メルカントゥール国立公園とコートダジュール
今年の夏は、南仏で家族集会だった。メルカントゥール国立公園(parc national du Mercantour)とコートダジュール。1週間滞在のうち、コートダジュールで泳いだのは2回だけ。私たちは毎日海で過ごしても良かったのだけど、メルカントゥール国立公園もたくさんみるべきところがあったし、ほかのメンバーは、1日泳げば十分という人たちだったので、せっかく南仏まで来たのに、山の中で過ごすことのほうが多かった。私たちが泊まった「Guillaumes」から2202号線をVar川に沿って南下する道は、絶景。渓谷になっていて、奇岩が見られる。202号線をニース方面に左折してしばらく行くと、「Entrevaux」という街がある。丘の上に要塞があり城壁で囲まれた街。中世の街のミニチュアがそのまま実物大になったような街だっった。この近くでは、カヌーにのれるところもあった。海岸は、私たちは、ニースを避けて、カンヌとの間にあるAntibes付近で泳いだ。海岸沿いに簡単に駐車できて、車からそのまま海に直行できるので、便利。ビーチは砂浜ではなく、小石。波が強いので、全部石はまん丸になっている。きれいな貝殻を集めたりするには不向き。本当に波が強くて、波打ち際に座っているだけでもさらわれそうになる。ビーチパラソルやデッキチェアーの貸し出しや売店等があるわけではないので、近くのスーパーで私たちはパラソルを買った。子供たちは、今回の旅行で、ビーチで泳いだことが一番のハイライトだったといっていた。海に行ったのは2日間だけだが、私たちは、湖にも行った。湖の名前がわからないのだが、エメラルド色のきれいで大きい湖だった。その日は曇りで寒かったのだが、子供たちは喜んで泳いでいた。地中海アルプスの山道をドライブした日もあった。GuillaumesからBarcelonnetteへの道は、すごく素敵だった。私たちは、ドイツから来るとき、グルノーブルまで高速を使い、そこから間違って、Brianconに行く道路に入ってしまったので、行けども行けども山道で、大変な思いをした。Barcelonnetteを経由したのだけど、真っ暗で、まわりがどんな景色かは全くわからなかった。キツネやウサギや鹿など野生動物にたくさん遭遇したので、ものすごい山の中を走っているのだろうなーとは想像はついていたが、昼間走ってみると、想像以上に美しい場所だった。2000メートルを越える山道。細い道だが、結構すれ違う車が多く、私が運転するのは無理だと思った。ロバも歩いていた。たぶん、ロバを借りて荷物を持たせ、一緒に山道を歩くとことが出来るのだろう。滞在中は、おいしいものを食べ、海で泳いだり、山をハイキングしたりと、楽しかったのだけど、とにかく、遠かった。行きは20時間、帰りは16時間かかった。もちろん、途中で休憩したりしているので実際の走行時間はもっと短いが、とにかく山道ばっかり。ニースまで南下し、イタリア、スイス経由で帰った方が早いといわれたが、私たちは、最後、ドイツとの国境近くで、新鮮な魚介類やフランスでしか買えない食材をたくさん買って帰りたかったので、フランス経由にこだわった。グルノーブルまででれば、あとは高速を使えるので、2000メートル級の山道は避けて、Dinge、Gap経由でグルノーブルに出ることにした。Gapからグルノーブルへの道は、ナポレオン街道と呼ばれているようで、ナポレオンの銅像も建っていた。途中、Corpsという街のレストランで私たちは昼食をとったが、フランスは何を食べてもはずれがない、と思った。私は、鴨肉のステーキ、義母は、スズキのグリルを頼んだ。スズキは、丸ごと出てきて、目の前で、骨をとったりして、身だけをお皿に盛ってくれた。一口もらったが、すごくおいしかった。こんなにおいしい魚のグリル、ドイツでは滅多にお目にかからない。そのほか、この辺は、養蜂家も多く、自家製の蜂蜜を販売している店があったので、いくつか買い込んだ。700mから1000mの山の蜂蜜、1200mから1800mの山の蜂蜜、などもあった。標高によって花の種類が違うのだろうが、どうちらがおいしいかはよくわかんなかった。「自家販売」の看板を見るたびに立ち寄って、蜂蜜やら果物を買ったりもしていたので、朝8時に別荘を後にしたのに、グルノーブルに着いた時点ですでに3時を過ぎていた。フランスの高速は、それほどの交通量ではなかったが、何箇所も料金所があるので、そこで待たされる。自動販売機とのやりとりなので、コインを投入したり、おつりを受け取ったり、一人ひとりが時間がかかりすぎ。また、コインを入れる位置が低いので、私の場合、車を一旦とめて、ドアを開けて、外に出ないと、窓を開けただけでは、手が届かない。料金所で、20分ぐらいのロス。いつも、私たちが並んだ列がなかなか進まないので、いらいらしてしまった。今度こそ、一番早い列に並ぼう、と思ったのに、そのときは、一台の車が、5分ぐらい機械とにらめっこしていて、挙句の果てに、リバースをしてきたので、その列に並んでいた車全車が他の列に移動することになった。そこでまた30分以上のロス。高速代がただで、道路の路面状況も良いドイツって、本当に素晴らしい、と思った。不満も一杯あったけど、振り返ってみれば、楽しかったことばかりが思い出される。もう一度行きたいかと聞かれたら、遠すぎるから嫌だけど、5時間程度でいける距離なら、また行きたいと思う。ただし、今度は、純粋に、私たち家族5人だけど行きたい。そうえば、日曜日に、義母が帰るとき、恵子に向かって、「See you next year」と言ったのが、本当に気になる。いったい、どういう意図があるのだろうか????