【自分から先に笑えばパワーが出る】
【自分から先に笑えばパワーが出る】 人間関係をよくするときのコツの一つは、「相手がしてほしいことを、こちら が先にしてあげる」ことです。 もし、相手が望んでいることが何かよくわからないときは、自分がしてほしい ことは何か、と立場を逆にしてみると思いつきます。 たとえば、自分から先に、笑顔で相手に話しかけること。 これを「先施の心」(せんしのこころ)といいます。 相手よりも先に自分が施すということです。 この「先施の心」は、江戸時代の儒学者、細井平洲(へいしゅう)という人の 教えです。 細井平洲という人は、米沢藩藩主の上杉鷹山を教育した人物です。 上杉鷹山といえば、有名な格言「為せば成る、為さねばならぬ何事も・・・」 を残しています。 職場で同僚や部下、上司と会ったら自分から先に笑顔で挨拶する。 つまり、「善いことを自分から率先して行動に移す」のです。 その積み重ねが、他者の要求に応えていく形になっていきます。 そうなると、こちらの心には相手のために尽した喜びが増幅して、何ともいえ ない充足感を感じるのです。 これは、仏教でいわれている「忘己利他」(もうこりた)という言葉に通じて います。 「忘己利他」とは、 『人の嫌がる仕事は率先して自分からやり、苦労のいらない楽な仕事は他の人 にやってもらう』 これが自分を忘れて、他者を利する慈悲の行ないです。 これを、「自分を犠牲にして人に尽さなくては」、と捉えると自分を追い詰める ことになります。 「先施の心」も「忘己利他」も、その精神を理解し行動できる自分自身になる ことが必要です。 今、世の中ではお金がなくて生活が苦しいのに献金し、その結果苦しんでいる 人がいますが、現在の自分はどんな立場にいて、何ができるかをじっくり考え ることが大変重要です。 自己犠牲は美徳であるという考えにとらわれず、自分の足元を見ながらモノや お金とは違う「心」で、自分を高めていくこともできるのです。 (by ハートリンクス)