【自己宣伝が過ぎると苦しくなる】
【自己宣伝が過ぎると苦しくなる】 70年前の日本は、モノがあまりない時代でした。 そのため、私たちは工夫を凝らして生活を楽にしようとしました。 しかし、今ではモノが過剰にあり、選択肢が多すぎて迷ってしまいます。 何を選べばいいのか、混乱していると言っても過言ではありません。 さらに、選ばれなければモノは売れないという社会になりました。 もちろんそのおかげで、便利になり発展してきたのも事実です。 しかし、モノがあふれているため、個性的で新しいものを次々に生み出さなけ れば生き残れない社会になりました。 その結果、人の心は落ち着きをなくし、情緒的なものを感じることも少なくな ってきています。 人には個性がありますが、その個性の違いをあまりにも強くアピールしすぎる と、心は常に頑張らなければならないというストレスを抱えるようになります。 老子の言葉に、次のようなものがあります。(老子道徳経22章) 自分の個性を大事にするのは良いことだが、 ひけらかしてばかりいると、周囲からの関心はしだいになくなる。 曲がった木を抱くようにして、目立たずにいるのも個性を大事にする ことになるのだ。 「木は曲がっていたほうが、かえって完全さが保たれる」 という格言もあります。 曲がった木は材木としては使えませんが、伐採されないために木としての完全さ が保たれています。 すると、木としての寿命は長くなり、周辺に森の香りを長く放つことになる。 つまり、曲がってはいますが、それがその木の個性なのです。 このように個性があるからこそ、目立たせることなく、自己宣伝をせずそこで輝 いていれば人々は信頼を寄せてくるのです。 個性を人と争うためにアピールするのではなく、正しく生きる心が大切です。 (by ハートリンクス)