白山周辺の生き物たち
8月11日から13日の盆休みの家族旅行で白山に行った。そこで見かけた生き物たちについてまとめておこう。彼らの保護のため、詳しい場所は伏せておく。なお、今回の山行については「盆休み2011」というカテゴリーにまとめ、トップページ左下のカテゴリーから記事すべてをチェックできるようにしてある。哺乳類では、ニホンザルをふもとで見かけた。いるのは知っていたが、道路に出てきたときには少し驚いた。最初に見たのは1匹の子猿である。道路の端を歩いており、我々の車に気付くと脇に生えていた木の枝にしがみついてすぐにいなくなってしまった。見えないところに群れがいたのだろうと思いながら通り過ぎ、1時間以上経って戻ってくると、ほぼ同じところを今度は子猿3匹が縦一列になって歩いていた。なんで子猿だけやねんとツッコんだ直後、成獣が1匹現れた。子猿の少なくとも1匹の母親のようである。他の子猿2匹を追い越してゆっくりと親子に近づいてみた。音に驚いて逃げる可能性があるので、車の窓を閉めたままカメラを向ける。2匹は堂々と道路を横切り、反対側の溝の側で立ち止まった。母猿は溝に手を突っ込もうとしている。 何もいいものはなかったらしく、母猿はすぐにその場に座り込んでしまった。 こちらには気付いているはずだが、後ろ足で頭をポリポリしている。母ちゃん、くつろぎすぎやでぇ。しばらくすると母ちゃんはこちらをじっと見つめた。どうしたものかと思案しているようである。 そのままじっとしていればよかったのだが、家族がさらに車を前進させてしまったので、母ちゃんは慌てて反対側の木の枝の向こうに消えてしまった。おそらく、子猿がもっと前にそこに移動していたのだろう。ニホンザルの親子が見られるとは思っていなかったのでうれしかった。野鳥は姿がはっきりと見られたのはウグイスだけである。彼らは比較的標高の高いところにも生息しており、この時季でも例のさえずりがよく聞こえる。登山道のすぐ側から聞こえてきたので近くの木を見ると、葉が茂ってわかりにくいところにオスが1羽いた。音でこちらには気付いているはずだが、見つかっていないと思い込んでいるらしい。かなりご機嫌で喉元をふくらませて何度も鳴いている。鳴きやんだと思ったら、足で頭をポリポリ。ここに人間おんでぇ。警戒心なさすぎやでぇ。カメラでズームしてみたが、枝の陰に移動してしまい、写真は撮れなかった。イワヒバリのさえずりも何度か聞いたが、なぜかガスっているときばかりで黒い影にしか見えなかった。彼らのさえずりよりももう少し単調な鳴き声がカヤクグリだったのかもしれない。ハイマツが茂った辺りではクワッとカエルのような鳴き声が聞こえた。ライチョウかもしれないと耳を澄ませてみたが、この1回きりだった。何度か聞いたことがあるメスの鳴き声よりも多少濁りが少ない声だった。昆虫の写真は1枚も撮れなかった。ヒラタアブの仲間にはシャッターを切る直前に逃げられてしまった。アブよりもハチのほうが多かったのは意外である。体形からするとマルハナバチの仲間のようだが、花から花へとせわしなく飛び回るので撮影はあきらめた。チョウではベニヒカゲとアサギマダラを何度か見かけた。アキアカネのオスはもう赤く色づいており、集団で飛び回っていた。ギーと鳴いていたのはコエゾゼミだったのかもしれないが、姿は確認できなかった。撮影できなくても、そこにいるということがわかるだけでも十分楽しい。みんな元気でいてくれてありがとう。盆休みの話はこれでおしまい。