【感情の乱れをなくすには】
【感情の乱れをなくすには】 朝起きて仕事をして家に帰るまでの間、いろいろなことで気持ちが乱れます。 とくに仕事では、人間関係を含め小さなトラブルでも感情の起伏が生じます。 いいことであればより元気になりますが、よくないことだと感情は乱れるもの です。 そんな日々を送っていると、自分の感情ができるだけ安定した状態であってほ しいと思うことがあります。 ブッダの教えに『八正道』(はっしょうどう)というのがあります。 これは、悟りを得るために行うべき八つの心がまえといわれています。 いまの時代に合った説明をするとこうなります。 1、正見(しょうけん):正しい見解をもち偏見や固定観念にとらわれない。 2、正思惟(しょうしゅい):正しい考えをもち自己中心的な見方を捨てる。 3、正語(しょうご):正しく美しい言葉を使い嘘や悪口を控える。 4、正業(しょうぎょう):正しい行為をし、よこしまなことをしない。 5、正命(しょうみょう):正しい生活を行い世の中のためになる仕事をする。 6、正精進(しょうしょうじん):正しい努力をし、人格を高めるよう励む。 7、正念(しょうねん):正しく記憶し、真実を常に意識する。 8、正定(しょうじょう):正しく精神統一をし、心の動揺を払う。 <五百羅漢寺住職、佐山拓郎師の解説参照> 以上のようになりますが、実際にこれらを実行するのは至難の業です。 ただ、この中のいくつかでも覚えておこう、と考えるだけでも自分の気持ちに 何か変化が起きるかもしれません。 『八正道』の「正道」とは、“正しい道”ということです。 ただ、正しくあるべきもの、と考えてしまうとどこか堅苦しさを感じます。 そのように考えるのではなく、正しいということを柔軟で、自分の心が素直に なれるもの、というとらえ方をするとわかりやすくなります。 もし、何かでイライラすることがあったとき、「正見」「正思惟」の道から少し はみ出しているのかな、というぐらいの軽い気持ちで自分の心をチェックして みると、少しは落ち着けそうです。 感情とは、小さな刺激に影響されやすいものですが、そのこと自体悪いことで はないのです。 感情を通して心は学び、成長します。 感情に流され振り回されて終わるのではなく、感情の動きを少しでも整理する ことができるなら、生き方そのものが楽になるかもしれません。 (by ハートリンクス)