ハートリンクスのブログ

[クリエイティブライフ] カテゴリの記事

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• 【自己存在の素晴らしさを知ろう】

  【自己存在の素晴らしさを知ろう】◎～丘のいただきで　松になれないなら　谷あいの低木になれ　　しかし、小川のほとりにある　いちばん美しい低木に　　低木になれないなら　しげみになれ　　しげみが無理なら　ひと握りの草になれ　　そして大通りを飾ってやれ　　われわれは　みんなが船長にはなれない　水夫になる者もいよう　　ここには全員に　やるべき仕事がある　　大きな仕事もあれば　小さな仕事もある　　やるべき仕事は　すぐそこにある　　大きな通りになれないなら　小さな通りになれ　　太陽になれないなら　星になれ　　成功も失敗も　サイズの問題ではない　　何になろうとも　最上のものになれ　　　　　　　　　　　　　　　（アメリカの詩人　ダグラス・マロック）　昔、ブッダの弟子に、ハンドクという名の修行僧がいました。　ハンドクは、他の弟子よりもものを覚えるのが苦手で、何度聞いてもすぐに　忘れてしまいます。　ハンドクの兄は、そんな弟をかわいそうに思い、言いました。　「ハンドクよ。お前は何も仏の道を目指さなくても、私たち家族と暮らせば　いいじゃないか。家族といれば、みんなからバカにされることもないだろう。　父さんも母さんも、お前のことを心配しているんだ。家に帰ろう」　しかし、ハンドクは、悟りを求めたいと思い、やめようとはしません。　ハンドクは、ブッダに問いました。　「私のようなもの覚えが悪く、できることが少ない者でも、悟りを得ること　はできるでしょうか？」　ブッダは優しく答えました。　「ハンドクよ。あなたは何事にも素直で純粋な心を持っている。その心を　大事にしてほしい。そしてこれからは、日々、庭の掃除に専念し、“われ、　ほうきを持ってちりを払う”と唱えながら掃きなさい。この言葉だけ、　しっかり覚えなさい」　それから、ハンドクはブッダから与えられた掃除の仕事に“われ、ほうきを　持ってちりを払う”と繰り返し唱えながら実践していきました。　そんなある日、ブッダにお客さまが来ました。　そのお客の履物はとても汚れていたため、ハンドクはその汚れを落とすよう　に頼まれました。　ていねいに履物のよごれを落としているとき、ハンドクはふと気づきました。　「履物は、少し履くだけでもこんなに汚れる。その汚れは簡単には落ちない。　人間の心も、同じように煩悩という汚れにまみれている。それを取り除くには　もっと真剣に掃き清めないといけないな」　このように思ったハンドクは、ますます修行に励み、悟りを得ることができた　といいます。　どんな立場で、どんな仕事でも、自分のやるべきことに心を込めて続けていけ　ば、最上の自分になることができます。　　最上の自分とは、競争して誰かに勝つというものではなく、自分にしかできな　いことに取り組んで自覚できるものです。　自分の個性とはそういうものです。　そこに自分が存在していることの素晴らしさを知ることができます。　自分の個性に自信を持ちましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月26日

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• 【仕事を楽しもう】

  【仕事を楽しもう】　◎～楽しい仕事だと、自然に努力できる　　　創意工夫をする　　　上手になる　　　成果が残る　　　だから、ますます、好きになって頑張れる　　　このいい循環を、仕事の中につくることです～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ワタミCEO　渡邉美樹）　アラスカ州はアメリカの最北端にあり、とても寒いところです。　年中冷たい地域で、ときには零下５０度よりも低くなることさえあります。　このアラスカに一人の営業マンが乗り込みました。　モノを売り、買ってもらう人に喜んでもらえることを誇りに思っています。　その彼が、アラスカで売ろうと思った商品は何でしょう。　それは『冷蔵庫』です。　彼は、どうすれば冷蔵庫を売ることができるか？　　しかもこの極寒の地で、どんなセールスをすれば売れるかを考えました。　一生懸命に考えた結果、次の営業トークを生み出しました。それは、　「冷蔵庫は、食料を冷やし過ぎないように保存するための、最適の容器です」　このトークのおかげで冷蔵庫は飛ぶように売れたそうです。　彼の営業センスの良さには驚かされます。　しかし、それ以上に、彼の仕事に対する意欲の高さは素晴しいものです。　そもそも、仕事が楽しくなければ、意欲は上がりません。　彼は、冷蔵庫を売ることが、アラスカ住民のためになると考えた。　ここに、仕事を楽しむ極意のようなものがあると思います。　自分の仕事を楽しめることは、人生では一番尊いことです。　仕事が楽しいと、生きることも楽しくなります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月22日

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• 【失敗から新しいものが生まれる】

  【失敗から新しいものが生まれる】◎～成功を祝うのはいい。　　しかし、もっと大切なのは失敗から学ぶこと。　　失敗をどう生かすかで、発想や才能を引き出し、変化に対応できる。　　だから、どんな会社にも、ミスをしてそれを生かした経験者が必要だ。～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ビル・ゲイツ）　今回は『付箋紙』にまつわる内容です。　アメリカに3M（スリーエム）という会社があります。　医療業界では、サージカルテープなど質が高く、使いやすい製品を手がけて　いる企業です。今から５０年以上も前のことです。　この会社の社員に、アート・フライという一人の研究員がいました。　彼は、接着剤の開発を担当していたのですが、失敗の連続で思うような成果　が出ずに悩んでいました。　すぐに接着はするが、はがれやすいという問題点が改善されない状況でした。　彼はプライベートでは、教会の聖歌隊のメンバーでもあり、休日はその活動を　しています。　あるとき、教会で聖歌を歌おうとしていたのですが、歌集にはさんでいる栞が　すぐに落ちてしまいます。　何度か落ちて、また拾うということをくりかえしているうちに、　「この栞、歌集から落ちないようにできないものか」と、思いました。　そのとき、ふと思いついたのが、彼が研究している、　「すぐに接着はするが、はがれやすい」という製品でした。　今、事務用品ではなくてはならない、『付箋紙』はこうしたいきさつで誕生し　たのです。　仕事で抱えていた問題が、プライベートな時間を過ごしていたときに新しい　アイデアによって解決できました。　アートさんは、仕事では失敗の連続でしたが、あきらめてはいなかったので　す。　　失敗という経験によって、次の段階に進むことができます。　しかし、失敗から何を学べるかという心的態度がないと、そこで終わって　しまいます。　失敗したらあきらめ、失敗したことで悩む人も多いものです。　失敗も悩みも、「どうにかできないか」、という考えを持つ人でありたいと　思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月21日

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• 【現状不満と現在感謝】

  【現状不満と現在感謝】◎～執着心の強い人は、失ったものに執着するから　　持っていないものを数えてしまう　　そして、失ったものに、心を占領される　　今、自分が持っているもの、恵まれているところに　　意識がいけば、直面していることから解放されることがある　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（加藤諦三）　過去への執着、未練というのは、なかなか手放すことはできません。　それだけ、人間の記憶力は優れているということも言えます。　ある精神科医の方が、一人の女性の患者さんから相談を受けました。　その女性はすでに結婚もしてあり、子どもさんもいらっしゃる人です。　悩みというのは、昔交際していた男性のことが思い出されてしまう、という　のです。その男性もすでに結婚し、子どもさんもいるそうです。　医師は、話を聞くうちにわかったことがありました。　それは、その女性は、夫に対してたくさんの不満があることでした。　そこで、医師はなぜ、その女性がかつての男性が忘れられないか、原因の一つ　が分かったと言います。　それは、「過去への未練は、現在の不満の裏返しである」ということです。　夫への強い不満があるから、過去の人に救いを求めていたのでした。　よく、考えれば、今のご主人と円満な生活を送っていれば、昔の人を思い出す　必要はありません。　仮に、思い出すことがあっても、「昔、そんなことがあったな」という程度で　済ませることもできるでしょう。　夫に対して、１０個の不満があっても、３個の満足があれば、その満足度を　大きくとらえることで、不満の度合いを軽減することができます。　満足と感謝はつながっています。　しかし不満ばかりに気持ちが向いてしまえば、満足どころか感謝の世界には　届かないのです。　不満ばかりに気をとられ、満足との距離があるときは、その間に「肯定」する　ことを始めると少しずつ、その距離は近くなります。　人間関係では、不満があることでもその不満なこととは他に、何か恵まれて　いることが必ずあるはずです。　（ただ、不満にもドメスティックバイオレンスがあれば、別の問題です。）　恵まれていることに、わずかでも感謝の気持ちが湧くまでには、それなりの　時間はかかるかもしれません。　しかし、不満はあるが感謝できることもあるのではないか、という意識を持つ　ことが重要なのです。　そこから、新しい自分が始まることにもなるはずです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月20日

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• 【助け合い、生かし合う生き方】

  【助け合い、生かし合う生き方】◎～私は性善説の人間で、　　人間というのは弱い人を見たら、　　助け合おうとしたり、仲良く暮らすのが好きなんだと思っています～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（黒柳徹子）　カルフォルニア州の森には、９０メートルほどの高い木がたくさん立って　います。巨大な森林地帯です。　その木の名は、アカスギと呼ばれています。　このアカスギ、高いだけに根の深さも、とてつもなく深いと思われますが、　じつは浅いそうです。　では、このアカスギは、なぜ根が浅いのに９０メートルの高さを保てるのか？　理由は、地表の水分を広く吸うことができるように、四方八方に根が伸びて　いて、しかも、一本のアカスギの根は、隣のアカスギの根とつながり、その隣　の木へとつながり続いているのです。　つまり、一本だけでは立つことができないので、隣の木の根につながることで　立っているわけなのです。　その森のすべてのアカスギの木が、根の世界では全部とつながっています。　アカスギは、まわりの木の根で助けられ、自分の根でまわりの木を支える、と　いう仕組みを作っていったに違いありません。　私たちも、じつはそういう存在です。　一人で生きていることは事実ですが、一人ぼっちではない。　命の根のところでは、みんなとつながっているのです。　助け合い、生かし合う生き方が今、求められているような気がします。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月19日

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• 【反省と教訓と後悔】

  【反省と教訓と後悔】　◎～過ちを改めるとき、自分は間違っていたのだと　　　気づければそれでよい　　　直ちに次の一歩を踏み出せ　　　過ちを悔しいと思い、取り繕おうと心配するのは　　　割れた茶碗を、もとに戻そうとするのと同じくらい無駄なことだ～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（西郷隆盛）　私たちの心はとても複雑です。　何かのミスをしたとき、「こんなミスはもうしてはいけない、気をつけよう」　と反省します。　ところが、人によって反省はしていながら、ミスをした自分を許せないという　ケースもあります。　完璧主義に近い人はこういうタイプが多いです。　また、自分に対して厳しい面があるのも、決して悪いことではないのですが、　自分への厳しさを他人にも求めるため、人のミスや間違いを許すことができな　いということもあります。　西郷さんは、人間の感情や心についても深い見識を持った人でした。　古典や思想を学び、その中から「過ちに気づいたら、次の新しい道を歩け」　と、気持ちを切り替える必要性を説いています。　失敗して、悔し涙を流しても、そこから気持ちを切り替える勇気を持つこと　が大事だ、と言います。　また、反省を教訓にするには、過ちから学ぶ謙虚さも必要です。　よく「幸運」ということを言います。　もう一つ「好運」という言葉もあります。　「幸運」とはたまたま運がよかった、ツイていたというときにも使います。　しかし「好運」というのは、「運に好かれる」つまり、良い運から好かれる　ことだと私は解釈しています。　悪運からは嫌われたいものですが、良い運からは好かれたいと思います。　　良い運から好かれるには、反省を教訓とし、後悔はしても引きずらないこと　が大切な心構えだと思います。　良い運に好かれるには、この心構えが必要です。　これが「好運を引き寄せる法則」の一つです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月18日

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• 【捨てたほうがよいもの】

  【捨てたほうがよいもの】◎～自分らしい生き方をするために、捨てたほうがよいもの　　・自分にはできないこと　　・あきらめるしかないもの　　・自分には似合わないもの　　・飾り上げていたもの　　・無理をしていたこと～　　　　　　　　　　　　　　　　　　（斎藤茂太）　これらのことをしばらく考えていると、逆に自分らしさがなくなるのでは　ないかと思ってしまいます。　そして、次のような反論をしたくなります。　自分にはできないと思うより、できると信じることも必要ではないか。　あきらめるより、あきらめない気持ちは持っておくべきだ。　自分に似合わないことでも、やってみたいと思うこともあるだろう。　自分を飾りたいという気持ちが、やる気を起こすこともある。　少々の無理はみんなやっている。　などのことが思い浮かびます。　しかし、斎藤さんが言いたいことは、いったん全部捨ててみて初めて、自分　が本当にしたいこと、やりたいことが見えてくる、ということです。　あれもしたい、これもやってみたい、周囲からよく見られたい、など何かを　抑えながら、自分以外のものに自分を合わせようとする人が、心の不調を　抱えるという、斎藤さんの医師としての目線があるのでなないでしょうか。　自分らしさとは、他人がどう思うかよりも、自分はこうありたいと思える　生き方です。　それが、個性というものでしょう。　自分は無理をしていないか、それは無理をしているのに、無理をしていない　ふりをしているだけではないのか。　心が悲鳴をあげる前に、自分自身をいたわることも必要です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月17日

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• 【失敗を楽しむ】

  【失敗を楽しむ】◎～９９％の遊び心で、１％のひらめきがある～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ジミー大西）　明石家さんまさんを師匠とし、今は画家として活躍しているジミー大西さん。　テレビ番組のインタビューで次のように話しています。　「エジソンの言葉で、『９９％の努力で、１％のひらめき』やって、　　残した言葉があるんです。　　けど、あれは誰かが、英訳間違えてるんとちゃいますか？　　僕は『９９％の遊び心で、１％のひらめき』やと思うんですよ。　　誰が９９％も努力します？　　しませんよ。　　僕は、エジソンは楽しんだと思いますよ。　　失敗して失敗して、失敗することを楽しんでたと思いますよ」　この話はホントのことを言っていると思います。　努力することはとても大事なことです。　しかし、努力というのは、顔をしかめて苦痛を感じながらするものではない　のです。　努力するのは大変なことですが、楽しめる何かがあって続けられるのが努力の　本質です。　エジソンは、一つの実験に取り組むことで一つの答えと課題を見出し続けた　のだと思います。　はたから見ると、たしかに一つの実験は失敗したかもしれませんが、次の　ステップに進むためのものとして考えたはすです。　なぜそんなに考えることができたのでしょうか。　それは、その実験の先にはエジソンが求める明確な目標があったからです。　明確な目標があれば、努力は楽しめるのです。　ちなみに、ジミーさんがまだ無名の頃、さんま師匠の運転手として仕事をする　ようになったものの、ジミーさんは運転免許を持っていませんでした。　教習所に通いますが、漢字が読めなかったので、何度も筆記試験に落ちてしま　いました。合格するまでに半年かかったそうです。　その半年間、ジミーさんは遊び心で漢字を覚えたに違いありません。　努力の中にも、楽しむことを忘れないでおきたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月16日

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• 【勝者より勇者であれ】

  【勝者より勇者であれ】◎～常に「勝者」にはなれなくとも　　常に「勇者」でいることはできる　　勝ち負けより、生き方にこだわる　　人生の価値は勝ち負けより、生きる姿にある～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（福島正伸）　勝つか負けるかの勝負の世界では、勝つためにみんなが努力します。　勝つことで評価されるからわかりやすい世界です。　ところが、人が生きていく世の中では、勝つことより勇気を持ち続けることが　重要です。　江戸時代の後期にさしかかる頃、長崎・平戸藩の藩主だった松浦静山という人　の言葉に次のようなものがあります。　『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』　この言葉は、どこかで聞いたことがある方も多いでしょう。　元プロ野球監督の野村克也さんが、座右の銘としていたという言葉です。　野村さんによって、この言葉が注目されるようになったと言ってもおかしく　ないぐらいです。　さて、言葉の意味するものは、　「偶然に勝つことはあっても、偶然に負けることはない」ということです。　よく、「勝ち負けは時の運」、と言ったりします。　運がよかった、たまたま偶然に勝つことができた…などです。　さて、この言葉からどんなことを得ることができるでしょうか。　・失敗した原因は必ずどこかにある。　・ただ、偶然に勝つにしても、日ごろからその準備を行い、やるべきことを　　やっていたかもしれない。　・しかし、物事には準備と努力が大切。　・つまり、日々の過ごし方に注意するべきである。　ようするに、勝っても負けても、その中でどんなことを学ぶか。　これが一番重要なのです。　学ぶ姿勢に必要なのは、勝ち負けにこだわらず一喜一憂しないことです。　どんなときも、自分を見失わず、コツコツ進むことができる人でありたいと　思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月15日

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• 【相手をわかることが先】

  【相手をわかることが先】◎～おたがいに　　　自分のことをわかってほしいと　　思っているときは話し合いができません　　どちらかが　　自分をわかってもらうことをあきらめて　　相手のことをわかろうと思ってはじめて　　話し合いができるのです～　　　　　　　　　　　　　　（さんぽうゆたか）　「自分のこと、なぜわかってくれないの！」　と思うこと、よくあります。　そんなときは結構イライラしているときです。　また、そんなときは、心に余裕がありません。　せっかちな性格の人に、その傾向があるように感じます。　自分をわかろうとしない相手に、強い気持ちをぶつけることで、少しは　気分もスッキリします。　しかし、これでは不満の種は残ったままです。　本当は、相手をわかってあげないと、お互いに理解し合えないのですが、　相手を「わかってあげよう」と思うことに、自分が負けているように感じる　ため、なかなかそれができないのです。　しかし、人間関係がうまくいっている人たちをよく観察すると、どちらかが　相手をわかろうとしています。　そして、片方の人は、相手が自分のことをわかろうとしてくれていることに　気がつき、そこにさらに深いコミュニケーションが生まれています。　さらに言えることは、先に相手のことをわかろう、と思った人のほうが周囲　からの信頼度と評価は優れています。　人間関係は難しいですが、一度うまく回り出すとどんどん良くなります。　むしろ、難しいからこそ、どうすれば良くなるか、と考えるほうが自分の　ためであり、相手のためでもあるのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月14日

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• 【逆境を善用する】

  【逆境を善用する】◎～ものごとには、明暗の両方面がある。　　私は、光明の方面から見たい。　　そうすれば自ずから、愉快な念が湧いてくる。～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（新渡戸稲造）　新渡戸稲造といえば、五千円札の肖像画で知られています。　教育家でもあり、戦前は国際連盟の事務次長という職を７年間務めたという　国際的にも著名な人でした。　また、「逆境を善用しなさい」という言葉も残しています。　これは、自分の置かれた環境がどうであろうと、明るい面から見て生きていき　なさい、というものです。　この生き方で成功した人で有名なのが、松下幸之助さんでしょう。　松下家の八人の子どもの一人として生まれましが、七人の方が肺結核で亡くな　り、松下さんだけが生き残るという恵まれない環境でした。　20歳の頃、電灯会社で働いていたときの出来事です。　体調が思わしくなかったので、医者に診てもらったところ、肺に炎症がある　ことがわかりました。　しばらく仕事を休んで、静養したほうがいいと言われたそうです。　その当時は、社会保険制度もなく、さらに日給月給ですから仕事を休めば収入　はゼロになるという時代でした。今でいうフリーランスですね。　しかし、それでも松下さんは、病気が運命なら仕方ない、甘んじて受けようと　腹を据えたそうです。　生活の維持もしなければならないと考え、三日仕事をして一日休んで静養する　ことにしました。　その当時のことを振り返って、自伝ではこう語っています。　「病気や不運、逆境になったとき、大切なのは『不幸なことだ』『悲しい　ことだ』と心を乱すことなく、『よい修練の場を与えられた』という大ら　かな気持ちになることが大切です」。　つまり、逆境というものを光明の面からとらえるという心的態度をとった、　ということです。　自分の生きる環境、あるいは運命に対して、どんな姿勢（心的態度）で生き　ようとするかで、実現する結果や価値が決まります。　どんな環境でも、大らかな心を見失わない心を持ちたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月13日

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• 【心は生きものです】

  【心は生きものです】◎～「こころ」は水分を多く含んでいます。　　だから、「こころ」は、　　枯れたり、かさついたり、しぼんだりするんです。　　こころの水分を測るものは、涙や、笑いです。　　「こころ」に与える水は「感動」なんです。～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（さだまさし）　人間を含む動物の体は、血液によっていろんな栄養素や水分がバランスよく　全体に行き渡ることで正常な状態を維持しています。　特に、私たち人間は、心というものを持っていることで、お互いの意志を　つなぐことに優れた生きものです。　たとえば血液の中の水分が多すぎると、血圧が上がり、高血圧になります。　その状態が改善されないと、めまいがしたり、大きな病気にかかったりして　苦しい思いをすることになります。　同じように、心もバランスよく維持されたほうがいいに決まっています。　できれば、快適な、あるいはにこやかで、穏やかな気持ちになれる時間をより　多く持てれば最高ですね。　さだまさしさんの、心についての認識にはとても共感を覚えます。　涙が流れるぐらい感動したり、お腹がねじれるくらい笑うとき、幸せを感じる　ことができます。　でも、今は世界や、日本中がコロナの影響で暗くなり、先の不安を感じること　も多くなりがちです。　こんなときこそ、元気を出し、お互い励ましあうことを大切にしていきたい　ものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）　

  2020年04月12日

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• 【幸せの感じ方】

  【幸せの感じ方】◎～幸せとは、日常にある小さな喜びの連続のようなものです。～　　　　　　　　　　　　　　　　（産業カウンセラー　渡部　卓）　幸せの「はひふへほ」というのがあるそうです。　・「は」=半分がいい　・「ひ」=人なみがいい　・「ふ」=普通がいい　・「へ」=平凡がいい　・「ほ」=ほどほどがいい　競争社会に中にいると、負けてはいけないという気持ちになりがちです。　負けたくないという気持ちが、自分の未知の力を引きだすきっかけになる　こともあります。　ところが、がんばりすぎて心も体も疲れているのに、さらに無理をする。　その結果、心や体の病気になってしまいます。　心が疲れたときなど、「はひふへほ」の言葉を思い出してみませんか。　リラックスできる機会になるでしょう。　リラックスできたときは、心がやわらかくなっている状態です。　やわらかい心になると、小さなことでも喜びを感じることはできます。　　幸せを感じる感度が高まっているからです。　これは、仏教でいう『知足の法則』につながります。　十分ではなくても、ほどほどでよいという「足るを知る」ことによって　感謝する気持ちになるものです。　小さなことだからこそ、喜びに感じる心を育てたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月08日

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• 【あたりまえのことがありがたい】

  【あたりまえのことがありがたい】◎～「あたりまえ」をあたりまえでなく、「ありがたいもの」と　　一つひとつ「いただいて生きる」とき、生活は退屈なものでなくなる。　　平凡は非凡になる。ありがたいとは、有り難いことなのだから。～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（渡辺和子）　渡辺さんが生前、大学で教育に携わっておられる頃は、毎年500人ほどの　人が卒業していきました。　その中の一人が、卒業してから病気になり入院してしまいました。　在学中はとても元気だった彼女が入院したことを心配して、渡辺さんがお見舞　いに行きました。　すると、彼女はこのように言ったそうです。　「自分をこんなからだに生んだ親が憎い」　「自分はもう結婚できないかもしれない」　このことがあって数年が経ち、渡辺さんにその彼女から手紙が届きました。　「ようやく外出の許可がいただけて、久しぶりに地面を踏んだときには　　感激いたしました。　　いまの私には、あたりまえがすべて輝いて見えます」　手紙を読み終えた渡辺さんは、彼女が元気を取り戻してくれたことが嬉しくて　なりませんでした。　ただ、それよりも嬉しかったのは、手紙にあった、　「いまの私には、あたりまえが輝いて見える」という言葉でした。　このことについて渡辺さんは次のように語っています。　『入院中、他人にしてもらっていた洗濯が自分でできる。あたりまえのこと　ですが、ときには煩わしいと思えることが、彼女には輝いて見えたのです。　自分で料理をすることも、お掃除をすることもありがたいと思える。　その気持ちを、一生忘れないでほしい』　健康は保障されるものではありません。　ときには、思ってもいなかった病気になることもあります。　不自由になってはじめて、健康のありがたさを知ることがあります。　あたりまえの平凡なことの中に、大切なことが隠されている。　この心を持ち続ける人でありたいと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月06日

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• 【伝える力】

  【伝える力】◎～人とのコミュニケーションで重要なのは、　　「どのように伝えたか」ではなく「どのように伝わったか」です。～　池上彰さんのニュース番組を見ている人は結構多いようです。　池上さんは、元NHKの記者でしたが、『週刊こどもニュース』という番組で　わかりやすい口調で解説し、子どもたちにも人気がありました。　子どもは、どんなことにも「なぜ？」「どうして？」と遠慮なく、どんどん　質問してきます。　それだけ、好奇心が旺盛なのです。　わかりやすく話せるということは、一つの能力です。　わかりにくい言葉を、誇らしげに使いたがる知識人、文化人もいます。　わかりにくいことを、わかりやすく話すことが本当の知識人、文化人なのに　逆を行っているような気さえします。　そういうとき、おおまかな話のすじは理解できても、何かしら納得すること　ができないものです。　日常の会話でも、言う側と、受け取る側の見えないコミュニケーションがうま　く成り立つには、どのように伝わったかが一番大事なことなのです。　よく、「そんなつもりで言ったのではない」　「いいえ、私にはそう聞こえました」という押し問答を聞くことがあります。　これは、正しく伝わっていないことを象徴する出来事です。　正しく伝わったかどうかの判断は、相手が物事の本質を理解したかどうか、で　決まるものです。　子どもが、興味を持ち質問したとき、きちんと答えてくれる大人には信頼感が　湧き、親近感も生まれます。　池上さんの番組に好感が持てるのは、大人でも信頼感と、親近感を抱くことが　できるからだと思います。　そこには、「視聴者にどうすればうまく伝わるか」という、視聴者目線を大事　にしているからです。　自分の気持ちがどう伝わるか、相手の立場を考える人でありたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年04月04日

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• 【マザーテレサ生活問答２４か条】

  【マザーテレサ生活問答２４か条】◎教育家の中井俊已さんによると、マザーテレサが次のような心にしみる言葉を　残しているそうです。●マザーテレサ生活問答２４か条　　１、最も素晴らしい日は？　　　　　今日　　２、最も大きな障害は？　　　　　　恐れ　　３、最も易しいことは？　　　　　　間違い　　４、最も大きな誤りは？　　　　　　自暴自棄　　５、すべての悪の根源は？　　　　　エゴイズム　　６、最も麗しい気晴らしは？　　　　仕事　　７、最悪の敗北は？　　　　　　　　落胆　　８、最善の教師は？　　　　　　　　こども　　９、一番必要なことは？　　　　　　コミュニケーション　　１０、最も幸せなことは？　　　　　役立つこと　　１１、最も偉大な神秘は？　　　　　死　　１２、最悪の欠点は？　　　　　　　不機嫌　　１３、最も危険な人物は？　　　　　嘘つき　　１４、破局を招く感情は？　　　　　恨み　　１５、最も嬉しい贈り物は？　　　　赦し　　１６、なくてはならないものは？　　家庭　　１７、一番の早道は？　　　　　　　間違いのない道のり　　１８、最も好ましい心は？　　　　　内的平安　　１９、最も有効な防御は？　　　　　微笑み　　２０、最善の手段は？　　　　　　　楽観主義　　２１、最大の満足は？　　　　　　　義務の完遂　　２２、この世で最強の力は？　　　　信仰　　２３、最も必要な人は？　　　　　　両親　　２４、この世で最も美しいものは？　愛　これは、随筆家で翻訳家の熊木　洋さんという人がスペインのある家庭を訪れ　たときに家の壁に貼りつけてあったものだそうです。　それを、熊木さんが日本語に訳したのです。　信者さんたちに向けた、生活信条のようなものでしょう。　宗教性のある内容ですが、考えさせられることばかりです。　仮に、仏教の教えに沿ったもので答えたとしても、ほぼ同じようなものに　なるのではないでしょうか。　人として持つべき倫理性や愛というのは普遍的なものです。　1日に３項目ずつでも、日々の暮らしを終えたあと、振り返ることがあっても　よいのかもしれません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(by　ハートリンクス)

  2020年04月01日

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• 【良い口ぐせ、悪い口ぐせ】

  【良い口ぐせ、悪い口ぐせ】◎～成功する人は「良い口ぐせ」を持っています。　　失敗する人は「悪い口ぐせ」を持っています。　　たったそれだけで、人生が決まってしまうのだから、怖いですよね。～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（斎藤一人）　ある一人の女性には口ぐせがあります。　「できない、やれない、無理」というもの。　おまけに食べ物の好き嫌いがあります。　お刺身などの生ものは嫌い、お肉は鳥のみ。ただし、お菓子は大好きです。　この女性が、仕事がうまくいかない、と上司に相談しました。　上司は、女性の性格をよく知っていて、次のアドバイスをしました。　「明るい言葉を、１日に５個使って、５人の人と話すこと」　「できる、やれる、大丈夫」といった前向きな言葉を使うようにとアドバイス　したそうです。　どちらかというと、悲観的なタイプにはマイナス要素の多い言葉で話している　ものです。　医学博士の佐藤富雄さんがとても面白いことを言っています。　人間の脳は、言葉の意味を読みとる機能を持っていますが、脳には人称がなく、　言葉の意味を全部、自分のこととして読みとってしまうのだそうです。　たとえば、二人の女性が話をしていたとします。　AさんがBさんに、「Bさん、いつもきれいねえ」と言ったとき、この言葉に　反応するのは「きれいねえ」と言われたBさんのように思われますが、実は　そうではないのです。　いちばん反応するのは、言葉を発したAさんで、Aさん自身が美しく、きれい　になるのだそうです。　これは、口ぐせも自分が発する言葉ですから、口ぐせの内容がどうであろうが　自分自身に反応するということです。　斎藤一人さんの言葉は、大正解ということになります。　自分の口ぐせに気をつけましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月31日

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• 【誰でもユニークな短所がある】

  【誰でもユニークな短所がある】◎インドの寓話に「ひび割れ壺」というのがあります。　次のような物語です。　インドのある水汲み人足は二つの壺を持っていました。　天秤棒の端にそれぞれの壺を下げ、首の後ろで天秤棒を左右にかけて、彼は水　を運びます。　その壺の一つにはひびが入っています。　もう一つの完璧な壺が、小川からご主人様の家まで一滴の水もこぼさないのに、　ひび割れ壺は人足が水をいっぱい入れてくれても、ご主人様の家に着く頃には　半分になっているのです。　完璧な壺は、いつも自分を誇りに思っていました。なぜなら、彼がつくられた　本来の目的をいつも達成することができたから。　二年が過ぎ、すっかりみじめになっていたひび割れ壺は、ある日、川のほとり　で水汲み人足に話しかけました。　「私は自分が恥ずかしい。そして、あなたにすまないと思っている。」　水汲み人足はたずねました。　「なぜ、そんなふうに思うの？」「何を恥じているの？」　「この２年間、私はこのひびのせいで、あなたのご主人の家まで水を半分しか　運べなかった。水が漏れてしまうから、あなたがどんなに努力をしても、その　努力に報われることがない。私はそれがつらいんだ。」　水汲み人足は、ひび割れ壺を気の毒に思い、そして言いました。　「これからご主人様の家に帰る途中、道端に咲いているきれいな花を見てごら　ん。」　ひび割れ壺は、天秤棒にぶら下げられて丘を登っていくとき、お日様に照らさ　れて美しく咲き誇る道端の花に気づきました。　花は本当に美しく、壺は少し元気になりましたが、ご主人様の家に着く頃には、　また水を半分漏らしてしまった自分を恥じて、水汲み人足に謝りました。　すると彼は言ったのです。　「道端の花に気づいたかい？　花が君の側にしか咲いていないのに気づいたか　い？　僕は君から落ちる水に気づいて、君が通る側に花の種をまいたんだ。　そして、君は毎日、僕が小川から帰る途中水をまいてくれた。　この二年間、僕はご主人様の食卓に花を欠かしたことがない。　君があるがままの君じゃなかったら、ご主人様はこの美しさで家を飾ることは　できなかったんだよ。」　この話の翻訳は、教育家の菅原裕子さんによるものです。　菅原さんは講演などで、よくこの「ひび割れ壺の話」をされているようです。　みんなの性格に長所だけというのはありません。　短所もありますが、その短所も長所になり得るものです。　だからこそ、短所と見えてもその人の個性として尊重しなければなりません。　このひび割れ壺の話から学ぶものは、壺のひび（短所）から漏れた水が、花を　咲かせるために必要な栄養となっていた、ということです。　漏れた水（短所）がおかげで、美しい花が咲くこともある。　短所はそのままで、まわりに幸せなものとして存在の価値があるということに　なります。　短所をどうすれば活かすことができるだろう、と考えることで慈愛の精神も　育っていくに違いありません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月29日

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• 【自分の仕事の意味と意義】

  【自分の仕事の意味と意義】◎昔あるところで三人の大工さんが教会を建てていました。　通りかかった旅人が、大工さんたちに聞きました。　「あなたはなぜ、その仕事をしているのですか？」　一人目の大工さんが答えました。　「それは、お金のためですよ。お金がないと生活できませんから」と。　二人目の大工さんは、こう答えました。　「この仕事をして、頭領に認められたら次の仕事がもらえますから」と。　三人目の大工さんは、少し事情が違いました。　「ちょっと今は手が離せないから、後にしてもらえないか」と。　旅人は少し待ち、その大工が手を休めているときに、もう一度聞きました。　「もちろん、りっぱな教会を建てるためですよ。教会が完成したら神様も、喜　んでくれるでしょうし、みんなも恩恵を受けることができますから」と、笑い　ながら答えました。　仕事に対する考え方は人それぞれです。　一人目の答えは、仕事を労働ととらえ、生活のためという目的が明確です。　もちろん、それは家族の生活を支えるためという意味もあります。　二人目の答えは、仕事で自分の能力や技術を評価してもらいたいという、意識　が強い考え方です。　三人目の答えは、自分の仕事を、自分より大きな高次的なものと考えていて、　仕事を通して人生をよりよく生きたいという考え方です。　ここで、自分を含めてまわりの人たちが、これらの三種類の仕事観のどれに属　するかを考えてみると、いろんなことがわかります。　どの仕事観が良い、悪いということではなく、仕事の意味と意義をより深く考　えることで、モチベーションを上げていくきっかけにできるかもしれません。　大切なのは、仕事はきついものだと思わず、目的意識があれば面倒な仕事でも　やりがいや喜びは感じることができるということです。　可能なら、一生続けられる仕事を持つことが理想です。　そういう生き方をしたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月26日

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• 【自然の営みも人生の師となる】

  【自然の営みも人生の師となる】◎あるお寺の和尚さんの話です。　この和尚さんは、日本とアメリカを行き来しながら、仏教の伝道活動に精進さ　れています。　この和尚さん、20代のときに修行のため入門しました。　大学時代からつき合っていた女性がいましたが、ある日突然、ふられてしまい　ました。　とてもショックだったといいます。　自分が僧侶になることを応援もしてくれていたのに……。　他に好きな人ができたのだろうか……。　いろんな思いが頭の中を交錯します。　ある日、お寺の外での作業で、松くい虫にあらされてダメになった松の木を　チェーンソーで切り倒す仕事をしていました。　大木を切り終え、ドーン！という大きな音とともに、松の木は倒れました。　その瞬間に、和尚さんの彼女に対する苦しい心がスッと軽くなりました。　「だから、私もふられたんだ」。　それは何かというと、ダメになった松の木は切られるのが当然であるように、　自分がふられたのも結局は、自然で当然のことだったのだと気づいたのです。　「私はすでに、彼女にとって必要な存在ではなくなっていたのだ。　自分にとって必要であっても、相手にとっては必要ないものになっていた。　考えてみれば、自分の将来のためという理由で、彼女をほったらかしにして、　修行している。　自分中心に考えてばかりで、彼女の気持ちなど実は考えていなかった。　彼女には彼女の人生があるのだ」と。　結果的に、和尚さんは「自分は“松の木”だったのだ」と思うことでき、心が　ラクになったといいます。　禅の書物にある言葉で、　「無造作に舞い落ちているように見える雪も、実は落ちるべきところに落ちて　いる」　という教えがあるそうです。　どんな現象や存在も、その姿でそのまま真理を表しているということです。　自然の山や川、雨や雪、植物のありのままを見つめることも大事なことだ、　と和尚さんは痛感しました。　何かの悩みがあるとき、その悩みのことばかり執着せず、いったん違うところ　を眺めると、悩みにとらわれている視点から解放されることもあります。　解放されて、心が軽くなったとき、人として一歩成長できたときです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月25日

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• 【欲を慈愛に昇華する】

  【欲を慈愛に昇華する】◎～足るを知ると、残りは他人に分けても大丈夫、という　　心のゆとりが生まれます～（島原隆志）　カレーチェーン「CoCo壱番屋」（ココイチ）を創業した宗次徳二さんは、　普通の高校生でした。　卒業を目前にして自動車免許を取りました。　車を乗り回せる仕事でもと、新聞広告で「要普免」と書いてある会社を探して　不動産仲介の会社に就職しました。　ただ、建築の知識も得たいという思いもあり、ハウスメーカーに転職し、その　会社で今の奥さんに出会います。21歳でした。　24歳のとき、自宅を事務所兼用にして不動産会社を立ち上げました。　奥さんがとても社交的な性格なこともあって、あるとき「喫茶店でもやってみ　る？」と聞いたら、「やりたい！」という返事。　不動産会社を畳んで喫茶店をやろうという方針に変えました。　その後、名古屋市で喫茶店をオープン。　もともと名古屋はモーニングの競争も激しい地区です。それでも工夫を重ねて　出前もはじめることにして、奥さんがチャーハンとカレーを作ったそうです。　そのカレーが人気となり、喫茶店よりも食堂のほうが利益率もいいということ　で、カレーにメニューを絞りココイチが誕生したのです。　ここまでの話は順風満帆ですが、次第に店舗数を増やしていくうちに借金も　膨れ上がり、1999年には155億円にもなったといいます。　もちろん、その借金も無事返済できるまでになり事業は軌道に乗りました。　そして、店舗数も800店舗になったとき、後継者に後を譲り53歳で引退す　ることに決めたのです。　こういう決断はなかなかできるものではありません。　その後、宗次さんはNPO法人を立ち上げ、コンサートホールをつくり、学生　向けの奨学金給付などを行う活動を続けています。　宗次さんの生い立ちは今では考えられない不遇な環境だったそうです。　養父に育てられますが家は貧しく、生活保護を受ける状態でした。しかも養父　は競輪好きで生活保護費の半分は養父の賭け事に消えたそうです。　さらに、幼少期はその養父のためにパチンコ屋で客のシケモク（たばこの吸い　がら）を探していたというのです。　養父に喜んでもらいたい一心だったそうです。少なくともその養父には愛情を　感じていたのでしょう。　そのためか、今でも質素な生活です。　スーツやネクタイ、靴も合わせて３万円のもので、朝は４時に起きコンサート　ホール敷地の掃除をして、NPO法人の仕事をしているのだそうです。　一般的な感覚なら、資産が数百億あれば贅沢したくなるものですが、宗次さん　の哲学は、資産はいくらあっても死後の世界にはもっていけない。　有効に使うためには社会に還元し、立派な人間教育に役立てるのが本来の人の　道、というものです。　だから、贅沢したり高級なモノを買いたいとは思わない、といいます。　若いときに喫茶店を始めカレー食堂を経営し、事業を拡大するのも人間の欲　から生まれたものといえるでしょう。　しかし、そういった欲もしだいに昇華されて、人々のためにやれることは何か、　という慈愛の世界に人生の目標を定める人もいるのです。　「自分が生きることで、小さくても社会の役に立つことがある」　この思いが実感できるような生き方をしたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月23日

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• 【無常を抱えて生きる】

  【無常を抱えて生きる】◎仏教に説話というのがあります。　これはブッダの教えを分かりやすく伝えるために、ドラマ仕立てにつくられた　お話です。　その中にこんなものがあります。　ブッダが弟子を連れてインドのある町で布教しているとき、若いお母さんが　赤ちゃんを抱いてブッダのところにやってきました。　見ると抱かれた赤ちゃんはすでに亡くなっています。　彼女は、ブッダという人はどんな望みも叶えてくれるという噂を聞き、やって　きたのでした。　ブッダに会い、「赤ちゃんが死にました。赤ちゃんを生き返らせてください」　と懇願します。　ブッダは「わかりました」と答えましたが、条件を一つ出したのです。　「この町の家を一軒一軒たずねて、一人も死者をだしていない家があったら、　そこからケシの実を一つもらいなさい。そしてケシの実を三つ集めて私に届け　れば、あなたの赤ちゃんを生き返らせてあげましょう」　お母さんは必死で、家々をたずねました。　しかし、死者をだしていない家は一軒もありませんでした。　ブッダのところに戻って彼女は言いました。　「死者をだしていない家などどこにもありませんでした。愛する人が死ぬのは　避けられないとわかりました。この世は無常なのだとよくわかりました」　そういって、お母さんはブッダの弟子になったというお話です。　この話の意味するところは、世の中は無常。みんな死ぬのだから仕方ない。　悲しいことに執着してはいけない、というものです。　しかし、ある宗教関係の大学の先生はこのように解釈されています。　要約しますと、　《この説話は無常を説いたものではない。慈悲を説いたもの。　　各家々をたずねたとき、なかには「いやぁ、最近おじいちゃんが死んでね、　　90歳で大往生だった。悲しいね。生きてるときにもっと大事にしてあげれ　　よかったと悔やんでいるよ。あなたはかわいい赤ちゃんをなくしたんだ。　　さぞかし、悲しいだろうね」　　あるいは、「私も赤ちゃんを亡くしたよ。3年ぐらいは赤ちゃんのことばか　　り思い出していたよ。でも思い直して、亡くなった子のことは受け入れて　　何とか頑張って生きているよ」　　このような話をたくさん聞くことができたのではないか。　　つまり、彼女はみんな無常を抱えながら、助け合い、支え合い、分かち合い　　ながら生きていくことを学んだのではないか。　　ブッダは、このことをお母さんに知って欲しかったのではないか》　このような解釈ですが、このほうが心にストンと落ちます。　無常だからといって、人生をあきらめるのではなく、無常を抱えながら生きる　ことで、人の心にある慈愛を知ることをブッダは重く見ているはずです。　人と人とが助けあう中に、人の幸せもあるということだと思います。　そういう世の中になってほしいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月22日

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• 【変化できる人は強い】

  【変化できる人は強い】◎進化論で有名なダーウインがこう言いました。　　「最も強い者が生き残るのではなく、　　　最も賢い者が生き延びるのでもない。　　　唯一生き残るのは、変化できる者である」　ここでの「変化」というのは柔軟性ということです。　この地球上に恐竜が生きていた時代もありましたが、その恐竜が絶滅したのは　氷河期がきたことで生きていけなくなったからです。　氷河期という「自然の変化」に、対応する力がなかったために絶滅してしまい　ました。空を飛んだりする恐竜でも、寒さには勝てなかったわけです。　ところが人間は、約5000年にあいだに文明や科学を知恵によって発展させた　り、発明や工夫をしながら今まで生きてきました。　それはなぜかというと、人間には恐竜などにはない、知識や心が発達していた　からです。　ただ、人間が知識や心の力を活用して、快適な社会をつくってはきましたが、　あまりにも、知識の力を頼りすぎために、人の心が重視されなくなりました。　ダーウインのこの言葉を深く読むと、これから私たちは、自分をうまく変えら　れる人間になることができるか、それが問われる時代になりそうです。　実際１００年以上続く企業の中にも、時代の変化に合わせて社員の教育方針を　変えたり、社員同士の関係性を今の時代に合わせて変えています。　つまり、その中で生きる私たちは自分の思い通りに、相手が動かないからとい　う理由で、クヨクヨ悩んでもいい仕事はできないのです。　これは、仕事だけに限らず他の分野でも共通していることです。　悩んだり、迷いながら成長することもありますが、自分がどう変われば成長し　強い人間になれるか、という考えも持っておく必要があります。　「自分をどう変えていくか、これを考えるとワクワクする」という生き方が　一番面白そうです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月21日

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• 【働きアリの法則から学ぶ】

  【働きアリの法則から学ぶ】◎「働きアリの法則」というのがあります。　これは、１００匹のアリの集団をよく見ていると、ある法則によってアリが　働いているというものです。　１００匹のうち、２割がよく働きます。そして６割は普通に働きます。　残りの２割は何もしないで、ブラブラしています。　ここからが面白いのですが、ブラブラして働かない２割のアリを取り除けば、　みんな働く集団になる、と考えがちです。しかし、実はそうではありません。　残った８割のうち、２割はよく働き、６割は普通、残りの２割は何もしない　という状況になります。　これはどういうことかといいますと、ブラブラして何も働かないアリがいる　のは、それなりの理由があるということです。　その理由は、外敵から侵入され襲われたりすると集団を守るために戦ったり、　あるいは、アリが暮らす巣が壊れたりしたとき補修する役目があるのです。　普通は働かないアリでも、緊急事態のときには重要な役割を担っています。　アリが生きていくための食糧を得るために、ということだけで考えればこの　２割のアリはよけいなものです。　しかし、アリの全体の集団を維持していくには、という立場から考えれば、　ブラブラしている２割のアリには立派な存在価値があるのです。　この「働きアリの法則」から私たちが学ぶことがあります。　それは、会社や組織は、生産する部署だけでなく、それを支える後方部隊と　いう存在がなければ、成り立たないということです。　たとえば、経理や庶務、会社内の清掃業務など、生産に直接関わらない部署も　必要な役割です。　ですから、今、自分がやっている仕事がうまくいかない、あるいは適性能力が　ないのではないかと、悩み落ち込む必要はないということが言えます。　少なくとも、会社や組織に損害や信用を落としてしまうことがないなら、自分　の存在価値はあるのです。　それは、単に今の仕事にうまく合わないだけのこと、自分の能力を限定したり、　自分を卑下したりしなくてもよいのです。　もし、今の仕事が合わなくても、社内で他に自分に合う仕事があるかもしれま　せん。　そんなときは、自分には限界があると思わず、「可能性がある」という考え方　を持てばよいのです。　自分の可能性を信じ、自信を持ちましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月20日

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• 【他人の立場に身を置く】

  【他人の立場に身を置く】◎デール・カーネギーの本に紹介されている話です。　カーネギーの講習会の参加者に、３歳の男の子を持つ父親がいました。　男の子はひどい偏食で、やせていました。　彼と妻は、いつもその子に小言を言っていました。　「お母さんは、あなたにこれを食べてもらいたいのよ」　「お父さんはね、君が立派な人間になってほしいんだよ」　こう言い続けますが、なかなか親の言うことを聞いてくれません。　そこで父親は考えました。　「いったいあの子は、何を一番望んでいるのか。どうすれば、彼の望みと私の　望みを一致させることができるのだろうか？」　すると一つのことがわかりました。　子どもは三輪車を持っていて、それに乗って家の前の道路で遊ぶのが好きでし　た。ところが、近所に手に負えないガキ大将がいたのです。　その子が、息子の三輪車をとりあげて我が物顔に乗り回すのです。　とりあげられると、息子は泣き出して母親のところに帰ってくる。　母親は三輪車を取り戻してやる。こういうことがほとんど毎日のように繰り返　されていました。　そこで父親は、３歳の息子に言いました。　「お母さんが作ってくれたものを何でも食べさえすれば、今に、君はあのガキ　大将の彼よりも強くなるよ」　この言葉で、息子の偏食はなくなったといいます。　父親は、３歳の子どもに「偏食をせずに何でも食べれば強くなれる、そして　ガキ大将に三輪車をとりあげられることはなくなる」と理解させたのです。　これは、父親が子ども立場になって、子どもの望んでいることに気づいたから　です。　人は、相手の身になって考えるとき、相手が何を望んでいるかを知ることが　できます。　さらに、それができると自分の望みも叶えられるのです。　つまり、お互いが得をするということです。　子どもが親の言うことを聞かないのを叱るだけでは、問題は解決しません。　相手の希望、欲求をどうすれば叶えてやることができるかを見つけるのは大事　なことです。　これは大人同士のことにも応用できる考え方です。　こちらの願いや望みが、相手にとって必ずしも同じとは限らないのです。　相手が得をすることで、自分も得をする。　人間関係をうまくするには、大切な条件の一つと言えそうです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月19日

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• 【自分らしく主体的に生きる】

  【自分らしく主体的に生きる】◎ある高校の職員室に２年生の男子生徒が、担任の先生に相談をしに来ました。　ふだんは快活な生徒は元気がありません。　「どうしたの？　相談したいことは何？」と先生は問いかけます。　「先生、僕はなぜ、勉強しなくてはいけないのですか？」　「何を言ってるんだ。勉強しないと、希望の大学に行けないし、いい会社にも　就職できないじゃないか。よけいなことを考えずに、勉強に集中しよう」　先生はそう答えたものの、よく考えると最近その生徒の成績が少しずつ落ちて　いることに気づきました。　何人かの同級生から追い抜かれている状況でした。　彼の家は、母子家庭で母親の期待も大きく、本人もその願いに応えなければ、　というある種の責任感を背負っていたのも、先生は知ってはいたのでした。　先生は、小さい頃、テレビで放映されていた一休さんの番組が好きで、その　影響もあり一休禅師の本も読んだりしていました。　先生は家に帰ると、一休禅師の教えに、生徒の指導に役立つものはないかと　本を開きました。　その中に、一休の次の言葉に目がとまりました。　　　そのままに　生まれながらの　心こそ　　　願わずとても　仏なるべし　意訳ですが、　「自分らしく生きることを心がけなさい。そういう生き方をしていくと自然に　仏のような自在の人生を送ることができる」　というものです。　生徒は、母親の期待に応えよう、むしろ、応えなければという気持ちがあり、　それが、成績が落ちていくことに不安になり、リラックスすることを忘れて　いたのではないか、と先生は気づきました。　数日して、先生は生徒に会って話しました。　自分が将来やりたい仕事があるなら、もう一度考えてみること。　お母さんの期待に応えなければ、と自分を追い詰めないこと。　人生は、自分の主体性を持って生きると頑張ることができること。　このことを、生徒に伝えました。　その後、生徒は大学の経済学分野を目ざしていましたが、文学の道を歩みたい　と文学部の志望校に変えたそうです。　成績は以前のレベルまで戻り、表情にも笑顔が見られるようになったとの　ことです。　人生は自分がどう生きたいか、という主体性が大切です。　それが、自分らしく生きることにつながるものです。　それは、年齢に関係なく、定年後に新たに起業する人も多く見かけます。　自分らしく生きるには、いつからでもスタートできるのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月18日

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• 【人の短所を見る時の心得】

  【人の短所を見る時の心得】◎教育や禅の世界に詳しい作家の境野勝悟（さかいのかつのり）さんが主催する　サークルの講座の中で片づけのことが話題になりました。　そのサークルでは中年女性も参加されていました。　会話の中で境野さんが「うちのカミさんも、片づけないよ」というようなこと　を言ったそうです。　すると、そのときお茶を運んでくれた一人の女性が、　「先生。私も片づけませんよ。きちんと片づけると、なんとなくさびしくて、　イヤなんです。でも片づけない人は、お料理やお洗濯は、よくやるでしょう？　片づける人は、あまり料理に手をかけないと、よくいいますよ。　先生だって、得意なものと、不得意なものがあるでしょ」　こう、言われてなるほどと思ったそうです。　境野さんは、片づけることに厳しい家で育ちましたが、奥さんは大らかな家で　育てられました。この環境も影響したのでしょう。　そこで境野さんは考えました。　そう言われれば、たしかに妻の料理は手をかけてくれ美味しい。洗濯も少し　汚れるとこまめに洗い、アイロンもかけてくれる。　文句は言えないな、と。　もし、散らかっているのが気になるなら、自分で片づければいいじゃないか、　と思い直したそうです。　人の欠点だけを見ると、他の美点に気づかなくなるものです。　人を評価するときは、自然の景色を眺めるように、全体的に客観的に見ること　が大事である、と境野さんは教えています。　人間同士が、共に暮らしたり、仕事をしていくときは、相手の全体を見るよう　に心がけるのは大事なことです。　短所の裏には、長所があることを認識したいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月17日

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• 【生きがいの３つの要素】

  【生きがいの３つの要素】◎人によって生きがいはさまざまです。　青年期から社会人になり、家庭を持つ人、あるいは独身のほうがいいという　考え方など現代は、価値観が多様化しています。　生きがいには３つの要素があると思います。　１、目標（目標に向かって挑戦する）　２、行動（目標の実現のために行動する）　３、充実（挑戦して、行動することに充実感を覚える）　ただ、世の中は、毎日の生活に生きがいを感じながら生きている人ばかりでは　なさそうです。　北海道の帯広に、18,000坪の花畑をもつ紫竹昭葉（しちくあきよ）さん。　紫竹ガーデンとして1992年に開園しました。　紫竹さんは1927年の生まれです。建設会社を経営する次女として育ち、会社　の社員だった紫竹勲さんと結婚しました。　しかし、56歳のとき、ご主人を亡くされました。　しばらくはつらい日々を送っていたそうです。　そういう昭葉さんの姿を見かねて娘さんは、こう言いました。　「泣いてばかりでいいの？」。　その言葉に目が覚めたのでした。　「自分の残りの人生で何ができるのだろう」と考え、「それなら、子どものころ　大好きだったお花畑をつくろう」と決めたのです。　周囲の反対もある中で土地を購入しました。　ところが、農地とはいえ雑草や石が多い耕作放棄地といわれるものでした。　しかし、計画的にガーデン作りのためのデザインの立案、造成工事を一つずつ　やり遂げました。　開園当時は2000人ほどの来園者でしたが、今では10万人の方が足を運んで　くれるとのことです。　どんなことであれ、生きがいを持って生涯を送る人は、多くの人から認められ　るものです。　それが、まわりの人たちに幸せな時間を提供することにつながるのです。　生きがいを持つことに、年齢は関係なくその人が充実し、楽しいと思えるか　どうかです。　どうせ生きるなら、生きがいを持ち楽しい毎日を送りましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月16日

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• 【強い願いが、回復力と能力を生む】

  【強い願いが、回復力と能力を生む】◎心の持つ力は、不思議です。　自分はダメだという消極的な状態が続くと、それが習慣になり何事にも意欲が　湧かなくなります。　しかし、自分にはやればできる力があるという積極的な心の状態だと、毎日の　生活もエネルギッシュなものに変わります。　今、アメリカでは大統領選挙に向けた運動が活発に行われています。　32代大統領のフランクリン・ルーズベルト大統領は、裕福な家庭に育ち政治　家になりたいという夢を持っていました。　28歳で、その夢を叶えてニューヨーク州の上院議員になりました。　ところが、39歳のとき、突然小児麻痺に罹ってしまいます。　体のしびれ、足も不自由になり、杖がなくては歩けないほどになりました。　しかし、それから7年後病気から回復しニューヨーク州の知事になり、４年後　アメリカの大統領に就任します。　大統領になる夢はずっと消えることはなかったそうです。　心に強い願望を抱くことで回復することができたのです。　また、日本の音楽家にも同じように自分の願いを実現させるために、能力を　開花させた人がいます。　梯　剛之（かけはしたけし）さんは、生後まもなく小児がんになり片方の目を　摘出しました。　さらに、中学生のときもう片方の目もがんになり、ついに全盲になりました。　こういう境遇になれば、心は折れ人生をあきらめてしまうかもしれません。　しかし、梯さんは新しいステージに向かって挑戦していきます。　目が見えなくなり、梯さんは一度聞いたメロディーを正確に記憶する能力が　あることに気づきます。　それからピアニストをめざしてレッスンに励む努力を続けていきました。　その後、アメリカのカーネギーホールで演奏をするまでに技術を高めていき　ました。　梯さんはこう語っています。　「僕は見えないから、かえって木々の葉のさやぎ、風のそよぎなど、自然の　繊細な音を聞き逃すことがないのだと思います。　それによって本当に心が癒されます。だからぼくはそうした音をピアノで　表現し、聴いてくださる方の心を癒したいと思います」。　すばらしい生き方です。　自分の境遇をすべて受け入れながら、独自の音楽の世界を創りあげて、聴く　人々の心を癒す。　自分の人生は他人のものではなく、自分のものです。　どういう選択をするのも自分次第であるなら、自分は何を願って生きるか、　しっかり考えたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月15日

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• 【相手のよき理解者となろう】

  【相手のよき理解者となろう】◎ここに１通の手紙を紹介します。　「小生の息子は現在職が得られず、深く悩んでおります。　しかし、自分の進むべき道をより強固に固めつつあります。　息子が発表した論文をお読みください。　できますなら、激励の言葉を一声かけてくださるようお願いします。　もし、その上、愚息に助手に仕事をお世話いただければ、これ以上の　喜びはありません……」　これは、アインシュタインの父親が、アインシュタインが通う大学の教授に　あてた手紙です。　アインシュタインは卒業後、大学の助手になりたいと思い論文を書きました。　しかし、教授は相手にしてくれませんでした。　悩んでいたアインシュタインの姿を目にした父親は、その教授に手紙を書い　たのでした。　しかし結果は、父親の願いは実現することはありませんでした。　その後、アインシュタインは特許局の仕事につくことになります。　人生は何が起きるかわかりませんが、相対性理論の基礎がつくられたのは　この特許局に勤務していた時期といわれています。　アインシュタインは父親の信頼に応えようという思いがあったにちがいありま　せん。　アインシュタインは幼少期から、天才といわれていたのではなく、むしろ成長　は遅く、町工場を経営していた父親としては子どもの行く末に心配をしていた　ほどでした。　子どもにとり、親から絶対の愛で守られているという信頼は大事なものです。　「どんな自分でも、自分を理解してくれる人がいる」というだけで、子どもの　可能性は広がっていきます。　「子どもや家族にとって、自分はよき理解者であるだろうか？」　この視点に立ち、自分を眺めることで今まで気づかなかったことが、いくつか　見えてくるかもしれません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月13日

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• 【好転思考】

  【好転思考】◎好転思考とは、目の前にある困難な事実や環境を、良い方向に転じていくため　の考え方のことです。　松下政経塾で学んだ、小田全宏（ぜんこう）さんという方が、人間教育事業に　携わっておられますが、この小田さんは「陽転思考」という言葉を用いてあり　ほぼ同じ意味だと思います。　会社の人事異動で転勤の打診があったとき、入学試験、就職試験などのときは、　「どうしよう」というマイナスの感情になりやすいものです。　その心の状態を、別の考え方をすることで乗り越えることもできます。　戦国時代の終わりごろの話です。　1590年、豊臣秀吉が小田原の北条氏を征伐したあと、徳川家康は北条氏の　領地である関東八か国を与えられました。　しかし、それまで家康の領地であった三河・駿河の五か国を没収されます。　表向きは、関東八か国ですから加増ですが、実際は、三河武士から絶大な信頼　を得ていた家康の勢力を分断するのが、秀吉のねらいだったのです。　これを聞いた、大名の前田利家は「家康が承服するはずがない、もしかすると　徳川と豊臣の戦になるかもしれない」という危機感を抱き、家康のところに　行き「ここは辛抱したほうがよい」と諫言しました。　このときの家康の答えは次のようなものでした。現代語訳しますと　「とんでもない、辛抱するどころか喜んでいます。私は関東と三河と交換に　なったことは損とは思っていません。　今までの領地は亡き信長様からいただいたもの。今度は豊臣殿下から頂ける　のですから、光栄に思い感謝しています」　というものでした。　当時の関東は湿地平原でなにもないような、やせた土地でした。　そのような土地を領地に与えられ、左遷・配置転換同様の扱いを受けても、　愚痴一つこぼさずに積極的な言葉を発する家康に、前田利家は感服したと　いわれています。　その後、家康は灌漑で川を引き、江戸の荒れた土地を平野に変え大都市に　つくりあげていきます。　この徳川家康の根本にあったのは、ここでいう「好転思考」（陽転思考）と　いえるでしょう。　小田さんは自分が説き続けてきた陽転思考について、こう述べています。　《陽転思考は単に元気に明るくという考え方ではありません。　それは、「人生に起こるあらゆる出来事をあるがままに受けとめ、感謝の心を　抱きつつ、ベストを尽くして生きる」という考え方です。》　よく、ポジティブ思考というのは、軽い考え方で何でもかんでも明るくという　のが嫌いだ、ということも聞きます。　しかし、ほんとのポジティブ思考というのは小田さんが述べた『陽転思考』　の説明に示されています。　真の積極的な考えを持つことができると、人生の意味も変わるものです。　最近、東北大震災の被災者で１０代後半の女の子が、震災で家族を亡くした　ことをずっと悩んでいるというシーンが流れていました。　その悩みは、家族が亡くなって、自分だけ生き残っていることがどうにも受け　入れることができないというものでした。　その女の子に、ある友人が言葉をかけました。　「あなたの悩みは消えることはないけど、乗り越えることはできると思うよ」　その友人の包み込むような真剣な言葉に、女の子は泣き崩れました。　たぶん、人生最大の悩みを乗り越える一歩を踏み出せたのではないだろうか、　と想像します。　現実を受け止めるのは、きれいごとではないことも確かです。　だからこそ、乗り越えていく力を身につけることが必要です。　どんな出来事にも、良い方向に転じる生き方をしたいものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月12日

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• 【幸せになりたいなら】

  【幸せになりたいなら】◎西洋のことわざの一つに、なるほどと思えるものがあります。　　　１日だけ幸せでいたいなら、床屋に行け。　　　１週間だけ幸せでいたいなら、車を買え。　　　１ヶ月だけ幸せでいたいなら、結婚しろ。　　　１年だけ幸せでいたいなら、家を買え。　　　一生幸せでいたいなら、正直でいることだ。　幸せになるための条件は、人によってさまざまです。　このことわざをつくった人の本意は、いったいどこにあるのでしょう。　よくよく考えると、一生幸せであるには心の持ち方が大事である、ということ　に気づきます。　はじめの４つは、俗世間的なものといえます。　もちろん、これらは幸せであることを感じるには、十分なものであるといえる　でしょう。　同事に、車を買う、結婚する、家を買うなどの夢を持ち、計画を立てることで　生きるモチベーションはグンと上がります。　やはり、夢や希望に向かって生きることは大事なこと。　ただ、一生続く幸せの条件は、心の持ち方になっていることです。　正直という言葉には、強さや勇気、誠実、協調、慈愛、などに共通する要素が　含まれています。　このことわざに自分の幸せの条件を入れて、書き換えてみましょう。　これも人それぞれです。　「一生幸せでいたいなら、健康であることだ」。　という人もいるかもしれません。　自分にとって幸せとは何か、という考える時間を持つと今の生活の中で、　改善するべきこと、やっていてよかったことに気づくはずです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（by　ハートリンクス）

  2020年03月11日

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• 【「人は人、自分は自分」という考えの落とし穴】

  【「人は人、自分は自分」という考えの落とし穴】★元結不動　密蔵院住職・名取芳彦師の言葉から―◎国別ジョークに、洋上の船から乗客を海に飛び込ませるひと言があります。　アメリカ人には「ヒーローになれます」。　ドイツ人には「法律で決まっています」。　イタリア人には「女性にモテます」。　そして日本人には「皆さん飛び込んでいますよ」だそうです。　日本人が他の人との協調性を大切にするのは、ムラという狭い共同体で仲よく　暮らす知恵だとか。　確かに人と違ったことをすれば目立ちます。そして、出る杭は打たれます。　生意気だ、目立ちたがり屋だ、スタンドプレーヤーだとささやかれることに　なります。　そのために、やりたいこともできず、個性を開花させられず、自己実現が否定　されて悔しい思いをしてきた人が大勢います。　その反動でしょう。西洋諸国のように個性を重視、尊重する世の中になってき　ました。　一方、子育て中の親が子供に自立をうながす言葉が、　「人は人、自分は自分でしょ」。　昭和33年生まれの私も（つまり戦後13年しかたっていない時）、小学生の時　にやりたいことを母に止められて「だって、みんなやってるよ」と反発した時　に、母に「人は人でしょ」と言われた覚えがあります。　ところが、私はこの言葉を、他に付和雷同するなと受けとらず、「人のことは　関係なく、自分のやりたいことをやっていい」と解釈しました。　この解釈に、戦前生まれの母は「人に迷惑をかけなければね」と加えました。　そこで私は「人に迷惑をかけなければ、何をしてもいいのだ」と自分に都合の　いい理屈を打ちたてたのです。　おかげで、私は自分のことしか考えない少年になり、他の人に対してあまり関　心を持たない青春時代を過ごすことになりました。　実は、人に迷惑をかけないで生きることは不可能です。　なぜなら迷惑かどうか判断するのは私ではなく、相手だからです。　相手が迷惑だと思えば、迷惑をかけていることになるのです。　おそろしい話ですが、真実です。　人は人、自分は自分という考え方は、個性を発揮し、自立するための核になる　ものです。　しかし、他人に無関心でいいということではありません。　他と協調なんかしなくていいと言っているのではないのです。　そこを間違えてはいけません。　（参考文献：名取芳彦著　「気にしない練習」　知的生き方文庫）________________________________________　＊「愛の反対語は憎しみではなく、無関心です」と語ったのはマザー・テレサ　　でした。　　ここから考えますと、愛というのは人に関心を持つことになります。　　問題は、関心の持ち方です。　　人に関心を持つことを、広い意味で考えるならそれは「思いやり」に通じる　　ものです。　　困っている人がいたら手をさしのべてあげる、これが人間社会のいいところ　　です。　　ところが、「他人のことには無関心だから」という理由で、自分の都合しか　　考えずに、人を押しのけ、迷惑をかけることがあります。　　そうならいないためにも、人と自分の違いは尊重し、その上で助け合うこと　　が自然にできる人でありたいと思います。

  2020年03月10日

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• 【幸せの在りか】

  【幸せの在りか】★作詞家・吉元由美さんの言葉から―◎インドのスラム街を歩いていたときのことです。　子どもたちが寄ってきて、私の後をついてきます。　何かもらえるのではないかという期待もあるかもしれないのですが、本当に　目をきらきらさせながら笑っています。無邪気という言葉がぴったりの彼らの　笑顔は、本当にかわいらしいものでした。　　布切れ一枚、だぼだぼの汚れたTシャツを着た子どもたちや、物売りの子ども　たちは、インドのカースト制度の階級にも入っていない、ダリッドと呼ばれる　階級に属し、厳しい差別を受けています。　それなのに、どうして彼らの笑顔はこんなに輝いているのでしょうか。　あらゆることに恵まれている日本の子どもたちにはない輝きです。　その日を生きる食べものがなくても、「生きていることがうれしい！」という　喜びが、子どもたちの笑顔から伝わってきます。　長い年月にわたるカーストの歴史の産物かもしれませんが、生活の苛酷さと　幸せは必ずしも比例しないということなのです。　インドのスラム街の子どもを例に挙げるのは極論かもしれません。　でも、あらゆるものが私たちの『師』になります。　インドのスラムの子どもたちは、幸せの在りかを教えてくれました。　私はすでに幸せだ、と思っても、誰もがいろいろな問題を抱えています。　子どもの成績がよろしくない、夫の仕事がうまくいっていない。　親が介護を必要としている。でも、それらの問題と幸せとは別のことです。　子どもが意欲的になるためにはどうしたらいいのか、知恵を絞るチャンスであ　り、他の仕事にチャレンジする好機なのかもしれない。　幸せもプラスして考えることなら、ピンチもプラスで考えていくのです。　今なら、若い頃にはわからなかった心の内も、人生の機微も見えてきます。　小さな幸せは、心を豊かな光で満たしてくれるのです。　（参考文献：吉元由美著　　　　　　　　「40代『泣きたい日』の頑張り方」　知的生き方文庫）________________________________________　＊子どもたちの強さは、どこにあるのかといいますと、ひとつは無邪気さ　　だといえます。　　自分の生きる環境が、他の人と違っていてもただ、生きていることが楽しい　　と感じることができるからでしょう。　　幸せの基準をどこに置くのか、子どもたちは考える必要がないのです。　　ところが恵まれた環境で生きるのが当たり前なことになると、生きているの　　は楽しく、幸せだとは感じなくなってくるものです。　　その意味では、教育とは大事でありながら、ある種のこわさもあるのかも　　しれません。　　どのような暮らしをしていても、「今、わたしは幸せだ」と思える感受性を　　これからの子どもたちには身につけてほしいものです。　　その前に、我々大人が子どもたちの見本になる人間になることが先決です。　　

  2020年03月09日

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• 【今・ここで・生きる】

  【今・ここで・生きる】★ひろさちや氏の言葉から―◎わが国、曹洞宗の開祖の道元（1200－53）の事績です。　道元は1222年に宋に渡り、浙江省寧波市にある天童寺で修行しました。　その天童寺での出来事です。　夏の炎天下、笠もかぶらずに椎茸を乾している典座（てんぞ）がいました。　典座というのは、禅寺にいる食事係の僧です。　道元が年を尋ねると、68歳という返答。　その典座があまりにも苦しそうな様子なので、道元が言いました。　「そんな雑用は自分でせず、他の使用人にやらせればいいじゃありませんか」　と言いました。　すると典座は、《他は是れ吾にあらず》といった返答。　他人はわたしじゃない。これはわたしの仕事だ。わたしの修行なんだ。　わたしの修行を他人にやらせるわけにはいくまい、ということ。　それはその通りです。わたしたちは日常生活において、どうしてわたしがこん　なことをしなければならないのか？！　と、ぼやくことがあります。　本来なら、あいつがするべき仕事なんだ、というわけです。　道元は、「老人よ、おっしゃる通りです」と言います。　「だが……」と、道元はそれにつけ加えて言いました。　「いま、太陽はこんなにも熱い。どうしてこのようになさるのですか？」と。　つまり、もう少し涼しくなってからなさればよいのではないですか……と　言ったのです。　それに対する老典座の応答がすばらしい。　《更に何れの時をか待たん》でした。　「いまを外して、いったいいつやればいいのだ？！」ということです。　「私は絶句せざるを得なかった」。道元はそのように告白しています。　わたしたちは、しばしば「あとで、あとで」と言います。　自分がやらねばならない仕事を、一寸延ばしに先送りします。　なぜか、といえば、それが本当に自分の仕事だと認識していないからです。　過去のいろいろないきさつにとらわれて、＜本当であれば、わたしはこんな　仕事をしないでよいのに……」と思ってしまうからです。　しかしわたしたちは、どういうきっかけかは分かりませんが、わたしがその　仕事をすることになれば、いま、すぐにそれをやるべきです。　老典座はそのことを道元に教えたかったのだと思います。　つまり、禅の精神は、　―― 即今・当処・自己 ――です。　『即今』は「いま」、『当処』は「ここ」です。　わたしたちは、いま・ここで・わたしが生きているのです。　（参考文献：ひろさちや著　「気にしない　気にしない」　PHP文庫）________________________________________　＊物事には、先送りや先延ばしをしてはいけないとき、反対に、したほうが　　いいときがあります。　　ここでは、今やるべきことが面倒だから、気が向かないからという理由を　　つけてしまうことは、禅の生き方から外れているということが語られてい　　ます。　　もちろん、先送り、先延ばしが必要なのは、問題解決のために時間をおく、　　静観することで、うまく収まることもあります。　　しかし、私たちは、つい楽な方向に流されやすいものです。　　暑さや体のつらさから逃げたいために、時間をかせぐという考えに禅の　　世界は存在しないということでもあるのです。　　「今やるべきことは、すぐにやる、それが生きていること」。　　意味深いことですが、ときどき自分の行動のパターンを省みるきっかけと　　なりそうです。

  2020年03月08日

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• 【心の免疫力】

  【心の免疫力】★心理学者・内藤誼人（よしひと）氏の言葉から―◎自分の勤めていた会社がいきなり倒産したり、何の前触れもなく、いきなり　リストラ宣告されたりするのは、心理的にものすごくつらい。　信じていた部下に裏切られたりするのも、やはりつらい経験である。　しかし、不幸を経験することが、必ずしも悪いのかというと、そうではない。　なぜなら、不幸を経験しておくことで、「免疫」がつき、将来の不幸に対して　の「抵抗力」がつく、ということもあるからだ。　私たちは、未経験のことに対しては、どうしても不安を抱く。　自分で経験したことがないことは、どうしても怖いのである。　外国に一度も行ったことがない人が、海外へ留学することになったとしたら、　その恐怖はものすごく大きいであろう。コミュニケーションがとれるだろうか、　食事は大丈夫だろうか、といろいろ不安に思うはずだ。　しかし、いったん経験してしまえば、私たちは「どうってことない」というこ　とを学習することができる。これは、どんな経験もそうである。　不幸な目に遭ったときには、「よかった」と思えばよい。　「これで、同じ経験をしても、次回はそれほど心理的に苦痛にならない」と考　えればよい。　江戸時代の後期に生きた良寛に、　「災難に遭う時節には災難に遭うがよく候。死ぬる時節には死ぬるがよく候」　という言葉がある。　災難に遭うときには、災難から逃げるのではなくて、災難に遭うのがよろしい　という教えは、とても参考になる。　「いい経験をさせてもらったなあ」と思えば、災難も災難ではなくなるからで　ある。　人にだまされたり、裏切られたときにも、「なるほど、いい勉強になったなあ」　と思うのがよい。　人を簡単に信用しないほうがいいのだ、ということがわかるための勉強をさせ　てもらったのだと思えば、たいして腹も立たないものである。　何事も経験であり、経験すればするほど、人は免疫がつく。　（参考文献：内藤誼人著「『不安』があなたを強くする」廣済堂出版）________________________________________　＊つらかったと思える経験もあれば、楽しかったという経験もあります。　　その経験をどのように意味づけするかによって、私たちの生き方にも影響を　　与えます。　　つらい経験を、自分の心の免疫力を強くするためのものだ、と思える人は　　経験を学習材料として活かしているのです。　　そのことが結果として、自分が人間としての成長につながっていきます。　　また、つらい経験を、自分を責めたり人を憎いと思う人は、経験を学習材料　　として活かしているとはいえないのです。　　もちろん、つらいときは自分を責め、誰かのせいにしたくなることもありま　　すが、そこで止まったままでは、心の世界が明るくなることもないでしょう。　　つらい経験をした、楽しい経験もした、そしてもう一つ、　　「自分を高める経験をした」、と思うと人生の幅も広がります。　　どこまでも広がる人生を送りましょう。

  2020年03月07日

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• 【煩悩と向上心】

  【煩悩と向上心】★中谷彰宏氏の言葉から―◎福沢諭吉が『学問のすすめ』で「天は人の上に人をつくらず」と言いました。　これを、人間はみんな平等であり、上も下もないんだと考えると、人間の苦労　やストレスが始まるのです。　人の上に人をつくり、人の下に人をつくることは、決して差別を助長すること　ではありません。　人間はどこまで行っても努力しなければいけないし、どこまで行っても自分は　最低ではないのだと思えば、素直に物事を受けとめられます。　「宇宙は無限に広い」というのと同じで、どこまで行っても上には上がいると　思えば、人間を向上させる考え方になります。　どこまで行っても自分は最低ではないのだ、ということがあなたの自信になり　自分自身を認めることができ、人に対して優しくすることにつながります。　自分は気が弱いと思っていたけれども、世の中にはもっと気が弱い人がいるの　だと考えれば、謙虚になれます。　自信をなくすこともなくなり、自分よりもっと弱い人に対して愛情を注げるよ　うになります。　煩悩を肯定することは、ある意味では向上心を持つことでもあります。　「もっと○○したい」というのは、向上心です。　「天は人の上に人をつくらず」という言葉だけを表面的にとらえると、向上心　を否定することになります。　でも、福沢諭吉が言いたかったことは、そんなことではありません。　「スタートは」という言葉が隠されていて、「スタートは人の上に人をつくら　ず、人の下に人をつくらず」だから頑張って勉強しようよ、というのが『学問　のすすめ』の本旨です。　ここからは勉強すると差がつきますよ、というところがあるわけです。　スタートの平等主義であって、決して結果の平等主義ではありません。　煩悩の世界は、結果の平等主義ではありません。スタートの平等主義です。　煩悩を持つ時点では平等ですが、その煩悩をどこまで追求していくかは制限は　ありません。　個人が頑張って煩悩を追求すれば、その人はより大きな煩悩を手に入れること　ができます。　大きな煩悩を持つことは、それだけ人生がつらくなるという思い違いをついし　てしまいますが、そうではありません。　大きな煩悩を持つことは、大きな志を持つことと同じです。　大きな志を持つとそれだけ苦労は多い。　でも、その苦労を受け入れたとしても、それに向かって突き進んでいきたいと　いう切なる願いが生まれてくるのです。　（参考文献：中谷彰宏著　「煩悩のススメ」　TBSブリタニカ）________________________________________　＊仏教に『煩悩即菩提』（ぼんのうそくぼだい）という言葉があります。　　表面だけの言葉の意味から言いますと、「煩悩がそのまま悟り」となります　　が、これは実は間違いです。　　煩悩とは迷うこと、欲望を持つこと。　　ただ、迷い欲を持つことは人間の本性としてあるものですが、煩悩が悟りを　　得るための縁となる、というのが正しいとらえ方です。　　著者は、このことをわかりやすく説明するために、福沢諭吉の「天は人の上　　に人をつくらず」という有名な格言を引用しています。　　煩悩とは、向上心と本質は同じようなものです。　　だからこそ煩悩を持ちなさい、（向上心を持ちなさい）ということです。　　ただ、自分のための煩悩、家族のための煩悩、世の中のための煩悩の三つが　　三分の一ずつあればいいのです。　　正しい煩悩を持ち、幸せな人生を送りたいものです。

  2020年03月06日

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• 【聞く力があれば怖いものはない】

  【聞く力があれば怖いものはない】★医師・鎌田　實氏の言葉から―◎「いい看護師を育てたい」という思いを持ち続け、諏訪中央病院看護専門学校　の校長として、十数年努力してきた。　2009年春、引退をした。引退後も名誉校長という変てこな名前で、保険医療　論や看護哲学の授業を60時間、ボランティアで毎年続ける予定だ。　毎年3月になると、看護師の卵たちが巣立っていく。　その中に忘れられない看護学生がいた。　人間とは何か、生きるとはどういうことか、なぜ人間は死ぬのか、人を支える　って何かと悩んだ。どれもこれも、答えはすぐには見つからなかった。　彼女は学校を休みだした。復帰はむずかしいと思った。　ぼくの引退後、学校長をバトンタッチした武井先生。病院の副院長をしている、　やさしい小児科のドクターだ。彼がゆっくりと話を聞いてくれた。　彼女は自分の疑問をぶつけながら、自分の中に答えを見つけ始めた。　聞いてもらっただけなのに楽になった。聞いてもらうことがとても大切なこと　に気がついた。　彼女は再び学校に戻ってきた。谷底からはい上がって必死に臨床実習を再開し　た。国家試験に合格してからも、彼女は卒業式の日まで実習を行った。　この学生の臨床実習は、重い脳梗塞を患った90歳の女性患者さんだった。　植物状態に近い。リアクションがなくても、話しかけながら全身清拭を行った。　その方から「あー」と声がもれた。生きてはいるが、反応のない患者だと思わ　れていた。発語は単なる偶然と思われた。　だが、この学生だけは単なる偶然ではないかもしれないと思った。　気持ちよかったのかもしれない。うれしかったのかもしれない。ありがとうと　言いたかったのかもしれないと思った。　この出戻り看護学生は、患者さんの表現するものを「わかる」ようになりたい、　「わかる」ことを援助につなげたいと思った。　朝「おはよう」と言うと「あー」と言う。全部「あー」だが、まちがいなくわ　かっている。おはようと返事をしてくれているように思えた。口腔ケアをした　後「気持ちよかった？」と聞くと「あー」と反応がある。　おなじ「あー」でも、いろいろな意味があることがわかる。たったひと言の　「あー」の中にいくつもの意味を聞き分けられるってすごいこと。　もう、植物状態でないことがはっきりした。　言葉を受け止めたことで心と心がつながったのだ。　「植物状態の患者」というレッテルを貼らなかったのがいい。　その週の実習を終えて「また、月曜日に来ますね」と声をかけると、今度は自　分の手で頭をかく。　「髪をとかすってことですか」と聞くと、どうもそうらしい。　髪をとかしてあげた。うれしそうだ。もともときれい好きの方なので、うれし　かったのかもしれない。　この看護学生のケアの根底には、感性のよい「気づき」があり、彼女は患者さ　んの「思い」がわかる労をおしまない実践力を持っていた。　この看護学生は壁にぶつかって、そこからはい上がってきた。　だからこそ、患者さんの苦しみや思いを理解できるようになったのだと思う。　命を支えるために聞くことの力が大切なのだ。　会社の中でも、学校の中でも、家庭の中でも、自分の思いを聞いてくれる人が　一人でもいてくれたらどんなに生きやすいことか。　とにかくまず家の中で、家族の言葉を受け止めてみよう。　きっと、何かが変わる。きっと生きやすくなるはず。　よい聞き手へ、人は集まる。話し上手よりも、聞き上手の人に信頼が集まる。　耳を傾けることのチカラを信じてみよう。　聞く力が備わったら、生きていくのに怖いものはなくなる。　おそれなくていい。　生きることはそんなにむずかしいことではないと気がつく時が来る。　（参考文献：鎌田　實著　「へこたれない」　光文社知恵の森文庫）________________________________________　＊このお話は、極限の状況にある患者さんと、看護師としていかに生きるかを　　悩み抜いた人との間だからこそ、互いの心がつながったエピソードです。　　話したり、聞いたりすることが当たり前にできる私たちにとって、相手の　　思いをどこまで分かり合おうとしているか。　　よく考えてみると、自分の立場を優先にして話したり聞いたりというのが、　　現実のようです。　　相手と自分が、心でつながるには、相手の言葉をどのような感性で受け止め　　ることができるかで決まるものです。　　相手の発する言葉に表現不足のところがあっても、きつい言葉を投げかけて　　きても、本当はさびしいのかもしれない。　　あるいは、もっとかまってほしいから、反抗する言葉を発しているのかもし　　れない。　　人と人とが、心でつながるには豊かな感性を持つことが大事なようです。

  2020年03月05日

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• 【日常の中に「ささやかな楽園」を見つけよう】

  【日常の中に「ささやかな楽園」を見つけよう】★心理学者・加藤諦三氏の言葉から―◎人は残念ながら、失うとありがたさに気がつく。　来る日も来る日も苦しみ悩んでいたある人が、ある人から「あなたは持ちすぎ　ている」といわれた。　しかし、その悩んでいる人はその言葉の意味が理解できなかった。　その悩む姿を見て、その人はさらに「あなたは欲張りだから」といった。　しかし、悩んでいる人はその言葉の意味も理解できなかった。　病気にならない人に「健康のありがたみをわかれ」といっても無理である。　もちろん頭では理解できるかもしれない。しかし日々の生活で、自分の健康に　感謝をする気持ちになることはない。　満員電車で通勤するときに「ありがたいなあ」という気持ちになることはない　だろう。電車に乗れるということはすごいことなのである。　ひとりで動けなくなれば、そのありがたみは身にしみてわかる。　しかし、満員電車に乗って通勤している人には、なかなか理解できない。　あるがん患者のケアをしている医師から次のようなことを聞いた。　言い尽くされた言葉であるが、誰もがそのときまで100％は理解できない言葉　の一つが、『健康のありがたみ』という言葉である。　私の叔父はアルコール依存症であった。五体無事で健康で酒ばかり飲んでいた。　認めてもらえない不満を抱えて毎晩酒を飲んでいた。　愛情飢餓感が強かったのであろう。　その叔父が夜、酒を飲んで新橋駅のプラットホームから落ちた。　運悪くちょうど電車が来て、両足を失った。　足を失ってはじめて自分がどれほどいろいろなものをもっているかに気がつい　たのである。　「私には手がある」と絵を描きはじめた。　私の叔父は足を失って幸せになれた。もっているものに気がついた。　健康のありがたみがわかれば、幸せになれる人はごまんといる。　がんになる前に、がんではない自分の幸せに人はなかなか気づかない。　がんになっていろいろな苦しみを味わって、はじめてその苦しみから解放され　ていた自分の幸せに気がつく。　ではどうするか。　それはがんになったいまでも、もっているものはたくさんある。　そのことに気がつくことであろう。手が自由に動く。しかし人は手が自由に　動く幸せに気がついていない。その生活の便利さに気がついていない。　そうしてがんになった自分がいまもっているものに一つひとつ気がついて、　「そのことに感謝していくしかない」であろう。　それこそ「ない」ものではなく、「ある」ものに注意をするということである。　ある前立腺がんの患者が手術をした。　手術は成功したが、尿もれに悩まされるようになった。　しかし、そのときに知人から、同じ手術の結果を聞かされた。知人のほうは　手術後排尿困難におちいってしまっていた。　その知人は彼の尿もれの話を聞いて、「よかったな」と彼のために喜んでくれ　たという。　そのときに彼ははじめて自分の幸せに気がついた。　自分のまわりでおきていることを皆あたり前のことと思っていた自分の傲慢さ　に気がついた。　（参考文献：加藤諦三著「『自分の心』をしっかり守る方法」知的生き方文庫）________________________________________　＊何かを失って初めてありがたさに気づき、また、何かを失わないとありがた　　さに気づかないこと、たくさんあります。　　失う前に気づくには、現在に感謝することが大事です。　　それが、十分ではないにせよ、与えられているそのことに謙虚になれます。　　いまあるものを、あたり前と見るのか、恵みと見るのか。　　ここに人生の分かれ道がありそうです。　　あたり前と思えば傲慢になりますが、恵みだと思えば感謝できます。　　感謝しながら生きる人生というのは楽しいものです。　　毎日の暮らしに人生の楽園を一つ見つけましょう。

  2020年03月04日

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• 【感情のそれぞれの意味を知る】

  【感情のそれぞれの意味を知る】★心理カウンセラー・常冨泰弘氏の言葉から―◎人間の感情には、嫌悪、驚き、照れ、親愛、寂しさ、侮蔑、羞恥心や嫉妬心、　安心感、憧れなどいろいろあります。　このうち、「喜び」「悲しみ」「怒り」「恐れ」の４つが感じられるようになれ　ば、ほぼ大丈夫なのです。　なぜなら、この４つの感情が自然に出せるようになれば、人生に起こり得る問　題や悩みの９割に対して、解決に向けて動くことができるようになるからです。　どれも、私たち人間が幸せに健全に生きていくために必要な感情だから、備わ　っているのです。　「喜び」の感情は、人生を楽しく生きていく力を与えてくれます。　美味しいものを食べる喜び。素敵な服を着る喜び、できなかったことができる　ようになる喜びは、人生を彩り豊かにしてくれます。　新しい世界を知る喜び、チャレンジして成長する喜びを、無数に積み重ねてき　た結果、人類は偉大なる進歩を遂げてきました。　「悲しみ」は、何かをなくしたとき、希望がかなわなかったとき、失敗したと　き、大切な人を失ったとき、などに覚える感情です。　悲しいときの身体の反応には、涙を流すというものがあります。　これは、身体的には、ダメージを受けることで心身に生じたストレスホルモン　を涙とともに体外に排出して傷を癒すという意味があります。　「悲しみ」は、心身に受けたダメージを癒し、辛い経験を乗り越えて新しい　一歩を踏み出す力を与えてくれます。　心身の強さと慈愛を授けてくれる、価値のある感情なのです。　「怒り」は、他人を傷つけ物事を破壊する、よくない感情だと思われがちです。　でも本当にそうでしょうか？　「怒り」は本来、自分に降りかかる危害をはねのけ、自分や愛する人を守るた　めにある感情です。　自分の利益を侵害する相手に立ち向かう勇気をくれる感情であり、行動を起こ　し、状況を打開していくパワーの源となります。　「怒り」は、社会生活では、自己主張や問題解決能力としてあらわれます。　「恐れ」は、危険を避け、命を守るためにある感情です。　「不安」も恐れに含まれる感情です。不安とは、今はまだ起きていないけれど、　将来起きるかもしれないことに対して悩み、不快になることです。　「恐れ」はその対象がはっきりしていますが、「不安」は対象が漠然としてとら　えどころがありません。　そのため、心配ごとの９割は起こらないともいわれます。　「恐れ」があるから、将来起こり得る災難を回避し、無謀なチャレンジをして　命を失うことや、無駄な消耗を防ぐことができます。　「恐れ」もまた、よりよい人生のために必要な感情なのです。　（参考文献：常冨泰弘著「自己肯定感が高まる最高の方法」知的生き方文庫）________________________________________　＊著者の常冨氏は、ミス・ユニバース・ジャパンのビューティーキャンプの　　講師を2014から2018年まで努め、2018年からは世界四大大会のミス・　　アース・ジャパンでもメンタルコーチをしています。　　コンテストに出場する人の心の魅力を磨くことを仕事にしているわけです。　　そのためでしょうか、感情の説明もわかりやすい内容です。　　感情動物である人間にとって、感情というものとどうつき合えるか。　　これは永遠のテーマなのかもしれません。　　感情を抑えることがすべて正しいとはいえません。　　その意味では、感情をコントロールすることも必ずしも正しいことでは　　ないのです。　　感情を抑えつけることでストレスはどんどん溜まり、心にも体にも害を及ぼ　　します。　　大事なことは、感情に振り回されないこと。　　そのときどきの感情を自分で楽しむことも必要です。　　　　特に、悲しみ、怒り、恐れの感情を悪いものと決めつけずに、その効用も　　理解しておくと、自分に対して冷静になれます。　　感情に流されずに、感情と楽しく寄り添いたいものです。

  2020年03月03日

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• 【人生のリセット】

  【人生のリセット】★木村政雄氏の言葉から―◎中村獅童さんは、私が今もっとも注目している俳優さんの一人である。　彼は歌舞伎の名門の一家に生まれたが、子供のころに父親が歌舞伎の世界を　飛び出してしまった。　歌舞伎は親から子へと演技や所作を伝承するものなので、早々と頼みの綱を　失ってしまったのである。　祖母が演技を教えてくれて、舞台に立ち続けたものの、その他大勢の役ばかり　で一向にチャンスが回ってこない。　これではいけないと、彼は現代劇に目を向けたのである。さまざまなオーディ　ションを受け、ようやく合格したのが映画『ピンポン』だった。　それも無名の人たちと一緒になってオーディションを受けたのである。　彼は『ピンポン』のドラゴン役で強烈な個性を発揮し、その年の映画祭で新人　賞をもらい、ようやく世間に認められるようになったのである。　そのとき、彼は29歳。遅咲きのデビューといえるだろう。　エリート路線を突っ走っている多くの歌舞伎役者より、下積みを体験している　獅童さんのほうが、よほど魅力のある演技をしていると思う。　「正」という字は一回止まると書く。　人生は走り続けるばかりでなく、一度立ち止まることも必要ではないだろうか。　立ち止まると見える景色がそれまでとはまったく違う。　そこで謙虚に自分の人生を振り返り、自分とはどういう人生を送りたいのかと　考えることで、次のチャンスも生まれるのではないだろうか。　多くの人は、立ち止まるのを怖いと思っているだろう。　だが、走り続けていると、なかなかリセットできない。　ときどき立ち止まって、これまでの答えが間違っていないか、別の答えがない　かと見直してみる必要があるのだ。　（参考文献：木村政雄著　　　　　　　「自分をリセットしたい時に読む本」　知的生き方文庫）________________________________________　＊人生を立ち止まって考えるきっかけは、実にさまざまでず。　　病気になったことをきっかけに、それまでの生き方を振り返ることもある　　でしょう。　　あるいは、家庭の事情だったり、職場の転勤など環境の変化をきっかけに　　見直すこともあります。　　著者のいうリセットは、ゼロにするということより、それまでの生き方を　　別の角度から見つめ直して整理する、ということに近いと思います。　　いずれにしても、リセットするには多少の勇気を出すことになります。　　この勇気はいままでの自分よりも、さらに次のステップに上がるには必要な　　ものです。　　成長のためにはリセットする生き方を忘れない人でありたいものです。

  2020年03月02日

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• 【習慣を変えるには】

  【習慣を変えるには】★ファイナンシャルプランナー・江上　治氏の言葉から―◎習慣は継続していくものですから、そこには１ミリでも、昨日よりも今日の自　分が、「成長した」「改善した」「変化した」というものが必要です。　そのために必要なことは、習慣の振り返りと新陳代謝です。　では、その基準はどうしているかといえば、私はサラリーマン時代に比べて　シンプルに考えるようになりました。　たとえば、つき合う人も難しく考えずに、好きか嫌いかで決めていきます。　それが習慣になっています。　一緒にいて、楽しい人か、楽しくないかはたいへんに大きいものです。　心地いい状態で仕事をしたほうが、いいアイデアが出ますし、空気の流れも違　います。　企画マンなどが、会社で机に向かっているよりも、一人になって音楽を聴いて　いるときのほうが、よい企画が考えられるといいますが、それと同じです。　どんな自分でいたいのか、どんな人とつき合いたいのか、自分に向き合って、　答えを紙に書いていきます。　つまり、過去の人づきあいの棚卸です。　すると、なぜか成長する人とつき合っているときは、仕事の結果も出ているの　です。　だから、だれと時を過ごしたらよいのか、その基準を持つこと、つまりワクワ　クして楽しい時間を過ごすこと自体を、習慣にしていくことが重要だと思うの　です。　悪い習慣をあぶり出すためには、過去の棚卸が必要です。　棚卸をして、出てきた習慣をすべて書き出してみるのです。　自分のこれまでの半生を思い出して、運が上がったとき、下がったときに、ど　んな人とつき合っていたか、どんなことをしたか、成功したことは何か、失敗　は何か、どんなお金の使い方をしてきたかを書き出すのです。　新しい習慣（良い習慣）を、この半生の軌跡の中からよいものを選び、あるい　は新しくつくり出します。　１週間ごとに反省をして、先週の行動でムダだったことに×をつける「やらな　いことリスト」という考え方でもよいでしょう。　習慣を変えるということは性格につながることですから、自分の性格をどう変　えたいか、どんな人間になりたいかを考えて、逆算から新しい習慣をつくるの　もよいでしょう。　こうしてみると新しい習慣をつくることは、かなり意識的な作業であることが　わかります。でもそれでよいのです。　―朝、３０分のウオーキングをしよう。　―必ず朝食を食べよう。　―節酒しよう。日曜日を休肝日としよう。　このような新しい習慣をつくっていくのです。　習慣になるまで、しばらくはつらい時期を過ごすでしょうが、カナダの作家、　ロビン・シャーマがいっています。　「新しい習慣は新しい靴に似ている。最初の２、３日はあまり履き心地がよく　ないけれど、３週間くらいたつと、慣れてきて第二の皮膚のようになる」　３週間続ければ、新しい習慣が身につくのです。　（参考文献：江上　治著　「運命転換思考」　経済界）________________________________________　＊習慣を変えるということを「難しいものだ」と考えると、実際難しいことに　　なるようです。　　そのことを覆す思考として同書には、　　「良い習慣と悪い習慣を分別する作業は、意外に楽しいもの」という言葉が　　あります。　　まず、習慣の分別は楽しいもの、というとらえ方をしたほうが楽で、実践は　　しやすくなります。　　さらに、すすんで「習慣を変える」というより、「新しい習慣を新しく身に　　つける」、という思考をするとワクワク感は増していきます。　　３週間、新しい習慣を身につけるために、楽しんでみましょう。

  2020年03月01日

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• 【自分の思考パターンに注意しよう】

  【自分の思考パターンに注意しよう】★本田　健氏の言葉から―◎ある日曜日の午後の、カフェに入った二人の会話です。　「静かで落ち着いた店でいいなぁ」と一人が言いました。　「お客さんが少ないみたい。人気がないのかな」と別の一人が言いました。　人には「思考パターン」というのがあります。　「思考グセ」といってもいいでしょう。　なんでもポジティブに考える人もいれば、なんでもネガティブにとらえる人も　います。　それが、その人の思考パターンだといえるわけですが、ポジティブに考えすぎ　ると、いいことばかり見るので、現状を正確に把握できなくなります。　ネガティブに考えすぎると、卑屈になってしまいます。　同じカフェに入ったのに、一人は「静かでいい」といい、別の一人は「人気の　ない店なんじゃないか」と心配するのは、思考パターンが違うからです。　あなたが世界を見るとき、どういうふうに考えるでしょうか。　どちらかといえば、明るい面を見つけるほうでしょうか。　それとも、暗い面を見るほうでしょうか。　自分にどんな思考グセがあるかを知っておくと、自分が楽観しすぎているかも　しれない、あるいは深く考えすぎているかもしれない、と気づくことができま　す。　ふだん、ポジティブに見るクセのある人は、ネガティブな面を見るようにして　みましょう。　そして、ふだんネガティブな人は、ポジティブな面を見て、積極的に生きるよ　うに心がければ、いままでとは違ったことを体験できます。　同じレストランにいたとしても、いままでとは違う空間にいる感じがするはず　です。　ふだんとは逆の視点で物事をとらえるようになると、そのことによって、あな　たは宿命のラインから、違う道を歩み出します。　これまでとはちょっと違った生き方です。　ちょっとワクワクしてきませんか？　（参考文献：本田　健著　「人生の目的」　だいわ文庫）________________________________________　＊どこにでもあるような、友人同士の会話です。　　ひとり一人の思考のあり方は、まったく違います。　　ここで、マザー・テレサの言葉を引用してみます。　　　　思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。　　　　言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。　　　　行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。　　　　習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。　　　　性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。　　この言葉の意味するところは、思考が運命を左右する、ということです。　　成功者と呼ばれ、社会的な地位はなくても幸せに生きている人は、自分の　　思考グセをよく察知できていると同時に、他人の意見に対する理解度も高　　いものです。　　自分の思考のありようを見極める人でありたいものです。

  2020年02月29日

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• 【習慣力】

  【習慣力】★歯科医師、経営学博士・井上裕之氏の言葉から―◎「続けられない」という悩みを持っている人は、習慣について圧倒的に考える　時間が不足しています。　「とりあえずやってみよう」というくらいの考えで、行動を積み重ねようとす　る人が多いのです。　ただやるという程度の動機では、習慣は定着しません。　行動することも大事ではありますが、何を得られるかということはもっと大事　です。　しかも、単純にどんな結果が得られるか、ということを考えてもモチベーショ　ンはなかなか上がりません。　だからこそ、結果を得た後の、その先にある自分の姿を考えてみてください。　社会的な信頼が得られる、人と違った価値が自分に生まれる。　こういったことを想像できると頑張れます。　たとえば、「英語で会話ができるようになった」という結果を得ることができ　れば、その先に「外国人と話せる」「海外の仕事ができる」など大きな恩恵を　享受できます。　結果の副産物をイメージできれば、習慣へのモチベーションはどんどん生まれ　てくるのです。　私自身、ジム通いを習慣化できているのは、体がスリムになったら、「好きな　服を着こなせる」という将来のイメージができるからです。　だからこそ、多少睡眠不足で本調子ではなかったとしても、あきらめることな　く必ず継続してジムに行くことができています。　さらには、時間が少し空いたら「ジムへ行ってみよう」という意欲もわくので　す。　これはもう、習慣を超えた、最強の習慣だといえると思っています。　（参考文献：井上裕之著　「本物の続ける力」　WAVE出版）________________________________________　＊ウオーキングにしても同じですが、習慣にしている人は目的が明確である　　ように思います。　　目的がはっきりしていると、人間はどういうわけか行動にも積極性が出てく　　るものです。　　目的があるから、目ざすべき目標に対して計画をたてる必要にせまられます。　　その行動の源になっているのが、目標を達成した時のイメージを描く力、　　つまり想像力なのです。　　達成した時の喜びを想像してみましょう。　　習慣力とは想像することを持続してはじめて身につく能力です。　　習慣力を高めたいものです。

  2020年02月28日

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• 【運のいい人は自分のストレスレベルを上げる】

  【運のいい人は自分のストレスレベルを上げる】★医学博士、認知科学者・中野信子氏の言葉から―◎あえて困難に立ち向かう―。　これは運を強化する方法のひとつです。　偉業を成し遂げた人には、過去に苦労をした人が多いですね。　たとえば「発明王」と呼ばれるトーマス・エジソンは、小学校の担任の先生か　ら「君の頭は腐っている」と言われ、中退させられたといいます。また、仕事　も「生産性がなさすぎる」という理由で、二度、解雇になっています。　特殊相対性理論を築き上げたアインシュタインは、４歳になっても言葉を話さ　ず、小学校の高学年までうまく話すことができなかったといいます。　また、高校を中退し、大学受験にも失敗しています。　有名企業の創業者も、必ずといっていいほど過去に大きな苦労話があります。　「逆境をバネにする」という言葉がありますが、彼らはまさに逆境があったか　らこそ芽が出た、といえるでしょう。　というのは、人間の脳には一定のストレスがかかったときにシナプス（神経細　胞）をつくる、という傾向があるのです。　人の体は、安全・安心の状態にあるときにはそれをキープしようとしますが、　たとえば体内にウイルスが侵入するとそれと闘うために免疫細胞が活発になり　ます。　同じように、脳の細胞も平穏無事なときよりも一定のストレスがかかったとき　のほうが活発に活動するのです。　これを証明したのが「ヤーキーズ・ドットソンの法則」。　心理学者のヤーキーズとドットソンは、ラットを用いた実験で、学習の成果が　ピークになるのは適度にストレスがあるときで、ストレスが低すぎても高すぎ　てもその成果は下がる、という法則を発見しました。　この実験とは、ラットに白と黒を区別する訓練をしておき、ラットが間違えた　ときには電気ショックを与える、というものでした。　この実験で、適度な電気ショックのときにラットの正答率は最も上がり、電気　ショックが弱いとき、または強すぎるときは正答率が下がっていきました。　この実験によって、ストレスレベルと学習パフォーマンスの間には逆U字曲線　型の関係があることがわかったのです。　つまり、人は平穏無事、安心、安全な状態にいるときよりも、適度なストレス　がかかっているときのほうが力を発揮できる、といえるのです。　ただし、適切なストレスレベルは、人によって違います。まずは自分の適切な　ストレスレベルを知ることが大事です。　過度にプレッシャーを感じる状況で、無理してがんばっても成果は上がりませ　ん。無理な状況でがんばりすぎると、うつ病になるなど情緒的混乱が起きてし　まう可能性があります。　自分にとって「ちょっと困難だな」「でもがんばればなんとかなりそう」と感　じるちょうどよい状態を把握するようにしてみましょう。　自分のストレスレベルを把握したら、仕事や勉強などあらゆる物事にかかわる　ときに、「自分にはちょっと困難そうだな」、と思える状況に立ち向かってみま　す。　困難な状況が脳の細胞を活発にして、思わぬ成果がでる確率が上がります。　このことが運のアップにもつながっていくのです。　（参考文献：中野信子著　　　　　　　「科学がつきとめた『運のいい人』」　サンマーク文庫）________________________________________　＊困難とか逆境というものを、ストレスというものに置き換えてみると、人の　　心の持ち方がいかに大事なものか、というのが理解できます。　　心の持ち方をうまくするには、感情のコントロールや抑制、あるいは活気づ　　けるなど、自分に合った方法を見つけることが重要です。　　そのときの自分の状態のストレスの限界はどの程度なのだろう？　　これを見極めるには、同書にある「少しきつそうだけどやってみよう」とい　　う、ちょっと背伸びすれば届きそうなところ、を自分で定めることだと思い　　ます。　　それが適切なストレスレベルといえるでしょう。　　もちろん、そのときに多少の勇気は必要ですが、その勇気が自分の壁を乗り　　超える力となるのです。

  2020年02月27日

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• 【えり好みしない生き方】

  【えり好みしない生き方】★臨済宗・満願寺住職、永井宗直師の言葉から―◎私は趣味にのめり込む質（たち）で、学生時代はオートバイに夢中になってい　ました。　さて、私が大好きなメーカー、ホンダの冊子にこんなエッセイが載っていまし　た。創始者、本田宗一郎氏の言葉です。　「がんばっていれば、いつか報われる。持ち続ければ、夢はかなう。そんなの　は幻想だ。たいてい、努力は報われない。たいてい、正義は勝てやしない。た　いてい、夢はかなわない。そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。　けれど、それがどうした？　スタートはそこからだ。　技術開発は失敗が99％。新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。　だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。　さぁ、昨日までの自分を超えろ。昨日までのHONDAを超えろ」　実に真っ向正直に、世の中の不公平、不平等などもろともせず、努力を惜しま　ず前進する本田氏の姿勢が世界のホンダになったのだと痛感します。　私たちはなにか不都合なことがあるとすぐに考え込み、やがてまわりや社会の　せいにさえしてしまうことがあります。　しかし、本田氏は、どんな困難な状況にあっても、世の不平等などを理由には　していないのです。　本田氏だって、不条理で不公平なこともたくさん経験したはずですが、彼は常　に「だからどうした」の精神で乗り越えていったのではないでしょうか。　江戸時代の臨済宗の僧侶で、奔放な生き方をしたとされる仙厓禅師は、次のよ　うな川柳を詠んでいます。　「気に入らぬ　風もあろうに　柳かな」　人生は、日々吹く風のようなものです。誰の人生にも、穏やかな春風のような　気分の日もあれば、反対に雨混じりの激しい風のような逆境もありますね。　しかし、柳の木はどうでしょう。どんな風であろうと、枝がちぎれそうな風に　もへっちゃらで、あくまでもしなやかにゆらゆらと風にそよいでいるではない　ですか。　優しくて心地いい風も、強くて厳しい風も分け隔てせず、好きも嫌いもなく、　すべてしなやかに受け止めています。　誰の人生にも気に入る時もあれば気に入らない時もりますが、分け隔てせず、　いつもと同じように自然体で過ごしましょう。　（参考文献：永井宗直著　「禅、ていねいな生き方」　知的生き方文庫）________________________________________　＊しなやかな生き方というのは、思うほど簡単なことではないようです。　　柳は、風の力を利用して、自分の枝が折れないように風に吹かれながら　　風の力を逃がして、自分の身を守っているわけです。　　いい換えれば、風の力を味方にしています。　　この『風』を、生きる上での困難や、失敗に置き換えて考えますと、風の　　おかげで、私たちはたくましくなれるということです。　　えり好みしない生き方というのは、現実から逃げないこと。　　同時に、その現実から学ぶことがあり、工夫して、問題を改善するために　　やることがあればやっていくことです。　　「だからどうした」の精神とは、自然体ということでもあるようです。

  2020年02月26日

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• 【心配を祈りに変える】

  【心配を祈りに変える】★書道家・武田双雲氏の言葉から―◎大切な人のことって、離れていると心配になることありますよね。　例えば、何歳になっても親が子供を心配するように。　ただ、心配したって、事実は変わらないのも事実です。だから、僕は、大切な　人のことが心配になったら、すぐに「祈り」に切り替えるようにしています。　祈りというと宗教っぽくて敬遠する方もいるかもしれませんが、「よいイメー　ジを送る」って感じでしょうか。　心配ってネガティブなイメージのことなので、心配する時間を短くして、祈り　を送る時間を延ばしていくのです。　例えば、僕の場合、熊本の両親のことを心配し、電話してもつながらない場合　は、親の笑顔やハッピーをイメージしています。　コツとして、心配が浮かんだ時、「心配はダメ！　祈らなきゃ！」みたいに思　わないことです。もっと円運動を描く感じです。　心配が浮かんでも、それを受け入れるのです。そして、サラサラといいイメー　ジへと流れるように、祈りに力が入らないことが大切です。　不安が強い状態だと、力んでしまい、ネガティブなイメージが離れなくなりま　す。心配からスムーズに無駄な力が抜け、祈りへと進めるようになったらかな　りの上級者です。　祈る時のコツをお伝えしますね。　１、口角をほんのり上げること。　２、目をつむり姿勢を整えること。　３、深呼吸しながら自分の気を清めるイメージを持つ。　４、対象人物や対象物のハッピーなイメージを浮かべる。　５、できれば、感謝も送る。　最初は、慣れなくて難しく感じるかもしれませんが、だんだんスムーズにでき　るようになります。もちろん、完璧にすぐに効く薬ではありません。　焦らず、長い目でやってみてください。　例えば僕は、ネガティブになりやすい布団の中を、「感謝と祈りの場」とする　ことで、大きく人生がプラスに変化しました。　僕は、眠るのに時間がかかるタイプなので、布団の中は、たっぷり、たくさん　の人や事に感謝と祈りができる、最高の場になったのです。　まず、親と先祖から始まり、妻と子供、生徒さん。お世話になっている人、今　日会った人、食べたものや触れた物事に感謝をして、その対象がハッピー波動　になるイメージをします。　おそらく、その祈りは、届いているはず。　また、お風呂では、ヴィジョンを練ります。　世界中の人々に、僕がどんな役に立つ存在かをイメージする場です。　布団とお風呂、すすめです。　（参考文献：武田双雲著　「ポジティブの教科書」　主婦の友社）________________________________________　＊心配を祈りに変える。　　この発想はとてもユニークで、おしゃれだと思います。　　心配は不安となります。不安もまた心配となります。　　心配を祈りに変えることができるなら、不安もまた祈りに変えることができ　　るということです。　　布団とお風呂は、自分だけの時間と場所でもあり、緊張もなく自然体になれ　　ます。　　生活のひとコマひとコマに、心のメリハリをつけることにもなります。　　豊かな人生を築くには、このような生活スタイルを続けることで可能になる　　のだと思います。　　

  2020年02月25日

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• 【自己効力感】

  【自己効力感】★浜口隆則氏の言葉から―◎自分の人生で起こるさまざまなことを自分の責任にできるということは、　「自己効力感」を持っているということです。　自己効力感というのは、自分のやったことがしっかりと作用する、自分のやっ　たことが何かの結果になって返ってくる、そういうことを実感できる力です。　「運を味方につけている人（成功者）」は、必ずこの自己効力感を持っていま　す。だからこそ、アクションを起こせるわけです。　そして失敗しながらも、そのアクションによって、またレベルアップしていく　わけです。これは、まさに正の循環です。成功のスパイラルです。　自己効力感が低いと、どうせダメだという想いが強くなってしまいます。　だから、アクションを起こす気になれません。そうなると、さらに自己効力感　を失っていき、アクションを起こす気になれなくなってしまいます。　そういう、負のスパイラルに落ち込んでいってしまいます。　そして「自己無力感」が強くなっていってしまうのです。　だから自己効力感を高めていくのはとても大切なことです。　そのための基本は、言い訳をしないこと、人生で起こるすべてのことは100％　自分の責任と考えることです。　ただし、自己効力感を高めていく段階の中で気をつけてほしいのは、原因と結　果にはタイムラグがあるということです。　あなたが起こしたアクションは、種のようなものです。　だから、すぐに実になるわけではありません。　でもそれは、種が実を結ぶまでに時間がかるように、自分がまいた種が実るま　でに時間がかかっているだけです。　因果の関係が分からなくなってしまうのは、このタイムラグがあるからです。　種が光に反応して芽を出すように、あなたがまいた種は、何かのタイミングが　合って初めて芽が出ます。　そのタイミングがわからないために、私たちはそれらを運と呼んでいます。　そして、運のせいにすることで、努力をしたり、一生懸命打ち込んだりする自　分から逃げてしまっているのです。　（参考文献：浜口隆則　「『心の翼』の見つけ方」　フォレスト出版）________________________________________　＊自己効力感というのは、行動に直結するもので、こうすれば目標の半分まで　　いける、という意欲や見込みを表す感情です。　　よく似たものに、自肯定感という言葉がありますが、これは「自分の存在そ　　のものに価値があると肯定する」感情を表しています。　　自己肯定感の対極にあるのが「自己否定感」です。　　自己効力感を高めやすい人ほど、自己肯定感も強いものです。　　たとえば、禁煙をしたいと思うとき、今日から禁煙をすると決めて実行でき　　る人はそういません。　　しかし、1日に１本ずつ減らしていこう、という目標を決めてコツコツ実行　　するのはできそうです。　　そのとき、１週間経過して、７本の節煙に成功したら、「自分もやればでき　　るじゃないか」という気持ちになります。　　これが自己効力感です。　　自己肯定感が弱い人は、一つの目標を自分なりに決めて、それを少しずつ　　実践しながら、自分の可能性ややればできるという、意識づけ（認知）を　　繰り返すことで、自分の存在を肯定できるようになります。　　小さくても、何か目標を決めてやり遂げることの達成感をたくさん経験し　　ましょう。　　子どもの教育にも、この自己効力感を高めるような工夫をしたいものです。

  2020年02月24日

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• 【感情でつき合うこと】

  【感情でつき合うこと】★斎藤茂太さんの言葉から―◎話がかみ合わないとき、よく言われることに、「相手の立場に立って考えてみ　てください」という言い方があります。　相手の立場に立てれば、話はきっと上手くいくはずだ、という意味で使われま　す。　しかし、相手の立場に立って話をする、という理屈は、簡単なように思えて、　なかなかできない、というのが現実です。　それもそのはず、相手の立場とは、こちらの価値感や判断力をいったん棚上げ　して、相手の言い分を100％受け入れるという姿勢です。　そして、そのうえで話をすすめるということだからです。　相手の立場というものは、そうそう簡単に立てるものではないのです。　多くのケースでは、人間には、妥協を許さないという意志があるのですから、　当然です。話してもわからない「壁」は、想像以上に高いのです。　こうした考え方のプロセスは、親子関係を考えるときにも、大いに役に立ちま　す。　子どもが学校の先生と相性が合わなかったときに、「先生の立場にもなって考　えてみたら……」とか、母親と意見が合わなかったとき、「お母さんの気持ち　になってみてね」と言っても、子どもには理解できないでしょう。　ですから、「ハイ、わかりました」とはならないのです。　先生は生徒の立場になれるし、母親もまた、子どもの立場になれますが、子ど　もには、先生の経験も、母親の経験もないのですから、相手の立場に立てない　のは、当然のことなのです。　それではどうしたらいいのでしょうか。ここに役立つヒントがあります。　それは親は子どもに、「相手の立場に立つ」のではなく、「相手の感情を理解す　る」ということを学ばせるのです。　嬉しい、悲しい、苦しい、つらい、大好き、幸せ…などの感情です。　感情ですから、子どもにとっても、理解できるのです。　「お母さんの立場にもなってみて」ではなく、「それじゃ、お母さんは悲しく　なっちゃうわ」と言うのです。　「友だちのタクヤ君のことも考えてみたら」ではなく、「きっとタクヤ君は泣　きたい気持ちだろうな」と言ってみることです。　親子の絆をしっかりとするためには、しばしば理屈より感情を表に出すこと　です。　「感情教育」ですね。　感情が豊かになれば、きっと「楽しい人生」につながるはずですから。　（参考文献：斎藤茂太著「人生に必要な100の言葉」青春出版社）________________________________________　＊誰もが、相手の立場になって考えることができるなら、この世の人間関係の　　問題やトラブルは激減するでしょう。　　AさんとBさんが感情的に対立していても、お互いが相手の立場に立つこと　　ができるなら、解決できるはずです。　　片方が、あるいは、両方が相手の立場に立つ、ということができないから人　　と人は対立するのです。　　子どもに感情教育をするには、感情体験の豊富な親や、大人が子どもにわか　　りやすく話してあげればよいのです。　　では大人どうしのときはどうすればよいのでしょうか。　　その関係では感情教育というのはなかなか実現しづらいと思います。　　先ほどのAさん、Bさんが互いに、相手の立場に立って考えることができれ　　ば話は簡単です。第三者に仲介してもらうなどの方法もあるでしょう。　　そうでないときは、自分がまず、相手の感情を想像して理解してあげること　　で関係性は以前より改善されると思います。　　「自分がまず」、「自分から先に」、ということです。　　自分から先にアクションを起こすことは、プライドが邪魔をしてしまいそう　　ですが、その意識をなくすことが感情よりもっと上の人間性を大きくできる　　はずです。　　そんな大人の一人でありたいと思います。

  2020年02月23日

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• 【心の中にも「床の間」をつくろう】

  【心の中にも「床の間」をつくろう】★臨済宗佛母寺住職・松原正樹師の言葉から―◎たった１分でいいから、泥水の入ったコップを、平らなところに静かに置く　ように、心を落ち着かせる。　しかし、そのたった１分の「ゆとり」が持てないから、私たちは延々と思考の　堂々めぐりを繰り返してしまっているのです。　まるでコップの中の泥水を、絶えずかき回し続けるかのように……。　一体どうしてそうなってしまうのでしょう？　私たちは生きていれば、常に頭をフル回転で活動させ続けている動物です。　眠っていても思考は止まっていません。　夢をみるということを考えれば、寝ている間でも思考の状態にあることは明ら　かです。　私たちの思考は、放っておけば自動でかき回され続けてしまうのが普通なので　す。止めようとしても絶対に止まりません。　ですから、止めようと無駄なことはしないで、むしろ休ませるのです。　ならばたった１分、思考を休ませてみよう……。難しくないですよね。　どんなに忙しい人も、１分間、立ち止まることができないわけがありません。　たとえばデスクに腰かけた状態で、少し目をつぶり、ゆっくりと深呼吸して、　静かにしてみる……。　起床後、寝る前、ランチを食べたあとでもいいですね。　たった１分、そんな時間をつくったからといって、それで仕事が送れるわけで　もありません。不安定な心で仕事をしているより、ずっと効率もいいはず。　ひと呼吸おいて、感情をクールダウンさせた状態を、私は「心の床の間」と呼　んでいます。当然、皆さんは床の間はご存知でしょう。　想像してみてください。もし壁だけで囲まれた部屋にいたら、私たちはおそら　く圧迫感や窮屈感を覚えるでしょう。　ある意味、床の間は人を落ち着かせ、安堵感を与える、日本家屋独特の「余分　な空間」です。　しかし、その余分な空間が、私たちの気持ちを落ち着かせてくれるのです。　（参考文献：松原正樹著　「感情を洗い流す禅の言葉」　知的生き方文庫）________________________________________　＊最近の戸建て家屋でも、床の間を置いているところ少なくなりました。　　特に、マンションなどはスペースの有効活用を一番に考えての間取りのため　　床の間を置くことはほとんどないようです。　　　床の間というのは、空間ですがその空間があることで部屋の雰囲気に深みと　　余裕が生まれます。　　茶室のような、たたみ三畳ほどの狭い部屋でも、床の間に生け花や掛け軸を　　据えるだけで雰囲気はまったく変わります。　　著者もいうように、心にも床の間のような、余裕の空間をおけば自然に落ち　　つくことができます。　　さらに同書には、心がザワザワと波立つようなとき、深呼吸をすることが　　心に床の間を置くことにもなる、と書かれています。　　呼吸は大切です。　　呼吸が浅い人ほど、心身の不調になりやすいものです。　　禅の世界で行われる、坐禅もヨガの呼吸法にその源流があります。　　もちろん、お釈迦様も修行中は、ヨガを学んでいます。　　深呼吸の習慣で、心の中に味のある床の間をつくりあげていきましょう。

  2020年02月22日

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