自ら燃える
物質には可燃性、不燃性、自燃性という基本的なタイプがあります。 可燃性のものは、火を近づけると燃え始め、不燃性のものは火中に投じても燃えず、自燃性のものはひとりでに燃えだします。 同じ分類が人間にもあてはまります。何か価値のあることをやり遂げるためには、自燃性の、自ら進んで事をなす人間でなければなりません。なぜなら、熱意と情熱こそが物事を成就させるにはなくてはならぬ基本的要因だからです。 不燃性の人は、才能があっても、ニヒルで感受性に乏しく、感情がありません。 能力があっても、何も成し遂げられない人なのです。可燃性の人は、少なくともやる気のある人に囲まれている時は、自分もやる気になるのです。火のそばにいる時だけは、燃えるのです。 事業を行ううえで、本当に必要な人は、自燃性の人、つまり、自らのエネルギーで燃え上がることのできる人です。そういう人は、自分も燃え、周りの人たちにも自分のエネルギーを与えることができるのです。 自らの情熱の炎で、他の人たちを包み込まなければなりません。 【成功への情熱】稲森和夫著/PHP文庫