BBQでの会話 追記
昨日のご近所さんとのBBQでいろいろなことが話題になったのだけど、いくつか思い出したので追記オランダの「山」チーズ「近くのスーパーで オランダ産Bergkäse(Berg=山、Käse=チーズ)を見つけたのよ。」とヨハネス君のママが言った。Bergkäseとはチーズの種類でゴーダチーズとかチェダーチーズみたいによく聞く単語だから、「ああそうですか」とぐらいにしか思わなかった。するとヨハネス君のパパが「オランダ産」を強調した。そこでようやくこの話のオチがわかった。オランダに山なんかないのに、どこで作ったんだ?という事なのだ。実際、チーズ売り場で売り子さんに「これは海抜何メートルの山で作ったチーズなんだい?」と冗談交じりに質問しているおじさんがいたそうだ。サイレン会話の中で「Martinshorn」という単語がでた。ヨハネス君のお兄さんは以前ホルンを習っていた。だから知り合いにマーティンという男の子がいて、その子のホルンの話をしているのかと思った。しかしどうも話が飲み込めない。すると「Martinshorn」というのはサイレンのことだと説明してくれた。「Martin」なんてありふれた男の子の名前がなんでついているんでしょうね?と質問したら「私達にもわからないわ。辞書で調べてくる。」とヨハネス君のママが家の中に入っていった。しばらくして「辞書には出てなくて、ウィキペディアで調べちゃたわ。」と前置きして「サイレンを作った会社の(社長の)名前からとったんだって。Martinshornは商標で正式にはFolgetonhornというらしいわよ。カカオ飲料をKabaって言ったり、セロハンテープのことをTesaと言ったり、携帯ティッシュをTempoって言うのと同じようなものね。」と教えてくれた。トランプ日本からドイツに荷物をおくるときにトランプが禁止品のリストの中に入っていた、という話をした。ヨハネス君のママもパパもここではそもそもカジノだって禁止されていないし、トランプを禁制品にする理由がわからないと言っていた。しかし国によってはトランプ(カードゲーム)は賭け事に使われるものと判断され、毎年冬に貧しい国の子供に寄付をする行事があるのだが、「電池が必要なおもちゃ」「戦争を想起させるおもちゃ」とともに国によっては「トランプ」も禁止品目になっているそうだ。狼の子どもたちヨハネス君のママは児童文学のエキスパートと言ってもいいぐらい子供・青少年向けの本に精通している。ヨハネス君も彼のお兄さんも本当によく本を読んでいる。ヨハネス君の一番上のお兄さんは現在ギムナジウムの11年生だがヘルマン・ヘッセを読んでいるとのこと。しかし「なんでこんな鬱な小説を読まないといけないのか」という感想らしい。ヨハネス君のママは教養として読むべき本だとヘッセを読ませているそうだ。ヨハネス君もかなりの読書家。最近のお気に入りは「Sie nannten sie Wolfskinder」ですでに2回も読んだそうだ。ニコちゃんにも勧めてくれて貸してくれた。ニコちゃんは読む気などサラサラなく、家に帰ってから「なんで借りてきたんだ」と文句を言っていた。「狼の子どもたち」と聞いて、私はジャングル・ブックみたいに狼に育てられた孤児の話だと早とちりしてしまった。しかしこの話は実際にあった戦争孤児の話。第二次世界大戦後の東プロイセンで親を失った子どもたちが生き延びるために森を彷徨い、食べ物を探すために集団で移動する様子がまるで狼の群れのようで、そう名付けられた。作者の命名ではなく、戦後東ヨーロッパをさまよった子供達の総称。そういう事実があったことは容易に想像できるけれど、Wolfskinderという呼び名があることすら私は知らなかった。