「テラス・リム・ナーム」では定番料理を食べるべき!?
オリエンタル・バンコクが誇るタイ料理レストラン「サラ・リム・ナーム」。ディナーは、中の席はタイ舞踊つきのセット・メニューのみとなり、テラス席、つまり「テラス・リム・ナーム」ではアラカルトのみとなる。Mizumizuたちはもっぱらテラス・リム・ナームを利用したが、タイ舞踊つきコースも非常に人気があるらしく、渡し舟でどんどん客がやってきて(90%以上が白人)、タイの伝統的な建築様式で建てられたレストランに吸い込まれていった。本当に、すごくもうかってるぞ、オリエンタル・ホテルのレストラン! リム・ナームはホテルの客室から見ると川向こうにあるのだが、客室のある棟側のレストラン「ザ・ヴェランダ」も、朝も夜もブッフェを供する「リバー・サイド・テラス」も驚くほどの賑わい。先月はそうでもなかったのだが、今月のリバー・サイド・テラスなど、100席はあろうかという広いテラスが毎晩ほぼ満席状態(ここも90%以上白人)でその眺めは壮観ですらあった。宿泊客だけではなく、外から食べに来ているようだった。サラ・リム・ナームは、やたらと貸切でクローズになる。ここを貸しきってパーティをやるのが、どうやらステイタスらしい。リム・ナームのテラス席は、ちょうどMizumizu滞在中にリニューアルされ、広くなった。リバー・サイド・テラスのブッフェほど大人気ではないが、タイ料理を満喫するなら、間違いなくこちらのほうがいい(つーか、白人の皆さんはなんであんなにブッフェが好きなの? そもそも量を食べられない日本人としては、ディナーにブッフェって、どうもピンとこないんだが)。リム・ナームに来たら、これ食べなきゃ! のグリーンカレーとポメロ・サラダ。定番のグリーンカレーは豚肉、鶏肉、牛肉、鴨肉(!)、海老から選ぶ。先月、珍しさも手伝って鴨肉にしてみたら、ちょっと調和してなかったようなので、今回は海老にした。ここのグリーンカレーは絶品中の絶品。ザ・ヴェランダでもグリーンカレーがあり、値段が違った。最初来たときにリム・ナームとザ・ヴェランダのメニューをフロントで見せてもらい、なぜ値段が違うのかわからず、チェックインをしてくれた日本人のスタッフに聞いたところ、「ポーション(つまり量)の違いだと思います」と言われた。でも、これはデタラメ。リム・ナームとザ・ヴェランダはシェフが違い、同じ料理でも味が全然違う。だから値段が違うというだけの話なのだ。もちろん量も違うといえば違うけれど。グリーンカレーに関しては、リム・ナーム、ポメロ・サラダに関してはザ・ヴェランダに軍配をあげている。「うまいね~」と、言いながらバクバク食べる。先月と同じイケメンのウエイター君があれこれ気をきかせてくれる。連れ合いがアルコールを好まないので、飲み物はもっぱらスパークリング・ウォーターなのだが、1ヶ月ぶりに来たというのに、飲み物の好みを憶えていてくれた。だが、「ここの料理って抜群だよね~」と褒めまくったあとに、この↓デザートを頼んで……「……」と、完全に沈黙。おっ、おいしくない。ココナッツシロップのナントカというデザートだったのだが、味がないじゃあないの。しかも、氷にかけるから、ますます薄まって意味不明の味に……こんなときに限って、イケメン君が期待たっぷりに、「おいしかった?」と聞いてくる。トホホ。ウソはつけないので、「これは私は好きじゃない。ほかのは美味しいけど」と正直に答える。「ココナッツシロップ」とつくデザートはこれだけなので、頼まないようにしようネ。テラス席で食べるときは、必ず予約時に「川のそばの席」を指定しよう。↓の写真左端に写っている明るい屋根形の電飾はホテルの渡し舟。その近くを大型のクルーズ船が通っている。チャオプラヤー川の(ちょっとシケた?←行ってみれば、実感できます)夜景を見ながら、食べるタイ料理は情緒たっぷり。別の日に頼んだ、「変わりカレー」もちょっと「?」だった。蕗の入ったレッドカレー(ライム風味)と新鮮野菜と海老入りのホット&サワーソース。単に食べなれない味だったせいかもしれないが、たっぷり入りすぎた野菜のアクがカレーソースの味わいを邪魔しているように思えた。ふつうのレッドカレーのほうがずっと口に合う。リム・ナームではバリエーションモノよりも、定番のグリーンカレーやレッドカレー、トムヤムクンなどを頼んだほうが無難かもしれない。先月は朝のブッフェでデザートがたくさん出て、朝からもう1日の甘味限界を超えてしまい、ディナーでデザートを頼む気になれなかった。今月の朝のブッフェはデザートの種類も少なくて、ディナーにデザートを食べる元気が残された。定番のタイ風スイーツ盛り合わせを頼んでみた。「全部、とっても甘いんです」と、前回デザートをケナされたイケメン君が、やや自信なげにサーブしてくれる。あちこちで見る「パンプキン・カスタード」なるものが気になっていたのだが、この盛り合わせにもちゃんと入っている(写真では奥)。かぼちゃというより栗のような色になっていたが、確かに味はかぼちゃ。一見するとスライスかぼちゃなのだが、内側と外側で2層になっているという凝りよう。皮に近い部分はしっとりとし、中の部分はふんわりとしていて、口当たりがまったく違う。洗練されていて、とても美味しい。他のスイーツも、好きなものもそうでもないものもあったが、全体としては楽しめた。味に関しては「甘い」としかいいようがないのだが、食感はさまざま。モチモチの外郎みたいな食感あり、ほっこりした食感あり。ツルりとした食感あり。この多彩な食感がタイスイーツの魅力かもしれない。だが、全体的にどこか和菓子に通じる口当たり。本当に、全部相当甘い(最後は苦しかった!)が、この一皿は試してみる価値のあるデザート。ネット情報によれば、リム・ナームのデザートがバンコクでは最高との声もあるとか? デザートに限らず、定番カレーもここが最高だと思う。バンコクに行ったら、お試しあれ。料理は1皿2000円ぐらい、デザートは800円ぐらいと、東京のレストランとそんなに変わらないお値段(ただし、バンコクの街中と比べると、下手したら1皿10倍の値段)。