浦島太郎
御伽草子の「浦嶋太郎」では、竜宮城は地上にあり、太郎は亀の化身の女房と契りを結びます。竜宮には四季の庭があり、東西南北をぐるっと見渡せば1年が経ちます。玉手箱には、太郎の700年の年齢が畳みこまれていたのでした。箱を開けた浦嶋太郎は、鶴になり、亀とともに、丹後の国の明神様になる、というストーリーです。その書き出しにはこうあります。昔、丹後の国に、浦嶋といふもの侍(はべり)しに、その子に浦嶋太郎と申して、年の齢二十四五の男(おのこ)ありけり。そして太郎は亀を助けた。その翌日、小船に美しい女性がただひとり乗ってやってくる。乗っていた船が沈み、自分はこの舟に乗って流されてきた。自分を本国まで送ってくれと。(後で、この女性は本当は竜宮城の亀だとわかる)そして太郎は、はるか十日余りの船路を送っていく。送っていった先は竜宮城であった。そこで太郎はその女を妻に娶り三年をおくった。いわゆる乙姫様のご馳走に鯛や比目魚の舞踊り~。(三年が程は、鴛鴦の襖の下に比翼の契りをなし。。。とある)ところで、三年になったとき太郎は一時休暇を願い出る。一旦国許へ帰り、父母にこの事を報告してくるというのだ、それで女は良人に一つの箱を持たせて国に帰らせた。故郷に帰ると、故郷は一変している。誰も知るものとていない。太郎はある老人に「浦嶋と言う者について知らないか」と問う。「その浦嶋とやらん、はや七百年以前の事と申し伝え候」と言う。3年ではなく700年もであるから、ふるさとは激変している。たった三年なら「帰ってみればこは如何に/元いた家も村もなく/路に行き会う人々は/顔も知らない者ばかり」とはならない。わたしなどは、四国の故郷から出て三十年以上になるが、新しい道路や、商店など、大きく変ったこともたくさんあるがあっちこっちに昔の痕跡があり、知り合いも大勢いる。で問題は玉手箱である。唱歌では「開けて悔しき玉手箱」である。太郎は、玉手箱の蓋を開けた。するとどうなったか?文部省唱歌だと「中からぱっと白煙り」であるが、御伽草子では「中より紫の雲、三すぢ上りけり」とある。微妙な違いだが、大きい違いだ。(買い物に出掛けます。続きは後ほど。。。)にほんブログ村