歴史に登場しない人
西村松兵衛という人物がいる。NHK大河ドラマ、篤姫には登場してこないが。。。幕末の同時代を生きた人物である。坂本龍馬を知らない人はいないと思う。その龍馬の妻、お龍さんもけっこう知られている。龍馬が暗殺された後。。。お龍は、龍馬の実家へ行くが。。。折り合いが悪く、飛び出してしまう。その後、紆余曲折を経て。。。再婚する。その再婚相手が。。。”西村松兵衛さん”だ。お龍は、晩年、アルコール依存症で。。。酔っては。。。ご主人の松兵衛さんの前で。。。”私は龍馬の妻だ!”と悪態をついたそうだ。しかし、西村松兵衛さんはお龍を怒ることはなかった。穏やかな笑顔で、お龍の話を受けとめ続けた。お龍は、明治39年、横須賀にて 66歳でこの世を去る。西村松兵衛さんは、お龍のお墓をつくる。お龍の墓を よくみると文字が刻まれてある。その文字には、”阪本龍馬の妻 龍子ここに眠る”と刻まれてある。お龍の墓には。。。ご主人の西村松兵衛さんの”西”の字も”松”の字も、ただの一文字も刻まれてはいない。。。また、西村松兵衛さんは、坂本龍馬の眠る京都、護国神社にも分骨した。わたしは、坂本龍馬の行なった仕事(薩長同盟や船中八策)よりもこの、西村松兵衛さんの、ひろいこころの方に共感を持つ。なかなか出来ることではない。