五竜岳から遠見尾根、岩岳のゆり園
8月14日、午前4時半頃には、五竜山荘の宿泊客はほとんど起きていた。どうやら、朝からいい天気になりそうである。御来光を見ようと廊下に出ると、5時からの朝食を待つ行列ができていた。(これまでの話は、すぐに見られない場合は、トップページ左の「盆休み2007」のカテゴリーをクリックすると見られる。)室内は暑かったが、外はさすがにひんやりとしている。午前5時頃、太陽が顔を出した。 御来光周辺の山々は朝焼けでほんのり赤くなっていく。五竜岳 富士山もかすかに見えていたが、写真にはきれいに写らなかった。朝食をすませ、6時過ぎに山荘を出発した。目指すは五竜岳である。滑りやすい砂地に石がごろごろしている道を過ぎると、岩場が見えてくる。前日通った牛首と同じように鎖がついているが、両手両足で岩にしがみついて越えていく。7時過ぎに五竜岳の山頂に到着した。360度のパノラマである。振り返ると、さっき越えてきた岩場が小さく見える。我ながらよく登ってきたものだと感心する。 雲海もまだ見える。雲海 はるか彼方には槍ヶ岳である。 槍ヶ岳向きを変えると剱岳の雄雄しい姿があった。 剱岳鹿島槍ヶ岳は優美な山である。 鹿島槍ヶ岳7時20分、五竜山荘方向へと引き返す。岩場で多少もたついたが、想像よりは楽に通過できた。苦手な下りでも無事に一度も滑ることなく、8時10分には五竜山荘に到着した。山荘の周辺は、日陰で休憩をとる人やこれから登る人でにぎわっている。五竜岳を見ながら少し休憩をとった。五竜岳8時20分、遠見尾根経由で下山を開始する。道は砂地で多少滑りやすく、周辺にはハクサンフウロがよく咲いている。ハクサンフウロ ミヤマアズマギクは初めて見た。直径2~3cmの素朴な花である。 ミヤマアズマギク道は途中から丸太の階段になり、膝に負担がかかる。一部、鎖のついた岩があった。大勢の人が踏んでつるつるになってしまったのか、くぼみが少なく、鎖を持たなければおりられない状態になっていた。この日も快晴で、気温はぐんぐん上昇している。日陰はほとんどなく、少し遠くに沢が見えているのがなんともうらめしい。9時頃にやっと木陰を見つけて休憩できた。このあたりからは高山植物の姿は消え、草が生い茂る中をひたすら下る。9時半、西遠見に到着した。少し大きな水たまりがあるが、水は茶色いので触らなかった。9時50分、大遠見に到着。「リフトまであと5km、2時間半」という表示があった。ヤマケイのガイドブックのコースタイムよりもかなり速いペースでここまで来た。午前中に下山できそうである。道は小刻みにアップダウンを繰り返す。登ってこられる方々も多くなってきたが、暑さと単調な風景にみなさんバテ気味のようである。途中から木陰に入りほっとしたが、登りになるたびに足があがらなくなる。10時20分、再び休憩をとる。11時10分、見返坂を少し過ぎたところで休憩。地蔵の頭が見えている。ゴンドラリフトまではあと少しである。 五竜アルプス山野草園に着いた。アルプス平駅まで歩いてもいいのだが、横着をしてリフトに乗った。終点から少し登って、11時35分頃にアルプス平駅に到着である。ここからゴンドラリフトでとおみ駅まで行き、バスで八方まで帰るのだが、あいにく、次のバスは12時45分である。とりあえず、ゴンドラリフトでとおみ駅まで行き、エスカルプラザで時間をつぶした。12時45分、花三昧バスに乗り、八方ゴンドラ乗り場まで無事帰ってきた。昼食後、温泉でゆっくりし、白馬いわたけゆりの園に向かった。ここは見学予定はなかったのだが、12日に宿泊先で無料入場券をいただいたのである。ゆり園でも早速リフトに乗った。スキー場のゲレンデ一杯にユリが咲いている。近くで見られるのはいいが、暑さのためか、ところどころ変色した花が目立つ。例年はもっときれいなのだろう。リフトから降りて順路に従って歩いて見学する。もうすっかり曇っており、風が心地いい。ここで栽培されている品種の写真つきのパンフレットと見比べながらゆっくり歩く。 ポリアナ 淡いピンクのユリはたくさん咲いていた。ウィレクアルベルティという品種のようである。 トレザー ゲレンデというだけあって園内は非常に広く、ざっと見てまわっただけで1時間もかかった。花は満開を多少過ぎたところだろうか。なかなか見ごたえがあった。盆休みの日記はこれでおしまい。