ドイツ人化していく子供達
昨日の3位決定戦は、ドイツが3対1で圧勝した。しかし、ボールは、ポルトガルが支配していた割合の方が高かったし、個人技でも、ポルトガルの方が上だったような気がする。ゴールを決めたシュバインシュタイガーのシュートは素晴らしいものだったけど、ポルトガルの敗因は、GKカーンの厚い壁と不公平な審判にあったと思う。カーンは、さすがに上手かった。 いくらポルトガルがシュートを放っても、安心して見ていられた。主審は、日本人だったが、ドイツ寄りの判定ばかりだったように思う。 特に前半戦は、同じようなファウルをしてもポルトガルには厳しく、ドイツにはお咎めなし・・という風に見えた。ポルトガルのファウルをとって、ドイツにフリーキックを与えた後、上川審判は、ポドルスキと握手していた。 これってどういうこと??「よく、ファウルを取ってくれたね。ありがとう・・」「いやいや、僕はドイツの味方ですよ。」って心の中で会話していたんじゃないの?って疑惑を持たせるシーンだった。とってもしらけてしまった。ポルトガルの選手も、「ばかばかしくてやってらんないよ。」って感じだったんじゃないかな?観客の9割以上がドイツファンで、ポルトガルの旗なんて、全然目に付かなかった。きっと、「ま、仕方ないか、」という感じで、ポルトガルもドイツに花を持たせてやったのだろう。オランダ戦の時のような熱さが感じられなかった。とにかく、この3位決定戦は、ドイツ人のための試合で、それ以外の人には、全くおもしろくない試合だった。シュバインシュタイガーがゴールを決めた時、どこかで祝砲がなった。試合のあと、表彰式があり、それが終わった頃には、もう午後11時を過ぎていたが、派手なクラクション音が聞こえてきた。土曜日の夜ということもあり、各地で明け方までドンちゃん騒ぎが続いたようだ。我が家でも、最後まで試合を見ていた子供達は試合結果に大喜び。子供達のあまりの興奮ぶりを見て、夫は、「その国に長く住んでいると、考え方までもその国の人間のようになってしまうのだろうか?」と言った。「でも、子供達は、日本も応援していたよ。」と私が反論したら、「でも、それは、ママのために応援してあげよう・・という意識でしていたんじゃないの?」と言われた。2年前に一時帰国したときに、「いかにも、海外で育ったって感じね。 うまく説明できないけど、日本の子とは、どこかしぐさが違う。」と子供達のことを言われたことがある。容姿は、どこから見ても、日本人なんだけどなー。賢浩の一番の友達は、エリックという子なのだが、「もう、エリックは僕の友達じゃなくなったの。」と言い出した。賢浩の肌は、日焼けしてダークカラーだけど、エリックの肌は白いから、僕達は同じじゃない、つまり、仲間じゃない、と言われたらしい。エリックは、別に悪気があって言ったわけではないと思うのだが、それでもちょっとショックだった。義父母に、ドイツの平均出生率を聞かれた。ドイツも日本とかわらず、少子化に悩んでいるのだが、児童手当が充実しているので、低所得者層ほど、子沢山・・・という傾向にある。香港でも同じだと言う。 中国大陸から来た移民(?)は、いったん香港の居住権を手に入れると、可能な限り、政府補助を申請すると言う。離婚をして、母子家庭になると、政府からたくさん補助がもらえるそうなので、それを悪用して、離婚したようにみせかけるカップルもいるらしい。2年前の津波の時、ある男女がボートに救助された。その男女は、数年前に離婚しており、女性は、政府から母子家庭補助を受けていた。しかし、一緒にリゾート地で保護されたことに疑問を抱いた当局が調べてみると、この男女は香港では、別々に暮らしているが、年に数回、一緒に旅行していることがわかったそうだ。中国返還後、香港では、民主派が頑張って、福祉手当が充実してきているそうだが、悪用する人も後をたたないらしい。でも、もらえるものはもらいたいというのは、中国だけの話ではない。ドイツでは、数年前まで、外国人であろうと誰でも、大学の授業料は無料であったが、最近は、半期最高500ユーロの学費を徴収する州が増えてきた。家族構成や経済状況に応じて、一律に課されるわけではないのだが、前日の雑誌に、「学費導入反対」という学生のデモの記事が載っていた。「勉強を続けるために、私たちに売春婦になれ、と言うの?」というスローガンを掲げている女学生の写真が載っていた。あきれてしまった。