久々のベダリアテントウの蛹
11月27日、庭のユキヤナギの葉に白っぽいものがくっついていた。やったー、来てくれたか。ベダリアテントウの蛹である。 ベダリアテントウはテントウムシ科に属し、3月から11月にかけて本州から沖縄で見られる。体長は4~6mmである。在来種ではなく、海外から柑橘類の苗木と一緒に日本に入ったイセリアカイガラムシの被害を防ぐために、天敵としてオーストラリアから持ち込まれた。カイガラムシを食べ尽くしたベダリアテントウはほぼ死滅してしまったといわれているが、実際にはこうして生き延びている。日本の環境に適応し、寒さにも強く、イセリアカイガラムシ以外のカイガラムシも食べられるようになったためだという説もある。我が庭では2009年9月にイセリアカイガラムシを発見し、ベダリアテントウを見つけたのは翌2010年6月だった。彼らの食欲はすさまじく、たくさんあったイセリアカイガラムシの卵のうは2日で半分以下に減り、10日後にはほとんどなくなってしまった。それと同時にベダリアテントウもほとんど見かけなくなり、その後はイセリアカイガラムシは毎年発生するものの、肝心のベダリアテントウが見つからないという状態が続いていた。それでもずっとこの日を待っていた。とうとう来たか。しかし、これでもう安心とはならなかった。12月1日夜から2日にかけての強風で、蛹がくっついていた葉が飛ばされてしまった。我が家の敷地内にとどまっていることを願うばかりである。まさかこんなきれいなオチがつくとは、トホホ…。フリーページのテントウムシの仲間のコーナーに今回の写真を追加した。ちなみに、内容は1.ナナホシテントウ2.ナミテントウ3.コクロヒメテントウ4.ヒメカメノコテントウ5.ダンダラテントウ6.ベダリアテントウ7.キイロテントウ8.ニジュウヤホシテントウのそれぞれについて、生態やエピソードについてまとめたものである。興味のある方はどうぞ。テントウムシの仲間