【不安があるから生きている】
【不安があるから生きている】 ★斎藤一人さんの言葉から― ◎人間には、なくそうとしてはいけないものがあります。 それは何かというと、不安です。 私が勝手にそう思っているだけのことであって、これが正しい考え方とは思 わないでください。 なぜ、不安をなくそうとしてはいけないかというと、人間は不安がある動物 なんです。 最近、年金制度が危ないなどといったニュースが流れているせいか、 「明日の自分の生活を考えると、不安でしょうがない」 という人が増えてきました。 どうしたら安らかな気持ちで生きていられるかと、悩んでいる人も多いと思 います。 ですが、これは諦めるしかない。 「諦める」というのは、自暴自棄になれということではありません。 ここでいう「諦める」は、「明らかに眺める」ということなのです。 一体、何を明らかに眺めるかというと、人間は不安な動物で、生きているう ちに不安はなくならないんだ、と。 不安をもっている自分は正常なんだ、今日も生きているんだ、ということで す。 人間というものは本当に不思議なもので、不安があるのが普通だと思うと、 意外と不安がなくなるものなんです。 逆に、なくならないものを、なくそうと思ったとき、無理がかかって自分が 苦しくなる。 それを嫌だと思っても、なくならないものは、なくならないんです。 それを嫌だと思うと同時に、苦しみがやってくる。 だから、私は、これをおもしろいと思って、不安を利用して、人生を楽しむ しかない、と思っています。 嫌だと思っているだけでは何も生まれないけれど、 「この不安があるなかで、自分は何ができるだろう」 と考えだしたとき、人は動き出す。現実が変わるんです。 (参考文献:斎藤一人著 「ツイてる!」 角川書店)________________________________________ *不安があるから生きる、というのは不安に対して逃げない生き方にも なります。 だからこそ、不安であることをドラマチックに楽しもうという人生観に 変わるのだと思います。 これは「観の転換」とも言えるのではないでしょうか。 不安に対する観方(みかた)が変わるのです。 不安なことや、状態、環境などの表面を見れば、確かに不安になっても 当たり前です。 しかし、不安であってもそれなりに健康で、何とか生きているだけでも 毎日が楽しい、という気持ちで一日一日を送ることはできるのです。 「不安があるなかで、自分は何ができるだろう」 この言葉は、生きる力を引き出してくれる名言の一つだと言えます。