中国新聞寄稿
広島の心と平和教育 生命尊ぶ力の結集 使命に 創価学会名誉会長 池田 大作(2) 昨夏、中国新聞が行った世論調査によれば、「核廃絶や平和運動に関心はあるが具体的な行動に参加したことはない」という回答が、前回の60%から70%に増加した。そうした背景にあるものは、何か? ノーベル平和賞を受賞した「核戦争防止国際医師会議」の創設者、バーナード・ラウン博士と日本で再会した年(1989年)、博士は中国新聞の連載につづられていた。 すなわち、「私はちっぽけな人間。私が何かをしたからといって、それで社会が変わるわけでもない」という言葉を何度となく耳にする。その無力感こそが、”黙って従っていればよい”との退廃をもたらし、現実変革の可能性を減んじてしまうのではないか、と。 私も同感だ。無力感の克服が大きな課題である。(つづく)