能である。希少金属・希土類の価格が高騰してきている。マンガン・モリブデン・バナジウムなど特殊鋼の特性を顕現する資源が入手できなくなるか価格が上昇して、気楽に使えない状態になることは見えている。また、地球上の人口は増加し、新興国の需要は増え続けています。各国は高度な商品を開発生産する企業群を支援するべく資源の争奪戦に参画しナショナリズムを発揚しています。資源の乏しい日本としても当然資源確保に企業・国ともに気を使うが、それより代替製品を開発して、メタルから非メタルへのシフトを考えるべきである。鉄鋼「産業の米」と明治時代以来品質の改善・改良に勤め一時は花形輸出産品の時代も有りました。 アニメ創作品の輸出総額に比べ数分の一に相対低下している製鉄業とは言え産業形態が第三次産業へ主体移転する迄にはまだまだ頑張って欲しいものです。資源輸入・加工品輸出の付加価値付与型産業の鉄鋼業に置いての「特殊鋼」は優位性がまだまだ高いものです。ここで特殊鋼の一部領域での対応であるが「超有望な代替材」と思われる素材を取り上げてみたい。「ベータサイアロン」(β- SiAlON),「シリコン合金」,新セラミックス、商品名“メラミックスR” です。 何が画期的か !! 1 金属シリコンをベースにしている。 2 比重4以下、非磁性、耐熱性・耐摩耗性・耐摩耗性に優れている。 3 セラミックスの脆さ「靱性」を克服。 4 自らの発熱で材料を合成する「燃焼合成方法」を採用し低コス ト化が可能。開発者は大同特殊鋼製おなじみの金型材「NAC55」の開発者 渡邊敏幸氏だ。「燃焼合成」技術に着目したきっかけはロシア国立材料工学研究所を訪問し耐熱セラミックの一件を知った時だ。1961年4月アメリカを出し抜いてガガーリンが宇宙飛行し宇宙船ボストーク号で大気圏再突入し、機体表面温度1,500度以上を耐えて生還した。この時の機体保護耐熱タイルをISMANが開発していた。新日鉄で研究したが、会社が製品化しないと知ると独立して製品化したのが、このメラミックスRである。以上は、国際戦略コラムよりhttp://www.asahi-net.or.jp/~VB7Y-TD/230142.htm