元気のいいニホンヤモリのチビ
昨夜、玄関の靴箱の脇の壁に何かが張り付いていた。またクロゴキブリかとよく見ると、尻尾の先まで入れても3cmちょっとしかないニホンヤモリだった。台風が近づいているので少し悩んだが、外に出すことにした。また踏んでもうたら困るもんな。その前にとカメラを持ってきて写真を撮ることにした。照明をつけても薄暗いのでなかなかきれいに写らない。何度も失敗し、なんとか1枚。明るいのが嫌なのか、チビはゆっくりと下へ移動し始めた。よしよし、こっちやでぇ。そっと手を伸ばすと、ポンとジャンプして靴箱の上に下りてきた。そのまま私の脚に飛びつき、慌てているうちに今度は踏み台の側面に張り付いた。アカン、絶対踏むやん。踏み台に手を伸ばすと、するすると靴箱の下に入り込んだ。床にうつぶせになって手を伸ばす。触れたと思った瞬間、シッ!慌てて手を引っ込める。シッて何や、シッて。今までに何匹もニホンヤモリを捕まえて外に出しているが、威嚇されたのは初めてである。過去最少クラスのチビのくせに、気の強さとすばしっこさは断トツだろう。もう一度左手を伸ばすと、走り出て服の袖口に入り込んだ。うわっ、何すんねんとツッコむ間もなく、こらアカンと手の上に戻ってきた。すかさず右手でふたをし、玄関ドアを開けて外に出る。シバザクラの上で手を広げると、しばらくじっとしていたが、ゆっくり枯葉の下に潜っていった。なかなか世話の焼ける奴だったが、別れ際は少し寂しい。台風が心配やけど、そこでやり過ごせるよな。頑張りや。