王子動物園その3
昨日の続きである。(この前の話はトップページ左下のカテゴリーの「2012年4月」をクリックすると見られる。)4月8日の14時20分頃から兵庫県神戸市の王子動物園に入り、フラミンゴ、ふれあい広場、リスと小鳥の森、ジャイアントパンダ、猛禽類、ネコ科、クマの仲間、ボルネオオランウータンのムムちゃん、草食動物、旧ハンター住宅、カバ、フンボルトペンギンの順に見てきた。閉園の17時まで残り30分ほどしかないので先を急ぐ。カピバラ類人猿のコーナーの屋内に入ってみた。チンパンジーは1匹だけじっとこちらを見ているのがいた。端正な顔で実にやさしそうに見える。雑食の彼らはけっこう凶暴なイメージがあったのだが、こんなにおとなしそうなのもいるのか。写真を撮ったが、手前にいた人のカバンがガラスに反射し、ちょうどきれいな顔のところに写り込んでしまったのでボツ。ニシローランドゴリラは大きな葉をつかんで食っている。こちらを向いてくれたが、少し暗かったのではっきり写らなかった。 ボルネオオランウータンはこちらを向いて寝そべり、モグモグしていたが、しばらくすると口の中のものを出してきた。黄緑色の繊維質の塊である。えさを分けてくれたのか、もう食えないと吐き出したのか、あいつらにじっと見られたらおちおち食ってられへんわ、オエッとやってしまったのか。 ワオキツネザルさて、まだ見ていない動物といえば、コアラである。園内マップを片手に急ぐ。そろそろ閉園だとの放送が聞こえてきた。とたんに人々が出口に向かって歩き始める。16時45分である。いや、まだいけるやろ。コアラ舎にはさすがにもう行列はなく、中に入ると1匹だけ木にしがみついてこちらを振り返っているのが見えた。5分も経たないうちにコアラはゆっくりと木から下り始めた。 地面に下り立つと、ゆっくり前方の別の囲いに向かっていく。2、3歩歩くと急に全速力で駆け出した。めちゃくちゃトイレに行きたいときの私くらい速い。カメラでは追いつけなかった。あっという間に木にしがみつき、よじ登ろうとしたがすぐにやめた。戻ってくるのかと思いきや、さっきまでしがみついていた木の脇をすり抜けて見えないところへと行ってしまった。走るコアラは初めて見た。もうすぐ閉園という放送はずっと流れている。は虫類と夜行性動物のコーナーを見ていないことに気付き、戻る。16時50分、もうこれがラストやろ。中は薄暗く、けっこう暖かい。カメの仲間やワニの仲間は見るだけにし、さっさと通り過ぎようと思ったが、とうとう誘惑に負けてしまった。かわいすぎる。 グリーンイグアナ半透明のビニールのカーテンをくぐって夜行性動物のコーナーに入る。暗いのでほとんど写真は撮れない。もちろん、撮っている暇はほとんどないのだが。ショウガラゴ最後はフタユビナマケモノである。屋内に木が茂っているところがあり、木の葉の陰を1匹、ゆっくりと動いていくのがちらりと見えた。手前のよく見えるところに丸まっているのが1匹いた。しゃあない、見たしるしに1枚。あきらめて出口に向かうと、小さな檻の中でうろうろしているのがいた。顔はよく見えないが、動いているのが見られただけで満足である。よし、ラストはこいつ。もう16時57分である。急いで出口に向かう。出口付近にはまだ大勢の人々がいた。なんや、みんなまだおるやん。ほっとして時計を見ると17時。アカン、はよ出な。ミャオーとインドクジャクの鳴き声がしたが、もう駄目である。結局、出たときには閉園時間を3分過ぎていた。人々は王子公園駅へとぞろぞろ歩いて行く。みんないっぺんに電車に乗ったらえらいこっちゃ。心配する前に切符売り場で混雑し、三宮止まりの電車に乗ったときにはたいして混んでいなかった。我々は電車なのですぐに動けたが、車で来ていた人々は駐車場から出る渋滞に巻き込まれていたようである。14時20分から17時までいたわけだが、時間が足りず、入口近くのクジャクなどのコーナーと猛獣のコーナー、インドゾウが見られなかった。ゆっくり見られなかったコーナーもあるということを考えると、6時間くらいはかかると思っておいたほうがいいだろう。また機会があれば、朝のうちに食いだめしておいて全部見てまわりたい。4月の1泊旅行の話はこれでおしまい。動物園2か所に水族館1か所行ったから、写真の整理、大変やったな…。