如実知見の智慧
仏法の智慧は「幸福の直道です。大聖人は、「餓鬼は恒河を火と見る・人は水と見・天人は甘露と見る、水は一なれども果報にしたがって見るところ格別なり」(1050頁)と仰せです。 同じ世界にあっても、仏と衆生とはでは違って見える、違って感じられます。それは、見る者の境涯が違うからです。 私たちの姿は悩み多き凡夫でも、仏の智慧を発揮すれば、苦悩の世界が一変するのです。「如実知見」です。 智慧の眼を開けば、全ての衆生に仏性が具わっていると実の如く知見できます。森羅万象の真実の姿も、ありのままに知見できるのです。ゆえに妙法を唱えていけば、いかなる悩みも、必ず変毒為薬できる。そして、全てに意味があり、仏性には無駄がないと納得できるのです。 病気になったからこそ真剣に祈れた!苦難と戦ったからこそ境涯が開けた!宿命としか言いようのない試練に直面したとしても、仏の眼から見れば、全部がさらなる高みに開かれていくのです。 見方が変わる、つまり一念が変われば、全ての苦難が自身の人間革命の糧となる。その転換のリズムを、自分自身が名優となり、幸福勝利で飾ることができるのです。 【世界を照らす太陽の仏法】大白蓮華2017年5月号