挑戦から得たもの
『海の声』の三線の放つ強烈な響きを、オカリナで表現することが出来るか?という難しい課題に挑戦して、色々表現を試みてみました。あの三線の強烈さは、打楽器のような短調さを兼ね備えています。オカリナで表現するとすれば、その単調さを強調する事が、オカリナの持ち味を生かせられるのではないか、と思います。強烈さそのものは、太刀打ち出来ませんが、魂を揺さぶる大きさなら、太刀打ち出来ると思うのです。オカリナの音色は、音の物理学では、きれいな正弦波を描いているところが、弦楽器や他の管楽器と大きく異なるところです(Ocarina vol.10,p.76~79,2014)。その正弦波を強調すれば、魂を揺さぶる大きさで、三線と太刀打ち出来るのではないか、と思います。そこには三線とはまた違った、オカリナの世界での『海の声』が誕生したのです。