クリスマス前の憂鬱
我が家にピアノがきてから、1年がたった。一番弾いているのは、恵子かもしれない。恵子は、家にいる時間が少ないけど、いる間はよく弾いている。ニコちゃんも、9月からレッスンに通うようになり、ほぼ毎日弾くようになった。自分から弾く、というよりは、私が無理やり練習させているのだけど、「練習しなくてはいけない」という概念はあるようで、ピアノを練習しないと、友達と遊べない、というルールは守られている。先週は、今年最後のレッスンだった。今まで習ったクリスマス関連の曲6曲を弾いた。そのほか、先週習った新しいことは、1.メトロノームを使い、テンポにあわせて音階練習をする。2.「DINO BEAT 」 この曲は、左手も右手もQuinte(5音)とSexte(6音)の和音で構成されている。指は、1番と5番しか使わないが、G,C,Dとポジションがしょっちゅう変わるのと、左手はいつも4分音符だが、右手は8分音符になったり2分音符になるので、そこがニコちゃんには非常に難しく、苦戦している。3.「O du froehliche」 これも、ドイツでは定番のクリスマス曲。アメリカのクリスマス曲は、ジングルベルに代表されるように明るい曲が多いように思うが、ドイツのクリスマス曲は、教会で歌うように厳かな感じの曲が多いように思う。しかし、ニコちゃんは、鍵盤をたたくように弾くことが多いので、いつも、「もっとそっと弾いて」と注意される。この曲も指遣いが難しく、クリスマスまでに両手で弾けるようになるのは無理かも・・・もうすぐクリスマスだが、ワクワク感は私には全くない。以前はうちの中を飾りつけたり、子どもたちのプレゼントを考えたり、すごくクリスマスを意識していたが、今は、祝日の一つ、ぐらいの位置づけ。年々、いろいろなことをするのが面倒くさく感じるようになった。もうひとつ、気が重いのは、クリスマス明けに、お客さんがうちにとまりに来ること。夫のお姉さんのだんなさんの姪が今年からスイスの大学で勉強しているらしく、その子が大学のクリスマス休暇中、我が家に泊まりにいってもいいか?と義姉のだんなさんから打診があったのは10月。快くOKしたが、その後、やっぱり行かない、と義姉のだんなさんから言われた。しかし、12月にはいって、やっぱり行ってもいいか? とやはり義姉のだんなさんから聞かれ、「どうぞ」と答えた。それで、私たちは、私たちの家族構成と写真をメールで、義姉のだんなさん経由で姪の母親である彼の妹と姪本人に送った。しかし、その後返事がない。いったい、来るのかどうか、来るとしたらいつなのか、いつまで滞在したいのか、まったくわからない。夫も、義姉だんなの妹にも姪にも会ったことがない。だから、こちらの紹介もかねて、家族写真も送ったのに、向こうからは何の連絡もないのは失礼すぎると思った。「いつ来るのですか?」とメールを出したら、ようやく先週、姪の母親から、「娘は学校の勉強で忙しかったので、私ですら電話で話す時間もないぐらいでした。彼女は、今、観光でドイツに滞在中の親戚と一緒に、フランクフルトにいます。29日にそちらに行きます。学校は1月2日から再開です。」という短いメッセージがあった。でも、29日の何時に来るのか、1月2日までうちにいるという意味なのか、全くわからない。そもそも、この姪は、私たちの親戚の範疇にもはいらない。大学に今年はいったというので、18歳ぐらいだと思うが、顔も知らないし、背格好もわからないし、その子の両親のことだって知らない。知っているのは、名前と性別だけ。10月に最初に打診された時点では、楽しみにしていたのだけど、だんだんわずらわしくなってきた。どうやっておもてなししていいのか、気が重い。